JP2005053142A - ボード及びその製造方法並びに鋳造用模型 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂が含浸しない未含浸部が生じにくく、変形や摩耗を抑えることができて、耐久性に優れたボード及びその製造方法並びに耐久性等に優れた鋳造用模型を提供する。
【解決手段】繊維板からなるベース材1に複数の孔部2を設ける。ベース材1に、外表面8及び孔部2を介して熱硬化性樹脂を含浸させ、熱硬化処理を施す。孔部2を、ベース材1の繊維積層方向に沿って延びるように設ける。繊維板は密度が0.35g/cm以上、0.80g/cm未満の中質繊維板を使用する。
【選択図】図1

Description

この発明は、ボード及びその製造方法並びに鋳造用模型に関するものである。
従来より鋳型造型に際しては、模型(鋳造用模型)を使用している。模型としては、中量生産に供する場合には、樹脂型を使用している。この樹脂型は、ある程度の耐久性を有するものの、その製作に多くの手数を要し、コストの高いものとなっている。そのため、試作用の模型、あるいは少量生産用の模型としては、木型が使用されているのが、実情である。木型の材料としては、一般的に、紅松や繊維板(主に木材等の植物繊維を圧縮成形したもの)が採用されている。繊維板を使用する場合には中質繊維板を用いる。中質繊維板は、一般的にMDF(Medium Density Fiberboard)と称されているもので、密度が0.35g/cm以上、0.80g/cm未満のものを指す(JIS A 5905)。
ところで、上記鋳型造型用の木型模型(鋳造用模型)においては、安価に製造できるものの、変形や摩耗を生じ易いものであるため、その耐久性が充分ではなく、また寸法精度も得難いという欠点がある。例えば、試作用模型を製作し、これを量産時に使用しようとしても、試作から量産に至るまでには相当の期間を要するため、その期間に模型がソリ等の変形を生じ、そのままでは使用不可能となっている。そのため、この模型を量産に供する際には、大幅な修復作業を必要とし、多大の手数と費用とが再度必要となるという不具合が生じることになる。
そこで、本出願人は、変形や摩耗が生じ難く、また耐久性に優れた成形用木型として、木質ベース(MDF)に、熱硬化性樹脂を含浸、熱硬化させたものについて出願した(特願2002−309477号)。
しかしながら、MDFに熱硬化性樹脂を含浸させる際に、MDF全体に熱硬化性樹脂を含浸させることができずに、一部において熱硬化性樹脂が含浸していない未含浸部が生じる場合がある。このように、未含浸部を有していれば、この未含浸部において、耐摩耗性や強度が低下して耐久性に優れたものとならない。
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、樹脂が含浸しない未含浸部が生じにくく、変形や摩耗を抑えることができて、耐久性に優れたボード及びその製造方法並びに耐久性等に優れた鋳造用模型を提供することにある。
そこで請求項1のボードは、繊維板からなるベース材1に、熱硬化性樹脂を含浸、熱硬化させたボードであって、上記ベース材1は、上記樹脂が浸入してベース材1内部にこの樹脂を含浸させる孔部2を備えていることを特徴としている。
上記請求項1のボードでは、ベース材1に樹脂含浸用の孔部2が設けられているので、ベース材1に樹脂を含浸させる際、この孔部2に樹脂が浸入し、この孔部2に浸入した樹脂がベース材1内部に含浸していく。このため、ベース材全体に樹脂が浸透し易くなる。また、各孔部2に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部2は樹脂が埋まった状態となり、完成品は空隙部を有さないものとなっている。なお、孔部2の大きさによっては、完成品に空隙部が残存する場合もあるが、このような空隙部を有していても強度上問題がない。また、このボードを鋳型造型用の模型等に使用する際に、その表面に空隙部(孔)があらわれたとしても、樹脂にてこの空隙部を簡単に埋めることができる。
請求項2のボードは、上記孔部2を、上記ベース材1の繊維積層方向に沿って延びる形状としたことを特徴としている。
上記請求項2のボードでは、孔部2をベース材1の繊維積層方向に沿って延びるので、樹脂が含浸しない未含浸部11を一層生じにくくすることができる。すなわち、ベース材1に樹脂を含浸させる場合、繊維積層方向に沿って延びる方向には樹脂を含浸させ難く、この方向に対して直交する方向(繊維が延びる方向)には樹脂を含浸させ易いので、この含浸させ難い方向に孔部2を設けることによって、この孔部2からベース材1に樹脂を含浸させて、未含浸部11を生じ難くすることができる。
請求項3のボードの製造方法は、繊維板からなるベース材1に孔部2を設けた後、このベース材1に、外表面8及び上記孔部2を介して熱硬化性樹脂を含浸させ、熱硬化処理を施すことを特徴としている。
上記請求項3のボードの製造方法では、ベース材1に樹脂を含浸させる際、この孔部2に樹脂が浸入し、この孔部2に浸入した樹脂がベース材1内部に含浸していく。このため、ベース材1全体に樹脂が浸透し易くなる。また、各孔部2に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部2は樹脂が埋まった状態となり、完成後のボードには空隙部を有さないものとなる。なお、孔部2の大きさによっては、完成品に空隙部が形成される場合もありうるが、このような空隙部を有していても強度上問題がない。また、このボードを他の製品に使用する際に、その表面に空隙部(孔)があらわれたとしても、樹脂にてこの空隙部を簡単に埋めることができる。
請求項4のボードの製造方法は、上記孔部2を、上記ベース材1の繊維積層方向に沿って延びるように形成することを特徴としている。
上記請求項4のボードの製造方法では、孔部2をベース材1の繊維積層方向に沿って延びるように形成するので、樹脂が含浸しない未含浸部11を一層生じにくい。すなわち、ベース材1に樹脂を含浸させる場合、繊維積層方向に沿って延びる方向には樹脂を含浸させ難く、この方向に対して直交する方向(繊維が延びる方向)には樹脂を含浸させ易いので、この含浸させ難い方向に孔部2を設けることによって、この孔部2からベース材1に樹脂を含浸させて、未含浸部11を生じ難くすることができる。
請求項5の鋳造用模型は、上記請求項1又は請求項2のボードを使用したことを特徴としている。
請求項5の鋳造用模型では、上記請求項1又は請求項2のボードを使用するので、変形や摩耗が生じ難く、また耐久性に優れたものとなる。
請求項1のボードによれば、ベース材全体に樹脂が浸透し易くなって、樹脂が含浸されない未含浸部を生じさせ難い。従って、全体として、変形や摩耗を生じにくく、耐久性に優れたボードとなる。また、各孔部に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部は樹脂が埋まった状態となり、完成品は空隙部を有さないものとなっている。このため、強度の劣化を防止して、ボードとして高品質となっている。なお、孔部の大きき(孔径)によっては、完成品に空隙部が形成される場合もあるが、このような場合であっても強度上問題なく、また、このボードを他の製品に使用する際に、その表面に空隙部(孔)があらわれたとしても、樹脂にてこの空隙部を簡単に埋めることができ、強度上はもちろんのこと意匠上も問題がない。
請求項2のボードによれば、樹脂が含浸しない未含浸部を一層生じにくくすることができ、一層の品質向上を達成できる。
請求項3のボードの製造方法によれば、ベース材全体に樹脂が浸透し易く、樹脂が含浸されない未含浸部を生じ難くなる。このため、全体として変形や摩耗を生じにくく耐久性に優れたボードを製造することができる。また、各孔部に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部は樹脂が埋まった状態となり、完成後のボードには空隙部を有さないものとなる。このため、強度の劣化を防止して、製造されたボードは製品として高品質となる。なお、孔部の大きき(孔径)によっては、完成品に空隙部が形成される場合もあるが、このような場合であっても強度上問題なく、また、このボードを他の製品に使用する際に、その表面に空隙部(孔)があらわれたとしても、樹脂にてこの空隙部を簡単に埋めることができ、強度上はもちろんのこと意匠上も問題がない。
請求項4のボードの製造方法によれば、樹脂が含浸しない未含浸部を一層生じにくく、製造されたボードの一層の品質向上を達成できる。
請求項5の鋳造用模型によれば、変形や摩耗が生じ難く、また耐久性に優れたものとなるので、長期にわたって、鋳型造型に際して高品質を維持した状態で使用することができる。
次にこの発明のボードを具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はボードの斜視図を示し、このボードは、ベース材1に、熱硬化性樹脂を含浸、熱硬化させたものである。ベース材1は、矩形平板状のMDF(中質繊維板)からなり、複数個の樹脂含浸用の孔部2・・が設けられている。このため、ベース材1に樹脂を含浸させる際には、各孔部2・・に樹脂が浸入し、各孔部2・・を介してベース材1内部に樹脂が含浸している。そして、樹脂が硬化した際には、図2に示すように、各孔部2・・には硬化した樹脂が詰まって、樹脂部7が形成されている。ところで、各孔部2・・は、このベース材1の繊維積層方向に沿って延びるように形成される。
また、図1に示すように、孔部2、2間の間隔Aは、60mm未満、好ましくは40mm程度としている。さらに、第1端面3とこの第1端面3に近接する孔部2との間の寸法B1、第2端面4とこの第2端面4に近接する孔部2との間の寸法B2、第3端面5とこの第3端面5に近接する孔部2との間の寸法B3、及び、第4端面6とこの第4端面6に近接する孔部2との間の寸法B4も、それぞれ60mm未満、好ましくは40mm程度としている。そして、各孔部2の孔径としては2mm程度としている。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の種々の樹脂を使用することができる。また、フェノール樹脂(溶剤希釈タイプ)を使用した場合、有機性溶剤を使用することになるが、この有機性溶剤としては、例えばメタノールを使用したり、ケトン等を使用したりすることができる。なお、熱硬化性樹脂によっては、有機性溶剤を使用しないものもある。
次に、上記ボードの製造方法を説明する。まず、MDF(中質繊維板)からなる所定寸法形状(平板状)のベース材1を形成する。この際、一枚のMDFから構成しても、複数のMDFを積層したものであってもよい。なお、複数のMDFを積層する場合、熱硬化樹脂にて接着することになる。次に、このベース材1に複数の孔部2・・を設ける。この際、ベース材1の表面9から裏面10に達するように、繊維積層方向に沿って延びるように、各孔部2・・を設ける。すなわち、各孔部2は、繊維圧縮方向(繊維が延びる方向に対して直交する方向)に沿って設けられる。そして、孔部2、2間の寸法(間隔)A、第1端面3と孔部2との間の寸法B1、第2端面4と孔部2との間の寸法B2、第3端面5と孔部2との間の寸法B3、及び第4端面6と孔部2との間の寸法B4をそれぞれ40mm程度とする。また、孔部2の孔径として2mm程度とする。
次に、熱硬化性樹脂の含浸を行う。そして、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂を使用する。この場合、含浸前に、減圧雰囲気(例えば、400〜410Torr)下に所定時間(例えば、30分)放置し、次いで加圧状態(例えば、約6kg/cm)で所定時間(例えば、1時間)の含浸を行う。含浸後は、大気放置した後、乾燥炉内に投入して約150℃程度に昇温し、次いで、この昇温状態を所定時間保持し、その後、常温に至るまで炉内放置する。
そのため、熱硬化性樹脂の含浸時には、ベース材1の外表面8(表面9、裏面10、第1端面3、第2端面4、第3端面5、及び第4端面6)から熱硬化性樹脂がベース材1内部にしみ込んで行くと共に、各孔部2・・にも熱硬化性樹脂が浸入し、この各孔部2・・に入った熱硬化性樹脂がベース材1内部にしみ込んで行くことになる。また、各孔部2・・に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部2・・は樹脂が埋まった状態となり、樹脂部7が形成され、完成後のボードは空隙部を有さないものとなっている。
上記のように製造されたボードは、ベース材1に樹脂含浸用の孔部2が設けられているので、ベース材1に樹脂を含浸させる際、この孔部2に樹脂が浸入し、この孔部2に浸入した樹脂がベース材2内部に含浸していく。このため、ベース材全体に樹脂が浸透し易くなって、樹脂が含浸されない未含浸部11(図3参照)を生じさせ難い。特に、各孔部2・・が、ベース材1の繊維積層方向に沿って延びるように設定されているので、未含浸部11を一層生じにくくしている。すなわち、繊維が延びる方向には樹脂を含浸させ易いのに対し、繊維圧縮方向には樹脂を含浸させ難いので、この含浸させ難い方向に沿って孔部2を設けることによって、未含浸部11を一層生じにくくなっている。従って、全体として、変形や摩耗を生じにくく、耐久性に優れたボードとなる。また、各孔部2に浸入した熱硬化性樹脂は、加熱処理によって硬化して、各孔部2・・は樹脂が埋まった状態となり、完成品は空隙部を有さないものとなっている。このため、強度の劣化を防止して、ボードとして高品質となっている。なお、孔部2の大きさ(孔径)によっては、孔部2内の樹脂が流出して、完成品としてのボードに空隙部(孔)が形成される場合がある。しかしながら、このような空隙部(孔)が形成されたとしても、ボード全体からみて空隙部(孔)は小さく、強度上問題はない。また、このように形成されたボードを他の製品に使用した場合において、その空隙部(孔)が表面上にあらわれたとしても、この空隙部(孔)に簡単に樹脂を埋め込むことができ、強度上はもちろんのこと意匠上も問題がない。従って、このボードは、鋳型造型用の木型模型(鋳造用模型)のような成形用木型を製造するための木材(材料)として最適となる。しかも、各孔部2の間隔を60mm未満としたので、樹脂が含浸しない未含浸部11を一層生じにくくすることができる。これによって、一層の品質向上を達成できる。ところで、このボードを使用した鋳造用模型の製造は、複数のボードを積み重ねて接着して、これを切断、切削することによって、木質ベースを形成し、この木質ベースに樹脂(例えば、紫外線硬化樹脂)を塗布することによって行うことができる。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、孔部2、2間の間隔Aは40mmとしたが、60mm未満であればよい。すなわち、樹脂含浸時のMDFの状態(MDF内の水分量等)によって異なるが、60mm以上であれば、孔部2、2間の寸法が大きくなって、この孔部2、2間に樹脂が含浸されない未含浸部11が生じるおそれがある。また、未含浸部11を生じさせないためには、孔部2、2間の寸法が小さいほどよいが、あまり小さ過ぎると、形成する孔部2の数が多くなり、多くの孔部加工のため作業時間が大となるので、30mmを越えるのが好ましい。そして、孔部2の孔径としても、2mmに限るものではないが、大き過ぎると、孔部2内の硬化した樹脂部7が大きくボードとして好ましくなく、逆に小さ過ぎると、樹脂含浸時に孔部2に樹脂が浸入しにくく、この孔部2からの樹脂含浸作用を発揮することができない。このため、孔部2の孔径としては、2mm程度が好ましい。さらに、ベース材1の厚さ寸法としては、任意に変更可能であるが、樹脂含浸性等を考慮すれば、孔部2、2間の間隔Aと同一、又はこの間隔Aよりも小さい寸法とするのが好ましい。また、ベース材1には複数の孔部2を設けることになるが、孔部2を等ピッチに設けても、不等ピッチに設けてもよい。なお、ボードの用途としては、成形用木型に限るものではなく、耐摩耗性や強度的に優れることを必要とする種々の製品用の木材として使用することができる。また、上記実施の形態では、ベース材1として中質繊維板(MDF)を使用したが、他の繊維板(中質繊維板と密度が相違する繊維板)を使用してもよい。しかしながら、中質繊維板を使用した場合、使用する樹脂等によっても相違するが、孔部2、2の間隔を40mm程度とすると共に、孔部2の孔径を2mm程度とすることによって、ベース材1全体に樹脂を一層安定して含浸させることができる。このため、ベース材1に中質繊維板を使用するのが好ましい。
以下、実施例を示す。厚さ寸法が約30mmのベース材1を形成する。この際、ベース材1に、複数の孔部2を設けることになるが、孔部間の間隔Aとして、40mm及び80mmを確保することができ、また、端面(例えば、図1に示す第2端面4)と孔部2との間の寸法B2として、60mmを確保することが可能な大きさとし、孔部2・・を形成した。ここで、大きさとは、長辺長さである第2端面4と第4端面6の長さ寸法、及び短辺長さである第1端面3と第3端面5の長さ寸法で決まる大きさである。さらに、各孔部2の孔径は2mmとした。そして、熱硬化性樹脂の含浸を行う。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂(溶剤希釈タイプ:旭有機材社製S−108)を使用し、また有機性溶剤としては、メタノールを使用し、希釈濃度は、50重量%とした。この場合、含浸前に400〜410Torrの減圧雰囲気下に約30分放置し、次いで加圧状態(6kg/cmの加圧状態)で60分間の含浸を行った。含浸後、約4時間大気放置した。その後、乾燥炉内に投入し、110分間かけて、常温から150℃まで昇温し、次いで、150℃において20分間保持し、その後、常温に至るまで炉内放置した。
そして、上記のように形成したボードを、孔部間の間隔Aが40mmである孔部2、2と、間隔Aが80mmである孔部2、2と、端面4から60mmだけ離れた孔部2とが露出するように、切断して、このボード内部を観察した。その結果は、図3に示すように、間隔Aが80mmである孔部2、2間には、未含浸部11が生じているが、間隔Aが40mmである孔部2、2間には未含浸部11が生じておらず、また、端面4から60mmを越えたところに未含浸部11があらわれていた。
すなわち、ベース材1に設ける孔部2としては、間隔A、及び各端面3、4、5、6から孔部2までの寸法B1、B2、B3、B4が60mm未満とすれば、未含浸部11が生じない。これに対して、間隔A、及び各端面3、4、5、6から孔部2までの寸法B1、B2、B3、B4が60mmを越えれば、未含浸部11が生じるおそれがある。
従来例1として、厚さ寸法が約30mmのベース材12を形成する。この際、孔部2を形成しない。また、長辺寸法及び短辺寸法としては任意である。その後、上記実施例と同様の含浸工程と加熱処理工程とを行う。そして、このベース材12を切断して内部を観察した。その結果は、図4に示すように、端面13から60mmを越えたところに未含浸部14があらわれていた。
従来例2として、上記従来例と同様のベース材12を形成する。その後、熱硬化性樹脂としては、上記実施例と同様、フェノール樹脂(溶剤希釈タイプ:旭有機材社製S−108)を使用し、また有機性溶剤としては、メタノールを使用し、希釈濃度は、50重量%とした。この場合、含浸前に350Torrの減圧雰囲気下に約4時間放置し、次いで6kg/cmで2時間、8kg/cmで1時間、10kg/cmで24時間の含浸を行った。その後の加熱処理工程は、上記実施例と同様とした。そして、このベース材1を切断して内部を観察した。その結果は、図5に示すように、端面13から60mmを越えたところに未含浸部14があらわれていた。
このように、孔部2を設けなければ、各端面13・・から60mmを越える内部において、未含浸部14が生じ、特に、含浸条件を、含浸しやすい条件としても、各端面13から60mmを越える内部においては、未含浸部14が生じるおそれがある。
この発明のボードの実施形態を示す斜視図である。 上記ボードの要部拡大断面図である。 内部状態を観察するために切断されたボードの斜視図である。 内部状態を観察するために切断された従来のボードの斜視図である。 内部状態を観察するために切断された他の従来のボードの斜視図である。
符号の説明
1・・ベース材、2・・孔部、8・・外表面

Claims (5)

  1. 繊維板からなるベース材(1)に、熱硬化性樹脂を含浸、熱硬化させたボードであって、上記ベース材(1)は、上記樹脂が浸入してベース材(1)内部にこの樹脂を含浸させる孔部(2)を備えていることを特徴とするボード。
  2. 上記孔部(2)を、上記ベース材(1)の繊維積層方向に沿って延びる形状としたことを特徴とする請求項1のボード。
  3. 繊維板からなるベース材(1)に孔部(2)を設けた後、このベース材(1)に、外表面(8)及び上記孔部(2)を介して熱硬化性樹脂を含浸させ、熱硬化処理を施すことを特徴とするボードの製造方法。
  4. 上記孔部(2)を、上記ベース材(1)の繊維積層方向に沿って延びるように形成することを特徴とする請求項3のボードの製造方法。
  5. 上記請求項1又は請求項2のボードを使用したことを特徴とする鋳造用模型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095079A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toray Industries, Inc. プリフォーム、frpおよびそれらの製造方法

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