JP7497651B2 - 分析装置、モニタ装置、分析システム、フェージング判定方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
本開示は分析装置、モニタ装置、分析システム、フェージング判定方法、及びプログラムに関する。
ある空間内における無線通信障害の原因を分析する方法として、無線フレームをモニタするモニタ装置を空間内に設置し、モニタ装置においてモニタされた無線フレームを分析する方法がある。無線通信障害の原因には、例えば、電波の干渉、もしくはフェージングの発生等が含まれる。
特許文献1には、複数の無線端末と、アクセスポイントとの通信において、複数の無線端末からアクセスポイントへ無線フレームが送信された場合に、アクセスポイント付近における干渉の発生有無を判定するシステムが開示されている。
例えば、無線端末は、送信した無線フレームに対してACK信号を受信しなかった回数をカウントする。例えば、アクセスポイント付近において干渉が発生した際に、アクセスポイントは、無線端末から送信された無線フレームを正常に受信することができないため、無線端末に対してACK信号を送信しない。アクセスポイントは、無線端末における、ACK信号を受信しなかった回数が閾値を超えている場合に、アクセスポイント付近において干渉が発生している可能性があると判定する。
さらに、特許文献1には、無線端末からアクセスポイントへ送信される無線フレームの重複フレームの数が閾値を超えている場合、かつ、無線フレームのアクセスポイント上で取得した受信信号強度が閾値よりも高いにもかかわらず、アクセスポイントが無線端末へ送信した無線フレームに対して、アクセスポイントが受信しなかったACK信号の回数が閾値を超えている場合がある。このような場合、無線端末からアクセスポイントに対する通信において、フェージングが発生していると判定する。
特許文献1に開示されている干渉及びフェージングの発生有無の判定処理を、モニタ装置においてモニタされた無線フレームを分析することによって、干渉の発生有無を特定する手法に適用することを検討する。例えば、モニタ装置は、干渉の発生有無を判定するために、無線端末から、ACK信号を受信しなかった回数に関する情報を取得する必要がある。しかし、ACK信号を受信しなかった回数に関する情報は、モニタ装置においてモニタされた無線フレームから推定することは困難であるため、モニタ装置は、ACK信号を受信しなかった回数に関する情報を無線端末から取得する必要がある。その結果、モニタ装置は、無線端末から、特定の情報を受信するという新たな機能を搭載しなければならないという課題が発生する。
さらに、特許文献1に開示されているフェージングの発生有無の判定処理を、モニタ装置においてモニタされた無線フレームを分析することによって、フェージングの発生有無を特定する手法に適用することを検討する。例えば、モニタ装置の設置された位置が、アクセスポイントと離れている場合、モニタ装置においてモニタした無線フレームの受信電力が、アクセスポイントにおいて受信された無線フレームの受信電力とは一致しない場合がある。この場合、モニタ装置は、無線端末からアクセスポイントへ送信される無線フレームのアクセスポイントにおける受信信号強度を正確に計測できないため、正確にフェージングの発生有無を判定することができないという課題がある。
本開示の目的は、上述の課題のうち少なくとも一つを解決するために用いられる、分析装置、モニタ装置、分析システム、フェージング判定方法、及びプログラムを提供することにある。
本開示の第1の態様にかかる分析装置は、アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信する通信部と、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定するフェージング判定部と、を備える。
本開示の第2の態様にかかるモニタ装置は、アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタする通信部と、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定するフェージング判定部と、を備える。
本開示の第3の態様にかかる分析システムは、アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置と、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定する分析装置と、を備える。
本開示の第4の態様にかかるフェージング判定方法は、アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信し、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定する。
本開示の第5の態様にかかるプログラムは、アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信し、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定することをコンピュータに実行させる。
本開示により、受信電力を正確に計測できない場合であっても、フェージングの発生有無を判定することができる分析装置、モニタ装置、分析システム、フェージング判定方法、及びプログラムを提供することができる。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。はじめに、図1を用いて実施の形態1にかかる分析システムの構成例について説明する。図1の分析システムは、分析装置10、アクセスポイント20、無線端末30、及びモニタ端末40を有している。分析装置10、アクセスポイント20、無線端末30、及びモニタ端末40は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。はじめに、図1を用いて実施の形態1にかかる分析システムの構成例について説明する。図1の分析システムは、分析装置10、アクセスポイント20、無線端末30、及びモニタ端末40を有している。分析装置10、アクセスポイント20、無線端末30、及びモニタ端末40は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。
アクセスポイント20は、無線端末30と無線LAN(Local Area Network)通信を行う。無線LAN通信は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11において規定された通信規格を用いた通信である。アクセスポイント20は、親機と称されてもよく、無線端末30は、子機と称されてもよい。アクセスポイント20から無線端末30へ無線フレームを送信する通信をダウンストリーム通信とし、無線端末30からアクセスポイント20へ無線フレームを送信する通信をアップストリーム通信とする。ダウンストリーム通信は、ダウンリンク通信と称されてもよく、アップストリーム通信は、アップリンク通信と称されてもよい。
モニタ端末40は、アクセスポイント20と無線端末30との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームをモニタする。モニタ端末40が無線フレームをモニタするとは、モニタ端末40が無線フレームを取得する、と言い換えられてもよい。モニタ端末40は、モニタした無線フレームを分析装置10へ送信する。モニタ端末40は、無線通信回線を介して無線フレームを分析装置10へ送信してもよく、有線通信回線を介して無線フレームを分析装置10へ送信してもよい。無線通信は、例えば、モバイル通信(LTE(Long Term Evolution)、5G(5th Generation)等)や無線LAN通信であってもよく、Bluetooth(登録商標)通信もしくは赤外線通信等の近距離無線通信であってもよい。
続いて、分析装置10の構成例について説明する。分析装置10は、通信部11及び干渉判定部12を有している。通信部11及び干渉判定部12は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、通信部11及び干渉判定部12は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
通信部11は、モニタ端末40から、モニタ端末40においてモニタされた無線フレームを受信する。モニタ端末40は、無線フレームをモニタするたびに、実質的にリアルタイムに無線フレームを分析装置10へ送信してもよく、所定の数の無線フレームをモニタした後に複数の無線フレームをまとめて分析装置10へ送信してもよい。もしくは、モニタ端末40は、定期的に、モニタした無線フレームを分析装置10へ送信してもよい。
干渉判定部12は、通信部11において受信された無線フレームを用いて、アップストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率と、ダウンストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率とを算出する。再送は、アクセスポイント20もしくは無線端末30が、以前に送信した無線フレームを繰り返し送信することである。アップストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率は、無線端末30からアクセスポイント20へ送信されるすべての無線フレームのうち、再送された無線フレームが占める割合を示す。ダウンストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率は、アクセスポイント20から無線端末30へ送信されるすべての無線フレームのうち、再送された無線フレームが占める割合を示す。再送された無線フレームは、以下の説明において、再送無線フレームと称することがある。
干渉判定部12は、アップストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率と、ダウンストリーム通信において伝送される無線フレームの再送率とを用いた分析結果に基づいて、干渉の有無を判定する。
以上説明したように、分析装置10は、モニタ端末40から受信した無線フレームから算出した再送率の分析結果に基づいて、干渉の発生有無を判定する。また、モニタ端末40は、アクセスポイント20と無線端末30との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームのみをモニタする。言い換えると、モニタ端末40は、アクセスポイント20もしくは無線端末30から、アップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信において伝送されないデータを受信することはない。これより、図1の分析システムにおいては、アクセスポイント20と無線端末30との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームのみから算出可能な再送率用いて、干渉の発生有無を判定することができる。
(実施の形態2)
続いて、図2を用いて、アップストリーム通信において発生する干渉について説明する。無線端末31及び無線端末32は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行う。図2においては、無線端末31及び無線端末32が、アップストリーム通信において無線フレームをアクセスポイント20へ送信する例が示されている。
続いて、図2を用いて、アップストリーム通信において発生する干渉について説明する。無線端末31及び無線端末32は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行う。図2においては、無線端末31及び無線端末32が、アップストリーム通信において無線フレームをアクセスポイント20へ送信する例が示されている。
無線端末31及び無線端末32は、キャリアセンスが働かない距離に存在する。つまり、無線端末31は、無線端末32が、無線フレームを送信したタイミングを検知することができず、無線端末32も、無線端末31が無線フレームを送信したタイミングを検知することができない。そのため、無線端末31及び無線端末32は、実質的に同一のタイミングにアクセスポイント20に対して無線フレームを送信することがある。このような場合、アクセスポイント20付近において無線フレームが衝突し、アクセスポイント20は、送信されたフレームをデコードすることができなくなる。本開示においては、このような現象を、アップストリーム通信において干渉が発生したと称する。もしくは、アクセスポイント20において干渉が発生したと称する。
また、図2においては、無線端末31と無線端末32とが、当該個々のキャリアセンスが働かない距離に存在する場合に発生する、アップストリーム通信における干渉について説明した。ここで、無線端末31と無線端末32との間の距離が、通常であれば、キャリアセンスが働く距離であっても、無線端末31と、無線端末32との間に、電波の伝搬を遮る障害物が存在する場合にも、干渉が発生することがある。無線端末31と無線端末32との間に障害物が存在する場合にも、無線端末31と無線端末32とは、互いに、相手の端末が無線フレームを送信したタイミングを検出することができない。
また、図2は、アクセスポイント20が無線端末32へ無線フレームを送信するダウンストリーム通信においては、干渉が発生していないことを示している。
続いて、図3を用いて、ダウンストリーム通信において発生する干渉について説明する。無線端末33は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行い、無線端末34は、アクセスポイント25と無線LAN通信を行う。
無線端末33は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行い、アクセスポイント20からダウンストリーム通信において無線フレームを受信する。また、無線端末34は、主に、アクセスポイント25と無線LAN通信を行い、アクセスポイント25へアップストリーム通信において無線フレームを送信する。この時、無線端末33が、無線端末34から送信された無線フレームを受信することがある。その結果、無線端末33の付近において、無線端末34から送信された無線フレームと、アクセスポイント20から送信されたダウンストリーム通信における無線フレームとが衝突することがある。この場合、無線端末33は、アクセスポイント20からダウンストリーム通信において伝送された無線フレームをデコードすることができない。本開示においては、このような現象を、ダウンストリーム通信において干渉が発生したと称する。もしくは無線端末33において干渉が発生したと称する。
続いて、図4を用いて、実施の形態2にかかる分析装置10における干渉の判定処理の流れについて説明する。はじめに、通信部11は、モニタ端末40から無線フレームを取得する(S11)。通信部11がモニタ端末40から取得する無線フレームは、アクセスポイント20と複数の無線端末との間において伝送された無線フレームであり、モニタ端末40においてモニタされた無線フレームである。また、モニタ端末40は、アップストリーム通信において伝送される無線フレーム及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームをモニタする。そのため、通信部11は、アップストリーム通信において伝送される無線フレーム及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームを取得する。
次に、干渉判定部12は、通信ペアのアップストリーム通信における再送率を算出する(S12)。通信ペアは、例えば、アクセスポイント20と無線端末30とによって構成されるペアである。無線端末30は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行う。また、他の通信ペアとして、アクセスポイント20と無線端末31とのペア、さらに、アクセスポイント20と無線端末32とのペアとが存在する。通信ペアの数は、アクセスポイント20が無線LAN通信を行う無線端末の数だけ存在する。通信ペアのアップストリーム通信における再送率は、例えば、無線端末30がアクセスポイント20へ送信する全ての無線フレームのうち、再送された無線フレームが占める割合である。干渉判定部12は、例えば、ヘッダに再生フラグが設定されている無線フレームを、再送無線フレームと識別してもよい。もしくは、干渉判定部12は、ヘッダに他の無線フレームと同一のシーケンス番号が付与された無線フレームを、再送無線フレームと識別してもよい。ステップS12においては、干渉判定部12は、アクセスポイント20と無線端末30との通信ペアのアップストリーム通信における再送率を算出することを前提とする。
次に、干渉判定部12は、通信ペアのダウンストリーム通信における再送率を算出する(S13)。ステップS13においては、干渉判定部12は、ステップS12においてアップストリーム通信の再送率が算出された通信ペアと同じ通信ペアのダウンストリーム通信の再送率を算出する。具体的には、ステップS13においては、干渉判定部12は、アクセスポイント20と無線端末30との通信ペアのダウンストリーム通信における再送率を算出する。通信ペアのダウンストリーム通信における再送率は、例えば、アクセスポイント20が無線端末30へ送信する全ての無線フレームのうち、再送された無線フレームが占める割合である。
次に、干渉判定部12は、ダウンストリーム通信の再送率に対するアップストリーム通信の再送率の大きさを算出する(S14)。具体的には、干渉判定部12は、ダウンストリーム通信の再送率をRdown、アップストリーム通信の再送率Rupとすると、Rup/Rdownを算出してもよい(但し“/”は割り算を表す。以下同様)。もしくは、干渉判定部12は、通信ペアにおいて伝送されるすべての再送無線フレームに対するアップストリーム通信の再送無線フレームの割合を算出してもよい。具体的には、干渉判定部12は、Rup/(Rup+Rdown)を算出してもよい。もしくは、干渉判定部12は、通信ペアにおけるダウンストリーム通信の再送率からアップストリーム通信の差を算出してもよい。具体的には、干渉判定部12は、Rup-Rdownを算出してもよい。
次に、干渉判定部12は、ステップS14において算出した値が所定の閾値を超過しているか否かを判定する(S15)。所定の閾値は、例えば、分析装置10を操作するユーザ等によって予め入力された値であってもよい。もしくは、所定の閾値は、機械学習等を用いて算出された値であってもよい。
干渉判定部12は、ステップS14において算出した値が所定の閾値を超過している場合、干渉が発生していると判定する(S16)。具体的には、干渉判定部12は、アップストリーム通信に干渉が発生していると判定する。
例えば、アクセスポイント20と無線端末30との間の電波伝搬環境もしくは無線環境が悪化している場合、アップストリーム通信の再送率及びダウンストリーム通信の再送率は、無線デバイスの性能にも依るが、概ね一致する。もしくは、アクセスポイント20と無線端末30との間の電波伝搬環境もしくは無線環境が悪化している場合、アップストリーム通信の再送率とダウンストリーム通信の再送率との差の値は、所定の範囲内に収まる。また、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信に干渉が発生しておらず、さらに、電波伝搬環境が良好である場合にも、アップストリーム通信の再送率及びダウンストリーム通信の再送率は、無線デバイスの性能にも依るが、概ね一致する。
このような場合、Rup/Rdownは、1に近い値となり、Rup/(Rup+Rdown)は、0.5に近い値となり、Rdown-Rupは、0に近い値となる。
一方、アクセスポイント20におけるアップストリーム通信に干渉が発生している場合、アップストリーム通信の通信品質が悪化し、再送率が高くなるのに対して、ダウンストリーム通信の通信品質は悪化することがない。そのため、アクセスポイント20におけるアップストリーム通信に干渉が発生している場合、アップストリーム通信の再送率は、ダウンストリーム通信の再送率と比較して高くなる。このような場合、Rup/Rdownは、1以上であり、1から所定の値離れた値となり、Rup/(Rup+Rdown)は、0.5以上であり、0.5から所定の値離れた値となる。さらに、Rdown-Rupは、0以下のマイナスの値となり、0から所定の値離れた値となる。ステップS15においては、例えば、Rup-Rdownは、0以上の値となり、0から所定の値離れた値となる。
干渉判定部12は、ステップS14において算出した値が閾値を超えていないと判定した場合、及び、ステップS16においてアップストリーム通信において干渉が発生していると判定した場合、ステップS17の処理を実行する。具体的には、干渉判定部12は、ダウンストリーム通信の再送率に対するアップストリーム通信の再送率の大きさが算出されていない通信ペアが存在するか否かを判定する(S17)。干渉判定部12は、ステップS17においてダウンストリーム通信の再送率に対するアップストリーム通信の再送率の大きさが算出されていない通信ペアが存在すると判定した場合、ステップS12以降の処理を実行する。例えば、干渉判定部12は、引き続き、アクセスポイント20と無線端末31との通信ペアにおけるアップストリーム通信の再送率を算出する。
図4の説明においては、ステップS16において、アップストリーム通信において干渉が発生していることを説明した。ここで、図4のステップS14において、干渉判定部12は、アップストリーム通信の再送率に対するダウンストリーム通信の再送率の大きさを算出してもよい。この場合、干渉判定部12は、ステップS15において、アップストリーム通信の再送率に対するダウンストリーム通信の再送率の大きさが、所定の閾値を超えている場合、ダウンストリーム通信において干渉が発生していると判定する。アップストリーム通信の再送率に対するダウンストリーム通信の再送率の大きさは、例えば、Rdown/Rup、Rdown/(Rup+Rdown)、もしくは、Rdown-Rupであってもよい。
また、干渉判定部12は、図4のステップS17の前に、アップストリーム通信の再送率に対するダウンストリーム通信の再送率の大きさを算出し、算出した値が所定の閾値を超過しているか否かを判定してもよい。これにより、干渉判定部12は、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方において、干渉が発生しているか否かを判定することができる。
以上説明したように、分析装置10は、通信ペアごとに、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の再送率を用いることによって、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において、干渉の発生有無を判定することができる。分析装置10は、アクセスポイント20と無線端末30との間において伝送される無線フレームのみを用いてアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の再送率を算出することができる。これより、分析装置10は、アクセスポイント20と無線端末30との間において伝送される無線フレーム以外の情報を用いることなく、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方における干渉の発生有無を判定することができる。
(実施の形態3)
続いて、図5を用いて実施の形態3にかかる、分析装置10における干渉の判定処理の流れについて説明する。図5のステップS21乃至S23は、図4のステップS11乃至S13と同様であるため詳細な説明を省略する。干渉判定部12は、ステップS23の次に、通信ペアのアップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信のいずれかの再送率が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(S24)。ここで、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、いずれの通信においても干渉が発生していない可能性が高い。言い換えると、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信において良好な通信品質を保った通信が行われているといえる。そのため、干渉判定部12は、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、干渉が発生しているか否かの判定処理を行うことなく処理を終了する。干渉判定部12は、通信ペアのアップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信のいずれかの再送率が、所定の閾値を超えていると判定した場合、図4のステップS14以降の処理を実行する。
続いて、図5を用いて実施の形態3にかかる、分析装置10における干渉の判定処理の流れについて説明する。図5のステップS21乃至S23は、図4のステップS11乃至S13と同様であるため詳細な説明を省略する。干渉判定部12は、ステップS23の次に、通信ペアのアップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信のいずれかの再送率が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(S24)。ここで、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、いずれの通信においても干渉が発生していない可能性が高い。言い換えると、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信において良好な通信品質を保った通信が行われているといえる。そのため、干渉判定部12は、通信ペアのアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方共の再送率が、所定の閾値を超えていない場合、干渉が発生しているか否かの判定処理を行うことなく処理を終了する。干渉判定部12は、通信ペアのアップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信のいずれかの再送率が、所定の閾値を超えていると判定した場合、図4のステップS14以降の処理を実行する。
以上説明したように、実施の形態3にかかる分析装置10は、通信ペアのアップストリーム通信もしくはダウンストリーム通信のいずれかの再送率が、所定の閾値を超えているか否かを判定した後に、干渉が発生しているか否かの判定処理を行う。これにより、干渉判定部12は、全ての通信ペアに関して、干渉が発生しているか否かの判定を行う必要が無くなる。その結果、実施の形態3にかかる分析装置10は、全ての通信ペアに関して、干渉が発生しているか否かの判定を行う場合と比較して、処理負荷を軽減させることができる。
また、分析装置10は、再送率の算出もしくは干渉の発生有無の判定を、予め構築された学習モデルに従って実行してもよい。
(実施の形態4)
続いて、図6を用いて実施の形態4にかかる分析システムの構成例について説明する。図6の分析システムは、図1の分析システムにおける分析装置10が、分析装置50に置き換えられた構成となっている。図6の説明において、図1と同様の構成については詳細な説明を省略する。
続いて、図6を用いて実施の形態4にかかる分析システムの構成例について説明する。図6の分析システムは、図1の分析システムにおける分析装置10が、分析装置50に置き換えられた構成となっている。図6の説明において、図1と同様の構成については詳細な説明を省略する。
モニタ端末40は、アクセスポイント20と無線端末30との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームをモニタする。モニタ端末40は、モニタした無線フレームを分析装置10へ送信する。モニタ端末40は、無線通信回線を介して無線フレームを分析装置50へ送信してもよく、有線通信回線を介して無線フレームを分析装置50へ送信してもよい。無線通信は、例えば、無線LAN通信であってもよく、Bluetooth(登録商標)通信もしくは赤外線通信等の近距離無線通信であってもよい。
続いて、分析装置50の構成例について説明する。分析装置50は、通信部51及びフェージング判定部52を有している。通信部51及びフェージング判定部52は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、通信部51及びフェージング判定部52は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
通信部51は、モニタ端末40から、モニタ端末40においてモニタされた無線フレームを受信する。モニタ端末40は、無線フレームをモニタした際に、実質的にリアルタイムに無線フレームを分析装置50へ送信してもよく、所定の数の無線フレームをモニタした後に複数の無線フレームをまとめて分析装置50へ送信してもよい。もしくは、モニタ端末40は、定期的に、モニタした無線フレームを分析装置50へ送信してもよい。
フェージング判定部52は、通信部51において受信された無線フレームを用いて、フェージングの発生有無を判定する。具体的には、フェージング判定部52は、同一シーケンス内の第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第2の無線フレームの伝送レートの差を算出する。第1の無線フレーム及び第2の無線フレームは、通信部51において受信された無線フレームに含まれる。同一シーケンスとは、無線フレームに設定もしくは付与されたシーケンス番号が同一の無線フレームの集合である。例えば、アクセスポイント20が無線端末30へ無線フレームを送信する際に、最初に送信した無線フレームと、既に送信した無線フレームと同じ内容もしくはデータを示す再送無線フレームとには、同じシーケンス番号が付与される。無線端末30からアクセスポイント20へ送信される無線フレームについても、アクセスポイント20から無線端末30へ送信される無線フレームと同様にシーケンス番号が付与有れる。
第1の無線フレームと第2の無線フレームとは、例えば、異なるタイミングにアクセスポイント20から無線端末30へ送信された再送無線フレームであってもよい。もしくは、第1の無線フレームと第2の無線フレームとは、アクセスポイント20から最初に送信された無線フレームと、そのフレームの再送無線フレームであってもよい。第1の無線フレーム及び第2の無線フレームは、無線端末30からアクセスポイント20へ送信される無線フレームであってもよい。伝送レートは、単位時間あたりに送信するデータ量を示す値であり、bps(bit per second)等を用いて示される。
無線フレームの送信側の装置は、最初に、予め定められた伝送レートにて無線フレームを受信側の装置へ送信する。送信側の装置は、送信した無線フレームが正常に受信側装置において受信されたかったことを検知すると、最初に無線フレームを送信する際に適用した伝送レートよりも低い伝送レートにて再送無線フレームを送信する場合が多い。例えば、送信側の装置は、受信側の装置から送達確認メッセージ、例えば、ACKメッセージを受信しなかった場合に、送信した無線フレームが正常に受信側装置において受信されたかったことを検知する。送信側の装置は、送信した再送無線フレームが正常に受信側装置において受信されたかったことを検知すると、再度、伝送フレームを下げて、再送無線フレームを送信する。
このように、送信側の装置は、同一の無線フレームの再送を繰り返すごとに、伝送レートを下げていく。このように無線フレームを送信する際の伝送レートを下げることによって、電波伝搬環境が悪化している場合であっても、受信側の装置において無線フレームを正常に受信させる可能性を高くする。
つまり、再送が繰り返されている場合、同一シーケンスにおいて、第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レートと、第2のタイミングにおいて送信された第2の無線フレームの伝送レートとの間に差が生じる場合がある。言い換えると、第1の無線フレームの伝送レートと第2の無線フレームの伝送レートとの差が所定の閾値を超えている場合、再送が発生する要因である電波伝搬環境の悪化が起こっていることが想定される。電波伝搬環境が悪化する主な要因の一つに、フェージングの発生がある。そのため、フェージング判定部52は、第1の無線フレームの伝送レートと第2の無線フレームの伝送レートとの差が所定の閾値を超えている場合、フェージングが発生していると判定する。
以上説明したように、実施の形態4にかかる分析装置50は、異なるタイミングに送信された少なくとも2つの無線フレームの伝送レートの差に基づいて、フェージングの発生有無を判定することができる。そのため、モニタ装置が、アクセスポイント20もしくは無線端末30の近傍に配置されず、それぞれの装置における受信電力を正確に測定することができない場合であっても、分析装置50は、フェージングの発生有無を判定することができる。
(実施の形態5)
続いて、図7を用いて実施の形態5にかかる、分析装置50におけるフェージング発生有無の判定処理の流れについて説明する。フェージングの発生有無を判定する分析装置50は、図6における分析装置50と同様とする。
続いて、図7を用いて実施の形態5にかかる、分析装置50におけるフェージング発生有無の判定処理の流れについて説明する。フェージングの発生有無を判定する分析装置50は、図6における分析装置50と同様とする。
はじめに、通信部51は、モニタ端末40から無線フレームを取得する(S31)。通信部51がモニタ端末40から取得する無線フレームは、アクセスポイント20と複数の無線端末との間において伝送された無線フレームであり、モニタ端末40においてモニタされた無線フレームである。また、モニタ端末40は、アップストリーム通信において伝送される無線フレーム及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームをモニタする。そのため、通信部51は、アップストリーム通信において伝送される無線フレーム及びダウンストリーム通信において伝送される無線フレームを取得する。
次に、フェージング判定部52は、通信ペアにおける同一シーケンス内の複数の無線フレームを抽出する(S32)。通信ペアは、例えば、アクセスポイント20と無線端末30とのペアである。無線端末30は、アクセスポイント20と無線LAN通信を行う。また、他の通信ペアとして、アクセスポイント20と無線端末31とのペア、さらに、アクセスポイント20と無線端末32とのペアとが存在する。通信ペアの数は、アクセスポイント20が無線LAN通信を行う無線端末の数だけ存在する。
さらに、同一シーケンス内の複数の無線フレームは、同じシーケンス番号が付与された複数の無線フレームであってもよい。つまり、フェージング判定部52は、ある通信ペアにおいて、同じシーケンス番号が付与された複数の無線フレームを抽出する。
次に、フェージング判定部52は、ステップS32において抽出した無線フレームのうち、ダウンストリーム通信における二つの無線フレームの伝送レートの差を算出する(S33)。例えば、フェージング判定部52は、あるシーケンス番号に関する最初にアクセスポイント20から無線端末30へ送信された無線フレームと、最後にアクセスポイント20から無線端末30へ送信された同一のシーケンス番号の無線フレームとにおける伝送レートの差を算出してもよい。同一のシーケンス番号の無線フレームが1つのみの場合、伝送レートの差は0とする。
次に、フェージング判定部52は、伝送レートの差を算出していないシーケンスが存在するか否かを判定する(S34)。つまり、フェージング判定部52は、通信ペアにおいて伝送された無線フレームについて、全てのシーケンスにおける無線フレーム間の伝送レート差を算出する。フェージング判定部52は、伝送レートの差を算出していないシーケンスが存在すると判定した場合、伝送レートの差を算出していないシーケンス内の無線フレームを算出するために、ステップS32以降の処理を実行する。
フェージング判定部52は、通信ペアにおいて伝送された無線フレームについて、全てのシーケンスにおける無線フレーム間の伝送レートの差を算出したと判定した場合、算出したすべての伝送レートの差の平均を算出する(S35)。
次に、フェージング判定部52は、ステップS35において算出した伝送レートの差の平均が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(S36)。フェージング判定部52は、伝送レートの差の平均が、所定の閾値を超えている場合、通信ペアの無線通信環境において、フェージングが発生していると判定する(S37)。フェージング判定部52は、伝送レートの差の平均が、所定の閾値を超えていない場合、処理を終了する。
以上説明したように、実施の形態2にかかる分析装置50は、通信ペアにおけるシーケンス毎に、ダウンストリーム通信における二つの無線フレームの伝送レートの差を算出する。さらに、分析装置50は、シーケンス毎に算出された伝送レートの平均を算出する。分析装置50は、伝送レートの平均と、所定の閾値とを比較することによって、フェージングの発生有無を判定することができる。このように、分析装置50は、モニタ端末40の設置位置によって異なる無線フレームの受信電力等を用いることなく、フェージングの発生有無を判定することができる。
また、図7においては、ステップS33において、フェージング判定部52は、ダウンストリーム通信の無線フレームに関する伝送レート差を算出したが、アップストリーム通信の無線フレームに関する伝送レート差を算出してもよい。もしくは、フェージング判定部52は、ステップS33において、ダウンストリーム通信及びアップストリーム通信のそれぞれの無線フレームに関する伝送レート差を算出してもよい。この場合、ステップS36において、フェージング判定部52は、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の両方の無線フレームに関する伝送レートの差の平均が、所定の閾値を超えているか否かを判定してもよい。この場合、フェージング判定部52は、アップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方の伝送レートの差の平均が所定の閾値を超えている場合に、通信ペアにおいてフェージングが発生していると判定してもよい。
また、図7のフェージング発生有無の判定処理は、図5の処理と組み合わせて実施されてもよい。具体的には、図5のステップS24の後に、図7におけるステップS32以降の処理が実行されてもよい。フェージングが発生している場合、電波伝搬環境が悪化しているため、無線フレームの伝送において、再送が発生する。言い換えると、再送が所定の割合以上発生していない場合、フェージングが発生している可能性も低くなる。そのため、図5に示されるように、分析装置50は、ダウンストリーム通信及びアップストリーム通信のいずれかの再送率が所定の閾値を超えている場合にのみ、フェージング発生有無の判定処理を行ってもよい。これにより、フェージング判定部52は、全ての通信ペアに関して、フェージングが発生しているか否かの判定を行う必要が無くなる。その結果、実施の形態5にかかる分析装置50は、全ての通信ペアに関して、フェージングが発生しているか否かの判定を行う場合と比較して、処理負荷を軽減させることができる。
また、分析装置50は、伝送レート差の算出もしくはフェージングの発生有無の判定を、予め構築された学習モデルに従って実行してもよい。
上記の実施の形態においては、分析装置10もしくは分析装置50が、モニタ端末40と異なる装置であることを前提として説明しているが、分析装置10及び分析装置50は、モニタ端末40と一体の装置として動作してもよい。
また、上記の実施の形態においては、干渉の発生有無を判定する分析装置10と、フェージングの発生有無を判定する分析装置50とを分けて説明したが、一つの分析装置が、干渉の発生有無及びフェージングの発生有無を判定してもよい。この場合、分析装置は、モニタ端末40においてモニタされた無線フレームを用いて通信ペアにおいて、干渉及びフェージングの少なくとも一方が発生しているか否かを判定することができる。
図8は、分析装置10及び分析装置50(以下、分析装置10等と称する)の構成例を示すブロック図である。図8を参照すると、分析装置10等は、ネットワークインタフェース1201、プロセッサ1202、及びメモリ1203を含む。ネットワークインタフェース1201は、ネットワークノード(e.g., eNB、MME、P-GW、)と通信するために使用される。ネットワークインタフェース1201は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。ここで、eNBはevolved Node B、MMEはMobility Management Entity、P-GWはPacket Data Network Gatewayを表す。IEEEは、Institute of Electrical and Electronics Engineersを表す。
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャートを用いて説明された分析装置10等の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU、又はCPUであってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/O(Input/Output)インタフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
図8の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された分析装置10等の処理を行うことができる。
図8を用いて説明したように、上述の実施形態における分析装置10等が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 分析装置
11 通信部
12 干渉判定部
20 アクセスポイント
25 アクセスポイント
30 無線端末
31 無線端末
32 無線端末
33 無線端末
34 無線端末
40 モニタ端末
50 分析装置
51 通信部
52 フェージング判定部
11 通信部
12 干渉判定部
20 アクセスポイント
25 アクセスポイント
30 無線端末
31 無線端末
32 無線端末
33 無線端末
34 無線端末
40 モニタ端末
50 分析装置
51 通信部
52 フェージング判定部
Claims (13)
- アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信する通信部と、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定するフェージング判定部と、を備える分析装置。 - 前記フェージング判定部は、
前記第1の無線フレームの伝送レートと、前記第2の無線フレームの伝送レートとの差が、前記第1の閾値を上回る場合、フェージングが発生していると判定する、請求項1に記載の分析装置。 - 前記フェージング判定部は、
複数のシーケンス番号を含む複数の無線フレームのそれぞれのシーケンス番号における前記第1の無線フレームの伝送レートと、前記第2の無線フレームの伝送レートとの差の平均値を算出し、前記平均値が、所定の第2の閾値を上回る場合、フェージングが発生していると判定する、請求項1又は2に記載の分析装置。 - 前記フェージング判定部は、
同一シーケンス番号の無線フレーム内において最初に送信された前記第1の無線フレームの伝送レートと、最後に送信された前記第2の無線フレームの伝送レートとの差を用いる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の分析装置。 - 前記フェージング判定部は、
前記アクセスポイントと通信を行う複数の前記無線通信端末のそれぞれの前記無線通信端末と、前記アクセスポイントと、の通信ペアごとに、前記第1の無線フレームの伝送レート及び前記第2の無線フレームの伝送レートの差を算出する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の分析装置。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタする通信部と、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定するフェージング判定部と、を備えるモニタ装置。 - 前記フェージング判定部は、
前記第1の無線フレームの伝送レートと、前記第2の無線フレームの伝送レートとの差が、前記第1の閾値を上回る場合、フェージングが発生していると判定する、請求項6に記載のモニタ装置。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置と、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定する分析装置と、を備える分析システム。 - 前記分析システムは、
前記第1の無線フレームの伝送レートと、前記第2の無線フレームの伝送レートとの差が、前記第1の閾値を上回る場合、フェージングが発生していると判定する、請求項8に記載の分析システム。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信し、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定する、分析装置において実行されるフェージング判定方法。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタし、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定する、モニタ装置において実行されるフェージング判定方法。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタするモニタ装置からモニタされた前記無線フレームを受信し、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定することをコンピュータに実行させるプログラム。 - アクセスポイントと無線通信端末との間のアップストリーム通信及びダウンストリーム通信の少なくとも一方において伝送される無線フレームをモニタし、
第1のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームの伝送レート及び第2のタイミングにおいて送信された第1の無線フレームと同一のシーケンス番号の第2の無線フレームの伝送レートの差と、所定の第1の閾値との比較結果に基づいて、フェージングの発生有無を判定することをコンピュータに実行させるプログラム。
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