JP2005041028A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005041028A
JP2005041028A JP2003201089A JP2003201089A JP2005041028A JP 2005041028 A JP2005041028 A JP 2005041028A JP 2003201089 A JP2003201089 A JP 2003201089A JP 2003201089 A JP2003201089 A JP 2003201089A JP 2005041028 A JP2005041028 A JP 2005041028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
recording
recording head
ink
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003201089A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiharu Shoji
通陽 小路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2003201089A priority Critical patent/JP2005041028A/ja
Publication of JP2005041028A publication Critical patent/JP2005041028A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】プロファイルに従った位置による記録タイミングの補正機能のオン/オフ制御をおこなった場合、実際の記録動作(スキャン)が途中で変更された場合に、オン/オフ期間が異なり、適切な記録タイミングの補正を行うことができない。
【解決手段】速度情報に基づいて、記録ヘッドの駆動タイミングの変更量を演算し、その結果により、記録ヘッドの駆動タイミングを制御する。その制御において、速度の変化量が所定の値より大きい場合、演算結果に基づいて駆動タイミングを制御し、所定の値より小さい場合には、演算手段の過去の演算結果をそのまま使って制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンター、FAX、複写装置に装着されて、画像情報に基づいて紙やプラスチック薄板(OHP等)の被記録媒体に画像(文字や記号を含む)の記録を行う手段として、インクジェット記録装置は広く利用されている。
【0003】
このインクジェット記録装置には、記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査させ、被記録媒体(例えば、記録用紙)に対して記録を行う。このキャリッジの駆動するために、例えば、DCモータを使って、サーボ制御を行う。さらに、記録ヘッドと被記録媒体とが一定量相対移動する毎にパルスを出力するエンコーダを用い、パルスの間隔時間に応じて、記録ヘッドからインクを吐出させる駆動タイミング(印字タイミング)の調整(補正)を行っている。
【0004】
このような制御を行うことで、印字ヘッド(記録ヘッド)が移動している場合において、一定速度(等速度)の領域だけでなく、加速領域や減速領域にも記録動作を行うことができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−145730
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような印字タイミング補正の機能のオン/オフを印字ヘッド(キャリッジ)の駆動中に切替えたい場合がある。
【0007】
例えば、印字ヘッド(キャリッジ)が加速中や減速中に印字動作を行う場合には印字タイミング補正機能を有効にし、印字ヘッド(キャリッジ)が一定速度領域では印字動作を行う場合には印字タイミング補正機能を無効にしたい場合、予め印字ヘッドの速度プロファイル(例えば加速、等速、減速という制御情報)に従って、位置情報として前記印字タイミング補正機能のオン期間を設定する方法が考えられる。
【0008】
しかし、印字スキャン中に次のスキャンデータが確定して、次のスキャン開始位置が、変更された(例えば、当初の停止位置より先になって、走査量が大きくなる)場合、減速開始位置を遅らせる制御を行う。このような制御の場合、本来減速印字を実施する予定で印字タイミング補正機能を有効する領域が一定速度での印字動作になる為、当初のプロファイルに従った位置によるオン/オフ制御をおこなった場合、実際の動作におけるオン/オフ期間が異なってしまう(オン/オフのタイミングが変わってしまう)。
【0009】
また、何らか外的要因のより予め設定されている速度プロファイルから実際のスキャン速度プロファイルがずれてしまった場合、適切な補正動作を実施することができなくなってしまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録装置は、以下のような構成を備える。
【0011】
即ち、記録ヘッドを用いて被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドが移動する毎にパルスを出力するエンコーダーと、前記パルスの間隔を測定することにより前記記録ヘッドの移動速度を検出する速度検出手段と、前記速度情報に応じて、前記記録ヘッドの駆動タイミングの変更量を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果にもとづいて、記録ヘッドの駆動タイミングを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記記録ヘッドの移動速度の変化量が所定の値より大きく変化した場合、前記演算結果に基づいて前記駆動タイミングを制御し、前記記録ヘッドの移動速度の変化量が所定の値より小さい場合、前記演算手段の過去の演算結果基づいて前記駆動タイミングを制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の別のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと被記録媒体とを相対移動させつつ、前記記録ヘッドからインクを吐出することによって、前記被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドと前記被記録媒体とが一定量相対移動する毎にパルスを出力するエンコーダーと、前記パルスの間隔を測定することにより前記記録ヘッドの捜査速度を検出する速度検出手段と、前記記録ヘッドからインクを吐出させる駆動タイミングを調整可能な調整手段と、前記速度情報、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との距離情報、インク滴の吐出速度情報のうち少なくとも1つに基づいて、前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に従い前記調整手段を制御する制御手段とを有し、前記インクを吐出させる駆動タイミングを調整可能な調整手段は、ある演算結果による前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量を保持する調整機能中断モードと、前記中断モードから現在の前記速度情報に従い演算された前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量によるタイミング調整を再開する再開モードを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の記録装置のブロック構成図である。
【0014】
ホスト装置101から転送された記録データは、本発明の記録装置における記録制御部102内のI/F部103にて受信されてから、記録データ生成部104に送られる。記録データ生成部104は、圧縮されたデータの伸張やデータ配列の変換等を行い、受信データを記録ヘッド105により記録可能な形式に変換して記録データ転送部106に送られる。記録ヘッド105としては、例えば、熱エネルギーを利用してインクを吐出する形式のインクジェット記録ヘッドを用いることができる。そのインクジェット記録ヘッドは、インク流路内に備えた電気熱変換体が発生する熱エネルギーにより、インク流路内のインクに膜沸騰を生じさせ、その発泡エネルギーによってインク吐出口からインク滴を吐出する。
【0015】
一方、キャリッジモーター107により駆動されるキャリッジ108には、記録ヘッド105と共に、エンコーダ109が実装される。後述するが、リニアスケールが設けられ、そのスケールをエンコーダ109が読み取る。これにより、エンコーダ109より、キャリッジ108が一定距離移動する毎にパルス信号が得られる。
【0016】
エンコーダ109により発生されたパルス信号は、記録制御部102内のLPF部110を通過してノイズが除去されてから、エッジトリガ生成部111に送られる。エッジトリガ生成部111は、受信したパルス信号における所定のエッジ(エンコーダエッジ)を検出してトリガパルスを発生する。
【0017】
エッジトリガ生成部111で生成されたトリガパルスは、ヘッド位置検出部112、速度検出部113、エッジトリガディレイ部114に送られる。ヘッド位置検出部112では、エッジトリガ生成部111から送られてきた信号をUP/DOWNカウンターでカウントすることにより、記録ヘッド105の移動位置を検出して紙間情報取得部115に情報を送る。
【0018】
メモリ116内には記録媒体種類や環境温度、そして記録装置プラテン上のリブや拍車の位置により予め予想される紙間情報が格納されており、紙間情報取得部115は、必要に応じてメモリ116から紙間情報を取得して、Delay値演算部117に送る紙間情報を更新する。
【0019】
速度検出部113は、エッジトリガ生成部111で生成されたトリガパルスの間隔を測定し、その値を現時点の速度情報としてディレイ値演算部117、中断再開制御部121に転送する。また、速度検出部113にて検出された速度情報は、必要に応じて、キャリッジモーター107をサーボ制御する図示しないサーボコントローラーにも送られる。
【0020】
ディレイ演算部117では、紙間情報取得部115から送られる紙間情報および速度検出部113から送られてきた速度情報等を使用して、後述するように、インク滴の着弾位置を補正するための着弾補正ディレイ値を演算する。中断再開制御部121の詳細動作は後述するが、通常動作時にはディレイ演算部117の演算結果をエッジトリガディレイ部114にそのまま転送している。
【0021】
エッジトリガディレイ部114は、ディレイ演算部117にて演算された着弾補正ディレイ値にしたがって、エッジトリガ生成部111にて生成されたトリガパルスをディレイさせてから記録タイミング発生部118および記録位置検出部119に出力する。
【0022】
記録タイミング発生部118は、エッジトリガディレイ部114から送られてきたトリガパルスから、それを記録解像度に変換した記録タイミング信号を生成して、記録位置情報検出部119および記録データ転送部106に送る。記録位置情報検出部119は、エッジトリガディレイ部114と記録タイミング発生部118から送られてきた信号をUP/DOWNカウンターでカウントすることにより、記録タイミングに関する位置情報を生成する。
【0023】
記録位置情報検出部119にて検出された記録タイミングに関する位置情報は記録位置検出部120に送られる。記録位置検出部120は、その位置情報から記録開始位置を検出したときに記録開始信号を発生し、また記録終了位置を検出したときに記録終了信号を発生して、これらの情報を記録データ転送部106に送る。
【0024】
記録データ転送部106は、記録データ生成部104にて生成された記録データを、記録タイミング発生部118及び記録位置検出部120からの情報にしたがって記録ヘッド105に転送する。記録ヘッド105は、記録データ転送部106から送られてきた情報に基づいて、インク滴を被記録媒体に対して吐出する。
【0025】
中断再開制御部121は、速度検出部113で検出された速度情報と基準速度との差を演算して、この速度の差が規定値以上の場合にディレイ演算部117での演算結果をエッジトリガディレイ部114に転送する。それと共に、保持し、その時の速度を前記基準速度として保持する。この保持した値は、次の演算時の基準速度として使われる。
【0026】
また、速度検出部113で検出された速度情報と基準速度との差が規定値以下の場合には、ディレイ演算部117での演算結果でなく、中断再開制御部121にて保持されている演算結果をエッジトリガディレイ部114に転送する。つまり、速度差が規定値以下の場合には、直近の速度情報による印字タイミング補正は行わず、過去の速度情報で得た補正値により、印字タイミングの補正を行っていることになる。
【0027】
図2は、インクジェット記録装置の要部の斜視図である。図2において、被記録媒体201は、記録領域に配置された被記録媒体送りローラ202およびプラテン212上のリブ、拍車213により支持され、その送りローラ202がシート送りモーター203によって駆動されることにより、矢印αの副走査方向に搬送される。シート送りモーター203としては、ステッピングモーターやDCモーターが使用される。
【0028】
近年では、静粛性等の理由によりDCモーターが多く利用されている。その場合には、送りローラ202に図示しないローターリーエンコーダを設置し、そこから得られるエンコーダ信号に基づいてシート送りモーター203を制御する。
送りローラ202の前方には、これと平行にシャフト204が設けられている。キャリッジ205は、このシャフト204に移動自在にガイドされ、キャリッジモーター206の出力によりベルト207を介して矢印βの主走査方向に往復移動される。シャフト204とキャリッジ205との間には、摩擦等による機械的負荷を減らすために、グリース等の潤滑油が塗られている。
【0029】
キャリッジモーター206としては、シート送りモーター203と同様に、ステッピングモーターやDCモーターが使用される。近年では、静粛性等の理由によりDCモーターが多く利用されている。その場合には、キャリッジ205に図示しないリニアエンコーダを配置し、かつシャフト204と平行に図示しないリニアエンコーダスケールを配置する。そして、このリニアエンコーダから得られる信号に基づいて、キャリッジモーター206を制御する。また、このリニアエンコーダから得られる信号に基づいて、記録ヘッド208からインクを吐出するためのタイミングも生成する。
【0030】
記録ヘッド移動手段としてのキャリッジ205には、記録ヘッド208、および記録インクを収容するタンク209が搭載される。本例の記録ヘッドはカラー記録用であり、キャリッジ205の走査方向に沿って並ぶように、黒インク吐出用のヘッド208−BK、シアンインク吐出用のヘッド208−C、マゼンタインク吐出用のヘッド208−M、イエローインク吐出用のヘッド208−Yが配置される。また、タンク209として、ブラックインク(BK)用のタンク209−BK、シアンインク(C)用のタンク209−C、マゼンタインク(M)用のタンク209−M、イエローインク(Y)用のタンク209−Yが搭載されて、それぞれの色に対応したヘッドにインクを供給する。記録ヘッド209の前面、すなわち被記録媒体201の記録面と所定間隔(例えば0.8mm)を隔て対向する面には、インク吐出部が設けられている。インク吐出部には、キャリッジ205の走査方向と交差する方向に沿って、複数(例えば48個または64個)のインク吐出口が縦一列に配置されている。
【0031】
また、不図示の記録装置の制御回路(CPU、ASIC)やこれに併設されたROM,RAM等を含む制御部は、例えば、インターフェースを介して外部のホスト装置のコントローラーから記録モードの情報や記録データを受信する。そして、記録装置の制御部は、これらの情報や記録データに基づいて、記録装置における各種モーター等の駆動源などと共に、ヘッド駆動回路を介して記録ヘッド208を制御することにより、記録ヘッド208のインク吐出部からインクを吐出させて、被記録媒体201上に画像を記録する。
【0032】
すなわち、記録ヘッド208を主走査方向に移動させつつ、インク吐出部からインクを吐出させる動作と、被記録媒体(例えば記録用紙)201を副走査方向に所定量搬送させる動作と、を交互に繰り返すことにより、被記録媒体201上に画像を記録する。
【0033】
図3は、記録ヘッド208の移動速度と、被記録媒体201上におけるインク滴の着弾位置との関係の説明図である。
【0034】
記録ヘッド301がキャリッジに搭載されて、図中βの主走査方向にヘッド速度V305で移動していると想定する。この場合、インク滴302が記録ヘッド301からインク吐出速度Vd306で被記録媒体303に向かって吐出されたときに、そのインク滴302は、ヘッド速度V305とインク吐出速度Vd306のベクトル合成の速度及び方向で飛んでいく。そして、そのインク滴302は、記録ヘッド301と被記録媒体303との間の距離dを移動して、被記録媒体303上の着弾位置304に着弾する。
【0035】
印字タイミング調整によるインク滴着弾位置の補正を図4により説明する。エンコーダー信号601により印字ヘッドの位置管理用信号エンコーダーポジショントリガ602を発生する。高解像度での印字を行う場合、エンコーダー周期の1/2や1/4等の周期のトリガを発生させて印字を行う。例えば、150dpiのエンコーダー信号の1/2で600dpi、1/4で1200dpiになる。今回は、説明を簡素化する意味で、エンコーダー信号601の解像度で印字を実施する構成を前提に説明する。つまり、エンコーダーポジショントリガ602の数が印字タイミングトリガ603の数と一致する。
【0036】
ここで、インク滴604は印字ヘッド(キャリッジ)の移動速度ベクトルとインク滴の吐出速度ベクトルの合成ベクトル方向に飛んでいく。印字ヘッド(キャリッジ)の理想速度をV605、インク滴の吐出速度をVd606とした場合にエンコーダーポジショントリガ602からディレイ値delay607だけ遅らせて印字トリガA608が発生されるとする。もし、理想速度V605より印字ヘッド(キャリッジ)の移動速度が速い場合Vf609には、前記演算によりdelay607の値は小さくなり、つまり理想印字ヘッド移動速度時の印字トリガA608より早いタイミングで印字トリガB610が発生される。同様に理想速度V605より印字ヘッド(キャリッジ)の移動速度が遅い場合Vs611には、前記演算によりdelay607の値は大きくなり、理想印字ヘッド移動速度時の印字トリガA608より遅いタイミングで印字トリガC612が発生される。前記制御により、印字ヘッド(キャリッジ)の移動速度によるインク滴の着弾位置ずれが補正され、常に印字ヘッド(キャリッジ)が理想速度で移動している場合にインク滴が到達する位置613に着弾させることが可能になる。ここで、印字ヘッド(キャリッジ)の現在の速度は、現在位置の1つ前のエンコーダー信号周期T614の逆数が現在の速度として前記演算を実施する。
【0037】
図5に記録ヘッドの走査速度が変化した場合の補正値を表す説明図を示す。基準速度をV701、現状の速度をVs702、インクの吐出速度をVd703、記録ヘッドと記録媒体間の距離をd704、基準速度V701の時にインク滴が飛翔する角度をθ705、その時にインク吐出点からインクが記録媒体に着弾した地点の記録ヘッド走査方向の距離をl706、現状の速度Vs702の時にインク滴が飛翔する角度をθs707、その時にインク吐出点からインクが記録媒体に着弾した地点の記録ヘッド走査方向の距離をls708とすると、
tanθ =V /Vd=l /d より l =d*V /Vd ・・・式1
tanθs=Vs/Vd=ls/d より ls=d*Vs/Vd ・・・式2
式1および式2より各速度で記録ヘッドが移動した時のインク吐出点からインク着弾点までの距離の差lx709は、
lx=l−ls=(V−Vs)*d/Vd ・・・式3
ここで、記録ヘッドの走査速度は前記エンコーダ信号のエッジ間隔、つまりエンコーダ解像度の距離を移動する時間で得られる。エンコーダ解像度の距離をEr、V701で距離Erを移動した時の時間をTsta、Vs702で距離Erを移動した時の時間をTsとすると、
V =Er/Tsta ・・・式4
Vs=Er/Ts ・・・式5
インク滴が速度Vd703で距離d704を移動するのに要する時間をTdとすると、
Vd=d/Td ・・・式6
式3、式4、式5、式6より現状の速度Vs702でlx709を移動するのに要する時間T710は、
T=lx/Vs=(Ts−T)Td/Tsta ・・・式7
ここで、A=Td/Tsatとすると
T=(Ts−Tsta)*A ・・・式8
図7を見ればわかるように、現状速度Vs702のインクの吐出点を時間T710ずらすことにより基準速度V701時の着弾位置711に現状速度Vs702の着弾位置を合わせることが可能である。
【0038】
つまり式8より、インク滴の吐出速度Vd703および記録ヘッドの基準走査速度V701がわかっていれば、現状の速度Vs702を検出毎に着弾位置を補正することが可能であることがわかる。
【0039】
図6に記録ヘッドと被記録媒体間の距離が変化した場合の補正値を表す説明図を示す。記録ヘッドの走査速度をVs801、インク滴の吐出速度をVd802、インク滴が飛翔する角度をθ803、基準の紙間距離をd804、その時のインク吐出点からインク着弾点までの距離をl805、現状の紙間距離をds806、その時のインク吐出点からインク着弾点までの距離をls807とすると、
tanθ=V/Vd=l/d=ls/ds ・・・式9
式9より
l =V*d /Vd ・・・式10
ld=V*ds/Vd ・・・式11
各紙間距離におけるインク吐出点から着弾点までの距離の差lx808は、
lx=l−ls=V(d−ds)/Vd ・・・式12
インク滴が吐出速度Vdで紙間dを通過するのに要する時間をTd、紙間dsを通過するのに要する時間をTdsとすると、
Vd=d/Td=ds/Tds ・・・式13
ヘッドの走査速度V801で着弾ずれ量lx808を移動するのにようする時間T809は、
Figure 2005041028
式14は基準の紙間距離d804と現状の紙間距離ds806の差分をインク滴の吐出速度Vd802で通過するのに要する時間を示しており、紙間の変化量と比例の関係、インク滴の吐出速度の逆数と比例の関係にある。つまり、紙間の変化量とインク滴の吐出速度の変化に対応した式14の値を適用することにより紙間変動およびインクの吐出速度変化に対応した着弾位置の補正が可能になる。
【0040】
式14に示す紙間変動によるディレイ値は、紙間の変化量とインク滴の吐出速度にのみに関係し、記録ヘッドの走査速度とは独立した関係にある。つまり、記録ヘッドの走査速度変動によるディレイ値と紙間変動によるディレイ値は独立関係にあり、図9に示すようにインク滴の吐出速度Vd1301、記録ヘッドの基準走査速度V1302、現状の走査速度Vs1303、基準の紙間距離d1304の時のディレイ値T1305と、基準の紙間距離d1304に対して現状の紙間距離ds1306でのディレイ値t1307の和のディレイ値を反映させることにより現状の記録ヘッド走査速度Vs1303で現状の紙間距離ds1306に対してインク滴を理想の着弾位置1308に着弾させることができる。
【0041】
図7に本実施例の基本的な動作を説明するフローチャートを示す。まず、補正値演算結果出力タイミングが発生した際(s901)、現在の速度Aと比較基準速度Bの差と比較基準速度差Sとの比較判定を行う(s902)。前記速度差が比較基準速度差S以上の場合、現在の速度Aに基づいて演算された結果Delay(A)を実施する(s903)。そして、この演算結果を所定のレジスタに保持する(s904)。そして、この現在の速度情報を比較基準速度としてBの代わりに、更新(s905)して終了(s906)する。
【0042】
また、現在の速度Aと比較基準速度Bの差と比較基準速度差Sとの比較判定(s902)の結果、前記速度差が比較基準速度差S以下の場合には、既に所定のレジスタに保持されている演算結果を用いてDelay(B)を実施して終了(s906)する。
【0043】
このような制御フローは、加速を行っている場合には、速度変化量が所定値より大きいので、ステップs902以降は、ステップs903からs905が実行される(これは、減速を行っている場合にも、同様である)。一方、等速度領域においては、速度は、ほぼ一定であるので、略所定の速度範囲内にある。従って、ステップs902以降は、ステップs907が実行される。
【0044】
このように速度の変化をみて制御を行っているので、例えば、記録ヘッドのスキャン距離(主走査量)が変更になっても、駆動タイミングの適切な補正を行うことができる。いいかえると、従来のような制御プロファイル(例えば、速度プロファイル)に依存しないので、何らかの外的要因により制御プロファイルから外れた場合にも、適切な補正を行うことができる。
【0045】
図8に本実施例を説明するタイミングチャートを示す。Encoder Position Trigger1001は図示していないエンコーダー信号のエッジを検出したトリガである。▲1▼時点(1002)において、前記Encoder Position Trigger1001の間隔を測定することにより得られた速度情報A1003により演算された補正値によりDelay A1004の補正を実施して、その結果としてOut Trigger1005を出力する。それと共に比較基準速度として速度情報A1003と、その時の演算結果Delay A1004を保持する。
【0046】
再び前記Encoder Position Trigger1001が発生したタイミング▲2▼1006に確定した速度情報B1007と前記比較基準速度として保持された速度情報A1003の差と規定値Sとの比較を実施する。
【0047】
ここでは、速度情報B1007と前記比較基準速度として保持された速度情報A1003の差が規定値Sより小さいとする。この場合、既に保持されている比較基準速度A1003よる演算結果を用いて、補正Delay A1008を実施してOut Trigger1005を出力する。
【0048】
その後、再び前記Encoder Position Trigger1001が発生したタイミング▲3▼1009に確定した速度情報C1010と前記比較基準速度として保持された速度情報A1003の差と規定値Sとの比較を実施する。ここでは、速度情報C1010と前記比較基準速度として保持された速度情報A1003の差が規定値Sより大きいとする。この場合、現在の速度として測定された速度情報C1010により演算された結果Delay C1011を実施して Out Trigger1005を出力すると共に比較基準速度として速度C1010、その時の演算結果Delay C1011を保持する。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明は、所定の速度変化があった場合にのみ、記録ヘッドの駆動タイミングの補正が更新することができ、従来のように例えば、モータの速度指示(位置に基づく速度の指示)に依存せずにすむ。従って、記録ヘッドの走査シーケンスが途中で変更になっても、駆動タイミングの補正が適切に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置における制御系の要部のブロック構成図
【図2】本発明のインクジェット記録装置における機械的な構成部分の要部の斜視図
【図3】インクジェット記録装置におけるインク滴の飛翔方向を説明する図
【図4】印字タイミング調整によるインク滴着弾位置の補正を説明する図
【図5】インクジェット記録装置における記録ヘッド走査速度変動によるインク滴の着弾位置補正を説明する図
【図6】インクジェット記録装置における記録ヘッドと記録媒体間距離変動によるインク滴の着弾位置補正を説明する図
【図7】本発明の基本的動作を説明するフローチャート
【図8】本発明の基本的動作を説明するタイミングチャート
【図9】インクジェット記録装置における記録ヘッド走査速度および記録ヘッドと記録媒体間距離が共に変動した場合のインク滴の着弾位置補正を説明する図
【符号の説明】
101 ホスト装置
109 エンコーダ
111 エッジトリガ生成部(エッジ検出部)
112 ヘッド位置検出部
113 速度検出部
114 エッジトリガDelay部
115 紙間情報取得部
116 メモリ
117 Delay値演算部
118 記録タイミング発生部
119 記録位置情報検出部
120 記録位置検出部
121 中断再開制御部

Claims (3)

  1. 記録ヘッドを用いて被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドが移動する毎にパルスを出力するエンコーダーと、
    前記パルスの間隔を測定することにより前記記録ヘッドの移動速度を検出する速度検出手段と、
    前記速度情報を用いて前記記録ヘッドの駆動タイミングの変更量を演算する演算手段と、
    前記駆動タイミングを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記記録ヘッドの移動速度の変化量が所定の値より大きく変化した場合、前記演算結果に基づいて前記駆動タイミングを制御し、前記記録ヘッドの移動速度の変化量が所定の値より小さい場合、前記演算手段の過去の演算結果基づいて前記駆動タイミングを制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. インクを吐出可能な記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと被記録媒体とを相対移動させつつ、前記記録ヘッドからインクを吐出することによって、前記被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドと前記被記録媒体とが一定量相対移動する毎にパルスを出力するエンコーダーと、
    前記パルスの間隔を測定することにより前記記録ヘッドの捜査速度を検出する速度検出手段と、
    前記記録ヘッドからインクを吐出させる駆動タイミングを調整可能な調整手段と、
    前記速度情報、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との距離情報、インク滴の吐出速度情報のうち少なくとも1つに基づいて、前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量を演算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果に従い前記調整手段を制御する制御手段とを有し、
    前記インクを吐出させる駆動タイミングを調整可能な調整手段は、ある演算結果による前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量を保持する調整機能中断モードと、前記中断モードから現在の前記速度情報に従い演算された前記記録ヘッドの駆動タイミングのずらし量によるタイミング調整を再開する再開モードを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 所定基準速度と現在の速度との差がある規定値以上である場合には、前記タイミングのずらし量を現在の速度情報に基づいて演算したずらし量に更新すると共に、前記基準速度を現在の速度情報に更新することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
JP2003201089A 2003-07-24 2003-07-24 インクジェット記録装置 Withdrawn JP2005041028A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003201089A JP2005041028A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003201089A JP2005041028A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005041028A true JP2005041028A (ja) 2005-02-17

Family

ID=34261276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003201089A Withdrawn JP2005041028A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005041028A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240337A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Seiko Epson Corp 画像記録装置、及び、画像記録方法
JP2014117914A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Canon Inc 記録装置及び記録制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240337A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Seiko Epson Corp 画像記録装置、及び、画像記録方法
US9016814B2 (en) 2011-05-20 2015-04-28 Seiko Epson Corporation Image recording apparatus and image recording method
JP2014117914A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Canon Inc 記録装置及び記録制御方法
US9022502B2 (en) 2012-12-18 2015-05-05 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus and print control method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6910752B2 (en) Ink jet printing apparatus and method for adjusting driving timing of ink ejection
JP2008230069A (ja) インクジェット記録装置および記録位置制御方法
JPH07329388A (ja) 記録装置および情報処理システム
US8698441B2 (en) Servo control device and recording medium
US6712440B2 (en) Ink-jet printing apparatus and print timing setting method for the apparatus
JP2005161813A (ja) インクジェット記録装置の印字タイミング補正方法
JP2005041028A (ja) インクジェット記録装置
JP6031813B2 (ja) 印刷装置、及び、印刷方法
JP2008221672A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法、プログラム
JP2004130627A (ja) インクジェット記録装置
JP4446833B2 (ja) 画像形成装置
JP3885010B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4662821B2 (ja) モータ駆動制御装置及び画像形成装置、プログラム
JP2006272764A (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP2015136821A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2000062150A (ja) インクジェット記録装置
JP6126374B2 (ja) 記録装置及び記録制御方法
JP2006272762A (ja) 印刷装置、印刷方法、及びプログラム
JP2005137075A (ja) 画像形成装置
JP2010214836A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2008183777A (ja) 設定方法及び画像形成装置
KR100533828B1 (ko) 화상형성장치 및 이를 이용한 수평방향의 고해상도 인쇄방법
JP2003237057A (ja) インクジェット記録装置および記録方法
JP2007044947A (ja) 記録装置
JP2024005878A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003