JP2005042067A - プラスチック光ファイバー被覆用樹脂 - Google Patents

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Yuki Goto
祐樹 後藤
Hiroyoshi Sen
裕喜 撰
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Abstract

【課題】 本発明は、成形性に優れた難燃性のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂を提
供する。
【解決手段】 酢酸ビニル含有量が10〜40重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合
体に塩化ビニルがグラフト共重合されてなる塩化ビニル系樹脂であって、エチレン−酢酸
ビニル共重合体の含有量が20〜60重量%であり、塩化ビニルの含有量が80〜40重
量%であり、好ましくは、塩化ビニル部分の平均重合度が400〜1400であることを
特徴とするプラスチック光ファイバー被覆用樹脂。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチック光ファイバー被覆用樹脂に関する。
従来、光を伝送する光ファイバーとしては、石英ガラス製のものとプラスチック製のも
のがある。石英ガラス製光ファイバーは伝送損失が非常に小さいため、長距離の光伝送及
びデータ伝送に広く使用されている。
一方、プラスチック光ファイバーは、石英ガラス製光ファイバーに比較し伝送損失は大
きいが、軽量である、大口径でも可撓性が優れている、加工が容易である、素子との接続
が容易である、安価である等の長所を有しているので、データリンク等の短距離伝送用や
センサー等に広く使用されており、特に、LAN、ISDN等の次世代通信網の形成用に
期待されている。
上記プラスチック光ファイバーを製造する方法としては、例えば、実質的にC−H結合
を有しない非結晶性の含フッ素重合体を溶融し、含フッ素重合体の溶融液の中心部に含フ
ッ素重合体との比較において屈折率の差が0.001以上である少なくとも1種類の物質
、またはその物質を含む含フッ素重合体を注入し、物質を拡散させながら、または拡散さ
せた後に成形することにより屈折率が連続的に変化する領域を形成して屈折率分布型光学
樹脂材料を製造し、次いで、加熱し、溶融させファイバー化することで外径の異なる様々
なプラスチック光ファイバーを製造する方法等が挙げられる(例えば、特許文献1、2、
3参照。)。
特開平8−5848号公報 WO93/08488 WO94/04949
上記プラスチック光ファイバーの直径が500μmを越える時は、ケーブル化や施工時
の引張力に対して応力が低いため、伝送損失の悪化や破断の問題は比較的少なく、又、施
工の際にもつれ難く取り扱い易い(即ち、ハンドリング性が良好である)が、500μm
以下の場合は、引張応力が高いと伝送損失の悪化や破断の恐れがあり、又、もつれ易く取
り扱いにくくなる(即ち、ハンドリング性が悪くなる)。そこで、直径が500μm以下
のプラスチック光ファイバーには保護層として熱可塑性樹脂を被覆することが行われてい
る。
プラスチック光ファイバーは、プラスチックで製造されているので、不燃性のガラスフ
ァイバーと比べ、それ自体が燃焼したり、炎に接した時にドリップするので、被覆材料に
は難燃性が求められれている。
被覆材料に難燃性を付与する方法としては、エチレン−アクリル酸エステル共重合体お
よびエチレン−オレフィン共重合体100重量部に金属水酸化物を100〜300重量部
添加する方法(例えば、特許文献4参照。)、被覆材料として塩素化ポリエチレンを使用
する方法(例えば、特許文献5参照。)等があげられるが、これらの方法では、被覆時の
加工性が悪く、難燃性は依然として不十分であった。
特開平7−77641号公報 特開平4−208902号公報
又、異なる方法として、被覆材料として塩化ビニル系樹脂を使用する方法も挙げられる
(例えば、特許文献6、7、8参照。)が、塩化ビニル系樹脂をプラスチック光ファイバ
ーに安定して被覆するのは困難であり、溶融成形時の樹脂温度が高すぎると、透光性等の
特性が低下するといった問題や、成形温度が低すぎると、被覆成形のために押出機から吐
出した塩化ビニル系樹脂皮膜が切断されてしまい、安定して被覆ができないといった問題
があった。
特開昭60−172005号公報 特開昭61−90110号公報 特開平6−167642号公報
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、成形性に優れた難燃性の
プラスチック光ファイバー被覆用樹脂を提供することを目的とする。
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂は、酢酸ビニル含有量が10〜40重量
%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニルがグラフト共重合されてなる塩化ビ
ニル系樹脂であって、エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が20〜60重量%であり
、塩化ビニルの含有量が80〜40重量%であることを特徴とする。
本発明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有量が10重量%
未満又は40重量%を超えると、塩化ビニル系樹脂に充分な耐衝撃性を付与することがで
きず、さらに成形体の外観や賦形性が悪くなるので、酢酸ビニル含有量が10〜40重量
%に限定され、好ましくは15〜35重量%である。又、エチレン−酢酸ビニル共重合体
の製造方法は、従来公知の任意の製造方法が採用されてよい。
本発明で用いられる塩化ビニル系樹脂は、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビ
ニルがグラフト共重合されてなる塩化ビニル系樹脂であって、エチレン−酢酸ビニル共重
合体の含有量は、20重量%未満では、充分な柔軟性がえられず、60重量%を超えると
充分な引張り強度が得られなくなるので、20〜60重量%であり、好ましくは25〜5
5重量%である。従って、塩化ビニルの含有量は80〜40重量%であり、好ましくは7
5〜45重量%である。。
上記塩化ビニル系樹脂の塩化ビニル部分の平均重合度は、400未満では耐衝撃性、引
張り強度等の機械的強度が低下し、2000を超えると、成形時の粘度が高くなり、プラ
スチック光ファイバーへの被覆が困難になるので、400〜2000が好ましく、より好
ましくは500〜1400である。
尚、本発明において、平均重合度とは、塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(TH
F)に溶解させ、濾過により不溶成分を除去した後、濾液中のTHFを乾燥除去して得た
樹脂を試料とし、JIS K−6721「塩化ビニル樹脂試験方法」に準拠して測定した
平均重合度を意味する。
上記共重合される塩化ビニルは、塩化ビニル単独が好ましいが、塩化ビニル系樹脂の物
性を阻害しない範囲で、塩化ビニルと共重合可能なビニルモノマーがグラフト共重合され
てもよい。
上記塩化ビニルと共重合可能なビニルモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等のビニルエステル;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリレート;エチレン、プロピレン等のオレフィン;(メタ)アク
リル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデンなどがあげられ
る。
上記塩化ビニルのグラフト共重合方法は、従来公知の任意の重合方法が採用されてよく
、例えば、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体と分散剤及び重合開始剤を水性媒体中に分
散した後、塩化ビニルモノマーを投入し、加熱して懸濁重合する方法が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸塩−ア
ルキルアクリレート共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル及びその部分ケン化物、
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプン、無水マレイン酸−スチレン共重合体等が挙
げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤としては、例えば、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボ
ネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、 αー クミルパーオキシネオデカノエー
ト等の有機パーオキサイド類、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス
−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
更に、必要に応じて、pH調整剤、酸化防止剤、水溶性増粘剤、重合度調節剤等を添加
してもよい。
上記懸濁重合法は、例えば、温度調整機及び撹拌機を備えた反応容器に、水性媒体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、分散剤、重合開始剤及び必要に応じて他の成分を投入する
。その後、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、更に撹拌条件下で塩化ビニルを投入し
た後、反応容器内をジャケットにより加熱し、グラフト重合を行う。
反応終了後は、未反応の塩化ビニル等を除去してスラリー状にし、更に脱水乾燥するこ
とによりグラフト共重合体が得られる。尚、重合温度は30〜90℃、重合時間は2〜2
0時間が好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂は、JIS K6773に準拠して測定
した柔軟温度が−30℃未満では、柔らかすぎて被覆用樹脂としての強度が得られず、1
0℃を超えると、被覆時の粘度が高くなり、被覆が困難になるので、−30〜10℃が好
ましく、より好ましくは−20℃〜0℃である。
柔軟温度をあげるためには、塩化ビニル系樹脂のエチレンー酢酸ビニル共重合体の含有
量を減らすのが好ましい。塩化ビニル系樹脂のエチレンー酢酸ビニル共重合体の含有量は
30〜55重量%が好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂は、周波数が0.1〜1rad/sec
における200℃での溶融粘弾性測定において、J’=G’/(G’2 +G”2 )で算出
されるJ’値が、3.0×10-5〜1.0×10-3(1/pa)が好ましい。尚、本発明
における粘弾性測定はレオメトリック社製RDA−2を用いて測定した粘弾性測定である
J’値が3.0×10-5(1/pa)未満になると、塩化ビニル系樹脂が溶融しても変
形しにくいために、金型吐出後の被覆成形中に塩化ビニル系樹脂が切れてしまい、安定し
て被覆できない。又、1.0×10-3(1/pa)より大きくなると、溶融塩化ビニル系
樹脂の弾性挙動が低いためドローダウンし易く真円を保持しにくくなり、均一に被覆でき
なくなるので上記範囲が好ましい。
上記J’値をあげるためには、塩化ビニルの重合度を高くするか、若しくはエチレンー
酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量を高くするのが好ましい。塩化ビニルの重合度は
500〜1000が好ましく、エチレンー酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は20
〜40重量%が好ましい。
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂は、JIS K7199に準拠して15
0℃にて測定した粘度が、剪断速度10〜100(1/sec)の範囲において、100
0〜16000(pa・s)が好ましい。
上記粘度が、1000(pa・s)未満になると、溶融塩化ビニル系樹脂の粘度が低く
なりすぎて垂れてしまい、真円の被覆層を形成しにくくなり、又、16000(pa・s
)を越えると、粘度が高くなりすぎて、押出機負荷が高くなり溶融押出成形しにくくなる
ので、上記範囲が好ましい。
上記粘度をさげるためには、塩化ビニルの重合度をさげるか、若しくは塩化ビニル系樹
脂のエチレンー酢酸ビニル共重合体の含有量を高くするのが好ましい。塩化ビニルの重合
度は500〜800が好ましく、塩化ビニル系樹脂のエチレンー酢酸ビニル共重合体の含
有量は35〜55重量%が好ましい。
上記プラスチック光ファイバー被覆用樹脂は、上記塩化ビニル系樹脂に、必要に応じて
、塩化ビニル樹脂成形体を製造する際に一般的に添加されている配合剤、例えば、熱安定
剤、熱安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改良剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、
紫外線吸収剤、顔料、可塑剤等が添加されてもよい。
上記熱安定剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている熱安定剤であ
れば、特に限定されず、例えば、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオク
チル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マ
レート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレート
ポリマー等の有機錫系安定剤、ステアリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等
の鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、バリウム−カドミ
ウム系安定剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい
上記安定化助剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている安定化助剤
であれば、特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ豆油エポキシ
化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、リン酸エステル等が挙げられる
。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記滑剤としては、塩化ビニル系樹脂組成物を成形する際に使用されている内部滑剤及
び外部滑剤があげられる。
上記内部滑剤は、熱成形加工時に溶融樹脂の流動粘度を低下し、摩擦発熱を防止する目
的で添加される滑剤であり、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ステ
アリン酸、ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、エポキシ化大豆油、ビス
アミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記外部滑剤は、熱成形加工時に溶融樹脂と金型表面との滑り効果を高める目的で添加
される滑剤であり、例えば、モンタン酸ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワ
ックス、エステルワックス等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
上記加工助剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている加工助剤であ
れば、特に限定されず、例えば、重量平均分子量10万〜200万のアルキルアクリレー
ト−アルキルメタクリレート共重合体であるアクリル系加工助剤が挙げられ、具体例とし
ては、n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルア
クリレート−メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記衝撃改良剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている衝撃改良剤
であれば、特に限定されず、例えば、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重
合体(MBS樹脂)、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム等が挙げられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記耐熱向上剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている衝撃改良剤
であれば、特に限定されず、例えば、α−メチルスチレン系、N−フェニルマレイミド系
等の耐熱向上剤が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい
上記酸化防止剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている酸化防止剤
であれば、特に限定されず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記光安定剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている光安定剤であ
れば、特に限定されず、例えば、ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記紫外線吸収剤としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている光安定剤
であれば、特に限定されず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤が挙げられる。これらは単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記顔料としては、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている顔料であれば、特
に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔
料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の
無機顔料等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚
、成形体に透明性が求められる場合は、要求される透明性を考慮して添加する必要がある
上記可塑剤は、熱成形加工時に溶融樹脂と加工性を向上する目的で添加されるものであ
り、塩化ビニル系樹脂を成形する際に使用されている可塑剤であれば、特に限定されず、
例えば、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキ
シルアジペート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
上記配合物と塩化ビニル系樹脂を混合する方法は特に限定されず、例えば、ホットブ
レンド法、コールドブレンド法等が挙げられる。
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂をプラスチック光ファイバーに被覆する
方法は、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、溶融押出被覆法が挙げられる
本発明のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂の構成は上述の通りであり、プラスチッ
ク光ファイバーに被覆がしやすく、適度な柔軟性、耐衝撃性、引張り強度を有するので、
可塑剤を含まない難燃性のプラスチック光ファイバーケーブルを得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、下記の例に限定されるものではない。
(実施例1、比較例4)
撹拌機及びジャケットを備えた重合器に、純水170重量部、表1及び表2に示した所
定のエチレン−酢酸ビニル共重合体を所定量、部分けん化ポリビニルアルコール(クラレ
社製、商品名「クラレポバールL−8」)の3重量%水溶液5重量部、t−ブチルパーオ
キシデカネート0. 03重量部及びα−クミルパーオキシネオデカネート0.03重量部
を一括投入した。
次に、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、更に、攪拌条件下で塩化ビニル100重
量部を投入した。その後、ジャケット温度の制御により重合器内の温度を64℃に昇温し
てグラフト重合を開始した。
重合器内の圧力が0.8MPaの圧力まで低下したところで反応を停止した。その後、
未反応の塩化ビニルモノマーを除去し、更に、脱水乾燥することにより塩化ビニル系樹脂
を得た。得られた系樹脂の塩化ビニルの平均重合度を測定して表1及び表2に示した。
(実施例2〜5、比較例1〜3)
重合開始温度を72℃にし、重合器内の圧力が0.9MPaの圧力まで低下したところ
で反応を停止した以外は実施例1で行ったと同様にして塩化ビニル系樹脂を得た。得られ
た塩化ビニル系樹脂の塩化ビニルの平均重合度を測定して表1及び表2に示した。
プラスチック光ファイバー被覆用樹脂の物性評価
上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニル系樹脂100重量部、ジオクチル錫メルカ
プト(三共有機合成社製、商品名「ONZ−142F」)2重量部及びポリエチレンワッ
クス(三井化学社製、商品名「Hiwax220MP」)1重量部を混合した後、ロール
プレスによりシート状に成形し、このシート状物から試験片を作成した。
得られた試験片を用いて、下記の物性評価を行い、得られた結果を表1及び表2に示し
た。
(1)柔軟温度 JIS K6773の試験方法に準拠して測定した。
(2)粘弾性(J’) レオメトリック社製RDA−2をもちいて測定した。表1及び表
2には周波数0.5rad/secで測定した時のJ’値を示した。
(3)粘度 JIS K7199に準拠して、島津製作所製キャピラリーレオメーターを
もちいて、150℃にて測定した。表1及び表2には剪断速度50(1/sec)で測定
した時の粘度を示した。
(4)成形性 PLABOR25mm押出機と被覆用金型を用いて、140℃で直径50
0μmプラスチック光ファイバー素線に250μm厚みで被覆成形し、そのときの成形性
を評価した
○ 被覆層が真円で、被覆時に被覆層が切断しなかった。
× 被覆層が真円でない又は被覆時に被覆層が切断した。
(5)引張強度 JIS K7113の試験法に準拠して測定した。
(6)クリープ強度 JIS K7115の試験法に準拠して、試験片に13.7MPa
の引張り荷重をかけた状態で500時間放置した後、その伸び率を測定した。
(7)衝撃強度 JIS K7110の試験法に準拠して、−20℃におけるアイゾット
衝撃強度を測定した。
Figure 2005042067
Figure 2005042067

Claims (5)

  1. 酢酸ビニル含有量が10〜40重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニ
    ルがグラフト共重合されてなる塩化ビニル系樹脂であって、エチレン−酢酸ビニル共重合
    体の含有量が20〜60重量%であり、塩化ビニルの含有量が80〜40重量%であるこ
    とを特徴とするプラスチック光ファイバー被覆用樹脂。
  2. 塩化ビニル系樹脂の塩化ビニル部分の平均重合度が400〜1400である請求項1記
    載のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂。
  3. JIS K6773に準拠して測定した柔軟温度が−30〜10℃であることを特徴と
    する請求項1又は2記載のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂。
  4. 周波数が0.1〜1rad/secにおける200℃での溶融粘弾性測定において、J
    ’=G’/(G’2 +G”2 )で算出されるJ’値が、3.0×10-5〜1.0×10-3
    (1/pa)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のプラスチック光
    ファイバー被覆用樹脂。
  5. JIS K7199に準拠して150℃にて測定した粘度が、剪断速度10〜100(
    1/sec)の範囲において、1000〜16000(pa・s)であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項記載のプラスチック光ファイバー被覆用樹脂。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008257039A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd プラスチック光ファイバケーブルの製造方法

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JP2008257039A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd プラスチック光ファイバケーブルの製造方法

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