JP2005051623A - 電波伝送装置及び移動体の信号伝送システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 移動体に映像信号を送信する第1アンテナを設け、移動体の走行経路に合わせて路面に第1アンテナの送信信号を受信する漏洩同軸ケーブル3aを設置した。第1アンテナを、給電部36aを中心に放射素子36bを左右に対象配置したアンテナ本体36と、アンテナ本体36を覆う遮蔽箱37で構成し、放射素子36bを板状に形成して漏洩同軸ケーブル3aに面するよう遮蔽箱37内に水平に配置した。遮蔽箱37は、下面を開放した金属製箱体であり、内面をフェライト製板体で覆い、放射素子36bと漏洩同軸ケーブル3aとの距離を10〜15cmとした。
【選択図】 図4
Description
また、軌道上を走行する台車を外部から制御する技術に関しては、軌道に沿って漏洩同軸ケーブルを配設し、その漏洩ケーブルと台車の間で無線通信を行い制御する技術(例えば、特許文献2参照)が知られ、比較的遠方からでも微弱電波での制御を可能としている。
また、コンテナクレーンは、軌道上を移動する訳ではないが、その移動経路がほぼ決まっているため、上記特許文献2に記載されているような漏洩同軸ケーブルを使用するシステムを使用して、タイムラグのないアナログ信号で伝送する方式が考えられるが、レール上を走行する訳ではないので、走行方向に対して左右の位置ズレが発生する。そのため、微弱電波ではC/N比が劣化してしまい、映像信号の伝送ができなくなってしまう。
このように、移動アンテナと固定アンテナ体を近接させることで、周囲の電波施設に影響を及ぼすことのない微弱な電波で信号の伝送が可能となるし、アナログ信号により映像信号を伝送することで、デジタル伝送する場合に発生するタイムラグの発生が無くなり、リアルタイムで映像を伝送できる。そのため、移動体を遠隔操作する際の画像伝送に有効に活用できる。尚、近接とは、具体的に3〜40cm、より好ましくは5〜20cmを言う。
このように構成することで、移動アンテナが放射素子の幅分の余裕度を有し、移動アンテナと固定アンテナ体との位置関係がある程度変化しても、大きく減衰することなく送信できる。
この構成により、例えば、移動アンテナの出力を54dBμV/mの微弱な大きさとしても、固定アンテナ体に対して例えば46dBのC/N比のアナログ信号を伝送でき、良好な映像信号の伝送が可能となる。
この構成により、移動アンテナは固定アンテナ体方向以外に電波を放射しないので、周囲の電波施設への影響を及ぼすことがない。また、移動アンテナが受信する場合、固定アンテナ体以外の方向からの電波を受信しないので、雑音を低減でき、固定アンテナ体との間で良好な送受信ができる。
この構成により、移動アンテナと固定アンテナ体の間をスカート体で覆えば、遮蔽箱と固定アンテナ体の間の空間も遮蔽でき、移動アンテナの放射電波或いは外部から侵入する電波を十分遮蔽でき、固定アンテナ体との間で微弱な電波で更に良好な送受信ができる。
このように、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで結ぶことで、途中増幅手段を設けること無くセンター装置を遠方に設置できるし、アナログ信号で伝送するのでタイムラグが生ずることが無く、リアルタイムでモニタに出画でき、移動体を遠隔操作する場合の映像情報伝送に好適である。
また、微弱な電波での伝送が可能であり、周囲の電波施設に影響を与えることが無く、使用周波数帯の選択自由度を大きくできる。
この構成により、移動アンテナ体と固定アンテナ体の隙間が変動して固定アンテナ体の受信レベルが不安定になっても、モニタの出画映像は安定し、乱れるようなことがない。
尚、第2アンテナ10bは、移動体1の動作制御信号も送受信し、制御部11は図示しない移動体駆動手段を制御するよう構成されている。また、図1でカメラは3台としているが、移動体の種類や移動環境の応じて増減すればよい。
また、図3(b)は、増幅回路自体56の増幅量を可変として、レベル検出回路52で出力信号レベルを検出し、基準レベル設定部53で設定された基準レベルとレベル比較回路54で比較し、増幅回路56の増幅量を変更して出力が一定となるようにしている。
このように、移動アンテナ体と固定アンテナ体の隙間が変動して固定アンテナ体の受信レベルが不安定になっても、出力を安定させることができるので、センター装置のモニタ映像が乱れるようなことがなく、モニタ映像を見ながら移動体の遠隔操作を良好に実施できる。
尚、29は制御信号の通過を阻止するための低域通過フィルタである。
また、電気信号と光信号を双方向に変換する光信号変換回路18を備え、第2ケーブル5bにより伝送されてきた制御信号は、電気信号に変換され、送受信装置25を介して制御盤27に伝送される。
一方、制御盤27から移動体1に伝送される制御信号は、送受信機25を介して光信号変換回路18により光信号に変換されて、第2光ケーブル5bを介して信号増幅装置4に伝送され、この制御盤27をモニタ22を見ながら操縦者が操作することで、移動体1は制御される。
アンテナ本体36は、給電部36aの左右に放射素子36bが対称に形成されたダイポールアンテナであり、放射素子36bは給電部36aを設けた基部から先端に向かって拡幅されて先端部が幅Mを有する略三角形板状に形成され、左右の放射素子36bは同一平面上に配置されている。このように、放射素子36bに幅Mを持たせることで、幅Mの大きさに応じて固定アンテナ体3との間で位置ズレが発生しても、送受信特性が大きく劣化することがない。
この構成及び配置により、第1アンテナ10aから第1LCX3aへ、例えば90〜222MHzの周波数でアナログ映像信号を送信した場合、54dBμV/mの微弱な出力でも固定アンテナ体に対して46dBのC/N比で伝送でき、良好な映像信号の伝送ができる。また、第2アンテナ10bと第2LCX10bとは、例えば2.4GHz帯のデジタル信号で送受信される。
また、例えば54dBμV/mの微弱な電波で映像信号を伝送できるので、周囲の電波施設に影響を及ぼすことが無く、伝送信号の周波数帯等の選択の自由度を大きくできる。然も、アナログ信号で伝送することで伝送する映像信号にタイムラグが発生せず、移動体制御をスムーズに実施できる。
また、移動アンテナは、遮蔽箱により固定アンテナ体方向に指向性を有するので、固定アンテナ体方向以外の電波放射は僅かなものとなり、周囲の電波施設へ影響を及ぼすことがないし、固定アンテナ体以外の方向からの電波を受信することもなく、雑音を低減でき、固定アンテナ体との間で良好な送受信ができる。
更に、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで結ぶので、減衰量を小さくでき、途中増幅手段を設けなくともセンター装置を遠方に設置できる。
このようなスカート体を設けることで、移動アンテナと固定アンテナ体の間の隙間から漏れる、或いは侵入する電波を殆ど無くすことができ、電波の遮蔽をさらに高めることができる。
このように、放射素子を水平面方向に広げて形成することで、移動アンテナと固定アンテナ体との間の位置関係がある程度変動しても、送受信特性が大きく変動することが無くなる。そのため、単に四角形の板体として形成しても有効に作用する。また、上記図6に示すようなスカート体を取り付ければ、更に電波の漏れを防ぐことができる。
図8では、固定アンテナ体3が接続される信号増幅装置4aが、図9の回路ブロック図に示すように構成されている。上記図2との相違点を説明すると、第1LCX3aが受信した映像信号は電気/光信号変換回路33により、電気信号から光信号に変換されてセンター装置2aに伝送される。一方、第2LCX3bで受信された制御信号は、送受信機46でデジタル信号に復調された後、イーサネットに入り、ハブ47を介して光信号変換回路33にて光信号に変換されて、光ケーブル5bによりセンター装置2aに伝送される。逆に、イーサネットを介してセンター装置2aから送られてきた制御信号は、光信号変換回路33にて電気信号に変換されて、ハブ47、送受信機46を介して、第2LCX3bから第2アンテナ10bへ送信される。
一方、制御盤27aから移動体1へ伝送される制御信号も、光信号変換回路18にて光信号に変換された後、第2光ケーブル5bを介して信号増幅装置4aへイーサネットで送られる。
このように、制御信号の伝送にイーサネットを利用することで、双方向増幅器が必要なくなり、信号増幅装置の構成を簡略化できる。
また、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで接続して、映像信号を伝送しているが、光信号に変換せず同軸ケーブルを用いて直接伝送しても良く、必要に応じて途中に増幅器を介在させることで、センター装置が遠方であっても良好に伝送することができる。
更に、遮蔽箱37は、フェライト製板体38を設けず、金属製の箱体だけで構成しても電波の遮蔽効果を有するので使用することができるし、逆にフェライト製板体38により遮蔽箱を形成しても良い。
Claims (10)
- 電波送受信体を線状に固定配置して成る固定アンテナ体と、該固定アンテナ体に近接した状態で固定アンテナ体に沿うように移動する移動アンテナとを有し、前記移動アンテナから前記固定アンテナ体へアナログ信号で映像信号を伝送可能なことを特徴とする電波伝送装置。
- 電波送受信体を線状に固定配置した固定アンテナ体が、漏洩同軸ケーブルから成る請求項1記載の電波伝送装置。
- 移動アンテナは、固定アンテナ体の配置方向に平行な一対の放射素子を有するダイポールアンテナである請求項1又は2記載の電波伝送装置。
- 移動アンテナの放射素子は、平坦な放射面を有し、該放射面の面上に固定アンテナ体を配置して成る請求項3記載の電波伝送装置。
- 放射素子が、給電部を有する基部から先端にかけて徐々に拡幅された略三角形の板状に形成されて成る請求項4記載の電波伝送装置。
- 移動アンテナは、放射素子が、固定アンテナ体に面する1面のみ開放された電波を遮蔽するための遮蔽箱内に配置されて成る請求項1乃至5の何れかに記載の電波伝送装置。
- 遮蔽箱は、少なくとも内面が電波吸収体で覆われて成る請求項6記載の電波伝送装置。
- 遮蔽箱の開放面周囲に、金属或いは電波吸収体から成り柔軟性を有するスカート体が垂下されて成る請求項6又は7記載の電波伝送装置。
- 移動体の映像信号を固定設置されたセンター装置に電波伝送する移動体の信号伝送システムであって、
請求項1乃至8の何れかに記載の電波伝送装置と、固定アンテナ体の少なくとも1箇所に設けられ、固定アンテナ体の受信信号を増幅すると共に光信号に変換する信号増幅装置と、前記センター装置に設置され、固定アンテナ体が受信した映像信号を出画するモニタとを有し、
移動アンテナを移動体に設置して、前記固定アンテナ体が受信した映像信号を前記信号増幅装置により光信号に変換して前記センター装置に光ケーブルで伝送することを特徴とする移動体の信号伝送システム。 - 信号増幅装置は、出力レベルが一定となるよう構成されて成る請求項9記載の移動体の信号伝送システム。
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