JP2005045026A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異なるしきい値電圧を有する複数のトランジスタの製造工程を簡略化することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 第1の領域251のゲート電極205aはレジスト膜に覆われていない状態で、かつ、第2の領域252のゲート電極205aがレジスト膜で覆われた状態で、熱処理を施す。それにより、第1の領域251のゲート電極205aからは不純物が外部へ拡散する。その結果、第1の領域251のゲート電極205aの不純物の濃度が第2の領域252のゲート電極205aの不純物の濃度よりも低くなる。その結果、第1の領域251のトランジスタのしきい値電圧と第2の領域252のトランジスタのしきい値電圧とを異ならすことができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、半導体基板上に異なるしきい値を有する複数のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法に関するものである。
従来より、トランジスタを有する半導体装置においては、同一チップ内に異なるしきい値電圧を有する複数のトランジスタが存在している。この種の半導体装置の製造方法では、一般的には、ゲート電極の直下の半導体基板内の不純物の濃度をトランジスタごとに制御することにより、トランジスタごとのしきい値電圧を制御している。また、複数のトランジスタごとに、ゲート絶縁膜の膜厚を制御することにより、しきい値電圧を制御する技術も用いられている。
特開2001−217321号公報
しかしながら、上記従来の半導体装置の製造方法においては、写真製版工程とチャネルドープ工程とが複数回必要になる。そのため、半導体装置の製造工程が増加してしまうという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、製造工程を増加させることなく、しきい値電圧の異なる複数のトランジスタを形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明の半導体装置の製造方法においては、まず、第1の素子形成領域および第2の素子形成領域を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する。次に、絶縁膜の上に不純物がほぼ均一にドープされた導電層を形成する。その後、絶縁膜および導電層を所定のパターンにエッチングする。それにより、第1の素子形成領域に第1のゲート絶縁膜および第1のゲート電極を形成するとともに、第2の素子形成領域に第2のゲート絶縁膜および第2のゲート電極を形成する。次に、第1のゲート絶縁膜および第1のゲート電極が所定の雰囲気に曝された状態にするとともに、第2のゲート絶縁膜および第2のゲート電極をマスクする。その後、第1のゲート電極を熱処理する。この熱処理工程において、第1のゲート電極から雰囲気中へ不純物を拡散させる。
上記の製法によれば、熱処理工程に起因して、第1のゲート電極内の不純物の濃度が第2のゲート電極内の不純物の濃度に比べ低くなる。そのため、第1のゲート電極によってスイッチングするトランジスタのしきい値電圧が、第2のゲート電極によりスイッチングするトランジスタのしきい値電圧よりも高くなる。その結果、製造工程を複雑にすることなく、異なるしきい値を有する複数のトランジスタを製造することができる。
(実施の形態1)
以下、図1〜図11を用いて本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明する。本実施の形態の半導体装置の製造方法においては、まず、図1に示すように、シリコンからなる半導体基板201にシリコン酸化膜からなる素子分離絶縁膜202を形成する。それにより、素子分離絶縁膜202に囲まれた複数(たとえば、2つ)の素子形成領域が形成される。素子形成領域のうちの一方を第1の領域251、素子形成領域のうち他方を第2の領域252と呼ぶ。なお、第1の領域251および第2の領域252のそれぞれは、p型チャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が形成される領域である。
次に、図2に矢印で示すように、第1の領域251および第2の252領域の双方にホウ素などのn型不純物を注入する。それにより、図3に示すように、n型ウェル203が形成される。
次に、半導体基板201の主表面の熱酸化により、半導体基板201の主表面に沿うようにシリコン酸化膜からなる絶縁膜204が形成される。絶縁膜204の上には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、不純物を含む多結晶シリコン膜205が堆積される。多結晶シリコン膜205には、不純物が均一に分布している。したがって、多結晶シリコン膜205の内部の不純物の濃度はいずれの部分においてもほぼ一定である。なお、多結晶シリコン膜205に含まれる不純物は、たとえば砒素などのp型の不純物である。
次に、CVD法を用いて、多結晶シリコン膜205の上にTEOS(Tetra Etyle Ortho Silicate)酸化膜206を堆積する。その構造が図4に示されている。次に、TEOS酸化膜206の上に所定のパターンのレジスト膜207を形成する。その構造が図5に示されている。
次に、図6に示すように、レジスト膜207をマスクとして、TEOS膜をエッチングすることによりハードマスク206aが形成される。次に、図7に示すように、ハードマスク206aをエッチングマスクとして多結晶シリコン膜205および絶縁膜204をエッチングすることにより、ゲート電極205aおよびゲート絶縁膜204aを形成する。
次に、第2の領域252のみレジスト膜でゲート絶縁膜204a、ゲート電極205a、およびハードマスク206aを覆う。次に、ウエットエッチングによりハードマスク206aを除去する。このときの構造が図8に示されている。その後、第1の領域251のゲート電極205aに対して熱処理を施す。つまり、第1の領域251のゲート電極205aは、キャップレスアニールされ、第2の領域252のゲート電極205aは、キャップアニールされる。
このとき、図8に矢印で示すように、第1の領域251のゲート電極205a内部の不純物がゲート電極205aから外部の所定の雰囲気中へ拡散する。それにより、第1の領域251のゲート電極205aの不純物の濃度は、第2の領域のゲート電極205aの不純物の濃度よりも、低くなる。
その後、レジスト膜208を除去する。次に、ゲート電極205a、ゲート絶縁膜204a、および素子分離絶縁膜202をマスクとして、半導体基板202にホウ素などのn型の不純物を注入することにより、第1の領域251および第2の領域252の双方に、ソース/ドレイン領域210を形成する。その結果、ゲート電極205a、ゲート絶縁膜204a、およびソース/ドレイン領域210によりトランジスタが構成される。その構造が図9に示されている。
上記の半導体装置の製造方法によれば、第1の領域251のゲート電極205aのみ熱処理が施される。そのため、熱処理時には、第1の領域251のゲート電極205a内の不純物は、ゲート電極205a内から外部へ拡散する。また、第2の領域252のゲート電極205aは熱処理時にはレジスト膜208に覆われているため、第2の領域252のゲート電極205aの不純物は、ゲート電極205a内から外部へ拡散しない。
それにより、第1の領域252のゲート電極205aの不純物の濃度が第2の領域252のゲート電極205aの不純物の濃度よりも低くなる。これにより、第1の領域251のゲート電極205a内では空乏層が広がるため、第1の領域251のゲート絶縁膜204aの電気的な膜厚が第2の領域252のゲート絶縁膜204aの電気的な膜厚よりも大きくなったことと等価な状態になる。その結果、第1の領域251のトランジスタのしきい値電圧は、第2の領域252のトランジスタのしきい値電圧に比較して高くなる。したがって、本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、チャネルドープなどの複雑な工程を用いることなく第1の領域251のトランジスタのしきい値電圧と、第2の領域252のトランジスタのしきい値電圧とを異ならせることができる。
上記の製法によれば、各領域のトランジスタごとにウエル構造およびチャネルドープの条件を変更する必要がないため、半導体装置の製造方法を簡略化することができる。
なお、図10に示すように、ゲート電極205aの熱処理工程の時間とトランジスタのしきい値電圧との関係は一次関数によって表わされる。したがって、図8に示す状態で行なわれる熱処理の時間を調整することにより、第1の領域251に形成されるトランジスタのしきい値電圧と第2の領域252に形成されるトランジスタのしきい値電圧との差を制御することが可能である。
たとえば、ソース/ドレイン領域210を形成する工程の後に、1000℃の温度でかつN雰囲気内でアニールを行うと、キャップアニールされたゲート電極を有するトランジスタのしきい値電圧に比較して、キャップレスアニールされたゲート電極を有するトランジスタのしきい値電圧を、1.25mV/secの割合で大きくすることができる。
また、図11に示すように、ゲート電極205aの熱処理の温度とトランジスタのしきい値電圧との関係は一次関数で表わされる。したがって、図8の状態で行なわれる熱処理の熱処理の温度を制御することにより、第1の領域251に形成されるトランジスタと第2の領域252に形成されるトランジスタとのしきい値電圧との差を制御することが可能である。
たとえば、ソース/ドレイン領域210を形成する工程の後に、N雰囲気内でアニールを行うと、キャップアニールされたゲート電極を有するトランジスタのしきい値電圧に比較して、キャップレスアニールされたゲート電極を有するトランジスタのしきい値電圧を、0.1mV/℃の割合で大きくすることができる。
(実施の形態2)
図12〜図18を用いて本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明する。本実施の形態の半導体装置の製造方法は、CMOS(Complementary Metal Oxide Silicon)トランジスタの製造方法である。図12〜図18において、領域553は、p型チャネルMOSトランジスタが形成される領域であり、領域554は、n型チャネルMOSトランジスタが形成される領域である。
本実施の形態においては、図12に示すように、まず、半導体基板501にシリコン酸化膜からなる素子分離絶縁膜502を形成する。素子分離絶縁膜502によって囲まれた領域は素子形成領域である。この素子形成領域には、不純物拡散領域503(ウェル)が形成されている。次に、領域553の半導体基板501にp型不純物を注入することにより、領域553にp型のウエル503を形成する。また、領域554の半導体基板501にn型不純物を注入することにより、領域554にn型のウエル503を形成する。
次に、領域553および領域554の双方の半導体基板501の主表面上に絶縁膜504を形成する。次に、絶縁膜504の上に不純物を含む多結晶シリコン膜505を形成する。次に、多結晶シリコン膜505の上にTEOS膜506を形成する。それにより、図13に示す構造が得られる。
その後、図14に示すように、領域553および領域554のそれぞれの素子形成領域の上に所定のパターンのレジスト膜507を形成する。次に、レジスト膜507をマスクとしてTEOS膜506をエッチングすることにより、ハードマスク506aを形成する。その後、レジスト膜507を除去する。それにより図15に示す構造が得られる。
次に、ハードマスク506aをマスクとして多結晶シリコン膜505および絶縁膜504をエッチングすることにより、図16に示すように、ゲート電極505aおよびゲート絶縁膜504aを形成する。次に、領域553の2つのゲート電極505aのうち一方のみを覆うように、レジスト膜508を形成するとともに、領域554の2つのゲート電極505aのうち一方のみを覆うように、レジスト膜508を形成する。その後、レジスト膜508に覆われていないゲート電極505a上のハードマスク506aを除去する。それにより図17に示す構造が得られる。この状態で、レジスト膜508に覆われていないゲート電極505aに熱処理を施す。このとき、図17に矢印で示すように、レジスト膜508に覆われていないゲート電極505a内から外部の所定の雰囲気へ不純物が拡散する。次に、レジスト膜を除去する。その後、領域553においては、ゲート電極505aをマスクとして、半導体基板1にn型の不純物を注入することにより、n型のソース/ドレイン領域210を形成する。また、領域554においては、ゲート電極505aをマスクとして、半導体基板1にp型の不純物を注入することによりp型のソース/ドレイン領域210を形成する。それにより、図18に示す構造が得られる。なお、領域553においては、n型のソース/ドレイン領域210、ゲート絶縁膜504a、およびゲート電極505aによりnチャネルトランジスタが形成されている。また、領域554においては、p型のソース/ドレイン領域210、ゲート絶縁膜504a、およびゲート電極505aによりpチャネルトランジスタが形成されている。
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、図17に示す前述の熱処理工程においては、領域553および領域554のそれぞれにおいて、レジスト膜508に覆われていない領域のゲート電極505a内の不純物は、ゲート電極505a内から外部へ拡散する。このとき、レジスト膜508に覆われていないゲート電極505a内の不純物は、ゲート電極505aから外部へ拡散しない。その結果、レジスト膜508に覆われていない領域のゲート電極505a内の不純物の濃度は、レジスト膜508に覆われているゲート電極505a内の不純物の濃度よりも、低下する。
したがって、領域553および領域554のそれぞれにおいて、レジスト膜508に覆われていない領域のゲート電極505aの不純物の濃度と、レジスト膜508に覆われているゲート電極505aの不純物の濃度とを異ならせることができる。その結果、p型のMOSトランジスタとn型のMOSトランジスタとの双方において同時に不純物の濃度の異なる複数のゲート電極を形成することができる。したがって、n型電界効果型トランジスタおよびp型電界効果型トランジスタのそれぞれにおいてしきい値電圧の異なる複数のトランジスタを同時に形成することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 熱処理の時間とトランジスタのしきい値電圧との関係を説明するための図である。 熱処理の温度とトランジスタのしきい値電圧との関係を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造工程を説明するための図である。
符号の説明
201,501 半導体基板、204a,504a ゲート絶縁膜、205a,505a ゲート電極、208,508 レジスト膜。

Claims (4)

  1. 第1の素子形成領域および第2の素子形成領域を有する半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜の上に不純物がほぼ均一にドープされた導電層を形成する工程と、
    前記絶縁膜および前記導電層を所定のパターンにエッチングすることにより、前記第1の素子形成領域に第1のゲート絶縁膜および第1のゲート電極を形成するとともに、第2の素子形成領域に第2のゲート絶縁膜および第2のゲート電極を形成する工程と、
    前記第1のゲート絶縁膜および前記第1のゲート電極が所定の雰囲気に曝された状態にするともに、前記第2のゲート絶縁膜および第2のゲート電極をマスクする工程と、
    前記第1のゲート電極を熱処理する工程とを備え、
    前記熱処理工程において、前記第1のゲート電極から雰囲気中へ不純物を拡散させる、半導体装置の製造方法。
  2. 前記熱処理する工程において、前記熱処理の時間を調整することにより、前記第1のゲート電極内の前記不純物の濃度と前記第2のゲート電極内の前記不純物の濃度との差を調整する、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理する工程において、前記熱処理の温度を調整することにより、前記第1のゲート電極の前記不純物の濃度と前記第2のゲート電極内の前記不純物の濃度との差を調整する、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極それぞれが複数設けられ、
    前記複数の第1のゲート電極がN型MOSトランジスタのゲート電極およびP型MOSトランジスタのゲート電極の双方を含むとともに、
    前記複数の第2のゲート電極がN型MOSトランジスタのゲート電極およびP型MOSトランジスタのゲート電極の双方を含む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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WO2012107970A1 (ja) * 2011-02-10 2012-08-16 パナソニック株式会社 半導体装置
JP2013084740A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Canon Inc 半導体装置の製造方法

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