JP2005044057A - 試乗車の試乗用走行路選定支援装置、及び試乗車の試乗用走行路選定支援プログラム - Google Patents
試乗車の試乗用走行路選定支援装置、及び試乗車の試乗用走行路選定支援プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】販売店端末を操作する端末操作者により、顧客使用車1及び、顧客が購入を検討している購入対象車の試乗車の車名などが入力されると、サーバ8は、顧客使用車1の車載機2に記録された顧客使用車1の実際に検出された実走行性能データと、顧客使用車1において走行性能データが検出された時の走行路に関する情報と、購入対象車の走行性能データとを入力する。次に、これらのデータや情報に基づいて、試乗車が、顧客使用車1が走行した走行路を走行した場合における走行性能を予測し、この予測された走行性能と顧客使用車1との走行性能との差異が大きい走行路を試乗用走行路とする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客が試乗車により試乗を行う際に、試乗車による試乗用走行路の選定を支援する試乗車の試乗用走行路選定支援装置、及び試乗車の試乗用走行路選定支援プログラムに関する技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車製造会社や自動車販売会社は、これらの会社が販売する自動車、つまり新車の情報を、ネットワークを介して顧客に提供しており、自動車を購入しようとする顧客が、ネットワークを介して、こうした新車情報の内、購入を希望する購入対象車の情報を入手することは、一般に行われている。(下記特許文献1参照)また、販売会社の販売員が顧客の依頼を受けて、購入対象車の情報を、自動車製造会社からネットワークを介して入手することも、一般的である。
このような場合、顧客が入手できる購入対象車に関する情報としては、購入対象車の諸元や性能を数値化した情報や、グラフ化して表示した情報等であった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−297954号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車を評価する際の指標として走行性能があるが、走行性能は、走行中等における乗員の心地よさを表したり、性能的な満足度を表す基準として重要視されている。
そこで、自動車を購入しようとする顧客は、高額な自動車を購入するに当たり、購入対象車の走行性能を具体的に認識した上で、購入を決定したいといった要求がある。
こうした要求に対し、自動車販売会社などは、新車について試乗車を用意しており、顧客は自動車販売会社の販売店に出向き、試乗車により販売店が予め用意した試乗コースを試乗することで、試乗車(つまり、購入対象車)の走行性能を或る程度、認識することが可能である。
【0005】
しかしながら、従来、試乗コースとしては、販売店を中心とした一定の走行路を走行する経路が設定されており、例えば、試乗コースが平坦で高速走行が不可能な市街地内で設定されている場合には、顧客は、比較的低い車速での試乗を行うことしかできず、このような試乗では、顧客は、試乗車の走行性能を十分認識できないといった問題がある。
【0006】
そこで、販売店では、1つの試乗コースの中に、例えば平坦路、登坂、降坂、カーブなどの特性が異なる多様な試乗用走行路を含ませた試乗コースを用意したり、あるいは、主として平坦路だけの試乗コースや、主として登阪及び降坂だけの試乗コース等、複数の試乗用走行路を設定し、顧客の希望に応じて、試乗コースを選択させることが考えられる。
【0007】
これにより、顧客が、多様な試乗用走行路を含んだ試乗コースを走行したり、顧客が希望する多様な試乗コースを試乗することで、購入対象車の走行性能について認識することは、多少は可能である。
しかしながら、走行性能は、感覚的である等、明確に特定し難い指標であり、顧客は、上述のように試乗車の特性に関係なく設定された試乗用走行路を、単に試乗車で試乗しただけでは、試乗車の走行性能を的確に認識したりあるいは評価したりすることは困難であるといった問題がある。
また、顧客が試乗車を試乗する際には、顧客が現在使用している顧客使用車の走行性能を基準として、試乗車の走行性能がどれだけ違うかについて認識したいと考える場合が多く、こうした場合においては、顧客使用車と試乗車との走行性能の違いを認識し易い試乗コースを試乗車で走行する必要がある。しかしながら、上述のように多様な試乗用走行路を含んだ試乗コースを走行したり、顧客が希望する多様な試乗コースを試乗するだけでは、顧客は、走行性能の違いを認識し易い走行路を的確に把握している訳ではないので、顧客使用車と試乗車との走行性能の違いを精度よく認識することはできない。
【0008】
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、例えば、顧客がよく使用している自動車等、顧客がその走行性能について良く認識している指定車両の走行性能と、顧客が購入を希望している試乗車の走行性能との差異が大きくなる試乗用走行路を選択し、顧客に対して、こうして選択した試乗用走行路を提供することにより、顧客による試乗車の走行性能の認識あるいは評価を、簡単な構成で的確且つ精度よくに行わせることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、顧客が試乗車を試乗する際における試乗用走行路を、端末を使用する端末操作者に提供可能に構成される試乗車の試乗用走行路選定支援装置であって、上記試乗車の走行性能データを、試乗車の種類に応じて記憶する記憶手段と、端末により指定された上記試乗車の種類の入力を受付ける車種受付手段と、
端末により指定された指定車両が、実際に走行することによって記録された走行性能データを、無線による通信手段を介して読み出す読出手段と、該試乗車が走行可能な走行路を記憶する走行路記憶手段と、上記車種受付手段により受付られた上記試乗車における走行性能データを、上記記憶手段から読み出すとともに、該試乗車の走行性能データと、上記読出手段により読み出された上記指定車両の走行性能データと、上記走行路記憶手段に記憶された上記走行路とに基づいて、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異が大きい走行路を、試乗用走行路として選択する走行路選択手段と、該走行路選択手段により選択された該試乗用走行路を、顧客に提供可能となるよう端末に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
尚、本発明において、端末操作者とは、試乗車の試乗用走行路選定支援装置に情報や設定を入力したり、当該試乗用走行路選定支援装置からの出力を受ける者であり、例えば、顧客や自動車販売会社の販売員に相当する。
請求項1に係る本発明の構成により、試乗車が指定され、更に、例えば顧客がよく使用している自動車等、顧客がその走行性能についてよく認識している自動車が指定車両として指定されるだけで、走行性能における試乗車と指定車両との差異が明確となり易い試乗用走行路が簡単に選択されるので、顧客に対して、試乗車の走行性能を的確且つ精度よく認識しあるいは評価できる試乗用の走行路を、確実に提供することができる。
顧客は、こうして提供された試乗用の走行路を試乗車で走行することで、顧客が走行性能についてよく認識している指定車両の走行性能に対する試乗車、つまり購入対象車の走行性能を、的確且つ精度よく認識あるいは評価することが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1において、端末によって、走行性能に関する複数の観点の内、選択された少なくとも一部の観点を受付ける観点受付手段を備え、上記走行路選択手段は、走行性能の内、該観点受付手段により受付けられた観点における上記試乗車と上記指定車両との差異が大きい走行路を、上記試乗用走行路として選択することを特徴としている。
尚、本発明において、観点とは、走行性能に関して具体的に分類された指標の1つであり、例えば、車両前後方向の加減速感、乗員が感じる騒音、振動等がある。
このような構成により、走行性能に関する複数の観点の内、端末操作者が要求している少なくとも一部観点について、試乗車と指定車両との走行性能における差異が明確となり易い試乗用走行路を選択できる。従って、顧客に対して、要求する観点を的確に認識あるいは評価可能な試乗用走行路を、提供することが可能になる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1において、上記走行路記憶手段により記憶された上記走行路に対し、試乗可能な所定範囲内の走行路を設定する走行路範囲特定手段を備え、上記走行路選択手段は、該走行路範囲特定手段により範囲が特定された特定範囲内走行路から、上記試乗用走行路を選択することを特徴としている。
このような構成により、試乗用走行路は、試乗可能な範囲内の走行路から選択されるので、試乗する顧客に対し効率良く試乗を行わせることができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1において、上記読出手段は、上記指定車両の走行性能データの他に、該走行性能データが取得された時に、該指定車両が走行していた上記走行路の位置に関する走行路位置データも読み出すとともに、
上記走行路選択手段は、該走行路位置データと、上記試乗車の走行性能データと、上記指定車両の走行性能データとに基づいて、該指定車両が走行していた上記走行路から、上記試乗用走行路を選択することを特徴としている。
このような構成により、指定車両が走行したことのある走行路、つまり、顧客が走行したことのある走行路を、試乗用走行路として選択することができるので、試乗の際、顧客は明確に指定車両と試乗車との走行性能を比較することができ、従って、より的確に、試乗車の走行性能を認識あるいは評価することが可能となる。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項4において、上記走行路選択手段は、上記走行路位置データ及び上記試乗車の走行性能データに基づいて、上記指定車両の走行性能データが取得された該走行路を上記試乗車が走行した場合における該試乗車の走行性能を予測演算する予測演算部を具備するとともに、該予測演算部により予測された該試乗車の走行性能と、該指定車両の走行性能との差異が大きい該走行路を、上記試乗用走行路として選択することを特徴としている。
このような構成により、試乗車による顧客の試乗が行われる前に、試乗車が、指定車両の走行性能データが取得された該走行路を走行した場合における試乗車の走行性能が予測され、こうして予測された試乗車の走行性能と、指定車両の実際に走行した時の走行性能との差異が大きい走行路を試乗用走行路として選択することができる。これにより、走行性能における試乗車と指定車両との差異が確実に大きい走行路を試乗用走行路として提供することが可能となる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1において、上記走行路記憶手段により記憶された走行路に関する交通情報を取得する交通情報取得手段を備え、上記走行路選択手段は、上記試乗用走行路として、該交通情報取得手段に基づいて車両の交通が妨げられている走行路の選択を規制することを特徴としている。
このような構成により、試乗用走行路には、交通渋滞していたり、一時的に通行止めとなっている走行路の選択が規制されるため、顧客に対し、走行性能を認識あるいは評価可能な試乗用走行路を、確実に提供できる。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1において、上記走行路選択手段により選択された上記試乗用走行路に関して、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異に関連する差異関連情報を作成する走行性能情報作成手段を備え、上記出力手段は、該試乗用走行路とともに該差異関連情報も出力することを特徴としている。
このような構成により、顧客は、試乗用走行路とともに、試乗用走行路における差異関連情報も把握して試乗を行うことができるため、試乗の際に試乗車の走行性能を、より確実且つ簡単に認識あるいは評価することができる。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1において、上記読出手段は、上記指定車両の走行性能データとともに、この走行性能データが検出された時の該指定車両における走行条件も読み出すとともに、上記試乗車に搭載された走行条件報知手段に対し、該読出手段により読み出された、該指定車両が該試乗用走行路を走行した時の走行条件を、報知可能に出力する走行条件出力手段を備えたことを特徴としている。
このような構成により、顧客により指定された指定車両で、顧客が、過去、試乗用走行路を走行した時における走行条件が、試乗車に搭載された走行条件報知手段に報知されるため、顧客が試乗車で試乗中の際には、この走行条件と同じ走行条件となるように試乗用走行路を走行することができ、走行性能における試乗車と指定車両との比較を精度よく行うことが可能となる。
【0017】
請求項9記載の発明は、顧客が試乗車を試乗する際における試乗用走行路を、端末を使用する端末操作者に提供可能に構成された試乗車の試乗用走行路選定支援装置を制御するための試乗車の試乗用走行路選定支援プログラムであって、 該試乗用走行路選定支援装置に対し、端末により指定された上記試乗車の種類に関する情報の入力を受付ける車種受付処理と、端末により指定された指定車両が、実際に走行することによって記録された走行性能データを、無線による通信手段を介して読み出す読出処理と、上記試乗車の種類に応じて該試乗車の走行性能データについて記憶する記憶手段から、上記車種受付処理により受付られた上記試乗車における走行性能データを読み出すとともに、該試乗車の走行性能データと、上記読出処理により読み出された上記指定車両の走行性能データと、該試乗車が走行可能な走行路を記憶する走行路記憶手段に記憶された上記走行路とに基づいて、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異が大きい該走行路を、試乗用走行路として選択する走行路選択処理と、該走行路選択処理により選択された該試乗用走行路を、顧客に提供可能となるよう端末に出力する出力処理とを実行させることを特徴としている。
このような構成により、試乗車が指定され、更に、例えば顧客がよく使用している自動車等、顧客がその走行性能についてよく認識している自動車が指定車両として指定されるだけで、走行性能における試乗車と指定車両との差異が明確となり易い試乗用の走行路が選択されるよう試乗用走行路選定支援手段を制御できるので、顧客に対して、試乗車の走行性能を的確に認識しあるいは評価できる試乗用の走行路を、簡単に提供することができる。
顧客は、こうして提供された試乗用の走行路を試乗車で走行することで、顧客が走行性能についてよく認識している指定車両の走行性能に対する試乗車、つまり購入対象車の走行性能を、的確に認識あるいは評価することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本実施形態における自動車の販売支援ネットワーク・システムの概略構成を示す図であり、本システムは、顧客が頻繁に使用している顧客使用車1(請求項記載の指定車両に相当)に搭載された車載機2と、自動車販売会社の販売店に設置された販売店端末3と、販売支援装置4と、自動車1を所有する顧客の顧客端末5とを備え、これらは、それぞれインターネット6(ネットワーク)等の通信回線を介して接続されている。尚、車載機2は、通信回線に接続されたアンテナ7と無線通信により信号の授受を行うようになっている。
尚、顧客端末5は、本実施形態では、顧客の自宅等に設置されたパーソナルコンピュータとしているが、顧客が携帯する携帯電話や携帯情報端末(PDA)等であってもよく、または、車載機2と兼用であっても良い。
また、販売支援装置4は、自動車製造会社や自動車販売会社、あるいは販売店が管理可能な情報センターに設置されるものであり、あるいは、販売店端末3と兼用であっても良い。
【0021】
販売支援装置4は、サーバ8と、販売店が販売している複数種類の新車(図示せず)について、それぞれの新車の走行性能データを含む新車データ情報を記憶する新車データベース9aと、この販売店以外で販売されており、市場において各新車と競合している競合車(図示せず)の走行性能データ等を記憶する競合車データベース9bと、少なくとも販売店端末3を設置している販売店周辺の地図情報を含む地図情報データベース10とから構成されている。
【0022】
図2は、顧客使用車1の車載機2について、具体的に示す図であり、主要な制御を行う車載CPU11を備えている。また、顧客使用車1は、顧客使用車1の車速を検出する車速センサ12、顧客使用車1の乗員が受ける加減速を検出可能なGセンサ13、顧客使用車1の走行により発生し、乗員が感じる振動を検出できるように、乗員の着座位置近傍に配置された振動センサ14、乗員が認識可能な顧客使用車1の雑音(ノイズ)を検出できるように一般のマイクロフォンと同様に構成され、例えば運転席付近に配置された雑音検出センサ15、顧客使用車1の車室内に設置されたアクセルペダル(図示せず)の開度を検出するアクセル開度センサ16、顧客使用車1に搭載されたエンジン(図示せず)の燃料噴射制御等を行うECU(Electronic Control Unit)17、及び顧客使用車1の車室内に設置されたブレーキペダル(図示せず)の踏込み状態(例えば、踏込み力)を検出するプレーキセンサ18、更に、顧客使用車1の地図上での存在位置(現在位置)を検出可能な車両ナビゲーション装置19を備えており、車載CPU11は、これら各センサ、又は装置からの出力信号を入力可能に接続されている。
また、車載CPU11は、インターネット6との無線による通信を可能にする車載通信機20に接続されるとともに、車載CPU11自体を制御するプログラム等を記憶した車載メモリ21にも接続されている。
また、車載CPU11は、図示しないが、日時を判断する時計の機能も備えている。
尚、Gセンサ13と振動センサ14とを1つのGセンサに統合して、このGセンサにより加減速と振動とを同時に検出してもよい。
【0023】
図3は、販売店端末3について、具体的に示す図であり、主要な制御を行う販売店端末CPU22は、販売員や販売店に来店した顧客(つまり、販売店端末3を操作する端末操作者)に対し、自動車に関する情報を視覚可能に表示したり、端末操作者による入力操作を補助するためのディスプレイ23、販売員や顧客による入力操作を可能とするキーボードやマウスなどの入力デバイス24、及び販売員や顧客に音で情報を伝達させるためのスピーカー25にそれぞれ接続されている。また、販売店端末CPU22と、車載機2や顧客端末5の後述する顧客端末CPU28、及び後述するサーバ8の販売支援システム用CPU8cとを接続可能とするため、販売店端末CPU22は、インターネット6と通信可能に接続された通信インターフェイス26とも接続されている。また、販売店端末CPU22に接続されるとともに、販売店端末CPU22を制御可能なプログラムを記憶するメモリ27も設けられている。
【0024】
図4は、顧客端末3について、具体的に示す図であり、主要な制御を行う顧客端末CPU22は、顧客(つまり、顧客端末3を操作する端末操作者)に自動車に関する情報を視覚可能に表示するディスプレイ29、顧客による入力操作を可能とするキーボードやマウスなどの入力デバイス30、及び顧客に音で情報を伝達させるためのスピーカー25にそれぞれ接続されている。また、顧客端末CPU28と、車載機2や販売店端末3の販売店端末CPU22、及び後述するサーバ8の販売支援システム用CPUとを接続可能とするため、顧客端末CPU28は、インターネットと通信可能に接続された通信インターフェイス32とも接続されている。また、顧客端末CPU28を制御可能なプログラムを記憶するとともに、顧客端末CPU28に接続されたメモリ33も設けられている。
【0025】
図5は、販売支援装置4について、具体的に示す図であり、サーバ8は、主要な制御を行う販売支援システム用CPU8aを備えるとともに、この販売支援システム用CPU8aは、通信インターフェイス8bに接続されており、これにより、販売支援システム用CPU8aは、通信インターフェイス8bを介して、車載機2の車載CPU11や、販売店端末3の販売店端末CPU22、あるいは顧客端末5の顧客端末CPU28との信号やデータの授受が可能となる。また、販売支援システム用CPU28は、これらを制御可能なプログラムを記憶するメモリ8cにも接続されている。
また、販売支援システム用CPU8aは、上述の新車データベース9a、競合車データベース9b、地図情報データベース10とにそれぞれ接続されている。
【0026】
新車データベース9aは、販売店が販売を取り扱う複数種の新車のデータとして、各新車についての外形や車室内の諸元データや走行性能データ、あるいは、新車の特徴的な装備品の情報や価格情報について記憶されている。
走行性能データとしては、加減速度データ、走行中に乗員が認識可能な騒音に関する騒音データ、及び走行中に乗員が感じる振動データを記憶しており、この内、加減速度データとしては、新車が平坦路、登阪、降坂、カーブにおいて、それぞれ所定の車速からこれとは異なる車速に車速変更する場合において発生する加減速度を示す値を、多様な車速変更パターンについて記憶されている。
【0027】
また、騒音データとしては、新車が平坦路、登阪、降坂、カーブを、それぞれ低速から高速までの多様な車速で走行した時に発生する騒音を示す値が記憶されており、振動データも同様に、新車が平坦路、登阪、降坂、カーブを、それぞれ多様な車速で走行した時に発生する振動を示す値が記憶されている。
【0028】
次に、本実施形態における動作について説明する。
先ずは、車載CPU11の動作について説明すると、車載CPU11は、顧客使用者1の運転中において、各種センサからの情報を入力する。この時、車速センサ12からの信号に基づいて顧客使用車1の走行状態を判断するとともに、Gセンサ13からの信号に基づいて顧客使用車1の加減速度(つまり、加速度あるいは減速度)を算出し、ECU17の燃料噴射制御からの信号に基づいて所定期間毎の燃料消費量を算出している。
これらの情報は、車載CPU11により、車両ナビゲーション装置19によって算出される車両の走行位置(存在位置)に対応して、車載メモリ21に記憶処理される。つまり、顧客使用車1がある日時に、ある特定の位置を走行している場合において、その日時と走行している位置情報(請求項4記載の走行路位置データに相当)が記憶されるとともに、この日時と位置情報に対応して、この時の走行における車速、加減速度を示す値、振動を示す値、雑音を示す値、アクセル開度量、燃料消費量、及びブレーキ踏込み力が、顧客使用車1における走行性能データとして記憶される。また、こうした日時、位置情報及び走行性能データ等の実車両データの記憶は、顧客使用車1の運転中において、所定時間毎、例えば数秒から数分毎、順次記憶される。
【0029】
尚、このように車載メモリ21に順次記憶される実車両データの全量が、所定容量以上となると、最も過去の走行性能データを消去してその上に最新の走行性能データを書込むような処理を行なっており、これにより、数週間から数ヶ月程の期間における走行性能データを一時的に記憶可能となる。
【0030】
次に、販売店において、端末操作者によって操作される販売店端末3の動作と、これに基づく販売支援装置4の動作について、図6から図12を参照しながら説明する。
図6は、販売支援装置4の販売支援システム用CPU8aを動作させるプログラムであり、端末操作者が販売店端末3のキーボード24を操作して、販売店端末3と販売支援装置4とを通信可能な状態に設定した後で、このプログラムがスタートされる。
【0031】
スタートした後、ステップS1において、販売支援システム用CPU8aから販売店端末CPU22に対し、購入対象車と顧客使用車1の情報とを入力させるための画像データを送信するとともに、販売店端末3では、この画像データをディスプレイに表示させ、端末操作者に購入対象車と顧客使用車1の情報との入力を行わせ、ステップS2に進む。
【0032】
具体的には、図7は、この入力処理を行う画像データの一例を示したものであり、画像の上段には、販売店が取り扱う新車の内、顧客が購入を希望すると思われる主要な自動車を購入対象車としてその車種名(本実施形態では、「デミオ」、「アテンザ」、「RX−8」など)が表示されている。また、画像において、各車種名の近傍には、それぞれ中抜き四角型(□)のチェックボックスが表示されており、端末操作者は、マウスなどの入力デバイス24でチェックボックスを選択する(クリックする)ことで、購入対象車を選択できる。またこの時選択された購入対象車のチェックボックス内にチェック印(v)が表示されるため、端末操作者は、選択された購入対象車を認識することが可能となる。尚、車種名の表示に加えて、更に各車種の種類(エンジン形式、変速機形式、シートアレンジ形式)を選択可能に表示させても良い。
【0033】
また、その下段には、「お客様の車」として、顧客使用車1の車種と車両番号が記入可能であり、この欄に、顧客が所有する自動車の車種と車両番号とを記入した後、画像右下の「OK」ボタンを選択すると、これらの入力情報が、販売支援システム用CPU8aに送信される。尚、再度入力をやり直したい場合、あるいは、販売支援装置4のプログラムを終了したい場合は、「OK」ボタンの下に表示された「キャンセル」ボタンを選択する。
また、この「お客様の車」として入力される自動車は、顧客が所有する車に限定されるものではなく、顧客が最近の数週間あるいは数ヶ月の間において、高い頻度で使用している、例えば社用車などでも構わない。
また、この「お客様の車」として、直接、車種名や車両番号を入力するのではなく、予め販売店などにおいて、顧客と顧客使用車1とを関連づけした情報をデータベース化しておき、顧客の登録番号や氏名、住所などの顧客情報を入力することで、この顧客情報に基づいて、このデータベースから顧客使用車1の情報を自動的に入手しても良い。
【0034】
ステップS2では、販売支援システム用CPU8aは、ステップS1で入力された顧客使用車1の情報に基づいて、顧客使用車1の車載機2の車載メモリ21から実車両データを受信し、ステップ3に進む。
具体的には、ステップS1での「OK」ボタンの選択直後、インターネット6を介して「お客様の車」として入力された顧客使用車1の車載機2に実車両データの読み出しをさせるための信号を出力する。この信号を受信した車載機2の車載CPU11は、車載CPU11を制御する制御プログラムの指令により、車載メモリ21に記憶された、顧客使用車1の最近の走行中に記憶した実車両データを、販売支援用システム用CPU8aに出力する。
【0035】
(走行性能比較情報の作成処理)
ステップ3では、図8にサブルーチンで示される走行性能比較情報(後述する)の作成処理が実行される。
図8において、先ずはステップS31で、比較パラメータの入力処理が行われる。具体的には、販売支援システム用CPU8aから販売店端末CPU22に対し、比較パラメータを設定させるための画像データを送信するとともに、販売店端末3では、この画像データをディスプレイ23に表示させ、これにより端末操作者に比較パラメータの入力を行わせて、ステップS32に進む。
【0036】
図9は、この画像データの一例を示したものであり、その画像の上段には「比較観点」、中段には「お客様が最近使用された走行路」、下段には「比較車両」がそれぞれ入力や選択可能に表示されている。
観点とは、走行性能に関して乗員が例えば感覚的に心地よいと感じたり、あるいは性能的に満足できるポイントであり、本実施形態では、具体的には、加減速、騒音、振動に相当する。そして、画像に「加減速」、「騒音」、「振動」を表示させ、これらの3つの観点についての設定を可能としている。また、画像には、更にこれら3つの観点の表示付近にそれぞれチェックボックスが表示されており、端末操作者は、入力デバイス24でチェックボックスを選択することで、表示された各種の観点を選択できるとともに、端末操作者が選択された観点のチェックボックス内のチェック印(v)の表示を確認することで、選択した観点を確認することができる。
端末操作者は、これら3つの観点を選択することで、後述するように、ステップS1で入力した購入対象車と顧客使用車1とにおける選択した観点について、比較データを入手可能となる。
【0037】
「お客様が最近使用された走行路」は、購入対象車と顧客使用車1との走行性能の比較を行う際に、顧客等が指定する走行路に関して双方の走行性能を比較するために設定されたものである。尚、走行路とは、道路を区画して規定したもので、例えば、国道A線のBB信号からCC信号までの区間として規定されている。
具体的には、選択項目として、「地図指定(半径15km以内)」、「時間指定(往復30分以内)」、「お客様が最近よく運転される走行路」が表示されており、端末操作者により「地図指定」が選択されると、販売店端末3が設置された販売店付近を中心とする半径15km以内の地図が表示され、端末操作者は、入力デバイス24の操作によりこの地図上で表示された走行路をトレース等して、最近走行したことのある走行路を選択することになる。尚、この場合において、端末操作者は、顧客使用車1が最近、つまり顧客使用車1の車載機2に記録された実車両データが残っている期間内において、走行したことがある走行路を選択する必要があり、このような走行路が選択されない場合には、記録された実車両データ内の走行路から、選択された走行路を抽出処理する際に、エラーと認識され、再度走行路の選択が促される。
【0038】
また、端末操作者により「時間指定」が選択されると、端末操作者に対し、指定する時間帯の入力を促す指示文が表示され、端末操作者がこれに従って、例えば、「午後5時から午後6時まで」と入力すると、ステップS2で一時的にメモリ8cに記憶された顧客使用車1の実車両データから、最近、午後5時から午後6時までの時間帯で走行された全ての日が、リスト化されて画像表示される。
端末操作者により、このリストから任意の日の午後5時から午後6時までの走行が選択されると、この日時の走行に関する位置情報から、この時間帯に走行していた走行路が抽出処理により選択されたことになる。尚、この場合において、端末操作者は、この時選択された走行路が、販売店端末3が設置された販売店付近から走行を開始して30分以内で販売店に戻ることが可能な範囲内になるように選択する必要がある。仮に、このような走行路が選択されない場合には、選択された走行路を抽出処理する際に、エラーと認識され、再度走行路の選択が促される。尚、地図情報データベース10には、各走行路に関する基準車速が記録されており、抽出された走行路における基準車速の情報に基づいて、走行に要する時間が算出される。
【0039】
また、端末操作者により「お客様が最近よく運転される走行路」が選択されると、後述するステップS32で、顧客使用車1の実車両データの位置情報に基づいて、販売店端末3が設置された販売店を中心として半径15km以内の走行路で、且つ最近走行した頻度の高い走行路が、頻度の高い順に算出されることになる。この場合、頻度が高い順に複数、例えば5つの走行路が選択されることになる。尚、この走行路の選択の詳細については、後述する。
【0040】
「比較車両」は、購入対象車と顧客使用車1との走行性能の比較だけでなく、市場において購入対象車と競合している競合車の走行性能とも比較できるように設定されたものであり、端末操作者が、「比較車両」を選択して、比較車両として所定の車両(図9ではA車)を入力すると、後述するステップS33において比較車両における走行性能が求められる。
【0041】
比較パラメータの入力画面の右下には、「試乗」ボタン、「比較」ボタン、及び「キャンセル」ボタンが表示されており、「試乗」ボタンが選択されると、図9に示す比較パラメータに関する販売支援装置4のサーバ8への入力処理が行われた後、後述するステップS5、S6で、販売店の試乗車における試乗コースの算出が行われ、これに基づいて試乗コースに関する情報が出力される。
「比較」ボタンが選択されると、図9に示す比較パラメータに対する販売支援装置4のサーバ8への入力処理が行われた後、後述するステップS34で示すように、本ステップS31で設定された比較パラメータに基づいて、後述する比較情報が作成される。
「キャンセル」ボタンが入力されると、端末操作者による再入力が可能となったり、あるいは販売支援装置4でのプログラムの終了が行われる。
【0042】
次に、ステップS32では、ステップS31において比較パラメータの入力画像の内「お客様が最近走行された走行路」で入力された走行路に関する条件に基づいて、先のステップS2で顧客使用車1の車載機2から送信され、販売支援装置4のメモリ8cに記憶された実車両データの中から、この条件に合致する走行路が読み出される。これと同時に、比較パラメータの入力画面の「比較観点」で選択された観点に関する走行性能データであって、顧客使用車1がこの合致した走行路を走行中に同時に検出し記憶された走行性能データを読み出して、ステップS33に進む。
具体的には、ステップS31における比較パラメータの入力画面で「地図指定」により走行路が選択された場合は、メモリ8cに一時記憶された実車両データの内、走行路に関する位置情報から、比較パラメータの入力画面で選択された走行路と合致する走行路が抽出され、この走行路、及びこの走行路について比較観点として選択された観点に関する走行性能データが読み出される。
【0043】
また、比較パラメータの入力画面で「時間指定」により走行路が選択された場合には、メモリ8cに一時記憶された実車両データの内、走行路に関する位置情報から、比較パラメータの「時間指定」で選択された走行路と合致する走行路が抽出され、この走行路、及びこの走行路について比較観点として選択された観点に関する走行性能データが読み出される。
また、比較パラメータの入力画面で「お客様がよく運転される走行路」により走行路が選択された場合には、メモリ8cに一時記憶された実車両データの内、顧客使用車1が走行した走行路についてのデータから、データ内に記録されている全走行路について、各走行回数を算出する。実際には、走行路は、位置のデータとして記憶されているため、全走行路を予め規定した数百mから数km毎の区間に区分し、この区間内において顧客使用車1が存在した回数が多い区間を抽出し、回数が多い順に例えば10の走行路が選択されることになる。この10の走行路、及びこの走行路について比較観点として選択された観点に関する走行性能データが読み出される。
【0044】
ステップS33では、ステップS32において抽出された走行路(複数の場合もある)に対し、購入対象車が、この走行路を走行した場合における走行性能データをシミュレーションにより予測演算を行って算出する。
【0045】
つまり、ステップS32で「お客様が最近走行した走行路」として抽出された走行路における特性(平坦路、登坂、降坂、カーブ等)は、地図情報データベース10の地図情報に記憶されていることから、この地図情報から、抽出された走行路における特性を読込む。
次に、新車データベース9aに基づいて、ステップS1で入力された購入対象車の走行性能データ(加減速度データ、騒音データ、振動データ)を読み出すとともに、メモリ8cに一時記憶された実車両データの内、顧客使用車1が「お客様が最近走行した走行路」を走行した時における顧客使用車1の車速を読み出す。そして、この購入対象車の走行性能データと、顧客使用車1の車速と、上述のステップS32で抽出された走行路の特性とに基づいて、購入対象車が「お客様が最近走行した走行路」を、顧客使用車1が走行した時の車速と同じ車速で走行した場合における走行性能データが予測演算される。
具体的には、例えば、実車両データにおいて、顧客使用車1が「お客様が最近走行した走行路」を所定車速で走行していた場合には、先ずは、地図情報データベース10の地図情報から、「お客様が最近走行した走行路」の特性を読み出す。次に、購入対象車の走行性能データから、購入対象車が、この読み出された「お客様が最近走行した走行路」の特性と同じかあるいは類似する特性の走行路を、所定車速と同じかあるいは類似する車速で、走行した場合における走行性能(加減速、騒音、振動の内の少なくとも1つ)を、補間演算などを用いて算出する。
【0046】
尚、ステップS31で、比較車両についての設定を行った場合には、購入対象車において走行性能データを求めた方法と同様にして、比較車両についても、走行性能データを予測演算する。
【0047】
次に、ステップS34に進み、ステップS31で入力された比較観点について、ステップS33で求めた購入対象車、あるいは、更に比較車両におけるそれぞれの比較観点の各走行性能データと、メモリ8cに一時的に記憶されステップS31で入力された比較観点の走行性能データとについて、それぞれの比較観点に関し比較が容易となるような比較情報を作成する。この比較情報は、比較観点が、加減速、騒音、振動のそれぞれにおいて、経過時間に対する加減速の値、騒音の値、あるいは振動値の変化状態を画像として表示可能となるよう作成される。
【0048】
また、比較情報が、騒音の場合には、この画像による比較情報とは別に、音としてスピーカー25から出力可能となるように、音情報についても作成される。
【0049】
このように比較情報を作成した後、走行性能比較情報作成のサブルーチンを終了して次にステップ4に進み、ステップS34で作成された比較情報が、サーバ8から販売店端末3の販売店端末CPU22に出力され、ディスプレイ23に、図10に一例として示すように表示される。
図10は、ステップS31で、比較観点として騒音と加減速とを選択した場合における比較情報を示す画面であり、左上段は「騒音」が表示され、右上段は「加減速」が表示されている。この「騒音」、「加速」の表示の下には、双方とも顧客使用車1に相当する「お客様のデミオ」、購入対象車に相当する「アテンザ」、比較車両に対応する「A車」が表示されており、これらを選択し、且つ、その選択を確認できるように、それぞれの表示の近傍には、チェックボックスも対応して表示される。
【0050】
また、各段の枠内には、「OK」ボタンが表示されており、「OK」ボタンが選択されると、選択した比較観点において、選択した自動車に関する走行性能データが、その下の下段に表示される。
尚、「お客様のデミオ」や「アテンザ」等の車名の表示は、ステップS1で顧客使用車1として「デミオ」を、購入対象車として「アテンザ」を入力したことに対応して表示されるもので、これによりステップS1での入力の確認を容易にしている。
【0051】
このような構成により、例えば、騒音において、顧客使用車1と購入対象車とを比較する場合には、図10で示されるように「お客様のデミオ」と「アテンザ」が選択され、「OK」ボタンが選択されると、ステップS31で選択された走行路を走行中における顧客使用車1の騒音mと購入対象車の騒音nとが、横軸を経過時間、縦軸を騒音の値とするグラフによりその変化状況について表示される。(図10のm、n参照)尚、横軸は、走行距離でも良い。
【0052】
同様にして、加減速、振動の比較観点についても、同様に選択されることで、下段に同様にグラフ化して表示されるが、騒音が選択されている時に、下段の更に下に設定された「スピーカ」ボタンが選択されると、スピーカ25から先ずは顧客使用車1の騒音が発せられ、それが終了すると次に購入対象車の騒音が発生される。
このように、騒音について、実際にスピーカ25から発するようにしたので、端末操作者あるいは、顧客は、騒音についての比較が容易となる。
【0053】
また、加減速を比較するために、実際の乗員の視界状況が認識できるように画面の左に購入対象車の視界画像を表示し、画面の右に購入対象車の視界画像を表示させ、これらに同じ走行路を走行する際の動画を比較可能に表示させても良い。
【0054】
尚、本例では、比較観点として騒音のみが選択された時に、下段でその変化をグラフで表示するようにしたが、騒音と同時に加減速について選択された場合には、騒音のグラフを示す下段の更に下に別の枠を設け、この枠中に加減速に関するグラフを、横軸を同じ尺度として表示しても良い。
また、比較観点として、ステップS31で、騒音、加減速、振動の3つの観点が選択された場合には、この3つの観点を同時に比較表示しても良いことは、言うまでもない。
【0055】
(試乗コースの作成処理)
次にステップS5に進むと、ステップS5では、図11に示すサブルーチンに進み、これにより試乗コースの作成処理が実行される。
この試乗コースの作成処理は、販売店端末3が設置された販売店に、顧客が来店し、購入対象車を試乗する場合において、顧客使用車1と購入対象車との走行性能の比較がし易い走行路、つまり、顧客にとって、顧客使用車1と購入対象車との走行性能の差が、識別し易い走行路を自動的に抽出し、この走行路を含む試乗コース(試乗用の走行経路。つまり、例えば販売店から販売店に戻るまでの走行経路を示したもの。)を自動的に作成するための処理である。尚、本実施形態では、この試乗コースの作成は、条件の範囲内であれば可能な限り複数の試乗コースを作成するようプログラムされており、端末操作者や顧客は、これら複数の試乗コースから、最適な試乗コースを選択可能であるため、顧客の要求をより満足させることが可能となる。
【0056】
図11において、ステップS51では、注目観点の入力が行われるが、この観点は、ステップS31で入力された比較パラメータの入力画面において入力された比較観点の入力情報が流用される。つまり、サーバ8は、加減速、騒音、振動の比較観点の内、ステップS31で入力された比較観点を注目観点として設定する。尚、ステップS31の入力処理とは別に、試乗コース作成用に、ステップS31の比較観点の入力と同様にして、別途入力画面を販売店端末3のディスプレイ23に表示、設定して入力処理させても良い。
【0057】
また、ステップS51では、試乗可能な試乗コースの範囲も入力される。
これも、ステップS31での比較パラメータの入力画面において入力された「お客様が最近走行した走行路」での入力情報が流用される。つまり、ステップS31の入力項目の内「地図指定(半径15km以内)」が選択された場合、販売店を中心として半径15km以内の試乗コースを作成するよう指定されたことになり、「時間指定(往復30分以内)」が選択された場合、販売店を試乗車が試乗をスタートして往復30分以内で、再度販売店に戻ることが可能な試乗コースを作成するよう指定されたことになる。
また、「お客様が最近よく運転される走行路」が選択された場合、販売店を中心として半径15km以内の試乗コースを作成するよう指定されたことになる。
【0058】
尚、ステップS31の入力処理とは別に、試乗コース作成用に、ステップS31の「お客様が最近走行した走行路」の入力と同様にして、別途入力画面を販売店端末3のディスプレイ23に表示、設定して入力処理させても良く、この場合、「お客様が最近走行した走行路の設定」の表示に代えて「試乗コースの範囲の指定」と表示し、「地図指定(半径15km以内)」の表示に代えて「距離指定(半径15km以内)」と表示すれば、より好ましい。
【0059】
次に、ステップS52に進み、渋滞や通行止め等に関する道路交通情報を入力する。この道路交通情報は、自動的に、サーバ8からインターネット6を介して、道路交通情報センター(図示せず)に通信を接続させて、販売店付近の走行路における最新の道路交通情報を入手することにより行われる。
【0060】
次に、ステップS53に進み、顧客使用車1が最近走行した走行路であるとともに、ステップS51により指定された範囲内で、現在、渋滞や通行止めではない走行路であり、且つ、ステップS51で選択された走行性能の注目観点における顧客使用車1と購入対象車との差が、顧客にとって識別し易い走行路(つまり、試乗用走行路)を含んでいる試乗コースを、複数かあるいは複数ない場合には1つのコースについて算出する。
【0061】
この算出方法は、ステップS51における「地図指定」、「時間指定」、あるいは「お客様が最近よく運転される走行路」の選択に応じて、若干方法が異なる。
先ず、「地図指定」が選択された場合は、販売店端末3が設置された販売店から半径15km以内の道路地図が、地図情報データベース10から読み出され、このデータベースにおける地図上の道路の内、顧客使用車1が走行した走行路であって、且つ、最新の道路交通情報から渋滞や通行止めではない走行路が、初期抽出走行路として抽出される。
次に、この初期抽出走行路から、ステップS51で選択された走行性能に関し、注目観点の差が出易い試乗用走行路を抽出する。
具体的には、初期抽出走行路が抽出された後、この初期抽出走行路の特性と、この初期抽出走行路を顧客使用車1が走行した時における顧客使用車1の実走行データ内の車速データと、試乗車の走行性能データとが読み出され、これらに基づいて、試乗車が初期抽出走行路を、当該車速データの車速で走行した場合における走行性能データが予測演算される。(請求項5記載の予測演算部に相当)尚、この予測演算処理方法は、図8のステップS33で示された予測演算処理方法と同じである。
【0062】
次に、こうして予測された走行性能データと、顧客使用車1が初期抽出走行路を走行した時の実際の走行性能データとが比較され、これらの走行性能データの差異が大きい初期抽出走行路を抽出処理する。この抽出処理された初期抽出走行路が試乗用走行路となる。
その後、このように抽出された試乗用走行路を含むような試乗コースが設定される。この試乗コースの設定方法は、販売店端末3が設置された販売店から半径15km以内の走行路内で、販売店から主要な走行路を走行しつつ、抽出された試乗用走行路を走行するような試乗コースを設定すれば良い。
【0063】
この場合、試乗コースの設定において、同じ観点を評価可能な試乗用走行路が販売店を中心として複数存在している場合には、それぞれの試乗用走行路の内、1つの試乗用走行路のみを含む試乗コースを、同じ観点の試乗用走行路の数だけ、複数算出する。
つまり、上述の「加減速」と「騒音」が選択されていた場合の例で、加速度を評価可能な試乗用走行路が、試乗用走行路A1と試乗用走行路A2との2つ存在し、騒音を評価可能な試乗用走行路として試乗用走行路Bが存在していた場合には、加速度を評価する試乗用走行路A1と試乗用走行路Bとを含む試乗コースと、試乗用走行路A2と試乗用走行路Bとを含む試乗コースとの2つが算出されることになる。
このような方法により、例えば、注目観点として「加減速」と「騒音」が選択されていた場合には、初期抽出走行路の内、加減速性能の差異が大きくなり易いカーブや山道などの試乗用走行路と、騒音性能の差異が大きくなり易いトンネルや高速走行が可能な試乗用走行路とを含む試乗コースが設定される。
【0064】
また、ステップS51で「時間指定」が選択された場合には、販売店端末3が設置された販売店から購入対象車が試乗を開始した後、30分以内で販売店に戻ってくることが可能な範囲内の道路地図が、地図情報データベース10から読み出される。この処理は、地図情報データベース10の地図情報として、各走行路毎、自動車がこの走行路を走行した時の基準車速(因みに、基準車速は、最高速度かあるいはそれより若干低い車速で設定される)が記録されており、この基準車速に基づいて、販売店を出て販売店に戻ってくる多数の試乗コースが算出される。尚、このような多数の試乗コースは、予め地図情報データベース10内で記憶していても良い。
次に、このように求めた各試乗コースについて、それぞれ上述の初期抽出走行路を含む試乗コースが抽出され、更に、このように抽出された試乗コース内の初期抽出走行路に対して、上述ような試乗車の走行性能の予測演算と、予測された試乗車の走行性能と顧客使用車1の走行性能との比較が行われて、この差異が大きい試乗用走行路が抽出される。この試乗用走行路を含む試乗コースが、試乗コースとして設定されることになる。
【0065】
また、ステップS51で、「お客様が最近よく運転される走行路」が選択された場合は、販売店端末3が設置された販売店から半径15km以内の道路地図が、地図情報データベース10から読み出され、このデータベースにおける地図上の道路の内、顧客使用車1が最近よく走行した走行路、つまり、顧客使用車1の車載機1に記録された実車両データ内で、顧客使用車1が走行した頻度の高い走行路の上位5位までの走行路であって、且つ、最新の道路交通情報から渋滞や通行止めではない走行路が、初期抽出走行路として抽出される。その後は、上述のステップS51において「地図指定」が選択された場合と同様にして、この初期抽出走行路から試乗用走行路が抽出され、更に、複数あるいは1つの試乗コースが算出される。
【0066】
このように、「地図指定」、「時間指定」及び「お客様が最近よく運転される走行路」において、販売店からの距離や試乗時間の範囲を規定するのは、試乗時間が長時間とならないよう規制を行うためであり、これにより、顧客に対して効率良く試乗を行うことができるとともに、多くの顧客による試乗が可能となる。
【0067】
尚、ステップS51において、「地図指定」あるいは「お客様が最近よく運転される走行路」が選択された場合において、上述のようにそれぞれ試乗コースを求めた後、求められた試乗コースでの試乗を、地図情報データベース10に記録された上述の基準車速で行った時、試乗に要する時間が例えば40分などの所定時間以上であるか否かを判断し、試乗に所定時間以上要すと判断した時は、その試乗コースを除外したり、あるいは、後述するように、試乗コースを販売店端末3のディスプレイ23に選択可能に表示する際において、このような試乗コースを赤色等で表示することによって、端末操作者に警告をおこなっても良い。これにより、より確実に試乗時間の長時間化を防止できる。
また、試乗コースとしては、販売店から販売店に戻るまでの全走行経路とする代わりに、販売店とは異なる地図上の或る地点から或る地点までの走行経路であっても構わない。
【0068】
次に、試乗コースの選択のサブルーチンを終了した後、図6のステップ6に戻り、ステップS53で求められた複数、あるいは1つの試乗コースに関する情報を、販売店端末3にインターネット6などを介して出力し、販売店端末3のディスプレイ23に表示する。
【0069】
具体的には、図12においてその一例を示すように、算出された複数、あるいは1つの試乗コースを、例えば「MM町往復」や、「NNバイパス」等のようにして表示する。またそれぞれに対応して、端末操作者による選択、及びその確認が可能となるようチェックボックスも表示させる。表示された試乗コースの内、入力デバイス24によって、いずれか1つのチェックボックスにv印が入力されて試乗コースが選択されると、その右段に、選択された試乗コースCを指示する地図が表示されるとともに、左下段には、選択された試乗コースCにおける試乗ポイント(請求項7記載の差異関連情報に相当)が表示される。
この試乗ポイントは、図11のステップ51で選択された注目観点の評価を、選択された試乗コースC上のどの地点で評価すれば、顧客使用車1と購入対象車との比較が行い易いかを、地名等を用いたり、あるいは地図上で認識可能に表示するなどして示すものであり、図11のステップS53で試乗用走行路を算出した結果に基づいて表示される。これにより、試乗コースCの地図を単に提供されるだけでなく、試乗ポイントの情報の提供を受けれるため、試乗する顧客の試乗を適切にサポートできる。
尚、図11の地図上で表示された試乗コースCにおいて、走行性能の注目観点として「加減速」が選択された場合には、ステップS53で試乗用走行路C1が抽出され、これは試乗ポイントにおいて「XX峠」として具体的に表示されている。また、注目観点として「騒音」が選択された場合には、ステップS53で試乗用走行路C2が抽出され、これは試乗ポイントにおいて「YYトンネル」として表示されている。
【0070】
顧客が試乗する際には、この画面をプリンターなどにより印刷し、この印刷物を参照しながら試乗を行っても良いが、本実施形態では、図12の画面の右下に「試乗車に送信」ボタンが表示されており、これにより、顧客は、試乗車のナビゲーション装置による試乗コースの経路誘導を受けながら試乗することが可能となる。つまり、「試乗車に送信」ボタンが選択されると、図12に示す全画像情報、あるいは地図情報や、試乗ポイントの情報が、インターネット6等の無線通信手段を介して試乗車に搭載されたナビゲーション装置に転送され、ナビゲーション装置では、選択された試乗コースを、内蔵する地図情報の地図画面上から抽出する。そして、顧客が試乗する際には、ナビゲーション装置の画面にその試乗コースを表示したり、顧客に対し音声等より試乗コースの情報を提供したりすることで、顧客に試乗コースに関する情報を的確に伝えることが可能となる。
また、この場合には、図12の下段で、「顧客使用車での走行条件」として表示するように、実車両データにおける走行性能データの内、例えば、過去、顧客使用車1が試乗用走行路を走行した時における走行条件としての車速データ等を表示させてもよい。更にこのような走行条件を、試乗車の走行に合わせて、試乗車が実際に試乗用走行路を走行している時か、走行を開始する前に、試乗車を操作等する顧客に対し表示あるいは音声等により報知させてもよい。
【0071】
図12の画面の「試乗車に送信」ボタンの下には、「試乗データの比較」ボタンが表示されており、顧客が試乗を終了した後このボタンが選択されると、選択された注目観点における試乗中の購入対象車と顧客使用車1との比較情報が作成される。
具体的には、試乗車にも、顧客使用車1と同様に、車速センサ、Gセンサ、振動センサ、騒音検出センサ、アクセル開度センサ、ECU、ブレーキセンサと、車載CPU、車載通信機、及び車載メモリが搭載されており、これらによって、走行性能を検出し、記憶し、送信可能に構成されている。そして、顧客が試乗車による試乗を開始すると、自動的、あるいは顧客によるボタン等の操作により走行性能の検出及び記録を開始し、試乗中は、こうした検出と記憶とを定期的に実行する。試乗後、こうして記録された走行性能を、インターネット6を介して、サーバ8に送信させ、サーバ8にて、顧客使用車1と試乗車との走行性能に関する比較情報を作成し、販売店端末3に送信して、ディスプレイ23に比較情報を表示させる。尚、このような比較情報の作成及び表示は、図8のステップS34で示す比較情報の作成処理及び図10に示すような画像表示と同じで良く、これにより、顧客に対し、より適切な走行性能の比較情報を提供できる。
【0072】
尚、試乗中に、試乗車が検出した現在の走行性能と、現在走行している走行路に関する顧客使用車1の走行性能との比較情報の表示を、試乗車の車載機に接続されたナビゲーション装置の表示画面に表示させてもよく、この場合試乗車は、サーバ8から顧客使用車1の走行性能を、インターネット6を介して入力すれば良い。
【0073】
以上のような本実施形態における走行性能比較情報の作成処理により、顧客が新車購入を検討する際には、顧客が現在良く使用している顧客使用車1などの自動車の走行性能と、購入を検討している購入対象車の走行性能との比較情報を簡単に作成して、顧客や販売員に提供できるので、顧客や販売員は、これらの走行性能の差異を容易に比較することができ、新車購入を容易にサポートすることが可能となる。
また、試乗コースの作成処理により、顧客が購入対象車を試乗する際に、顧客使用車1と購入対象車との走行性能における差異を認識しやすい試乗用走行路を抽出し、このような試乗用走行路を含む試乗コースを提供できるので、顧客は、購入対象車を試乗することで、容易に顧客使用車1と購入対象車との走行性能における差異を認識でき、購入対象車の走行性能を的確に認識あるいは評価することができる。また、これによっても新車購入の決断を容易にサポートすることができる。
【0074】
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、図11のステップS53において、顧客使用車1が所定車速で走行している走行路を含む初期抽出走行路から、試乗車で走行した時の走行性能を予測し、この予測された走行路と顧客使用車1の実際の走行性能との差異が大きい走行路を試乗用走行路としたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、顧客使用車1の実際の走行性能データから多様な車速における走行性能を読み出すとともに、新車データベース9aから試乗車の多様な車速における走行性能を読み出し、これらの走行性能を比較した結果、走行性能の差異が大きくなる車速を抽出する。次に、このような車速で走行することが可能な走行路を、地図情報データベース10の走行路から、上述した各走行路の基準車速と比較することにより抽出して、これを試乗用走行路としても良く、これによっても、試乗時における試乗車と顧客使用車1との走行性能上の差異が明確となる。
【0075】
また、本実施形態においては、顧客が、比較観点や注目観点を入力する前に、既に顧客使用車1から走行性能に関する全てのデータをサーバ8に入力させているが、これに代えて、顧客が比較観点や注目観点を入力した後、入力された観点に関する走行性能データのみを顧客使用車1から入力しても良い。具体的には、上述の実施形態において、図6のステップS2における顧客使用車1の実車両データの読み出しを実行せず、これに代えて、図8のステップ32、あるいはステップS52の前で、図6のステップ2に相当する処理を実行する。
これにより、顧客使用車1から送信される実車両データのデータ量を減少にでき、無駄な送信を防止できる。
【0076】
また、本実施形態では、走行性能の観点としては、加減速、騒音、振動としたが、この他にも、燃費や、購入対象車がカーブを走行する際におけるステアリング操作力や、ブレーキ操作を行った時におけるブレーキの効き具合であっても良い。
この場合、燃費であれば、新車の燃費データとしては、新車が所定の車速で定常運転走行した時の単位距離当たりの燃料消費量を多様な車速に関して記憶するとともに、新車の車速が所定のパターン(変化車速など)で変化した時の燃料消費量を多様なパターンについても記憶し、顧客使用車1では、ECU17から燃料消費量を検出すれば良い。また、ステアリング操作力の場合であれば、新車のステアリング操作力のデータとして、多様なカーブの形態とステアリング操作力との関係について記録しておくとともに、顧客使用車1では、ステアリング装置にステアリング操作力検出センサを設置し、これにより操作力を検出すれば良い。ブレーキの効きの場合は、新車のブレーキの効きに関するデータとしては、ペダルの踏込み力と車両の減速状態とに関するデータを記憶しておくとともに、顧客使用車1のブレーキセンサにより、ブレーキペダルの踏込み力を検出すれば良い。
【0077】
また、本実施形態においては、購入対象車とお客様のお車の入力及び比較パラメータの入力を、販売店端末3により行い、サーバ8において作成された比較情報や試乗コースを、販売店端末3に送信したが、これに代えて、購入対象車とお客様のお車の入力及び比較パラメータの入力を、顧客端末5により行わせ、サーバ8において作成された比較情報や試乗コースの情報を、顧客端末5に送信しても良い。更に、本実施形態と同様に購入対象車とお客様のお車の入力及び比較パラメータの入力は、販売店端末3により行わせるが、一方でサーバ8において作成された比較情報や試乗コースの情報は、顧客端末5に送信しても良い。
これにより、顧客は販売店に出向かなくても、自宅等で簡単に、顧客使用車1と購入対象車との走行性能の比較や、走行性能を確認しやすい試乗コース情報の入手が可能となる。
また、本実施形態においては、購入対象車を新車とし、販売店を、新車販売を行う自動車販売店としたが、購入対象車が中古車で、販売店は中古車販売店の場合でも、本実施形態のシステムは適用可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る発明において、走行性能における試乗車と指定車両との差異が明確となり易い試乗用の走行路を、簡単に選択することができ、顧客に対して試乗車の走行性能を的確に認識あるいは評価可能な試乗用走行路を、確実に提供することができる。
従って、顧客は、こうして提供された試乗用の走行路を試乗車で試乗走行することで、顧客が走行性能についてよく認識している指定車両の走行性能に対する試乗車、つまり購入対象車の走行性能を、的確に認識あるいは評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る自動車の販売支援ネットワーク・システムの全体概略構成図。
【図2】顧客使用車1の車載機2の構成図。
【図3】販売店端末3の構成を示すブロック図。
【図4】顧客端末5の構成を示すブロック図。
【図5】販売支援装置4の構成を示すブロック図。
【図6】サーバ8が行う全体の処理動作を示すフローチャート。
【図7】販売店端末3に表示される購入対象車とお客様のお車の入力画面を例示する図。
【図8】サーバ8が行う走行性能比較情報作成の処理動作を詳細に示すフローチャート。
【図9】販売店端末3に表示される比較パラメータの入力画面を例示する図。
【図10】販売店端末3に表示される比較情報の表示画面を例示する図。
【図11】サーバ8が行う試乗コースの算出の処理動作を詳細に示すフローチャート。
【図12】販売店端末3に表示される試乗コースの表示画面を例示する図。
【符号の説明】
1:顧客使用車
2:車載機
3:販売店端末
4:販売支援装置
6:インターネット
8:サーバ
9a:新車データベース
9b:競合車データベース
10:地図情報データベース
Claims (9)
- 顧客が試乗車を試乗する際における試乗用走行路を、端末を使用する端末操作者に提供可能に構成される試乗車の試乗用走行路選定支援装置であって、
上記試乗車の走行性能データを、試乗車の種類に応じて記憶する記憶手段と、
端末により指定された上記試乗車の種類の入力を受付ける車種受付手段と、
端末により指定された指定車両が、実際に走行することによって記録された走行性能データを、無線による通信手段を介して読み出す読出手段と、
該試乗車が走行可能な走行路を記憶する走行路記憶手段と、
上記車種受付手段により受付られた上記試乗車における走行性能データを、上記記憶手段から読み出すとともに、該試乗車の走行性能データと、上記読出手段により読み出された上記指定車両の走行性能データと、上記走行路記憶手段に記憶された上記走行路とに基づいて、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異が大きい走行路を、試乗用走行路として選択する走行路選択手段と、
該走行路選択手段により選択された該試乗用走行路を、顧客に提供可能となるよう端末に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 端末によって、走行性能に関する複数の観点の内、選択された少なくとも一部の観点を受付ける観点受付手段を備え、
上記走行路選択手段は、走行性能の内、該観点受付手段により受付けられた観点における上記試乗車と上記指定車両との差異が大きい走行路を、上記試乗用走行路として選択することを特徴とする試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 上記走行路記憶手段により記憶された上記走行路に対し、試乗可能な所定範囲内の走行路を設定する走行路範囲特定手段を備え、
上記走行路選択手段は、該走行路範囲特定手段により範囲が特定された特定範囲内走行路から、上記試乗用走行路を選択することを特徴とする請求項1記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 上記読出手段は、上記指定車両の走行性能データの他に、該走行性能データが取得された時に、該指定車両が走行していた上記走行路の位置に関する走行路位置データも読み出すとともに、
上記走行路選択手段は、該走行路位置データと、上記試乗車の走行性能データと、上記指定車両の走行性能データとに基づいて、該指定車両が走行していた上記走行路から、上記試乗用走行路を選択することを特徴とする請求項1記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 上記走行路選択手段は、上記走行路位置データ及び上記試乗車の走行性能データに基づいて、上記指定車両の走行性能データが取得された該走行路を上記試乗車が走行した場合における該試乗車の走行性能を予測演算する予測演算部を具備するとともに、該予測演算部により予測された該試乗車の走行性能と、該指定車両の走行性能との差異が大きい該走行路を、上記試乗用走行路として選択することを特徴とする請求項4記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。
- 上記走行路記憶手段により記憶された走行路に関する交通情報を取得する交通情報取得手段を備え、
上記走行路選択手段は、上記試乗用走行路として、該交通情報取得手段に基づいて車両の交通が妨げられている走行路の選択を規制することを特徴とする請求項1記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 上記走行路選択手段により選択された上記試乗用走行路に関して、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異に関連する差異関連情報を作成する走行性能情報作成手段を備え、
上記出力手段は、該試乗用走行路とともに該差異関連情報も出力することを特徴とする請求項1記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 上記読出手段は、上記指定車両の走行性能データとともに、この走行性能データが検出された時の該指定車両における走行条件も読み出すとともに、
上記試乗車に搭載された走行条件報知手段に対し、該読出手段により読み出された、該指定車両が該試乗用走行路を走行した時の走行条件を、報知可能に出力する走行条件出力手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の試乗車の試乗用走行路選定支援装置。 - 顧客が試乗車を試乗する際における試乗用走行路を、端末を使用する端末操作者に提供可能に構成された試乗車の試乗用走行路選定支援装置を制御するための試乗車の試乗用走行路選定支援プログラムであって、
該試乗用走行路選定支援装置に対し、
端末により指定された上記試乗車の種類の入力を受付ける車種受付処理と、
端末により指定された指定車両が、実際に走行することによって記録された走行性能データを、無線による通信手段を介して読み出す読出処理と、
上記試乗車の種類に応じて該試乗車の走行性能データについて記憶する記憶手段から、上記車種受付処理により受付られた上記試乗車における走行性能データを読み出すとともに、該試乗車の走行性能データと、上記読出処理により読み出された上記指定車両の走行性能データと、該試乗車が走行可能な走行路を記憶する走行路記憶手段に記憶された上記走行路とに基づいて、走行性能における該試乗車と該指定車両との差異が大きい該走行路を、試乗用走行路として選択する走行路選択処理と、
該走行路選択処理により選択された該試乗用走行路を、顧客に提供可能となるよう端末に出力する出力処理とを実行させることを特徴とする試乗車の試乗用走行路選定支援プログラム。
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