JP2005051289A - 多チャンネルデジタルアンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多チャンネル構成のデジタルアンプ装置において、各チャンネル対応のデジタルアンプ間でのクロック周波数やスイッチング周波数の干渉を回避し、ノイズの発生がなく、音質の劣化を生じない再生音を出力可能にする。
【解決手段】各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと単一の発振器12とを有し、複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号を単一の発振器12から供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと単一の発振器12とを有し、複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号を単一の発振器12から供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルアンプ装置はデジタルアンプとともに発振器を内蔵し、この発振器が発生するクロックのタイミングにしたがって、デジタルアンプに入力される信号の処理を制御している(例えば、特許文献1参照)。
また、多チャンネルのオーディオ信号を増幅して、複数のスピーカを別個に駆動する多チャンネル構成のデジタルアンプ装置にあっても、各チャンネルごとのデジタルアンプは、独自に設けられた発振器が発生するクロックにより信号の処理(例えば、オーディオ信号の高速サンプリング)が制御されている。
【特許文献1】特開2000−196375号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置では、各チャンネルごとのデジタルアンプが独自の発振器を持つことから、各デジタルアンプ系統間で各チャンネルのクロック周波数あるいはスイッチング周波数が相互に干渉し合ってノイズの発生を招く場合がある。この結果、各チャンネルの再生音の音質を劣化させてしまうという問題があった。
【0004】
本発明が解決しようとする課題としては、上述した従来技術において生じているデジタルアンプ系統間で発生するクロック周波数やスイッチング周波数の干渉の防止と、これによる再生音の音質劣化の問題の解決が一例として挙げられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置は、各チャンネル対応の複数のデジタルアンプと単一の発振器とを有し、前記複数のデジタルアンプの動作に必要となるクロック信号を前記単一の発振器から供給することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る多チャンネル構成のデジタルアンプ装置を示すブロック図である。なお、図1ではn個のチャンネルを持つ構成である。
【0007】
図1に示すように、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置10は、複数のオーディオ信号が入力され、入力されたオーディオ信号から選択されたオーディオ信号に対して、信号処理を施して出力するシステムコントローラ11と、このシステムコントローラ11の出力側に接続された各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと、単一の発振器12と、を備えており、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの出力は、各チャンネル対応のスピーカ41、42、・・・、4nにそれぞれ電気的に接続され、各スピーカを駆動する。
【0008】
そして、デジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号は、発振器12から供給されるように電気的に接続される。また、システムコントローラ11の動作に必要となるクロック信号も、発振器12から供給されるように電気的に接続されていてもよい。
【0009】
なお、発振器12はデジタルアンプ21、22、・・・、2nの駆動タイミングの基準となる1つ(共通)のクロック(例えば10MHz)を発生するものである。
【0010】
次に、システムコントローラ11の構成の一例を図2のブロック図に示して説明する。
システムコントローラ11は、図2に示すように、各種の再生装置からのオーディオ信号を選択する入力セレクター111と、入力セレクター111によって選択されたオーディオ信号の各チャンネルごとに信号処理を施す信号処理部110とが設けられている。
【0011】
信号処理部110は、入力セレクター111の出力信号に対して、各チャンネルごとに所望の遅延処理を施すディレー回路112と、遅延した信号のオーディオ周波数帯域を分割し、各帯域ごとに通過レベルの増強・減衰を調整するGE/PEG(グラフィックイコライザまたはパラメトリックイコライザ)113と、出力する信号の音量レベルを調整する音量レベル調整回路114とを備えている。
【0012】
なお、GE(グラフィックイコライザ)は、予め、オーディオ信号の可聴帯域を複数個に分割し、各分割帯域ごとのレベルを調整するものである。また、PEG(パラメトリックイコライザ)は、周波数値、レベル値、Q値を指定することにより、DSPが指定に応じた周波数になるように調整するものである。このPEG(パラメトリックイコライザ)は、通過帯域の周波数や周波数帯域幅を独立して可変とすることができ、GE(グラフィックイコライザ)よりも細部の調整が可能である。
【0013】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nとしては、例えばPWM変調方式のデジタルアンプやΔΣ変調方式のデジタルアンプが使用できる。
【0014】
PWM変調方式のデジタルアンプの構成を図3に示す。図3に示すように、PWM変調方式のデジタルアンプ30は、デジタル信号を入力とし、コンポーネントに入力される所定規格のインタフェースフォーマットにて伝送されたデジタルオーディオ信号(S/PDIF)を、DIR(デジタルインタフェースレシーバ)81でPCM(パルス符号変調)信号に変換した後、このPCM信号をPWM変換器82でPWM信号に変換する。
【0015】
また、このPWM信号は前記と同様のローパスフィルタ等を通して可聴周波数域の音響信号に変換されてスピーカ等へ出力される。この場合にも、PCM信号をPWM信号に変換するプロセスで、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)構成のPWM変換器82においてクロックが必要になる。クロックはクロック発生器83から供給される。
【0016】
さらに、PWM変調方式のデジタルアンプの一具体例を挙げ、その回路図を図4に示して説明する。
図4に示すPWM変調方式のデジタルアンプ40は、入力端子51に入力されたアナログ信号が、コンパレータ52の反転入力端子に印加され、非反転入力端子には、三角波キャリア発振器53から例えば200KHz程度のキャリア信号がクロックとして印加される。
【0017】
これにより、キャリア信号はアナログ信号により変調されてパルス幅信号に変換される。また、コンパレータ52から得られたパルス幅信号はドライブアンプ54を経て、NチャンネルMOS型パワーFETからなるパルス増幅器55により増幅される。
【0018】
この後、チョークコイル56およびコンデンサからなるフィルタ回路57により前記キャリアが除去され、出力端子58に接続されたスピーカ59を駆動することができる。よって、PWM変調では、キャリア信号が時間精度を向上するため変調精度が向上する。
【0019】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nとして、例えば図5に示すΔΣ変調方式のデジタルアンプを使用してもよい。
図5に示すように、ΔΣ変調方式のデジタルアンプ50は、アナログ信号源61からの入力オーディオ信号を入力回路62を介してΔΣ変調回路63に入力し、このΔΣ変調回路によって、1ビットデジタル信号に変換する。
【0020】
このΔΣ変調回路63では、加算器64により前記入力オーディオ信号と後述の遅延処理されたオーディオ信号との減算を行い、この減算値を積分器・加算器群65で積分・加算処理し、この積分器・加算器群65の出力を、量子化器67によりクロック発生器66からのクロックに応答して1ビット信号に量子化している。
【0021】
また、この1ビット信号は遅延器68で1標本化クロックだけ遅延させ、この遅延された1ビット信号をデジタル/アナログ変換器69でアナログ信号に変換し、前記加算器64に入力して前記入力回路62からの入力オーディオ信号との減算を行う。
【0022】
このフィードバック制御で得られた量子化器67からの1ビット信号はスイッチングパワー段の定電圧スイッチ70に与えられて、前記1ビット信号に対応した所定の定電圧のパルス信号を出力する。
【0023】
このパルス信号はローパスフィルタ71でアナログオーディオ信号に復調されて出力され、スピーカ72(図1のスピーカ41、42、・・・、4nのいずれかに対応によって音響化される。ビットと粗密情報がオーディオ信号となる1ビットΔΣ変調では、前記クロックに高い時間精度が要求される。
【0024】
なお、ΔΣ変調方式としては、1ビットΔΣ変調方式の他に、他ビットのΔΣ変調方式もあり、このような他ビットのΔΣ変調方式を採用したデジタルアンプを使用してもよい。
【0025】
以上のようなPWM変調方式やΔΣ変調方式等のデジタルアンプは、図1に示すデジタルアンプ21、22、・・・、2nとして用いられ、各デジタルアンプ21、22…2nには単一の発振器12が発生するクロックが供給される。このため、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nはオーバオールでの同期駆動が可能になる。
【0026】
したがって、本実施の形態に係る多チャンネル構成のデジタルアンプ装置では、システムコントローラ11に入力された各種の再生装置からのオーディオ信号を入力セレクター111によって選択し、各チャンネル対応に設けられた信号処理部110にそのオーディオ信号を送り、信号処理部110内に設けられたディレー回路112、GE/PEG113、音量レベル調整回路114等により、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nに送出する信号の音量レベル、ディレーや周波数特性(f特)上の調整が施される。
【0027】
このように、各種調整が施されたオーディオ信号は、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nに入力され、これらのデジタルアンプ21、22、・・・、2nは、発振器12から共通の周波数のクロックを受けて同期駆動され、各チャンネル単位のデジタルオーディオ信号の前記PWM変調やΔΣ変調による処理を行い、増幅されたオーディオ信号を各スピーカ41、42、・・・、4nへ出力する。
【0028】
このとき、前記クロックや当該クロックにもとづいて行われるスイッチング動作等の周波数が各チャンネルにおいて同一であるため、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nの系統間でクロック周波数やスイッチング周波数の干渉といった問題を発生することはない。この結果、クロック周波数やスイッチング周波数にもとづくノイズの発生やこれに伴う音質の劣化はない。
【0029】
以上詳述したように、本実施の形態における多チャンネル構成のデジタルアンプ装置は、各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと単一の発振器12とを有し、複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号を単一の発振器12から供給することにより、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの間でクロック周波数やスイッチング周波数が異なることによって各周波数が干渉し合うという従来の問題を解決できる。
【0030】
したがって、ノイズの増加を抑えることができるので、デジタルアンプ21、22、・・・、2nにより増幅されたオーディオ信号出力の音質を向上させることができる。
【0031】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nに専用の発振器をそれぞれ設ける必要がないので、デジタルアンプ21、22…2nの簡素化、小形化を実現でき、発振器の個数が減るので装置全体のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による多チャンネル構成のデジタルアンプ装置を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムコントローラの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1のデジタルアンプに使用されるPWM変調方式のデジタルアンプの構成を示す図である。
【図4】PWM変調方式のデジタルアンプの一具体例を示す回路図である。
【図5】図1のデジタルアンプに使用されるΔΣ変調方式のデジタルアンプの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 多チャンネル構成のデジタルアンプ装置
11 システムコントローラ
12 発振器
21、22、・・・、2n デジタルアンプ
30、40 PWM変調方式のデジタルアンプ
50 ΔΣ変調方式のデジタルアンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルアンプ装置はデジタルアンプとともに発振器を内蔵し、この発振器が発生するクロックのタイミングにしたがって、デジタルアンプに入力される信号の処理を制御している(例えば、特許文献1参照)。
また、多チャンネルのオーディオ信号を増幅して、複数のスピーカを別個に駆動する多チャンネル構成のデジタルアンプ装置にあっても、各チャンネルごとのデジタルアンプは、独自に設けられた発振器が発生するクロックにより信号の処理(例えば、オーディオ信号の高速サンプリング)が制御されている。
【特許文献1】特開2000−196375号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置では、各チャンネルごとのデジタルアンプが独自の発振器を持つことから、各デジタルアンプ系統間で各チャンネルのクロック周波数あるいはスイッチング周波数が相互に干渉し合ってノイズの発生を招く場合がある。この結果、各チャンネルの再生音の音質を劣化させてしまうという問題があった。
【0004】
本発明が解決しようとする課題としては、上述した従来技術において生じているデジタルアンプ系統間で発生するクロック周波数やスイッチング周波数の干渉の防止と、これによる再生音の音質劣化の問題の解決が一例として挙げられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置は、各チャンネル対応の複数のデジタルアンプと単一の発振器とを有し、前記複数のデジタルアンプの動作に必要となるクロック信号を前記単一の発振器から供給することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る多チャンネル構成のデジタルアンプ装置を示すブロック図である。なお、図1ではn個のチャンネルを持つ構成である。
【0007】
図1に示すように、多チャンネル構成のデジタルアンプ装置10は、複数のオーディオ信号が入力され、入力されたオーディオ信号から選択されたオーディオ信号に対して、信号処理を施して出力するシステムコントローラ11と、このシステムコントローラ11の出力側に接続された各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと、単一の発振器12と、を備えており、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの出力は、各チャンネル対応のスピーカ41、42、・・・、4nにそれぞれ電気的に接続され、各スピーカを駆動する。
【0008】
そして、デジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号は、発振器12から供給されるように電気的に接続される。また、システムコントローラ11の動作に必要となるクロック信号も、発振器12から供給されるように電気的に接続されていてもよい。
【0009】
なお、発振器12はデジタルアンプ21、22、・・・、2nの駆動タイミングの基準となる1つ(共通)のクロック(例えば10MHz)を発生するものである。
【0010】
次に、システムコントローラ11の構成の一例を図2のブロック図に示して説明する。
システムコントローラ11は、図2に示すように、各種の再生装置からのオーディオ信号を選択する入力セレクター111と、入力セレクター111によって選択されたオーディオ信号の各チャンネルごとに信号処理を施す信号処理部110とが設けられている。
【0011】
信号処理部110は、入力セレクター111の出力信号に対して、各チャンネルごとに所望の遅延処理を施すディレー回路112と、遅延した信号のオーディオ周波数帯域を分割し、各帯域ごとに通過レベルの増強・減衰を調整するGE/PEG(グラフィックイコライザまたはパラメトリックイコライザ)113と、出力する信号の音量レベルを調整する音量レベル調整回路114とを備えている。
【0012】
なお、GE(グラフィックイコライザ)は、予め、オーディオ信号の可聴帯域を複数個に分割し、各分割帯域ごとのレベルを調整するものである。また、PEG(パラメトリックイコライザ)は、周波数値、レベル値、Q値を指定することにより、DSPが指定に応じた周波数になるように調整するものである。このPEG(パラメトリックイコライザ)は、通過帯域の周波数や周波数帯域幅を独立して可変とすることができ、GE(グラフィックイコライザ)よりも細部の調整が可能である。
【0013】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nとしては、例えばPWM変調方式のデジタルアンプやΔΣ変調方式のデジタルアンプが使用できる。
【0014】
PWM変調方式のデジタルアンプの構成を図3に示す。図3に示すように、PWM変調方式のデジタルアンプ30は、デジタル信号を入力とし、コンポーネントに入力される所定規格のインタフェースフォーマットにて伝送されたデジタルオーディオ信号(S/PDIF)を、DIR(デジタルインタフェースレシーバ)81でPCM(パルス符号変調)信号に変換した後、このPCM信号をPWM変換器82でPWM信号に変換する。
【0015】
また、このPWM信号は前記と同様のローパスフィルタ等を通して可聴周波数域の音響信号に変換されてスピーカ等へ出力される。この場合にも、PCM信号をPWM信号に変換するプロセスで、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)構成のPWM変換器82においてクロックが必要になる。クロックはクロック発生器83から供給される。
【0016】
さらに、PWM変調方式のデジタルアンプの一具体例を挙げ、その回路図を図4に示して説明する。
図4に示すPWM変調方式のデジタルアンプ40は、入力端子51に入力されたアナログ信号が、コンパレータ52の反転入力端子に印加され、非反転入力端子には、三角波キャリア発振器53から例えば200KHz程度のキャリア信号がクロックとして印加される。
【0017】
これにより、キャリア信号はアナログ信号により変調されてパルス幅信号に変換される。また、コンパレータ52から得られたパルス幅信号はドライブアンプ54を経て、NチャンネルMOS型パワーFETからなるパルス増幅器55により増幅される。
【0018】
この後、チョークコイル56およびコンデンサからなるフィルタ回路57により前記キャリアが除去され、出力端子58に接続されたスピーカ59を駆動することができる。よって、PWM変調では、キャリア信号が時間精度を向上するため変調精度が向上する。
【0019】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nとして、例えば図5に示すΔΣ変調方式のデジタルアンプを使用してもよい。
図5に示すように、ΔΣ変調方式のデジタルアンプ50は、アナログ信号源61からの入力オーディオ信号を入力回路62を介してΔΣ変調回路63に入力し、このΔΣ変調回路によって、1ビットデジタル信号に変換する。
【0020】
このΔΣ変調回路63では、加算器64により前記入力オーディオ信号と後述の遅延処理されたオーディオ信号との減算を行い、この減算値を積分器・加算器群65で積分・加算処理し、この積分器・加算器群65の出力を、量子化器67によりクロック発生器66からのクロックに応答して1ビット信号に量子化している。
【0021】
また、この1ビット信号は遅延器68で1標本化クロックだけ遅延させ、この遅延された1ビット信号をデジタル/アナログ変換器69でアナログ信号に変換し、前記加算器64に入力して前記入力回路62からの入力オーディオ信号との減算を行う。
【0022】
このフィードバック制御で得られた量子化器67からの1ビット信号はスイッチングパワー段の定電圧スイッチ70に与えられて、前記1ビット信号に対応した所定の定電圧のパルス信号を出力する。
【0023】
このパルス信号はローパスフィルタ71でアナログオーディオ信号に復調されて出力され、スピーカ72(図1のスピーカ41、42、・・・、4nのいずれかに対応によって音響化される。ビットと粗密情報がオーディオ信号となる1ビットΔΣ変調では、前記クロックに高い時間精度が要求される。
【0024】
なお、ΔΣ変調方式としては、1ビットΔΣ変調方式の他に、他ビットのΔΣ変調方式もあり、このような他ビットのΔΣ変調方式を採用したデジタルアンプを使用してもよい。
【0025】
以上のようなPWM変調方式やΔΣ変調方式等のデジタルアンプは、図1に示すデジタルアンプ21、22、・・・、2nとして用いられ、各デジタルアンプ21、22…2nには単一の発振器12が発生するクロックが供給される。このため、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nはオーバオールでの同期駆動が可能になる。
【0026】
したがって、本実施の形態に係る多チャンネル構成のデジタルアンプ装置では、システムコントローラ11に入力された各種の再生装置からのオーディオ信号を入力セレクター111によって選択し、各チャンネル対応に設けられた信号処理部110にそのオーディオ信号を送り、信号処理部110内に設けられたディレー回路112、GE/PEG113、音量レベル調整回路114等により、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nに送出する信号の音量レベル、ディレーや周波数特性(f特)上の調整が施される。
【0027】
このように、各種調整が施されたオーディオ信号は、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nに入力され、これらのデジタルアンプ21、22、・・・、2nは、発振器12から共通の周波数のクロックを受けて同期駆動され、各チャンネル単位のデジタルオーディオ信号の前記PWM変調やΔΣ変調による処理を行い、増幅されたオーディオ信号を各スピーカ41、42、・・・、4nへ出力する。
【0028】
このとき、前記クロックや当該クロックにもとづいて行われるスイッチング動作等の周波数が各チャンネルにおいて同一であるため、各デジタルアンプ21、22、・・・、2nの系統間でクロック周波数やスイッチング周波数の干渉といった問題を発生することはない。この結果、クロック周波数やスイッチング周波数にもとづくノイズの発生やこれに伴う音質の劣化はない。
【0029】
以上詳述したように、本実施の形態における多チャンネル構成のデジタルアンプ装置は、各チャンネル対応の複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nと単一の発振器12とを有し、複数のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの動作に必要となるクロック信号を単一の発振器12から供給することにより、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nの間でクロック周波数やスイッチング周波数が異なることによって各周波数が干渉し合うという従来の問題を解決できる。
【0030】
したがって、ノイズの増加を抑えることができるので、デジタルアンプ21、22、・・・、2nにより増幅されたオーディオ信号出力の音質を向上させることができる。
【0031】
また、各チャンネル対応のデジタルアンプ21、22、・・・、2nに専用の発振器をそれぞれ設ける必要がないので、デジタルアンプ21、22…2nの簡素化、小形化を実現でき、発振器の個数が減るので装置全体のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による多チャンネル構成のデジタルアンプ装置を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムコントローラの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1のデジタルアンプに使用されるPWM変調方式のデジタルアンプの構成を示す図である。
【図4】PWM変調方式のデジタルアンプの一具体例を示す回路図である。
【図5】図1のデジタルアンプに使用されるΔΣ変調方式のデジタルアンプの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 多チャンネル構成のデジタルアンプ装置
11 システムコントローラ
12 発振器
21、22、・・・、2n デジタルアンプ
30、40 PWM変調方式のデジタルアンプ
50 ΔΣ変調方式のデジタルアンプ
Claims (4)
- 各チャンネル対応の複数のデジタルアンプと単一の発振器とを有し、
前記複数のデジタルアンプの動作に必要となるクロック信号を前記単一の発振器から供給することを特徴とする多チャンネル構成のデジタルアンプ装置。 - 複数のオーディオ信号が入力され、入力されたオーディオ信号から選択されたオーディオ信号を各チャンネル対応の前記デジタルアンプに出力するシステムコントローラを備え、該システムコントローラの動作に必要となるクロック信号を前記単一の発振器から供給することを特徴とする請求項1に記載の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置。
- 前記デジタルアンプは、PWM変調方式でオーディオ信号を増幅することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置。
- 前記デジタルアンプは、ΔΣ変調方式でオーディオ信号を増幅することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の多チャンネル構成のデジタルアンプ装置。
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JP2003202828A JP2005051289A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 多チャンネルデジタルアンプ装置 |
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JP2003202828A JP2005051289A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 多チャンネルデジタルアンプ装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2008060705A (ja) * | 2006-08-29 | 2008-03-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | デジタルアンプ装置 |
US8618875B2 (en) | 2011-12-20 | 2013-12-31 | Blackberry Limited | Using a new synchronization scheme for a multi-channel class-D amplifier |
JP2015133800A (ja) * | 2014-01-10 | 2015-07-23 | 三菱電機株式会社 | 直流−交流変換器 |
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2003
- 2003-07-29 JP JP2003202828A patent/JP2005051289A/ja not_active Abandoned
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