JP2588577B2 - 多層ホース - Google Patents
多層ホースInfo
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- JP2588577B2 JP2588577B2 JP8947288A JP8947288A JP2588577B2 JP 2588577 B2 JP2588577 B2 JP 2588577B2 JP 8947288 A JP8947288 A JP 8947288A JP 8947288 A JP8947288 A JP 8947288A JP 2588577 B2 JP2588577 B2 JP 2588577B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の利用分野 本発明は、ガスバリヤー性能に優れ、かつ屈曲性、耐
圧性の良い柔軟な多層ホースに関するものであり、各種
ガス体あるいは、ガス性液体の配管用として、きわめて
有用なものである。
圧性の良い柔軟な多層ホースに関するものであり、各種
ガス体あるいは、ガス性液体の配管用として、きわめて
有用なものである。
B.従来技術 従来、ゴムホースに代表される屈曲性樹脂ホースは、
ゴムやエラストマー樹脂等を使用し、高強度・高弾性率
の補強材などを使用する場合は、捲糸状や編組状、クロ
ス状などにし、屈曲性を失わない様に構成されたもので
ある為、柔軟性、屈曲性のあるものである。
ゴムやエラストマー樹脂等を使用し、高強度・高弾性率
の補強材などを使用する場合は、捲糸状や編組状、クロ
ス状などにし、屈曲性を失わない様に構成されたもので
ある為、柔軟性、屈曲性のあるものである。
近年、かかる弾性ホースに対するフレオンなど各種ガ
スに対するガスバリヤー性能への要求がクローズアツプ
されて来ている。しかし、通常、樹脂の基本的性質から
ある程度は予測されることであるが、バリヤー性樹脂と
して知られているポリアミド、塩化ビニリデン系樹脂
(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)などは、従来、ホースに使用されているゴムやエラ
ストマーなどの軟質樹脂に比べ、きわめて高弾性率の、
すなわち硬いものが多く、これらをホース層の一部とし
て多層構造に使用する場合、無理に曲げたり、長時間の
曲げ変形や繰返し曲げなどを加えると、バリヤー層と隣
接層が剥離したり、バリヤー層がバツクリング、つぶ
れ、亀裂を発生する為、使用樹脂やサイズなど使用範囲
に限界がある。そのために比較的低バリヤーで軟かい且
つ薄いバリヤー層を使用せざるを得ず、屈曲性の良い高
バリヤーのホースを得ることは困難であつた。
スに対するガスバリヤー性能への要求がクローズアツプ
されて来ている。しかし、通常、樹脂の基本的性質から
ある程度は予測されることであるが、バリヤー性樹脂と
して知られているポリアミド、塩化ビニリデン系樹脂
(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)などは、従来、ホースに使用されているゴムやエラ
ストマーなどの軟質樹脂に比べ、きわめて高弾性率の、
すなわち硬いものが多く、これらをホース層の一部とし
て多層構造に使用する場合、無理に曲げたり、長時間の
曲げ変形や繰返し曲げなどを加えると、バリヤー層と隣
接層が剥離したり、バリヤー層がバツクリング、つぶ
れ、亀裂を発生する為、使用樹脂やサイズなど使用範囲
に限界がある。そのために比較的低バリヤーで軟かい且
つ薄いバリヤー層を使用せざるを得ず、屈曲性の良い高
バリヤーのホースを得ることは困難であつた。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、ガスバリヤー性の硬い樹脂を使用した場合
でも、屈曲性があり、しかもガスバリヤー性を高度に維
持できるホースを得んとするものである。
でも、屈曲性があり、しかもガスバリヤー性を高度に維
持できるホースを得んとするものである。
D.課題を解決するための手段 本発明はインナーチユーブの外周にガスバリヤー性複
合層を有し、更には該複合層の外周に必要に応じ補強層
を有する多層ホースにおいて、該複合層はガスバリヤー
性物質(A)の層が重複するように配置されており、さ
らにガスバヤリヤー性物質(A)の層間には下記(I)
式を満足する低弾性物質(B)の層が介在している多層
ホースである。
合層を有し、更には該複合層の外周に必要に応じ補強層
を有する多層ホースにおいて、該複合層はガスバリヤー
性物質(A)の層が重複するように配置されており、さ
らにガスバヤリヤー性物質(A)の層間には下記(I)
式を満足する低弾性物質(B)の層が介在している多層
ホースである。
EA/EB≧2 …(I) EA:物質Aの弾性率(23℃、65%RH) EB:物質Bの弾性率(23℃、65%RH) E.発明のより詳細な説明 本発明は、高弾性率のガスバリヤー性物質(A)を不
連続層として使用し、低弾性物質(B)層を物質(A)
層に介在させて、重複積層させることにより、屈曲性を
有しつつ、かつ優れたガスバリヤー性を有する多層ホー
スを得ることを目的とするものである。
連続層として使用し、低弾性物質(B)層を物質(A)
層に介在させて、重複積層させることにより、屈曲性を
有しつつ、かつ優れたガスバリヤー性を有する多層ホー
スを得ることを目的とするものである。
以下、本発明を図面によつて詳細に説明する。第9図
は、従来の典型的な可撓性多層ホースの横断面(長手方
向)図である。内層(インナーチユーブ)2によりホー
ス流路空間1を形成し、内層2の外方は補強層3、外層
4で構成されている。各層2、3、4は、更に複層とな
ることもある。補強層3は通常、糸状物により網状、編
組状、布状などにより構成される為、糸状物が高弾性な
物質でも、ホースの屈曲性は維持出来る。また内層2お
よび外層4は通常はゴム層であることが多い。従来のか
かるホースのガスバリヤー性はさほど高いものでは無
く、分子量の大きいガスの場合、たとえばフレオンガス
のフロン−12では従来のゴムホースでもクーラーホース
として使用にたえるが、フロン−22では、ガス洩れが増
大し使用困難となる。かかる従来のガスバリヤー不足の
問題を解決する為、ホースの一層にガスバリヤー樹脂層
を使用したものが開発され始めている。
は、従来の典型的な可撓性多層ホースの横断面(長手方
向)図である。内層(インナーチユーブ)2によりホー
ス流路空間1を形成し、内層2の外方は補強層3、外層
4で構成されている。各層2、3、4は、更に複層とな
ることもある。補強層3は通常、糸状物により網状、編
組状、布状などにより構成される為、糸状物が高弾性な
物質でも、ホースの屈曲性は維持出来る。また内層2お
よび外層4は通常はゴム層であることが多い。従来のか
かるホースのガスバリヤー性はさほど高いものでは無
く、分子量の大きいガスの場合、たとえばフレオンガス
のフロン−12では従来のゴムホースでもクーラーホース
として使用にたえるが、フロン−22では、ガス洩れが増
大し使用困難となる。かかる従来のガスバリヤー不足の
問題を解決する為、ホースの一層にガスバリヤー樹脂層
を使用したものが開発され始めている。
第10図は従来のガスバリヤーホースの横断面図であ
る。ホース構成は、第9図に準ずるものであるが、内層
2にゴム層にかえてガスバリヤー性チユーブをインナー
チユーブとして、使用したものである。かかる内層にガ
スバリヤー樹脂層チユーブを使用したホースは、ガスバ
リヤー性樹脂が高弾性率の為、内層チユーブ2が硬く、
ホース全体が硬いものとなり、ホース配管上の施工性の
低下や使用時の振動吸収性が悪くなるという欠点があ
る。
る。ホース構成は、第9図に準ずるものであるが、内層
2にゴム層にかえてガスバリヤー性チユーブをインナー
チユーブとして、使用したものである。かかる内層にガ
スバリヤー樹脂層チユーブを使用したホースは、ガスバ
リヤー性樹脂が高弾性率の為、内層チユーブ2が硬く、
ホース全体が硬いものとなり、ホース配管上の施工性の
低下や使用時の振動吸収性が悪くなるという欠点があ
る。
また、第11図も、ガスバリヤー性を改良した従来の多
層ホースの斜視図である。インナーチユーブ2にガスバ
リヤー性フイルムテープ5を重複積層し巻きつけた構造
に、補強層3、外層(ゴム層)4を使用したものである
が、かかるガスバリヤー性テープを使用したチユーブは
テープ積層間に隙間ができる問題があり、大きく曲げる
とズレが生じたり、隙間が増大したり、また振動や曲げ
を繰返すことによつてガスバリヤー性が低下する問題が
あつた。特に、高ガスバリヤー性のフイルムを使用した
場合、問題であつた。
層ホースの斜視図である。インナーチユーブ2にガスバ
リヤー性フイルムテープ5を重複積層し巻きつけた構造
に、補強層3、外層(ゴム層)4を使用したものである
が、かかるガスバリヤー性テープを使用したチユーブは
テープ積層間に隙間ができる問題があり、大きく曲げる
とズレが生じたり、隙間が増大したり、また振動や曲げ
を繰返すことによつてガスバリヤー性が低下する問題が
あつた。特に、高ガスバリヤー性のフイルムを使用した
場合、問題であつた。
本発明者は、かかるバリヤーテープの問題について検
討の結果、ガスバリヤーテープが高弾性で、伸縮性がな
いことが原因である為、これを解決する手段としてガス
バリヤーテープの積層間に低弾性率の密着層を介在させ
ることで、この問題が解決されることを見いだした。
討の結果、ガスバリヤーテープが高弾性で、伸縮性がな
いことが原因である為、これを解決する手段としてガス
バリヤーテープの積層間に低弾性率の密着層を介在させ
ることで、この問題が解決されることを見いだした。
第1図は、本発明の一例を示す多層ホースの横断面図
である。内層2によりホース流路1を形成し、補強層3
及び外層4の内側にガスバリヤー性複合層5を有してい
る。内層2はゴム層又は特に低弾性率の樹脂層がホース
の屈曲性の点からは好ましいが、バリヤー性を重視する
場合はナイロン12や、6,66共重合ナイロン、ナイロン1
1、ナイロンエラストマなど中間的低弾性率のガスバリ
ヤー樹脂も好適に適用される。補強層3は従来ホースと
同様、各種繊維状物などが主として適用されるが、特に
圧力が高くなく、複合層の強度が十分ある場合には、補
強層の無いものも同様に適用されるのであり、本発明効
果は同じである。次に本発明の最も特徴とするガスバリ
ヤー性複合層5は、リング状あるいはテープ状の、高弾
性率のガスバリヤー性物質(A)層52、54が重複するよ
うに配置され、52、54間には低弾性率の物質(B)層53
が配置されている。ここでガスバリヤー物質(A)層が
重複するように配置されていることは、インナーチユー
ブ2の周りにガスバリヤー物質(A)からなるテープ状
物を巻きつけるか、あるいはリング状物を重なるように
配置することを意味しており、また低弾性率物質(B)
層がガスバリヤー性物質(A)の層間に介在していると
は、少なくとも一つの、ガスバリヤー性物質の層間に、
しかも(A)層同士の重複部分の少なくとも一部分に物
質(B)が配置されていることを意味し、具体的にはた
とえばガスバリヤー性物質(A)層と低弾性物質(B)
層からなる積層テープ状物をインナーチユーブ2の周り
に巻きつけることによつて目的が達せられる。
である。内層2によりホース流路1を形成し、補強層3
及び外層4の内側にガスバリヤー性複合層5を有してい
る。内層2はゴム層又は特に低弾性率の樹脂層がホース
の屈曲性の点からは好ましいが、バリヤー性を重視する
場合はナイロン12や、6,66共重合ナイロン、ナイロン1
1、ナイロンエラストマなど中間的低弾性率のガスバリ
ヤー樹脂も好適に適用される。補強層3は従来ホースと
同様、各種繊維状物などが主として適用されるが、特に
圧力が高くなく、複合層の強度が十分ある場合には、補
強層の無いものも同様に適用されるのであり、本発明効
果は同じである。次に本発明の最も特徴とするガスバリ
ヤー性複合層5は、リング状あるいはテープ状の、高弾
性率のガスバリヤー性物質(A)層52、54が重複するよ
うに配置され、52、54間には低弾性率の物質(B)層53
が配置されている。ここでガスバリヤー物質(A)層が
重複するように配置されていることは、インナーチユー
ブ2の周りにガスバリヤー物質(A)からなるテープ状
物を巻きつけるか、あるいはリング状物を重なるように
配置することを意味しており、また低弾性率物質(B)
層がガスバリヤー性物質(A)の層間に介在していると
は、少なくとも一つの、ガスバリヤー性物質の層間に、
しかも(A)層同士の重複部分の少なくとも一部分に物
質(B)が配置されていることを意味し、具体的にはた
とえばガスバリヤー性物質(A)層と低弾性物質(B)
層からなる積層テープ状物をインナーチユーブ2の周り
に巻きつけることによつて目的が達せられる。
第2図は第1図の複合層5の拡大断面図である。51は
内層への接着または密着層であるが、この層はかならず
しも必要ではないし、また他の中間層をその代りに設け
ることもできる。A層の52および54は同一の素材でもよ
いし、異なる高弾性率のガスバリヤー素材でも良い。本
発明の最大の特徴である低弾性物質層(密着層)53は高
弾性率のガスバリヤー性物質層の曲げ硬さの問題をカバ
ーするため、52と53の間に、介在密着させて設けられて
いる。ガスバリヤー層が長手方向に不連続的に配置され
ているにもかかわらず、この(B)層が、好ましくは少
なくとも52、54の重複部分に介在しているため弾性をあ
る程度保持しながら、ガスバリヤー性も向上させ得る。
55は外層への接着または密着層であるが、この層はかな
らずしも必要でないし、また他の中間層をその代りに設
けることもできる。
内層への接着または密着層であるが、この層はかならず
しも必要ではないし、また他の中間層をその代りに設け
ることもできる。A層の52および54は同一の素材でもよ
いし、異なる高弾性率のガスバリヤー素材でも良い。本
発明の最大の特徴である低弾性物質層(密着層)53は高
弾性率のガスバリヤー性物質層の曲げ硬さの問題をカバ
ーするため、52と53の間に、介在密着させて設けられて
いる。ガスバリヤー層が長手方向に不連続的に配置され
ているにもかかわらず、この(B)層が、好ましくは少
なくとも52、54の重複部分に介在しているため弾性をあ
る程度保持しながら、ガスバリヤー性も向上させ得る。
55は外層への接着または密着層であるが、この層はかな
らずしも必要でないし、また他の中間層をその代りに設
けることもできる。
さらに次の本発明の他の例のホース横断面図を第3図
に示す。これは第1図と同様にホースの内層2でホース
流路1を成し、補強層3及び外層4の内側に、ガスバリ
ヤー性複合層5を有している。複合層5はガスバリヤー
テープ状物52及び54間に低弾性率層53が介在した構成で
あり、テープ状物52と低弾性率のテープ状物を、積層し
た状態で、インナーチユーブ2の周囲に巻くことによつ
て得られる。
に示す。これは第1図と同様にホースの内層2でホース
流路1を成し、補強層3及び外層4の内側に、ガスバリ
ヤー性複合層5を有している。複合層5はガスバリヤー
テープ状物52及び54間に低弾性率層53が介在した構成で
あり、テープ状物52と低弾性率のテープ状物を、積層し
た状態で、インナーチユーブ2の周囲に巻くことによつ
て得られる。
第4図は第3図の複合層5の拡大横断面図である。第
4図例の構成も基本的には第2図の構成と同じである。
4図例の構成も基本的には第2図の構成と同じである。
本発明において、優れた屈曲性とガスバリヤー性を付
与するためには、次の(I)式を満足することが重要で
ある。
与するためには、次の(I)式を満足することが重要で
ある。
EA/EB≧2 …(I) EA:物質Aの弾性率 kg/cm2 EB:物質Bの弾性率 kg/cm2 なおこの弾性率はASTM D−638(23℃、65%RH)で測定
された値である。
された値である。
さらに好適には次の条件を満たすのがよい。
500≧EA/EB≧3 …(I)′ 通常、物質AのEAは6000〜50000kg/cm2、好ましくは8
000〜40000から選ばれ、物質BのEBは8000kg/cm2未満、
好ましくは6000未満のものが好適に選ばれるが、最終ホ
ースの使用条件やサイズによつて使用材料及施工構成が
選定される。
000〜40000から選ばれ、物質BのEBは8000kg/cm2未満、
好ましくは6000未満のものが好適に選ばれるが、最終ホ
ースの使用条件やサイズによつて使用材料及施工構成が
選定される。
また物質A層と物質B層は次の(II)〜(V)の条件
を満たすことが好適である。
を満たすことが好適である。
4000≧LA/TA≧20 …(II) ΔL/LA≧0.2 …(III) TB/TA≧0.7 …(IV) ΔL/TB≧10 …(V) LA:物質A層の巾 TA:物質A層の厚み TB:物質B層の厚み ΔL:物質A層同士の重複部の長さ さらに好適には次の条件を満たすのがよい。
2500≧LA/TA≧50 …(II)′ ΔL/LA≧0.3 …(III)′ TB/TA≧1.2 …(IV)′ ΔL/TB≧20 …(V)′ また複合層5の径が5〜30mm位の場合、LAは4〜40m
m、TAは3〜250μ、更に好適には5〜100μであり、Δ
Lは2〜30mm、TBは5μ〜1000μの範囲から選ばれる。
m、TAは3〜250μ、更に好適には5〜100μであり、Δ
Lは2〜30mm、TBは5μ〜1000μの範囲から選ばれる。
物質Aとしては、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニリデン系樹脂、ガスバリヤー性ポリアミド
樹脂、ガスバリヤー性ポリエチレンテレフタレート又は
他のポリエステル樹脂などがあげられるが、各種樹脂の
アロイや、金属粉、無機フイラーなど改質材を添加しも
のも好適に用いられる。また表面コーテイングしたもの
や金属蒸着やラミネートシート状物も好適に用いられ
る。またエチレン−ビニルアルコール共重合体として
は、エチレン含有量25〜55モル%、酢酸ビニル成分のケ
ン化度90モル%以上、好ましくは95モル%以上の、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が好適に用いられ
る。
体、塩化ビニリデン系樹脂、ガスバリヤー性ポリアミド
樹脂、ガスバリヤー性ポリエチレンテレフタレート又は
他のポリエステル樹脂などがあげられるが、各種樹脂の
アロイや、金属粉、無機フイラーなど改質材を添加しも
のも好適に用いられる。また表面コーテイングしたもの
や金属蒸着やラミネートシート状物も好適に用いられ
る。またエチレン−ビニルアルコール共重合体として
は、エチレン含有量25〜55モル%、酢酸ビニル成分のケ
ン化度90モル%以上、好ましくは95モル%以上の、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が好適に用いられ
る。
またこの物質Aのテープ状物はたとえば、物質Aを押
出製膜したものや延伸さらには必要に応じ熱処理するな
どの方法により得られる。
出製膜したものや延伸さらには必要に応じ熱処理するな
どの方法により得られる。
物質Bとしては、各種軟質樹脂、共重合軟質樹脂、各
種エラストマー(例ポリアミドエラストマー、ポリエス
テルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリス
チレンエラストマー、ゴム系エラストマー)、接着性樹
脂(例ポリエステル系接着樹脂、ポリオレフイン系接着
樹脂、ポリアミド系接着樹脂)、あるいはこれらのブレ
ンド物などがあげられるが、弾性率8000未満の低弾性率
を示す樹脂であればとくに限定されるものではない。ま
た自動車クーラーのフレオンガス用ホースに使用するよ
うな場合は物質Bに耐熱性、耐圧性も要求されるため、
融点100℃以上、好ましくは120℃以上の物質Bが好適に
用いられる。
種エラストマー(例ポリアミドエラストマー、ポリエス
テルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリス
チレンエラストマー、ゴム系エラストマー)、接着性樹
脂(例ポリエステル系接着樹脂、ポリオレフイン系接着
樹脂、ポリアミド系接着樹脂)、あるいはこれらのブレ
ンド物などがあげられるが、弾性率8000未満の低弾性率
を示す樹脂であればとくに限定されるものではない。ま
た自動車クーラーのフレオンガス用ホースに使用するよ
うな場合は物質Bに耐熱性、耐圧性も要求されるため、
融点100℃以上、好ましくは120℃以上の物質Bが好適に
用いられる。
また物質Bのテープ状物は、たとえば物質Bを押出成
膜、あるいはさらに延伸さらには必要に応じ熱処理など
の方法により得られる。物質Bのテープ状物は物質Aの
テープ状物と自己溶融や接着剤により接着していてもよ
いが、非接着で密着させるだけでもよい。とくに可撓性
を重視する場合は、非接着が効果的である。
膜、あるいはさらに延伸さらには必要に応じ熱処理など
の方法により得られる。物質Bのテープ状物は物質Aの
テープ状物と自己溶融や接着剤により接着していてもよ
いが、非接着で密着させるだけでもよい。とくに可撓性
を重視する場合は、非接着が効果的である。
本発明において前述した物質Aのテープ状物と物質B
のテープ状物を密着、あるいは接着したものを使用する
のが最良であるが、物質Aまたは物質Bのいずれかのテ
ープ状物に物質Aまたは物質Bを共押し出し製膜あるい
は押出コーテイングあるいは溶液コーテイングによりコ
ートしたものを使用することもできる。
のテープ状物を密着、あるいは接着したものを使用する
のが最良であるが、物質Aまたは物質Bのいずれかのテ
ープ状物に物質Aまたは物質Bを共押し出し製膜あるい
は押出コーテイングあるいは溶液コーテイングによりコ
ートしたものを使用することもできる。
次に本発明の他の態様について説明する。第5図〜第
8図は、第4図に対応した複合層5の横断面図である。
8図は、第4図に対応した複合層5の横断面図である。
第5図は、物質Aのテープ54の少くとも片面に、物質
Bのテープ53を接着した複合テープを捲きつけたもので
あり、この複合テープを用いれば1回のテープ巻工程で
済むので便利である。
Bのテープ53を接着した複合テープを捲きつけたもので
あり、この複合テープを用いれば1回のテープ巻工程で
済むので便利である。
第6図は、物質Aを多層化した例で、テープの中間に
物質Aの層54を設け、内外層に他の物質層56、たとえば
柔軟性層を設けた積層構造体であり、このような構造と
することにより物質A層が補強されるばかりでなく、機
能性も向上する。
物質Aの層54を設け、内外層に他の物質層56、たとえば
柔軟性層を設けた積層構造体であり、このような構造と
することにより物質A層が補強されるばかりでなく、機
能性も向上する。
第7図は、物質Bのテープ状物に補強層あるいは耐熱
層57を積層したもので、物質層のテープ機能性を向上さ
せるものである。
層57を積層したもので、物質層のテープ機能性を向上さ
せるものである。
第8図は、物質A層54と物質B層53を、それぞれ2層
のテープ状物にしてホースに捲きつけ複合層としたもの
である。密着層の積層重複部分がΔL部とΔL′部の2
ケ所で構成されており、ΔL′部は接着されており、Δ
L部(テープ状物が密着している部分)は接着されてい
てもよいし、非接着でも良い。
のテープ状物にしてホースに捲きつけ複合層としたもの
である。密着層の積層重複部分がΔL部とΔL′部の2
ケ所で構成されており、ΔL′部は接着されており、Δ
L部(テープ状物が密着している部分)は接着されてい
てもよいし、非接着でも良い。
本発明の多層ホースは、クーラー用ホース、とくに自
動車クーラー用ホース、プロパンガス用ホース、医療用
ホースの各種ガスホースや温水循環暖房用ホースなどに
用いられるが、とくにフロン12、フロン22、O2、CO2、N
2ガスのバリヤーホースとして好適に用いられる。
動車クーラー用ホース、プロパンガス用ホース、医療用
ホースの各種ガスホースや温水循環暖房用ホースなどに
用いられるが、とくにフロン12、フロン22、O2、CO2、N
2ガスのバリヤーホースとして好適に用いられる。
なお前記図面により、本発明を説明したが、実際には
内層(インナーチユーブ)2にはゴム(JIS−Aによる
硬度76;厚さ2〜3mm)を、補強層3にはポリエチレンテ
レフタレート繊維編組(厚さ1mm)を、外層4にはゴム
(JIS−Aによる硬度70;厚さ1.5mm)を、ガスバリヤー
性複合層5にはガスバリヤー性物質層52としてエチレン
含有量32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体
(弾性率EA=21000kg/cm2、厚さ15μ、巾20mm、この層
の重複部の長さ10mm)を、低弾性物質層52として共重合
6ナイロンエラストマー(弾性率EB=2000kg/cm2;厚さ
30μ)を、それぞれ使用した。またこのようにして得ら
れた多層ホースを3000回の屈曲試験後、多層ホース(5
本)中にフロンR−22(45℃、圧力15kg/cm2)を充填
し、ガス洩れを測定した。その結果屈曲試験前の多層ホ
ースのガス洩れに比し、50%以上ガス洩れが増加したも
のは5本中1本もなかつた。また低弾性物質層のない、
ガスバリヤー性物質層のみを有する多層ホース(5本)
についても同様のガス洩れを測定したが、屈曲試験前の
多層ホースに比し、50%以上ガス洩れが増加したものは
5本中4本であつた。
内層(インナーチユーブ)2にはゴム(JIS−Aによる
硬度76;厚さ2〜3mm)を、補強層3にはポリエチレンテ
レフタレート繊維編組(厚さ1mm)を、外層4にはゴム
(JIS−Aによる硬度70;厚さ1.5mm)を、ガスバリヤー
性複合層5にはガスバリヤー性物質層52としてエチレン
含有量32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体
(弾性率EA=21000kg/cm2、厚さ15μ、巾20mm、この層
の重複部の長さ10mm)を、低弾性物質層52として共重合
6ナイロンエラストマー(弾性率EB=2000kg/cm2;厚さ
30μ)を、それぞれ使用した。またこのようにして得ら
れた多層ホースを3000回の屈曲試験後、多層ホース(5
本)中にフロンR−22(45℃、圧力15kg/cm2)を充填
し、ガス洩れを測定した。その結果屈曲試験前の多層ホ
ースのガス洩れに比し、50%以上ガス洩れが増加したも
のは5本中1本もなかつた。また低弾性物質層のない、
ガスバリヤー性物質層のみを有する多層ホース(5本)
についても同様のガス洩れを測定したが、屈曲試験前の
多層ホースに比し、50%以上ガス洩れが増加したものは
5本中4本であつた。
また図面には示していないが、多層パイプを構成する
各層間に種々の層を設けること、たとえばガスバリヤー
複合層5と補強層3の間に必要に応じゴム層などの中間
層を設けることは自由である。
各層間に種々の層を設けること、たとえばガスバリヤー
複合層5と補強層3の間に必要に応じゴム層などの中間
層を設けることは自由である。
G.発明の効果 本発明の多層ホースは耐屈曲性およびガスバリヤー性
が優れており、クーラー用ホース、とくに自動車用クー
ラーホース、プロパンガス用ホースなどの他各種ガスホ
ースや温水循環暖房用ホースなどに好適に用いられる。
が優れており、クーラー用ホース、とくに自動車用クー
ラーホース、プロパンガス用ホースなどの他各種ガスホ
ースや温水循環暖房用ホースなどに好適に用いられる。
第1図は本発明の多層ホースの層の横断面図(長手方
向)、第2図は第1図の複合層5の拡大横断面図であ
る。第3図は本発明の他の例の多層ホースの層の横断面
図(長手方向)、第4図は第3図の複合層5の拡大横断
面図である。第5〜8図は本発明の他の例の多層ホース
の層の複合層5の拡大横断面図である。第9〜10図は従
来の多層ホースの層の横断面図であり、第11図は従来の
多層ホースの斜視図である。 1……ホース流路空間 2……内層(インナーチユーブ) 3……補強層 4……外層 5……ガスバリヤー性複合層 52……ガスバリヤー性物質層 53……低弾性物質層 54……ガスバリヤー性物質層
向)、第2図は第1図の複合層5の拡大横断面図であ
る。第3図は本発明の他の例の多層ホースの層の横断面
図(長手方向)、第4図は第3図の複合層5の拡大横断
面図である。第5〜8図は本発明の他の例の多層ホース
の層の複合層5の拡大横断面図である。第9〜10図は従
来の多層ホースの層の横断面図であり、第11図は従来の
多層ホースの斜視図である。 1……ホース流路空間 2……内層(インナーチユーブ) 3……補強層 4……外層 5……ガスバリヤー性複合層 52……ガスバリヤー性物質層 53……低弾性物質層 54……ガスバリヤー性物質層
Claims (1)
- 【請求項1】インナーチューブの外周にガスバリヤー性
複合層を有する多層ホースにおいて、該複合層はガスバ
リヤー性物質(A)の層が重複するように配置されてお
り、さらにガスバリヤー性物質(A)の層間には下記
(I)式を満足する低弾性物質(B)の層が介在してい
る多層ホース。 EA/EB≧2 …(I) EA:物質Aの弾性率(23℃、65%RH) EB:物質Bの弾性率(23℃、65%RH)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8947288A JP2588577B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 多層ホース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8947288A JP2588577B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 多層ホース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01259944A JPH01259944A (ja) | 1989-10-17 |
JP2588577B2 true JP2588577B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=13971666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8947288A Expired - Fee Related JP2588577B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 多層ホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2588577B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2674933B1 (fr) * | 1991-04-05 | 1993-06-11 | Caoutchouc Manuf Plastique | Procede de realisation en continu d'une structure tubulaire souple comportant un feuil monocouche d'epaisseur micrometrique incorpore et structures tubulaires souples realisees selon ce procede. |
FR2674934B1 (fr) * | 1991-04-05 | 1993-08-20 | Caoutchouc Manuf Plastique | Procede de realisation en continu d'une structure tubulaire souple comportant un feuil multicouche d'epaisseur micrometrique incorpore et structures tubulaires souples realisees selon ce procede. |
JP5231044B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2013-07-10 | 東海ゴム工業株式会社 | 燃料用ホース |
-
1988
- 1988-04-11 JP JP8947288A patent/JP2588577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01259944A (ja) | 1989-10-17 |
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---|---|---|---|
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