JP2000045047A - 耐縦割れ性および伸線性に優れた高炭素鋼線用熱間圧延線材 - Google Patents
耐縦割れ性および伸線性に優れた高炭素鋼線用熱間圧延線材Info
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Abstract
伸線でき、しかも高強度で且つ優れた耐縦割れ性および
伸線性を発揮し、必要によって燐酸塩皮膜の付着むらを
も防止できる高炭素鋼線用熱間圧延線材を提供する。 【解決手段】 C:0.7〜1.2、Si:0.05〜
2.0%、Mn:0.2〜2.0%およびN:0.00
3〜0.015%を夫々含む他、Al:0.01〜0.
05%および/またはNb:0.01〜0.05%を含
有し、且つAl、NbおよびNが下記(1)を満足する
と共に、上記Nのうち固溶N量が0.001%以下であ
る。 ([Al]+[Nb])/[N]≧4
…(1) 但し、[Al],[Nb]および[N]は、夫々Al,
NbおよびNの含有量(質量%)を示す。
Description
理することなく圧延材のまま直接伸線することができ、
しかも耐縦割れ性および伸線性に優れた高炭素鋼線用熱
間圧延線材に関するものであり、殊にベルトコード等の
様なゴム用補強材あるいはミニチュアロープ、PC鋼
線、一般雑ばね等の高炭素鋼線を製造する為の線材であ
って、高強度を有すると共に、捻回時における耐縦割れ
性、および伸線時における伸線性に優れた熱間圧延線材
に関するものである。
ビードワイヤは、通常下記の手順で製造されている。即
ち、所定の化学成分を有する鋼を熱間圧延後調整冷却し
た直径5.0〜6.4mm程度の鋼線材を、一次伸線加
工、パテンティング処理、二次加工、ブロンズめっきに
よって線材とする。一般に高強度高炭素鋼線には伸線工
程で、断線あるいは縦割れの発生しないような物性が要
求される。
より、捻回時の縦割れを抑制できることも知られてお
り、例えば特公平3−66386号公報では、鋼線表面
に圧縮残留応力を積極的に付与した後開放する方法が開
示されている。しかしながらこうした技術では、設備の
大型化および工程の複雑化を招くため、実施化は困難で
ある。また従来の高炭素鋼線用線材では、パテンティン
グ処理を施した後、伸線加工が行なわれるのが一般的で
あり、パテンティング処理を施すことなく伸線加工され
る線材は実用化されていない。
る潤滑剤の量が多ければ多い程伸線が円滑に行われるの
で、線材表面にはある程度の凹凸が存在することが必要
となる。こうした観点から、伸線前の圧延ままの段階で
燐酸塩化成処理を施して線材表面に燐酸塩結晶被膜を形
成して凹凸の表面とするのが一般的である。この燐酸塩
化成処理は、コイル状の線材を酸洗浴に浸漬し、脱スケ
ール後、燐酸洗浴に浸漬する方法であるが、前記燐酸塩
結晶被膜には付着むらのないことが必要である。
る為に、酸洗浴、燐酸洗浴等を最適条件にコントロール
しているが、操業時の気候等が燐酸塩処理条件に影響を
及ぼし、これまでの高炭素鋼線用線材では燐酸塩結晶被
膜の付着むらが生じているのが実状である。
目してなされたものであって、その目的は、圧延材にパ
テンティング処理を施さなくとも伸線でき、しかも高強
度で且つ優れた耐縦割れ性および伸線性を発揮し、必要
によって燐酸塩皮膜の付着むらをも防止できる高炭素鋼
線用熱間圧延線材を提供しようとするものである。
明の高炭素鋼線用線材とは、C:0.7〜1.2、S
i:0.05〜2.0%、Mn:0.2〜2.0%およ
びN:0.003〜0.015%を夫々含む他、Al:
0.01〜0.05%および/またはNb:0.01〜
0.05%を含有し、且つAl、NbおよびNが下記
(1)を満足すると共に、上記Nのうち固溶N量が0.
001%以下である点に要旨を有するものである。ここ
で固溶N量とは、化学分析によって測定された鋼中の全
N量から、抽出残渣法で得られたAIN、NbN中のN
量を差し引いて計算された値である。 ([Al]+[Nb])/[N]≧4 …(1) 但し、[Al],[Nb]および[N]は、夫々Al,
NbおよびNの含有量(質量%)を示す。
は、必要によって(a)Sb,As,LaおよびCeよ
りなる群から選択される1種以上:合計で0.005%
以下(0%を含まない)、(b)V:0.5%以下(0
%を含まない)、(c)Cr:1.0%以下(0%を含
まない)、(d)Cu:0.5%以下(0%を含まな
い)、(e)Ni:0.5%以下(0%を含まない)、
等を含むことも有効であり、これによって線材の強度や
伸線加工性を更に向上させることができる。
り、線径が細い程縦割れを起こすことなく高強度化を図
ることができる。例えばタイヤ用スチールコードでは、
線径:0.2mm程度の細径であれば300kgf/m
m2 以上の高強度材が達成されている。これに対して、
例えば線径5mm程度の太径の線材では、およそ180
kgf/mm2 が強度の上限となっており、約180k
gf/mm2 を超えると捻回時に縦割れが発生してしま
うことになる。
れ性に悪影響を及ぼしており、特にこの悪影響は太径線
材ほど顕著であって、この固溶N量が0.001%を超
えると、捻回時に縦割れが発生しない強度の上限値(以
下、「縦割れ限界引張強さ」と呼ぶ:後記図4参照)が
極端に低下することを突き止め、鋼中の固溶N量を0.
001%以下とすることによって優れた耐縦割れ性を発
揮する溶融めっき鋼線用線材を見出し、その技術的意義
が認められたので先に出願した(特開平9−87803
号)。しかしながら、高炭素鋼線の縦割れ性と固溶N量
に関しては、これまでに明らかにされておらず、鋼中の
固溶N量を低減するだけでは希望する特性を発揮させる
ことはできなかった。
れ性と化学成分組成との関係について更に研究を重ね
た。その結果、鋼中の固溶N量を0.001%以下に抑
えると共に、化学成分組成を適切に規定してやれば、高
炭素鋼線における縦割れ限界引張強さを著しく高め得る
ことを突き止め、本発明を完成した。次に、本発明の線
材における化学成分限定理由について説明する。
であり、C含有量を増加するに伴い、伸線時の加工硬化
量や伸線後の強度が増加する。こうした観点から、本発
明の線材中のC含有量は0.7%以上とする必要があ
る。しかしながら、C含有量が多くなり過ぎると初析セ
メンタイトの析出を防止できなくなるので、C量の上限
を1.2%とした。尚C含有量の好ましい下限は、0.
8%であり、好ましい上限は、1.1%である。
少なくとも0.05%以上含有する必要がある。Si含
有量が0.05%よりも少ないときには、脱酸が十分に
行われない。一方、Siはフェライトの固溶体元素とし
て熱処理材の強度の向上にも有効であるため、多く添加
するほうが良いが、多過ぎるとフェライトが脆化し、熱
処理材の延性の低下を招き、結果として後の伸線性を悪
くする。こうした観点から、Si含有量は2.0%以下
とする必要がある。尚Si含有量の好ましい下限は、
0.2%であり、より好ましいは0.5%以上とするの
が良い。またSi含有量の好ましい上限は、1.8%で
あり、より好ましくは1.5%以下とするのが良い。
に、鋼の焼入れ性を向上させて鋼線の断面内の組織の均
一性を高める上で有効である。こうした効果を発揮させ
る為には、0.2%以上含有させる必要があるが、その
量が過剰になるとMnの偏析部が形成され、マルテンサ
イトやベイナイト等の過冷組織が生成して伸線加工性が
劣化するので2.0%以下とする必要がある。尚Mn含
有量の好ましい下限は、0.3%であり、より好ましい
は0.4%以上とするのが良い。またMn含有量の好ま
しい上限は、1.8%であり、より好ましくは1.6%
以下とするのが良い。
ステナイト粒度の粗大化防止に有効である。N含有量が
0.003%未満ではその効果が十分に発揮されないの
で、Nは0.003%以上含有させる必要がある。しか
しながら、N含有量が過剰になると、Al窒化物やNb
窒化物量が増加し過ぎて伸線性に悪影響を及ぼすだけで
なく、固溶N量が多くなり鋼線の耐縦割れ性に悪影響を
及ぼすので、0.015%以下とする必要がある。尚N
含有量の好ましい下限は、0.004%であり、好まし
い上限は、0.012%であり、より好ましくは0.0
10%以下とするのが良い。
粒度の粗大化防止に有効である。しかも鋼中のNと結合
して耐縦割れ性に有害な固溶Nを低減する効果もあるの
で、0.01%以上含有させる必要がある。しかしなが
ら、過剰に添加しても効果が飽和すると共に、経済性を
損なう要因となるので0.05%を上限と定めた。尚A
l含有量の好ましい上限は、0.04%であり、より好
ましくは0.03%以下とするのが良い。
強度の上昇を図ると共に、前記Alと同様に加熱時のオ
ーステナイト粒の粗大化を防止する効果を発揮する。こ
うした効果を発揮させる為には、0.01%以上含有さ
せる必要がある。しかしながら、Nb含有量が過剰にな
ると炭窒化物量が増加し過ぎ、また炭窒化物の粒子径も
大きくなり過ぎるため、その上限を0.05%とした。
含有量が、前記(1)式の関係を満足する必要がある
が、この要件は固溶N量を0.001%以下とし、縦割
れ限界引張強さを高める上で非常に重要な要件である。
この要件の作用・効果について図面を用いて説明する。
[Nb])/[N]の値と縦割れ限界引張強さの関係を
示したグラフである。この図は第2相フェライトの最大
粒径が10μm以下の場合を示したものであるが、この
場合には(Al+Nb)/Nが4未満では縦割れ限界引
張強さが小さく、(Al+Nb)/Nの値が4以上で縦
割れ限界引張強さが大きくなっていることが分かる。
の原子量は14.0であるから、Al/Nの原子量比は
1.93となる。従って、[Nb]=0のときの鋼中の
Al/Nの比が1.93であれば、理論的には全てのN
がAlと化合しAlNとなるが、平衡状態になるにはか
なりの長時間を要し、量産は困難である。しかしなが
ら、図1のグラフから明らかな様に、(Al+Nb)/
Nの値が4以上とすることによって縦割れ限界引張強さ
が顕著に大きくなり、(Al+Nb)/Nの値を4以上
とすることにより固溶N量を十分に低減させて耐縦割れ
性を大幅に高めることができたのである。
張強さの関係を示したグラフである。図2から明らかな
様に、線材中の固溶N量を0.001%以下とすること
によって、縦割れ限界引張強さが著しく高められている
ことが分かる。こうしたことから、本発明の線材におけ
る固溶N量を0.001%以下と規定した。
記成分の他(残部)は鉄および不可避不純物からなるも
のであるが、必要によって(a)Sb,As,Laおよ
びCeよりなる群から選択される1種以上:合計で0.
005%以下(0%を含まない)、(b)V:0.5%
以下(0%を含まない)、(c)Cr:1.0%以下
(0%を含まない)、(d)Cu:0.5%以下(0%
を含まない)、(e)Ni:0.5%以下(0%を含ま
ない)、等を含むことも有効であり、これによって線材
の強度や伸線加工性を更に向上させることができる。ま
たこれらの成分以外にも、本発明の線材の特性を低下さ
せない程度の微量成分を含むことも許容できるものであ
り、こうした線材も本発明の技術的範囲に含まれるもの
である。必要によって含有される化学成分における作用
・効果は下記の通りである。
ら選択される1種以上:合計で0.005%以下(0%
を含まない) Sb、As、LaおよびCeは、酸洗におけるオーバー
ピックリングを抑制して、燐酸塩皮膜の付着むらを防止
するのに有効な元素であるが、合計で0.0050%を
超えると偏析により組織の脆化を引軌して伸線加工を劣
化させる。従って、これらの元素を含有させるときに
は、合計で0.005%以下とする必要がある。上記効
果を発揮させる為には、合計で0.00001%以上含
有させることが好ましい。
有量(合計の含有量)と燐酸塩皮膜付着評価点(ボンデ
付着評価点)との関係を示したグラフである。ここで燐
酸塩皮膜付着評価点は、燐酸塩皮膜付着むらの目安とな
るものである。この結果から明らかな様に、Sb、A
s、LaおよびCeの含有量が0.005%を超えると
燐酸塩皮膜付着評価点が大きくなり、燐酸塩皮膜の付着
むらが生じていることが分かる。
着量(ボンデ付着量)や燐酸塩皮膜付着面積率(ボンデ
付着面積率)等と相関関係があるものであるが、付着量
が多くても面積率にムラがあれば伸線性が悪くなり、ま
た面積率が良くても付着量が少なければ伸線性が悪くな
るものである。燐酸塩皮膜付着評価点と燐酸塩皮膜付着
量の関係を図4に、燐酸塩皮膜付着評価点と燐酸塩皮膜
付着面積率の関係を図5に夫々示す。
度やノジュールサイズを粗大化させず、パーライトラメ
ラ間隔も狭くする効果を有するので、伸線加工性を向上
させるのに有効である。オーステナイト粒度やノジュー
ルサイズの微細化は、伸線加工途中に発生しやすいミク
ロクラックを防止し、また発生したミクロクラックの進
展を抑えるので、断線発生率をも低減させる効果を有す
る。またVは線材の耐腐食性も向上させる。しかしなが
ら、0.5%を超えて過多に添加しても、耐腐食性の向
上が飽和するのみならず、靱性や延性の劣化をもたら
す。従って、Vを含有させるときには、その上限を0.
5%として、高強度高延性高靱性を有せしめ、断線が少
ないうえに、耐腐食性にすぐれた高炭素鋼線を得ること
ができる。尚上記した種々の効果を有効に発揮させるた
めには、Vは0.03%以上含有させることが好まし
い。
り、線材の強度および伸線加工性を向上させる上で有効
である。しかしながら、1.0%を超えて過剰に含有さ
せると、変態終了時間が長くなり過ぎ、設備の大型化を
招いたり、生産性の低下をもたらすので、上限は1.0
%とすることが好ましい。尚上記した効果を有効に発揮
させるためには、Crは0.03%以上含有させること
が好ましい。
が、過剰に添加すると強度向上効果が飽和するだけでな
く、粒界脆化を招くため熱間圧延時に鋳塊表面がひび割
れてしまうことがあるので上限をCuを含有させる場合
には、その上限を0.5%とする必要がある。尚上記し
た効果を有効に発揮させるためには、Cuは0.03%
以上含有させることが好ましい。
の靱性を高める効果を有する。しかしながら、0.5%
を超えて過剰に含有させると変態終了時間が長くなり過
ぎるため、生産性の点から好ましくない。尚上記した効
果を発揮させる為には、Niは0.03%以上含有させ
ることが好ましい。
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に徴して設計変更することは
いずれも本発明の技術的範囲内に含まれるものである。
て溶製し、熱間圧延により線径11mmの鋼線を作製し
た。このとき、圧延時の載置温度を700〜950℃の
範囲で変化させると共に、800℃から500℃までの
線材の冷却速度を1℃/secから10℃/secまで
変化させた。上記線材を、目標線径の4.9mmまで減
面率79.3%で連続伸線して鋼線とした。このときの
ダイス枚数は7枚であり、いずれのダイスの出口部にお
いても線材を冷却することにより、線材温度を180℃
以下に維持した。尚固溶N量の測定は、下記の様に伸線
した鋼線を用い、まず化学分析によって全N量を測定
し、次に抽出残渣法によってAlN、NbNの量を分析
してAl,Nbと化合しているN量を求め、その差
(―)を固溶N量とした。また上記抽出残渣法でA
lN,NbN量を分析するに当たっては、まず10%ア
セチルアセトン系電解液を用いて鋼線を溶かし、得られ
た溶液をポアサイズ0.2μmのフィルターで吸収濾過
して残渣を抽出し、この残渣を用いて中和滴定法でAl
N,NbN量を定量した。
範囲(10℃間隔)で15分間加熱(ブルーイング)処
理して空冷した鋼線を用い、引張試験と捻回試験を行な
い、捻回試験の際に縦割れが発生しなくなる加熱温度の
引張強さを縦割れ限界引張強さとした。
方法を模式的に示すグラフであり、100〜400℃の
範囲における加熱処理では捻回試験において縦割れが発
生したことを示している。また引張試験においては、加
熱温度が200℃で引張強さは最大値を示していること
が分かるが、捻回試験において200℃前後は縦割れが
発生する領域内にあり、縦割れが発生しない領域での引
張強さは400℃において最大値を示している。本発明
では、この値を縦割れ限界引張強さとするものである。
試験結果を、ボンデ付着評価点、ボンデ付着量、ボンデ
付着面積率、伸線限界径および伸線加工性と共に、下記
表2に示す。
てを満足するものであり、伸線時の断線も生じることな
く、縦割れ限界引張強さも高い値を示していることが分
かる。
よびMnの含有量が本発明で規定する量より少ないもの
であり、いずれも縦割れ限界引張強さが低くなってい
る。
り、初析セメンタイトが多くて伸線性が劣化し、結果的
に伸線途中で断線してしまった。またNo.8のもの
は、Si量が多過ぎるものであり、線材の靱性が低下
し、伸線途中で断線した。更に、No.10は、Mn含
有量が多過ぎるものであり、過冷組織の存在の為に伸線
途中で断線した。
であり、変態終了までが長時間となり、鉛パテンティン
グ中に変態が終了せず、過冷組織が存在し、そのため伸
線中に断線してしまった。No.12は、V含有量が多
過ぎるものであり、線材の靱性が低下し、伸線途中で断
線した。No.13は、Cu含有量が多過ぎる場合の比
較例であり、粒界脆化し、伸線途中で断線した。
であり、変態終了までが長時間となり、鉛パテンティン
グ中に変態が終了せず、過冷組織が存在し、そのため伸
線中に断線してしまった。No.15〜18は、夫々S
b,As,LaおよびCeが多過ぎるものであり、線材
の靱性が低下し、伸線途中で断線した。No.19はS
b、As、La、Ceが全く添加されていない場合の比
較例であり、燐酸塩皮膜の付着むらが発生し、伸線途中
で断線した。
のであり、AlNの析出量が不十分であり、オーステナ
イト粒が粗大化してしまい、その結果伸線中に断線して
しまった。No.21は全N量が少な過ぎるものであ
り、AlNの析出量が不十分でオーステナイト粒が粗大
化してしまい、その結果伸線中に断線してしまった。N
o.22は、全N量が多過ぎて固溶N量が多過ぎるもの
であり、縦割れ限界引張強さが低くなっている。No.
23〜25は、固溶N量が本発明で規定する範囲を超え
て多過ぎるものであり、縦割れ限界引張強さが低くなっ
ている。
延材にパテンティング処理を施さなくとも伸線でき、し
かも高強度で且つ優れた耐縦割れ性を発揮し、必要によ
って燐酸塩皮膜の付着むらをも防止できる高炭素鋼線用
線材が実現できた。
[N]の値と縦割れ限界引張強さの関係を示したグラフ
である。
グラフである。
含有量)と燐酸塩皮膜付着評価点との関係を示したグラ
フである。
係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
示したグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 C:0.7〜1.2%(質量%の意味、
以下同じ)、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.2
〜2.0%およびN:0.003〜0.015%を夫々
含む他、Al:0.01〜0.05%および/またはN
b:0.01〜0.05%を含有し、且つAl、Nbお
よびNが下記(1)を満足すると共に、上記Nのうち固
溶N量が0.001%以下であることを特徴とする耐縦
割れ性および伸線性に優れた高炭素鋼線用熱間圧延線
材。 ([Al]+[Nb])/[N]≧4 …(1) 但し、[Al],[Nb]および[N]は、夫々Al,
NbおよびNの含有量(質量%)を示す。 - 【請求項2】 Sb,As,LaおよびCeよりなる群
から選択される1種以上を合計で0.005%以下(0
%を含まない)含有するものである請求項1に記載の高
炭素鋼線用熱間圧延線材。 - 【請求項3】 V:0.5%以下(0%を含まない)を
含有するものである請求項1または2に記載の高炭素鋼
線用熱間圧延線材。 - 【請求項4】 Cr:1.0%以下(0%を含まない)
を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の
高炭素鋼線用熱間圧延線材。 - 【請求項5】 Cu:0.5%以下(0%を含まない)
を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の
高炭素鋼線用熱間圧延線材。 - 【請求項6】 Ni:0.5%以下(0%を含まない)
を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の
高炭素鋼線用熱間圧延線材。
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---|---|---|---|
JP21322398A JP3971034B2 (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | 耐縦割れ性および伸線性に優れた高炭素鋼線用熱間圧延線材 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7618498B2 (en) | 2005-03-03 | 2009-11-17 | (Kobe Steel, Ltd.) | Steels for high-strength springs excellent in cold workability and quality stability |
JP2011058035A (ja) * | 2009-09-08 | 2011-03-24 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 硬引き線 |
EP2602349A4 (en) * | 2010-08-06 | 2017-06-21 | Posco | High carbon chromium bearing steel, and preparation method thereof |
-
1998
- 1998-07-28 JP JP21322398A patent/JP3971034B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP2602349A4 (en) * | 2010-08-06 | 2017-06-21 | Posco | High carbon chromium bearing steel, and preparation method thereof |
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