JP2005054260A - スチールコード用極細鋼線の製造方法及びスチールコード - Google Patents

スチールコード用極細鋼線の製造方法及びスチールコード Download PDF

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武司 黒田
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Abstract

【課題】スチールコード用極細鋼線の撚り線加工性をさらに高めることのできる技術を提供する。
【解決手段】リン酸塩処理した被伸線材を乾式伸線することによって得られる伸線材を、パテンティング処理した後、湿式伸線することによってスチールコード用極細鋼線を製造する方法において、前記湿式伸線に供するパテンティング処理した伸線材の表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制しておく。前記リン濃度の制御は、例えば、前記パテンティング処理に先だってアルカリ処理、酸処理、研磨処理などの処理をすることによって行うことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は撚り線加工によって製造されるスチールコード(タイヤ用スチールコード、ホース用スチールコード、ベルト用スチールコードなどのように樹脂又はゴム製品の補強に使用されるスチールコード)、好ましくはタイヤ用スチールコードの技術に関するものである。
自動車用タイヤには、ブラスめっきした極細鋼線を撚り線加工することによって得られるスチールコードが使用されている。近年の環境への関心の高まりから、自動車の軽量化の要望が高まっており、前記極細鋼線についても軽量化のために高張力化することが求められている。しかし極細鋼線を高強度化すると、撚り線工程で断線が多発するため、高強度化達成のための障害となっている。その原因として、高強度化により靭延性が低下しやすくなり、撚り線加工時のねじり変形初期にデラミネーションと呼ばれる極細鋼線の線軸方向に沿った縦割れが生じやすくなるためであると説明されている。従って撚り線加工時の断線を抑制するために、極細鋼線のデラミネーション(縦割れ)を抑制する手法が検討されてきた(特許文献1〜3)。
特許文献1には、一般に極細鋼線は、線材を伸線加工して直径1.0〜2.0mmのワイヤとした後、最終パテンティング処理し、湿式連続伸線を用いて直径0.02〜1.0mm程度とすることによって製造されることが紹介されており、この特許文献1では最終の湿式伸線で5℃以下の潤滑剤を用いて湿式伸線の冷却能を高めれば、デラミネーションの発生を抑制できるとしている。
特許文献2は、歪時効を利用して伸線加工1週間経過後と伸線加工直後の引張強さの差が50〜350MPa程度となるようにすると、鋼線表層部と中心部の特性の差を小さくでき、高強度であってもデラミネーションの発生を抑制できるとしている。歪時効を前記範囲に制御するためには、伸線加工時のダイス/鋼線間の摩擦係数を0.15以下とし、伸線加工中の鋼線温度を200℃以下に制御するとしている。
特許文献3は、仕上げの湿式伸線工程を工夫することによって撚り線加工性を高めている。すなわち湿式伸線で使用する潤滑剤のエマルジョンの粒径を微細にして鋼線/ダイス間摩擦係数を0.07未満とすることによって湿式伸線工程での均一変形を促進すると共に、伸線加工途中に捻り矯直加工して鋼線表面を軟化させることによって、撚り線加工性を高めている。
なおこれら特許文献1〜3は、いずれも湿式伸線条件そのものを改善したものである。
特開2002−28716号公報 特開2002−302736号公報 特開2000−256792号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、スチールコード用極細鋼線の撚り線加工性をさらに高めることのできる技術を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、湿式伸線条件以外にも撚り線加工性に大きな影響を与える要因があることを発見した。すなわち極細鋼線は、一般的には、潤滑処理した被伸線材を乾式伸線して伸線材とし、該伸線材を軟化するためにパテンティング処理した後、湿式で最終伸線することによって製造されている。そして前記潤滑処理としては、硼砂処理、石灰処理などの物理的被膜を形成する方法があるが、近年の要求に応えて極細鋼線を高強度化する場合、乾式伸線時に被伸線材とダイスの面圧が高くなる。そのため、物理的被膜では潤滑剤のキャリア効果を十分に発揮するのが困難となって、潤滑切れを起こしやすくなり、伸線中の発熱が過大となって伸線時に時効硬化を発生させて靭延性を極端に劣化させてしまったり、ダイスマークと称される疵が発生する。従って、これら物理的皮膜処理は高強度極細鋼線に適用することは難しい。そこで高強度極細鋼線を製造する場合には、潤滑処理として化学的皮膜処理であるリン酸塩処理が採用されている。
ところがリン酸塩処理した伸線材をパテンティング処理すると、僅かなパテンティング処理時間の間に浸リンが進行する。そして低強度極細鋼線では浸リンの影響は低いために見逃されていたが、高強度極細鋼線では浸リンの影響が著しく大きくなり、撚り線加工性を低下させる原因となっていることを本発明者らは突き止めた。そこでパテンティング処理に先立ってリン酸皮膜を除去し、浸リンを防止すれば、極細鋼線の撚り線加工性をさらに高めることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係るスチールコード用極細鋼線の製造方法は、リン酸塩処理した被伸線材を乾式伸線することによって得られる伸線材を、パテンティング処理した後、湿式伸線することによってスチールコード用極細鋼線を製造するものであり、
前記湿式伸線に供するパテンティング処理した伸線材の表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制しておく点に要旨を有するものである。前記リン濃度の制御は、例えば、前記パテンティング処理に先だってアルカリ処理、酸処理、研磨処理などの処理をすることよって行うことができる。
また線材をリン酸塩処理した後、第1の乾式伸線することによって第1の伸線材とし、
この第1の伸線材を、中間パテンティング処理した後、再度リン酸塩処理してから第2の乾式伸線することによって第2の伸線材とし、
この第2の伸線材を最終パテンティング処理した後、湿式伸線することによってスチールコード用極細鋼線を製造する場合には、
前記湿式伸線に供するパテンティング処理した第2の伸線材の表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制しておけばよい。例えば、(1)前記中間パテンティング処理に先立って第1の伸線材をアルカリ処理、酸処理、研磨処理などで処理することにより、及び/又は(2)前記最終パテンティング処理に先立って第2の伸線材をアルカリ処理、酸処理、研磨処理などで処理することにより、前記リン濃度の制御を行えばよい。
前記製造方法によれば、下記式(1)を満足するような極めて高い引張強さTSを有する極細鋼線を製造することも可能である。
TS>2400−2400log10final …(1)
[式中、TSは極細鋼線の引張強さ(MPa)を示し、Dfinalは極細鋼線の線径(mm)を示す]
具体的には、下記式(2)で定義される加工真歪みεが下記式(3)を満足する条件で湿式伸線することが推奨される。
ε=2×ln(Dinitial/Dfinal) …(2)
5.02−5.930×Dfinal≦ε≦5.406−5.930×Dfinal …(3)
[式中、Dinitialは湿式伸線前の線径(mm)を示し、Dfinalは湿式伸線後の線径(mm)を示す]
また下記に示す成分を含有する鋼からスチールコード用極細鋼線を製造することも推奨される。
C :0.88〜1.1質量%
Si:0.1〜0.6質量%
Mn:0.15〜0.6質量%
P :0.03質量%以下(0%を含まず)
S :0.03質量%以下(0%を含まず)
Al:0.005質量%以下(0%を含む)
Cr:0.3質量%以下(0%を含む)
Cu:0.25質量%以下(0%を含む)
B :0.005質量%以下(0%を含む)
前記鋼は、残部がFe及び不可避不純物であってもよい。
上記極細鋼線を撚り線加工することによってスチールコードを得ることができる。
本発明によれば、湿式伸線に先立ってパテンティング処理する場合に、該パテンティング処理材の浸リンを防止しているため(リン濃度を0.07質量%未満に抑制しているため)、得られる極細鋼線の撚り線加工性をさらに高めることができる。
スチールコード用極細鋼線は、高強度のものを得る場合には、一般に以下のようにして製造されている。すなわち直径約5.5mm程度の線材をリン酸塩処理して潤滑性を高めた後、第1の乾式伸線を行って直径2〜4mm程度の第1の伸線材とする。この第1の伸線材は、パテンティング処理(中間パテンティング処理)して軟化し、再びリン酸塩処理した後、第2の乾式伸線を行って直径1〜2mm程度の第2の伸線材としている。そしてこの第2の伸線材を、再びパテンティング処理(最終パテンティング処理)した後、酸洗及びめっき処理(ブラスめっき処理など)を施し、湿式で最終伸線することによって直径約0.1〜1mm程度の極細鋼線を製造している。リン酸塩処理しているのは、極細鋼線を高強度化する場合、断線を防止するために高い潤滑性が要求され、硼砂処理や石灰処理などの物理的処理では潤滑性が不十分となるためである。
そして本発明では、リン酸塩処理しているにも拘わらず、湿式での最終伸線に供する伸線材(乾式伸線最終品と称する場合もある;上記例では、第2の伸線材に該当する)が浸リンされるのを防止している。具体的には、最終パテンティング処理した乾式伸線最終品において、表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制している。このようにして浸リンを防止すると、得られる極細鋼線の撚り線加工性を著しく高めることができる。前記リン濃度は、低い程好ましく、例えば0.06質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下程度とすることが推奨される。なおリン濃度を低くし過ぎても効果が飽和するだけでなくコスト高となるため、通常、0.001質量%以上程度とする。
最終パテンティング処理後の表面のリン濃度を抑制するためには、中間パテンティング処理、最終パテンティング処理などを行う前に被パテンティング処理材(第1の伸線材、第2の伸線材など)の表面に付着しているリン酸塩被膜を除去する必要がある。リン酸塩皮膜が残ったままでパテンティング処理すると、短時間であってもパテンティング処理中に浸リンが進行し、撚り線加工性の低下につながるためである。リン酸塩皮膜の除去処理は、乾式伸線最終品の前記リン濃度を抑制できる限り、中間パテンティング処理前、及び最終パテンティング処理前の両方で行ってもよく、いずれか一方の処理前に行ってもよい。好ましくは中間パテンティング処理前、及び最終パテンティング処理前の両方でリン酸塩皮膜の除去処理をする。確実にリン濃度を所定範囲に制御できるためである。
リン酸塩皮膜の除去手段は特に限定されず、化学的処理(アルカリ脱脂処理などのアルカリ処理、酸処理など)、物理的処理(研磨処理など)などが挙げられるが、簡便さの観点からアルカリ脱脂処理が好ましい。アルカリ脱脂処理では、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類を使用できる。
なお第1の伸線材及び第2の伸線材の直径は、前記範囲に限定されるものではなく、適宜変更して行うことも可能である。また乾式伸線を第1及び第2の2回に分けて行う必要もなく、乾式伸線最終品の線径や鋼線成分などに応じて適宜変更して行うことも可能であり、例えば乾式伸線を1回で行ってもよい。いずれにしても乾式伸線最終品をパテンティング処理した段階で、表面のリン濃度を上記範囲に抑制しておけば、撚り線加工性を高めることができる。なお乾式伸線の回数によらず、乾式伸線された乾式最終製品の表面には必ずリン酸塩皮膜が残存している。従って最終パテンティング処理に先立ってリン酸塩皮膜を除去しておけば、最終パテンティング処理後のリン濃度を低減することができる。
上述したような本発明において、リン酸塩処理としては、リン酸亜鉛処理を採用するのが一般的である。リン酸亜鉛皮膜の付着量は、例えば、5〜10g/m2程度である。
パテンティング処理は、被伸線材を微細パーライト化して伸線性を高めるために行われる。このパテンティング処理は、例えば、適当な温度(例えば880〜980℃程度)に約10秒〜2分程度かけて加熱してオーステナイト化した後、温度約500〜600℃の恒温槽(鉛浴などの塩浴、流動層炉など)で恒温保持する。オーステナイト化時間が僅か10秒〜2分程度であるにも拘わらず、浸リンが生じて撚り線加工性の低下を引き起こすため、上述したような浸リン防止策が必要となる。
乾式伸線は、量産性を低下させない範囲で行うことが推奨される。例えば伸線後の線径と線速とが、図1に示すグラフの2つの曲線に挟まれた範囲の条件を満足するように伸線することが推奨される。
また湿式伸線も量産性を低下させない範囲で行うことが推奨される。例えば線速640〜960m/分程度で伸線することが推奨される。
上述したように、本発明によれば、湿式伸線に先立ってパテンティング処理する場合に、該パテンティング処理材の浸リンを防止しているため(リン濃度を0.07質量%未満に抑制しているため)、得られる極細鋼線の撚り線加工性をさらに高めることができる。しかも本発明を利用すれば、特定の高強度を有し、かつ撚り線加工性に優れた極細鋼線を製造することができる。例えば引張強さ(TS)が下記式(1)を満足し、かつ撚り線加工性に優れた極細鋼線を製造することもできる。このような高強度極細鋼線を製造する場合の具体的技術について、以下、詳細に説明する。
TS>2400−2400log10final …(1)
[式中、TSは極細鋼線の引張強さ(MPa)を示し、Dfinalは極細鋼線の線径(mm)を示す]
なお前記引張強さTSは、伸線後、1週間以上経過したときの値である。引張強さTSは、伸線後、経時的に変化する場合があり、1週間以上経過すれば安定するためである。
具体的技術(1):湿式伸線時の加工歪みの制御
極細鋼線は乾式伸線と湿式伸線とを行うことによって製造されており、乾式伸線後はパテンティング処理しているのに対して、湿式伸線後は熱処理を行わないため、湿式伸線条件は極細鋼線の強度と延性にダイレクトに影響を与える。従って上記式(1)の関係を満足する特定強度を有し、かつ撚り線加工性に優れた極細鋼線を製造する場合、湿式伸線条件を既定しておくことが大切であり、具体的には下記式(2)で定義される加工真歪みεが下記式(3)を満足する条件で行うことが推奨される。
ε=2×ln(Dinitial/Dfinal) …(2)
5.02−5.930×Dfinal≦ε≦5.406−5.930×Dfinal …(3)
[式中、Dinitialは湿式伸線前の線径(mm)を示し、Dfinalは湿式伸線後の線径(mm)を示す]
加工真歪みεが小さすぎると、加工硬化が不十分となって極細鋼線の強度が低下する。また加工真歪みεが大きすぎると、加工硬化が進みすぎて極細鋼線の撚り線加工性が低下する。また材料の変形能の限界を超え、湿式伸線時に断線が発生し易くなる。この限界の加工真歪みεは極細鋼線の線径によって異なり、極細鋼線の線径が細くなるほど許容される加工真歪みεは大きくなる。加工真歪みεは、好ましくは“5.10−5.930×Dfinal”以上(特に“5.20−5.930×Dfinal”以上)、“5.38−5.930×Dfinal”以下(特に“5.36−5.930×Dfinal”以下)にしてもよい。
具体的技術(2):成分設計
上記式(1)の関係を満足する特定強度を有し、かつ撚り線加工性に優れた極細鋼線を製造する場合には、鋼の成分設計も重要である。具体的には、C:0.88〜1.1質量%、Si:0.1〜0.6質量%、Mn:0.15〜0.6質量%、P:0.03質量%以下(0%を含まず)、S:0.03質量%以下(0%を含まず)、Al:0.005質量%以下(0%を含む)、Cr:0.3質量%以下(0%を含む)、Cu:0.25質量%以下(0%を含む)、及びB:0.005質量%以下(0%を含む)を含有する鋼から極細鋼線を製造することが推奨される。以下、各成分の限定理由を述べる。
C:0.88〜1.1質量%
Cは乾式伸線最終品を最終パテンティング処理した後の強度を高め、また湿式伸線時の加工硬化率を高め、得られる極細鋼線の強度を確保するために有用である。Cが不足すると、極細鋼線の強度を確保するために、湿式伸線での伸線加工歪みεを過剰にする必要が生じ、延性が低下し、伸線工程や撚り線工程で断線が発生し易くなる。従ってCは0.88質量%以上、好ましくは0.92質量%以上、さらに好ましくは0.95質量%以上とする。一方、Cが過剰になると圧延後やパテンティング処理後に初析のオーステナイト粒界にネット状セメンタイトを発生させたり、中心偏析によるミクロマルテンサイトを発生させ、伸線性や撚り線加工性を阻害する。従ってCは1.1質量%以下、好ましくは1.05質量%以下、さらに好ましくは1.00質量%以下とする。
Si:0.1〜0.5質量%
Siは製綱段階での脱酸に必要な元素であり、特にAlを積極的に添加しない場合にはSiを積極添加する必要がある。かかる場合、鋼中にはSiは、0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.3質量%以上程度残存する。一方Siが過剰に残存すると、パーライト中のフェライト延性が劣化し、伸線加工性が劣化する。従ってSiは、0.6質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.45質量%以下とする。
Mn:0.15〜0.6質量%
Mnも製綱段階での脱酸に有用な元素であり、Alを積極的に添加しない場合にはMnは脱酸剤として特に有用である。またMnはSをMnSとして固定して鋼の靭延性を向上させる効果もある。従ってMnは0.15質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.4質量%以上とする。一方Mnが過剰になると、偏析が生じてミクロマルテンサイトを発生させ、伸線性を著しく低下させる。特に本発明の様にC濃度が高い場合その傾向が顕著である。従ってMnは0.6質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.45質量%以下とする。
P:0.03質量%以下(0%を含まず)
S:0.03質量%以下(0%を含まず)
P及びSは、鋼材の靭延性を低下させる元素であり、また偏析し易い元素でもある。従って本発明では、0.03質量%以下、好ましくは0.02質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以下とする。なおこれらP及びSが0質量%となることはない。
Al:0.005質量%以下(0%を含む)
Alは脱酸元素として有効であるが、脱酸によって硬質なアルミナを生成し、伸線工程や撚り線工程での断線の原因となるため低減することが推奨される。従ってAlは0.005質量%以下、好ましくは0.004質量%以下とする。特にAlを無添加とすることが推奨され、理想的にはAlは0質量%となることはあるが、現実的には前に生産した別の鋼に由来するAlが製造設備などに付着していることが多く、このAlが混入することによって0質量%超となることが多い。
Cr:0.3質量%以下(0%を含む)
Crは必須ではないが、パーライトを微細化して厚いセメンタイト層を抑制することで加工硬化率を高める効果があるため、積極添加してもよい。積極添加する場合、Crは、例えば0.1質量%以上、好ましくは0.15質量%以上、さらに好ましくは0.20質量%以上とする。一方Crが過剰になると熱間圧延時に焼入性が高くなり、過冷組織が発生して伸線時の断線の原因となる。従ってCrは0.3質量%以下、好ましくは0.28質量%以下、さらに好ましくは0.25質量%以下とする。
Cu:0.25質量%以下(0%を含む)
Cuは必須ではないが、極細線の耐食性を高める効果があるため、積極添加してもよい。またメカニカルデスケーリング性を向上させるため、ダイス焼き付き等のトラブルを防ぐ上でも有効である。積極添加する場合、例えば0.05質量%以上、好ましくは0.08質量%以上、さらに好ましくは0.10質量%以上とする。一方Cuが過剰になると、鋳造時に粒界に析出して内部割れを引き起こしたり、圧延製造工程中に鋼塊や線材で疵を発生させやすくなり、伸線中の断線を誘発させる虞がある。従ってCuは、0.25質量%以下、好ましくは0.23質量%%以下、さらに好ましくは0.20質量%以下とする。
B:0.005質量%以下(0%を含む)
Bは必須ではないが、鋼中にフリーBとして存在することで縦割れの生成起点となる第2相フェライトの生成を抑制するため、積極添加してもよい。また歪時効を発生させ伸線性を劣化させるNをBNとして固着する作用もある。積極添加する場合、不可避的に混入するN量を考慮し、B量は、例えば0.0005質量%以上(好ましくは0.001質量%以上、さらに好ましくは0.003質量%以上)とする。なおBを過剰に添加してもその効果は飽和する。従ってBは0.005質量%以下程度とすることが推奨される。
なお本発明で使用する鋼は、本発明の効果を阻害しない範囲で、さらに他の元素を含有していてもよい。逆に残部はFe及び不可避不純物であってもよい。
上記具体的技術(1)及び(2)の両方を採用することによって、上記式(1)の関係を満足する特定強度を有し、かつ撚り線加工性に優れた極細鋼線を製造できる。しかし強度レベルを若干低下させてもよい場合には、必ずしも上記具体的技術(1)及び(2)の両方を採用する必要はなく、いずれか一方だけを採用してもよい。また具体的技術(2)「成分設計」の全部又は一部の要件を満足していなくてもよい。
本発明の極細鋼線は、撚り線加工することによってスチールコードにできる。そして本発明の極細鋼線を用いれば、撚り線加工性が高められているため、スチールコードの強度を高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお以下の実験例では、下記表1に示す成分に調整した鋼を用いた。
Figure 2005054260
また極細鋼線及び乾式伸線最終品の特性は、以下のようにして調べた。
[引張強さ]
極細鋼線製造後、1週間経過したときの引張強さを調べた。引張強さは、伸線後、経時的に変化する場合があり、1週間以上経過すれば安定するためである。
[捻回試験]
極細鋼線製造後、1週間経過したときに捻回試験を行った。捻回試験結果も、引張強さと同様、伸線後、経時的に変化する場合があり、1週間以上経過すれば安定するためである。具体的には、極細鋼線(50mm長サンプル)を捻回した。鋼線が切断されるまで捻回を継続し、切断よりも先に縦割れ(デラミネーション)が発生するか否かで撚り線加工性を評価した。
なお乾式伸線最終品の捻回試験は、200mm長サンプルを用いる以外は、前記と同様にした。
[リン濃度]
表層部の薄膜を採取し、電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM;Field Emission Transmission Electron Microscope)に付属するエネルギー分散型X線検出器(EDX;energy dispersive X−ray spectrometer)によりワイヤの表層のP濃度を定量分析する。EDXでの測定条件は下記の通りである。
加速電圧:200keV
ビーム径:0.1μm
実験例1
転炉溶製した鋼A〜Dを鋳造し、155mm角×12mの鋼片に分塊し、該鋼片を圧延して直径5.5mmの線材とした。この線材を下記に示す伸線法1又は伸線法2に従って伸線した。得られた極細鋼線の引張強さTS、及び縦割れ(デラミネーション)の発生の有無を調べた。
[伸線法1]
直径5.5mmの線材をスケールが剥離するまで塩酸で酸洗し、リン酸亜鉛による皮膜処理(皮膜付着量:5〜7g/m2)をした後、第1の乾式伸線を行い、伸線材1(直径3.0mm)を得た。この伸線材1は、中間鉛パテンティング処理(加熱温度=940℃、Pb温度=560℃、線速=7m/分)した後、第2の乾式伸線を行い、伸線材2(乾式伸線最終品;直径Dinitial=1.2〜1.8mm)とした。伸線材2は、最終鉛パテンティング処理(加熱温度=940℃、Pb温度=560℃、線速=15m/分)し、次いでブラスめっき(めっき量:5g/kg)した後、湿式伸線することによって直径Dfinal=0.2〜0.3mmの極細鋼線にした。
[伸線法2]
中間鉛パテンティング処理の直前、及び最終鉛パテンティング処理の直前に、アルカリ脱脂処理(水酸化ナトリウム水溶液の浴中での電解脱脂。水酸化ナトリウム濃度:50g/L、浴温度:60℃、電流値:80A)する以外は、伸線法1と同様にした。
なお上記伸線法1及び伸線法2における各伸線工程の詳細な条件は、以下の通りである。
・第1の乾式伸線(φ5.5mm→φ3.0mm):線速120m/分
・第2の乾式伸線(φ3.0mm→φ1.8〜1.2mm):第2の乾式伸線では、目標の線径になるまで伸線していく。線速は被伸線材が細くなる程速くするものとし、直径3.3mmから直径1.8mmまでの間は線速300m/分、直径1.8mmから1.5mmまでの間は450m/分、直径1.5mmから直径1.2mmまでの間は700m/分とする。
・湿式伸線(φ1.8〜1.2mm→φ0.2〜0.3mm):線速800m/分
結果を表2に示す。
Figure 2005054260
伸線法1のようにリン酸亜鉛処理した後、アルカリ脱脂することなく鉛パテンティング処理した例では、浸リンが生じ、縦割れ(デラミネーション)が発生した(No.1,3,5,7,9.11,13,15)。これに対して伸線法2のようにアルカリ脱脂処理した後、鉛パテンティング処理した例では、浸リンが発生せず、縦割れ(デラミネーション)を防止できる(No.2,4,6,8,10,12,14,16)。
実験例2
湿式伸線の加工真歪みεを変えて、実験例1と同様にした。
結果を表3に示す。
Figure 2005054260
表2及び表3から明らかなように、引張強さ(MPa)“2400−2400×log10final”以上と撚り線加工性とを両立できる極細鋼線を製造するためには、加工真歪みεが“5.02−5.930×Dfinal”以上“5.406−5.930×Dfinal”以下の条件を満足するように湿式伸線する必要がある。
すなわち上記表2に示すように、加工真歪みεが“5.02−5.930×Dfinal”以上“5.406−5.930×Dfinal”以下となる条件で湿式伸線する場合、浸リンを防止しておけば、引張強さ(MPa)が“2400−2400×log10final”以上であっても、縦割れ(デラミネーション)を抑制できる(表2のNo.2,4,6,8,10,12,14,16)。
これに対して、加工真歪みεが“5.02−5.930×Dfinal”未満では引張強さが不足した(表3のNo.1〜12)。また加工真歪みεが“5.406−5.930×Dfinal”を超えると、浸リンを防止しても、縦割れ(デラミネーション)が発生した。
実験例3
鋼種をEに代えて、実験例1〜2と同様にした。
結果を表4に示す。
Figure 2005054260
表4から明らかなように、引張強さ(MPa)“2400−2400×log10final”以上と撚り線加工性とを両立できる極細鋼線を製造するためには、適切な鋼種を用いる必要がある。鋼種EはCが不足しているため、湿式伸線の加工真歪みεを大きくし過ぎることで初めて引張強さを“2400−2400×log10final”以上にできた。しかし加工真歪みεを大きくし過ぎているため、浸リンを防止しても、縦割れ(デラミネーション)が発生した。
実験例4
鋼種をF〜Iに代えて、実験例1〜2と同様にした。
結果を表5に示す。
Figure 2005054260
引張強さ(MPa)“2400−2400×log10final”以上と撚り線加工性とを両立できる極細鋼線を製造するためには、適切な鋼種を用いる必要がある。鋼種FはCが過剰なため、また鋼種HはCrが過剰なため、いずれも線材にした段階でマルテンサイト組織となっていた[しかも鋼種Fでは、Alが多く、硬質なアルミナ系介在物(JIS B系介在物)が確認された]。マルテンサイト組織やアルミナ系介在物が多い線材は、その後の伸線で断線が生じる。鋼種GはCuが過剰なため、線材の段階で表面疵が発生しており、その後直径1.2mmに伸線する段階で断線した。鋼種IはSiが過剰なため、伸線中の断線は生じなかったが、延性が低下していた。そのため直径1.2mmの伸線材2(乾式伸線最終品)となった段階で捻回試験を行ったところ、縦割れ(デラミネーション)が発生した。
実験例5
実験例1で得られたNo.8(鋼種B)及びNo.12(鋼種C)の極細鋼線(直径0.3mm)のめっきを剥離した後、5質量%の塩水を噴霧し、温度35℃、湿度80%の条件で7日間放置した。
No.8(鋼種B)の腐食減量が17×10-4質量%であったのに対し、Cuを添加したNo.12(鋼種C)の腐食減量は14×10-4質量%に抑制されていた。
図1はスチールコードを量産するときの乾式伸線工程における線径と線速との関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. リン酸塩処理した被伸線材を乾式伸線することによって得られる伸線材を、パテンティング処理した後、湿式伸線することによってスチールコード用極細鋼線を製造する方法において、
    前記湿式伸線に供するパテンティング処理した伸線材の表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制しておくことを特徴とするスチールコード用極細鋼線の製造方法。
  2. 前記パテンティング処理に先だってアルカリ処理、酸処理、又は研磨処理することによって前記リン濃度の制御を行う請求項1に記載のスチールコード用極細鋼線の製造方法。
  3. 線材をリン酸塩処理した後、第1の乾式伸線することによって第1の伸線材とし、
    この第1の伸線材を、中間パテンティング処理した後、再度リン酸塩処理してから第2の乾式伸線することによって第2の伸線材とし、
    この第2の伸線材を最終パテンティング処理した後、湿式伸線することによってスチールコード用極細鋼線を製造する方法において、
    前記湿式伸線に供するパテンティング処理した第2の伸線材の表面から深さ10μm位置のリン濃度を0.07質量%未満に抑制しておくことを特徴とするスチールコード用極細鋼線の製造方法。
  4. (1)前記中間パテンティング処理に先立って第1の伸線材をアルカリ処理、酸処理、又は研磨処理することにより、及び/又は
    (2)前記最終パテンティング処理に先立って第2の伸線材をアルカリ処理、酸処理、又は研磨処理することにより、
    前記リン濃度の制御を行う請求項3に記載のスチールコード用極細鋼線の製造方法。
  5. 極細鋼線の引張強さが下記式(1)を満足するものである請求項1〜4のいずれかに記載のスチールコード用極細鋼線の製造方法。
    TS>2400−2400log10final …(1)
    [式中、TSは極細鋼線の引張強さ(MPa)を示し、Dfinalは極細鋼線の線径(mm)を示す]
  6. 下記式(2)で定義される加工真歪みεが下記式(3)を満足する条件で湿式伸線する請求項1〜5のいずれかに記載のスチールコード用極細鋼線。
    ε=2×ln(Dinitial/Dfinal) …(2)
    5.02−5.930×Dfinal≦ε≦5.406−5.930×Dfinal …(3)
    [式中、Dinitialは湿式伸線前の線径(mm)を示し、Dfinalは湿式伸線後の線径(mm)を示す]
  7. 前記極細鋼線は、下記に示す成分を含有する鋼から製造されるものである請求項1〜6のいずれかに記載のスチールコード用極細鋼線の製造方法。
    C :0.88〜1.1質量%
    Si:0.1〜0.6質量%
    Mn:0.15〜0.6質量%
    P :0.03質量%以下(0%を含まず)
    S :0.03質量%以下(0%を含まず)
    Al:0.005質量%以下(0%を含む)
    Cr:0.3質量%以下(0%を含む)
    Cu:0.25質量%以下(0%を含む)
    B :0.005質量%以下(0%を含む)
  8. 前記鋼は、残部がFe及び不可避不純物となるものである請求項7に記載のスチールコード用極細鋼線の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の極細鋼線を撚り線加工することによって得られるスチールコード。
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