JP2005036969A - 耐圧振動吸収ホース - Google Patents

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徹哉 有馬
Norihiko Furuta
則彦 古田
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Abstract

【課題】耐圧性及び振動吸収性に優れ、ホース長の短尺化が可能な耐圧振動吸収ホースを安価に提供することを目的とする。
【解決手段】内圧の作用していない状態において円筒状を成す内側ゴム層12と、その外側に積層された補強層14と、ホース長手方向に所定間隔で補強層14の外側から嵌着された剛性の拘束リング18とを有するホース10を、使用時において内圧の作用で拘束リング18と拘束リング18との間の部分を径方向外方に膨出変形させ、ホース10を蛇腹形状化する。
【選択図】図1

Description

この発明は耐圧振動吸収ホースに関し、特に自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースに適用して好適な耐圧振動吸収ホースに関する。
従来より、筒状のゴム層を主体として構成されたホースが産業用,自動車用のホースとして各種用途に広く使用されている。
このようなホースを用いる主たる目的は振動を吸収することにある。
例えば自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースの場合、エンジン振動やエアコンのコンプレッサ振動(冷媒輸送用ホース即ちエアコンホースの場合),車両の走行に伴って発生する各種の振動をホース部分で吸収し、ホースを介して接続されている一方の部材から他方の部材へと振動が伝達されるのを抑制する役割りを担っている。
ところで産業用,自動車用を問わずオイル系,燃料系,水系,冷媒系ホースの構造は、例えば下記特許文献1に開示されているように内側ゴム層と外側ゴム層との中間に補強糸を編組して成る補強層を有する構造をなしている。
図7(イ)は下記特許文献1に開示された冷媒輸送用ホース(エアコンホース)の構造を示したもので、図中200は筒状の内側ゴム層で、その内側に樹脂内層202が積層形成されている。
内側ゴム層200の外側には補強糸をスパイラル巻きして成る第1補強層204が、更にその外側に中間ゴム層206を介して補強糸を第1補強層204とは逆向きにスパイラル巻きして成る第2補強層208が積層され、そして最外層のカバー層として外側ゴム層210が積層された構造をなしている。
この例は補強糸をスパイラル編組して補強層を構成した例であるが、かかる補強層を、補強糸をブレード編組して構成することも行われている。
図7(ロ)はその例を示したもので、図中212は補強糸をブレード編組して成る補強層で、内側ゴム層200と外側ゴム層210との間に形成されている。
尚内側ゴム層200の更に内側には樹脂内層202が形成されている。
これらに示しているように、補強層を有する形態で従来提供されているホースは何れも内面,外面ともに軸方向にストレート形状をなす直筒状のものである。
ところでこのような直筒状のホースの場合、良好な振動吸収性を確保するためには一定の長さを必要とする。
特に燃料系や水系等の低圧用のホースに比べてオイル系(例えばパワーステアリング用ホース)や冷媒系(冷媒輸送用ホース)等の高圧用のホースでは、ホース剛性が高い分、振動吸収,車室内への音,振動の伝播低減のための必要長さが長くなる。
例えば冷媒輸送用ホースの場合、その長さは、接続しなければならない直線距離が200mmであったとしても、一般的に300〜600mmの長さのホースを用いて振動吸収,音,振動の伝播低減を行っている。
しかしながら、エンジンルーム内には各種の装置や部品が所狭しと組み込まれており、特に近年にあってはエンジンルームがますますコンパクト化されて来ており、そのような中でそこに配設されるホース長が長いと、他との干渉を避けるための配管設計やホース取付時の取回しが大変な作業となり、しかも車種ごとにそれら配管設計や取回しを工夫しなければならず、大きな負担となっている。
このようなことから、ホース長が短尺で良好に振動吸収することのできるホースの開発が求められている。
ホースにおける振動吸収性を確保しながらこれを短尺化する手段として、ホースを蛇腹形状化することが考えられる。
現に自動車の燃料系ホースにおいて蛇腹部を設ける点が下記特許文献2に開示されている。
図8はこの特許文献2に開示された燃料系ホースを示したもので、図中213は筒状のゴム層、214はその内面に形成された樹脂内層である。
同図に示しているようにこの燃料系ホースにあっては蛇腹部216が設けてある。
従ってこの燃料系ホースの場合、蛇腹部216の可撓性に基づいて振動吸収することが可能である。
しかしながらこの例のホースはフィラーホースと称される、燃料給油口に用いられるものであり、耐圧性は特に求められないものであって、その破裂圧は1MPa未満のものである。
従ってこのようなホースの構造を耐圧性の求められるホースにそのまま適用することはできない。
このような蛇腹部を有するホースに対して耐圧性を付与する手段として補強層を設けることが考えられるが、かかる蛇腹部に対して補強層を設けること、とりわけ補強糸を編組して成る補強層を設けることは多大な困難を伴い、ホースの製造コストを押し上げてしまう。
特開平7−68659号公報 特開2001−74174号公報
本発明はこのような事情を背景とし、耐圧性と振動吸収性とに優れ、ホース長を短尺化することのできる耐圧振動吸収ホースを安価に提供することを目的としてなされたものである。
而して本発明の耐圧振動吸収ホースは、内圧の作用していない状態において非蛇腹形状の筒状を成した内側ゴム層と、その外面側に積層された補強層と、ホース長手方向に沿って所定間隔で該補強層の外側から嵌着された剛性の拘束リングとを有しており、使用時において内圧の作用で該拘束リングと拘束リングとの間の部分が外側に膨出変形して全体として蛇腹形状を成すことを特徴とする(請求項1)。
請求項2のものは、請求項1において、前記内圧の作用していない状態において全体が直筒状を成していることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記補強層が補強糸を編組して構成したものであることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項3において、前記補強層が前記補強糸をブレード編組して構成したものであることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項3,4の何れかにおいて、前記補強層における前記補強糸の編角が30〜50°とされていることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記内側ゴム層が成形時において0.5〜3mmの肉厚を有していることを特徴とする。
請求項7のものは、請求項1〜6の何れかにおいて、前記拘束リングが前記ホース長手方向に沿って一定ピッチで嵌着されており、該拘束リング下から前記内側ゴム層内面までの肉厚aに対して該拘束リングのピッチbが3a≦b≦10aとされていることを特徴とする。
請求項8のものは、請求項1〜7の何れかにおいて、1MPa以上の破裂圧を有することを特徴とする。
請求項9のものは、請求項1〜8の何れかにおいて、前記補強層の外側にカバー層が積層されていることを特徴とする。
請求項10のものは、請求項1〜9の何れかにおいて、自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースであることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、内圧の作用していない状態(成形時を含む)において非蛇腹形状の筒状を成した内側ゴム層の外面側に補強層を積層し、更にその補強層の外側から剛性の拘束リングをホース長手方向に沿って所定間隔で嵌着し、使用時において内圧が作用した段階で、それら拘束リングと拘束リングとの間の部分を外側に膨出変形させて、全体としてホースが蛇腹形状を成すようにしたものである。
かかる本発明のホースは、成形時等内圧の作用していない非使用時においては非蛇腹形状を成しているが使用時においては蛇腹形状を成すものであり、そしてその蛇腹形状によって、ホースの良好な可撓性を確保することができる。
従ってホース長を短尺化した場合においても良好な振動吸収性を確保することができる。
即ち本発明によれば、良好な振動吸収性を確保しつつホース長を短くすることができ、これにより特に自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースにおいて、とりわけ耐圧性の要求される配管用ホースにおいて、課題となっているホースの配管設計やホース取付時の取回しの問題を解決することが可能となる。
更にホース長の短尺化が可能となることによって、配管の際のレイアウトの自由度が高まる利点も得られる。
また内側ゴム層の外面側に積層された補強層によって良好な耐圧性を確保することができる。
即ち本発明によれば、優れた振動吸収性と耐圧性との両特性を確保することができる。
本発明のホースはまた、簡単且つ安価に製造できる特長を有する。
振動吸収のために内側ゴム層を当初から蛇腹部を有する形状に成形しておき、その外面側に補強層を積層するのが一般的な考え方であるが、この場合ホースの製造、特に内側ゴム層における蛇腹部の外面側に補強層を同様の蛇腹形状で形成するのは容易ではなく、従ってこのようなホースの製造に際しては技術的な困難を伴い、製造コストも高くなってしまう。
しかるに本発明では成形時においては内側ゴム層が非蛇腹形状を成しており、従ってその外面側への補強層の形成を容易に行うことができる。
一方で本発明ではホース長手方向に沿って所定間隔で嵌着した剛性の拘束リングでホースを長手方向に沿って所定間隔で拘束しており、使用時において内圧が作用したとき、拘束リングと拘束リングとの間の部分が外側に膨出変形して、ホースが全体として蛇腹形状を成す。
即ち本発明のホースは、成形時等非使用時においては非蛇腹形状を成しているものの、使用時においては蛇腹形状を成すものであり、そしてその蛇腹形状に基づいて振動吸収を良好に行う。
かかるホースは、特に技術的な困難を伴わないで容易に且つ安価に製造することができる。
ここで本発明のホースは、成形時等内圧を作用させる前(非使用時)において全体を直筒状と成しておくことができる(請求項2)。
本発明においては、上記補強層を様々な構造で構成することができる。
例えば布を内側ゴム層の外面側に巻き付けることによって補強層を構成することができる。
但し本発明では補強糸を編組して、かかる補強層を構成するようになすのが好適である(請求項3)。
このように補強糸を編組して補強層を構成した場合、内圧が作用したとき、拘束リングと拘束リングとの間の部分で補強層が内側ゴム層とともに良好に外側に膨出変形できる。即ちホースが成形時の直筒状から良好に蛇腹形状に変形することができる。
またこのように補強糸を編組して補強層を構成した場合、補強布を巻き付けて補強層を構成するような場合と異なって、補強層を周方向にも、またホース長手方向にも継目の無い連続した形で構成でき、補強層によるホースの耐圧性を高く確保することができる。
また補強層を設けることによって蛇腹部による可撓性が大きく損われるといった問題も生じない。
この場合において補強層は補強糸をブレード編組したものと成すことができる(請求項4)。
次に請求項5は、補強糸を編組して補強層を構成する場合において、その補強糸の編角を30〜50°と成したものである。
即ち編角を静止角(54.7°)よりも小さくしたもので、補強糸の編角をこのようにしておくことで、内圧の作用時に拘束リングと拘束リングとの間の部分で内側ゴム層及び補強層を良好に径方向外方に膨出変形させることができる。
即ちホース全体を良好に蛇腹形状化することができる。
本発明では、内側ゴム層を成形時において0.5〜3mmの肉厚となしておくのが良い(請求項6)。
肉厚が0.5mmよりも小さいと、肉厚不十分によって大きな内圧が作用したときホースが破裂を起し易くなり、また逆に3mmよりも肉厚を厚くすると、内圧が作用してもホースが蛇腹形状化し難くなる。
本発明ではまた、拘束リング下から内側ゴム層内面までの肉厚aに対し、拘束リングのピッチ(配置ピッチ)bを3a≦b≦10aとなしておくのが良い(請求項7)。
肉厚aとピッチbとの関係をこのような関係としておくことで、内圧作用時にホース全体を良好に蛇腹形状化することができる。
即ちピッチbが小さ過ぎると、内圧の作用時にホースが良好に蛇腹形状化できず、従って良好な振動吸収性が得られないし、また逆にピッチbが大き過ぎても、蛇腹形状の部分での可撓性が十分に得られず、同様に良好な振動吸収性が得られない。
本発明は、破裂圧が1MPa以上の耐圧性が求められるホースに適用して特に効果の大なるものである(請求項8)。
また本発明の耐圧振動吸収ホースは、上記補強層の外側にカバー層を積層した形態で構成することができる(請求項9)。
ここでカバー層は好適には外側ゴム層から成るものとすることができる。
更に本発明は自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースに適用して特に大なる効果を奏する(請求項10)。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2において、10は例えば冷媒輸送用ホース(エアコンホース)等として用いられる耐圧振動吸収ホース(以下単にホースとする)で、成形時において断面円形且つ直筒状(即ち円筒状)をなす内側ゴム層12と、その外側の補強層14と、最外層のカバー層としての外側ゴム層(場合によって最外層はゴム層以外の層であっても良い)16との積層構造を成している。
ここで補強層14及び外側ゴム層16は、何れも成形時において内側ゴム層12に対応した円筒状を成している。
即ちホース10は、成形時において全体的に直筒状を成している。
補強層14は、内側ゴム層12の外面に沿って補強糸28をブレード編組して構成したもので、ここではその編角θが静止角54.7°よりも小角度である30〜50°の範囲内の所定角度とされている。
本形態では、金属製の剛性の拘束リング18がホース長手方向に所定ピッチb(図2(B)参照)で配置されており、それら拘束リング18が、補強層14の外側から内側ゴム層12に対し嵌着されている。
ここで拘束リング18は、例えばSUSリング,SUPリングを好適に用いることができる。
但し他の金属リング或いは剛性の樹脂製リングを用いることも可能である。
この形態において、図2(B)に示すように内側ゴム層12の肉厚a1は0.5〜3mmの範囲内の所定肉厚とされており、また拘束リング18下から内側ゴム層12内面までの肉厚a(この例では内側ゴム層12の肉厚a1+補強層14の厚みa2)に対し、拘束リング18の配置ピッチbが3a≦b≦10aとされている。
本形態のホース10は、成形時においては上記のように直筒状を成しているが、図3に示しているように使用時において圧力流体を通したとき、内圧の作用で拘束リング18と18との間の部分が径方向外方に膨出変形して、全体として蛇腹形状(蛇腹部40)に変形する。
即ち拘束リング18と18との間の部分が蛇腹部40における山部42を形成し、また拘束リング18にて拘束されている部分が蛇腹部40における谷部44を形成する。
このとき、補強層14は補強糸28をブレード編組して構成したものであるため、更にはその補強糸28の編角θが静止角よりも小角度とされているため、補強層14自体も拘束リング18と18との間の部分で容易に径方向外方に膨出変形することができる。
例えば図4(イ)に示しているように補強糸28における編角θが静止角54.7°よりも大角度であると、内圧がかかったときに補強層14が編角θを静止角とする方向に全体的に長手方向に伸長し、径方向に縮み変形する。
一方逆に図4(ハ)に示しているように編角θが静止角よりも小角度であると、内圧がかかったときに編角θを静止角とする方向に補強層14が長手方向に縮小し、径方向に膨張変形する。
また図4(ロ)に示しているように編角θが元々静止角であると、内圧がかかっても補強層14における補強糸28はそのまま静止角を保ち、ホース10全体は長手方向にも径方向にも特に変化しない。
ここにおいて本形態ではその補強層14における補強糸28の編角θが静止角よりも小角度とされているため、内圧の作用によって補強層14、詳しくは拘束リング18と18との間の部分が容易に径方向外方に膨出変形し、蛇腹形状を与えるのである。
尚本形態のホース10において、内側ゴム層12はIIR,ハロゲン化−IIR(Cl−IIR,Br−IIR),NBR,CR,EPDM,EPM,FKM,ECO,シリコンゴム,ウレタンゴム等の単独材又はブレンド材を用いることができる。
ここで内側ゴム層12は、内部を流通する流体に応じて適宜の材料を選択して用いることができる。
但しHFC系冷媒輸送用ホースの場合には、特にIIR,ハロゲン化−IIRの単独材又はブレンド材が好ましい。
尚この形態において、ホース10は内径が5〜50mm程度のものである。
また補強層14を構成する補強糸28としてPET,PEN,アラミド,PA(ポリアミド),ビニロン,レーヨン等を用いることができる。
また外側ゴム層20として、上記内側ゴム層16で列挙した各種ゴム材を用いることができるが、それ以外にも熱収縮チューブや熱可塑性エラストマー(TPE)を使用することも可能で、材質としてはアクリル系,スチレン系,オレフィン系,ジオレフィン系,塩化ビニル系,ウレタン系,エステル系,アミド系,フッ素系等を用いることができる。
図1及び図2に示すホース10は、例えば次のようにして製造することができる。
即ち先ず押出成形等により内側ゴム層12を長尺のマンドレル21(図5参照)の周りに円筒状に成形し、加硫炉を通し連続的に加硫する。
そして図5に示すようにその状態でこれをブレード編組装置22の中心孔に通して、これを送りながらその外面に補強糸28を編組して行く。
このブレード編組装置22は、円盤状のデッキ板24と、互いに対をなすキャリヤ26A,26Bを円周に沿って複数対有しており、互いに対をなすキャリヤ26A,26Bが8の字状に交叉しつつ、デッキ板24をその中心回りに周回運動することで、補強糸28を内側ゴム層12の外面にブレード編組して行く。
以上のようにして内側ゴム層12の外面に補強糸28をブレード編組して成る補強層14を積層成形したら、所定間隔に拘束リング18を補強層14の外側から嵌着する。
そして拘束リング18を嵌着したところで、続いてこれを連続的に外側ゴム層16用のディッピング液にディッピングして、その外側に外側ゴム層16をコーティング形成する。
そして次にこれを乾燥炉に装入して乾燥させる。
その後マンドレル21を抜き取り、更にその後長尺の成形品を切断することで図1,図2に示すホース10が得られる。
尚これはあくまでホース10の一製造例で、他の製造方法で製造することも可能である。
本形態においては、成形時において非蛇腹形状(直筒状)をなしているホース10を、使用時において内圧の作用で蛇腹形状となすことができる。
そしてその蛇腹形状によってホース10の良好な可撓性を確保することができ、ホース長を短尺化した場合においても良好な振動吸収性を確保することができる。
即ち本形態によれば、ホース10による良好な振動吸収性を確保しつつホース長を短くすることができるため、自動車のエンジンルーム内に配設する際にホース10の配管設計やホース取付時の取回しの問題を解決することができ、更に配管の際のレイアウトの自由度が高まる利点も得られる。
また内側ゴム層12の外側に積層された補強層14によって良好な耐圧性を確保することができるため、本形態によれば、優れた振動吸収性と耐圧性との両特性を確保することができる。
本形態ではまた、成形時において内側ゴム層12が直筒状をなしているため、その外側に補強層14を形成するに際して容易にこれを行うことができ、ホース10を簡単且つ安価に製造できる。
また本形態では補強層14がブレード編組した層と成してあり、その補強層14における補強糸28の編角θを30〜50°、即ち静止角(54.7°)よりも小さくしてあるので、更には拘束リング18下から内側ゴム層12内面までの肉厚aに対し拘束リング18のピッチbを3a≦b≦10aとなしてあるため、内圧の作用時に拘束リング18と拘束リング18との間の部分で内側ゴム層12及び補強層14を良好に径方向外方に膨出変形させることができる。即ちホース10全体を良好に蛇腹形状化することができる。
また補強層14は周方向にも、ホース長手方向にも継目の無い連続した形で構成できるため、補強層14によるホース10の耐圧性を高く確保することができる。
また補強層14を設けることによって蛇腹部40による可撓性を大きく損うといった問題も生じない。
〔実施例〕
表1に示す各種構成のホースを製造した。このとき各ホースは成形形状を何れも直筒状の円筒形状とした。
そして1.5MPaの内圧を作用させて拘束リング18と18との間の部分を径方向外方に膨出変形させて、蛇腹形状への変化の程度を調べた。
尚比較例としてのNo.9については拘束リング18を用いておらず、内圧を作用させて加圧したとき、蛇腹形状には変形していない。
これらホースについて、更に破裂圧と柔軟性の各特性を調査した。それらの結果が表1に併せて示してある。
尚表1において、補強層の打込本数3本揃え×48打とあるのは、1000de(デニール)の補強糸を3本並べて48個のキャリヤでブレード編みしたことを表している。
また破裂圧の数値は、各ホース内部に水圧をかけ、そして昇圧速度160MPa/分で昇圧し、破裂に到ったときの破裂圧を表している。この破裂圧は数値が高いほど良いが、ここでは破裂圧9.8MPa以上を目標とした。
また柔軟性については次のような方法でこれを測定した。
詳しくは、支点間隔100mmの測定台にホースを載せて内圧の作用により加圧し、その状態でホース中央を10mm/minの速度で押して荷重のピーク値を測定し、柔軟性の指標とした。
この柔軟性は軟らかいほど良いが、ここでは目標を40N以下とした。
この結果に見られるように、本発明に従って構成したホースは何れも良好な耐圧性,柔軟性を有しており、また内圧の作用時(加圧時)に拘束リング18と18との間の部分が径方向外方に膨出変形することで、良好に蛇腹形状に変形している。
尚、柔軟性の観点からは加圧時の山部外径が谷部外径に対して7%以上になることが望ましい。更に加圧時の山部外径が谷部外径に対して15%以上になることがより好ましい。
Figure 2005036969
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上形態では補強糸28をブレード編組して補強層14を構成しているが、図6(A)に示しているように縦糸と横糸とを編組して成る布50を、その縦糸がホース長手方向に配向するように内側ゴム層12の外面にすし巻き状態に巻き付けて補強層14を構成するといったことも場合により可能であるし、或いは図6(B)に示しているように布50を内側ゴム層12の外面にスパイラル状に巻き付けて補強層14を構成するといったことも可能である。
更にまた本発明では、場合により外側ゴム層16等のカバー層を省略してホース10を構成することも可能であるし、またその他本発明は用途に応じてホース10の構成を他に様々に変更することも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態のホース(成形時)を一部切り欠いて示す斜視図である。 図1のホースの断面図である。 図1のホースの作用説明図である。 補強糸の編角と内圧の作用による変化の関係を示す説明図である。 図1のホースの一製造方法の要部工程を示す説明図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 従来公知のホースの一例を示す図である。 従来公知の図7とは異なるホースの例を示す図である。
符号の説明
10 ホース
12 内側ゴム層
14 補強層
16 外側ゴム層
18 拘束リング
28 補強糸
40 蛇腹部

Claims (10)

  1. 内圧の作用していない状態において非蛇腹形状の筒状を成した内側ゴム層と、その外面側に積層された補強層と、ホース長手方向に沿って所定間隔で該補強層の外側から嵌着された剛性の拘束リングとを有しており、使用時において内圧の作用で該拘束リングと拘束リングとの間の部分が外側に膨出変形して全体として蛇腹形状を成す耐圧振動吸収ホース。
  2. 前記内圧の作用していない状態において全体が直筒状を成している請求項1に記載の耐圧振動吸収ホース。
  3. 前記補強層が補強糸を編組して構成したものである請求項1,2の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
  4. 前記補強層が前記補強糸をブレード編組して構成したものである請求項3に記載の耐圧振動吸収ホース。
  5. 前記補強層における前記補強糸の編角が30〜50°とされている請求項3,4の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
  6. 前記内側ゴム層が成形時において0.5〜3mmの肉厚を有している請求項1〜5の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
  7. 前記拘束リングが前記ホース長手方向に沿って一定ピッチで嵌着されており、該拘束リング下から前記内側ゴム層内面までの肉厚aに対して該拘束リングのピッチbが3a≦b≦10aとされている請求項1〜6の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
  8. 1MPa以上の破裂圧を有する請求項1〜7に記載の耐圧振動吸収ホース。
  9. 前記補強層の外側にカバー層が積層されている請求項1〜8の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
  10. 自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースである請求項1〜9の何れかに記載の耐圧振動吸収ホース。
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