JP2005040695A - 噴出ポンプ装置、および噴出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出ポンプ装置を提供する。
【解決手段】ピストン22をシリンダ12内に一定以上押し入れて操作ボタン26から手を離したとき、ピストンに係止部14cを掛け止めてピストンの復帰を阻止する一方、操作ボタンの押し下げ時に移動した係止解除部19eを圧力室aの圧力の低下とともに復帰して係止部14cに突き当て、ピストンに対する係止部の掛け止めを解除する。操作ボタンを押し下げてステム25を押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しないようにするとなおよい。
【選択図】 図1
【解決手段】ピストン22をシリンダ12内に一定以上押し入れて操作ボタン26から手を離したとき、ピストンに係止部14cを掛け止めてピストンの復帰を阻止する一方、操作ボタンの押し下げ時に移動した係止解除部19eを圧力室aの圧力の低下とともに復帰して係止部14cに突き当て、ピストンに対する係止部の掛け止めを解除する。操作ボタンを押し下げてステム25を押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しないようにするとなおよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、使用時に操作ボタンを押し込んで、容器の内容物を、操作ボタンの吐出口から外部に噴出する、化粧用・消毒用・洗浄用・薬用・塗装用などの噴出器に関する。および、そのような噴出器において、容器の口部に取り付けて容器の内容物を汲み上げて噴出する噴出ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−173920号公報
従来、化粧用等の噴出器は、例えば特許文献1に記載されるような構成であった。すなわち、図3に示すように、容器1の口部1aに噴出ポンプ装置2を取り付けてなり、使用時に噴出ポンプ装置2の操作ボタン3を押し下げてステム4を押し込み、噴出ポンプ装置2を作動することにより容器1の内容物を汲み上げて操作ボタン3内を通して操作ボタン3に備える吐出口3aから外部へと噴出していた。
【0003】
すなわち、噴出ポンプ装置2では、ピストン5をシリンダ6内に押し入れて圧力室7内の圧力を上昇し、出口弁8を開いて圧力室7内の内容物をピストン5内からステム4内を通して操作ボタン3内に入れ、その操作ボタン3の吐出口3aから外部に噴出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の噴出ポンプ装置2では、操作ボタン3の押し下げ方によって、吐出口3aから噴出される内容物の量が一定せず、噴出量にばらつきを生ずる問題があった。例えば操作ボタン3の押し下げのストロークが小さかったり、操作ボタン3をゆっくり押し下げたりすると、吐出口3aから少量の内容物しか噴出することができなかった。
【0005】
そこで、この発明の第1の目的は、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出ポンプ装置を提供することにある。
【0006】
この発明の第2の目的は、操作ボタンを中途半端に押し下げても、吐出口から内容物が噴出することなく、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出ポンプ装置を提供することにある。
【0007】
この発明の第3の目的は、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、操作ボタンを押し下げてステムを押し込み、ピストンをシリンダ内に押し入れて圧力室の圧力を上昇し、出口弁を開いて圧力室の内容物をピストン内からステム内を通して操作ボタン内に入れ、その操作ボタンの吐出口から外部に噴出する噴出ポンプ装置において、
ピストンをシリンダ内に一定以上押し入れて操作ボタンから手を離したとき、ピストンに掛け止めてピストンの復帰を阻止する係止部と、操作ボタンの押し下げ時、移動する一方、押し下げ解除時、圧力室の圧力の低下とともに復帰してピストンに対する係止部の掛け止めを解除する係止解除部を設ける、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上述した第2の目的を達成すべく、請求項1に記載の噴出ポンプ装置において、操作ボタンを押し下げてステムを押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しない、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の噴出ポンプ装置を備えることを特徴とする、噴出器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1には、この発明による噴出ポンプ装置を備える噴出器の縦断面を示す。
【0012】
図中符号10は、容器である。容器10は、プラスチック材料でボトル形状につくり、その口部10a外周に雄ねじを設け、図示省略するが、この例では、内部に、内容物としてシャンプー液を収納する。
【0013】
その容器10の口部10aには、噴出ポンプ装置Pを取り付ける。
噴出ポンプ装置Pには、ねじキャップ11を設ける。ねじキャップ11は、内周に雌ねじを有するとともに、頂部中央に中心孔をあけてなる。そして、頂部をシリンダ12のフランジ12a上に乗せ、容器10の口部10aに被せてパッキン13を挟んでねじ付けてなる。
【0014】
シリンダ12は、第1シリンダ14と第2シリンダ15とを連結して形成する。第1シリンダ14には、上端に前記フランジ12aを設けるとともに、そのすぐ下に径方向に貫通する空気吸込み孔14aをあける。他方、第2シリンダ15の下部には、第1段部15aを設けてその第1段部15aに吸込口15bをあけ、またその第1段部15aの下に小径の管取付口15cを設ける。そして、その管取付口15c内に吸上げ管16の上端部を圧入し、その吸上げ管16内と吸込口15bとを連通する。
【0015】
このようなシリンダ12の第2シリンダ15内には、コイル状の第1スプリング18を挿入して前記第1段部15a上に乗せる。第1スプリング18上には、スライド部材19を乗せる。スライド部材19には、第2シリンダ15の内面に液密に接触してスライド自在に設ける外筒部19aと、中心に吸入口19bを有する内筒部19cと、それらの間で支持する係止解除部材19dとで構成する。内筒部19c内には、ボール状の入口弁20を収納して吸入口19bを塞ぐ。係止解除部材19dの上端には、4つの爪状の係止解除部19eを周方向に間隔をあけてそれぞれ上向きに設ける。
【0016】
第1シリンダ14の下端には、第2段部14bをつくる。その第2段部14bの内端からは、4つの係止部14cを垂下し、それぞれ4つの係止解除部19eと対向する。そして、不使用時は、第1スプリング18の付勢力で各係止解除部材19dをそれぞれ対応する係止部14cに押し当てる。そのような第1シリンダ14内には、コイル状の第2スプリング21を挿入して前記第2段部14b上に乗せる。第2スプリング21上には、ピストン22の鍔部22aを乗せる。
【0017】
ピストン22は、鍔部22aより上の上部内に中心穴22bを設け、上向きに開口する。また、中心穴22bの下部から径方向に外向きに貫通して連通孔22cをあけるとともに、下端部に掛止部22dを形成する。そして、そのピストン22の外周には、連通孔22cを塞ぐように出口弁23を設け、鍔部22a上に乗せる。出口弁23は、外周23aを第1シリンダ14の内面に液密に接触してスライド自在に設ける。これにより、シリンダ12内に、スライド部材19、ピストン22、出口弁23などで区画して圧力室aを形成する。
【0018】
そのような出口弁23上には、コイル状の第3スプリング24を乗せる。第3スプリング24上には、ピストン22の上部を挿入する管状のステム25を乗せる。ステム25は、ねじキャップ11の頂部中央の中心孔に貫挿して上向きに突出する。ステム25の上端には、操作ボタン26を取り付ける。操作ボタン26は、キャップ状の本体部26aの外周に噴出管26bを嘴状に設け、噴出管26bの先端に吐出口26cを設ける。操作ボタン26内には、ステム25からのシャンプー液を吐出口26cへと導く流路を形成している。
【0019】
いま、この噴出器を使用するときは、容器10を置いたままでまたは手で持って噴出管26bの先を目的部位に向け、操作ボタン26を押し下げて第3スプリング24に抗してステム25を押し込む。すると、はじめのうちは、ピストン22を移動しないが、やがて入口弁23に接触し、その入口弁23を介してピストン22を第2スプリング21に抗してシリンダ12内に押し入れる。
【0020】
そして、第1スプリング18に抗してスライド部材19を次第に第2シリンダ15の奥に押し込む。他方、徐々に圧力室aの圧力を上昇し、その圧力室aの圧力の高まりとともに、出口弁23を開き、圧力室aのシャンプー液を連通孔22cを通してピストン22内の中心穴22bに入れ、その中心穴22bからステム25内を通して操作ボタン26内に導き、その操作ボタン26内の流路を通過して吐出口26cから外部へと噴出する。
【0021】
やがて、ピストン22をシリンダ12内に一定以上押し入れたとき、ピストン22の先端が4つの係止部14c内を通過する。その後、操作ボタン26をネジキャップ11に押し当てた最終段階まで押し下げたところで、操作ボタン26から手を離すと、第1スプリング18でスライド部材19を、第2スプリング21でピストン22を、第3スプリング24でステム25をそれぞれ押し上げ、まずピストン22の掛止部22dを図2に示すように第1シリンダ14の係止部14cに掛け止めてピストン22の復帰を阻止し、圧力室aのシャンプー液を連通孔22cを通してピストン22内に送り出す。
【0022】
次いで、圧力室aの圧力の低下とともに、徐々にスライド部材19が第2シリンダ15内を上昇して4つの係止解除部19eを復帰し、それらをそれぞれ対向する係止部14cに突き当ててそれらの係止部14cを押し開き、ピストン22の掛止部22dに対する係止部14cの掛け止めを解除して第2スプリング21の付勢力でピストン22を上昇する。
【0023】
すると、やがて出口弁23が閉じて次第に圧力室aが負圧化する。そして、入口弁20を開いて容器10内の内容物を吸上げ管16を通して吸込口15bからシリンダ12内に入れ、吸入口19bから圧力室aに吸い上げる。そして、負圧化の解消とともに入口弁20で再び吸入口19bを塞ぎ、操作ボタン26を完全に元の位置に復帰して図1に示す状態に戻す。
【0024】
再度使用するときは、操作ボタン26を再度押し下げることにより、同様に吐出口26cからシャンプー液を噴出することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、ピストンをシリンダ内に一定以上押し入れて操作ボタンから手を離したとき、ピストンに係止部を掛け止めてピストンの復帰を阻止する一方、操作ボタンの押し下げ時に移動した係止解除部を圧力室の圧力の低下とともに復帰してピストンに対する係止部の掛け止めを解除するので、操作ボタンから手を離しても操作ボタンが直ぐに復帰しないようにし、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくし、噴出定量性を確保した噴出ポンプ装置を提供することができる。
【0026】
請求項2に記載の発明によれば、操作ボタンを押し下げてステムを押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しないので、操作ボタンを中途半端に押し下げても、すぐに内容物が噴出しないようにし、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、一層噴出量のばらつきをなくして噴出定量性を確保した噴出ポンプ装置を提供することができる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の噴出ポンプ装置を備えるから、上記効果を有する噴出ポンプ装置を備えた噴出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による噴出ポンプ装置を備えるシャンプー用噴出器の要部縦断面図である。
【図2】その噴出器に備える操作ボタンを押し下げた状態の縦断面図である。
【図3】従来の噴出器の縦断面図である。
【符号の説明】
12 シリンダ
14c 係止部
19 スライド部材
19d 係止解除部材
19e 係止解除部
22 ピストン
23 出口弁
25 ステム
26 操作ボタン
26c 吐出口
a 圧力室
P 噴出ポンプ装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、使用時に操作ボタンを押し込んで、容器の内容物を、操作ボタンの吐出口から外部に噴出する、化粧用・消毒用・洗浄用・薬用・塗装用などの噴出器に関する。および、そのような噴出器において、容器の口部に取り付けて容器の内容物を汲み上げて噴出する噴出ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−173920号公報
従来、化粧用等の噴出器は、例えば特許文献1に記載されるような構成であった。すなわち、図3に示すように、容器1の口部1aに噴出ポンプ装置2を取り付けてなり、使用時に噴出ポンプ装置2の操作ボタン3を押し下げてステム4を押し込み、噴出ポンプ装置2を作動することにより容器1の内容物を汲み上げて操作ボタン3内を通して操作ボタン3に備える吐出口3aから外部へと噴出していた。
【0003】
すなわち、噴出ポンプ装置2では、ピストン5をシリンダ6内に押し入れて圧力室7内の圧力を上昇し、出口弁8を開いて圧力室7内の内容物をピストン5内からステム4内を通して操作ボタン3内に入れ、その操作ボタン3の吐出口3aから外部に噴出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の噴出ポンプ装置2では、操作ボタン3の押し下げ方によって、吐出口3aから噴出される内容物の量が一定せず、噴出量にばらつきを生ずる問題があった。例えば操作ボタン3の押し下げのストロークが小さかったり、操作ボタン3をゆっくり押し下げたりすると、吐出口3aから少量の内容物しか噴出することができなかった。
【0005】
そこで、この発明の第1の目的は、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出ポンプ装置を提供することにある。
【0006】
この発明の第2の目的は、操作ボタンを中途半端に押し下げても、吐出口から内容物が噴出することなく、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出ポンプ装置を提供することにある。
【0007】
この発明の第3の目的は、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくした噴出器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、操作ボタンを押し下げてステムを押し込み、ピストンをシリンダ内に押し入れて圧力室の圧力を上昇し、出口弁を開いて圧力室の内容物をピストン内からステム内を通して操作ボタン内に入れ、その操作ボタンの吐出口から外部に噴出する噴出ポンプ装置において、
ピストンをシリンダ内に一定以上押し入れて操作ボタンから手を離したとき、ピストンに掛け止めてピストンの復帰を阻止する係止部と、操作ボタンの押し下げ時、移動する一方、押し下げ解除時、圧力室の圧力の低下とともに復帰してピストンに対する係止部の掛け止めを解除する係止解除部を設ける、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上述した第2の目的を達成すべく、請求項1に記載の噴出ポンプ装置において、操作ボタンを押し下げてステムを押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しない、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の噴出ポンプ装置を備えることを特徴とする、噴出器である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1には、この発明による噴出ポンプ装置を備える噴出器の縦断面を示す。
【0012】
図中符号10は、容器である。容器10は、プラスチック材料でボトル形状につくり、その口部10a外周に雄ねじを設け、図示省略するが、この例では、内部に、内容物としてシャンプー液を収納する。
【0013】
その容器10の口部10aには、噴出ポンプ装置Pを取り付ける。
噴出ポンプ装置Pには、ねじキャップ11を設ける。ねじキャップ11は、内周に雌ねじを有するとともに、頂部中央に中心孔をあけてなる。そして、頂部をシリンダ12のフランジ12a上に乗せ、容器10の口部10aに被せてパッキン13を挟んでねじ付けてなる。
【0014】
シリンダ12は、第1シリンダ14と第2シリンダ15とを連結して形成する。第1シリンダ14には、上端に前記フランジ12aを設けるとともに、そのすぐ下に径方向に貫通する空気吸込み孔14aをあける。他方、第2シリンダ15の下部には、第1段部15aを設けてその第1段部15aに吸込口15bをあけ、またその第1段部15aの下に小径の管取付口15cを設ける。そして、その管取付口15c内に吸上げ管16の上端部を圧入し、その吸上げ管16内と吸込口15bとを連通する。
【0015】
このようなシリンダ12の第2シリンダ15内には、コイル状の第1スプリング18を挿入して前記第1段部15a上に乗せる。第1スプリング18上には、スライド部材19を乗せる。スライド部材19には、第2シリンダ15の内面に液密に接触してスライド自在に設ける外筒部19aと、中心に吸入口19bを有する内筒部19cと、それらの間で支持する係止解除部材19dとで構成する。内筒部19c内には、ボール状の入口弁20を収納して吸入口19bを塞ぐ。係止解除部材19dの上端には、4つの爪状の係止解除部19eを周方向に間隔をあけてそれぞれ上向きに設ける。
【0016】
第1シリンダ14の下端には、第2段部14bをつくる。その第2段部14bの内端からは、4つの係止部14cを垂下し、それぞれ4つの係止解除部19eと対向する。そして、不使用時は、第1スプリング18の付勢力で各係止解除部材19dをそれぞれ対応する係止部14cに押し当てる。そのような第1シリンダ14内には、コイル状の第2スプリング21を挿入して前記第2段部14b上に乗せる。第2スプリング21上には、ピストン22の鍔部22aを乗せる。
【0017】
ピストン22は、鍔部22aより上の上部内に中心穴22bを設け、上向きに開口する。また、中心穴22bの下部から径方向に外向きに貫通して連通孔22cをあけるとともに、下端部に掛止部22dを形成する。そして、そのピストン22の外周には、連通孔22cを塞ぐように出口弁23を設け、鍔部22a上に乗せる。出口弁23は、外周23aを第1シリンダ14の内面に液密に接触してスライド自在に設ける。これにより、シリンダ12内に、スライド部材19、ピストン22、出口弁23などで区画して圧力室aを形成する。
【0018】
そのような出口弁23上には、コイル状の第3スプリング24を乗せる。第3スプリング24上には、ピストン22の上部を挿入する管状のステム25を乗せる。ステム25は、ねじキャップ11の頂部中央の中心孔に貫挿して上向きに突出する。ステム25の上端には、操作ボタン26を取り付ける。操作ボタン26は、キャップ状の本体部26aの外周に噴出管26bを嘴状に設け、噴出管26bの先端に吐出口26cを設ける。操作ボタン26内には、ステム25からのシャンプー液を吐出口26cへと導く流路を形成している。
【0019】
いま、この噴出器を使用するときは、容器10を置いたままでまたは手で持って噴出管26bの先を目的部位に向け、操作ボタン26を押し下げて第3スプリング24に抗してステム25を押し込む。すると、はじめのうちは、ピストン22を移動しないが、やがて入口弁23に接触し、その入口弁23を介してピストン22を第2スプリング21に抗してシリンダ12内に押し入れる。
【0020】
そして、第1スプリング18に抗してスライド部材19を次第に第2シリンダ15の奥に押し込む。他方、徐々に圧力室aの圧力を上昇し、その圧力室aの圧力の高まりとともに、出口弁23を開き、圧力室aのシャンプー液を連通孔22cを通してピストン22内の中心穴22bに入れ、その中心穴22bからステム25内を通して操作ボタン26内に導き、その操作ボタン26内の流路を通過して吐出口26cから外部へと噴出する。
【0021】
やがて、ピストン22をシリンダ12内に一定以上押し入れたとき、ピストン22の先端が4つの係止部14c内を通過する。その後、操作ボタン26をネジキャップ11に押し当てた最終段階まで押し下げたところで、操作ボタン26から手を離すと、第1スプリング18でスライド部材19を、第2スプリング21でピストン22を、第3スプリング24でステム25をそれぞれ押し上げ、まずピストン22の掛止部22dを図2に示すように第1シリンダ14の係止部14cに掛け止めてピストン22の復帰を阻止し、圧力室aのシャンプー液を連通孔22cを通してピストン22内に送り出す。
【0022】
次いで、圧力室aの圧力の低下とともに、徐々にスライド部材19が第2シリンダ15内を上昇して4つの係止解除部19eを復帰し、それらをそれぞれ対向する係止部14cに突き当ててそれらの係止部14cを押し開き、ピストン22の掛止部22dに対する係止部14cの掛け止めを解除して第2スプリング21の付勢力でピストン22を上昇する。
【0023】
すると、やがて出口弁23が閉じて次第に圧力室aが負圧化する。そして、入口弁20を開いて容器10内の内容物を吸上げ管16を通して吸込口15bからシリンダ12内に入れ、吸入口19bから圧力室aに吸い上げる。そして、負圧化の解消とともに入口弁20で再び吸入口19bを塞ぎ、操作ボタン26を完全に元の位置に復帰して図1に示す状態に戻す。
【0024】
再度使用するときは、操作ボタン26を再度押し下げることにより、同様に吐出口26cからシャンプー液を噴出することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、ピストンをシリンダ内に一定以上押し入れて操作ボタンから手を離したとき、ピストンに係止部を掛け止めてピストンの復帰を阻止する一方、操作ボタンの押し下げ時に移動した係止解除部を圧力室の圧力の低下とともに復帰してピストンに対する係止部の掛け止めを解除するので、操作ボタンから手を離しても操作ボタンが直ぐに復帰しないようにし、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、噴出量のばらつきをなくし、噴出定量性を確保した噴出ポンプ装置を提供することができる。
【0026】
請求項2に記載の発明によれば、操作ボタンを押し下げてステムを押し込んでも、はじめのうちはピストンを移動しないので、操作ボタンを中途半端に押し下げても、すぐに内容物が噴出しないようにし、使用時における操作ボタンの押し下げができ得る限り一様になるようにし、一層噴出量のばらつきをなくして噴出定量性を確保した噴出ポンプ装置を提供することができる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の噴出ポンプ装置を備えるから、上記効果を有する噴出ポンプ装置を備えた噴出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による噴出ポンプ装置を備えるシャンプー用噴出器の要部縦断面図である。
【図2】その噴出器に備える操作ボタンを押し下げた状態の縦断面図である。
【図3】従来の噴出器の縦断面図である。
【符号の説明】
12 シリンダ
14c 係止部
19 スライド部材
19d 係止解除部材
19e 係止解除部
22 ピストン
23 出口弁
25 ステム
26 操作ボタン
26c 吐出口
a 圧力室
P 噴出ポンプ装置
Claims (3)
- 操作ボタンを押し下げてステムを押し込み、ピストンをシリンダ内に押し入れて圧力室の圧力を上昇し、出口弁を開いて圧力室の内容物を前記ピストン内から前記ステム内を通して前記操作ボタン内に入れ、その操作ボタンの吐出口から外部に噴出する噴出ポンプ装置において、
前記ピストンを前記シリンダ内に一定以上押し入れて前記操作ボタンから手を離したとき、前記ピストンに掛け止めて前記ピストンの復帰を阻止する係止部と、前記操作ボタンの押し下げ時、移動する一方、押し下げ解除時、前記圧力室の圧力の低下とともに復帰して前記ピストンに対する前記係止部の掛け止めを解除する係止解除部を設けることを特徴とする、噴出ポンプ装置。 - 前記操作ボタンを押し下げて前記ステムを押し込んでも、はじめのうちは前記ピストンを移動しないことを特徴とする、請求項1に記載の噴出ポンプ装置。
- 請求項1または2に記載の噴出ポンプ装置を備えることを特徴とする、噴出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202173A JP2005040695A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 噴出ポンプ装置、および噴出器 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003202173A JP2005040695A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 噴出ポンプ装置、および噴出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005040695A true JP2005040695A (ja) | 2005-02-17 |
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ID=34261965
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003202173A Pending JP2005040695A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 噴出ポンプ装置、および噴出器 |
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JP (1) | JP2005040695A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109279170A (zh) * | 2017-07-21 | 2019-01-29 | 阿贝尔服务 | 用于分配多种流体产品的装置 |
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2003
- 2003-07-28 JP JP2003202173A patent/JP2005040695A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109279170A (zh) * | 2017-07-21 | 2019-01-29 | 阿贝尔服务 | 用于分配多种流体产品的装置 |
CN109279170B (zh) * | 2017-07-21 | 2022-06-07 | 阿贝尔勒特雷波尔公司 | 用于分配多种流体产品的装置 |
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