JP4103832B2 - 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース - Google Patents

耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース Download PDF

Info

Publication number
JP4103832B2
JP4103832B2 JP2004097084A JP2004097084A JP4103832B2 JP 4103832 B2 JP4103832 B2 JP 4103832B2 JP 2004097084 A JP2004097084 A JP 2004097084A JP 2004097084 A JP2004097084 A JP 2004097084A JP 4103832 B2 JP4103832 B2 JP 4103832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hose
rubber layer
inner rubber
layer
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004097084A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005036970A (ja
Inventor
歩 池本
徹哉 有馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2004097084A priority Critical patent/JP4103832B2/ja
Publication of JP2005036970A publication Critical patent/JP2005036970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4103832B2 publication Critical patent/JP4103832B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

この発明は耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホースに関し、特に自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースに適用して好適なものに関する。
従来より、筒状のゴム層を主体として構成されたホースが産業用,自動車用のホースとして各種用途に広く使用されている。
このようなホースを用いる主たる目的は振動を吸収することにある。
例えば自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースの場合、エンジン振動やエアコンのコンプレッサ振動(冷媒輸送用ホース即ちエアコンホースの場合),車両の走行に伴って発生する各種の振動をホース部分で吸収し、ホースを介して接続されている一方の部材から他方の部材へと振動が伝達されるのを抑制する役割りを担っている。
ところで産業用,自動車用を問わずオイル系,燃料系,水系,冷媒系ホースの構造は、例えば下記特許文献1に開示されているように内側ゴム層と外側ゴム層との中間に補強糸を編組して成る補強層を有する構造をなしている。
図7(イ)は下記特許文献1に開示された冷媒輸送用ホース(エアコンホース)の構造を示したもので、図中200は筒状の内側ゴム層で、その内側に樹脂内層202が積層形成されている。
内側ゴム層200の外側には補強糸をスパイラル巻きして成る第1補強層204が、更にその外側に中間ゴム層206を介して補強糸を第1補強層204とは逆向きにスパイラル巻きして成る第2補強層208が積層され、そして最外層としてカバー層としての外側ゴム層210が積層された構造をなしている。
この例は補強糸をスパイラル編組して補強層を構成した例であるが、かかる補強層を、補強糸をブレード編組して構成することも行われている。
図7(ロ)はその例を示したもので、図中212は補強糸をブレード編組して成る補強層で、内側ゴム層200と外側ゴム層210との間に形成されている。
尚内側ゴム層200の更に内側には樹脂内層202が形成されている。
これらに示しているように、補強層を有する形態で従来提供されているホースは何れも内面,外面ともに軸方向にストレート形状をなす直筒状のものである。
ところでこのような直筒状のホースの場合、良好な振動吸収性を確保するためには一定の長さを必要とする。
特に燃料系や水系等の低圧用のホースに比べてオイル系(例えばパワーステアリング用ホース)や冷媒系(冷媒輸送用ホース)等の高圧用のホースでは、ホース剛性が高い分、振動吸収,車室内への音,振動の伝播低減のための必要長さが長くなる。
例えば冷媒輸送用ホースの場合、その長さは、接続しなければならない直線距離が200mmであったとしても、一般的に300〜600mmの長さのホースを用いて振動吸収,音,振動の伝播低減を行っている。
しかしながら、エンジンルーム内には各種の装置や部品が所狭しと組み込まれており、特に近年にあってはエンジンルームがますますコンパクト化されて来ており、そのような中でそこに配設されるホース長が長いと、他との干渉を避けるための配管設計やホース取付時の取回しが大変な作業となり、しかも車種ごとにそれら配管設計や取回しを工夫しなければならず、大きな負担となっている。
このようなことから、ホース長が短尺で良好に振動吸収することのできるホースの開発が求められている。
ホースにおける振動吸収性を確保しながらこれを短尺化する手段として、ホースを蛇腹形状化することが考えられる。
現に自動車の燃料系ホースにおいて蛇腹部を設ける点が下記特許文献2に開示されている。
図8はこの特許文献2に開示された燃料系ホースを示したもので、図中213は筒状のゴム層、214はその内面に形成された樹脂内層である。
同図に示しているようにこの燃料系ホースにあっては蛇腹部216が設けてある。
従ってこの燃料系ホースの場合、蛇腹部216の可撓性に基づいて振動吸収することが可能である。
しかしながらこの例のホースはフィラーホースと称される、燃料給油口に用いられるものであり、耐圧性は特に求められないものであって、その破裂圧は1MPa未満のものである。
従ってこのようなホースの構造を耐圧性の求められるホースにそのまま適用することはできない。
このような蛇腹部を有するホースに耐圧性を付与する手段として、補強効果の大きい補強層を設けることが考えられるが、蛇腹部を有するホースの補強層としては、蛇腹部の山部や谷部を均等に補強できるものであることが求められる。蛇腹部の山部と谷部とが均等に補強されていないと、ホースに内圧が付加された場合、補強の弱い箇所がより破断し易く、補強の弱い部分により耐圧性が決ってしまうからである。
また蛇腹部の本来有する可撓性を減殺するものであってはならず、更に内側ゴム層の外面側に容易且つ良好に補強層形成できるものでなければならない。
更にまた耐圧振動吸収ホースには、例えば自動車のエンジンルーム内に配管用ホースとして用いられる冷媒輸送用ホース等のようにこのような耐圧性,振動吸収性の他に耐ガス透過性、即ちホース内部から外部へのガスの不透過性、また外部からホース内部への水分の不透過性が求められるものがあり、この場合にはホースに対し耐圧性,振動吸収性に加えて更に耐ガス透過性も持たせなければならない。
特開平7−68659号公報 特開2001−74174号公報
本発明はこのような事情を背景とし、耐圧性及び振動吸収性に優れ、併せて耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホースを提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、蛇腹部を有する形状に成形されて成るインジェクション成形品としての、且つ体積固有抵抗が1×10 6 Ω・cm以下である筒状の内側ゴム層の外面側に補強糸を蛇腹形状に沿って編組し、該内側ゴム層の蛇腹形状にて形状規定された、該内側ゴム層の蛇腹形状に対応した蛇腹形状の成形形状を有する補強層を積層するとともに、該内側ゴム層の内面又は外面且つ該補強層の内側に該内側ゴム層の蛇腹形状に対応した成形形状の静電塗装による樹脂膜を50〜200μmの厚みで積層形成した、加圧による破裂圧が1MPa以上である耐ガス透過性に優れた、自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースとしての耐圧振動吸収ホースであることを特徴とする
請求項のものは、請求項1において、前記補強層は前記補強糸をブレード編組して構成したものであることを特徴とする
発明の作用・効果
以上のように本発明は、蛇腹部を有する筒状の内側ゴム層の外面側に補強糸を蛇腹形状に沿って編組し、蛇腹形状に対応した成形形状の補強層を積層して、加圧による破裂圧が1MPa以上の耐圧振動吸収ホースを構成したものである。
本発明によれば、蛇腹部によってホースの良好な可撓性を確保することができる。従ってホース長を短尺化した場合においても良好な振動吸収性を確保することができる。
即ち本発明によれば、ホースの良好な振動吸収性を確保しつつホース長を短くすることができ、これにより特に自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースにおいて、とりわけ耐圧性の要求される配管用ホースにおいて、課題となっている配管設計やホース取付時の取回しの問題を解決することが可能となる。
更にホース長の短尺化が可能となることによって配管の際のレイアウトの自由度が高まる利点も得られる。
また本発明によれば、補強糸を蛇腹形状に沿って編組して成る補強層により良好な耐圧性をホースに付与することができる。
即ち本発明によれば優れた振動吸収性と耐圧性との両特性を確保することができる。
加えて本発明ではその補強層を、補強糸を蛇腹形状に沿って編組することで構成しているため、良好な蛇腹形状で補強層を内側ゴム層の外面側に成形することができる。
例えば補強糸を予め編組して成る布を内側ゴム層の外面側に巻き付けて補強層を構成するといったことも考えられるが、この場合には布を蛇腹形状に沿って変形させなければならず、谷部や山部でしわや弛み等が発生し易い。
しかるに本発明では補強糸を蛇腹形状に沿って編組し補強層を構成しているため、蛇腹部における山部も谷部も均等に補強することができるとともに、補強層を設けることによって蛇腹部の本来有する可撓性を大きく損うといった問題も生じない。
しかも補強糸を蛇腹形状に沿って編組し補強層を構成する場合には、補強布を巻き付けて補強層を構成するような場合と異なって、補強層を周方向にも、また長手方向にも継目のない連続した形で構成できるため、補強層によるホースの耐圧性を破裂圧が1MPa以上に効果的に高めることができる。
またホース製造に際しても補強層を容易に形成することができ、ホースの製造コストを安価に抑えることができる。
本発明は、内側ゴム層の内面又は外面且つ補強層の内側に静電塗装による樹脂膜を50〜200μmの厚みで積層形成した点を他の特徴としている。
そしてこのように内側ゴム層に樹脂膜を積層形成することによって、耐圧振動吸収ホースにおける耐ガス透過性を飛躍的に高めることができる。
本発明において、この樹脂膜形成用の材料としてポリアミド系樹脂,フッ素系樹脂を好適に用いることができる。
ここで静電塗装による樹脂膜の形成は、負極又は正極に帯電させた樹脂粉末を、反対極となした内側ゴム層に向けて噴出させ、樹脂粉末を静電引力により内側ゴム層の内面又は外面に付着させた上、これを加熱溶融及び冷却することによって形成することができる。
内側ゴム層に樹脂膜を積層形成するための手段として、樹脂膜を内側ゴム層の内面又は外面に射出成形する方法、或いは押出機から押し出した樹脂パリソンをブロー成形によって内側ゴム層の内面又は外面に付着させ積層形成するといった方法も考えられる。
しかしながら前者のインジェクション成形の場合樹脂膜の肉厚を0.3mm以下にすることは困難である。而して樹脂膜の厚みが厚いとホース全体が硬くなって振動吸収性能が大きく損なわれてしまう。
また後者のブロー成形の場合には樹脂膜を均等の肉厚で形成することが難しい問題がある。
これに対し静電塗装による樹脂膜の場合、その膜厚を容易に薄く且つ均等となすことができる。
但し本発明において、樹脂膜の厚みは50〜200μmとしておくことが必要である。50μmよりも薄いと耐ガス透過性が十分に得られず、逆に200μmを超えると耐ガス透過性は良好であるものの、樹脂膜の硬さが硬くなってホースの振動吸収性能が損なわれてしまう。
このような静電塗装による樹脂膜を良好に形成するため、本発明では内面ゴム層における体積固有抵抗を1×106Ω・cm以下となしておく。
ここで内側ゴム層における体積固有抵抗はカーボンブラックの配合量を調整することでコントロールすることができる。このように内側ゴム層の体積固有抵抗を1×106Ω・cm以下としておくことで、樹脂粉末の静電塗装性が良好となり、肉厚むらやピンホール等の不良の発生を抑制することができ、ひいては耐ガス透過性を良好となすことができる。
本発明において、上記補強層は補強糸をスパイラル編組,ニット編組して構成することができるが、特に補強糸をブレード編組して構成するのが好適である(請求項)。
そのブレード編組の際、蛇腹部における山部と谷部とにおいて編組角度がほぼ等しくなるように引取り速度を制御することが望ましい。
編組角度が静止角(54.7°)より大きいとホースが長手方向に伸びようとし、編組角度が静止角より小さいとホースが径方向に伸びようとするため、山部と谷部とにおいて編組角度がほぼ等しくなっていない場合は山部と谷部とでホースの挙動が異なるため、耐圧性が低下する恐れがあるからである。
尚スパイラル編組による補強層は、一方向に補強糸をスパイラル巻きして成る第1層と、その逆方向に補強糸をスパイラル巻きして成る第2層とで構成することができる。
またニット編組は、編目が周方向に繋がったものでも、軸方向に繋がったものでも良く、何れにしても伸縮性に優れているため、蛇腹部を有するホースの柔軟性(可撓性)を損なわない特長を有する。
また本発明の耐圧振動吸収ホースは、上記補強層の外側にカバー層を積層した形態で構成することができる。
ここでカバー層は、好適には外側ゴム層から成るものとすることができる
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、10は例えば冷媒輸送用ホース(エアコンホース)等として用いられる耐ガス透過性の耐圧振動吸収ホース(以下単にホースとする)で、そのほぼ全体を成す蛇腹部12と直筒状の端部14とを有している。
このホース10は、筒状の内側ゴム層16と、その外側の補強糸28(図4参照)をブレード編組して成る補強層18と、最外層のカバー層としての外側ゴム層20とを積層して構成してある。また内側ゴム層16の内面には樹脂の静電塗装による樹脂膜15が積層してある。
ここで内側ゴム層16は、樹脂粉末の静電塗装のためにその体積固有抵抗が1×106Ω・cm以下とされている。
また樹脂膜15は、その肉厚が50〜200μmの範囲内とされている。
ここで補強層18を構成する補強糸28としてPET,PEN,アラミド,PA(ポリアミド),ビニロン,レーヨン,金属ワイヤ等を用いることができる。
また内側ゴム層16としてIIR,ハロゲン化−IIR(Cl−IIR,Br−IIR),NBR,CR,EPDM,EPM,FKM,ECO,シリコンゴム,ウレタンゴム等の単独材若しくはブレンド材を用いることができる。
但しHFC系冷媒輸送用ホースの場合には特にIIR,ハロゲン化−IIRの単独材又はブレンド材が好ましい。
また外側ゴム層20として、上記内側ゴム層16で列挙した各種ゴム材を用いることができるが、それ以外にも熱収縮チューブや熱可塑性エラストマー(TPE)を使用することも可能で、材質としてはアクリル系,スチレン系,オレフィン系,ジオレフィン系,塩化ビニル系,ウレタン系,エステル系,アミド系,フッ素系等を用いることができる。
尚この形態においてホース10は内径が5〜50mm程度のものである。
図1及び図2に示すホース10は、例えば次のようにして製造することができる。
即ち先ずインジェクション成形等により蛇腹部12を有する内側ゴム層16を成形する。図3(I)はこのようにして成形した内側ゴム層16を示している。
続いて内側ゴム層16の内面に接着剤を塗布処理する。この接着剤の塗布処理は、例えば図3(I)に示しているようにスプレーノズル30を内側ゴム層16の内部に挿入し、そこに設けた多数の噴射孔から接着剤を内側ゴム層16の内面に霧状に塗布することによって行うことができる。
その後、塗布した接着剤を乾燥処理した後に内側ゴム層16の内面に樹脂粉末を静電塗装する。この樹脂粉末の静電塗装は次のようにして行うことができる。即ち内側ゴム層16をチャンバー32内部に挿入し、そしてその内面にスプレーガン34の先端の噴出部36から樹脂粉末を軸直角方向に噴出する(図3(II))。
このスプレーガン34には樹脂粉末の供給管38とエア管40とが接続されている。更にまたこのスプレーガン34は導線42を介して高電圧発生装置に接続されている。
このスプレーガン34を用いた静電塗装では、スプレーガン34に供給された樹脂粉末を、同じくスプレーガン34に供給されたエアとともに先端の噴出口36から噴出する。このとき樹脂粉末は負又は正に帯電した状態で噴出される。
一方内側ゴム層16は、これを保持した金属板を通じて接地されており、スプレーガン34に負の高電圧を印加し樹脂粉末を負に帯電させた状態で噴出すると、内側ゴム層16が対極(正極)となって、負の高電圧印加により生成した静電場を負に帯電した樹脂粉末が内側ゴム層16に向って飛翔し、その内面に樹脂粉末が付着されて樹脂の塗膜を形成する。
その後樹脂粉末の塗着された内側ゴム層16をチャンバー32から取り出して、加熱オーブン内で加熱し或いは図3(III)に示すように内側ゴム層16内部に遠赤外線等のヒータ44を挿入して樹脂粉末を加熱し、溶融した上でその後冷却することで、内側ゴム層16内面に樹脂膜15が積層形成される。
このようにして内側ゴム層16内面に樹脂膜15を積層形成したところで、次に図4に拡大して示すように長尺のマンドレル(例えば樹脂マンドレル)21に内側ゴム層16を複数外挿する。
そしてその状態でこれを図4に示すブレード編組装置22の中心孔に通して、これを送りながらその外面に補強糸28を編組して行く。
このブレード編組装置22は、円盤状のデッキ板24と、互いに対をなすキャリヤ26A,26Bを円周に沿って複数対有しており、互いに対をなすキャリヤ26A,26Bが8の字状に交叉しつつ、デッキ板24をその中心回りに周回運動することで、補強糸28を内側ゴム層16の外面にブレード編組して行く。
尚このブレード編組の際、蛇腹部12における山部と谷部とにおいて編組角度がほぼ等しくなるように引取り速度を制御する。
以上のようにして内側ゴム層16の外面に補強糸28をブレード編組して成る補強層18を積層成形したところで、続いてこれを連続的に外側ゴム層20用のディッピング液にディッピングして、その外側に外側ゴム層20をコーティング形成する。
そして次にこれを乾燥炉に装入して乾燥させる。
その後マンドレル21を抜き取り、更にその後長尺の成形品を切断することで図1,図2に示すホース10が得られる。
尚これはあくまでホース10の一製造例で、他の製造方法で製造することも可能である。
以上のような本形態のホース10においては、蛇腹部12によってホース10の良好な可撓性を確保することができるので、ホース10を短尺にしても良好な振動吸収性能を確保することができる。
即ち本形態によれば、良好な振動吸収性を確保しつつホース長を短くすることができ、これによりエンジンルーム内における配管設計やホース取付時の取回しの問題を解決でき、更に配管の際のレイアウトの自由度も高められる。
また補強層18によって良好な耐圧性を確保することができることから、本形態のホース10にあっては優れた振動吸収性と耐圧性との両特性を確保することができる。
加えて本形態のホース10では、補強糸28を蛇腹形状に沿って編組することで補強層18を構成しているため、補強層18を良好な蛇腹形状で内側ゴム層16の外面に成形することができ、蛇腹部12における山部も谷部も均等に補強することができるとともに、かかる補強層18が内側ゴム層16の蛇腹部12に沿った蛇腹形状に成形されるため、補強層18を設けることによって蛇腹部12の本来有する可撓性を大きく損うといった問題も生じない。
しかもその補強層18は周方向にも、また長手方向にも継目のない連続した形で構成できるため、補強層18によるホース10の耐圧性能も高く確保することができる。
またホース10の製造に際しても補強層18を容易に形成することができ、ホース10の製造コストを安価に抑えることができる。
本形態ではまた内側ゴム層16の内面に静電塗装による樹脂膜15を50〜200μmの厚みで積層形成しているため、耐圧振動吸収ホース10における耐ガス透過性を飛躍的に高めることができる。
〔実施例〕
表1に示す内容で配合したゴム材にて内側ゴム層16を成形し、そしてその内側ゴム層16の内面に表1に示す各種樹脂材から成る樹脂膜15を種々厚みで静電塗装により形成した。
そしてその際の樹脂膜15の成膜性及びフレオンガスの透過試験を行った。
尚フレオンガスの透過試験は、内側ゴム層16と同材質のシート46(図5参照)を加硫成形し、これを用いて行った。
結果が表1に併せて示してある。
Figure 0004103832
ここでガス透過性の評価は次のようにして行った。
即ち、図5に示しているように低温でフレオンガス(HFC-134a)を封入したカップ48の開口部を、加硫ゴムシート46で閉鎖し、そして90℃のオーブン50中に放置し、透過面積に対して1日当りの重量変化(減量分)をフレオンガス透過量として求めた。
その結果を、比較例1を基準としてその50%(1.7mg/cm2day)以下であれば「○」、それよりも数値が大きい場合を「×」とした。
また表1において、成膜性については均一の厚みで成膜できたときには「○」を、また均一の厚みで成膜が困難である場合(樹脂粉粒の残留の場合も含む)を「×」とし、またその中間の場合を「△」として評価した。
以上の結果から、内側ゴム層16の内面に50〜200μmの樹脂膜を積層形成することで、耐フレオン透過性を十分に高め得ることが分かる。
従ってこのような樹脂膜を設けて成る図1のホース10は、優れた耐ガス透過性と併せて内側ゴム層16の外面への補強層18の積層形成による良好な耐圧性、更には蛇腹部12による良好な振動吸収性を有する。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上形態では樹脂膜15を内側ゴム層16の内面に積層形成しているが、図6に示しているようにかかる樹脂膜15を内側ゴム層16の外面に積層形成し、そしてその上側に補強層18を積層するといったことも可能である。
また上形態では補強層を補強糸のブレード編組にて構成しているが、本発明においては補強糸をスパイラル巻きしてかかる補強層を構成することも可能であり、また外側ゴム層20等のカバー層を場合により省略することも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態のホースを一部切り欠いて示す斜視図である。 図1のホースの断面図である。 図1のホースにおける樹脂膜の形成方法を示す説明図である。 図1のホースの一製造方法の要部工程を示す説明図である。 実施例及び比較例の効果確認のために行ったホースのガス透過性の測定方法を示す図である。 本発明の他の実施形態の要部断面図である。 従来公知のホースの一例を示す図である。 従来公知の図7とは異なるホースの例を示す図である。
符号の説明
10 ホース
12 蛇腹部
15 樹脂膜
16 内側ゴム層
18 補強層
20 外側ゴム層
28 補強糸

Claims (2)

  1. 蛇腹部を有する形状に成形されて成るインジェクション成形品としての、且つ体積固有抵抗が1×10 6 Ω・cm以下である筒状の内側ゴム層の外面側に補強糸を蛇腹形状に沿って編組し、該内側ゴム層の蛇腹形状にて形状規定された、該内側ゴム層の蛇腹形状に対応した蛇腹形状の成形形状を有する補強層を積層するとともに、該内側ゴム層の内面又は外面且つ該補強層の内側に該内側ゴム層の蛇腹形状に対応した成形形状の静電塗装による樹脂膜を50〜200μmの厚みで積層形成した、加圧による破裂圧が1MPa以上である耐ガス透過性に優れた、自動車のエンジンルーム内に配設される配管用ホースとしての耐圧振動吸収ホース。
  2. 前記補強層は前記補強糸をブレード編組して構成したものである請求項1に記載の耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース。
JP2004097084A 2003-06-23 2004-03-29 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース Expired - Fee Related JP4103832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097084A JP4103832B2 (ja) 2003-06-23 2004-03-29 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003178064 2003-06-23
JP2004097084A JP4103832B2 (ja) 2003-06-23 2004-03-29 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005036970A JP2005036970A (ja) 2005-02-10
JP4103832B2 true JP4103832B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=34220127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004097084A Expired - Fee Related JP4103832B2 (ja) 2003-06-23 2004-03-29 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4103832B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005036970A (ja) 2005-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6935378B2 (en) Vibration absorbing hose
US7004201B2 (en) Vibration absorbing hose
US6983769B2 (en) Vibration absorbing hose
US6345647B2 (en) Fluid-impermeable composite hose
JPH05269883A (ja) マイクロメートル単位の厚みを有する多層塗膜を一体化した形で含む可撓性管状構造の連続的製造方法と、この方法に従って作られた可撓性管状構造
US20080236695A1 (en) Low Gas-Permeable Hose
US7849887B2 (en) Refrigerant transportation hose
JP4154370B2 (ja) 耐圧振動吸収ホースの製造方法
JPH05269882A (ja) マイクロメートル単位の厚みを有する多層塗膜を一体化した形で含む可撓性管状構造の連続的製造方法と、この方法に従って作られた可撓性管状構造
JP5290200B2 (ja) 流体移送ダクト
JP2005188577A (ja) 断熱性ホース及びその製造方法
JP4103832B2 (ja) 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース
US20080087350A1 (en) Refrigerant-transporting hose
JP2001235068A (ja) 低透過ホースおよびその製造方法
JP2008248995A (ja) 低ガス透過性ホース
JP2008248994A (ja) 低ガス透過性ホース
JP2006090424A (ja) 多層ホース
JP2005036966A (ja) 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース
JP3732638B2 (ja) 複合曲がりホ−スの製造方法
JP2004176908A (ja) ガス低透過性ホース
JP2005315394A (ja) 耐圧振動吸収ホース
JP4512839B2 (ja) プロテクター被覆成型曲がりホースの製造方法
JP2005036968A (ja) 耐ガス透過性に優れた耐圧振動吸収ホース
JP2009085347A (ja) 低ガス透過性ホース及びその製造方法
JP2588577B2 (ja) 多層ホース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees