JP2005057633A - データレート選択回路、電子装置およびデータレート選択方法 - Google Patents

データレート選択回路、電子装置およびデータレート選択方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 データレートを自動的に切り替える無線通信装置で、データレートの設定に多くの時間が費やされ、実効レートが低くなることを防ぐ。
【解決手段】アンテナ12からの信号を受信する受信回路14が出力するサブキャリア信号から、受信信号の振幅変動、受信信号の位相変動、受信信号の周波数スペクトルの変動、受信信号の検波後の信号空間上の座標の変動および同期タイミング検出における同期信号パターン相関値など、伝送路の歪みを表す情報を検出する。例えば、周波数スペクトル変動情報検出回路24を設け、周波数スペクトルの変動情報を検出して、データレート制御回路20に供給する。データレート制御回路は、その周波数スペクトルの変動情報など伝送路の歪みを表す情報を参照することにより、データを送信する際のデータレートを選択し、選択したデータレートでデータ送信を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信に用いられ、無線伝送路の電波環境に応じて通信のデータレートを切り替えるデータレート選択回路、電子装置およびデータレート選択方法に関する。
一般に、無線LAN装置は、無線伝送路の環境に応じて伝送速度(データレート)を自動的に切り替えながら通信を行っている。例えば、周波数帯域として2.4GHz帯を使用する装置の場合には、1/2/5.5/11Mbpsの4種類のデータレートの中から最適なデータレートが選択され、5GHz帯を使用する装置の場合には、6/9/12/18/24/36/48/54Mbpsの8種類のデータレートの中から最適なデータレートが選択される。
いずれのデータレートが最適かは、実際に通信を行い、その接続状況やデータ転送状況を確認することにより判断される。具体的には、まずデータレートを最大データレートに設定してデータを送信し、通信中にデータ誤りが発生したか否か、あるいは信号が相手の装置に届いたか否かをチェックする。データ誤りが多く発生した場合や、信号が相手側に届かなかった場合には、データレートを1ランク低いデータレートに変更し、再度データの送信を行う。以降、良好な通信ができるようになるまで、データレートを1ランクずつ低くしてデータを再送信する処理を繰り返す。データレートの選択については、例えば非特許文献1に、伝搬環境に応じて伝送速度を変更するマルチレート制御に関する記載がある。
松江、守倉慣習IDG情報通信シリーズ「802.11高速無線LAN教科書」、IDGジャパン、2003年3月29日発行、pp.199 第9章 802.11無線LANの物理レイヤ(3)マルチレート(複数の伝送速度)制御とは?
上記データレートの選択方法によれば、通信環境が劣悪で低いデータレートでなければ通信できない状況では、最適なデータレートが選択されるまでに、データレートを1ランク低くしデータを再送信する処理が何度も繰り返されることになる。すなわち、データレートの設定に多くの時間が費やされ、結果として、通信開始時からの実効レートが低くなるという問題があった。この問題は、選択可能なデータレートの種類が多いほど深刻である。
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、次のようなデータレート選択回路を提供する。
本発明が提供する第1のデータレート選択回路は、無線通信装置のデータレート選択回路であって、受信信号から伝送路歪情報を推定検出する伝送路歪情報検出手段と、その伝送路歪情報検出手段により推定検出された伝送路歪情報を参照して送信信号のデータレートを選択するデータレート制御手段とを有することを特徴とする。
伝送路歪情報検出手段は、例えば、伝送路歪情報の1つとして、受信信号の周波数スペクトルの変動を表す周波数スペクトル変動情報を検出する周波数スペクトル変動情報検出手段を含む手段とする。周波数スペクトルの変動は、例えば、マルチキャリア伝送方式の受信信号を構成する複数のサブキャリア信号間の振幅分散値として検出できる。この場合、データレート制御手段は、周波数スペクトル変動情報検出手段により検出された周波数変動情報を参照して送信信号のデータレートを選択する。
あるいは、伝送路歪情報検出手段は、伝送路歪情報の1つとして、マルチキャリア伝送方式の受信信号を構成する複数のサブキャリア信号の想定位相からのずれの位相分散値を検出するサブキャリア位相分散値検出手段を含む手段としてもよい。この場合、データレート制御手段は、サブキャリア位相分散値検出手段により検出された位相分散値を参照して送信信号のデータレートを選択する。
あるいは、伝送路歪情報検出手段は、伝送路歪情報の1つとして、マルチキャリア伝送方式の受信信号を構成する複数のサブキャリア信号を検波した後のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標の分散値を検出するサブキャリア座標分散値検出手段を含む手段としてもよい。この場合、データレート制御手段は、サブキャリア座標分散値検出手段により検出された座標分散値を参照して送信信号のデータレートを選択する。
伝送路歪情報検出手段は、上述のような手段または同様に伝送路歪を推定検出する他の手段を1つあるいは複数含む手段とし、データレート制御手段は、その1つ以上の手段により検出された1種以上の情報を参照して送信信号のデータレートを選択する手段とすることが好ましい。
なお、上記データレート選択回路に、受信信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段をさらに設け、データレート制御手段が伝送路歪情報と受信レベルの情報の両方を参照してデータレートを選択するようにしてもよい。
本発明が提供する第2のデータレート選択回路は、無線通信装置のデータレート選択回路であって、受信信号に組み込まれた所定の信号パターンと、その無線通信装置が記憶する所定の信号パターンとの相関値を検出する相関値検出手段と、相関値検出手段により検出された相関値を参照して、送信信号のデータレートを選択するデータレート制御手段とを有することを特徴とする。「受信信号に組み込まれた所定の信号パターン」としては、例えば、同期タイミングを検出するために使用される同期信号パターンが考えられるが、他の信号パターンであってもよいことは言うまでもない。
また、本発明は、上記第1あるいは第2のデータレート選択回路を備えた電子装置も提供する。電子装置は、通信を主目的とする装置のみならず、例えば家電製品やゲーム機器なども含む。
上記第1あるいは第2のデータレート選択回路および上記電子装置では、従来のように試行錯誤を重ねるのではなく、通信異常の原因となる伝送路歪の情報を積極的に取得し、その情報に基づいて最適なデータレートを選択する。このため、最適なデータレートが選択されるまでの時間を大幅に短縮することができる。また、通信異常が発生した場合のみならず、通信が正常に行われている場合でも、より適したデータレートが選択されるため、常に最適なデータレートで通信が行われる。
本発明は、さらに、第1の無線通信装置と第2の無線通信装置の間で通信を行う際のデータレート選択方法を提案する。
第1の方法では、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置に、任意のデータレートで信号を送信することにより通信を開始し、その後の通信では、第1の無線通信装置または第2の無線通信装置の少なくとも一方が、相手方が送信した信号から伝送路の状態を表す無線伝送路環境情報を検出し、その無線伝送路環境情報に基づいて相手方に信号を返信する際のデータレートを選択する。両方の装置あるいは第2の無線通信装置のみが無線伝送路環境情報を検出する機能を備えている場合には、第1の無線通信装置から上記任意のデータレートで送信された信号を第2の無線通信装置が受信したときから、上記無線伝送路環境情報を検出に基づくデータレートの選択が行われる。一方、第1の無線通信装置のみが無線伝送路環境情報を検出する機能を備えている場合には、第1の無線通信装置から上記任意のデータレートで送信された信号に対し第2の無線通信装置が何らかの応答を返したときから、上記無線伝送路環境情報を検出に基づくデータレートの選択が行われる。
「無線伝送路環境情報」としては、例えば、受信レベル、受信信号の振幅変動、受信信号の位相変動、受信信号の周波数スペクトルの変動、受信信号の検波後の信号空間上の座標の変動および同期タイミング検出における同期信号パターン相関値などが考えられる。このような情報のうちいずれか1つを無線伝送路環境情報として検出してもよいし、複数の情報を無線伝送路環境情報として検出してもよい。
第1の無線通信装置は、第2の無線通信装置と同様に、第2の無線通信装置が送信した信号から無線伝送路環境情報を検出し、その無線伝送路環境情報に基づいて第2の無線通信装置に信号を返信する際のデータレートを選択すればよい。あるいは、第1の無線通信装置は無線伝送路環境情報を検出を行わず、第2の無線通信装置が送信した信号のデータレートと同じデータレートを送信信号のデータレートとして選択してもよい。
また、第2の方法では、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置に、選択可能なデータレートの平均よりも低いデータレートで信号を送信することにより通信を開始する。すなわち、比較的低いデータレートを設定して通信を開始する。第2の方法では、第2の無線通信装置は、第1の無線通信装置が送信した信号から伝送路の状態を表す無線伝送路環境情報および前記信号のデータレートを検出し、無線伝送路環境情報と前記データレートの比較に基づいて第1の無線通信装置に信号を返信する際のデータレートを選択する。具体的には、受信した信号のデータレートと、無線伝送路環境情報に基づいて選択されたデータレートのうち高い方のデータレートを選択する。
「無線伝送路環境情報」としては、例えば、受信レベル、受信信号の振幅変動、受信信号の位相変動、受信信号の周波数スペクトルの変動、受信信号の検波後の信号空間上の座標の変動および同期タイミング検出における同期信号パターン相関値などが考えられる。このような情報のうちいずれか1つを無線伝送路環境情報として検出してもよいし、複数の情報を無線伝送路環境情報として検出してもよい。
また、受信したデータの再送回数に応じて、データレートの選択方法を異ならせてもよい。例えば、第2の通信装置において、受信した信号が再送された信号であるか否かを判定し、信号が再送された信号である場合には受信した信号のデータレートを選択し、再送された信号でない場合には受信した信号のデータレートと、無線伝送路環境情報に基づいて選択されたデータレートのうち高い方のデータレートを選択するようにしてもよい。
上記第1あるいは第2のデータレート選択方法では、受信信号から無線伝送路環境情報を取得し、その情報に基づいて最適なデータレートを選択する。このため、最適なデータレートが選択されるまでの時間を大幅に短縮することができる。また、通信異常が発生した場合のみならず、通信が正常に行われている場合でも、より適したデータレートが選択されるため、通信開始に比較的低いデータレートを設定して確実に通信を開始し、通信開始後、初期の段階で適正なデータレートを選択し、以降常に最適なデータレートで通信を行うことができる。
上記第1、第2のデータレート選択回路および第1、第2のデータレート選択方法によれば、劣悪な環境下においても初期の段階で適正なデータレートを設定することができるので、従来のように再送の繰り返しにより時間を費やすことがなくなり、全体としてデータ伝送の実効レートを高めることができる。
本発明のデータレート選択回路は、例えば直交周波数分割多重(OFDM)方式を採用する無線LANシステムに適用することができる。OFDM方式は、標準規格IEEE802.11aによりマルチキャリア無線伝送方式の一種として規定されている方式で、一連の送信データを複数のサブキャリア(例えば52本)に分けて送信する方式である。OFDM方式には、無線伝送路において特定周波数のサブキャリアの伝送状態が劣化しても、そのサブキャリアのデータに誤りが発生するだけで、データ全体が伝送状態の影響を受けることは少ないという利点がある。
以下、本発明のデータレート選択回路の各種実施の形態について、データレート選択回路を備えたOFDM方式の無線通信装置を例にあげて、説明する。
第1の実施形態.
第1の実施形態におけるデータレート選択回路は、受信信号の周波数スペクトルの変動状況、すなわち受信スペクトルを形成する複数のサブキャリア信号の振幅の変動状況によって、送信データのデータレートを選択、決定する回路である。図1に、そのようなデータレート選択回路を備えた無線通信装置1の構成を示す。
図に示すように、無線通信装置1は、無線信号を送受信するアンテナ12と、アンテナ12に対し送信する信号を供給する送信回路22と、送信データのデータレートを6/9/12/18/24/36/48/54Mbpsの8種類のデータレートの中から選択して送信回路22に指示するデータレート制御回路20を備える。
送信回路22は、データレート制御回路20が選択したデータレートによって、信号の変調方式を切り替える。選択されたデータレートが6Mbpsあるいは9Mbpsの場合には、2つの位相にデジタルデータを割り当てるBPSK方式で変調を行い、12Mbpsあるいは18Mbpsの場合には、4つの位相にデジタルデータを割り当てるQPSK方式で変調を行い、24Mbpsあるいは36Mbpsの場合には、16個の位相と振幅の異なる座標にデジタルデータを割り当てる16QAM方式で変調を行い、48Mbpsあるいは54Mbpsの場合には、64個の位相と振幅の異なる座標にデジタルデータを割り当てる64QAM方式で変調を行う。雑音や波形歪みの影響は、データレートが高くなるほど受け易くなる。すなわち、データ誤りは、データレートが高くなるほど発生しやすくなる。送信回路22は、各変調方式により変調したサブキャリア信号を、高速逆フーリエ変換(IFFT)によって時間的に合成してアンテナ12に供給する。
また、無線通信装置1は、アンテナ12により受信した信号の全体としての受信レベルを検出するとともに、その信号をサブキャリア信号に分解して復調する受信回路14と、復調により得られたサブキャリア信号を検波する検波回路16と、検波により得られたサブキャリア検波信号を合成して一連の受信データとして出力するデータ処理回路18とを備える。
受信回路14は、他の無線通信装置の送信回路により上述のように変調、合成されて送信された信号を受信し、その信号を高速フーリエ変換(FFT)によって複数のサブキャリア信号に分解する。また、分解前の信号から、信号全体としての受信レベルを検出し、データレート制御回路20に供給する。
さらに、無線通信装置1は、受信回路14が出力したサブキャリア信号の振幅から周波数に対する振幅の変動を検出して周波数スペクトル変動情報として出力する周波数スペクトル変動情報検出回路24を備える。データレート制御回路20には、データ処理回路18が出力する受信データ、周波数スペクトル変動情報検出回路24が出力する周波数スペクトル変動情報および受信回路14が出力する受信レベル情報が入力される。データレート制御回路20は、周波数スペクトル変動情報と受信レベル情報を参照することにより、最適なデータレートを選択する。但し、データレート制御回路20は、受信レベル情報を参照せず、周波数スペクトル変動情報のみを参照してデータレートを選択してもよい。
一般に、無線伝送路においては、周囲の環境変動によって受信レベルが時間的に変動する。これをフェージングという。伝送スペクトルが広い場合、図1に示すように、周波数に依存したレベル変動が生じる。これを周波数選択性フェージングという。周波数に応じたレベル変動が大きい場合には、波形が歪むため、全体の受信レベルが大きくても、高いデータレートで伝送を行おうとするとデータ誤りが多く発生する。したがって、周波数に依存したレベル変動に応じて適正なデータレートを選択する必要がある。なお、波形歪は、信号の振幅や位相が変動を受けることによって生ずる。本明細書では、このような振幅や位相の変動の情報を伝送路歪情報と称することとする。
図2は、IEEE802.11aの無線LAN伝送方式の送信パケットの構成を示す図である。パケットの先頭部には、受信側で同期タイミングを取得するためのプリアンブル信号が付加されている。プリアンブル信号は、振幅が一定となる変調方式、BPSK(2相位相変調)あるいはQPSK(4相位相変調)により変調されている。これにより、送信側の無線通信装置のアンテナから送信される52本のサブキャリア信号の振幅は一定となる。
図3は、図2の送信パケットが送受信された際の、プリアンブル部のスペクトルの変動の様子を表した図である。送信側の無線通信装置Aから受信側の無線通信装置Bまでの無線伝送路において周波数選択性フェージングが発生すると、図に示すように、52本のサブキャリア信号の振幅は、周波数に応じて変動する。変動が大きいサブキャリア信号ほどデータ誤りを多く含んでおり、高いデータレートで伝送しにくくなる。
サブキャリア信号の振幅の変動の様子は、受信回路14から出力されるサブキャリア信号の振幅によって容易に検出することができる。
サブキャリア信号がI,Qという直交座標成分により表されるものとすると、サブキャリア信号の振幅は、下記式(1)として表すことができる。
Figure 2005057633
また、回路を簡素化したい場合には、多少の誤差はあるものの式(1)を下記式(2)あるいは(3)と置き換えてもよい。
Figure 2005057633
周波数スペクトル変動情報検出回路24は、受信回路14が受信した52本のサブキャリア信号の振幅の平均値を計算し、さらにその平均値から分散値を計算する。分散値は、標準偏差を計算することによって容易に求めることができる。求められた分散値は、サブキャリア信号の周波数に対する振幅の変動の大きさを表す周波数スペクトル変動情報として、データレート制御回路20に供給される。
データレート制御回路20は、周波数スペクトル変動情報検出回路24から出力された周波数スペクトル変動情報(振幅分散値)と、受信回路14から出力された受信レベルの情報とを参照して、その組合せに基づいてデータレートを選択する。選択されたデータレートは、送信回路22によるデータ送信時のデータレートとして設定される。
データレート制御回路20によるデータレートの選択は、データレート制御回路20に含まれるメモリに記憶されている対応テーブルを参照することにより行われる。対応テーブルは、各分散値に対する最適なデータレートを予め計算あるいは実験により求め、記憶しておいたものである。図4に、振幅分散値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す。例えば、振幅分散値が大きい場合には、大きな周波数フェージングが発生したと推定され、6Mbps、9Mbps、12Mbps程度の比較的低いデータレートが設定される。
また、図5は、受信レベルも考慮してデータレートを選択する場合の対応テーブルの例を示している。データレート制御回路20は、入力された振幅分散値と受信レベルの情報を参照し、対応テーブルにおいて、その振幅分散値と受信レベルが交差している点の数値が示すデータレートを選択する。例えば、受信レベルは高いが分散値が大きい場合は、無線通信装置間の距離が短く、装置自体によって(あるいは周囲の影響によって)周波数選択性フェージングが発生した場合が想定される。そのような場合には、12Mbps、24Mbps程度のデータレートが適しており、対応テーブルによりそのようなデータレートが選択される。一方、受信レベルが高く分散値が小さい場合には、フェージングの影響はほとんど無いため、48Mbps、54Mbpsといった高いデータレートが適しており、対応テーブルによりそのようなデータレートが選択される。
なお、無線通信装置1が無線LAN用の装置である場合には、上記周波数スペクトル変動情報検出回路24はベースバンド処理回路の一部として、またデータレート制御回路20はMACと呼ばれる制御回路の一部として実装することができる。分散値あるいは前述の分散値と同等の情報の計算は、ベースバンド処理回路により行い、その結果はレジスタなどに記憶しておく。MACは、レジスタなどに記憶された結果を読み込み、前記対応テーブルを参照してデータレートを選択する。
ここで、周波数スペクトル変動情報検出回路24が出力する周波数スペクトル変動情報は、サブキャリア信号の振幅の変動の様子を表す情報であればよく、必ずしも振幅分散値に限定されない。例えば、サブキャリア信号の振幅の最大値と最小値の差でもよいし、各サブキャリア信号の振幅とそれらの振幅の平均値との差異(あるいは差異と平均値との比)の絶対値の合計でもよい。
また、回路を簡素化するためには、前述のように対応テーブルを参照する仕様とすることが好ましいが、分散値あるいは分散値と同等の情報からデータレートを求める計算式を定義し、その計算式に基づく計算を実行するプログラムをマイクロコンピュータとして無線通信装置に実装しておき、計算によりデータレートが決定されるようにしてもよい。
また、周波数選択性フェージングの発生状況は、前述の周波数スペクトル変動情報検出回路24のように、ユーザが送受信する受信信号のサブキャリア信号の振幅の変動、すなわち受信信号スペクトルの変動を検出することにより認識してもよいが、ユーザ信号以外の信号の変動を検出することによって認識することもできる。例えば、IEEE802.11aが規定する無線LANシステムでは、親機と通信を行う子機は、通信を開始する前に親機から「ビーコン」と呼ばれる信号を受信し、自分がその親機に帰属していることを逐次確認している。このようなシステムでは、子機は、ビーコンに付加されているプリアンブルの信号から、サブキャリア信号の振幅の変動の状況を認識することができる。通信開始後は、通信パケットのプリアンブル信号により変動の状況を認識し、環境に合わせてパケットごとにデータレートを変更してもよい。なお、親機は、子機からの送信のデータレートを検出して、同じデータレートで子機に対しデータを送信すればよい。
また、周波数選択性フェージングの発生状況は、前述の周波数スペクトル変動情報検出回路24のように、52本のサブキャリア信号の振幅の変動を検出することにより認識してもよいが、必ずしもすべてのサブキャリアを検出に利用する必要はなく、例えば受信信号のスペクトルの全域に分散した10程度のサブキャリアを選択し、その信号振幅の分散値などを求めることによって変動の様子を認識してもよい。特に、IEEE802.11aの企画では、52本中4本の信号はパイロット信号としてスペクトル全域に分散されている。この4パイロット信号の振幅の分散値あるいは分散値と同等の情報によってもスペクトル変動の様子を認識することができる。回路を簡素化したい場合には、このように、特定のサブキャリアのみから振幅の変動状況を認識するようにすることが好ましい。
なお、以上に説明した第1の実施形態では、無線通信装置1の周波数スペクトル変動情報検出回路24が、本発明の第1のデータレート選択回路の伝送路歪情報検出手段を構成する周波数スペクトル変動情報検出手段に相当し、受信回路14が受信レベル情報検出手段に相当し、データレート制御回路20がデータレート制御手段に相当する。
第1の実施形態におけるデータレート選択回路によれば、受信レベルは高いが周囲の環境変動が激しく高いデータレートで伝送できない場合でも、通信開始時にデータレート選択のためにデータの再送を繰り返す必要はなく、初期段階で適正なデータレートを選択し、設定することができる。このため、全体としてデータ伝送の実効レートを向上することができる。
第2の実施形態.
第2の実施形態におけるデータレート選択回路は、複数のサブキャリア信号の位相の本来取り得る位相(想定位相)からの変動状況によって、送信データのデータレートを選択、決定する回路である。図6に、そのようなデータレート選択回路を備えた無線通信装置2の構成を示す。
無線通信装置2は、第1の実施形態における無線通信装置1の構成において、周波数スペクトル変動情報検出回路24に代えてサブキャリア位相分散値検出回路25を備え、周波数スペクトル変動情報を参照してデータレート選択を行うデータレート制御回路20に代えてサブキャリア位相分散値検出回路25が出力する位相分散値を参照してデータレートの選択を行うデータレート制御回路23を備える。無線通信装置2の他の部分の構成および各構成要素の動作は無線通信装置1と同じであるため、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図7は、サブキャリア信号の位相分散状況の例を表す図である。一般に、マルチキャリア伝送方式では、複数のサブキャリア信号は一定の周波数間隔(IEEE802.11a規格では312.5kHz)に設定されている。したがって、受信回路14が出力するサブキャリア信号の位相は理想的には図の点線で示すように同間隔となる。また、BPSK変調やQPSK変調では、サブキャリア信号の振幅は一定となる。しかし、実際にはフェージングなどにより歪みが生じ、例えば図の実線が示すように、振幅および位相に変動が生じる。
サブキャリア位相分散値検出回路25は、周波数が隣接するサブキャリア信号の位相の変動の様子を位相分散値として出力する。大きなフェージングが発生した場合には、伝送路歪が大きくなり、位相分散値は大きくなる。
データレート制御回路23によるデータレートの選択は、第1の実施形態のデータレート制御回路20と同様、メモリに記憶されている対応テーブルを参照することにより行われる。対応テーブルは、各位相分散値に対する最適なデータレートを予め計算あるいは実験により求め、記憶しておいたものである。図8に、位相分散値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す。データレート制御回路23は、サブキャリア位相分散値検出回路25から供給された位相分散値の情報と対応テーブルにより、最適なデータレートを選択し、送信回路22の送信時のデータレートとして設定する。
例えば、位相分散値が大きい場合には、大きな周波数選択性フェージングが発生したと推定されるので、6〜12Mbpsの比較的低いデータレートが選択される。
なお、第2の実施形態では、無線通信装置2のサブキャリア位相分散値検出回路25が、本発明の第1のデータレート選択回路の伝送路歪情報検出手段を構成するサブキャリア位相分散値検出手段に相当し、受信回路14が受信レベル情報検出手段に相当し、データレート制御回路23がデータレート制御手段に相当する。
第2の実施形態におけるデータレート選択回路によれば、受信レベルは高いが周囲の環境変動が激しく高いデータレートで伝送できない場合でも、通信開始時にデータレート選択のためにデータの再送を繰り返す必要はなく、初期段階で適正なデータレートを選択し、設定することができる。このため、全体としてデータ伝送の実効レートを向上することができる。
第3の実施形態.
第3の実施形態におけるデータレート選択回路は、サブキャリア信号の理想的な座標位置からの変動状況に応じて、送信データのデータレートを選択、決定する回路である。図9に、そのようなデータレート選択回路を備えた無線通信装置3の構成を示す。
無線通信装置3は、第1の実施形態における無線通信装置1の構成において、周波数スペクトル変動情報検出回路24に代えてサブキャリア座標分散値検出回路28を備え、データレート制御回路20に代えてサブキャリア座標分散値検出回路28が出力する座標分散値情報を参照してデータレートの選択を行うデータレート制御回路26を備える。但し、サブキャリア座標分散値検出回路28には、受信回路14の出力ではなく、検波回路16が出力するサブキャリア検波信号が供給される。サブキャリア座標分散値検出回路28は、サブキャリア検波信号の座標(振幅および位相と等価)の変動を検出して、データレート制御回路26へ供給する。無線通信装置3の他の部分の構成および各構成要素の動作は無線通信装置1と同じであるため、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図10は、BPSK変調のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標を表す図であり、図11は、QPSK変調のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標を表す図である。サブキャリア検波信号は、水平成分Idおよび直交成分Qdにより表される。サブキャリア検波信号は、サブキャリア信号をそれぞれ検波することにより得られる信号である。例えば図2に示す送信パケットにおいて、データ1のサブキャリア信号は、BPSK変調されたプリアンブル信号を基準として検波され、サブキャリア検波信号が生成される。具体的には、データ部の複数のサブキャリア信号の位相および振幅が、プリアンブル部の複数のサブキャリア信号の位相および振幅でそれぞれ除されて、複数のサブキャリア検波信号が生成される。したがって、BPSK変調されているデータ1の場合には、各サブキャリア検波信号は、図10に示すような典型的なBPSKベースバンド信号となる。一方、QPSK変調されているデータ2の場合には、各サブキャリア検波信号は、図11に示すような典型的なQPSKベースバンド信号となる。
図10および図11に示すサブキャリア検波信号は、無線伝送路に雑音やフェージングが存在すると、各図に示されるように1点には定まらずに分散する。したがって、その分散の状況から無線伝送路歪を把握することができ、さらには最適なデータレートを選択することができる。
例えば、BPSK変調されているデータ1の場合、本来の座標はQd=0となるべきなので、分散の状況は、Qdの値、あるいは原点からの角度、すなわちarctan(Qd/Id)の絶対値で示すことができる。伝送路の雑音が多く、フェージングが大きいほど、各サブキャリア検波信号のQdの値や減点からの角度は大きくなる。したがって、サブキャリア座標分散値検出回路28は、データ1の52本のサブキャリア検波信号の座標Qdの値あるいはI軸に対する角度の合計あるいは平均値を計算し、計算により得た情報をデータレート制御回路26に供給する。
データレート制御回路26によるデータレートの選択は、第1の実施形態のデータレート制御回路20と同様、メモリに記憶されている対応テーブルを参照することにより行われる。対応テーブルは、座標Qdあるいは角度の合計値(あるいは平均値)に対するデータレートを、予め実験や計算などで求め、記憶しておくものとする。図12に、Qd平均値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す。データレート制御回路26は、サブキャリア座標分散値検出回路28から供給された位相分散値の情報と対応テーブルにより、最適なデータレートを選択し、送信回路22の送信時のデータレートとして設定する。
例えば、データ1の52本のサブキャリア検波信号のQdの平均値が大きければ、伝送路の状態は悪化している(伝送路歪大)とみなし、6〜24Mbpsの比較的低いデータレートを選択する。一方、Qdの平均値が小さければ、伝送路の状態は良好(伝送路歪小)と判断し、34〜54Mbpsの比較的高いデータレートを選択する。但し、平均値が小さくても最大値が所定値以上の場合には、周波数選択性フェージングが発生していると推定し、1、2ランク低いデータレートを設定する。
また、サブキャリア信号およびサブキャリア検波信号の座標上の分散の状況に加え、第1の実施形態と同様、受信レベルも考慮してデータレートを選択してもよい。
なお、第3の実施形態では、無線通信装置3のサブキャリア座標分散値検出回路28が、本発明の第1のデータレート選択回路の伝送路歪情報検出手段を構成するサブキャリア座標分散値検出手段に相当し、受信回路14が受信レベル情報検出手段に相当し、データレート制御回路26がデータレート制御手段に相当する。
第3の実施形態におけるデータレート選択回路によれば、雑音による影響およびフェージングによる影響を共に推定できるため、より正確に伝送路の状況に合わせたデータレートを選択でき、全体としてデータ伝送の実行レートを向上することができる。
第4の実施形態.
第4の実施形態におけるデータレート選択回路は、受信パケットの先頭部分に付加されたプリアンブルに含まれる同期信号パターンの相関値に基づいて、送信データのデータレートを選択、決定する回路である。図13に、そのようなデータレート選択回路を備えた無線通信装置4の構成を示す。
無線通信装置4は、第1の実施形態における無線通信装置1の構成において、検波回路16に代えて同期フレーム検出回路30を備え、その同期フレーム検出回路30は相関値検出回路32を備える。また、データレート制御回路20に代えて、相関値検出回路32が出力する相関値の情報を参照してデータレートの選択を行うデータレート制御回路34を備える。無線通信装置4の他の部分の構成および各構成要素の動作は無線通信装置1と同じであるため、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
同期フレーム検出回路30は、受信パケットのプリアンブルから同期信号パターンを検出する。また、相関値検出回路32は、検出された同期信号パターンと、予め記憶している同期信号パターンとの相関値を計算する。両パターンが正確に一致したときに相関値検出回路32の出力値は最大となり、一致しない場合には、その度合いに応じてより小さな値が出力される。一般にこのような無線通信装置は、相関値検出回路32により相関値のピークを検出することにより、その後の処理の時間的タイミングを検出する。
図14は、無線伝送路環境に応じた相関値の状況を説明するための図である。受信レベルが高くフェージングも無く無線伝送路が良好な場合には、受信したプリアンブルの同期信号パターンは理想値に近いため、相関値のピークは大きな値となる。一方、無線伝送路が雑音・緩衝やフェージングによって劣化している場合には、受信したプリアンブルの同期信号パターンは理想値から大きく外れているため、相関値のピークは小さな値となる。
データレート制御回路34によるデータレートの選択は、第1の実施形態のデータレート制御回路20と同様、メモリに記憶されている対応テーブルを参照することにより行われる。対応テーブルは、相関値のピーク値とデータレートを、予め実験や計算などで求め、記憶しておくものとする。図15に、相関値のピーク値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す。データレート制御回路34は、大きなピーク値を検出した場合には、36〜54Mbpsのような比較的高いデータレートを選択し、小さなピーク値を検出した場合には、6〜24Mbpsのような比較的低いデータレートを選択する。
なお、第4の実施形態では、無線通信装置4の相関値検出回路32は、本発明の第2のデータレート選択回路の相関値検出手段に相当し、データレート制御回路34はデータレート制御手段に相当する。
第4の実施形態におけるデータレート選択回路によれば、雑音による影響およびフェージングによる影響を共に推定できるため、より正確に伝送路の状況に合わせたデータレートを選択でき、全体としてデータ伝送の実行レートを向上することができる。
第5の実施形態.
以下、本発明のデータレート選択方法についての実施形態を示す。図16は、2台の無線通信装置(無線通信装置A、B)の間で信号を送受信する際のデータレートの選択方法について説明するための図である。各無線通信装置は本発明のデータレート選択回路を備えた装置とする。図の各矢印は信号の転送方向を示し、矢印の上または下にはその伝送のデータレートが示されている。
図に示すように、このデータレート選択方法では、通信を開始する装置、すなわち最初に信号を送信する側の装置(無線通信装置A)は、比較的低いデータレート(12Mbps)で信号を送信する。
受信側の装置(無線通信装置B)は、図17のフローチャートに示すように、信号を受信し(ステップS101)、受信した信号から無線伝送路の環境を表す情報を検出する(ステップS102)。ここで、無線伝送路の環境を表す情報は、受信レベル、受信信号の振幅変動、受信信号の位相変動、受信信号の周波数スペクトルの変動、受信信号の検波後の信号空間上の座標の変動および同期タイミング検出における同期信号パターン相関値の中のいずれか1つ、もしくはそれらの組合せとする。
無線通信装置Bは、無線伝送路の環境を表す情報を検出すると、その情報と前述の対応テーブルとに基づいて、その環境に適したデータレートを選択する(ステップS103)。データレートの選択が完了すると、そのデータレートを送信信号のデータレートとして設定し、図16に示すようにACK信号を返信する。図16は、データレートとして36Mbpsが選択された場合を示している。
無線通信装置Aは、ACK信号を受信すると、無線通信装置Bと同様に、図17のフローチャートが示す処理を実行する。すなわち、受信したACK信号から無線伝送路の環境を表す情報を検出し、その情報に基づいて、その環境に適したデータレートを選択し、そのデータレートで次の信号を送信する。図は、データレートとして48Mbpsが選択された場合を示している。
以降の通信では、同様に、各無線通信装置が、受信信号から無線伝送路環境情報を検出して、その情報に基づいてデータレートを選択、設定し、信号送信を行う。
一般に、無線LANシステムの親機はビーコン信号を子機に一定間隔で報知するが、その間隔が長い場合や、長期間ビーコン信号が報知されない場合がある。その場合、通信を開始するにあたって、直前の無線伝送路の状況を把握することができない。もし、無線伝送路の環境が劣悪な場合、高いデータレートで送信しても再度送信をやり直すことになる。したがって、このような場合は、比較的低いデータレート(6〜18Mbps)で通信を開始し、受信側で無線伝送路の環境が把握できた場合、それに対応したデータレートを送信時のデータレートとして設定する。以降の通信は、各装置において同様に受信信号から無線伝送路の環境を推定し、その環境に適したデータレートで送信を行う。
通信開始時に低いデータレートで送信する場合、最初の送信パケットは、通常の通信シーケンスの最初のパケットでもよいが、無線伝送路の環境を把握するための専用パケットを構成し、送信してもよい。上述したように、プリアンブルやその次のデータだけの交換で無線伝送路の環境は容易に把握できるため、専用パケットは短く構成でき、通信全体を通して、実効レートを高くすることができる。
なお、無線伝送路の環境の把握とデータレートの設定は、一方の無線通信装置のみが行ってもよい。例えば、無線通信装置A,Bの両方が図17のフローチャートが示す処理を実行するのではなく、無線通信装置Aのみが実行するようにしてもよい。この場合、無線通信装置Aは、初めに任意のレートの信号を無線通信装置Bに送信し、無線通信装置Bからの受信信号(例えばACK)を受信し、その信号から無線伝送路環境情報を検出して次に送信するデータレートを選択する。これにより、無線通信装置Aは、無線通信装置Bがデータレート選択機能を備えているか否かに拘わらず自律的に、最適なデータレートで通信を開始することができる。また、反対に、無線通信装置Bのみが図17のフローチャートが示す処理を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。
なお、無線伝送路の環境の把握を行わない側の装置は、例えば図18のフローチャートが示す処理によりデータレートを選択するとよい。すなわち、信号を受信し(ステップS201)、受信信号のデータレートを検出し(ステップS202)、検出したデータレートを送信のデータレートとして選択する(ステップS203)。これは、受信した信号と同じデータレートで信号を送信する処理に他ならない。
図19は、無線通信装置Aが図18の処理を実行し、無線通信装置Bが図17の処理を実行する場合の通信処理を示す図である。通信開始時に、無線通信装置Aが比較的低いデータレートで信号を送信する点、また無線通信装置Bが受信した信号から無線伝送路環境情報を検出して、その環境に適したデータレートを設定する点は、図16が示す通信処理と同じである。しかし、図19に示す処理では、無線通信装置Aは、無線伝送路環境情報の検出は行わず、単に受信した信号のデータレートと同じデータレートを設定して信号の送信を行う。例えば、無線通信装置Aは、図に示すように、無線通信装置Bが返信したACK信号のデータレートが36Mbpsであれば、データレートを36Mbpsに設定して信号を送信し、48Mbpsであれば48Mbpsに設定して信号を送信する。この方法では、無線通信装置Aは、無線伝送路環境情報の検出を行わないため、制御が比較的簡単になる。
第6の実施形態.
次に、本発明のデータレート選択方法の他の実施形態について説明する。図20は、2台の無線通信装置(無線通信装置A、B)の間で信号を送受信する場合の、無線通信装置Bの処理を示すフローチャートである。
このフローチャートに示すように、無線通信装置Bは、信号を受信すると(ステップS301)、その受信信号のデータレートを検出する(ステップS302)。以下、ここで検出したデータレートを第1レートと称する。さらに、無線通信装置Bは、受信信号から前述のような無線伝送路環境情報を検出する(ステップS303)。無線伝送路環境情報は、第5の実施形態と同様、受信レベル、受信信号の振幅変動、受信信号の位相変動、受信信号の周波数スペクトルの変動、受信信号の検波後の信号空間上の座標の変動および同期タイミング検出における同期信号パターン相関値の中のいずれか1つ、もしくはそれらの組合せとする。次に、無線通信装置Bは、検出した無線伝送路環境情報と前述の対応テーブルを参照し、そのときの通信環境に適したデータレートを選択する(ステップS304)。以下、ここで選択したデータレートを第2レートと称する。
次に、無線通信装置Bは、受信した信号の再送回数を判断する(ステップS305)。再送回数の情報は、信号の中に制御フラグの1つとして含まれており、このフラグを参照することにより、信号が再送されたものか否か、再送されたものである場合には何回目の再送信号かを判断することができる。
再送回数が1回以上の場合には、ステップS308において、ステップS302で検出した第1レートを送信のデータレートとして選択する。一方、再送回数が0のときには、ステップS306において、ステップS302で選択した第1レートとステップS304で選択した第2レートとを比較し、高い方のデータレートを送信時のデータレートとして設定する。すなわち、第1レートと第2レートの大小を判定し(ステップS306)、第1レートが第2レートよりも高ければ第1レートを選択し(ステップS308)、第1レートが第2レートよりも小さければ第2レートを選択する(ステップS307)。
図21は、無線通信装置Bが図20の処理を実行する場合の無線通信装置間の通信処理を示す図である。通信開始時には、無線通信装置Aは比較的低いデータレート(12Mbps)で信号を送信する。通信開始時には、再送回数は0回であるため、無線通信装置Bは図20のステップS306〜309によりACKを返すときのデータレートを決定する。図の例は、第1レート(12Mbp)よりも第2レート(36Mbps)の方が大きい場合を示しており、この場合、ACK信号の送信データレートは、第2レートに設定される。また、図の最下段に示されているように、再送回数が1以上の場合には、無線通信装置Aによる送信時のデータレートと同じデータレートが設定されてACK信号が返信される。
すなわち、本実施の形態の方法では、無線通信装置Bは、無線通信装置Aから受信した信号のデータレートと、無線伝送路環境情報が表す環境に適したデータレートの、いずれかの高い方のデータレートを設定して送信を行う。但し、無線通信装置Bは、受信した信号の再送回数が1以上の場合には、必ず無線通信装置Aから受信した信号のデータレートを設定して送信を行う。
なお、データや制御信号を受信した際に、正常に受信したことを返送するためのACK信号は、短いが重要な信号であるため、通常のデータの信号伝送のデータレートよりも1ランクあるいは2ランク低いデータレートで送信する。これにより、より確実にACK信号を返送することができる。
以上、本発明のデータレート選択回路およびデータレート選択方法について説明したが、本発明の回路および方法は、無線通信機能を備えたあらゆる電子装置およびその電子装置を用いた通信に適用可能である。すなわち、パソコンなどの情報機器に限らず、テレビやビデオを初めとするAV(オーディオビジュアル)機器、冷蔵庫やエアコンなどの家電機器、ゲーム装置などの各種電子装置に適用した場合にも、電子装置間の実効データレートを向上させることができ、有用な発明である。また、電子装置自体が移動したり、電子装置近辺で人間が移動したりした結果、急速なフェージングが発生しても、無線パケットごとに適切なデータレートが選択されるので、伝送されている映像が止まったりすることなくスムースな無線伝送を実現することができる。
本発明の第1の実施形態におけるデータ選択回路を備えた無線通信装置を表す図である。 IEEE802.11aの無線LAN伝送方式の送信パケットの構成を示す図である。 図2の送信パケットが送受信された際の、プリアンブル部のスペクトルの変動の様子を表した図である。 振幅分散値および受信レベルとデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す図である。 振幅分散値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるデータ選択回路を備えた無線通信装置を表す図である。 サブキャリア信号の位相分散状況の例を表す図である。 位相分散値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるデータ選択回路を備えた無線通信装置を表す図である。 BPSK変調のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標を表す図である。 QPSK変調のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標を表す図である。 Qd平均値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す図である。 本発明の第4の実施形態におけるデータ選択回路を備えた無線通信装置を表す図である。 無線伝送路環境に応じた相関値の状況を説明するための図である。 相関値のピーク値とデータレートとの対応付けを記憶した対応テーブルの例を示す図である。 本発明のデータレートの選択方法の一実施の形態について説明するための図である。 図16の無線通信装置AおよびBのデータレート選択処理の一例を表すフローチャートである。 図16の無線通信装置Aのデータレート選択処理の他の例を表すフローチャートである。 無線通信装置Aが図18の処理を実行する場合の通信処理を示す図である。 本発明のデータレートの選択方法の他の実施の形態について説明するためのフローチャートである。 無線通信装置Bが図20の処理を実行する場合の通信処理を示す図である。
符号の説明
1〜4 無線通信装置。

Claims (8)

  1. 無線通信装置のデータレート選択回路であって、
    受信信号から伝送路歪情報を推定検出する伝送路歪情報検出手段と、
    前記伝送路歪情報検出手段により推定検出された前記伝送路歪情報を参照して、送信信号のデータレートを選択するデータレート制御手段とを有することを特徴とするデータレート選択回路。
  2. 前記伝送路歪情報検出手段は、前記伝送路歪情報の1つとして、前記受信信号の周波数スペクトルの変動を表す周波数スペクトル変動情報を検出する周波数スペクトル変動情報検出手段を含み、
    前記データレート制御手段は、前記周波数スペクトル変動情報検出手段により検出された前記周波数変動情報を参照して送信信号のデータレートを選択することを特徴とする請求項1記載のデータレート選択回路。
  3. 前記伝送路歪情報検出手段は、前記伝送路歪情報の1つとして、マルチキャリア伝送方式の受信信号を構成する複数のサブキャリア信号の想定位相からのずれの位相分散値を検出するサブキャリア位相分散値検出手段を含み、
    前記データレート制御手段は、前記サブキャリア位相分散値検出手段により検出された位相分散値を参照して送信信号のデータレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載のデータレート選択回路。
  4. 前記伝送路歪情報検出手段は、前記伝送路歪情報の1つとして、マルチキャリア伝送方式の受信信号を構成する複数のサブキャリア信号を検波した後のサブキャリア検波信号の信号空間上の座標の分散値を検出するサブキャリア座標分散値検出手段を含み、
    前記データレート制御手段は、前記サブキャリア座標分散値検出手段により検出された座標分散値を参照して送信信号のデータレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載のデータレート選択回路。
  5. 無線通信装置のデータレート選択回路であって、
    受信信号に組み込まれた所定の信号パターンと、当該無線通信装置が記憶する所定の信号パターンとの相関値を検出する相関値検出手段と、
    前記相関値検出手段により検出された前記相関値を参照して、送信信号のデータレートを選択するデータレート制御手段とを有することを特徴とするデータレート選択回路。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載のデータレート選択回路を備えた電子装置。
  7. 第1の無線通信装置と第2の無線通信装置の間で通信を行う際のデータレート選択方法であって、
    前記第1の無線通信装置から前記第2の無線通信装置に、任意のデータレートで信号を送信することにより通信を開始し、
    前記第2の無線通信装置または前記第1の無線通信装置は、前記第1の無線通信装置または前記第2の無線通信装置がそれぞれ送信した信号から伝送路の状態を表す無線伝送路環境情報を検出し、前記無線伝送路環境情報に基づいて相手方の無線通信装置に信号を返信する際のデータレートを選択することを特徴とするデータレート選択方法。
  8. 無線通信装置間で通信を行う際のデータレート選択方法であって、
    前記第1の無線通信装置から前記第2の無線通信装置に、選択可能なデータレートの平均よりも低いデータレートで信号を送信することにより通信を開始し、
    前記第2の無線通信装置は、前記第1の無線通信装置が送信した信号から伝送路の状態を表す無線伝送路環境情報および前記信号のデータレートを検出し、前記無線伝送路環境情報と前記データレートの比較に基づいて前記第1の無線通信装置に信号を返信する際のデータレートを選択することを特徴とするデータレート選択方法。
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