JP2005051623A - 電波伝送装置及び移動体の信号伝送システム - Google Patents

電波伝送装置及び移動体の信号伝送システム Download PDF

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Kazunori Tejima
和範 手島
Osayuki Karasuda
修之 烏田
Nobuo Yoshioka
伸郎 吉岡
Toshihiro Sugiura
敏博 杉浦
Daisuke Tokunaga
大助 徳永
Hiroyuki Nishimuta
洋之 西牟田
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Abstract

【課題】 微弱な電波による通信で映像信号を伝送でき、且つタイムラグの発生しない電波伝送装置及び移動体の信号伝送システムを提供する。
【解決手段】 移動体に映像信号を送信する第1アンテナを設け、移動体の走行経路に合わせて路面に第1アンテナの送信信号を受信する漏洩同軸ケーブル3aを設置した。第1アンテナを、給電部36aを中心に放射素子36bを左右に対象配置したアンテナ本体36と、アンテナ本体36を覆う遮蔽箱37で構成し、放射素子36bを板状に形成して漏洩同軸ケーブル3aに面するよう遮蔽箱37内に水平に配置した。遮蔽箱37は、下面を開放した金属製箱体であり、内面をフェライト製板体で覆い、放射素子36bと漏洩同軸ケーブル3aとの距離を10〜15cmとした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、移動体を遠隔地から監視するために、移動体から信号を電波伝送する技術に関し、特に周囲の無線施設に影響を及ぼすことのない微弱電波により、移動体からの映像信号を電波伝送する電波伝送装置及びその装置を用いた移動体の信号伝送システムに関する。
例えば、港湾に設置されたコンテナクレーンの場合、従来はクレーンに操縦者が乗車して操作していた。そのため、クレーンの数だけ操縦者が必要であり、クレーンが増えればそれに合わせて操縦者を確保しなければならず、操縦者の確保や育成に多くの労力を要していた。そこで、遠隔操作によりクレーンを操作ができれば、一人の操縦者が複数のクレーンを同時に操作可能となるため、クレーンの増設等に伴う諸問題を解決できる。
通常、移動体を遠隔操作する場合、無線通信による操作となるが、操縦者と、操作する移動体の距離が数十メートル程度であれば双方にアンテナを設けて周囲の電波施設に影響を与えない微弱電波、或いは赤外線信号により通信制御することが可能である。しかし、操縦者と移動体の距離が数百メートル或いは数キロメートルと離れている場合は微弱電波では通信できないため、PHS等の公衆電話回線を利用して通信制御するシステム等が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
また、軌道上を走行する台車を外部から制御する技術に関しては、軌道に沿って漏洩同軸ケーブルを配設し、その漏洩ケーブルと台車の間で無線通信を行い制御する技術(例えば、特許文献2参照)が知られ、比較的遠方からでも微弱電波での制御を可能としている。
特開2001−209426号公報 特開2002−271237号公報
コンテナクレーンのような大型の移動体を遠隔操作する場合、コンテナを目視できる距離で操作する場合であっても、コンテナ自体の大きさが十メートル以上あるため、コンテナ自体が電波の遮蔽体となり、微弱な電波で制御するのは難しい。また、遠隔操作する場合は、カメラをコンテナの要部に設置して、操縦者がモニタを用いて映し出された映像を見ながら操作しなければ、コンテナの吊上げ、移動等の操作をするのは難しい。そのため、大形の移動体の場合、映像の伝送が可能なC/N比の良好な通信システムが要求される。
しかし、上述する特許文献1のようなPHS通信等公衆回線を利用する場合は、十分な伝送容量が確保できたとしても、信号はデジタル変換されてデータの圧縮/解凍等の操作が成されるため、デジタル変換する際にタイムラグが生じ、映像情報をモニタする場合、リアルタイムでカメラ撮影対象の状況を把握することができず、移動体に搭乗して直接操作する場合のようなスムーズな操作が難しい。そのため、操作が遅れてしまうし、誤操作の危険も伴う。
また、コンテナクレーンは、軌道上を移動する訳ではないが、その移動経路がほぼ決まっているため、上記特許文献2に記載されているような漏洩同軸ケーブルを使用するシステムを使用して、タイムラグのないアナログ信号で伝送する方式が考えられるが、レール上を走行する訳ではないので、走行方向に対して左右の位置ズレが発生する。そのため、微弱電波ではC/N比が劣化してしまい、映像信号の伝送ができなくなってしまう。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、周囲の電波施設に影響を及ぼすことが無い微弱な電波による通信で映像信号を伝送でき、且つリアルタイムで映像信号を伝送する電波伝送装置及び移動体の信号伝送システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る電波伝送装置は、電波送受信体を線状に固定配置して成る固定アンテナ体と、該固定アンテナ体に近接した状態で固定アンテナ体に沿うように移動する移動アンテナとを有し、前記移動アンテナから前記固定アンテナ体へアナログ信号で映像信号を伝送可能なことを特徴とする。
このように、移動アンテナと固定アンテナ体を近接させることで、周囲の電波施設に影響を及ぼすことのない微弱な電波で信号の伝送が可能となるし、アナログ信号により映像信号を伝送することで、デジタル伝送する場合に発生するタイムラグの発生が無くなり、リアルタイムで映像を伝送できる。そのため、移動体を遠隔操作する際の画像伝送に有効に活用できる。尚、近接とは、具体的に3〜40cm、より好ましくは5〜20cmを言う。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、電波送受信体を線状に固定配置した固定アンテナ体が、漏洩同軸ケーブルから成ることを特徴とし、この構成により、固定アンテナ体を簡易に作製でき、突出部位がないため移動アンテナを容易に近接配置できる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、移動アンテナは、固定アンテナ体の配置方向に平行な一対の放射素子を有するダイポールアンテナであることを特徴とし、この構成により、固定アンテナ体と移動アンテナの間で良好な送受信が可能となる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、移動アンテナの放射素子は平坦な放射面を有し、該放射面の面上に固定アンテナ体を配置して成ることを特徴とする。
このように構成することで、移動アンテナが放射素子の幅分の余裕度を有し、移動アンテナと固定アンテナ体との位置関係がある程度変化しても、大きく減衰することなく送信できる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、放射素子が、給電部を有する基部から先端にかけて徐々に拡幅された略三角形の板状に形成されて成ることを特徴とする。
この構成により、例えば、移動アンテナの出力を54dBμV/mの微弱な大きさとしても、固定アンテナ体に対して例えば46dBのC/N比のアナログ信号を伝送でき、良好な映像信号の伝送が可能となる。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの発明において、移動アンテナは、放射素子が、固定アンテナ体に面する1面のみ開放された電波を遮蔽するための遮蔽箱内に配置されて成ることを特徴とする。
この構成により、移動アンテナは固定アンテナ体方向以外に電波を放射しないので、周囲の電波施設への影響を及ぼすことがない。また、移動アンテナが受信する場合、固定アンテナ体以外の方向からの電波を受信しないので、雑音を低減でき、固定アンテナ体との間で良好な送受信ができる。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、遮蔽箱は、少なくとも内面が電波吸収体で覆われて成ることを特徴とし、この構成により、効果的な電波の遮蔽ができる。
請求項8の発明は、請求項6又は7の発明において、遮蔽箱の開放面周囲に、金属或いは電波吸収体から成り柔軟性を有するスカート体が垂下されて成ることを特徴とする。
この構成により、移動アンテナと固定アンテナ体の間をスカート体で覆えば、遮蔽箱と固定アンテナ体の間の空間も遮蔽でき、移動アンテナの放射電波或いは外部から侵入する電波を十分遮蔽でき、固定アンテナ体との間で微弱な電波で更に良好な送受信ができる。
請求項9の発明は、移動体の映像信号を固定設置されたセンター装置に電波伝送する移動体の信号伝送システムであって、請求項1乃至8の何れかに記載の電波伝送装置と、固定アンテナ体の少なくとも1箇所に設けられ、固定アンテナ体の受信信号を増幅すると共に光信号に変換する信号増幅装置と、前記センター装置に設置され、固定アンテナ体が受信した映像信号を出画するモニタとを有し、移動アンテナを移動体に設置して、前記固定アンテナ体が受信した映像信号を前記信号増幅装置により光信号に変換して前記センター装置に光ケーブルで伝送することを特徴とする。
このように、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで結ぶことで、途中増幅手段を設けること無くセンター装置を遠方に設置できるし、アナログ信号で伝送するのでタイムラグが生ずることが無く、リアルタイムでモニタに出画でき、移動体を遠隔操作する場合の映像情報伝送に好適である。
また、微弱な電波での伝送が可能であり、周囲の電波施設に影響を与えることが無く、使用周波数帯の選択自由度を大きくできる。
請求項10の発明は、請求項9の発明において、信号増幅装置は、出力レベルが一定となるよう構成されて成ることを特徴とする。
この構成により、移動アンテナ体と固定アンテナ体の隙間が変動して固定アンテナ体の受信レベルが不安定になっても、モニタの出画映像は安定し、乱れるようなことがない。
本発明によれば、周囲の電波施設に影響を及ぼすことのない微弱な電波で信号の伝送ができ、アナログ信号により映像信号を伝送することで、デジタル伝送する場合に発生するタイムラグが無く、移動体の遠隔操作等の映像伝送に有効に活用でき、移動体のスムーズな遠隔制御が可能となる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る移動体の信号伝送システムを示すブロック図であり、1は例えばコンテナクレーンのようなほぼ同一走行路上を移動する移動体、2は移動体1を操作するセンター装置、3は第1と第2の2本の漏洩同軸ケーブル3a,3b(以下、第1LCX,第2LCXと称する。)で構成されてた固定アンテナ体、4は固定アンテナ体3の受信信号を増幅し、光に変換して出力する信号増幅装置であり、移動体1と固定アンテナ体3の間は電波伝送され、固定アンテナ体3に設置された信号増幅装置4とセンター装置2とは2本の光ケーブル5a,5bを介して信号が伝送される。
移動体1は、移動体1の所定部位を撮像するカメラ6,6,6を有し、変調器7,7,7、混合器8を介して移動アンテナとしての第1アンテナ10aに接続されている。そして、カメラ6が撮像した映像信号が変調器7で変調された後、各カメラ6の映像信号は混合されて第1アンテナ10aから発信される。また、11は各変調器7の送信信号チャンネルを制御する制御部であり、送信装置12、受信装置13、増幅器14a,14b、分波器16を介して移動アンテナとしての第2アンテナ10bに接続され、センター装置2との間で送信チャンネルの切り換え等の制御信号の送受信が実施される。
尚、第2アンテナ10bは、移動体1の動作制御信号も送受信し、制御部11は図示しない移動体駆動手段を制御するよう構成されている。また、図1でカメラは3台としているが、移動体の種類や移動環境の応じて増減すればよい。
信号増幅装置4は、図2のブロック図に示すよう構成され、接続されている第1LCX3aの受信する映像信号は、第1増幅装置30a、第2増幅装置30bを介して、電気/光信号変換回路32により電気信号が光信号に変換されて、第1光ケーブル5aによりセンター装置2に伝送される。また、第2LCX3bの受信する制御信号は、双方向増幅器34を介して、電気信号と光信号を双方向に変換する光信号変換回路33により光信号に変換されて、第2光ケーブル5bを介してセンター装置2に伝送される。一方、センター装置2から伝送されてきた制御信号は、光信号変換回路33にて電気信号に変換され、双方向増幅器34を介して第2LCX3bから第2アンテナ10bへ送信される。
第1増幅装置30a及び第2増幅装置30bは、例えば図3のブロック図に示すように構成され、入力の大きさに関わらず出力が一定となるAGC機能を有するよう構成されている。図3(a)は、増幅回路50の前後に可変アッテネータ51a,51bを設け、レベル検出回路52で出力信号レベルを検出し、基準レベル設定部53で設定された基準レベルとレベル比較回路54で比較し、アッテネータ51a,51bのアッテネート量を変更して出力が一定となるようにしている。
また、図3(b)は、増幅回路自体56の増幅量を可変として、レベル検出回路52で出力信号レベルを検出し、基準レベル設定部53で設定された基準レベルとレベル比較回路54で比較し、増幅回路56の増幅量を変更して出力が一定となるようにしている。
このように、移動アンテナ体と固定アンテナ体の隙間が変動して固定アンテナ体の受信レベルが不安定になっても、出力を安定させることができるので、センター装置のモニタ映像が乱れるようなことがなく、モニタ映像を見ながら移動体の遠隔操作を良好に実施できる。
そして、第1LCX3a,第2LCX3bは、例えば全長約300メートルの長さで構成され、移動体走行経路に合わせて走行路面に平行に埋設配置されている。このように、第1LCX3a,第2LCX3bは、あたかも複数の電波送受信体を線状に固定配置したように構成され、夫々端部は終端され、中央に信号増幅装置4が設けられている。従って、固定アンテナ体3は、逆にLCXを用いず電波送受信体としてのアンテナ素子を複数線状に連続配置して形成することも可能である。
尚、29は制御信号の通過を阻止するための低域通過フィルタである。
センター装置2は、地上の基地局等に設置され、光信号を電気信号に変換する光/電気信号変換回路17を備え、信号増幅装置4から第1光ケーブル5aから伝送されてきたカメラ6の映像信号を電気信号に変換し、増幅器19、分波器20、復調器21を介して夫々のモニタ22,22,22に出画している。
また、電気信号と光信号を双方向に変換する光信号変換回路18を備え、第2ケーブル5bにより伝送されてきた制御信号は、電気信号に変換され、送受信装置25を介して制御盤27に伝送される。
一方、制御盤27から移動体1に伝送される制御信号は、送受信機25を介して光信号変換回路18により光信号に変換されて、第2光ケーブル5bを介して信号増幅装置4に伝送され、この制御盤27をモニタ22を見ながら操縦者が操作することで、移動体1は制御される。
図4,図5は移動アンテナの具体的構造の一例を示し、図4(a)は一部断面で示した正面図、図4(b)は天板を外した平面図、図4(c)は側面図、図5はA−A線断面図を示している。図において、36はアンテナ本体、37は遮蔽箱であり、第1アンテナ10aと第2アンテナ10bは、このように放射素子を有するアンテナ本体36が遮蔽箱37内に配置されて形成されている。尚、39は信号が伝送される同軸ケーブルを示している。
アンテナ本体36は、給電部36aの左右に放射素子36bが対称に形成されたダイポールアンテナであり、放射素子36bは給電部36aを設けた基部から先端に向かって拡幅されて先端部が幅Mを有する略三角形板状に形成され、左右の放射素子36bは同一平面上に配置されている。このように、放射素子36bに幅Mを持たせることで、幅Mの大きさに応じて固定アンテナ体3との間で位置ズレが発生しても、送受信特性が大きく劣化することがない。
遮蔽箱37は、金属製の天板37a及びその4辺に垂下するよう設けられた同様に金属製の側板37b,37b、37c,37cでフレームが形成され、底板を有さず、下面は開放面37dとなっている。そして、天板37a及び各側板37b,37b,37c,37cの内面には、電波吸収体であるフェライト製板体38が隙間のないように貼り付けられている。アンテナ本体36は、この遮蔽箱37内に遮蔽箱37の開放面37dを閉塞するように設けられた合成樹脂製の保持部材40にねじ止め保持され、放射素子36bは、開放面37dに平行になるよう組み付けられている。
こうして形成した遮蔽箱37は、固定アンテナ体3上に開放面37dが水平に配置されるよう、具体的には第1LCX3a上に第1アンテナ10aが水平に配置され、第2LCX3b上に第2アンテナ10bが水平に配置されるよう移動体1に組み付けられる。また、アンテナ本体36と第1或いは第2LCXとの距離Lが5〜20cmになるように配置される。
この構成及び配置により、第1アンテナ10aから第1LCX3aへ、例えば90〜222MHzの周波数でアナログ映像信号を送信した場合、54dBμV/mの微弱な出力でも固定アンテナ体に対して46dBのC/N比で伝送でき、良好な映像信号の伝送ができる。また、第2アンテナ10bと第2LCX10bとは、例えば2.4GHz帯のデジタル信号で送受信される。
このように、固定アンテナの配置方向に平行に放射素子を備えたダイポールアンテナを設けることで、固定アンテナ体と移動アンテナの間で、微弱な電波でも良好な送受信が可能となるし、移動アンテナの放射素子を平坦に形成して幅を持たせることで、移動アンテナと固定アンテナの位置関係がある程度変化しても、映像信号の良好な伝送が可能となる。
また、例えば54dBμV/mの微弱な電波で映像信号を伝送できるので、周囲の電波施設に影響を及ぼすことが無く、伝送信号の周波数帯等の選択の自由度を大きくできる。然も、アナログ信号で伝送することで伝送する映像信号にタイムラグが発生せず、移動体制御をスムーズに実施できる。
更に、固定アンテナ体を、複数の電波送受信体を連続配置したと見ることができるLCXとすることで、移動体走行路面へ埋設設置することも簡易にできるし、突出部位がないので移動アンテナを容易に近接配置できる。
また、移動アンテナは、遮蔽箱により固定アンテナ体方向に指向性を有するので、固定アンテナ体方向以外の電波放射は僅かなものとなり、周囲の電波施設へ影響を及ぼすことがないし、固定アンテナ体以外の方向からの電波を受信することもなく、雑音を低減でき、固定アンテナ体との間で良好な送受信ができる。
更に、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで結ぶので、減衰量を小さくでき、途中増幅手段を設けなくともセンター装置を遠方に設置できる。
尚、移動アンテナと固定アンテナ体の距離は5〜20cmとしているが、無論更に接近させても良いし20cmを超えて例えば40cmとしても放射素子の形状を最適化することで映像信号のアナログ伝送は可能である。また、制御信号を送受信する第2アンテナは、映像信号の伝送のように高いC/N比が要求されないので、遮蔽箱を設けない簡易な構成のダイポールアンテナで構成することもできる。
図6は移動アンテナの更に他の例を示し、図4、図5の移動アンテナに更にスカート体を装着した例を示している。図6において、58は移動アンテナの遮蔽箱、59a,59b,59cは金属或いは電波吸収体から成るスカート体であり、図6(a)のスカート体59aは、シート状に形成され、柔軟性を有する電波吸収体を遮蔽箱58の各側板の下部に取り付けて垂下させている。また、図6(b)のスカート体59bは、板状の電波吸収体を蛇腹状に連結して柔軟性を有する枠体を形成し、遮蔽箱58の下部開口面に連結して垂下させている。更に、図6(c)のスカート体59cは、金属製の鎖を網状に組んで柔軟性を持たせ、遮蔽箱58の下部開口面に連結して垂下させている。但し、この鎖から成るスカート体の場合、T1,T2の幅で形成される開口部は送信される電波の波長λに対して1/4λ以下となるように形成される。また、いずれのスカート体も固定アンテナ体との間の隙間を覆う高さで作成されている。
このようなスカート体を設けることで、移動アンテナと固定アンテナ体の間の隙間から漏れる、或いは侵入する電波を殆ど無くすことができ、電波の遮蔽をさらに高めることができる。
図7は移動アンテナの他の例を示し、天板を外した平面図を示している。上記図4の構成とはアンテナ本体の形状が異なり、図7では、アンテナ本体43の放射素子43bが、中央の給電部43a付近から広げて形成され、略台形形状に形成されている。尚、図4と同様の構成要素には同一の符号を付与し、説明を省略する。
このように、放射素子を水平面方向に広げて形成することで、移動アンテナと固定アンテナ体との間の位置関係がある程度変動しても、送受信特性が大きく変動することが無くなる。そのため、単に四角形の板体として形成しても有効に作用する。また、上記図6に示すようなスカート体を取り付ければ、更に電波の漏れを防ぐことができる。
図8は、本発明に係る移動体の信号伝送システムの他の実施形態を示している。上記図1の実施形態との相違点は、固定アンテナ体3とセンター装置2aの間の制御信号の伝送を2.4GHz帯の信号で変調した光伝送ではなく、デジタル信号に復調した後、イーサネット(登録商標)回線を使用した光通信としている点である。尚、図1及び図2と同様の構成要素には同一の符号を付与し、説明を省略する。
図8では、固定アンテナ体3が接続される信号増幅装置4aが、図9の回路ブロック図に示すように構成されている。上記図2との相違点を説明すると、第1LCX3aが受信した映像信号は電気/光信号変換回路33により、電気信号から光信号に変換されてセンター装置2aに伝送される。一方、第2LCX3bで受信された制御信号は、送受信機46でデジタル信号に復調された後、イーサネットに入り、ハブ47を介して光信号変換回路33にて光信号に変換されて、光ケーブル5bによりセンター装置2aに伝送される。逆に、イーサネットを介してセンター装置2aから送られてきた制御信号は、光信号変換回路33にて電気信号に変換されて、ハブ47、送受信機46を介して、第2LCX3bから第2アンテナ10bへ送信される。
また、センター装置2aは、イーサネットにより第2光ケーブル5bから伝送されてきた移動体1からの制御信号は、電気信号,光信号の双方向変換する光信号変換回路18を介して、送受信装置等を介さず、直接制御盤27aに接続されている。このように、イーサネット回線を利用することで、制御盤27aを例えばパーソナルコンピュータで構成でき、イーサネット回線5aを直接接続することができる。
一方、制御盤27aから移動体1へ伝送される制御信号も、光信号変換回路18にて光信号に変換された後、第2光ケーブル5bを介して信号増幅装置4aへイーサネットで送られる。
このように、制御信号の伝送にイーサネットを利用することで、双方向増幅器が必要なくなり、信号増幅装置の構成を簡略化できる。
尚、上記実施形態では、いずれも固定アンテナ体3を2本のLCX3a,3bにより構成しているが、映像信号の伝送だけ必要であれば、1本のLCXで構成すれば良い。
また、信号増幅装置とセンター装置とを光ケーブルで接続して、映像信号を伝送しているが、光信号に変換せず同軸ケーブルを用いて直接伝送しても良く、必要に応じて途中に増幅器を介在させることで、センター装置が遠方であっても良好に伝送することができる。
更に、遮蔽箱37は、フェライト製板体38を設けず、金属製の箱体だけで構成しても電波の遮蔽効果を有するので使用することができるし、逆にフェライト製板体38により遮蔽箱を形成しても良い。
本発明に係る電波伝送装置及び移動体の信号伝送システムの一例を示すブロック図である。 図1の信号増幅装置の回路ブロック図である。 (a),(b)共に図2の増幅器の回路ブロック図である。 図1の移動アンテナを示し、(a)は一部断面で示す正面図、(b)は天板を外した平面図、(c)は側面図である。 図3のA−A線断面図である。 (a),(b),(c)何れも移動アンテナの他の例を示す外観図である。 移動アンテナの他の例を示し、天板を外した平面図である。 本発明の移動体の信号伝送システムの他の実施形態を示すブロック図である。 図8の信号増幅装置の回路ブロック図である。
符号の説明
1・・移動体、2,2a・・センター装置、3・・固定アンテナ体、3a・・第1漏洩同軸ケーブル、3b・・第2漏洩同軸ケーブル、4,4a・・信号増幅装置、5a・・第1光ケーブル(光ケーブル)、5b・・第2光ケーブル、6・・カメラ、10a・・第1アンテナ(移動アンテナ),10b・・第2アンテナ(移動アンテナ)、22・・モニタ、27,27a・・制御盤、30a・・第1増幅装置(増幅装置)、30b・・第2増幅装置(増幅装置)、36・・アンテナ本体、36b・・放射素子、37・・遮蔽箱、38・・フェライト製板体(電波吸収体)、43・・アンテナ本体、43b・・放射素子、46・・送受信機、47・・ハブ、51・・可変アッテネータ、56・・増幅回路、58・・遮蔽箱、59a,59b,59c・・スカート体。


Claims (10)

  1. 電波送受信体を線状に固定配置して成る固定アンテナ体と、該固定アンテナ体に近接した状態で固定アンテナ体に沿うように移動する移動アンテナとを有し、前記移動アンテナから前記固定アンテナ体へアナログ信号で映像信号を伝送可能なことを特徴とする電波伝送装置。
  2. 電波送受信体を線状に固定配置した固定アンテナ体が、漏洩同軸ケーブルから成る請求項1記載の電波伝送装置。
  3. 移動アンテナは、固定アンテナ体の配置方向に平行な一対の放射素子を有するダイポールアンテナである請求項1又は2記載の電波伝送装置。
  4. 移動アンテナの放射素子は、平坦な放射面を有し、該放射面の面上に固定アンテナ体を配置して成る請求項3記載の電波伝送装置。
  5. 放射素子が、給電部を有する基部から先端にかけて徐々に拡幅された略三角形の板状に形成されて成る請求項4記載の電波伝送装置。
  6. 移動アンテナは、放射素子が、固定アンテナ体に面する1面のみ開放された電波を遮蔽するための遮蔽箱内に配置されて成る請求項1乃至5の何れかに記載の電波伝送装置。
  7. 遮蔽箱は、少なくとも内面が電波吸収体で覆われて成る請求項6記載の電波伝送装置。
  8. 遮蔽箱の開放面周囲に、金属或いは電波吸収体から成り柔軟性を有するスカート体が垂下されて成る請求項6又は7記載の電波伝送装置。
  9. 移動体の映像信号を固定設置されたセンター装置に電波伝送する移動体の信号伝送システムであって、
    請求項1乃至8の何れかに記載の電波伝送装置と、固定アンテナ体の少なくとも1箇所に設けられ、固定アンテナ体の受信信号を増幅すると共に光信号に変換する信号増幅装置と、前記センター装置に設置され、固定アンテナ体が受信した映像信号を出画するモニタとを有し、
    移動アンテナを移動体に設置して、前記固定アンテナ体が受信した映像信号を前記信号増幅装置により光信号に変換して前記センター装置に光ケーブルで伝送することを特徴とする移動体の信号伝送システム。
  10. 信号増幅装置は、出力レベルが一定となるよう構成されて成る請求項9記載の移動体の信号伝送システム。
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