JP2005043020A - ガスコンロ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガスバーナ(2)の火力を設定する為のスライド式又は回転式の火力調節ツマミ(S)と、前記ガスバーナ(2)の点火と消火を行なう為の点・消火操作部を備えたガスコンロに於いて、鍋のサイズや材質等の種類に応じて熱効率が最も高くなるような火力設定を可能にする。又、特別に大きな鍋であっても、熱効率の高い加熱ができるようにする。
【解決手段】 前記火力調節ツマミで設定されたガスバーナ(2)の燃焼量に対する鍋の吸熱量の割合として定まる熱効率を最大にできる火力を設定する為の鍋種毎の適正火力マークの夫々(6)が、前記火力調節ツマミ(S)の動作域に表示されていること。
又、前記火力調節ツマミ(S)で設定可能な最大火力を超える特別火力を設定する為の特別火力設定操作子(14)が設けられ、前記特別火力設定操作子(14)が操作されたときは、前記ガスバーナ(2)の火力が、前記火力調節ツマミ(S)で設定された火力より優先して前記特別火力に設定される。
【選択図】 図1
【解決手段】 前記火力調節ツマミで設定されたガスバーナ(2)の燃焼量に対する鍋の吸熱量の割合として定まる熱効率を最大にできる火力を設定する為の鍋種毎の適正火力マークの夫々(6)が、前記火力調節ツマミ(S)の動作域に表示されていること。
又、前記火力調節ツマミ(S)で設定可能な最大火力を超える特別火力を設定する為の特別火力設定操作子(14)が設けられ、前記特別火力設定操作子(14)が操作されたときは、前記ガスバーナ(2)の火力が、前記火力調節ツマミ(S)で設定された火力より優先して前記特別火力に設定される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、熱効率の向上を企画したガスコンロに関するものである。
図9は従来のガスコンロを示す正面図である。
コンロ本体(1)の正面には、ガスバーナ(2)用の点・消火ボタン(11)が配設されていると共に、該点・消火ボタン(11)の上方には横方向にスライド自在な火力調節ツマミ(S)が設けられており、該火力調節ツマミ(S)のスライドによってガスバーナ(2)の火力設定が行なえるようになっている。
コンロ本体(1)の正面には、ガスバーナ(2)用の点・消火ボタン(11)が配設されていると共に、該点・消火ボタン(11)の上方には横方向にスライド自在な火力調節ツマミ(S)が設けられており、該火力調節ツマミ(S)のスライドによってガスバーナ(2)の火力設定が行なえるようになっている。
又、このガスコンロでは、鍋底温度を検知する温度センサ(19)の出力を監視しながらガスバーナ(2)を燃焼させることにより炊飯が行なえるようになっており、図10に示すように、該炊飯に適した火力を設定する為の炊飯表示(41)が火力調節ツマミ(S)のスライド域に形成されている。従って、火力調節ツマミ(S)を炊飯表示(41)に一致させてガスバーナ(2)を燃焼させると、これが炊飯に適した火力で燃焼して適正炊飯が行なえる。
特開平10−337251号公報(図1,図3)
一方、最近のエネルギー資源の有効活用に対する強い要請から、ガスコンロの技術開発においては熱効率の改善が重要なテーマになっており、コンロ本体(1)の天板やガスバーナ(2)の形状等、種々の観点から熱効率の改善方法が鋭意研究されている。
かかる背景の下、本発明の発明者は、被加熱物たる鍋を加熱する際の熱効率が高くなるような火力設定を可能にすることが、ガスコンロの熱効率の改善に極めて有効であるとの結論に到達し、本発明を成すに至った。
請求項1〜6に係る発明は、
『ガスバーナ(2)の火力を設定する為の火力調節ツマミと、前記ガスバーナ(2)の点火と消火を行なう為の点・消火操作部を備えたガスコンロ』に於いて、鍋のサイズや材質等の種類に応じて熱効率が最も高くなるような火力設定を可能にし、これにより、ガスコンロの熱効率の改善が図れるようにすることをその課題とする。
『ガスバーナ(2)の火力を設定する為の火力調節ツマミと、前記ガスバーナ(2)の点火と消火を行なう為の点・消火操作部を備えたガスコンロ』に於いて、鍋のサイズや材質等の種類に応じて熱効率が最も高くなるような火力設定を可能にし、これにより、ガスコンロの熱効率の改善が図れるようにすることをその課題とする。
請求項7〜8の発明は、特別に大きな鍋であっても、熱効率の高い加熱ができるようにすることをその課題とする。
[請求項1に係る発明について]
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の技術的手段は、
『前記火力調節ツマミで設定されたガスバーナ(2)の燃焼量に対する鍋の吸熱量の割合として定まる熱効率を最大にできる火力を設定する為の鍋種毎の適正火力マークが、前記火力調節ツマミの動作域に表示されている』ことである。
上記技術的手段によれば、使用する鍋種に対応する適正火力マークに火力調節ツマミを合わせ、この状態でガスバーナを燃焼させると、使用する鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力でガスバーナが燃焼する。
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の技術的手段は、
『前記火力調節ツマミで設定されたガスバーナ(2)の燃焼量に対する鍋の吸熱量の割合として定まる熱効率を最大にできる火力を設定する為の鍋種毎の適正火力マークが、前記火力調節ツマミの動作域に表示されている』ことである。
上記技術的手段によれば、使用する鍋種に対応する適正火力マークに火力調節ツマミを合わせ、この状態でガスバーナを燃焼させると、使用する鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力でガスバーナが燃焼する。
[請求項2に係る発明について]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、サイズによる鍋の種類である』ものでは、火力調節ツマミの操作により、サイズが異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、サイズによる鍋の種類である』ものでは、火力調節ツマミの操作により、サイズが異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
[請求項3に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、サイズと鍋材質の組合せによる鍋の種類である』ものとすることができる。
前記組合せとしては、例えば、鍋サイズが「大」で材質が「アルミニウム」、鍋サイズが「小」で材質が「アルミニウム」、鍋サイズが「大」で材質が「ステンレス」等、種々の組み合わせがある。
このものでは、鍋材質とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、サイズと鍋材質の組合せによる鍋の種類である』ものとすることができる。
前記組合せとしては、例えば、鍋サイズが「大」で材質が「アルミニウム」、鍋サイズが「小」で材質が「アルミニウム」、鍋サイズが「大」で材質が「ステンレス」等、種々の組み合わせがある。
このものでは、鍋材質とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
[請求項4に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋底形状とサイズの組合せによる鍋の種類である』ものとすることができる。
このものでは、鍋底形状とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定できる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋底形状とサイズの組合せによる鍋の種類である』ものとすることができる。
このものでは、鍋底形状とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定できる。
[請求項5に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋材質による鍋の種類である』ものでは、材質が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋材質による鍋の種類である』ものでは、材質が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
[請求項6に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋底形状による鍋の種類である』ものでは、鍋底形状が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記鍋種は、鍋底形状による鍋の種類である』ものでは、鍋底形状が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
[請求項7に係る発明]
上記課題を解決するための請求項7に係る発明の技術的手段は、
『前記火力調節ツマミで設定可能な最大火力を超える特別火力を設定する為の特別火力設定操作子が設けられ、
前記特別火力設定操作子が操作されたときは、前記ガスバーナの火力が、前記火力調節ツマミで設定された火力より優先して前記特別火力に設定される』ことである。
上記技術的手段によれば、特別火力設定操作子が操作されると、火力調節ツマミで設定可能な最大火力を超える特別火力でガスバーナが燃焼するから、特別に大きな鍋であっても、熱効率の高い加熱を行なうことができる。
上記課題を解決するための請求項7に係る発明の技術的手段は、
『前記火力調節ツマミで設定可能な最大火力を超える特別火力を設定する為の特別火力設定操作子が設けられ、
前記特別火力設定操作子が操作されたときは、前記ガスバーナの火力が、前記火力調節ツマミで設定された火力より優先して前記特別火力に設定される』ことである。
上記技術的手段によれば、特別火力設定操作子が操作されると、火力調節ツマミで設定可能な最大火力を超える特別火力でガスバーナが燃焼するから、特別に大きな鍋であっても、熱効率の高い加熱を行なうことができる。
[請求項8に係る発明]
前記請求項7に於いて、
『前記点・消火操作部による点火操作又は消火操作がされたときには、前記特別火力よりも、前記火力設定ツマミで設定された火力が優先される』ものでは、ガスバーナに点火したときに、これが特別火力で燃焼し始めることがない。
前記請求項7に於いて、
『前記点・消火操作部による点火操作又は消火操作がされたときには、前記特別火力よりも、前記火力設定ツマミで設定された火力が優先される』ものでは、ガスバーナに点火したときに、これが特別火力で燃焼し始めることがない。
本発明は次の特有の効果を有する。
火力調節ツマミを適正火力マークに合わせることによって、使用する鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力でガスバーナを燃焼させることができるから、ガスコンロの熱効率を改善することができる。
火力調節ツマミを適正火力マークに合わせることによって、使用する鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力でガスバーナを燃焼させることができるから、ガスコンロの熱効率を改善することができる。
請求項2に係る発明では、サイズが異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項3に係る発明では、鍋材質とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項4に係る発明では、鍋底形状とサイズの組合せ態様が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定できる。
請求項5,6に係る発明では、材質や鍋底形状が異なる種々の鍋を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定することができる。
請求項7に係る発明では、前述のように、特別に大きな鍋であっても、熱効率の高い加熱を行なうことができる。
請求項8に係る発明では、ガスバーナへの点火時に、該ガスバーナが特別火力で燃焼し始めることがない。
以下に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」と略称する。)について添付図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1に示すように、コンロ本体(1)の正面の左右に形成された操作部(10)の下方にはガスバーナ(2)用の点・消火操作部たる点・消火ボタン(11)が配設されていると共に、その上方に配設された火力調節ツマミ(S)は、横長のスリット(12)に沿ってスライドし得るようになっており、該スライドによって後述のガス供給用の流量調整弁(24)(図4,図7参照)が開度変化し、これにより、ガスバーナ(2)の火力を500Kcal/h〜3500Kcal/hの範囲で調節できるようになっている。
[全体構成]
図1に示すように、コンロ本体(1)の正面の左右に形成された操作部(10)の下方にはガスバーナ(2)用の点・消火操作部たる点・消火ボタン(11)が配設されていると共に、その上方に配設された火力調節ツマミ(S)は、横長のスリット(12)に沿ってスライドし得るようになっており、該スライドによって後述のガス供給用の流量調整弁(24)(図4,図7参照)が開度変化し、これにより、ガスバーナ(2)の火力を500Kcal/h〜3500Kcal/hの範囲で調節できるようになっている。
火力調節ツマミ(S)の動作域となるスリット(12)に沿った領域には、サイズ等の鍋種が異なっても、該鍋(9)を加熱する際の熱効率を最大にできる火力にする為に火力調節ツマミ(S)を合わせる適正火力マーク(63a)等を印刷した表示部(6)が形成されている。鍋サイズに対してガスバーナ(2)の火力が大きい場合は、炎が鍋底から外部に溢れる一方、鍋底が球面状に形成されている場合は鍋底外周と炎の距離が長くなり、これら何れの場合も火力を単純に大きくするのは熱効率の観点から望ましくないことから、前記鍋種に最適の火力が設定できるようにしているのである。
又、上記点・消火ボタン(11)の近傍には、上記火力調節ツマミ(S)で設定可能な最大火力を超える特別火力たる4000Kcal/hに火力設定する際に操作する特別火力設定操作子(14)が設けられており、ガスバーナ(2)の燃焼中に特別火力設定操作子(14)を投入すると、特別大きな鍋を効率的に加熱し得る4000Kcal/hの火力でガスバーナ(2)が燃焼するようになっている。
尚、コンロ本体(1)の中央部に設けられたグリル(16)は、グリル用点・消火ボタン(15)の操作によって点・消火できるようになっている。
尚、コンロ本体(1)の中央部に設けられたグリル(16)は、グリル用点・消火ボタン(15)の操作によって点・消火できるようになっている。
[表示部(6)の構成]
図2は、火力調節ツマミ(S)のスライド域に形成された表示部(6)の拡大図である。
図2の左端に位置する最大火力位置(61)から右端の最小火力位置(62)の間には、鍋底が平坦(以下、「平底」という。)のステンレス製の鍋(9)をサイズ面から4種類に分類した第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)が横方向に所定間隔で設けられており、第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)の夫々は、直径が30cm,25cm,20cm,及び15cmのステンレス製の平底の鍋(9)を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定する為の表示である。具体的には、火力調節ツマミ(S)をスライドさせて第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)に合わせると、ガスバーナ(2)の炎(F)(図1参照)の先端が鍋底の外周近傍に達するように設定されている。そして、火力調節ツマミ(S)を第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)に合わせて加熱調理すると、上記各直径の平底のステンレス製の鍋(9)に対する前記熱効率が最大にできるようになっている。
図2は、火力調節ツマミ(S)のスライド域に形成された表示部(6)の拡大図である。
図2の左端に位置する最大火力位置(61)から右端の最小火力位置(62)の間には、鍋底が平坦(以下、「平底」という。)のステンレス製の鍋(9)をサイズ面から4種類に分類した第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)が横方向に所定間隔で設けられており、第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)の夫々は、直径が30cm,25cm,20cm,及び15cmのステンレス製の平底の鍋(9)を加熱する際の熱効率を最大にできる火力に設定する為の表示である。具体的には、火力調節ツマミ(S)をスライドさせて第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)に合わせると、ガスバーナ(2)の炎(F)(図1参照)の先端が鍋底の外周近傍に達するように設定されている。そして、火力調節ツマミ(S)を第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)に合わせて加熱調理すると、上記各直径の平底のステンレス製の鍋(9)に対する前記熱効率が最大にできるようになっている。
スリット(12)の上方に表示された第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)の隣接部には、これらのサイズの鍋(9)であってもアルミニウム製の場合には前記ステンレス製の場合に対して火力を補正する必要があることから、該火力補正用の材質表示(64)が設けられている。例えば、火力調節ツマミ(S)を第1サイズ表示(63a)に隣接する材質表示(64)に合わせて加熱調理すると、直径30cmの平底のアルミニウム製の鍋(9)を加熱する際の熱効率を最大にできるようになっている。又、第2サイズ表示(63b)に隣接する材質表示(64)に合わせて加熱調理すると、直径25cmの平底のアルミニウム製の鍋(9)を加熱した場合の前記熱効率を最大にでき、更に、以下、第3,第4サイズ表示(63c)(63d)に隣接する各材質表示(64)に合わせて加熱調理したときには、上記と同様に、直径20cmや15cmの平底のアルミニウム製の鍋(9)を加熱した場合の前記熱効率を最大にできるようになっている。
上記材質表示(64)の隣接部には、鍋(9)の鍋底形状が丸(以下、「丸底」という。)の場合に、平底鍋に対して火力を補正する為の形状表示(65)(65)が各別に設けられている。例えば、火力調節ツマミ(S)を第1サイズ表示(63a)に隣接する材質表示(64)の隣に位置する形状表示(65)に合わせて加熱調理すると、直径30cmの丸底のアルミニウム製の鍋(9)を加熱した場合の熱効率を最大にできるようになっている。以下、第2〜第4サイズ表示(63b)〜(63d)についても同様である。
一方、スリット(12)の下方に示された第1〜第4サイズ表示(63a)〜(63d)の隣接部も、形状表示(65)が設けられている。従って、例えば、火力調節ツマミ(S)をスリット(12)の下側の第1サイズ表示(63a)に隣接する形状表示(65)に合わせて加熱調理すると、直径30cmの丸底のステンレス製の鍋(9)を加熱した場合の前記熱効率を最大にできる。又、スリット(12)の下側の第2サイズ表示(63b)に隣接する形状表示(65)に合わせて加熱調理すると、直径25cmの丸底のステンレス製の鍋(9)を加熱した場合の前記熱効率を最大にできる。以下同様に、第3,第4サイズ表示(63c)(63d)に隣接する各形状表示(65)に合わせて加熱調理したときも、直径20cm,15cmの丸底のステンレス製の鍋(9)を加熱した場合の熱効率を最大にすることができる。
[ガスバーナ(2)用のガス回路等]
図7はガスバーナ(2)へのガス回路(21)及びその制御回路の説明図である。
ガス回路(21)には、上流側から、電磁安全弁(22),元弁(23),開閉弁(29)及び、流量調整弁(24)がこの順序で配設されていると共に、前記開閉弁(29)と流量調整弁(24)を迂回するバイパス回路には特別火力設定弁(26)が配設されており、開閉弁(29)を閉じて特別火力設定弁(26)を開くと、開閉弁(29)を開いた状態で流量調整弁(24)単独で供給可能な最大ガス量より多くのガスをガスバーナ(2)に供給できるようになっている。具体的には、開閉弁(29)を開いて流量調整弁(24)を最大開度に設定したときにはガスバーナ(2)を3500Kcal/hで燃焼させ得る量のガスが供給できるのに対し、開閉弁(29)を閉じて特別火力設定弁(26)を開弁させた状態ではガスバーナ(2)を4000Kcal/hで燃焼させ得る量のガスが供給できるようになっている。
図7はガスバーナ(2)へのガス回路(21)及びその制御回路の説明図である。
ガス回路(21)には、上流側から、電磁安全弁(22),元弁(23),開閉弁(29)及び、流量調整弁(24)がこの順序で配設されていると共に、前記開閉弁(29)と流量調整弁(24)を迂回するバイパス回路には特別火力設定弁(26)が配設されており、開閉弁(29)を閉じて特別火力設定弁(26)を開くと、開閉弁(29)を開いた状態で流量調整弁(24)単独で供給可能な最大ガス量より多くのガスをガスバーナ(2)に供給できるようになっている。具体的には、開閉弁(29)を開いて流量調整弁(24)を最大開度に設定したときにはガスバーナ(2)を3500Kcal/hで燃焼させ得る量のガスが供給できるのに対し、開閉弁(29)を閉じて特別火力設定弁(26)を開弁させた状態ではガスバーナ(2)を4000Kcal/hで燃焼させ得る量のガスが供給できるようになっている。
又、上記電磁安全弁(22)や特別火力設定弁(26)等を制御する制御装置(36)には、点・消火ボタン(11)や特別火力設定操作子(14)、更にはガスバーナ(2)の燃焼状態を監視する熱電対(35)が接続されている。尚、本実施の形態では、点・消火ボタン(11)が押される毎に、後述のプッシュプッシュ機構によって上記元弁(23)が対応して開閉動作する。又、特別火力設定操作子(14)が押される毎に、制御装置(36)によって前記特別火力設定弁(26)が対応して開閉されるようになっている。尚、制御装置(36)は、流量調整弁(24)にガス供給する開閉弁(29)の開閉状態を、特別火力設定弁(26)と逆の開閉状態に制御し、これにより、特別火力設定弁(26)が開弁したときには、開閉弁(29)が閉弁して流量調整弁(24)によるガス量調整機能が働かないようにしている。
[バルブユニット]
上記電磁安全弁(22),元弁(23)及び流量調整弁(24)は、図3,図4に示すバルブユニット(8)に組み込まれている。
このバルブユニット(8)のケーシング(81)の前端には、前述した点・消火ボタン(11)の裏面に当接する可動子(83)が設けられていると共に、該可動子(83)はバネ(82)で前記点・消火ボタン(11)方向に付勢されている。又、該可動子(83)によってロッド(84)がバネ(85)の付勢力に抗して押し込まれるようになっていると共に、ロッド(84)の後端は電磁安全弁(22)の弁体(22a)に対向しており、ロッド(84)の中間部には元弁(23)の弁体(23a)が取付けられている。
上記電磁安全弁(22),元弁(23)及び流量調整弁(24)は、図3,図4に示すバルブユニット(8)に組み込まれている。
このバルブユニット(8)のケーシング(81)の前端には、前述した点・消火ボタン(11)の裏面に当接する可動子(83)が設けられていると共に、該可動子(83)はバネ(82)で前記点・消火ボタン(11)方向に付勢されている。又、該可動子(83)によってロッド(84)がバネ(85)の付勢力に抗して押し込まれるようになっていると共に、ロッド(84)の後端は電磁安全弁(22)の弁体(22a)に対向しており、ロッド(84)の中間部には元弁(23)の弁体(23a)が取付けられている。
可動子(83)は、プッシュプッシュ機構(86)によって、押し込み方向の後方の最終位置と押し込み前の初期位置の間を往復移動されるようになっていると共に、最終位置からの復帰動作が中間位置で係止されるようになっている。従って、点・消火ボタン(11)を押すと、可動子(83)を介してロッド(84)が後方に押されて移動し、元弁(23)が開弁されると共に電磁安全弁(22)が押し込まれて開弁し、同時に図示しない点火装置が作動してガスバーナ(2)に点火される。ガスバーナ(2)に点火されると、その炎孔に臨ませた熱電対(35)の起電力で電磁安全弁(22)が開弁状態に保持される。この状態で点・消火ボタン(11)の押し込み操作を解除すると、プッシュプッシュ機構(86)によって可動子(83)が押し込み方向の中間位置まで復帰される。この中間位置では、電磁安全弁(22)の押圧は解除されるが、該電磁安全弁(22)は上記のように熱電対(35)の起電力で開弁状態に保持されると共に、元弁(23)はロッド(84)で押し込み開弁された状態に維持される。これにより、ガスバーナ(2)は燃焼状態に維持される。点・消火ボタン(11)を再度押し込むと、可動子(83)の中間位置での係止が解除され、これにより、可動子(83)が初期位置へ復帰して元弁(23)が閉じられてガスバーナ(2)が消火され、又、熱電対(35)の起電力が消失するので電磁安全弁(22)も閉弁する。
尚、プッシュプッシュ機構(86)は、可動子(83)に形成された図5に示す如き略ハート状のカム溝(860)と、これに係合する係合子(861)とから成る、公知のハートカム式のものが採用されている。点・消火ボタン(11)の1回目の押し込み操作(点火操作)で可動子(83)が初期位置から最終位置に移動すると、係合子(861)がカム溝(860)のa点からb点に移動し、最終位置で押し込み力を解除すると、係合子(861)がカム溝(860)のb点からc点に移動して可動子(83)が中間位置で係止される。又、点・消火ボタン(11)の2回目の押し込み操作(消火操作)で係合子(861)がカム溝(860)のc点からd点に移動し、この状態で押し込み力を解除すると係合子(861)がa点に戻り、可動子(83)が初期位置に復帰する。又、カム溝(860)はa点とd点の前後方向距離をa点とb点の前後方向距離より短く設定した変形ハート状に形成されており、これにより、可動子(83)がb点に対応する位置に移動したときにガスバーナ(2)への点火装置が作動するようになっている。従って、可動子(83)がc点→d点→a点の範囲に対応する経路で移動する消火操作時には、該可動子(83)がb点に対応する位置を通過しないから、ガスバーナ(2)への点火装置は作動しない。
又、本実施の形態では、点火操作及び消火操作の際に点・消火ボタン(11)を押し込むと、図示しないリミットスイッチが作動して特別火力設定弁(26)を閉弁させる為の閉弁信号を出力する。従って、特別火力設定弁(26)が開いている状態で点・消火ボタン(11)が押し込まれる(点・消火操作がされる)と、上記閉弁信号によって特別火力設定弁(26)が閉弁され、これにより、火力調節ツマミ(S)で設定された火力に復帰する。
又、バルブユニット(8)に組み込まれた流量調整弁(24)は、ケーシング(81)内に形成された鉛直経路(87)の上端部に回動及び上下動自在に挿入されたニードル式の弁体(240)を備えている。鉛直経路(87)の上端にはキャップ(88)(図3,図4参照)が装着されており、該キャップ(88)の左右両側壁に細長い斜状のガイド孔(88a)が形成されている。そして、流量調整弁(24)の上端の左右側壁に突設したピン(88b)が上記ガイド孔(88a)に挿通されている。
又、キャップ(88)の頂部には火力調節レバー(51)が軸(91)で取付けられていると共に、該火力調節レバー(51)の基端部の両側辺部には、前記ピン(88b)を挟むフォーク部(51a)が屈曲垂下している。これにより、火力調節レバー(51)を回動すると、ピン(88b)が流量調整弁(24)と一体回動しつつガイド孔(88a)に案内されて上下移動し、ガスバーナ(2)へのガス供給量が増減される。尚、火力調節レバー(51)の先端部には、コンロ本体(1)の前面に形成されたスリット(12)に沿ってスライドする既述した操作つまみ火力調節ツマミ(S)が取付けられている。
一方、ガスバーナ(2)へ点火すべく点・消火ボタン(11)を押し込んだ時には、火力調節レバー(51)を点火位置(本実施の形態では、火力調節レバー(51)がスライド用のスリット(12)の左端たる強火位置)に強制移動させる機構がバルブユニット(8)に組み込まれている。この機構は、図3,6に示すように、ケーシング(81)の立上り部(89)の一側面に支軸(90)で回動自在に取付けられた連動レバー(80a)で構成されている。この連動レバー(80a)には、可動子(83)の上部にて後方に突出する突部(83b)(図6参照)に対向する力点部(80c)と、流量調整弁(24)を横方向に貫通するピン(88b)に対向する作用点部(80d)とが形成されている。これによれば、ガスバーナ(2)を燃焼させるべく点・消火ボタン(11)を押し込むと、可動子(83)が既述図5のd点に対応する位置より後方まで押されたとき、突部(83b)が連動レバー(80a)の力点部(80c)に当接して該連動レバー(80a)が揺動される。これにより、連動レバー(80a)の作用点部(80d)がピン(88b)に当接して該ピン(88b)が流量調整弁(24)と共に回動する。すると、上記ピン(88b)が図3,4に現れるガイド孔(88a)に案内されて上昇し、これにより、流量調整弁(24)が点火位置たる強火位置に移動される。
[使用の実際]
次に、上記ガスコンロの使用の実際について説明する。
先ず、五徳(G)に鍋(9)を載置して点・消火ボタン(11)を押し込むと、既述バルブ装置(8)の機構によって、火力調節ツマミ(S)が点火位置(本実施の形態では、火力調節ツマミ(S)がスライド用のスリット(12)の左端たる強火位置)に強制移動されると共に、電磁安全弁(22)と元弁(23)が開弁される。又、点・消火ボタン(11)の上記押し込み時には、既述リミットスイッチ(図示せず)の閉弁信号によって、特別火力設定弁(26)が閉弁されると共に開閉弁(29)が開弁される。従って、点・消火ボタン(11)の押し込み前に特別火力設定弁(26)が開弁状態にある場合は、これが閉弁されると共に開閉弁(29)が開弁され、これにより、前記点火に適したガス量(本実施の形態では強火に相当するガス量)がガスバーナ(2)に供給され、この状態で図示しない点火装置が作動してガスバーナ(2)が燃焼し始める。すると、ガスバーナ(2)の炎を監視する熱電対(35)の出力によって電磁安全弁(22)が開弁状態に維持され、これにより、ガスバーナ(2)の燃焼が継続する。
この状態で、五徳(G)に載置した鍋(9)を加熱する際の熱効率が最も高くなる火力に設定できるように火力調節ツマミ(S)をスライドさせる。
次に、上記ガスコンロの使用の実際について説明する。
先ず、五徳(G)に鍋(9)を載置して点・消火ボタン(11)を押し込むと、既述バルブ装置(8)の機構によって、火力調節ツマミ(S)が点火位置(本実施の形態では、火力調節ツマミ(S)がスライド用のスリット(12)の左端たる強火位置)に強制移動されると共に、電磁安全弁(22)と元弁(23)が開弁される。又、点・消火ボタン(11)の上記押し込み時には、既述リミットスイッチ(図示せず)の閉弁信号によって、特別火力設定弁(26)が閉弁されると共に開閉弁(29)が開弁される。従って、点・消火ボタン(11)の押し込み前に特別火力設定弁(26)が開弁状態にある場合は、これが閉弁されると共に開閉弁(29)が開弁され、これにより、前記点火に適したガス量(本実施の形態では強火に相当するガス量)がガスバーナ(2)に供給され、この状態で図示しない点火装置が作動してガスバーナ(2)が燃焼し始める。すると、ガスバーナ(2)の炎を監視する熱電対(35)の出力によって電磁安全弁(22)が開弁状態に維持され、これにより、ガスバーナ(2)の燃焼が継続する。
この状態で、五徳(G)に載置した鍋(9)を加熱する際の熱効率が最も高くなる火力に設定できるように火力調節ツマミ(S)をスライドさせる。
具体的には、直径30cmの平底のステンレス製の鍋(9)を加熱する場合は、火力調節ツマミ(S)を第1サイズ表示(63a)に合わせる。すると、既述したように、直径30cmの平底のステンレス製の鍋(9)を加熱する際の熱効率を最も高くできる火力でガスバーナ(2)が燃焼する。又、前記鍋(9)と材質のみが相違するアルミ製の鍋(9)を加熱する場合は、第1サイズ表示(63a)に隣接する材質表示(64)に火力調節ツマミ(S)を合わせる。更に、直径30cmの丸底のアルミ製の鍋(9)を加熱する場合は、火力調節ツマミ(S)を第1サイズ表示(63a)の隣接部の材質表示(64)に合わせる。又、直径30cmの丸底のステレス製の鍋(9)を加熱する場合は、スリット(12)の下方に設けられた第1サイズ表示(63a)の隣接部の形状表示(65)に火力調節ツマミ(S)を合わせる。同様に、直径が15cm〜25cmの鍋(9)を使用する場合は、上記直径(鍋サイズ)と材質や鍋底形状の組合せに応じて、第2〜第4サイズ表示(63b)〜(63d)及びこれらの隣接部に設けられた材質表示(64)や形状表示(65)に火力調節ツマミ(S)を合わせる。これにより、使用する鍋の前記熱効率を最も高くできる火力でガスバーナ(2)が燃焼し、熱効率の高いガスコンロが得られる。
一方、特別火力設定操作子(14)が投入されると、図7に現れる特別火力設定弁(26)が開弁すると共に開閉弁(29)が閉弁し、これにより、流量調整弁(24)で供給可能なガス量を超える量のガスが特別火力設定弁(26)からガスバーナ(2)へ供給され、これにより、火力調節ツマミ(S)で設定できる最大火力を超える特別火力でガスバーナ(2)が燃焼する。これにより、特別に大きなサイズの鍋(9)を効率的に加熱し得る火力設定ができる。
[変形例]
1.上記実施の形態では、スライド式の火力調節ツマミ(S)でガスバーナ(2)の火力設定を行なうようにしたが、図8に示すように、回転式の火力調節ツマミ(S)の外周域(動作域)に既述表示部(6)を形成してもよい。
2.上記実施の形態では、鍋(9)の材質として、ステンレスとアルミニウムを例示的に説明したが、銅、鉄、ガラス、陶器等、種々の材質を考慮し、これらの材質に適した火力に設定できる表示部(6)を形成してもよい。
1.上記実施の形態では、スライド式の火力調節ツマミ(S)でガスバーナ(2)の火力設定を行なうようにしたが、図8に示すように、回転式の火力調節ツマミ(S)の外周域(動作域)に既述表示部(6)を形成してもよい。
2.上記実施の形態では、鍋(9)の材質として、ステンレスとアルミニウムを例示的に説明したが、銅、鉄、ガラス、陶器等、種々の材質を考慮し、これらの材質に適した火力に設定できる表示部(6)を形成してもよい。
本発明は、テーブルコンロや、システムキッチンのカウンタートップに落とし込み状態に装着されるドロップインコンロ、更には、業務用のガスコンロ等、種々のガスコンロに適用できる。
(2)・・・ガスバーナ
(6)・・・表示部
(11)・・・点・消火ボタン
(14)・・・特別火力設定操作子
(S)・・・火力調節ツマミ
(6)・・・表示部
(11)・・・点・消火ボタン
(14)・・・特別火力設定操作子
(S)・・・火力調節ツマミ
Claims (8)
- ガスバーナ(2)の火力を設定する為の火力調節ツマミと、前記ガスバーナ(2)の点火と消火を行なう為の点・消火操作部を備えたガスコンロに於いて、
前記火力調節ツマミで設定されたガスバーナ(2)の燃焼量に対する鍋の吸熱量の割合として定まる熱効率を最大にできる火力を設定する為の鍋種毎の適正火力マークが、前記火力調節ツマミの動作域に表示されている、ガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロに於いて、
前記鍋種は、サイズによる鍋の種類である、ガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロに於いて、
前記鍋種は、鍋材質とサイズの組合せによる鍋の種類である、ガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロに於いて、
前記鍋種は、鍋底形状とサイズの組合せによる鍋の種類である、ガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロに於いて、
前記鍋種は、鍋材質による鍋の種類である、ガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロに於いて、
前記鍋種は、鍋底形状による鍋の種類である、ガスコンロ。 - スバーナ(2)の火力を設定する為のスライド式又は回転式の火力調節ツマミと、前記ガスバーナ(2)の点火と消火を行なう為の点・消火操作部を備えたガスコンロに於いて、
前記火力調節ツマミで設定可能な最大火力を超える特別火力を設定する為の特別火力設定操作子が設けられ、
前記特別火力設定操作子が操作されたときは、前記ガスバーナの火力が、前記火力調節ツマミで設定された火力より優先して前記特別火力に設定される、ガスコンロ。 - 請求項7に記載のガスコンロに於いて、
前記点・消火操作部による点火操作又は消火操作がされたときには、前記特別火力よりも、前記火力設定ツマミで設定された火力が優先される、ガスコンロ。
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