JP2005056734A - 粉末法Nb3Sn超電導線材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 粉末を用いて超電導線材を作製する方法によって製造されるNb3Sn超
電導線材であって、安定化用Cuシース内に配置されたTaまたはTa合金製シース内に、NbまたはNb基合金からなる芯材を1本または複数本配置すると共に、前記TaまたはTa合金製シースと芯材間に形成される空間内に、Ta,NbおよびTiのうちの少なくとも1種の金属とSnとの合金粉末、金属間化合物粉末または混合粉末を充填し、これを縮径加工した線材を一次超電導線として作製されたものである。
【選択図】 図9
Description
高磁場発生用超電導マグネットの素材として有用な粉末法Nb3Sn超電導線材に関する
ものである。
用化されており、このNb3Sn超電導線材の製造には主にブロンズ法が採用されている
。このブロンズ法は、Cu−Sn基合金(ブロンズ)マトリックス中に複数のNb基芯材を埋設し、伸線加工することによって上記Nb基芯材をフィラメントとなし、このフィラメントを複数束ねて線材群となし、安定化の為の銅(安定化銅)に埋設して伸線加工する。上記線材群を600〜800℃で熱処理(拡散熱処理)することにより、Nb基フィラメントとマトリックスの界面にNb3Sn化合物相を生成する方法である(例えば、非特
許文献1参照)。しかしながら、この方法ではブロンズ中に固溶できるSn濃度には限界があり、生成されるNb3Sn層の厚さが薄くなってしまい、高磁場特性が良くないとい
う欠点があった。
も知られている。この粉末法としては、NbとSnの中間化合物粉末を芯材(コア粉末)としてNbシース内に充填し、加工後熱処理を行うことにより、芯材とNbシースの界面にNb3Sn相を生成する、いわゆるECN法が知られている。また新しい粉末法として
、Ta−Snの合金粉末を芯材としてNbまたはNb基合金シース内に充填し、加工後熱処理をすることで、Sn量の制限が無く、ブロンズ法およびECN法よりも厚いNb3S
n相が生成可能であるため、高磁場特性が優れた超電導線材が得られることが示されている(例えば、特許文献1参照)。
の出発材はNb芯、NbシースまたはNb基合金シースを1本含む単芯線、または数本含
むサブマルチ材であって、それらを束ねて複合体とし、これを押出、伸線または圧延等によって縮径加工することで得られる。
K.Tachikawa Filamentary A15 Superconductors,Plenum Press(1980)p1
電導線材を作製する方法によって製造されるNb3Sn超電導線材であって、安定化用C
uシース内に配置されたTaまたはTa合金製シース内に、NbまたはNb基合金からなる芯材を1本または複数本配置すると共に、前記TaまたはTa合金製シースと芯材間に形成される空間内に、Ta,NbおよびTiのうちの少なくとも1種の金属とSnとの合金粉末、金属間化合物粉末または混合粉末を充填し、これを縮径加工した線材を一次超電導線として作製されたものである点に要旨を有するものである。
明の上記目的が達成される。
素として含有したものを用いることや、(2)前記TaまたはTa合金製シースの外周に、Nb製シースを配置した複合シース材を前記安定化Cuシース内に配置して作製すること等が好ましい実施形態である。
を作製することができ、こうした構成によって、より多芯化した超電導線材が実現できる。
あり、その結果としてNbまたはNb基合金芯の外周部のNb3Sn層よりも先に常電導
への遷移が起こるので、前記芯材外周部のNb3Sn層に流れ込む超電導電流に悪影響を
与え、全体の超電導特性が低下することがあった。特に、安定化銅で被覆した線材では、安定化銅無しの線材に比べると、熱処理および冷却時の熱収縮の影響で前記シース内周面のNb3Sn層はひび割れや歪劣化が起こることがあり、超電導電流特性が低下するとい
う事態を招くこともあった。
招くことがある。また、前記二次スタック超電導線材とする過程において、NbまたはNb基合金芯材が加工硬化により延性が低くなって一部破損し、超電導特性に影響を与えることもあった。
的が見事に達成されることを見出し、本発明を完成した。以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。
。またこのコア粉末には、Snの他にTa,Nb若しくはTi等の成分を含むものであるが、これらの成分はNb3Sn相の形成を促進したり、それ自体がSnと反応して超電導
体となるという効果を発揮するものであり、その1種または2種以上を用いても同様の効果が発揮される。
90原子%を超えると拡散熱処理時に粉末コア部の融点が低下し、熱処理時に線材端部よりSnのしみ出しが多くなるため好ましくない。尚、このコア粉末3は、いずれの形態を採るにしても、その平均粒径は熱処理時の反応性を高めるという観点から150μm以下(100メッシュアンダー)であることが好ましい。
作用を発揮させるためには、コア粉末中のCu含有量は0.3質量%以上であることが好ましいが、Cu含有量が大きくなり過ぎると、生成するNb3Snに対してCuが不純物
として作用して特性が劣化するので、その上限は30質量%程度にすることが好ましい。
が得られる。また、こうした構成では、NbまたはNb基合金からなる芯材1が粉末内部に入った状態であるため、従来線材に比べると線材全体の強度が増加すると共に、コア粉末3を取り巻くシース(Ta製シース2)上には脆いNb3Sn相が形成されないので、
割れやひびが入り難くなり、また芯材1の外周部に生成されるNb3Sn相にのみ超電導
電流が流れることになって、安定した超電導特性を示すものとなる。
の比率を大きくして臨界電流を大きくすることができる。
、こうした構成によって多芯化(例えば、一次超電導線の数が3000程度まで)した超電導線材(二次スタック超電導線材)とすることができる。尚、二次スタック材の構成は、図4に示したものに限らず、例えば前記図1〜3に示した一次超電導線10〜12を六角形断面に伸線加工したものを、Cuシース内に複数束ねて挿入し、縮径加工することによっても多芯化した二次スタック超電導線材が得られる。
325メッシュ以下のTa粉末とSn粉末を、その原子比が6:5(Ta:Sn)となるよう混合し、この混合粉末に更に325メッシュ以下のCu粉末を混合後の全粉末量に対して2質量%になるよう添加混合した。この混合粉末を、アルミナ製坩堝に入れ、1.33×10-3Paの真空中で950℃、20時間反応させてTa−Sn−Cu合金微粉末を作製した。
材の断面を図6(図面代用電子顕微鏡写真)に示す。
(外部磁場)における臨界電流密度(臨界電流Icを、安定化銅を除いた線材断面積で割った値:Jc)を測定したところ、下記のような値が得られた。
(1)本発明材
670A/mm2(15T)、603A/mm2(16T)、541A/mm2(17T
)、495A/mm2(18T)
(2)比較材
466A/mm2(14T)、384A/mm2(15T)、320A/mm2(16T
)、268A/mm2(17A)、238A/mm2(18T)
例えば、外部磁場が18TのときのJcは、比較材で238A/mm2、本発明材は4
95A/mm2となっており、本発明材は比較材を大幅に上回る特性を示していた。外部
磁場Bと臨界電流密度Jcの関係を図9に示す。
325メッシュ以下のTa粉末とSn粉末を、その原子比が3:7(Ta:Sn)となるよう混合し、この混合粉末に更に325メッシュ以下のCu粉末を混合後の全粉末量に対して5質量%になるよう添加混合し、混合粉末を調製した。
部磁場)における臨界電流密度Jcを測定したところ、下記のような値が得られた。これらの値を、前記図9に併せて示す。
636A/mm2(14T)、572A/mm2(15T)、494A/mm2(16T
)、430A/mm2(17T)、357A/mm2(18T)
実施例3
外径:8mm、内径:5mmのNb−4.0原子%Ta合金製シース内に、外径:2.9mmのCu芯を挿入し、溝ロールにより1.0mm角正方形断面の複合芯材を作製した。
790A/mm2(16T)、670A/mm2(17T)、600A/mm2(18T
)
尚、上記実施例では、コア粉末としてTa粉末とSn粉末を基本成分として含むものを用いたけれども、Ta粉末の代わりにTaと同じVa族元素のNbやIVa族元素のTiを用いた場合にも同様の効果が発揮されることが確認できた。
2 TaまたはTa合金からなるシース
3 コア粉末
4 Cuシース
5 複合芯材
6 Cu芯
7 NbまたはNb基合金からなるシース
8 Nbシース
9 Cuマトリックス
10、11、12 一次超電導線
Claims (6)
- 粉末を用いて超電導線材を作製する方法によって製造されるNb3Sn超電導線材であ
って、安定化用Cuシース内に配置されたTaまたはTa合金製シース内に、NbまたはNb基合金からなる芯材を1本または複数本配置すると共に、前記TaまたはTa合金製シースと芯材間に形成される空間内に、Ta,NbおよびTiのうちの少なくとも1種の金属とSnとの合金粉末、金属間化合物粉末または混合粉末を充填し、これを縮径加工した線材を一次超電導線として作製されたものであることを特徴とする粉末法Nb3Sn超
電導線材。 - 粉末を用いて超電導線材を作製する方法によって製造されるNb3Sn超電導線材であ
って、安定化用Cuシース内に配置されたTaまたはTa合金製シース内に、NbまたはNb基合金からなるパイプ状部材内にCu芯を配置した複合芯材を1本または複数本配置すると共に、前記TaまたはTa合金製シースと複合芯材間に形成される空間内に、Ta,NbおよびTiのうちの少なくとも1種の金属とSnとの合金粉末、金属間化合物粉末または混合粉末を充填し、これを縮径加工した線材を一次超電導線として作製されたものであることを特徴とする粉末法Nb3Sn超電導線材。 - 前記粉末は、更にCuを構成元素として含有したものである請求項1または2に記載の粉末法Nb3Sn超電導線材。
- TaまたはTa合金製シースの外周に、Nb製シースを配置した複合シース材を、安定化用Cuシース内に配置して作製されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の粉末法Nb3Sn超電導線材。
- 請求項1〜4いずれかに記載の一次超電導線の複数本を、更にCuマトリックス内に埋設した線材を用いて作製されたものである粉末法Nb3Sn超電導線材。
- 請求項1〜4いずれかに記載の一次超電導線の複数本を、更にCuシース内に挿入した線材を用いて作製されたものである粉末法Nb3Sn超電導線材。
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