JP2005039870A - スパイラルケーブル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スパイラルケーブル装置1は、外側筐体2と、外側筐体2に対して相対回転可能に設けられた内側筐体3と、内側筐体3の外周に巻回された信号ラインフレキシブルフラットケーブル4及び動力ラインフレキシブルフラットケーブル5とから構成されている。そして、導電性のシールド部材が、動力ラインフレキシブルフラットケーブル5から発生する電磁波を遮断するように配設されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに相対回転する部材を電気的に接続するスパイラルケーブル装置に関し、より詳細には、ケーブルから発生する電磁波を遮断するシールド部材を備えたスパイラルケーブル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のステアリング装置に組み込まれているスパイラルケーブル装置は、近年の多回路化に伴いフレキシブルフラットケーブル内の導体本数が増加している。例えば、大電流を流す複数のエアバック回路用(動力ライン導体部)と、ホーン回路やオーディオ回路などに微小な電流を流す信号伝送用(信号ライン導体部)の導体とから構成されるスパイラルケーブル装置が特開2000−294358号公報に開示されている。このスパイラルケーブル装置は、複数のフレキシブルフラットケーブルから構成されており、その各々に大電流を流すエアバック回路用(動力ライン導体部)と、微小な電流を流す信号伝送用(信号ライン導体部)の導体が分散して配設されている。
【0003】
さらに、スパイラルケーブル装置は、エアバックと異なる新たな用途にも使用されている。例えば、ステアリングの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構が、特開2003−34253号公報に開示されている。ここでスパイラルケーブル装置は、操舵制御装置とモータとを電気的に接続するために用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−294358号公報
【特許文献2】
特開2003−34253号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなスパイラルケーブル装置は、その内部で大電流を流す動力ライン導体部と、小電流を流す信号ライン導体部とが近接しているため、信号ライン導体部が、動力ライン導体部の大電流の急速な変化により発生する電磁波の影響を受けやすく、スパイラルケーブル装置に接続された機器の動作に影響を及ぼす可能性がある。これに対し、信号の受信側の機器でノイズ処理を施し対策する方法もあるが、これは受信側の機器のコストアップの原因となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、信号ライン導体部が、動力ライン導体部より発生する電磁波の影響を受けにくく、接続される機器の低コスト化等を図ることができるスパイラルケーブル装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、スパイラルケーブル装置に電磁波を遮断する導電性のシールド部材を備えることを思いつき、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明のスパイラルケーブル装置は、外側筐体と、内側筐体と、信号ライン導体部と動力ライン導体部とからなるフレキシブルフラットケーブルとを備えている。そして、導電性のシールド部材が、動力ライン導体部から発生する電磁波を遮断するように配設されていることを特徴とする。ここで、外側筐体は筒状の構造体である。内側筐体は、外側筐体の内側に外側筐体に対して相対回転可能に設けられた構造体である。フレキシブルフラットケーブルは、小電流を流す信号ライン導体部と大電流を流す動力ライン導体部とからなり、内側筐体の外周に巻回されるとともに両端を外側筐体と内側筐体とにそれぞれ固定されたケーブルである。
【0009】
従って、動力ライン導体部の大電流の急速な変化により発生する電磁波を、導電性のシールド部材が遮断することにより、信号ライン導体部が受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0010】
シールド部材は、フレキシブルフラットケーブルの信号ライン導体部又は動力ライン導体部の少なくともいずれかの表面を覆う導電層であってもよい。
【0011】
この場合、シールド部材は、信号ライン導体部又は動力ライン導体部の少なくともいずれかの表面を覆う導電層であるため、フレキシブルフラットケーブルと一体的に構成できる。従って、シールド部材として新たに別部品を設ける必要がなく、部品点数を削減するとともに、動力ライン導体部から発生する電磁波を、信号ライン導体部又は動力ライン導体部の少なくともいずれかの表面を覆う導電層からなるシールド部材が、確実に遮断することにより、信号ライン導体部が受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0012】
フレキシブルフラットケーブルは、信号ライン導体部からなる信号ラインフレキシブルフラットケーブルと、動力ライン導体部からなる動力ラインフレキシブルフラットケーブルとに分けられていてもよい。
【0013】
この場合、信号ライン導体部と動力ライン導体部とは、それぞれ別のフレキシブルフラットケーブルとして構成されるため、シールド部材、信号ラインフレキシブルフラットケーブル及び動力ラインフレキシブルフラットケーブルをそれぞれ最適な位置に配設することができる。従って、動力ラインフレキシブルフラットケーブルの動力ライン導体部から発生する電磁波を、最適な位置に配設されたシールド部材が、効果的に遮断することにより、信号ラインフレキシブルフラットケーブルの信号ライン導体部が受ける当該電磁波による影響を、効率よく抑制することができる。
【0014】
信号ラインフレキシブルフラットケーブルは、動力ラインフレキシブルフラットケーブルと厚さ方向に重畳して配設され、シールド部材は、信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルの間に重畳して配設されていてもよい。
【0015】
この場合、シールド部材を、信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルの間に重畳することで、スパイラルケーブル装置の軸方向長さを短くすることができる。従って、スパイラルケーブル装置の軸方向長さを短くするとともに、動力ラインフレキシブルフラットケーブルから発生する電磁波を、信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルの間に重畳されるシールド部材が、確実に遮断することにより、信号ラインフレキシブルフラットケーブルが受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0016】
また、信号ラインフレキシブルフラットケーブルは、動力ラインフレキシブルフラットケーブルと内側筐体の軸方向に併設され、シールド部材は、内側筐体の軸方向に対して垂直に配設される仕切板であってもよい。ここで、この仕切板は全体が導電性材料からなる物以外に、その表面が導電層で覆われている物も含む。
【0017】
この場合、スパイラルケーブル装置の軸方向長さを長くし、シールド部材を信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルの間に内側筐体の軸方向に対して垂直に配設することで、シールド部材の大きさを小さくすることができる。従って、シールド部材である仕切り板の大きさを小さくするとともに、動力ラインフレキシブルフラットケーブルから発生する電磁波を、信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルの間に内側筐体の軸方向に対して垂直に配設される仕切り板からなるシールド部材が、確実に遮断することにより、信号ラインフレキシブルフラットケーブルが受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0018】
フレキシブルフラットケーブルは、信号ライン導体部と動力ライン導体部とが一体に形成されている信号動力ラインフレキシブルフラットケーブルであってもよい。
【0019】
この場合、信号ライン導体部と動力ライン導体部とは、一つのフレキシブルフラットケーブルとして構成されるため、部品点数を削減することができる。従って、部品点数を削減するとともに、動力ライン導体部から発生する電磁波を、シールド部材が遮断することにより、信号ライン導体部が受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0020】
シールド部材は、信号導体ラインフレキシブルフラットケーブルの中にあって、信号ライン導体部と信号ライン導体部に最も近接した動力ライン導体部との間に配設される導体であってもよい。
【0021】
この場合、シールド部材は、信号ライン導体部及び動力ライン導体部とともに一つのフレキシブルフラットケーブルとして構成される。従って、シールド部材として新たに別部品を設ける必要がなく、部品点数を削減するとともに、動力ライン導体部から発生する電磁波を、信号ライン導体部と動力ライン導体との間に配設される導体からなるシールド部材が、効果的に遮断するすることにより、信号ライン導体部が受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0022】
仕切板は、環状であり、内径は内側筐体の外径より大きく、外周面は外側筐体の内周面に配設されていてもよい。
【0023】
この場合、仕切板は、内側筐体に対して外側筐体と一体的に相対回転するため、内側筐体の外周面と干渉することはない。従って、スパイラルケーブル装置の動作に影響を与えることなく、動力ラインフレキシブルフラットケーブルから発生する電磁波を、仕切り板が確実に遮断することにより、信号ラインフレキシブルフラットケーブルが受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0024】
また、仕切板は、環状であり、外径が外側筐体の内径より小さく、内周面が内側筐体の外周面に配設されていてもよい。
【0025】
この場合、仕切板は、外側筐体に対して内側筐体と一体的に相対回転するため、外側筐体の内周面と干渉することはない。従って、スパイラルケーブル装置の動作に影響を与えることなく、動力ラインフレキシブルフラットケーブルから発生する電磁波を、仕切板が確実に遮断することにより、信号ラインフレキシブルフラットケーブルが受ける当該電磁波による影響を抑制することができる。
【0026】
このスパイラルケーブル装置は、例えば、車両に搭載される伝達比可変操舵装置や電動パワーステアリング装置等にも使うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。ここで、本実施形態では、車両用伝達比可変操舵装置(VGRS装置)について説明する。
【0028】
VGRS装置は、一端側が操舵ハンドル側に連結され、他端側が転舵輪側に連結されており、操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を可変にする装置である。このVGRS装置は、駆動モータと、減速機と、スパイラルケーブル装置と、VGRS用制御部とを備える。そして、この駆動モータの駆動により、減速機を介して上述した伝達比を可変にすることができる。スパイラルケーブル装置は、駆動モータとVGRS用制御部とを電気的に接続するために用いられる。なお、VGRS用制御部は、スパイラルケーブル装置を介して動力及び信号を伝達することにより、駆動モータを制御している。
【0029】
(第1実施形態)
第1実施形態におけるスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を図1に、信号ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を図2に、動力ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を図3に示す。
【0030】
本実施形態におけるスパイラルケーブル装置1は、筒状の外側筐体2と、外側筐体2の内側に外側筐体2に対して相対回転可能に設けられた内側筐体3と、内側筐体3の外周に巻回されるとともに、両端を外側筐体2と内側筐体3とにそれぞれ固定された小電流を流す信号ラインフレキシブルフラットケーブル4と、内側筐体3の外周に巻回されるとともに、両端を外側筐体2と内側筐体3とにそれぞれ固定された動力ラインフレキシブルフラットケーブル5と、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4及び動力ラインフレキシブルフラットケーブル5の内側筐体3側の端部と接続され、内筒部3aに固着されるリードブロック7とから構成されている。
【0031】
外側筐体2は樹脂からなり、筒状の外筒部2aと、外筒部2aの端部に嵌合する環状の蓋部2bとを備えている。一方、内側筐体3は樹脂からなり、筒状の内筒部3aと、内筒部3aの端部に設けた環状の底部3bとを備えおり、駆動モータ(図示せず)と機械的に連結されている。これら外側筐体2と内側筐体3とは同軸的に配置され、外側筐体2と内側筐体3との間に形成される環状空間8の内部に、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4及び動力ラインフレキシブルフラットケーブル5が、収納されている。
【0032】
信号ラインフレキシブルフラットケーブル4は、動力ラインフレキシブルフラットケーブル5と厚さ方向に重畳して配設されている。この信号ラインフレキシブルフラットケーブル4は、図2に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)の帯状の絶縁テープからなる絶縁フィルム4aと、導電性のシールド部材に当たる、アルミ又は銅等の帯状の導電性テープからなるシールドフィルム4bと、接着剤4cと、帯状の極薄い銅等の複数本の導体からなり、小電流が流れる信号ライン導体部4dとを備えている。そして、2枚のシールドフィルム4bの間に、接着剤4cを介して、信号ライン導体部4d(例えば、6本)が互いに平行状態に貼着され、さらに、シールドフィルム4bの表面に、2枚の絶縁フィルム4aが貼着されている。
【0033】
動力ラインフレキシブルフラットケーブル5は、図3に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)の帯状の絶縁テープからなる絶縁フィルム5aと、接着剤5cと、帯状の薄い銅等の複数本の導体からなり、大電流が流れる動力ライン導体部5eとを備えている。そして、2枚の絶縁フィルム5aの間に、接着剤5cを介して、動力ライン導体部5e(例えば、3本)が互いに平行状態に貼着されている。
【0034】
ここで、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4及び動力ラインフレキシブルフラットケーブル5の外側筐体2に固定された側にある信号ライン導体部4d及び動力ライン導体部5eの端部は電線等(図示せず)によりVGRS用制御部(図示せず)と電気的に接続される。
【0035】
リードブロック7は帯状の薄い銅等の複数本の導体からなる導体部7aと、導体部7aを支持する樹脂からなる支持部7bとを備えている。そして、リードブロック7の導体部7aの一端には、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4の信号ライン導体部4d及び動力ラインフレキシブルフラットケーブル5の動力ライン導体部5eが電気的に接続され、他端には、駆動モータ(図示せず)の信号ライン及び動力ラインが電気的に接続される。
【0036】
ここで、信号ライン導体部4dは駆動モータの信号ラインと、また、動力ライン導体部5eは駆動モータの動力ラインと電気的に接続される。
【0037】
なお、上述の実施形態においては、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4に、導電性のシールド部材に当たるシールドフィルム4bを貼着しているが、これに限られるものではない。例えば、図4に示すように、動力ラインフレキシブルフラットケーブル15は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の帯状の絶縁テープからなる絶縁フィルム15aと、導電性のシールド部材に当たる、アルミ又は銅等の帯状の導電性テープからなるシールドフィルム15bと、接着剤15cと、帯状の薄い銅等の複数本の導体からなる動力ライン導体部15eとを備えている。そして、2枚の絶縁フィルム15aの間に、動力ライン導体部15e(例えば、3本)が互いに平行状態に貼着され、その絶縁フィルム15aの表面に、2枚のシールドフィルム15bと2枚の絶縁フィルム15aがこの順に順次積層され貼着されていてもよい。
【0038】
また、信号ラインフレキシブルフラットケーブル及び動力ラインフレキシブルフラットケーブルの両方に、図2及び図4に示すように、シールドフィルムが貼着されていてもよい。
【0039】
さらに、シールド部材が、信号ラインフレキシブルフラットケーブル4と動力ラインフレキシブルフラットケーブル5の間に重畳して配設されていてもよい。
【0040】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態におけるスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を図5に、信号動力フレキシブルフラットケーブルの断面図を図6に示す。ここでは、第1実施形態におけるスパイラルケーブル装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分ついては、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
【0041】
本実施形態におけるスパイラルケーブル装置1は、信号ライン導体部6dと動力ライン導体部6eとが一体に形成されている信号動力ラインフレキシブルフラットケーブル6を備えている。 この信号動力ラインフレキシブルフラットケーブル6は、図6に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)の帯状の絶縁テープからなる絶縁フィルム6aと、接着剤6cと、帯状の極薄い銅等の複数本の導体からなり、小電流が流れる信号ライン導体部6dと、帯状の薄い銅等の複数本の導体からなり、大電流が流れる動力ライン導体部6eと、これら信号ライン導体部6dと動力ライン導体部6eとの間に、信号ライン導体部6d及び動力ライン導体部6eと平行に配設される帯状の極薄い銅等の導体からなるシールド導体部6fとを備えている。そして、2枚の絶縁フィルム6aの間に、接着剤6cを介して、信号ライン導体部6d(例えば、6本)、シールド導体部6f(例えば、1本)及び動力ライン導体部6e(例えば、3本)が互いに平行状態に貼着されている。
【0042】
なお、上述の実施形態においては、シールド部材は、信号ライン導体部6dと動力ライン導体部6eとの間に、信号ライン導体部6d及び動力ライン導体部6eと平行に配設される帯状の極薄い銅等の導体からなるシールド導体部6fであるが、これに限られるものではない。例えば、図2及び図4に示したフレキシブルフラットケーブルと同じように、
信号動力ラインフレキシブルフラットケーブル6の、信号ライン導体部6d又は動力ライン導体部6eの少なくともいずれかの表面に、アルミ又は銅等の帯状の導電性テープからなるシールドフィルムが貼着されていてもよい。
【0043】
また、シールド導体部の断面形状は、信号ライン導体部の形状と同じであるが、これに限られるものではない。例えば、動力ライン導体部と同じであってもよいし、全く異なる円形状であってもよい。
【0044】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態におけるスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を図7に、図7のA−A矢視断面図を図8に、信号ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を図9に示す。ここでは、第1及び2実施形態におけるスパイラルケーブル装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分ついては、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
【0045】
本実施形態におけるスパイラルケーブル装置1は、信号ラインフレキシブルフラットケーブル14が、動力ラインフレキシブルフラットケーブル5と内側筐体3の軸方向に併設されている。
【0046】
外側筐体2は、外筒部2aの内周面に、内筒部3aの軸方向に対し垂直に仕切板9を備えている。この仕切板9は、内径が内筒部3aの外径より大きい環状であり、アルミ又は銅等の導電性材料からなっている。そして、この仕切板9により、外側筐体2と内側筐体3との間に形成される環状空間8は、第1環状空間8aと第2環状空間8bとに2分割され、第1環状空間8aの内部には信号ラインフレキシブルフラットケーブル14が、第2環状空間8bの内部には動力ラインフレキシブルフラットケーブル5が、別々に収納されている。
【0047】
信号ラインフレキシブルフラットケーブル14は、図9に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)の帯状の絶縁テープからなる絶縁フィルム14aと、接着剤14cと、帯状の極薄い銅等の複数本の導体からなる信号ライン導体部14dとを備えている。そして、2枚の絶縁フィルム14aの間に、接着剤14cを介して、信号ライン導体部14d(例えば、6本)が互いに平行状態に貼着されている。
【0048】
動力ラインフレキシブルフラットケーブル5は、第1実施形態における図3と同じ構成である。
【0049】
なお、上述の実施形態においては、仕切板9は導電性材料からなっているが、これに限られるものではない。例えば、樹脂からなる環状の部材の表面に、アルミ又は銅等の帯状の導電性テープからなるシールドフィルムが貼着されていてもよい。
【0050】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態におけるスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を図10に、図10のB−B矢視断面図を図11示す。ここでは、第1、2及び3実施形態におけるスパイラルケーブル装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分については、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
【0051】
本実施形態におけるスパイラルケーブル装置1は、内側筐体3が、内筒部3aの外周面に、内筒部3aの軸方向に対し垂直に仕切板19を備えている。この仕切板19は、外径が外筒部2aの内径より小さい環状であり、アルミ又は銅等の導電性材料からなっている。
【0052】
信号ラインフレキシブルフラットケーブル14は、第3実施形態における図9と、動力ラインフレキシブルフラットケーブル5は、第1実施形態における図3と同じ構成である。
【0053】
なお、上述の実施形態においては、仕切板19は導電性材料からなっているが、これに限られるものではない。例えば、樹脂からなる環状の部材の表面に、アルミ又は銅等の帯状の導電性テープからなるシールドフィルムが貼着されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を示す。
【図2】第1実施形態の信号ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を示す。
【図3】第1実施形態の動力ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を示す。
【図4】第1実施形態の動力ラインフレキシブルフラットケーブルにおける、別の一例を示す。
【図5】第2実施形態のスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を示す。
【図6】第2実施形態のフレキシブルフラットケーブルの断面図を示す。
【図7】第3実施形態のスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を示す。
【図8】第3実施形態のスパイラルケーブル装置における、図7のA−A矢視断面図を示す。
【図9】第3実施形態の信号ラインフレキシブルフラットケーブルの断面図を示す。
【図10】第4実施形態のスパイラルケーブル装置の軸方向断面図を示す。
【図11】第4実施形態のスパイラルケーブル装置における、図10のB−B矢視断面図を示す。
【符号の説明】
1 ・・・ スパイラルケーブル装置
2 ・・・ 外側筐体
2a ・・・ 外筒部
2b ・・・ 蓋部
3 ・・・ 内側筐体
3a ・・・ 内筒部
3b ・・・ 底部
4、14 ・・・ 信号ラインフレキシブルフラットケーブル
5、15 ・・・ 動力ラインフレキシブルフラットケーブル
6 ・・・ 信号動力ラインフレキシブルフラットケーブル
4a、5a、6a、14a,15a ・・・ 絶縁フィルム
4b、15b ・・・ シールドフィルム
4c、5c、6c、14c、15c ・・・ 接着剤
4d、6d、14d ・・・ 信号ライン導体部
5e、6e、15e ・・・ 動力ライン導体部
6f ・・・ シールド導体部
7 ・・・ リードブロック
7a ・・・ 導体部
7b ・・・ 支持部
8 ・・・ 環状空間
8a ・・・ 第1環状空間
8b ・・・ 第2環状空間
9、19 ・・・ 仕切板
Claims (9)
- 筒状の外側筐体と、前記外側筐体の内側に前記外側筐体に対して相対回転可能に設けられた内側筐体と、小電流を流す信号ライン導体部と大電流を流す動力ライン導体部とからなり前記内側筐体の外周に巻回されるとともに両端を前記外側筐体と前記内側筐体とにそれぞれ固定されたフレキシブルフラットケーブルとを備えたスパイラルケーブル装置において、
さらに、導電性のシールド部材が、前記動力ライン導体部から発生する電磁波を遮断するように配設されていることを特徴とするスパイラルケーブル装置。 - 前記シールド部材は、前記フレキシブルフラットケーブルの信号ライン導体部又は前記動力ライン導体部の少なくともいずれかの表面を覆う導電層であることを特徴とする請求項1記載のスパイラルケーブル装置。
- 前記フレキシブルフラットケーブルは、前記信号ライン導体部からなる信号ラインフレキシブルフラットケーブルと、前記動力ライン導体部からなる動力ラインフレキシブルフラットケーブルとに分けられていることを特徴とする請求項1記載のスパイラルケーブル装置。
- 前記信号ラインフレキシブルフラットケーブルは、前記動力ラインフレキシブルフラットケーブルと厚さ方向に重畳して配設され、
前記シールド部材は、信号ラインフレキシブルフラットケーブルと動力ラインフレキシブルフラットケーブルとの間に重畳して配設されていることを特徴とする請求項3記載のスパイラルケーブル装置。 - 前記信号ラインフレキシブルフラットケーブルは、前記動力ラインフレキシブルフラットケーブルと前記内側筐体の軸方向に併設され、
前記シールド部材は、前記内側筐体の軸方向に対して垂直に配設される仕切板であることを特徴とする請求項3記載のスパイラルケーブル装置。 - 前記フレキシブルフラットケーブルは、前記信号ライン導体部と前記動力ライン導体部とが一体に形成されている信号動力ラインフレキシブルフラットケーブルであることを特徴とする請求項1記載のスパイラルケーブル装置。
- 前記シールド部材は、前記信号動力ラインフレキシブルフラットケーブルの中にあって、前記信号ライン導体部と前記信号ライン導体部に最も近接した前記動力ライン導体部との間に配設される導体であることを特徴とする請求項6記載のスパイラルケーブル装置。
- 前記仕切板は、環状であり、内径は前記内側筐体の外径より大きく、外周面は前記外側筐体の内周面に配設されていることを特徴とする請求項5記載のスパイラルケーブル装置。
- 前記仕切板は、環状であり、外径は前記外側筐体の内径より小さく、内周面は前記内側筐体の外周面に配設されていることを特徴とする請求項5記載のスパイラルケーブル装置。
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2003
- 2003-07-14 JP JP2003196718A patent/JP2005039870A/ja active Pending
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