JP2005041678A - シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 - Google Patents
シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005041678A JP2005041678A JP2003280386A JP2003280386A JP2005041678A JP 2005041678 A JP2005041678 A JP 2005041678A JP 2003280386 A JP2003280386 A JP 2003280386A JP 2003280386 A JP2003280386 A JP 2003280386A JP 2005041678 A JP2005041678 A JP 2005041678A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- paper
- image
- unit
- boundary shape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
- Controlling Sheets Or Webs (AREA)
- Image Input (AREA)
Abstract
【課題】 比較的簡易な構成で記録シートの状態を総合的に検知、判断することができる記録シート判断装置、及びそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 記録シートが収容され得るシート収容手段と、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像手段と、当該撮像手段により得られる画像データに基づいて記録シートの状態を判断する判断手段とを備える記録シート判断装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 記録シートが収容され得るシート収容手段と、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像手段と、当該撮像手段により得られる画像データに基づいて記録シートの状態を判断する判断手段とを備える記録シート判断装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、シートの状態を判別するシート判別装置、又はそれを用いた画像形成装置に係り、より詳細には撮像手段を用いてシートの状態を判別するシート判別装置の改良に係る。
例えば、従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置にはシートの状態を判別するシート判別装置が知られている。このようなシート判別装置では、シートの状態として、第一にシートのサイズ(セット方向を含む)、第二にシートの有無、第三にシートの残量、第四にシートの最上面高さ、第五にシート上の画像の有無などを検知、判別するものである。
シートのサイズを検知、判別するものとして、特許文献1には、シートをセットする際に操作するアクチュエータにより複数のセンサをオンオフさせ、各センサのオンオフの組み合わせによりシートのサイズを検知、判別する技術が開示されている。また、特許文献2には、想定されるシートのサイズに応じてシート収容手段内に複数のセンサを配設し、各センサのオンオフの組み合わせに基づいてシートサイズを検知する技術が開示されている。また、特許文献3には、一方で、サイドガイドの移動により可変抵抗器の抵抗値が変化するように構成してシートの幅方向長さを検知するとともに、他方で、シートの搬送系路上にシートの有無を検知するサンサを設け、シートの搬送速度と搬送時間とに基づいて搬送方向長さを検知する技術が開示されている。
シートの有無を検知するものとして、特許文献4には、シート収容手段内のシートの上方から自重接触するアクチュエータを設け、アクチュエータの一端がシート収容手段底部に設けられた穴に落ち込む際に、アクチュエータの他端がセンサをオフ(又はオン)することにより、収容手段内にシートが存在しないことを検知、判別する技術が開示されている。
シートの残量を検知するものとして、特許文献5には、収容するシート量の多寡により上下する載置台の動作を、シート収容手段のインジケータに機械的に連動させ、目盛り表示させる技術が開示されている。また、特許文献6には、シート収容手段内のシートの上方から自重接触するアクチュエータを設け、シート量の多寡により上下するアクチュエータの動作をセンサで検知し、シートの残量を判別する技術が開示されている。また、特許文献7、特許文献8、特許文献9には、シートを収容した直後の載置台のリフトアップ量とシートの搬送枚数とからシートの残量を推定する技術が外字されている。
シートの最上面高さを検知するものとして、特許文献10には、最上のシートに接触するピックアップロールの位置をセンサで検知することにより、シートの最上面高さを検知、判別する技術が開示されている。また、特許文献11には、最上のシートに接触するアクチュエータの位置をセンサで検知することにより、シートの最上面高さを検知、判別する技術が開示されている。
第五にシート上の画像の有無などを検知するものとして、特許文献12には、CCD読取センサを用いてシート上の画像(レターヘッドなど)の有無を検知する技術が開示されている。
これら従来の技術では、なお、次のような課題が存在する。
シートのサイズを検知、判別する特許文献1、特許文献2、特許文献3に開示されている技術では、手動セット方式の場合には、シートガイドのセットとは別にアクチュエータをシートのサイズに応じてセットする必要があり、煩雑である。また、シートガイドとアクチュエータとが連動する方式の場合でも、ユーザが用紙ガイドのセットをミスする可能性がある。さらに、いずれの方式でも非定型サイズについては、シートのサイズをユーザが入力する必要があり煩雑である。
シートの有無を検知する特許文献4に開示されている技術では、アクチュエータがシートに接触するため、シートの搬送抵抗が生じてしまう。また、シートが用紙の場合には、用紙とアクチュエータとの接触及び摩擦により紙紛が発生し、搬送性やクリーニング性に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、アクチュエータとシートとが接触する部分がシートの幅方向(搬送方向と直交する方向)の端部側である場合には、シートが斜めに搬送されるおそれがある。
シートの残量を検知する特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9に開示されている技術では、残量推定の精度が粗く、ユーザが正確な残量を把握することは難しい。
シートの最上面高さを検知する特許文献10に開示されている技術では、ピックアップロールを介してシートの最上面高さを検知するため、ピックアップロールのバウンドや磨耗により、正確な検知が困難となる場合がある。また、特許文献11に開示されている技術では、アクチュエータがシートに接触するため、シートの搬送抵抗が生じてしまう。また、シートが用紙の場合には、用紙とアクチュエータとの接触及び摩擦により紙紛が発生し、搬送性やクリーニング性に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、アクチュエータとシートとが接触する部分がシートの幅方向(搬送方向と直交する方向)の端部側である場合には、シートが斜めに搬送されるおそれがある。
シート上の画像の有無などを検知する特許文献12に開示されている技術では、シートの姿勢、ガイドセットの完全性、シート上の画像の有無、シートの残量、シートの最上面の高さなどを検知することはできない(これらの検知を目的としない)。一方、例えば、シートの姿勢を検知せず、シートが斜めに搬送されると、そのままスキューした状態で送出され、給紙時・搬送時に紙詰まりを引き起こしてしまうおそれ、或いは紙詰まりには至らなくても画像がシートに対してスキューした状態で印字されてしまうおそれがある。ガイドセットの完全性を検知せず、不完全な状態でシートを搬送する場合にも同様の問題が生じ得る。さらに、シート中の画像の有無を検知せず、そのまま印字する場合には、ラベル紙を利用する際、片面印字済み用紙を再利用する際に表裏の誤りが生じるおそれがある。
本発明は、このような技術的な課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡易な構成でシートの状態を総合的に検知、判別することができるシート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法を提供することにある。
本発明は、次のような構成を備える記録シート判別装置である。すなわち、シートが収容され得るシート収容手段と、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像手段と、当該撮像手段により得られる画像データに基づいてシートの状態を判別する判別手段とを備えるシート判別装置である。ここで、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方とは、(1)当該シート収容手段内のシートのみ、(2)当該シート収容手段のみ、(3)当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段との両方、のいずれかを意味する。
ここで、前記シートの状態は、シートの寸法、姿勢、有無、位置、並びに、シート中の画像の有無の少なくとも一つを含むように構成することができる。さらに、前記シートの寸法は、シートのサイズ及び/又はシートの量が挙げられ、前記シートの姿勢は、シートのシート収容手段内での搬送方向に対する(平面内の)傾きが挙げられ、前記シートの位置は、最上位に位置するシートのシート面高さ及び/又はシートとシート収容手段との位置関係が挙げられる。
また、前記シート収容手段は、収容されるシートの搬送方向位置を規制する第一規制部材を備え、前記撮像手段は、当該第一規制部材を撮像するものでもよい。また、前記シート収容手段は、収容されるシートの搬送方向に直交する方向位置を規制する第二規制部材を備え、前記撮像手段は、当該第二規制部材を撮像するものでもよい。さらに、これらを組み合わせてもよい。
また、前記シート収容手段は、収容されるシートが載置される載置台を備え、前記撮像手段は、当該載置台を撮像するものでもよい。さらに、前記載置台には、シート中の画像と区別可能なマークが形成されるとともに、前記判別手段は当該マークの有無によりシートの有無を判別するすることもできる。
また、前記撮像手段は、収容されるシートの一部を撮影するものでもよいし、全体を撮像するものでもよい。また、前記撮像手段は、シートの最上位に位置するシート面と載置されたシート束の少なくとも1つの側面とを撮像することもできる。
また、前記判別手段は得られる画像データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出し、当該境界形状に基づいてシートの状態を判別することもできる。具体的には、前記境界形状には、複数枚収容されたのシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、前記判別手段は、当該厚み部分境界形状に基づいてシートの状態を判別するように構成することができる。
また、前記境界形状には、シート面に対応する面部分境界形状が含まれ、前記撮像手段は、シートの一面側と他面側のうち、収容されるシートの枚数の増減による当該面部分境界形状の変化がより小さい方の面側からシートを撮像するように構成することができる。
また本発明は、次のような構成を備える画像形成装置である。すなわち、これらのシート判別装置と、前記シート収容手段に収容されるシートを搬送する搬送手段と、当該搬送手段により搬送されるシート上に画像を形成する画像形成手段と、前記判別手段により判別されるシートの状態に基づいて当該搬送手段及び/又は当該画像形成手段を制御する制御手段とを備える画像形成装置である。
ここで、前記制御手段は、シートの状態が不適の場合、シートの搬送及び画像形成を禁止することができる。また、ユーザに情報を表示する情報表示手段を備え、前記制御手段は、シートの状態を当該情報表示手段に表示させる画像形成装置でもある。さらに、前記シート収容手段は、収容されるシートが載置される可動式の載置台を備え、前記制御手段は、収容されるシートの最上位に位置するシート面の高さが略一定となるように当該載置台を動かすこともできる。
また本発明は、次のような構成を備える画像処理装置である。すなわち、シート収容手段内のシートを撮像して得られた画像データを処理する画像処理装置であり、当該画像データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出する境界抽出手段と、当該境界形状から特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、当該特徴量に基づいてシートの状態を判別する判別手段を備える画像処理装置である。
ここで、前記境界形状には、複数枚収容されたのシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、前記特徴量抽出手段は当該厚み部分境界形状の厚み方向長さを抽出し、前記判別手段は、当該厚み方向長さに基づいてシートの枚数を判別することができる。
また本発明は、次のようなステップを備えるシート判別方法である。すなわち、シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像ステップと、当該撮像ステップにより得られる画像データに基づいてシートの状態を判別する判別ステップとを備えるシート判別方法である。また、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像して得られた画像データを処理する画像処理方法であり、当該画象データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出する境界抽出ステップと、当該境界形状から特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、当該特徴量に基づいてシートの状態を判別する判別ステップとを備える画像処理方法である。また、前記境界形状には、複数枚収容されたシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、前記特徴量抽出ステップでは、当該厚み部分境界形状の厚み方向長さを抽出し、前記判断ステップでは、当該厚み方向長さに基づいてシートの枚数を判断する画像処理方法でもある。
以下、図面を適宜参照しつつ、実施例に基いて本発明の実施による形態を説明する。
図1は、本発明の実施例に係るプリンタ装置(画像形成装置)100の断面概略図である。このプリンタ装置100は、その内部に、用紙収容トレイ(シート収容手段)1、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)を備えている。
図2は、プリンタ装置100の用紙収容トレイ1及びその周辺の断面概略図である。用紙収容トレイ1は、トレイ本体10と、トレイ本体内に配設され用紙pを太矢印の方向に持ち上げる用紙載置台(載置台)11と、用紙pの搬送方向後端位置を規制する用紙エンドガイド(第一規制部材)12と、用紙pの幅方向(搬送方向に直交する方向)位置を規制する用紙サイドガイド13a、bとを備えている。また、用紙pの搬送方向先端側は、用紙搬送系(2)の一部、ピックアップローラ21、送りローラ22a、捌きローラ22bが配設されており、用紙収容トレイ1内の用紙pをその上面から一枚ずつ下流の用紙搬送系(2)へ搬送するように構成されている。一方、用紙pの搬送方向後端側には、撮像系(4)として、CCDイメージセンサ(撮像手段)40と、図示しない照明ライトとが配設されている。
図3は、CCDイメージセンサ40の周辺を説明する斜視図である。CCDイメージセンサ40は、ブラケット41を介してプリンタ装置100の本体フレーム100fに取り付けられている。そして、このCCDイメージセンサ40は、用紙の束p(1)〜(n)の全体をその搬送方向後ろ側から撮影するように設置されている。
また、用紙搬送系(2)は、これらピックアップローラ21、送りローラ22a、捌きローラ22bの他に、用紙搬送経路に沿って上流側から下流側にかけて、第一搬送ロール対23、第二搬送ロール対24、レジストロール対25、排出ロール対26を備えている。
また、画像形成形系(3)は、像担持体としての感光体ドラム30、帯電手段としての接触式帯電ロール31、露光手段としてのレーザ露光装置32、現像手段としての二成分現像装置33、転写手段としての転写ロール34、クリーニング手段としてのブレードクリーナ装置35、定着手段としての加熱加圧ロール対36を備えている。
そして、図示しないパーソナルコンピュータ等からプリンタ装置100に対して画像形成命令が入力されると、その画像形成命令に基づいて形成されたトナー画像が、用紙収容トレイ1から所定タイミングで搬送される用紙pに転写、定着され、排出トレイ101へ排出される。
ここで、適切な画像形成等を実現するためには、用紙収容トレイ1内の用紙pの状態を検知、判別する必要がある。本実施例では、用紙pの状態として用紙収容トレイ1内の、(1)用紙の有無、(2)用紙サイズ、(3)用紙残量、(4)最上紙の高さ、(5)用紙ガイドと用紙とのずれ(セット不良)、(6)用紙の姿勢、(7)用紙のセット位置、(8)用紙上の画像をそれぞれ検知、判別し、その結果に応じた制御動作を行っている。
図4は、用紙収容トレイ1内の用紙pの状態に基づいて行なわれる制御動作を実現する制御系をブロック図で示したものである。この制御系は、制御部(判別手段)5を中心に構成されており、制御部5の計測対象として、撮像系(4)(CCDイメージセンサ40及び照射ライト)からの画像データ、制御部5の制御対象として、それぞれ撮像系4、用紙搬送系(2)(ピックアップローラ21等)、画像形成系(3)(レーザ露光装置33等)、ユーザインタフェイス装置(プリンタ装置1に設けられる液晶ディスプレイや操作ボタンなど)6への制御命令が挙げられる。
さらにこの制御部5は、中央演算処理装置(以下、「CPU」とする)50、リードオンリメモリ(以下、「ROM」とする)51、ランダムアクセスメモリ(以下、「RAM」とする)52、入出力インタフェイス53a〜cなどを備え、それらは情報バスにより相互に接続されている。ここで、ROM51内には、二値化処理、エッジ抽出処理などの画像処理プログラム、用紙pの状態を検知、判別するための判別プログラムなどが予め記憶されており、これらの画像処理プログラムや判別プログラムがRAM52上にロードされ、CPU50により実行されることにより、後述の制御動作を実現することができる。また、RAM52内には、撮像系(4)から入力される画像データが一時的に記憶される(つまり、RAM52は画像メモリでもある)。
以下、このような制御系により実現される制御動作について、(1)用紙の有無、(2)用紙サイズ、(3)用紙残量、(4)最上紙の高さ、(5)用紙ガイドと用紙とのずれ(セット不良)、(6)用紙の姿勢、(7)用紙のセット位置、(8)用紙上の画像の検知、判別の別に説明する。
(1)用紙の有無
図5は、用紙収容トレイ1内の用紙pの有無を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図5は、用紙収容トレイ1内の用紙pの有無を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず、前処理として、所定タイミング、例えば用紙収容トレイ1がプリンタ装置1に装着されたタイミングで、照明ライトで用紙収容トレイ1を照射しつつ、CCDイメージセンサ40で用紙収容トレイ1内を撮像する。得られた画像データは、例えば256階調の濃淡画像(白黒画像)としてRAM52上に一時的に記憶される。
図6は、CCDイメージセンサ40で撮像した画像を模式的に示したものである。図6(a)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない状態を示しており、撮像された画像には用紙載置台11(の全面)と、用紙エンドガイド12と、用紙サイドガイド13a、bが存在している。ここで、用紙載置台11の表面には、周辺と識別可能なエンプティマークMが表れている。一方、図6(b)は、用紙収容トレイ1内に用紙p(複数枚の用紙p(1)〜(n))が存在する状態を示しており、撮像された画像には用紙載置台11(の一部)と、用紙p(1)〜(n)と、用紙エンドガイド12と、用紙サイドガイド13a、bが存在している。ここで、用紙載置台11の表面のエンプティマークMは、用紙pに隠され画像上には表れていない。なお、このエンプティマークMは、最も小さいサイズの用紙p(min)をセットする場合でもその用紙p(min)で隠れる部分に形成されている。
次に、制御部5は、RAM52に記憶された画像データにおいて、予め定められたエンプティマーク判別領域A(pqrs)を二値化する(S101)。このエンプティマーク判別領域Aは、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない状態で用紙載置台11表面のエンプティマークMを含む領域として予め設定される(図6(a)参照)。また、二値化処理は、エンプティマーク判別用の濃度閾値と各画素の濃度とを比較し、各画素の濃度が閾値以上であると黒(値「1」)、閾値未満であると白(値「0」)とする。
図7は、二値化処理が施されたエンプティマーク判別領域A内の画像データを示すものである。図7(a)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない状態を示しており(図6(a)参照)、エンプティマーク判別領域A内のエンプティマークM部分が値「1」として表れている。一方、図7(b)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在する状態を示しており(図6(b)参照)、エンプティマーク判別領域A内は値「0」として表れている。
次に、制御部5は、エンプティマーク判別領域A内のX方向、Y方向のそれぞれに黒画素(値「1」の画素)の数を累積した投影波形を作成する(S102)。図7(a)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない状態を示しており(図6(a)参照)、エンプティマーク判別領域A内のエンプティマークMの形状に応じて、黒画素(値「1」の画素)の数を累積した投影波形は、X方向、Y方向にそれぞれ山型の波形として表れる。一方、図7(b)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在する状態を示しており(図6(b)参照)、黒画素(値「1」の画素)の数を累積した投影波形は、X方向、Y方向いずれも大きな波形は存在しない。
次に、制御部5は、予め記憶しているエンプティマークMに対応する基準投影波形と、先に得られた投影波形(S102参照)とを比較し、予め設定された誤差範囲内で両投影波形が一致する場合には、エンプティマークM在り、つまり用紙pは用紙収容トレイ1内に存在しないと判別し、両投影波形が一致しない場合には、エンプティマークM無し、つまり用紙pは用紙収容トレイ1内に存在すると判別する(S103)。なお、エンプティマークMの有無を判別する処理は、このような方法以外にも、例えば、テンプレートマッチングなど公知の画像認識処理を適用することができる。
また、この例では、エンプティマークMの形状は楕円形としたが、これに限らず、特別な文字、図形等、用紙と区別可能なものを採用することが出来る。なお、裏紙セット時の誤検知を避けるため、印字済みの面の画像と区別可能なようなマークを採用することが望ましい。また、この例では、ローラカバー20(ピックアップローラ21、送りローラ22a、捌きローラ22bのカバー)を考慮しないで説明したが、ローラカバー20が存在する場合でも同様に用紙pの有無を検知、判別することができる。
図8は、ローラカバー20が存在する場合において、CCDイメージセンサ40で撮像した画像を模式的に示したものである。図8(a)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない状態を示しており、撮像された画像には用紙載置台11(の全面)と、用紙エンドガイド12と、用紙サイドガイド13a、bと、ローラカバー20が存在している。ここで、用紙載置台11の表面には、周辺と識別可能なエンプティマークMが表れている。なお、ローラーカバー20が存在する場合でも、エンプティマークMの検出を妨げないように、エンプティマークMを形成する位置を調整しておく。一方、図8(b)は、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在する状態を示しており、撮像された画像には用紙載置台11(の一部)と、用紙p(1)〜(n)と、用紙エンドガイド12と、用紙サイドガイド13a、bと、ローラカバー20が存在している。ここで、用紙載置台11の表面のエンプティマークMは、用紙pに隠され画像上には表れていない。
そして、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在する場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、用紙収容トレイ1内に用紙pが存在しない場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙収容トレイ内に用紙が存在しない旨」を表示させる。
(2)用紙サイズ
図9は、用紙収容トレイ1内の用紙pのサイズを検知、判別するための手順を示すフローチャートである。なお、前処理段階で、画像データは、例えば256階調の濃淡画像(白黒画像)としてRAM52上に一時的に記憶される。
図9は、用紙収容トレイ1内の用紙pのサイズを検知、判別するための手順を示すフローチャートである。なお、前処理段階で、画像データは、例えば256階調の濃淡画像(白黒画像)としてRAM52上に一時的に記憶される。
まず、制御部5は、用紙収容トレイ1内に収容されている用紙p(1)〜(n)のうち、最上面の用紙p(1)領域のエッジを抽出する(S201)。なお、エッジの抽出は公知のエッジ検出方法を用いることができる。
図10は、用紙p(1)〜(n)と用紙収容トレイ1を撮像した画像データ全体をエッジ処理したエッジ画像を示すものである。同図に示すように、このエッジ画像は用紙p(1)〜(n)に対応するエッジ画像(境界形状)と、用紙エンドガイド12のエッジ画像と、用紙サイドガイド13a、bのそれぞれのエッジ画像とを含んでいる。さらに、用紙p(1)〜(n)に対応するエッジ画像は、最上面の用紙p(1)領域Sに対応するエッジ画像(面部分境界形状)と、用紙p(1)〜(n)の厚み領域Tに対応するエッジ画像(厚み部分境界形状)とから構成されている。なお、ここでは、最上面の用紙p(1)領域Sのエッジのみを利用する。
次に制御部5は、用紙p(1)領域Sの4つの頂点abcdの各頂点の座標を算出する(S202)。これは、例えば、先のエッジ情報を元に辺ab、辺bc、辺cd、辺daの直線式を求め、それぞれの交点を算出することで求められる。
次に制御部5は、用紙p(1)領域Sの手前側の辺の長さを幅X、用紙p(1)領域Sの垂直方向の長さをYとし、各頂点abcdの座標からそれぞれX,Yの値を演算する(S203)。幅Xは、例えば、簡単には頂点b、頂点cのX座標の差(x2−x1)として演算してもよいし、正確には{(x2−x1)2+(y2−y1)2}1/2として演算してもよい。長さYは、例えば、頂点a、dのY座標の平均値と頂点b、cのY座標の平均値との差{(y0+y3)/2}+{(y1+y2)/2}を演算して求める。なお、用紙p(1)からCCDイメージセンサ40への仰角は一定と考えられるから、辺abの長さを求める代わりにYで置き換えても差し支えない。
次に制御部5は、S203で求めた用紙pの(エッジ画像領域上の)幅X、長さYの値と、予め定型サイズの基準値とを比較し(S204)、用紙pのサイズを特定する。ここで、形成する画像サイズと用紙pサイズとが一致する場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、形成する画像サイズと用紙pサイズとが一致しない場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙収容トレイ内の用紙サイズが不適切である旨」を表示させる。他方、用紙pが不定形サイズの場合には、制御部5は、その幅Xと長さYから求められる用紙pの実際の幅W(X)、長さL(Y)を演算し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙収容トレイ内の用紙pが非定型サイズ、幅W(X)mm×長さL(Y)mmである旨」を表示させる。
なお、この例では、ローラカバー20を考慮しないで説明したが、ローラカバー20が存在する場合でも同様に用紙pのサイズを検知、判別することができる。これは、ローラーカバー20の下端エッジと辺bcとの距離Yは、用紙サイズに応じて一定の値となるためである。図11は、ローラカバー20が存在する場合において、用紙p(1)〜(n)と用紙収容トレイ1を撮像した画像データ全体をエッジ処理したエッジ画像を示すものである。
(3)用紙残量
図12は、用紙収容トレイ1内の用紙pの残量を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図12は、用紙収容トレイ1内の用紙pの残量を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず制御部5は、用紙収容トレイ1内に収容されている用紙p(1)〜(n)のうち、用紙p(1)〜(n)の厚み領域Tに対応するエッジ画像(厚み部分境界形状)を抽出する(S301)。
次に制御部5は、用紙p(1)〜(n)の厚み領域Tの4つの頂点bcefの各頂点の座標を算出する(S302)。これは、例えば、先のエッジ情報を元に辺be、辺ef、辺fc、辺cbの直線式を求め、それぞれの交点を算出することで求められる。なお、頂点b、cはS202で算出済みであるため、ここではその算出処理を省略することができる。
次に制御部5は、用紙p(1)〜(n)の厚み領域TのY方向の長さHを用紙p(1)〜(n)の厚み対応するものとして、その長さHを、頂点bcefの各座標から算出する(S303)。この長さHは、例えば、頂点b、cのy座標の平均値と、頂点e、fのy座標の平均値との差{(y1+y2)/2}−{(y4+y5)/2}を演算して求めることができる。
次に制御部は、S303で求めた用紙p(1)〜(n)の厚み領域TのY方向の長さHと、予め記憶している用紙収容トレイ1に用紙pを最大枚収容した場合の用紙p(1)〜(n)の厚み領域TのY方向の長さHMAXとから、その割合(H/HMAX)を演算し(S304)、その割合に応じて用紙収容トレイ1内の用紙pの残量を判定する。そして、制御部5は、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に用紙収容トレイ1内の用紙pの残量を表示させる。
(4)最上紙の高さ
図13は、用紙収容トレイ1内の最上用紙p(1)の高さを検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図13は、用紙収容トレイ1内の最上用紙p(1)の高さを検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず制御部5は、最上用紙面の辺bcと第一基準位(図10参照)との差を最上用紙面高さhとし、S202で求めた頂点b、cのy座標と、予め設定している第一基準位のy座標とから高さhの値を算出する(S401)。例えば、頂点b、cのy座標の平均値を用いて、{(y1+y2)/2}−y8を算出して求めることができる。次に制御部5は、予め設定される最上用紙面高さの基準値hbaseとS401で算出した最上用紙面高さhとの差分Δh=h−hbaseを算出する(S402)。次に制御部5は、Δhが許容範囲内にあるかどうかを判別する。
つまり、差分値の上限閾値Δhth1とS402で求めたΔhとを比較し(S403)、Δh>Δhth1であれば、現在の最上用紙面は、基準値よりも高いと判別することができる。一方、差分値の下限閾値Δhth2とS402で求めたΔhとを比較し(S404)、Δh<Δhth2であれば、現在の最上用紙面は、基準値よりも低いと判別することができる。また、Δhth2≦Δh≦Δhth1であれば、現在の最上用紙面高さhは、基準範囲内であると判別する。
そして現在の最上用紙面高さhが基準範囲内である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、現在の最上用紙面高さhが基準範囲外である場合には、制御部5は、図示しない用紙載置台11の制御部に制御命令を発し、最上用紙面高さhが基準範囲となるように用紙載置台11を上下させる。
(5)用紙セット不良
図14及び図15は、用紙ガイドと用紙とのずれ(用紙セット不良)を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。図14は、用紙サイドガイド13a、bと用紙pとのずれを検知する手順を示すものであり、図15は、用紙エンドガイド12と用紙pとのずれを検知する手順を示すものである。
図14及び図15は、用紙ガイドと用紙とのずれ(用紙セット不良)を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。図14は、用紙サイドガイド13a、bと用紙pとのずれを検知する手順を示すものであり、図15は、用紙エンドガイド12と用紙pとのずれを検知する手順を示すものである。
用紙サイドガイド13a、bと用紙pとのずれを検知する場合には、まず制御部5は、用紙収容トレイ1のうち、用紙サイドガイド13a、b領域G1a、G1bのエッジ画像を抽出する(S5101)。なお、エッジの抽出は公知のエッジ検出方法を用いることができる(図10参照)。次に制御部5は、各用紙サイドガイド13a、b領域G1a、bの頂点u、vの座標を算出する(S5102)。なお、この座標の算出方法は、例えば、S202で述べた方法と同様の方法を採用することができる。次に制御部5は、用紙サイドガイド13a、bの幅に対応する頂点u、v間距離Wを算出する(S5103)。例えば、簡単には頂点u、頂点vのX座標の差(x7−x6)として演算してもよいし、正確には{(x7−x6)2+(y7−y6)2}1/2として演算してもよい。
次に制御部5は、S203で算出した用紙p(1)領域Sの幅Xから、この用紙pのサイズに対応する適切な頂点u、v間距離Wsetを参照する(S5104)。なお、幅Xと距離Wsetとはテーブルなどの形式でROM51内に予め記憶されており、適宜参照可能に構成されている。次に制御部5は、S5103で算出した頂点u、v間距離Wと、S5104で参照された用紙pに応じた適切な頂点u、v間距離Wsetとを比較し(S5105)、Wset<Wであれば用紙サイドガイド13a、bのセットが不良であると判別し、Wset=W(Wset≒W)であれば用紙サイドガイド13a、bのセットが正常であると判別する。
そして用紙サイドガイド13a、bのセットが正常である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、用紙サイドガイド13a、bのセットが異常である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙サイドガイド13a、bのセットが異常である旨」を表示させる。
用紙エンドガイド12と用紙pとのずれを検知する場合には、用紙エンドガイド12のエッジ領域G2の辺ghと最上用紙面に対応するエッジ領域Sの辺bcとの距離Eに基づいて検知を行なう。これは、用紙残量が変化しても、最上紙面の位置は固定であり、辺bcのY座標は一定となり、また用紙エンドガイド12が正常にセットされていれば、ガイド12の上端エッジのY座標も一定となり、その距離Eは常にある範囲内の値をとるからである。以下、その具体例を説明する。
用紙エンドガイド12と用紙pとのずれを検知する場合には、まず制御部5は、用紙収容トレイ1のうち、用紙エンドガイド12のエッジ画像領域G2を抽出する(S5201)。なお、エッジの抽出は公知のエッジ検出方法を用いることができる(図10参照)。次に制御部5は、用紙エンドガイド12に対応するエッジ領域G2の頂点g、hの座標を算出する(S5202)。なお、この座標の算出方法は、例えば、S202で述べた方法と同様の方法を採用することができる。次に制御部5は、エッジ領域G2の辺ghと最上用紙面に対応するエッジ領域Sの辺bcとの距離Eを算出する(S5203、図10参照)。これは、頂点g、hのy座標の平均と、頂点b、cのy座標の平均との差、{(y10+y11)/2}−{(y1+y2)/2}として演算することができる。
次に制御部5は、S5203で算出した距離Eと、予め記憶している適切な距離Esetとを比較し(S5204)、E≠Esetであれば用紙エンドガイド12のセットが不良であると判別し、E=Eset(E≒Eset)であれば用紙エンドガイド12のセットが正常であると判別する。
そして用紙エンドガイド12のセットが正常である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、用紙エンドガイド12のセットが異常である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙エンドガイド12のセットが異常である旨」を表示させる。
(6)用紙の姿勢
図16は、用紙収容トレイ1内の用紙pの姿勢を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図16は、用紙収容トレイ1内の用紙pの姿勢を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず制御部5は、用紙p(1)領域Sの頂点bcの座標を算出する(S601)。なお、頂点b、cはS202で算出済みであるため、ここではその算出処理を省略することができる。次に制御部5は、頂点b、cのy座標の差分絶対値ΔYbc=|y1−y2|を算出する(S602)。次に制御部5は、S602で算出した差分絶対値ΔYbcと、予め記憶している頂点b、cのy方向のずれ量の閾値ΔYthとを比較し(S603)、ΔYbc>ΔYthの場合には、用紙pは斜めにセットされていると判別し、ΔYbc≦ΔYthの場合には、用紙pは正しくセットされていると判別する。
そして用紙収容トレイ1内にセットされた用紙pの姿勢が正常である場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、用紙pの姿勢が斜めである場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙の姿勢が斜めである旨」を表示させる。
なお、この例では、ローラカバー20を考慮しないで説明したが、ローラカバー20が存在する場合でも同様に用紙pの有無・姿勢を検知、判別することができる(図11参照)。
(7)用紙のセット位置
図17は、用紙収容トレイ1内の用紙pのセット位置を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図17は、用紙収容トレイ1内の用紙pのセット位置を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず制御部5は、用紙p(1)領域Sの辺adと第2基準位置から、用紙p(1)領域Sの辺adと第2基準位置との差Uを算出する(S701)。例えば、頂点a、dのy座標の平均値を用いて{(y0+y3)/2}−y9と演算して求めることができる。なお、頂点a、dはS202で算出済みであるため、ここではその算出処理を省略することができる。次に制御部5は、S601で算出した差Uと、予め記憶している適切な差Usetとを比較し(S702)、U=Uset(U≒Uset)の場合には、用紙pは正しい位置にセットされていると判別し、U≠Usetの場合には、用紙pは間違った位置にセットされていると判別する。
そして用紙収容トレイ1内の正しい位置に用紙pがセットされている場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送、用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。一方、間違った位置に用紙pがセットされている場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙のセット位置が誤りである旨」を表示させる。
なお、この例では、ローラカバー20を考慮しないで説明したが、ローラカバー20が存在する場合でも同様に用紙pのセット位置を検知、判別することができる。但し、Uset=0となり(図11参照)、図18に示すように、U>Uset=0の場合には、用紙pのセット位置が誤りとなる。
(8)用紙上の画像
図19は、用紙収容トレイ1内の用紙上の画像の有無を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
図19は、用紙収容トレイ1内の用紙上の画像の有無を検知、判別するための手順を示すフローチャートである。
まず制御部5は、用紙p(1)領域S内の濃度ヒストグラムを作成する(S801)。次に制御部5は、S801で作成した濃度ヒストグラム中に予め定めた濃度レベル閾値DLth1よりも濃度レベルが低い画素が(ある程度)存在するか否かを判別する(S802)。次に、制御部5は、S801で作成した濃度ヒストグラム中に予め定めた濃度レベル閾値DLth2(>DLth1)よりも濃度レベルが低い画素が(ある程度)存在するか否かを判別する(S803)。
図20は、用紙p(1)領域S内の濃度ヒストグラムを示すグラフである。また、図21は、用紙p(1)領域S内の撮像イメージを示すものである。
これら図20、図21に示すように、濃度レベル閾値DLth1よりも濃度レベルが低い画素が規定数以上存在する用紙pは、その用紙pの表面(これから画像形成系(3)により画像が形成される面)に既に印字されていると判別される(図20(b)、図21(b))。このような場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を禁止し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙の表面が既に印字済みである旨」を表示させる。
また、濃度レベル閾値DLth1よりも濃度レベルが低い画素は存在しないが、濃度レベル閾値DLth2よりも濃度レベルが低い画素が規定数以上存在する用紙pは、その用紙pの裏面(これから画像形成系(3)により画像が形成される面と反対の面)に既に印字されていると判別される(図20(c)、図21(c))。このような場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を許可し、ユーザインタフェイス装置6へ制御命令を発し、その液晶ディスプレイ上に「用紙の裏面が既に印字済みである旨」を(ユーザの注意を喚起するため)表示させる。
また、濃度レベル閾値DLth1は勿論、濃度レベル閾値DLth2よりも濃度レベルが低い画素も存在しない用紙pは、いずれの面にも印字されていない、すなわち新品の用紙pと判別される(図20(a)、図21(a))。このような場合には、制御部5は、用紙搬送系(2)、画像形成系(3)へ制御命令を発し、用紙pの搬送及び用紙p上へのトナー画像の形成を許可する。
なお、この例では、ローラカバー20を考慮しないで説明したが、ローラカバー20が存在する場合には、ローラーカバー20がかかっていない範囲において同様に用紙pの画像を検知、判別することができる(図11参照)。また、本実施例はカセット式の用紙収容トレイ1を備える画像形成装置(プリンタ装置100)を説明したが、これに限らず、たとえば、手差し式の用紙収容トレイを備える画像形成装置にも本発明を適用することができる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、比較的簡易な構成でシートの状態を総合的に検知、判別することができるシート判別装置、及びそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
100…プリンタ装置(画像形成装置)、1…用紙収容トレイ(用紙収容手段)、p…用紙(シート)、5…制御部(判別手段)、40…CCDイメージセンサ(撮像手段)
Claims (23)
- シートが収容され得るシート収容手段と、当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像手段と、当該撮像手段により得られる画像データに基づいてシートの状態を判別する判別手段とを備えるシート判別装置。
- 前記シートの状態は、シートの寸法、姿勢、有無、位置、並びに、シート中の画像の有無の少なくとも一つを含む請求項1に記載のシート判別装置。
- 前記シートの寸法は、シートのサイズ及び/又はシートの量である請求項2に記載のシート判別装置。
- 前記シートの姿勢は、シートのシート収容手段内での搬送方向に対する(平面内の)傾きである請求項2に記載のシート判別装置。
- 前記シートの位置は、最上位に位置するシートのシート面高さ及び/又はシートとシート収容手段との位置関係である請求項2に記載のシート判別装置。
- 前記シート収容手段は、収容されるシートの搬送方向位置を規制する第一規制部材を備え、
前記撮像手段は、当該第一規制部材を撮像する請求項1に記載のシート判別装置。 - 前記シート収容手段は、収容されるシートの搬送方向に直交する方向位置を規制する第二規制部材を備え、
前記撮像手段は、当該第二規制部材を撮像する請求項1に記載のシート判別装置。 - 前記シート収容手段は、収容されるシートが載置される載置台を備え、
前記撮像手段は、当該載置台を撮像する請求項1に記載のシート判別装置。 - 前記載置台には、シート中の画像と区別可能なマークが形成されるとともに、
前記判別手段は当該マークの有無によりシートの有無を判別する請求項8に記載のシート判別装置。 - 前記撮像手段は、収容されるシートの全体を撮像する請求項1に記載のシート判別装置。
- 前記撮像手段は、シートの最上位に位置するシート面と載置されたシート束の少なくとも1つの側面とを撮像する請求項1に記載のシート判別装置。
- 前記判別手段は得られる画像データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出し、当該境界形状に基づいてシートの状態を判別する請求項1に記載のシート判別装置。
- 前記境界形状には、複数枚収容されたのシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、
前記判別手段は、当該厚み部分境界形状に基づいてシートの状態を判別する請求項12に記載のシート判別装置。 - 前記境界形状には、シート面に対応する面部分境界形状が含まれ、
前記撮像手段は、シートの一面側と他面側のうち、収容されるシートの枚数の増減による当該面部分境界形状の変化がより小さい方の面側からシートを撮像する請求項12に記載のシート判別装置。 - 請求項1〜14のいずれかに記載のシート判別装置と、前記シート収容手段に収容されるシートを搬送する搬送手段と、当該搬送手段により搬送されるシート上に画像を形成する画像形成手段と、前記判別手段により判別されるシートの状態に基づいて当該搬送手段及び/又は当該画像形成手段を制御する制御手段とを備える画像形成装置。
- 前記制御手段は、シートの状態が不適の場合、シートの搬送及び画像形成を禁止する請求項15に記載の画像形成装置。
- ユーザに情報を表示する情報表示手段を備え、
前記制御手段は、シートの状態を当該情報表示手段に表示させる請求項15に記載の画像形成装置。 - 前記シート収容手段は、収容されるシートが載置される可動式の載置台を備え、
前記制御手段は、収容されるシートの最上位に位置するシート面の高さが略一定となるように当該載置台を動かす請求項15に記載の画像形成装置。 - シート収容手段内のシートを撮像して得られた画像データを処理する画像処理装置であり、
当該画像データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出する境界抽出手段と、当該境界形状から特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、当該特徴量に基づいてシートの状態を判別する判別手段を備える画像処理装置。 - 前記境界形状には、複数枚収容されたのシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、
前記特徴量抽出手段は当該厚み部分境界形状の厚み方向長さを抽出し、
前記判別手段は、当該厚み方向長さに基づいてシートの枚数を判別する請求項19に記載の画像処理装置。 - シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像し画像データを得る撮像ステップと、当該撮像ステップにより得られる画像データに基づいてシートの状態を判別する判別ステップとを備えるシート判別方法。
- 当該シート収容手段内のシートと当該シート収容手段とのいずれか一方又は両方を撮像して得られた画像データを処理する画像処理方法であり、
当該画象データからシート領域とそれ以外の領域との境界形状を抽出する境界抽出ステップと、当該境界形状から特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、当該特徴量に基づいてシートの状態を判別する判別ステップとを備える画像処理方法。 - 前記境界形状には、複数枚収容されたシートの厚みに対応する厚み部分境界形状が含まれ、
前記特徴量抽出ステップでは、当該厚み部分境界形状の厚み方向長さを抽出し、
前記判断ステップでは、当該厚み方向長さに基づいてシートの枚数を判断する請求項22に記載の画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003280386A JP2005041678A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003280386A JP2005041678A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005041678A true JP2005041678A (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=34266226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003280386A Withdrawn JP2005041678A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005041678A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016137957A (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | コニカミノルタ株式会社 | 給紙装置 |
JP2016196108A (ja) * | 2015-04-02 | 2016-11-24 | 富士通コンポーネント株式会社 | 可搬型の印刷装置 |
CN106331408A (zh) * | 2015-07-01 | 2017-01-11 | 柯尼卡美能达株式会社 | 片材尺寸确定系统、片材尺寸确定方法以及图像形成装置 |
CN112875354A (zh) * | 2019-11-29 | 2021-06-01 | 株式会社理光 | 片材供给装置以及图像形成装置 |
JP2021147202A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 株式会社リコー | 媒体搬送装置及び画像形成システム |
US20220250864A1 (en) * | 2021-02-09 | 2022-08-11 | Hp Scitex Ltd. | Leveling for a media positioning arrangement of a top feeder of a printer |
EP4112514A1 (en) * | 2021-06-29 | 2023-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet stacking device and image forming apparatus incorporating the sheet stacking device |
-
2003
- 2003-07-25 JP JP2003280386A patent/JP2005041678A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016137957A (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | コニカミノルタ株式会社 | 給紙装置 |
JP2016196108A (ja) * | 2015-04-02 | 2016-11-24 | 富士通コンポーネント株式会社 | 可搬型の印刷装置 |
CN106331408A (zh) * | 2015-07-01 | 2017-01-11 | 柯尼卡美能达株式会社 | 片材尺寸确定系统、片材尺寸确定方法以及图像形成装置 |
JP2017013969A (ja) * | 2015-07-01 | 2017-01-19 | コニカミノルタ株式会社 | シートサイズ特定システム、シートサイズ特定方法、シートサイズ特定プログラムおよび画像形成装置 |
US9926156B2 (en) | 2015-07-01 | 2018-03-27 | Konica Minolta, Inc. | Sheet size specification system, sheet size specification method, computer-readable storage medium storing sheet size specification program, and image forming device |
CN106331408B (zh) * | 2015-07-01 | 2019-02-22 | 柯尼卡美能达株式会社 | 片材尺寸确定系统、片材尺寸确定方法以及图像形成装置 |
CN112875354A (zh) * | 2019-11-29 | 2021-06-01 | 株式会社理光 | 片材供给装置以及图像形成装置 |
US20210163246A1 (en) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | Takashi Nakano | Sheet feeding device and image forming apparatus incorporating same |
US11542112B2 (en) * | 2019-11-29 | 2023-01-03 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet feeding device and image forming apparatus incorporating same |
JP2021147202A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 株式会社リコー | 媒体搬送装置及び画像形成システム |
JP7459596B2 (ja) | 2020-03-19 | 2024-04-02 | 株式会社リコー | 媒体搬送装置及び画像形成システム |
US20220250864A1 (en) * | 2021-02-09 | 2022-08-11 | Hp Scitex Ltd. | Leveling for a media positioning arrangement of a top feeder of a printer |
US11919732B2 (en) * | 2021-02-09 | 2024-03-05 | Hp Scitex Ltd. | Leveling for a media positioning arrangement of a top feeder of a printer |
EP4112514A1 (en) * | 2021-06-29 | 2023-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet stacking device and image forming apparatus incorporating the sheet stacking device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7131415B2 (ja) | 傾き検出装置、読取装置、画像処理装置および傾き検出方法 | |
EP1628240B1 (en) | Outlier detection during scanning | |
JP7211238B2 (ja) | エッジ検出装置、傾き補正装置、読取装置、画像処理装置およびエッジ検出方法 | |
US8416448B2 (en) | Printing apparatus | |
JP5934148B2 (ja) | 画像読取装置、画像形成装置及び画像処理方法 | |
US8427714B2 (en) | Image-reading device | |
CN108234811B (zh) | 图像读取装置和复合机、图像读取方法及计算机可读介质 | |
US8837018B2 (en) | Image scanning apparatus scanning document image and image forming apparatus including image scanning apparatus | |
CN111510573A (zh) | 倾斜检测装置、读取装置、图像处理装置及倾斜检测方法 | |
EP0863486A2 (en) | A method and system for automatically detecting an edge of a document utilizing a scanning system | |
US20080316549A1 (en) | Method For Scanning And Processing A Document With An Imaging Apparatus | |
CN103376943A (zh) | 信息处理装置及图像形成装置 | |
CN107534708A (zh) | 图像形成装置 | |
JP2005041678A (ja) | シート判別装置、画像形成装置、画像処理装置、シート判別方法 | |
JP5848085B2 (ja) | 画像読取システムおよび原稿サイズ検出装置 | |
TWI536799B (zh) | 智慧型複印設備 | |
JP2004254166A (ja) | 画像形成装置 | |
US11711476B2 (en) | Image forming system that inspects quality of an image formed on a sheet | |
JP3671682B2 (ja) | 画像認識装置 | |
US10009508B2 (en) | Image processing apparatus for reading check boxes | |
JP2012080313A (ja) | 画像読取装置、画像形成装置、画像読取装置の制御方法、および画像読取装置の制御プログラム | |
CN104243737B (zh) | 多功能设备和读取装置 | |
JP3396006B2 (ja) | デジタル複写機 | |
JP2004120425A (ja) | 原稿読取装置 | |
JPH09130516A (ja) | 原稿画像の天地を認識できる画像処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20041224 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060622 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070727 |