JP2002001419A - めっき鋼線の高速伸線加工方法 - Google Patents

めっき鋼線の高速伸線加工方法

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JP2002001419A JP2000183549A JP2000183549A JP2002001419A JP 2002001419 A JP2002001419 A JP 2002001419A JP 2000183549 A JP2000183549 A JP 2000183549A JP 2000183549 A JP2000183549 A JP 2000183549A JP 2002001419 A JP2002001419 A JP 2002001419A
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steel wire
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plating
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Tsugunori Nishida
世紀 西田
Makio Kikuchi
真樹夫 菊地
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき鋼線の高速加工を容易に行える加工方
法を適用する。 【解決手段】 C量が0.7%以上の鋼線をパテンティ
ング処理を行い、酸洗後にブラスめっき処理を行い、さ
らにりん酸塩被膜を電解化成処理を行ない、乾式伸線加
工あるいは湿式伸線加工を行う高速伸線加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にスチールコー
ド、ソーワイヤなどの高強度鋼線に用いられる線材の伸
線加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に高炭素鋼極細線は、熱間圧延した
後に必要に応じて調整冷却し、直径5〜16mmの線材と
される。その後、この線材は中間パテンティング処理を
含む伸線加工により、さらに細い線径の鋼線とされ、最
終ワイヤの強度を調整する最終パテンティング処理を行
なった後、ブラスなどのメッキ処理を行い最終伸線加工
により、さらに細い線径のワイヤに加工されている。
【0003】このような工程で製造されるスチールコー
ドを始めとするワイヤは、生産性を向上させるため伸線
速度の増加を図りたいものの、伸線速度を増加させれば
させるほどワイヤの延性が低下するという問題がある。
従って、その後の伸線がない、最終伸線における伸線速
度を向上することが肝要である。この問題を解決する技
術として、例えば、特許第2500786号公報には、
線材の一次伸線速度を向上するため、Cuを適量添加する
ことによりメカニカルデスケーリング性を向上させ、伸
線加工速度を向上する技術が開示されている。しかし、
このような方法では、酸洗によりデスケーリングを行い
めっき処理を行ったワイヤの最終伸線加工速度を向上す
ることは難しい。そのため、めっき処理後の最終伸線加
工速度を向上する技術の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、スチール
コード、ソーワイヤ等の線材に、めっき処理を行い伸線
加工を行うに際し、最終伸線加工速度を向上し、鋼線加
工工程全体の生産性を向上するめっき鋼線の高速伸線加
工方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼線にパテン
ティング処理を行い、次に酸洗し、その後めっき処理を
行い、さらに電解化成処理によりりん酸塩被膜を形成
し、乾式伸線加工あるいは湿式伸線加工を行うめっき鋼
線の高速伸線加工方法である。また、本発明は上記めっ
き処理によりめっき厚みが0.1〜20μm、電解化成
処理によりりん酸塩被膜の厚みを1〜60g/m2 とす
るめっき鋼線の高速伸線加工方法である。更に本発明に
おいては、上記めっき鋼線の鋼成分が、質量%で、C:
0.7〜1.3%、必要に応じてSi:0.1〜1.5
%,Mn:0.1〜1.5%含有するめっき鋼線の高速
伸線加工方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】従来の例えばブラスめっき処理に
おいては、仕上げ速度が100m/min を越えると発熱
量が大きくなり、伸線加工されたワイヤの延性が劣化す
る問題があった。伸線速度を向上し、発熱量を抑えるた
めには、より潤滑性能を向上できる電解化成処理による
りん酸塩被膜を形成することにより改善できることが本
発明者らの研究の結果明かとなった。
【0007】また、めっき処理後のめっき厚みも潤滑効
果に影響があることを知見し、めっき処理後のめっき層
厚みが0.1μm未満ではめっきによる潤滑の効果が小
さく、20μm超になると伸線加工時のめっき部分の削
れが大きくなることが判明した。従って、めっき厚みは
0.1μm以上、20μm以下とすることが望ましい。
【0008】一方、電解化成処理により形成するりん酸
塩被膜厚みは、1g/m2 未満では潤滑性能向上に対す
る効果が小さく、60g/m2 超ではりん酸塩被膜厚み
が厚く、仕上がり後のワイヤに残留するりん酸塩が多く
なるので、1g/m2 以上、60g/m2 以下とする。
スチールコードの場合は、通常は、めっき処理としてブ
ラスめっきが使用されているが、本発明においては、め
っきの種類は亜鉛ならびに亜鉛系めっき、アルミならび
にアルミ系めっき、NiならびにNi系めっき、Cuな
らびにCu系めっき、SnならびにSn系めっきのいず
れでも適用できる。
【0009】次に、鋼組成の限定理由について説明す
る。本発明は、鋼成分によらず効果を発揮するものであ
るが、特に高炭素鋼線について顕著に効果が発揮される
ので、その主要成分範囲を述べる。限定成分は全て質量
%である。Cは強化に有効な元素であり高強度の鋼線を
得るためにはC量を0.7%以上とし、高すぎると初析
セメンタイトが析出しやすいため、延性が低下し、かつ
伸線性が劣化するのでその上限を1.3%としている。
【0010】Siは鋼の脱酸のために必要な元素であ
り、その含有量があまりに少ないとき、脱酸効果が不十
分になるので0.1%以上添加する。また、Siは熱処
理後に形成されるパーライト中のフェライト相に固溶し
パテンティング後の強度を上げるが、反面、熱処理性を
阻害するので上限を1.5%以下に限定した。Mnは鋼
の焼き入れ性を確保するために0.1%以上のMnを添
加する。しかし、多量のMnの添加は、パテンティング
の際の変態時間を長くしすぎるので1.5%以下に限定
した。
【0011】
【実施例】〈実施例1〉以下に実施例に基づいて本発明
を説明する。表1に試作に用いた供試鋼の化学成分を示
す。これらは何れも本発明法に用いることのできる鋼で
ある。これらの鋼は何れも転炉により溶製され、連続鋳
造によりブルームとされ、分塊圧延工程で122mm角の
ビレットとされた。ビレットとされた鋼は熱間圧延によ
り、5.5mmの線材に加工された。これらの線材は中間
パテンティング処理を含む伸線加工によりめっき線径の
ワイヤに加工し、その後、パテンティング処理を行い酸
洗後、めっき処理を行い、さらに電解化成処理によりり
ん酸塩被膜処理を行った。ワイヤはめっき処理のみのも
のと電解化成処理を行ったものの2種類を作成し、湿式
潤滑による連続伸線を行った。
【0012】表2に表1の鋼を用い2.0mmのワイヤに
加工を行い、パテンティング処理を行い、本発明法に従
っためっき処理に加えリン酸塩の電解化成処理を行った
場合と比較のためめっき処理のみを行った場合に0.3
mmのワイヤに仕上げた場合の伸線速度と伸線ワイヤを捻
回試験した際のデラミネーションの有無との関係を示
す。本発明法は600m/min の高速伸線においてもデ
ラミネーションの発生が無いのに対して、比較法ではデ
ラミネーションが発生する。
【0013】表3に0.2mmのワイヤに仕上げた場合
に、本発明に従っためっき厚みとリン酸塩の皮膜厚みを
調整した場合と、比較のためめっき厚みが本発明より厚
い場合およびリン酸塩皮膜が厚い場合それぞれの場合に
ついて、伸線後のワイヤのデラミネーションの発生状況
を示した。比較法1ではめっきが厚いためデラミネーシ
ョンが発生しており、比較法2ではリン酸塩の皮膜が薄
いためデラミネーションが発生している。このように、
本発明法を用いることにより、より高速伸線の伸線が可
能であることが分かる。なお、軟線についても同様な実
験を行ったが、伸線加工速度も向上し、良好な結果が得
られている。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【発明の効果】本発明により、スチールコード・カット
ワイヤ等の線材にめっき処理を行い伸線加工を行う製品
の製造工程において、最終伸線加工速度を向上すること
ができ、鋼線加工工程全体の生産性を向上することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼線にパテンティング処理を行い、次に
    酸洗し、その後めっき処理を行い、さらに電解化成処理
    によりりん酸塩被膜を形成し、乾式伸線加工あるいは湿
    式伸線加工を行うことを特徴とするめっき鋼線の高速伸
    線加工方法。
  2. 【請求項2】 前記めっき処理後のめっき厚みが0.1
    〜20μmであることを特徴とする請求項1記載のめっ
    き鋼線の高速伸線加工方法。
  3. 【請求項3】 前記電解化成処理により形成されたりん
    酸塩被膜が1〜60g/m2 であることを特徴とする請
    求項1または2記載のめっき鋼線の高速伸線加工方法。
  4. 【請求項4】 前記めっき鋼線の鋼成分が、質量%で、
    C:0.7〜1.3%を含有することを特徴とする請求
    項1または3のいずれかの項に記載のめっき鋼線の高速
    伸線加工方法。
  5. 【請求項5】 前記めっき鋼線の鋼成分が、更に質量%
    で、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%
    を含有することを特徴とする請求項4記載のめっき鋼線
    の高速伸線加工方法。
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