JP2005038500A - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走行安定性と耐久性に優れた高密度記録用磁気記録媒体を提供すること。
【解決手段】 支持体の片面に磁性層を有し、その反対面にバック層を有する磁気記録媒体において、該バック層はカーボンブラックとモース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末を質量比で40/60〜10/90の割合で含み、かつ結合剤としてポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含み、該結合剤全質量の10〜50%がアクリル樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高密度記録用磁気記録媒体に関して、走行安定性と耐久性に優れた磁気記録媒体に関するものである。
一般に、磁気記録媒体は記録・再生の過程において高速で摺動される。その際に媒体のバック層に求められる特性としては、走行安定性、走行耐久性、表面電気抵抗の低減である。
これらの特性を満足するために、これまで、主粉体としてカーボンブラックを含有したバック層が用いられている。ただ、カーボンブラックのみでは、走行耐久性が不十分であるため、粒径の異なる2種類のカーボンを併用したり、アルミナ・ジルコニア等の顔料を研磨剤として含有している。しかし、カーボンブラックが主粉体であることに変わりはなく、耐久性が不十分なままである。
耐久性を向上させるためには、粉体の改良と結合剤の改良の両方を行わなければならない。
粉体に関しては、特許文献1では、カーボン:ジルコニアを1:99〜40:60の割合で含有し、ジルコニアの平均一次粒子径が100〜400Åで比表面性が20〜90m2/gと制御することで、耐久性が向上し、ガイド削れおよびバック面傷つきが改善されたとしている。
しかし、カーボンに対するジルコニアの比率を増加させると、ガイドの削れが発生している。これは、ジルコニアの硬度が8と硬すぎるためであり、バック層としては改善する必要がある。バック層の耐久性を増加させるためには、形状、粒径、比表面積、カーボンとの割合をさらに厳しく制御することが必要である。
また、カーボンブラックを主粉体のままとして、結合剤の検討も行われてきた。これまでは、耐久性をとるために、結合剤としてニトロセルロースが使用されてきた。しかし、ニトロセルロースは取り扱いが難しく、また分散性もウレタンや塩ビなどの他の結合剤と比較してよくはない。そこで、バック層の結合剤として様々な樹脂が提案されてきた。例えば、特許文献2においては、ニトロセルロースにポリウレタン、ポリイソシアネートを添加した系が提案されている。特許文献3においては、フェノキシ樹脂と熱可塑性ポリウレタンとポリイソシアネート化合物の系を提案している。また、特許文献4においては、主粉体をカーボンとし、バックコートの結合剤としてガラス転移温度(Tg)が30℃以上のポリウレタン樹脂を提案している。また、特許文献5においては、カーボンを主粉体として、ポリウレタンのウレタン基濃度が2.5mmol/g以上のウレタン樹脂を提案している。これらの系においては、耐久性はある程度向上しているが、主粉体がカーボンのままであるため、耐久性の改良の余地がある。
粉体と結合剤の両方について検討した結果としては、特許文献6、特許文献7が挙げられ、炭酸カルシウムを主粉体として、結合剤にウレタンを用いたバック層を提案している。しかし、炭酸カルシウムは、モース硬度が3〜4であるため、耐久性が劣る。また、保存すると磁性層にカルシウム塩が析出し、μ値上昇が起こるため、保存性も良くない。
磁気記録媒体の耐久性を向上させるには、主粉体、結合剤の素材・性質についてさらに検討することが必要である。
特開平6−103558号公報 特開平9−270117号公報 特開平10−188268号公報 特開平8−129743号公報 特開平6−111278号公報 特開平7−262548号公報 特開2000−155936号公報
本発明は、走行安定性と耐久性に優れた高密度記録用磁気記録媒体を提供することを目的とした。
本発明の課題は、以下の手段により解決できる。
(1)支持体の片面に磁性層を有し、その反対面にバック層を有する磁気記録媒体において、該バック層はカーボンブラックとモース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末を質量比で40/60〜10/90の割合で含み、かつ結合剤としてポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含み、該結合剤全質量の10〜50%がアクリル樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体である。
(2)ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が、40〜140℃であることを特徴とする上記(1)に記載の磁気記録媒体。
(3)非磁性針状粉末は、平均長軸長が250nm以下かつ比表面積が30〜70m2/gであることを特徴とする上記(1)または(2)記載の磁気記録媒体。
(4)該バック層は、カーボンブラックと非磁性針状粉末の合計質量を100部として10〜50部の結合剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載の磁気記録媒体。
本発明は、カーボンブラックとモース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末を質量比で40/60〜10/90の割合で含み、かつ結合剤としてポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含み、該結合剤全質量の10〜50%がアクリル樹脂であるバック層を有するため、走行安定性と耐久性に優れた高密度記録用磁気記録媒体を提供することができる。
本発明は、バック層を特定した磁気記録媒体に関わり、以下のようにバック層を特定したものである。
(1)カーボンブラック及び非磁性針状粉末を含む。
(2)上記非磁性針状粉末は、モース硬度が5以上8未満である。
(3)(カーボンブラック)/(上記非磁性針状粉末)=40/60〜10/90(質量比)である。
(4)ポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含む。
(5)アクリル樹脂は、結合剤全質量の10〜50%である。
本発明の作用・効果は以下のように考えられる。
バック層の表面は、カーボンブラックとヘマタイトやゲータイト等の非磁性針状粒子を用いて形成させている。カーボンブラックは導電性を向上させ、帯電による走行障害を防止するだけでなく、クッション剤の役目も果たし、磁性面への食込みを低減させることができる。またカーボンブラックは粒度分布の揃ったものを用いることで、表面粗さを低減することができる。非磁性針状粉末は、粉体の硬度が適当に高いため耐久性を向上させかつガイドの削れ等の問題も起こらない。また、形状が針状であるため塗布方向に対して垂直には成りにくいため、塗布面は平滑になり、表面粗さは低減され、その結果写りは低減される。
カーボンブラックと非磁性針状粉末を質量比で40/60〜10/90の割合で含有することで耐久性を向上させることができた。耐久性が向上したことで、バック面の傷つきが低減された。
また、非磁性針状粒子を使用することで、その平均長軸長と同じ平均粒子径を持つ非磁性球状粉末を用いた場合よりもバック層の粗さを低減でき、その結果“写り”が低減できることがわかった。この“写り”は、近傍ノイズを増加させるため、S/Nが低下する。特に、MRヘッドを用いた高密度記録においては、出力を増加させることよりも、ノイズを低減することが重要であるため、バック層の表面粗さ制御は高密度記録媒体には重要である。
また、従来のカーボンブラックを用いたバック層においては、平均粒子径が300nmの粗粒子カーボンを用いており、耐久性が悪く、また写りも大きかった。しかし、今回、非磁性針状粉末を用いることで表面粗さを低減することが可能となった。針状粒子を用いることで、球状粒子よりも平面性が向上する。
また、結合剤にポリウレタン樹脂を使用することで、耐久性が向上する。また、結合剤として、アクリル樹脂を使用することで、分散性が向上し、その結果表面性が向上し、写りの少ないバック層を形成できる。また、アクリル樹脂は硬いため、ポリウレタン樹脂のみを用いた系と比較して、耐久性が向上する。しかし、バック層全結合剤の10%未満ではアクリル樹脂の分散性向上の効果は少なく、また、50%を超えると分散性が悪化するため、バック層全結合剤の10〜50%をアクリル樹脂にすることで、表面性が良好であるため、写りの少ないバック層となる。
また、上記バック層をもった磁気記録媒体は、記録再生において、装置のガイド削れを抑え、かつガイド付着物を低減することができる。従来はカーボンが主体のバック層であったため、長時間走行させるとガイドに付着物(特にエッジ)が確認された。しかし、本発明では、無機粉体を主成分としているため、表面硬度が硬くなっており、耐久性が向上している。
非磁性針状粉末としては、平均長軸長が250nm以下のものが好ましく、50〜200nmのものが更に好ましく、かつ比表面積が30〜70m2/gのものが好ましく、35〜65m2/gのものが更に好ましく、表面粗さを低減に有効である。比表面積が30m2/g未満であると、分散性が悪くなる傾向があり、70m2/gを超えると、結合剤が粉体を被覆することが困難であり、膜強度が低下する傾向がある。
また、ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、40〜140℃であることが好ましく、50〜120℃であることが更に好ましい。ガラス転移温度が、40℃未満であると、柔らかいため耐久性が悪くなる傾向があり、140℃を超えるとカレンダの成形性や分散性が悪くなる傾向があり、表面性が悪く写りの多いバック層になる傾向がある。
また、ポリウレタン樹脂は、分子中に−SO3M,−OSO3M,−COOM,−PO32,−OPO32,−NR2,−OH(Mは水素原子、Li,K,Naから選ばれたアルカリ金属、アンモニウムを示す)等の極性基を有することが好ましく、極性基が粉体表面に吸着するため、耐久性が向上する。
バック層の結合剤の量としては、カーボンブラックと非磁性針状粉末の合計質量を100部として10〜50部が適当である。10部未満では、粉体に対する結合剤量が足りず、粉落ち等が発生する傾向がある。50部より多いと、結合剤が過剰であり、表面が粗く写りの大きいバック層となる傾向がある。
バック層に用いられるアクリル樹脂としては、特に制限されるべきものではないが、(1)窒素を含むラジカル重合性単量体単位、(2)アルキル(メタ)アクリレート単量体単位、(3)ベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単量体単位、(4)その他の(メタ)アクリレート単量体単位、(5)極性基を含むことができる。なお、(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートの総称である。以下、該(メタ)アクリレート系共重合体について詳述する。
上記窒素を含むラジカル重合性単量体単位としては(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニル−4,6−ジアミノ−5−トリアジン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、マレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリロニトリル等が挙げられる。この他に、環中に窒素と酸素を含む複素環を有するラジカル重合性単量体単位として、(メタ)アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルオキサゾリドン等が挙げられる。これらは1種類のみ用いても2種類以上を併用してもよい。
これらの窒素を含むラジカル重合性単量体単位は、単量体の合計量に対して35〜60質量%、好ましくは40〜55質量%である。35質量%未満であったり、55質量%を超えたりすると、ポリウレタン樹脂との相溶性が悪くなる傾向がある。
アルキル(メタ)アクリレート単量体単位及びベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単量体単位の具体例としては以下が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレート単量体単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単量体単位としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物(メタ)アクリレート等が挙げられる。ベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単量体単位として、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート単量体単位とベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単量体単位の合計量は単量体の合計量に対して10〜45質量%が好ましく、15〜40質量%がさらに好ましい。10質量%未満では該共重合体のケトン類、エステル類等の有機溶剤への溶解性を妨げる。45質量%を超えると相対的に窒素を含むラジカル重合性単位の組成比率が低下し、本発明で併用するポリウレタン樹脂との相溶性が悪くなる傾向がある。
その他の共重合可能な他の共重合性単量体単位としては、アリルグリシジルエーテル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、無水マレイン酸、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。他の共重合可能な単量体単位は、単量体の合計量に対して26質量%以下とすることが好ましい。この範囲を超えると樹脂全体の力学物性・分散性などが低下する場合がある。
本発明に使用するアクリル樹脂は、粉体の分散性を向上させる目的で、極性基を有することが好ましい。極性基は分散性を向上させる機能があれば特に制限は無いが、−SO3M、−PO(OM)3、−COOM(Mは水素原子、アルカリ金属あるいはアンモニウム塩を表す)、アミノ基、4級アンモニウム塩基が好ましく、特に−SO3Mが分散性に優れ、好ましい。
好ましい極性基含有量は1×10-6〜50×10-5eq/g、更に好ましくは5×10-6〜20×10-5eq/g−結合剤である。1×10-6eq/g未満では効果が得られず、50×10-5eq/gを超えると塗料粘度が高くなって作業性が著しく悪くなり取扱いが困難となる。また、導入する極性基は2種類以上でも良く、例えば、−SO3Mの他に−COOMの導入を行っても良い。
本発明で使用される極性基含有アクリル樹脂の極性基の導入方法は、例えば、アルキル(メタ)アクリレート単位、ベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単位、窒素を含むラジカル重合性単位からなり極性基を含有しないアクリル系樹脂に前記極性基を反応により付加して合成することができる。
具体的には−SO3Mをアクリル樹脂に導入する場合、まず、アルキル(メタ)アクリレート単位、ベンゼン環を有する(メタ)アクリレート単位、窒素を含むラジカル重合性単位及びグリシジル基をもつ共重合可能な化合物および必要に応じてこれらと共重合可能な他の化合物を共重合させ、共重合と同時あるいは共重合体を得た後に−SO3Mを有する化合物と反応させることにより得られる。グリシジル基を導入するための共重合可能な化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル等があげられ、これらは単独あるいは2種類以上を同時に併用しても良い。
また、共重合可能な極性基含有化合物を(メタ)アクリレート単位、窒素を含むラジカル重合性単位、エーテル化合物系ラジカル重合性単位、その他共重合可能な化合物とともに共重合したものでも良い。共重合可能な極性基含有化合物としては、前記極性基を含む共重合可能な化合物を用いることができ、例えば−SO3Mを導入するための共重合可能な化合物としては2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸およびこれらの塩、(メタ)アクリル酸スルホエチルエステル、(メタ)アクリル酸スルホプロピルエステル等の(メタ)アクリル酸のスルホアルキルエステル類およびこれらの塩などをあげることができる。−SO3Mの他に−COOMの導入が必要な場合には−COOMを含む共重合可能な化合物、具体的には(メタ)アクリル酸、マレイン酸やこれらの塩類を使用することができる。
共重合可能な極性基含有化合物の使用量は、単量体の合計量に対して0.3〜6質量%であることが好ましく、1.0〜5質量%がさらに好ましい。
更に、上記極性基は共重合体の製造に際して、極性基含有ラジカル重合開始剤を用いて単量体混合物を共重合させる方法、片末端に極性基を有する連鎖移動剤の存在下に単量体混合物を共重合させる方法を使用しても良い。
極性基含有ラジカル重合開始剤としては、過硫酸塩が好ましく、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらのラジカル重合開始剤の使用量は単量体の合計量に対し、1〜10質量%とすればよいが、好ましくは1〜5質量%である。
片末端に上記極性基を有する連鎖移動剤としては、重合反応において連鎖移動が可能で且つ片末端に極性基を有するものであれば特に制限されないが、片末端に極性基を有するハロゲン化化合物、メルカプト化合物やジフェニルピクリルヒドラジン等が挙げられる。
ハロゲン化化合物の具体例としては、2−クロロエタンスルホン酸、2−クロロエタンスルホン酸ナトリウム、4−クロロフェニルスルホキシド、4−クロロベンゼンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが例示されるが、2−クロロエタンスルホン酸ナトリウム、p−クロロベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
メルカプト化合物としては、好ましくは2−メルカプトエタンスルホン酸(塩)、3−メルカプト−1,2プロパンジオール、メルカプト酢酸(塩)、2−メルカプト−5−ベンゾイミダゾールスルホン酸(塩)、3−メルカプト−2−ブタノール、2−メルカプトブタノール、3−メルカプト−2−プロパノール、N(2−メルカプトプロピル)グリシン、チオグルコール酸アンモニウム又はβ−メルカプトエチルアミン塩酸塩が用いられる。
これらの片末端に極性基を有する連鎖移動剤は一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましく用いられる片末端に極性基を有する連鎖移動剤は、極性の強い2−メルカプトエタンスルホン酸(塩)である。これらの連鎖移動剤の使用量は単量体の合計量に対し、0.1〜10質量%とすればよいが、好ましくは0.2〜5質量%である。
また、本発明の極性基として−SO3M等とともに水酸基を持たせることも好ましい。共重合可能な水酸基含有単位の例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、ヒドロキシエチルモノ(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピルモノ(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチルモノ(メタ)アリルエーテル、ジエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、グリセリンモノ(メタ)アリルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル等の(メタ)アリルエーテル類、(メタ)アリルアルコール等が挙げられる。ビニルアルコール単位については酢酸ビニルを共重合し、溶媒中で苛性アルカリによってケン化反応することにより導入できる。水酸基を有する単量体の量は全単量体中の5〜30質量%とすることが好ましい。
窒素を有するラジカル重合性モノマーとアルキル(メタ)アクリレートおよび/またはベンゼン環を有する(メタ)アクリレートモノマーを含み、親水性極性基を有するアクリル樹脂の数平均分子量は1,000〜200,000が好ましい。更に好ましくは1,0000〜100,000である。1,000未満では得られる塗膜が脆くなるなど物理的強度が低下し、磁気テープ等の耐久性にも影響を与える場合がある。200,000を超えると所定濃度における塗料粘度が高くなって作業性が著しく悪くなり取扱いが困難となる場合がある。
上記重合可能な化合物類、連鎖移動剤を含む重合反応系を重合させるには、公知の重合方法、例えば、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等を用いることができる。これらの重合方法のうち、得られたアクリル系共重合体を保存安定性の高い固形状体で容易に保存できる点から、乾燥作業性のよい懸濁重合や乳化重合を用いることが好ましく、特に乳化重合を用いることが好ましい。重合条件は、用いる重合可能な化合物類や重合開始剤、連鎖移動剤の種類等により異なるが、一般にオートクレーブ中にて、温度は50〜80℃程度、ゲージ圧力は4.0〜1.0MPa程度、時間は5〜30時間程度であることが好ましい。重合は、反応に不活性な気体の雰囲気下で行うことが反応制御のしやすさの点で好ましい。そのような気体としては、例えば、窒素、アルゴン等が挙げられ、好ましくは経済性の点から窒素が用いられる。重合に際しては、上記重合反応系に上述の成分以外に他の成分を添加してもよい。そのような成分としては、例えば乳化剤、電解質、高分子保護コロイド等が挙げられる。
次にアクリル樹脂と共に用いられるポリウレタン樹脂について説明する。
ポリウレタン樹脂としては、前記のようにTgが40℃〜140℃で、かつ極性基を有するものが好ましい。
ポリウレタン樹脂は、分子中に−SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO3MM′、−OPO3MM′、−NRR′、−N+RR′R″COO-、−OH(ここで、M及びM′は、各々独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムであり、R及びRは各々独立に炭素数1〜12のアルキル基、R″は炭素数1〜12のN結合アルキレン基を示す)から選ばれた少なくとも1種の極性基を含むことが好ましい。
ポリウレタン樹脂の数平均分子量(Mn)は5000〜100,000が好ましく、さらに好ましくは10,000〜50,000である。5000未満では、塗膜の強度や耐久性が低い。また、100,000より多いと溶剤への溶解性や分散性が低い。上述のポリウレタン樹脂は、溶解性が高く、慣性半径(分子の広がり)が大きく、粉体の分散性が良好である。また、ポリウレタン樹脂自身の硬さ(高Tg、高ヤング率)と靱性(伸び)の2つの特性を兼ね備えている。
本発明の磁気記録記録媒体は、可撓性支持体の一方の面に磁性層を有し、その反対面にバック層を有するものを広く含む。したがって、本発明の磁気記録媒体には、磁性層やバック層以外の層を有するものも含まれる。例えば、非磁性粉末を含む非磁性層、軟磁性粉末を含む軟磁性層、第2の磁性層、クッション層、オーバーコート層、接着層、保護層を有していてもよい。これらの層は、その機能を有効に発揮することができるように適切な位置に設けることができる。本発明の磁気記録媒体として好ましいのは、可撓性支持体と磁性層の間に、非磁性無機粉体とバインダーを含む非磁性層を有する磁気記録媒体である。層の厚さは、磁性層を例えば通常、0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.5μm、さらに好ましくは0.03〜0.2μmにし、非磁性層を通常、0.5〜3μm、好ましくは0.8〜3μmにすることができる。非磁性層の厚さは、磁性層よりも厚いのが好ましい。また、磁性層を2層有する磁気記録媒体も好ましい。この場合は、例えば上層を通常、0.2〜2μm、好ましくは0.2〜1.5μmにし、下層を通常、0.8〜3μmにすることができる。なお、磁性層を単独で有する場合は、通常、0.1〜5μm、好ましくは0.1〜3μm、さらに好ましくは0.1〜1.5μmにする。また、可撓性支持体と磁性層の間に軟磁性層を有する場合は、例えば磁性層を通常、0.03〜1μm、好ましくは0.05〜0.5μmにし、軟磁性層を通常、0.8〜3μmにすることができる。なお、磁性層については、上記のような強磁性粉末をバインダー中に分散含有する、いわゆる塗布型磁性層のみならず、真空下で蒸着またはスパッタリングにより製膜された薄膜型磁性層であってもよい。この薄膜磁性層の場合、その厚さは通常、0.05〜0.3μm、より好ましくは0.1〜0.2μmの範囲から選定される。本発明の磁気記録媒体に形成するバック層の厚さは、通常、0.05〜1.0μmの範囲内に設定する。その中でも0.1〜0.8μmの範囲内に設定するのが好ましく、0.2〜0.6μmの範囲内に設定するのがより好ましい。
本発明の磁気記録媒体のバック層には、モース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末を用いる。ここで、針状とは針状比が2以上を言う。非磁性針状粉末の針状比は、3〜15が好ましく、4〜10が更に好ましい。針状比が3より小さいと塗布膜の空隙が減少し、カレンダーによる成形効果が損なわれる傾向がある。15より大きいと表面粗さが増大して裏写りが劣化する傾向がある。
モース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末としては、酸化チタン、α−酸化鉄、γ−酸化鉄、ゲーサイト、SiO2、SnO2、等の金属酸化物、BaSO4、チタン酸バリウムなどの塩、水晶、窒化ジルコン、窒化チタンなどを用いることができる。化学的な安定性に優れた酸化物がより好ましい。これらは混合して用いることも可能である。
バック層は、カーボンブラック及び該非磁性針状粉末を(カーボンブラック)/(該非磁性針状粉末)=40/60〜10/90(質量比)、好ましくは、30/70〜10/90(質量比)の割合で含む。
カーボンブラックの平均粒子径は、10〜50nmが好ましく、10〜40nmが更に好ましい。ここで、平均粒子径とは、凝集のない単独の粒子の粒子径の算術平均である。カーボンブラックの平均粒子径は50nmを超えると、ストラクチャーが発達しないために空隙が少なくなりカレンダーによる成形効果が劣化、また導電性も低下する傾向がある。10nmより小さいと凝集がひどくバック層表面(以下、バック面ともいう)に突起が形成され易くなる傾向がある。上記配合比については、上記より非磁性針状粉末の比率が高いと成形性が劣化、帯電の問題が生じる。また非磁性針状粉末の比率が低いと分散性が劣化する。
さらに、バック層には固体潤滑剤として平均粒子径80nm以上のカーボンブラックを添加することが好ましい。添加量は上記カーボンブラックと非磁性針状粉末の合計100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部が更に好ましい。多すぎると、バック面の突起数が増加して裏写りが顕著になる傾向がある。
カ−ボンブラックのpHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/mlであるのが好ましい。平均粒子径10〜50nmのカーボンブラックの比表面積は通常、100〜500m2/g、好ましくは150〜400m2/g、DBP吸油量は通常、20〜400ml/100g、好ましくは30〜200ml/100gである。平均粒子径10〜50nmのカ−ボンブラックの具体例として、キャボット社製BLACK PEARL S2000、同1300、同1000、同900、同800、同880、同700、VULCAN XC−72;三菱化学(株)製#3050B、#3150B、#3250B、#3750B、#3950B、#950、#650B、#970B、#850B、MA−600;コロンビアンカ−ボン社製CONDUCTEX SC、RAVEN8800、同8000、同7000、同5750、同5250、同3500、同2100、同2000、同1800、同1500、同1255、同1250;アクゾー社製ケッチェンブラックECなどを挙げることができる。また、平均粒子径80nm以上のカーボンブラックの比表面積は通常、5〜100m2/g、好ましくは5〜30m2/g、DBP吸油量は20〜120ml/100g、好ましくは30〜110ml/100gであり、例えば旭カーボン社製の#55、#50、#30;コロンビアカーボン社製のRAVEN450、同430;カーンカルブ社製のサーマックスMT等を挙げることができる。
本発明のバック層用結合剤には、ポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂の他に従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等を併用することができる。好ましい結合剤は、塩素を含有しないニトロセルロース等の繊維素系樹脂、フェノキシ樹脂である。
本発明の磁気記録媒体のバック層には、通常、融点80℃以下、好ましくは−20〜80℃、より好ましくは0〜65℃の潤滑剤を用いることができる。
例えば、脂肪酸を含有させれば繰り返し走行時の摩擦係数上昇を抑制することができる。脂肪酸の例として、炭素数8〜18の一塩基性脂肪酸を挙げることができる。これらの具体例としてはラウリン酸、カプリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸等が挙げられる。
また、脂肪酸エステルを含有させれば高速走行時の擦り傷を改善できる。脂肪酸エステルの例として、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸と炭素数2〜12の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つとからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エステルまたはトリ脂肪酸エステルなどを挙げることができる。これらは、不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない。これらの具体例としてはステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸イソオクチル、ミリスチン酸オクチル、ステアリン酸ブトキシエチル、アンヒドロソルビタンモノステアレート、アンヒドロソルビタンジステアレート、アンヒドロソルビタントリステアレートが挙げられる。脂肪酸または脂肪酸エステルの添加量は、非磁性針状粉末とカーボンブラックの総量を100質量部としたとき、好ましくは、0.1〜5質量部、更に好ましくは0.1〜3質量部である。
さらに、バック層は芳香族有機酸化合物やチタンカップリング剤を含有させて分散性を向上させ強度を上げることによって、摩擦係数上昇を抑制することもできる。また、有機質粉末を含有させて摩擦係数上昇を抑制し、写りを低減することもできる。
また、バック層は針状比が1、即ち、粒状の非磁性無機粒子を併用することもできる。
さらに、該バック層はモース硬度9以上でかつ平均粒子径がバック層厚みの10〜40%である研磨粒子を含有することが、走行耐久性をより向上出来る点で好ましい。研磨粒子としては、α−アルミナ、酸化クロム、人工ダイヤモンド、カーボン性窒化硼素(CBN)等を挙げることができる。中でも、平均粒子径が0.3μm以下であり、平均粒子径がバック層厚みの10〜40%であるものを使用するのが好ましい。10%以下だとバック層に粒子が埋没し研磨剤としての役割が少なく、40%を超えると突起が増加し裏写りが劣化する傾向がある。
本発明の磁気記録媒体の磁性層に用いられる強磁性粉末は、強磁性酸化鉄、コバルト含有強磁性酸化鉄、バリウムフェライト粉末又は強磁性金属粉末等である。強磁性粉末はSBET(BET比表面積)が通常、40〜80m2/g、好ましくは50〜70m2/gである。結晶子サイズは通常、12〜25nm、好ましくは13〜22nmであり、特に好ましくは14〜20nmである。長軸長は通常、0.05〜0.25μmであり、好ましくは0.07〜0.2μmであり、特に好ましくは0.08〜0.15μmである。強磁性粉末のpHは7以上が好ましい。強磁性金属粉末としてはFe、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe等の単体又は合金が挙げられ、金属成分の20質量%以下の範囲内で、アルミニウム、ケイ素、硫黄、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、銅、亜鉛、イットリウム、モリブデン、ロジウム、パラジウム、金、錫、アンチモン、ホウ素、バリウム、タンタル、タングステン、レニウム、銀、鉛、リン、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルル、ビスマス等を含ませることができる。また、強磁性金属粉末が少量の水、水酸化物又は酸化物を含むものであってもよい。これらの強磁性粉末の製法は既に公知であり、本発明で用いる強磁性粉末についても公知の方法に従って製造することができる。強磁性粉末の形状に特に制限はないが、通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状及び板状のものなどが使用される。とくに針状の強磁性粉末を使用することが好ましい。本発明においては、バインダー、硬化剤及び強磁性粉末を、通常、磁性塗料の調製の際に使用されているメチルエチルケトン、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等の溶剤と共に混練分散して磁性層形成用塗料とする。混練分散は通常の方法に従って行うことができる。磁性層形成用塗料は、上記成分以外に、α−Al23、Cr23等の研磨剤、カーボンブラック等の帯電防止剤、脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコーンオイル等の潤滑剤、分散剤など通常使用されている添加剤あるいは充填剤を含んでいてもよい。
次に本発明が多層構成を有する場合に存在する下層非磁性層又は下層磁性層(以下、下層非磁性層又は下層磁性層を下層ともいう)について説明する。本発明の下層に用いられる無機粉末は、磁性粉末、非磁性粉末を問わない。例えば非磁性粉末の場合、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等の無機化合物や非磁性金属から選択することができる。無機化合物としては、例えば酸化チタン(TiO2、TiO)、α化率90〜100%のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、α−酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化すず、酸化タングステン、酸化バナジウム、炭化ケイ素、酸化セリウム、コランダム、窒化珪素、チタンカーバイト、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、ゲーサイト、水酸化アルミニウムなどを単独又は組合せで使用することができる。特に好ましいのは二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、更に好ましいのは特開平5−182177号公報に記載の二酸化チタン、および特開平6−60362号公報、特開平9−170003号公報に記載のα−酸化鉄である。非磁性金属としては、Cu、Ti、Zn、Al等が挙げられる。これら非磁性粉末の平均粒子径は0.005〜2μmであるのが好ましいが、必要に応じて平均粒子径の異なる非磁性粉末を組み合わせたり、単独の非磁性粉末でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることもできる。とりわけ好ましいのは、平均粒子径が0.01μm〜0.2μmの非磁性粉末である。非磁性粉末のpHは6〜9であるのが特に好ましい。非磁性粉末の比表面積は1〜100m2/g、好ましくは5〜50m2/g、更に好ましくは7〜40m2/gである。非磁性粉末の結晶子サイズは0.01μm〜2μmであるのが好ましい。DBPを用いた吸油量は5〜100ml/100g、好ましくは10〜80ml/100g、更に好ましくは20〜60ml/100gである。比重は1〜12、好ましくは3〜6である。形状は針状、球状、多面体状、板状のいずれであっても良い。
軟磁性粉末としては、粒状Fe、Ni、粒状マグネタイト、Fe−Si、Fe−Al、Fe−Ni、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Fe−Al−Co(センダスト)合金、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mg−Znフェライト、Mg−Mnフェライト、その他、近角聡信著(「強磁性体の物理(下)磁気特性と応用」(裳華房、1984年)、368〜376頁)に記載されているもの等が挙げられる。これらの非磁性粉末や軟磁性粉末の表面はその少なくとも一部がAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、Sb23、ZnOで被覆されるように表面処理しておくのが好ましい。このうち、特に良好な分散性を与えるのはAl23、SiO2、TiO2、ZrO2であり、さらに好ましいのはAl23、SiO2、ZrO2である。これらは組み合わせて使用してもよいし、単独で用いてもよい。また、目的に応じて共沈させた表面処理層を用いてもよいし、先ずアルミナで被覆されるべく処理した後にその表層をシリカで被覆されるべく処理する方法、又はその逆の方法を採ってもよい。また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にしても構わないが、一般に均質で密である方が好ましい。
下層にカ−ボンブラックを混合させることによって、表面電気抵抗Rsを下げ、しかも所望のマイクロビッカース硬度を得ることができる。カ−ボンブラックの平均粒子径は通常、5nm〜80nm、好ましく10〜50nm、さらに好ましくは10〜40nmである。具体的には、上述のバック層に用いることができるカーボンブラックと同じものを用いることができる。本発明の下層にはまた、無機粉末として磁性粉末を用いることもできる。磁性粉末としては、γ−Fe23、Co変性γ−Fe23、α−Feを主成分とする合金、CrO2等が用いられる。下層の磁性体は、目的に応じて選定することができ、本発明の効果は磁性体の種類には依存しない。ただし、目的に応じて、上下層で性能を変化させることは公知の通りである。例えば、長波長記録特性を向上させるためには、下層磁性層のHcを上層磁性層のHcより低く設定するのが望ましく、また、下層磁性層のBrを上層磁性層のBrより高くするのが有効である。それ以外にも、公知の重層構成を採ることによる利点を付与させることができる。下層磁性層又は下層非磁性層のバインダー、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は、上記の磁性層のものを適用できる。特に、バインダー量、種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用できる。
本発明に用いることのできる可撓性支持体として、二軸延伸を行ったポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキシダゾール等を挙げることができる。これらの非磁性支持体は、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理などを行ったものであってもよい。また本発明に用いることのできる非磁性支持体は、中心線平均表面粗さがカットオフ値0.25mmにおいて通常、0.1〜20nm、好ましくは1〜10nmの範囲にあって、表面が優れた平滑性を有しているのが好ましい。また、これらの非磁性支持体は中心線平均表面粗さが小さいだけでなく1μ以上の粗大突起がないことが好ましい。非磁性支持体の厚さは4〜15μm、好ましくは4〜9μmである。薄い場合は、バック層の凹凸がハンドリングテンションで写りやすくなるため、上述のポリウレタン樹脂を最上層に使用することによってこれを効果的に抑制することができる。厚が7μm以下の場合は、PENもしくはアラミド等の芳香族ポリアミドを使用するのが好ましい。最も好ましいのはアラミドである。
本発明の磁気記録媒体の製造は、例えば、乾燥後の層厚が上述の所定の範囲内になるように、走行下にある非磁性支持体の表面に塗料を蒸着または塗布してゆくことによって行うことができる。複数の磁性塗料もしくは非磁性塗料を逐次あるいは同時に重層塗布してもよい。磁性塗料を塗布するための塗布機としては、エアードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレイコート、スピンコート等が利用できる。これらについては例えば(株)総合技術センター発行の「最新コーティング技術」(昭和58年5月31日)を参考にできる。片面に2以上の層を有する磁気記録媒体を製造するときには、例えば以下の方法を用いることができる。
(1)磁性塗料の塗布で一般的に適用されるグラビア、ロール、ブレード、エクストルージョン等の塗布装置によってまず下層を塗布し、下層が乾燥する前に特公平1−46186号公報、特開昭60−238179号公報、特開平2−265672号公報等に開示されている支持体加圧型エクストルージョン塗布装置等を用いて、上層を塗布する方法。
(2)特開昭63−88080号公報、特開平2−17971号公報、特開平2−265672号公報に開示されている塗料通液スリットを2個有する一つの塗布ヘッド等を用いて、上下層をほぼ同時に塗布する方法。
(3)特開平2−174965号公報に開示されているバックアップロール付きのエクストルージョン塗布装置等を用いて、上下層をほぼ同時に塗布する方法。
塗布した磁性層は、磁性層中に含まれる強磁性粉末を磁場配向処理した後に乾燥する。磁場配向処理は、当業者に周知の方法によって適宜行うことができる。磁性層は、乾燥後にスーパーカレンダーロールなどを用いて表面平滑化処理する。表面平滑化処理を行うことにより、乾燥時の溶剤の除去によって生じた空孔が消滅し磁性層中の強磁性粉末の充填率が向上する。このため、電磁変換特性の高い磁気記録媒体を得ることができる。カレンダー処理ロールとしてはエポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の耐熱性プラスチックロールを使用する。また金属ロールで処理することもできる。
本発明の磁気記録媒体は、平滑性が良好な表面を有しているのが好ましい。平滑性を良好にするためには、例えば上述したように特定のバインダーを選んで形成した磁性層に上記カレンダー処理を施すのが有効である。カレンダー処理は、カレンダーロールの温度を60〜100℃、好ましくは70〜100℃、特に好ましくは80〜100℃にし、圧力を通常、100〜500kg/cm(98〜490kA/m)、好ましくは200〜450kg/cm(196〜441kA/m)、特に好ましくは300〜400kg/cm(294〜392kA/m)にして行う。得られた磁気記録媒体は、裁断機などを使用して所望の大きさに裁断して使用することができる。カレンダー処理を経た磁気記録媒体は、熱処理するのが一般的である。最近では、高密度磁気記録テープの直線性(オフトラックマージン確保)のために、熱収縮率を下げることが重視されている。特に、狭トラック化に伴い、使用環境下でのMD方向(長手方向)の収縮率を0.07%以下に抑えることが求められている。熱収縮率低減手段として、低テンションでハンドリングしながらウエッブ状で熱処理する方法と、バルク又はカセットに組み込んだ場合のようにテープが積層した形態で熱処理する方法(サーモ処理)がある。前者を用いた場合は、バック面の凹凸が写る危険性は少ないが、熱収縮率を大きく下げることはできない。アニール温度、滞在時間及びテープ厚、ハンドリングテンションによって多少変わるが、70℃、48時間後の熱収縮率で0.1〜0.12%が限界である。後者のサーモ処理は熱収縮率を大幅に改善できるが、バック面の凹凸がかなり写ってしまうため、磁性層が面粗れして出力低下とノイズ増加を引き起こす場合がある。
本発明の磁気記録媒体の構成を採用すれば、高弾性で塑性変形の残りにくい層形成を行うことができるため、特に、サーモ処理を伴う磁気記録テープで、高出力、低ノイズの磁気記録テープを供給することができる。これは、特に上述のポリウレタン樹脂を使用した場合に顕著である。本発明の磁気記録テープの70℃、48時間後のMD方向の熱収縮率は0.12%以下である。この熱収縮率は、8mm巾×10cmのテープ片の片側に0.2gの荷重をつけてつるし、70℃環境下に48時間保存し、保存後のテープ長変化量を保存前のテープ長(10cm)で割って求めたものである。本発明の磁気記録媒体においては、バック層の表面を平滑にすることができるため、バック層の摩擦係数を程よい大きさに設定することができる。これによってバック層と磁性層との間の層間摩擦係数が高くなるので、磁気記録媒体作製時に高速ハンドリングしてもロール、スリットパンケーキ、組込リールに巻き上げられたテープの巻姿が良好である。同様にして、ビデオカセットレコーダー(VCR)を高速で早送りしたり、巻戻したりした後のリール上のテープの巻姿も良好である。
本明細書において、非磁性粉末やカーボンブラックのように種々の粉体のサイズ(以下、「粉体サイズ」と言う)は、高分解能透過型電子顕微鏡写真及び画像解析装置より求められる。高分解能透過型電子顕微鏡写真の粉体の輪郭を画像解析装置でなぞり、粉体のサイズを求めることができる。即ち、粉体サイズは、(1)粉体の形状が針状、紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大きい)等の場合は、粉体を構成する長軸の長さ、即ち長軸長で表され、(2)六方晶系フェライト磁性粉のように粉体の形状が板状乃至柱状(ただし、厚さ乃至高さが板面乃至底面の最大長径より小さい)場合は、その板面乃至底面の最大長径、即ち板径で表され、(3)粉体の形状が球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状から粉体を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径で表される。
また、該粉体の平均粉体サイズは、上記粉体サイズの算術平均であり、約500個の一次粒子について上記の如く測定を実施して求めたものである。一次粒子とは、凝集のない独立した粉体をいう。
そして、粉体の形状が特定の場合、例えば、上記粉体サイズの定義(1)の場合は、平均粉体サイズを平均長軸長と言い、(長軸長/短軸長)の値の算術平均を平均針状比という。尚、短軸長とは長軸に直行する軸で最大のものをいう。同定義(2)の場合は平均粉体サイズを平均板径と言い、(板径/板厚)の算術平均を平均板状比という。ここで、板厚とは厚さ乃至高さである。同定義(3)の場合は平均粉体サイズを平均粒子径という。
以下に実施例を記載して、本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に記載される成分、割合、手順等は、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下の実施例に示す具体例に制限されるものではない。
実施例1
<塗料の作成>
磁性層
バリウムフェライト磁性粉 100部
(平均板径:30nm、平均板厚:10nm、平均粒子体積:5800nm3、板径10nm以下の粒子存在比率6%、Hc:183kA/m、σs:50A・m2/kg、SBET:65m2/g)
塩化ビニル共重合体{MR110(日本ゼオン社製)} 10部
ポリウレタン樹脂{UR8200(東洋紡社製)} 5部
αアルミナ{HIT55(住友化学社製)} 5部
(平均粒子径:0.2μm)
カ−ボンブラック{#55(旭カーボン社製)} 1部
(平均粒子径:0.075μm、SBET:35m2/g、DBP吸油量:81ml/100g、pH:7.7、揮発分1.0%)
ブチルステアレート 10部
ブトキシエチルステアレート 5部
イソヘキサデシルステアレート 3部
ステアリン酸 2部
メチルエチルケトン 125部
シクロヘキサノン 125部
非磁性層
非磁性粉末(針状ヘマタイト) 80部
(平均長軸長:0.15μm、SBET:50m2/g、pH:8.5、表面処理層:Al23
カ−ボンブラック(平均粒子径:20nm) 20部
塩化ビニル共重合体{MR110(日本ゼオン社製)} 12部
ポリウレタン樹脂{UR8200(東洋紡社製)} 5部
ブチルステアレート 1部
ステアリン酸 3部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤)250部
ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製)11部
バック層
非磁性粉末(針状ヘマタイト) 80部
(平均長軸長:0.15μm、SBET:50m2/g、pH:8.5、表面処理層:Al23
カーボンブラック1 3部
(平均粒子径:80nm、SBET:23m2/g、DBP吸油量:63ml/100g)
カーボンブラック2 17部
(平均粒子径:16nm、SBET:270m2/g、DBP吸油量:75ml/100g)
アクリル樹脂 5.6部
ポリウレタン樹脂(Tg:90℃) 13.1部
ステアリン酸 3部
αアルミナ(平均粒子径0.25μm) 5部
フェニルホスホン酸 3部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤)250部
ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製)11部
磁性層、非磁性層またはバック層の組成成分をオープンニーダーで混練した後、サンドミルを用いて分散させた。その後、平均孔径1μmのフィルターを用いて濾過することによって磁性層形成用塗料を調製した。
厚さ5.2μmのポリエチレンナフタレート支持体(磁性層側Ra:1.4nm、バック層側Ra:3nm)上に、調製した非磁性層形成用塗料を乾燥後の厚さが1.5μmになるように塗布し、その直後に磁性層形成用塗料を乾燥後の厚さが0.07μmになるように塗布した。磁性層形成用塗料が未乾燥の状態で、300mTの磁石で磁場配向を行った後、乾燥した。バック層形成用塗料を乾燥後の厚さが0.5μmになるように塗布、乾燥した。その後、金属ロールを7本積み重ねたカレンダー装置によって、金属ロールのニップ間を6回通してカレンダー処理を行った(速度100m/min、線圧300kg/cm(294kN/m)、温度90℃)。さらに、70℃で48時間サーモ処理して、6.35mm幅にスリットして実施例1の磁気記録テープを製造した。
実施例2〜5、比較例1〜4
実施例1において、表1に記載の要素を変更した以外は、実施例1と同様に磁気テープを作製した。非磁性粉末の平均サイズは、形状が針状である場合には、平均長軸長を、非針状である場合は、平均粒子径を示す。
カーボンブラック:非磁性粉末の割合の変更で、カーボンブラックの変更はカーボンブラック2を変更することにより実施した。結合剤量は、アクリル樹脂とポリウレタン樹脂との和を用いた。
また、比較例1は、非磁性粉末に変えてカーボンブラック2を95質量%、300nmのカーボンブラックを5質量%混合して使用した。
得られた磁気テープの性能を以下により評価し、結果を表1に示した。
(1)走行性・耐久性
μ値で評価を行った。
測定は、4mmφのSUS420Jに90度の角度でテープを渡し、荷重を20g、秒速13mmで摺動させて、オイラーの式に基づいて摩擦係数を求めた。測定環境は、23℃70%であった。
μ=(1/π)ln(T2/20) T2:摺動抵抗値(g)
走行性に関しては、100P(パス)のμ値で、耐久性に関しては400Pのμ値と400Pμ値測定後のバック層の傷つきとで評価を行った。バック層の傷つきについてキズ多い>キズやや多い>キズ少ない>キズなしの4段階で評価を行った。
(2)ガイドの汚れ・削れ
テープをS−DLTドライブ内で、テンション100g、速度3m/sで走行テストを行った。バック面タッチのガイドは4本あり、1時間走行させた後の、4本のガイドの平均汚れ具合について汚れ多い>汚れやや多い>汚れ少ない>汚れなしの4段階で評価を行った。
また、削れ具合について削れ多い>削れやや多い>削れ少ない>削れなしの4段階で評価を行った。
Figure 2005038500
上表より以下のことが分かる。
実施例1は、走行性・耐久性・ガイドの削れの全ての項目において良好な結果を示している。
実施例2は、比表面積の小さい非磁性粉末を用い、さらに結合剤の量を多くした例である。実施例1に比べて表面性が悪くなるが、走行性・耐久性は良好である。
実施例3は、比表面積の大きい非磁性粉末を用い、さらに結合剤の量を少なくした例である。結合剤の被覆率が低下するため、塗膜強度が実施例1に比べて落ちる。走行後のバック面に傷付きが見られた。また、ガイドにもやや汚れが発生した。
実施例4は、Tgの低いウレタン樹脂を用いた例である。塗膜強度が低下するため、走行後のバック面に傷付きが少し見られた。また、ガイドにも少し汚れが発生した。
実施例5は、粉体に占めるカーボンブラックの割合と結合剤に占めるアクリル樹脂の割合を増やした例である。アクリル樹脂により塗膜強度が高くなっており、走行性・耐久性に問題はない。
比較例1は、従来のカーボンブラックを主体とする例である。耐久性に劣り、またバック面にキズがつき、ガイドの汚れも多い。
比較例2は、カーボンブラックの割合を増加させた例である。カーボンブラックがほぼ主粉体であるため、耐久性に劣り、バック面にキズ付きが発生、ガイドの汚れもやや多い。
比較例3は、モース硬度9のジルコニアを用いた例である。走行性・耐久性に問題はないが、ガイドの削れが多く、問題である。
比較例4は、アクリル樹脂の割合を低下させた例である。アクリル樹脂の比率が低く、塗膜強度が低下し、バック面にキズ付きが発生した。

Claims (4)

  1. 支持体の片面に磁性層を有し、その反対面にバック層を有する磁気記録媒体において、該バック層はカーボンブラックとモース硬度が5以上8未満の非磁性針状粉末を質量比で40/60〜10/90の割合で含み、かつ結合剤としてポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含み、該結合剤全質量の10〜50%がアクリル樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が、40〜140℃であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 非磁性針状粉末は、平均長軸長が250nm以下かつ比表面積が30〜70m2/gであることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 該バック層は、カーボンブラックと非磁性針状粉末の合計質量を100部として10〜50部の結合剤を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の磁気記録媒体。
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