JP2005050471A - 磁気テープカートリッジ - Google Patents

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明彦 藤井
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喜一郎 北河
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Abstract

【課題】リールロックとリリースパッドの当接部の摺動接触における摩擦及び摩耗を低減し、リリースパッドの円滑な摺動を可能にした磁気テープカートリッジを提供する。
【解決手段】上ハーフ側に臨んでカップ状に開口するリールのハブ内に、リールの回転をロックするためのリールロックと、当該リールロックの下方に配置され、前記リールロックによるリールのロック状態を解除するためのリリースパッドとが収容された磁気テープカートリッジであって、前記リールロックとリリースパッドとの間の摺接面に、稠度が250〜290の潤滑剤からなる潤滑膜を介設したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気テープカートリッジに関し、詳しくは、磁気テープカートリッジのリールロックとリリースパッドの摺接による摩擦または摩耗を改善した磁気テープカートリッジに関する。
一般に、コンピュータ等のデータバックアップ用の外部記憶媒体として、いわゆるLTO(Linear Tape‐Open)規格に準拠した磁気テープカートリッジが知られている。この磁気テープカートリッジは、下ハーフと上ハーフとに分割構成されたカートリッジケースの内部に、磁気テープを巻装した単一のリールを収容したものである。そして、カートリッジケースの一側面には、下ハーフと上ハーフとに跨って、磁気テープの先端に取り付けられたリーダピンが係着される磁気テープ引出し用の開口が設けられている。また、下ハーフの底面中央には、リールのハブの外面が露出するリール駆動用の開口が設けられている。
この磁気テープカートリッジが装填されるドライブ装置は、カートリッジケース側面の磁気テープ引出し用の開口からリーダピンを引き出して磁気テープをリールから巻き出しつつデータの記録・再生を行い、また、下ハーフ底面のリール駆動用の開口から挿通される駆動機構によってリールのハブを回転駆動して磁気テープをリールに巻き戻しつつデータの記録・再生を行う。
この磁気テープカートリッジは、磁気テープの巻き出しまたは巻き戻し時にテープジャミング等のトラブルが発生しないように、また保管時等の不使用時には不用意に磁気テープが引き出されないように、磁気テープカートリッジがドライブ#装置に装填されたときのみリールが回転し、ドライブ装置から排出されたときにはリールが不用意に回転しないように、リールの回転を制止してロック状態に保つリールロックがリールのハブ内に装備されている。
このリールロックは、上面の中央に、上ハーフの内面中央に突設された係合部に常時嵌合するハーフ側係合部が設けられ、下面の周縁には、ハブの内周面に形成された係合部に係脱可能なハブ側係合部が形成されている。また、このリールロックと上ハーフとの間には、リールロックをハブに向けて付勢する圧縮コイルばねが介設されている。
また、ハブ内には、磁気テープの使用時にリールロックによるリールのロック状態を解除するリリースパッドが装備されている。このリリースパッドは、リールロックとハブの内面との間に介装され、ハブ底面に穿設された複数の貫通孔にそれぞれ挿入される複数のロック解除ピンを有する部材である。このリリースパッドにおいては、磁気テープカートリッジがドライブ装置に装填されてハブがドライブ装置のリール駆動機構により回転駆動される際に、リール駆動機構によって各ロック解除ピンがリールロック側へ押し戻される。これにより、リールロックが、圧縮コイルばねの付勢力に抗して上ハーフ側に押動され、リールロックのハブ側係合部とハブの係合部との係合が外れてリールのロック状態が解除される。
この磁気テープカートリッジにおいて、リールロックの下面と、リリースパッドの上面とは、当接されている。そして、リールの回転に伴って、リリースパッドはリールと一体に回転し、一方、リールロックは、ハブとの係合が外れているため回転しない。そのため、リリースパッドの上面は、静止状態のリールロックの下面と当接しながら摺動する。
ところで、近年、磁気テープの高密度記録化に伴って、磁気テープからの記録の読み取りおよび書き込みの速度が高速化し、記録・再生時の磁気テープの走行速度、すなわちリールの回転速度が高速化している。こうしたリールの回転速度の高速化に伴って、リールロックとリリースパッドの当接部の摩擦による駆動抵抗の増大または当接摺動部分の摩耗に伴う摩耗粉の発生等が増大するおそれがある。そして、リールの駆動抵抗の増大は安定した高速リール回転の障害となる。また、摩耗粉が当接摺動部に入り込むと、これを起点として加速度的に摩耗が増大し、さらに、摩耗粉が他の機構部分に入り込むと、故障の原因となり、例えば、摩耗粉が磁気テープの記録面に付着して記録再生性能の劣化を招くなどの問題を生じる。さらに、リールロックまたはリリースパッドの摺接面が偏摩耗してリールロックがハブ内で傾いた状態となった場合には、リールロックと回転しているリールのハブの各部(例えば、リブ、係合部)との干渉・接触等により異音が発生したり、リールの回転が不安定になる。そのため、リールロックとリリースパッドの当接部は摩耗しない、あるいは摩耗しても摩耗程度が許容範囲内であることが求められる。
そこで、リールロックと摺動接触するリリースパッドの上面に金属板を配設する構造(特許文献1参照)、リリースパッドおよびリールロックのいずれか一方の接触面が樹脂で形成され、かつ、他方の表面に前記接触面と当接する金属製部材が取り付けられた構造(特許文献2参照)、また、リリースパッドの上面に設けた突起を介して、リールロックとリリースパッドとを摺動接触させる構造(特許文献3参照)等が提案されている。
しかし、前記提案の構造では、金属板等の部材を用いるため、コストの上昇を招いたり、また、益々高速化するリールの回転速度に対応して摩耗を低減し、偏摩耗等による異音の発生を抑制することが困難であった。
特開平11−273307号公報(請求項1、図1) 特開2000−339911号公報(請求項1、図1) 特開平11−250618号公報(請求項1、図3)
本発明は、前記問題に鑑み、リールロックとリリースパッドとの当接部の摺動接触における摩擦及び摩耗を低減し、リリースパッドの円滑な摺動を可能にした磁気テープカートリッジを提供することを目的とする。
本発明の磁気テープカートリッジは、上ハーフと下ハーフとからなるカートリッジケース内に磁気テープが巻装されたリールが回転自在に配置されるとともに、前記上ハーフ側に臨んでカップ状に開口する前記リールのハブ内に、前記リールの回転をロックするためのリールロックと、当該リールロックの下方に配置され、前記リールロックによるリールのロック状態を解除するためのリリースパッドとが収容された磁気テープカートリッジであって、前記リールロックとリリースパッドとの間の摺接面に、稠度が250〜290の潤滑剤からなる潤滑膜を介設したことを特徴とする。本発明において、稠度とは、流動性を示す指標であり、JIS K2220に準拠して測定される数値をいう。
この磁気テープカートリッジによれば、潤滑膜によって、リールの回転に伴って回転するリリースパッドと、回転しないリールロックとの摺接が円滑になる。また、稠度が250〜290の潤滑剤は、リールが回転しても飛散せず、磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープに付着しない。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の磁気テープカートリッジにおいて、前記リールロックの下面中央に突設されたピボットと、前記ピボットに対向して前記リリースパッドの上面中央に突設された押突部とを備え、前記ピボットと押突部との摺接面に、稠度が250〜290の潤滑剤からなる潤滑膜を介設したことを特徴とする。
この磁気テープカートリッジによれば、押突部とピボットの摺接面に介設された潤滑膜によって、リリースパッドの摺動を円滑にしてリールの駆動抵抗が低減されるとともに、押突部とピボットの摩擦および摩耗が低減される。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の磁気テープカートリッジにおいて、前記押突部の頂面上に、前記押突部と摺接する前記ピボットを包囲する周回状に潤滑剤溜り壁を設け潤滑効果の持続と滲み出し防止をすることを特徴とする。
この磁気テープカートリッジにおいては、押突部の頂面上にピボットを包囲する周回状に突設された潤滑剤溜り壁によって、使用中に外部から潤滑剤の供給ができないピボットと押突部との摺接面に安定して潤滑膜が形成され、潤滑効果が持続され、また、押突部とピボットの間に介設される潤滑膜から潤滑剤が磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープに滲み出すのを防止することができる。
請求項1に記載の発明によれば、リールロックとリリースパッドの当接部に介設された潤滑膜によって、リールの回転に伴って回転するリリースパッドと、リールの回転とともに回転しないリールロックとの間の当接部におけるリリースパッドの摺動を円滑にしてリールの駆動抵抗が低減されるとともに、両者の摩擦または摩耗を低減することができる。そのため、リール回転の安定化をもたらし、磁気テープの走行安定性の向上を図るとともに、リールロックの偏摩耗等による異音、振動の発生を抑制することができる。また、稠度が250〜290の潤滑剤を用いることにより、潤滑剤が飛散し難い。そのため、磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープへの潤滑剤の付着を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、リリースパッドの摺動を円滑にしてリールの駆動抵抗が低減されるとともに、押突部とピボットの摩擦および摩耗が低減され。そのため、リールロックの偏摩耗等による異音、振動の発生を防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、潤滑剤溜り壁によって、使用中に外部から潤滑剤の供給ができないピボットと押突部との摺接面に安定して潤滑膜が形成され、潤滑効果が持続され、また、潤滑剤が磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープに滲み出すのを防止することができる。さらに、磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープへの潤滑剤の付着を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1〜図5を参照して、本発明の磁気テープカートリッジの第1の実施の形態について説明する。参照する図面において、図1は磁気テープカートリッジの構成部品を示す分解斜視図であり、図2は、リールのハブ内部を示す平面図、図3(a)は、リールロックの下面側を示す拡大斜視図、図3(b)は、リリースパッドの上面側を示す拡大斜視図、図4は、磁気テープカートリッジの不使用時のリールロック状態を示す拡大断面図、図5は、磁気テープカートリッジの使用時におけるリールロックの解除状態を示す拡大断面図である。
図1に示す磁気テープカートリッジは、いわゆるLTO規格に準拠した磁気テープカートリッジであり、下ハーフ1Aと上ハーフ1Bとに分割構成されたカートリッジケース1の内部に、あらかじめ磁気テープMTが巻装された単一のリール2、リール2の回転をロック状態に保つためのリールロック3および圧縮コイルばね4、リール2のロック状態を解除するためのリリースパッド5、下ハーフ1Aおよび上ハーフ1Bに跨ってカートリッジケース1の一側面に形成された磁気テープ引出口1Cを開閉するスライドドア6、スライドドア6を磁気テープ引出口1Cの閉位置に付勢するねじりコイルばね7、誤消去防止爪8、ICチップ9などを組み込んで構成されている。
図1に示すリール2は、上ハーフ1B側に開口するカップ状のハブ2Aを中心部に有し、このハブ2A内にリリースパッド5、リールロック3および圧縮コイルばね4が順次組み付けられる。ハブ2Aの底面2Bの外面は、下ハーフ1Aの底面中央に形成された円形開口1Dから外部に露出しており、この底面2Bの外面周縁にはフェースギヤ(図示せず)が形成されている。このフェースギヤは、リール2を回転させるため、磁気テープカートリッジが装填されるドライブ装置(図示せず)側のフェースギヤと噛合される。なお、ハブ2Aの底面2Bの外面周縁に形成されるフェースギヤの内側には、ドライブ装置側のマグネットにより吸着される金属板(図示せず)が配設されている。
また、図2に示すように、ハブ2Aの底面2Bの内周縁には、図3(b)に示すリリースパッド5のパッド本体5Aの下面に突設されたロック解除ピン5Bを導出させる3個の導出孔2Cが穿設されている。これらの導出孔2Cは、LTO規格によって規定されている所定半径の配列円周に沿ってハブ2Aの内周壁2Dの近傍に等間隔で配列されており、前記したハブ2Aの底面2Bのフェースギヤのギヤ幅内に開口している。さらに、底面2Bの周縁には、隣接する2つの導出孔2Cを結ぶ円弧の中央となる3箇所の部位に、一対の係合リブ2Ea,2Ebからなる係合部2Eがそれぞれ突設されている。各係合部2Eの係合リブ2Ea,2Ebの上面には、放射状の刃筋を有する断面三角形の凹凸係合面が刻設されている。また、ハブ2Aの内周面には、軸方向に沿って上下に延びる複数の補強用リブ2Gが形成されている。なお、補強用リブ2Gは、少なくとも各導出孔2Cの開口個所を避けて形成されている。
リールロック3は、図3(a)に示すように、下面の周縁に、リール2の凹凸係合面(図2参照)に係脱可能な放射状の刃筋を有する断面三角形の係合面(ハブ側係合部)3Aが刻設されている。また、上面の中央には、上ハーフ1Bの内面中央に突設された突起状係合部1E(図1参照)が嵌挿される十字状溝部(ハーフ側係合部)3B(図1参照)が形成されている。なお、このリールロック3は、リール2のハブ2A内に収容可能な形状に形成されている。このリールロック3は、磁気テープカートリッジの不使用時にリールをロックするため、上ハーフ1Bとの間に介設され、十字状溝部3Bに嵌装された圧縮コイルばね4によってハブ2Aの底面2Bに向けて付勢され、下面の係合面3Aがハブ2Aの底面2B上の各凹凸係合面と係合する。また、リールロック3の下面の中央には、後記のリリースパッド5の押突部5Cと当接する略半球状のピボット3Cが突設されている。
リリースパッド5は、図3(b)に示すように、角部の輪郭を円弧状とした概略正三角形の板状に形成され、ハブ2Aの底面2Bとリールロック3との間に介装されるパッド本体5Aを有し、その各角部の下面には、ハブ2Aの底面2Bに穿設された3個の導出孔2Cにそれぞれ挿通される円柱状の3本のロック解除ピン5Bが角部の円弧状周面に連続して突設されている。そして、パッド本体5Aの上面中央には、円錐台状の押突部5Cが突設され、この押突部5Cの頂面5Dは、リールロック3のピボット3Cに当接する。
また、リールロック3のピボット3Cと、リリースパッド5の押突部5Cとの摺接面11に潤滑剤からなる潤滑膜10が介設されている。
この潤滑膜10を形成する潤滑剤は、稠度が250〜290の範囲のものが用いられ、好ましくは260〜280の範囲のものが用いられる。稠度が290を超える潤滑剤は、3000rpm程度のリリースパッド5の回転によって飛散して磁気テープの表面に付着して記録・再生のドロップアウトやヘッド汚れ、またカートリッジ外へ滲み出してドライブ装置の汚損の原因となるおそれがあり、稠度が250未満である潤滑剤は、潤滑剤の塗布量にバラツキが出やすく生産安定性に欠ける。
この潤滑剤としては、例えば、フッ素グリス、シリコングリス等が挙げられる。これらの中でも、最高使用可能温度が250℃と高く、リール2とともに回転する押突部5Cと摺接するピボット3Cの摺接によって発生する摩擦熱に対する耐熱性に優れ、また化学的安定性に優れ、さらに磁気テープカートリッジを形成する各構成樹脂の劣化を招くことがないことから、フッ素グリスが好ましい。このフッ素グリスの具体例として、協同油脂(株)から商品名FF−RMで上市されているもの等が挙げられる。
この潤滑膜10は、押突部5Cの頂面5Dのピボット3Cとの当接部を中心として頂面5Dの一部または頂面全体に厚さ0.001〜2.5μm程度になるように形成される。
次に、図4は、この第1の実施形態に係る磁気テープカートリッジがドライブ装置に装填されていない不使用時のリールロック状態を示す。この不使用時の磁気テープカートリッジにおいては、下ハーフ1Aと上ハーフ1Bとから構成されるカートリッジケース1の内部に、磁気テープMTが巻装されたリール2が収容され、リール2の中心部には、上ハーフ1B側に開口するカップ状のハブ2A内にリリースパッド5、リールロック3および圧縮コイルばね4が配置されている。そして、リールロック3は、上面の中央に形成された十字状溝部3Bが、上ハーフ1Bの突起状係合部1Eに嵌挿される。同時に、リールッロック3は、圧縮コイルばね4によってハブ2Aの底面に向けて付勢されて、下面に刻設された係合面3Aがリール2の凹凸状係合面と係合し、これによって、磁気テープカートリッジの不使用時にリール2の回転がロックされている。また、リリースパッド5は、リールロック3とともに、圧縮コイルばね4によってハブ2Aの底面に向けて付勢され、これによって、パッド本体5Aの角部の下面に突設された3本のロック解除ピン5Bがハブ2Aの底面2Bに穿設された3個の導出孔2Cにそれぞれ挿通されている。
このとき、リールロック3の下面の中央に突設された略半球状のピボット3Cは、リリースパッド5のパッド本体5Aの上面中央に突設された円錐台状の押突部5Cの頂面5Dと当接している。そして、ピボット3Cと押突部5Cの頂面5Dとの摺接面11を中心として頂面5D上には、潤滑剤からなる潤滑膜10が介設されている。
一方、磁気テープカートリッジの使用時には、磁気テープカートリッジが装填されたドライブ装置のドライブ機構(図示せず)によって、図5に示すとおり、ロック解除ピン5Bが上ハーフ1Bに向けて(矢印Aの方向)押動され、これによって、パッド本体5Aの押突部5Cと当接されたピボット3Cを介してリールロック3は、圧縮コイルばね4による付勢力に抗して上ハーフ1B側に押動される。このとき、リールロック3の係合面3Aと、リール2の凹凸状係合面との係合が解除され、リール2のロック状態が解除され、ドライブ機構によるリール2の回転駆動が可能となる。そして、ドライブ装置のドライブ機構が備えるフェースギヤ(図示せず)が、ハブ2Aの底面2Bに形成されたフェースギヤと噛合してリール2が駆動される。
この磁気テープカートリッジの使用時において、リリースパッド5はリール2の回転とともに回転し、一方、リールロック3は静止している。このとき、押突部5Cとピボット3Cの摺接面11に介設されている潤滑膜10によって、リリースパッド5は、リールロック3との摺接による摩擦が低減され、円滑に摺動回転される。これによって、リールの駆動抵抗が低減されるとともに、押突部5Cとピボット3Cの摩擦および摩耗が低減される。そのため、リールロックの偏摩耗等による異音、振動の発生を防止することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図6〜図8を参照して、本発明の磁気テープカートリッジの第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施形態に係る磁気テープカートリッジは、下ハーフ1Aと上ハーフ1Bとからなるカートリッジケース1、磁気テープMTが巻装されたリール2、リール2の回転をロック状態に保つためのリールロック3および圧縮コイルばね4、リール2のロック状態を解除するためのリリースパッド5、下ハーフ1Aおよび上ハーフ1Bに跨ってカートリッジケース1の一側面に形成された磁気テープ引出口を開閉するスライドドア、スライドドアを磁気テープ引出口の閉位置に付勢するねじりコイルばね、誤消去防止爪、ICチップなどを組み込んで構成される点については、前記第1の実施形態と同一の構成を有するものである。したがって、以下の説明において、全体の構成を示す分解斜視図を省略し、また、図6〜図8において、第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この第2の実施形態に係る磁気テープカートリッジは、図6(a)に示すとおり、前記第1の実施形態と同様に、リールロック3の下面の中央に略半球状のピボット3Cが突設されるとともに、図6(b)に示すように、リリースパッド5の上面中央に円錐台状の押突部5Cが突設され、この押突部5Cの頂面5Dは、リールロック3のピボット3Cに当接する。そして、この第2の実施形態においては、押突部5Cの頂面5D上に、押突部5Cと摺接するピボット3Cを包囲する周回状に潤滑剤溜り壁12が突設されている。
潤滑剤溜り壁12の頂面5Dからの高さは、リールロック3のピボット3Cとリリースパッド5の押突部5Cの頂面5Dとの摺接時に、リールロック3の下面と潤滑剤溜り壁12とが接触しないように、通常、ピボット3Cの高さT3よりも低い高さに形成される。例えば、リールロック3の下面からのピボット3Cの高さが0.8mmの場合、頂面5Dからの潤滑剤溜り壁12の高さは0.5mm程度に形成される。なお、この潤滑剤溜り壁12は、ピボット3Cを包囲する周回状に突設されていれば、図6(b)に示すように、押突部5Cの頂面5Dの周縁に突設されていてもよいし、周縁から内側の位置に突設されていてもよい。この潤滑剤溜り壁12は、万が一、リールロック3またはリリースパッド5の当接部が偏摩耗してリールロック3がハブ2A内で傾いた状態となった場合に、リールロック3の下面を支持して、リールロック3と回転しているリール2のハブ2Aの各部(例えば、補強用リブ2G、係合リブ2Ea,2Eb)との干渉・接触等を防止する上で有効である。
次に、図7は、この第2の実施形態に係る磁気テープカートリッジがドライブ装置に装填されていない不使用時のリールロック状態を示す。この不使用時の磁気テープカートリッジにおいては、下ハーフ1Aと上ハーフ1Bとから構成されるカートリッジケース1の内部に、磁気テープMTが巻装されたリール2が収容され、リール2の中心部には、上ハーフ1B側に開口するカップ状のハブ2A内にリリースパッド5、リールロック3および圧縮コイルばね4が配置されている。そして、リールロック3は、上面の中央に形成された十字状溝部3Bが、上ハーフ1Bの突起状係合部1Eに嵌挿される。同時に、リールッロック3は、圧縮コイルばね4によってハブ2Aの底面に向けて付勢されて、下面に刻設された係合面3Aがリール2の凹凸状係合面と係合し、これによって、磁気テープカートリッジの不使用時にリール2の回転がロックされている。また、リリースパッド5は、リールロック3とともに、圧縮コイルばね4によってハブ2Aの底面に向けて付勢され、これによって、パッド本体5Aの角部の下面に突設された3本のロック解除ピン5Bがハブ2Aの底面2Bに穿設された3個の導出孔2Cにそれぞれ挿通されている。
一方、磁気テープカートリッジの使用時には、磁気テープカートリッジが装填されたドライブ装置のドライブ機構(図示せず)によって、図8に示すとおり、ロック解除ピン5Bが上ハーフ1Bに向けて(矢印A方向)押動され、これによって、パッド本体5Aの押突部5Cと当接されたピボット3Cを介してリールロック3は、圧縮コイルばね4による付勢力に抗して上ハーフ1B側に押動される。このとき、リールロック3の係合面3Aと、リール2の凹凸状係合面との係合が解除され、リール2のロック状態が解除され、ドライブ機構によるリール2の回転駆動が可能となる。そして、ドライブ装置のドライブ機構が備えるフェースギヤ(図示せず)が、ハブ2Aの底面2Bに形成されたフェースギヤと噛合してリール2が駆動される。
この磁気テープカートリッジの使用時において、リリースパッド5はリール2の回転とともに回転し、一方、リールロック3は静止している。このとき、押突部5Cとピボット3Cの摺接面11に介設されている潤滑膜10によって、リリースパッド5は、リールロック3との摺接による摩擦が低減され、円滑に摺動回転される。これによって、リールの駆動抵抗が低減されるとともに、押突部5Cとピボット3Cの摩擦および摩耗が低減される。そのため、リールロックの偏摩耗等による異音、振動の発生を防止することができる。
このとき、押突部5Cの頂面5D上に、押突部5Cと摺接するピボット3Cを包囲する周回状に突設された潤滑剤溜り壁12によって、潤滑膜10から潤滑剤が頂面5D以外の他の部分、例えば、磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープに滲み出すのを防止することができる。そのため、磁気テープカートリッジまたはドライブ装置の各部、あるいは磁気テープへの潤滑剤の付着を防止することができる。
なお、本発明の磁気テープカートリッジにおいて、押突部5Cとピボット3Cとの摺接面11に潤滑膜が介設された構成を有する限り、各種の変形が可能である。例えば、以上の第1の実施形態および第2の実施形態では、リリースパッド5は、角部の輪郭を円弧状とした概略正三角形の板状に形成されたパッド本体5Aを有するものであるが、これを円形状の中心部とその中心部から3方向に延設された脚部を有するプロペラ状に形成されたパッド本体を有するものでもよい。
第1の実施形態の磁気テープカートリッジの構成部品を示す分解斜視図である。 図1のハブの内側を示す平面図である。 (a)は図1のリールロックの拡大斜視図、(b)はリリースパッドの拡大斜視図である。 第1の実施形態の磁気テープカートリッジの不使用時におけるリールロック状態を示す拡大断面図である。 第1の実施形態の磁気テープカートリッジの使用時におけるリールロックの解除状態を示す拡大断面図である。 (a)は第2の実施形態の磁気テープカートリッジのリールロックの拡大斜視図、(b)はリリースパッドの拡大斜視図である。 第2の実施形態の磁気テープカートリッジの不使用時におけるリールロック状態を示す拡大断面図である。 第2の実施形態の磁気テープカートリッジの使用時におけるリールロックの解除状態を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 :カートリッジケース
1A 下ハーフ
1B 上ハーフ
2 リール
3 リールロック
3A 係合面(ハブ側係合部)
3B 十字状溝部(ハーフ側係合部)
3C ピボット
4 圧縮コイルばね
5 リリースパッド
5C 押突部
5D 頂面
10 潤滑膜
11 摺接面
12 潤滑剤溜り壁
MT 磁気テープ

Claims (3)

  1. 上ハーフと下ハーフとからなるカートリッジケース内に磁気テープが巻装されたリールが回転自在に配置されるとともに、前記上ハーフ側に臨んでカップ状に開口する前記リールのハブ内に、前記リールの回転をロックするためのリールロックと、当該リールロックの下方に配置され、前記リールロックによるリールのロック状態を解除するためのリリースパッドとが収容された磁気テープカートリッジであって、
    前記リールロックとリリースパッドとの間の摺接面に、稠度が250〜290の潤滑剤からなる潤滑膜を介設したことを特徴とする磁気テープカートリッジ。
  2. 前記リールロックの下面中央に突設されたピボットと、前記ピボットに対向して前記リリースパッドの上面中央に突設された押突部とを備え、前記ピボットと押突部との摺接面に、稠度が250〜290の潤滑剤からなる潤滑膜を介設したことを特徴とする請求項1に記載の磁気テープカートリッジ。
  3. 前記押突部の頂面上に、前記押突部と摺接する前記ピボットを包囲する周回状に潤滑剤溜り壁が突設されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープカートリッジ。
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JP2007234190A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Fujifilm Corp 記録メディアカートリッジ及びその製造方法

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