JP2005036429A - 折戸の軸受け、及びこの軸受けを利用した折戸開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本軸受け3は、折戸の吊元側ピボット軸が嵌め込まれる受け孔311Aを有する軸受け本体31と、軸受け本体31の折戸の戸先側へのスライド移動を規制するストッパー32とを備えている。ストッパー32の基部321を、軸受け本体31の平板部312の折戸対向面に沿わせた状態でねじ33及び板ナット34を介して当該平板部312に連結する。ストッパー32の基部321のねじ挿通孔321Aを、軸受け本体31の平板部312の長手方向に沿って延びる長孔とする。ストッパー32の起立部322の高さ寸法を、当該起立部322の自由端がガイドレールの天板と略面一状態となるように設定する一方、幅寸法を、ガイドレールの案内幅と略同寸に設定する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、クローゼット等の家具や浴室等の開口部に開閉自在に設けられる、折戸の軸受け、及びこの軸受けを利用した折戸開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、折戸開閉装置は、クローゼット等の家具や浴室等の扉として広く適用されている。この折戸開閉装置では、上記躯体の開口部に枠体が嵌め込まれており、この枠体に上下にガイドレールが固定されており、これら上下のガイドレール間に折戸が開閉自在に装着されている。具体的には、折戸の吊元側の上下には、ピボット軸が設けられている。これらピボット軸は、ガイドレール内に装着されている軸受けに嵌め込まれ、それによって折戸が吊り込まれている。
【0003】
かかる構成において、上記軸受けは、ガイドレールの端部付近の溝内に嵌め込まれた後、当該ガイドレールに対して止め具によって固定されている。
【0004】
ところが、折戸の開閉時の衝撃等により止め具が緩んだ場合には、軸受けは、ガイドレールの溝内を自由にスライド移動する。そのため、折戸の吊り込み後に、止め具が緩むと、上記ピボット軸が軸受けから脱落し、折戸が戸先側に倒れ込む恐れがある。
【0005】
近時、特許文献1において、止め具に緩みが生じた場合でも軸受けが自由にスライド移動することがなく、折戸の吊り込み後に当該折戸の戸先側への倒れ込みを未然に防止する、折戸開閉装置が提案されている。
【0006】
かかる特許文献1にて提案されている折戸開閉装置では、図14に示すように、軸受け100を、折戸200の吊元側のピボット軸210(図16参照)が嵌め込まれる受け孔110Aを有する軸受け本体110と、この軸受け本体110にねじ120を介して連結される略L字形のストッパー130とから構成する一方、図15に示すように、ガイドレール300の軸受け装着側端部に、ストッパー130の起立部130Aが係合する略コ字形の切り欠き310を形成し、ストッパー130及び切り欠き310の両者を、軸受け本体110の折戸200の戸先側へのスライド移動を規制するための規制部材として機能させている。
【0007】
具体的には、図16に示すように、折戸200の吊り込み後にねじ120の緩みに伴って軸受け本体110が矢印X方向に沿って許容距離L1だけスライド移動した場合には、ストッパー130の起立部110Aがガイドレール300の切り欠き310の奥辺130Aに当接し、それによってこれ以上の距離に亘る軸受け本体110のスライド移動が規制される。
【0008】
【特許文献1】
特許第3268275号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に係る折戸開閉装置には、以下の問題点が指摘されている。
【0010】
(1)ストッパー130は、軸受け本体110のガイドレール300に対向する面に沿わせた状態でねじ120により当該軸受け本体110に固定されている。そのため、折戸200の吊り込み時に、ストッパー130が所要の状態で固定されているか否かを容易に確認することができない。
【0011】
(2)ストッパー130の起立部110Aがガイドレール300の切り欠き310の奥辺130Aに当接することによって、軸受け本体110のスライド移動が規制されるように構成されている。そのため、このようなストッパー機能を軸受け100に十分に発揮させるには、軸受け装着側端部に切り欠き310を形成した専用のガイドレール300が必要となる。その結果、軸受け自体の汎用性が無くなり、軸受け単体で流通させることができない。
【0012】
(3)ストッパー130の軸受け本体110への連結位置をスライド調整することができない。そのため、折戸200を吊り込む際に、図17に示すように、吊元側の折戸200の枠体400側端辺からピボット軸210の軸芯までの寸法(以下、単に「折戸の軸芯寸法」という)S1や、吊元側の折戸200の枠体400側端辺と枠体400との間に生じる隙間寸法(以下、単に「折戸と枠体との隙間寸法」という)S2のばらつきの補正に対応できない。この点においても、軸受け自体が汎用性に欠けると共に軸受け単体のみを流通できない。
【0013】
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、ストッパーが所要の状態で固定されているか否かを容易に確認することができ、且つ、軸受け自体に汎用性を持たせて軸受け単体で流通させることができる、折戸の軸受け、及びこの軸受けを利用した折戸開閉装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1の局面から観た本発明は、ガイドレール内に装着された状態で折戸の吊元側のピボット軸を枢支するための折戸の軸受けであって、上記折戸と対向する面に上記ピボット軸が嵌め込まれる受け孔を有する受け部、並びにこの受け部の後端部に一体的に連結され且つ当該後端部から当該受け部の後方に向かって延びており、軸受け全体を上記ガイドレールに固定するためのねじ及びナットが装着されている長手の平板部を含む軸受け本体と、この軸受け本体の上記折戸の戸先側への許容距離以上のスライド移動を規制するための略L字形のストッパーとを備え、上記ストッパーは、その基部を上記軸受け本体の平板部の上記折戸と対向する面に沿わせた状態で上記ねじ及びナットを介して当該平板部に連結されており、上記ストッパーの基部に開けられているねじ挿通孔は、上記軸受け本体の平板部の長手方向に沿って延びる長孔とされており、上記ストッパーの起立部の高さ寸法は、当該起立部の自由端が上記ガイドレールの天板と略面一状態となるように設定されている一方、幅寸法は、上記ガイドレールの案内幅と略同寸或いは当該案内幅よりも大に設定されている。
【0015】
上記構成において、軸受けは、ガイドレール内に嵌め込まれた後、当該ガイドレールに対してねじ及びナットによって固定される。その後、折戸の吊元側のピボット軸が軸受け本体の受け孔に嵌め込まれ、それによって折戸が吊り込まれる。このとき、ストッパーを、その基部を軸受け本体の平板部の折戸と対向する面に沿わせた状態でねじ及びナットを介して当該平板部に連結しているので、折戸の吊り込み時に、当該ストッパーが所要の状態で固定されているか否かを容易に確認することができる。
【0016】
また、ストッパーの起立部の高さ寸法を、当該起立部の自由端がガイドレールの天板と略面一状態となるように設定する一方、幅寸法を、ガイドレールの案内幅と略同寸或いは当該案内幅よりも大に設定しているので、ねじ及びナット同士の締結状態に緩みが生じて軸受け本体が折戸の戸先側に許容距離だけスライド移動した場合には、ストッパーの起立部の周縁部がガイドレール端面に当接する。これにより、軸受け本体のそれ以上の距離に亘るスライド移動が規制される。したがって、従来のように、ガイドレールの軸受け装着側端部に切り欠きを形成することなく、軸受けのストッパー機能を十分に発揮させることができる。その結果、軸受け自体に汎用性を持たせて軸受け単体で流通させることができる。
【0017】
さらに、折戸を吊り込む際には、折戸の軸芯寸法や折戸と枠体との隙間寸法のばらつきを補正する必要がある。このとき、ストッパーの基部に開けられているねじ挿通孔を、軸受け本体の平板部の長手方向に沿って延びる長孔としているので、ストッパーの軸受け本体への連結位置をスライド調整しながら軸受けをガイドレールに固定することができる。したがって、折戸の吊り込み時に、上記ばらつき寸法の補正に関して対応可能となる。この点においても、軸受け自体の汎用性及び軸受け単体の流通可能性が十分に担保される。
【0018】
第2の局面から観た本発明は、上記第1の局面から観た本発明の構成に加えて、上記軸受け本体の平板部に開けられているねじ挿通孔は、当該平板部の長手方向に沿って延びる長孔とされている。
【0019】
上記構成によると、軸受け本体とストッパーとの連結部は、いわゆる二重長孔構造を有することになる。それゆえ、ストッパーのスライド調整距離を長くすることができる。その結果、軸受けの汎用性がより一層増すことになる。
【0020】
第3の局面から観た本発明は、上記第1の局面又は第2の局面から観た本発明に係る軸受けを利用した折戸開閉装置であって、上下のガイドレール間に折戸が開閉自在に装着されており、上記各ガイドレールの端部付近に横方向からのスライド移動により上記軸受けが嵌め込まれて当該各軸受けがそのねじ及びナットにより当該各ガイドレール内に固定されており、これらガイドレール内に固定されている各軸受けの受け孔に折戸の吊元側の上下のピボット軸を嵌め込むことによって当該折戸が吊り込まれており、上記ねじ及びナット同士の締結状態が緩んで上記軸受けの本体が上記折戸の戸先側に許容距離だけスライド移動した場合には、上記軸受けのストッパーの起立部の周縁部が上記ガイドレール端面に当接し、それによってこれ以上の距離に亘る当該軸受け本体のスライド移動を規制するように構成されている。
【0021】
上記構成では、単体で流通する軸受けを用いても、折戸の脱落を未然に防止して安全性を確保した上で、折戸開閉装置を組み立てることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0023】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る折戸開閉装置の分解斜視図であって、参照符号1Aは上枠、1Bは下枠、1C,1Dは左右一対の縦枠である。これら枠1A〜1Dは、枠体を構成しており、例えば、クローゼット等の家具や浴室等の開口部に嵌め込まれる。上枠1Aの下面には、上ガイドレール2Aが固定されており、一方下枠1Bの上面には、下ガイドレール2Bが固定されている。これら上下のガイドレール2A,2B間には、折戸4が装着されている。
【0024】
折戸4は、2枚の戸板41,42を備えており、これら戸板41,42は、複数の蝶番5を介して折り畳み自在に連結されている。それゆえ、この折戸4は、図1において2点鎖線で示すように、戸板41,42同士を略V字状に折り畳んで開成される。
【0025】
折戸4の戸先側戸板41の右縦枠1D側の端部には、上下一対のガイドピボット軸41A,41Bが設けられている。これらガイドピボット軸41A,41Bは、それぞれの先端部がガイドレール2A,2Bに対して移動可能に嵌め込まれている。一方、折戸4の吊元側戸板42の左縦枠1C側の端部には、上下一対のピボット軸42A,42Bが設けられている。これらピボット軸42A,42Bは、それぞれの先端部がガイドレール2A,2B内に装着されている軸受け3(図4及び図5参照)に枢支されている。すなわち、本実施の形態1に係る折戸開閉装置では、折戸4を折り曲げて開閉する場合には、ピボット軸42A,42Bを支点(固定軸)としてガイドピボット軸41A,41B側の戸板41を左右方向に移動させ、それによって上記開口部を開成及び閉成するように構成されている。
【0026】
図2は折戸の吊元側戸板の構成を示す要部斜視図である。同図を参照して、折戸4の吊元側戸板42のピボット軸42A,42Bの各突出部には、ガイドローラー42C,42Dが嵌め込まれている。これらガイドローラー42C,42Dは、折戸4が開閉される際にガイドレール2A,2B内でピボット軸42A,42B周りに回転する。加えて、ピボット軸42A,42Bは、戸板42に内装されている圧縮コイルばね42E,42Fによりガイドレール2A,2Bに向かって付勢されている。
【0027】
図3はガイドレールの構成を示す斜視図である。同図を参照して、ガイドレール2A,2Bは、アルミニウム押出型材から成り、その案内領域内には、軸受け3を受け入れる第1の溝21と、戸板41,42のガイドローラー42C,42Dを受け入れる第2の溝22とが備えられている。第1の溝21及び第2の溝22の両者の幅寸法は、互いに同寸に設定されており、これら溝21,22同士は、ガイドレール2A,2Bの長手方向に沿って延びており且つ当該長手方向と直交する内方に突出している一対の突部23によって上下に区画されている。具体的には、突部23の上方に第1の溝21が形成されており、突部23の下方に第2の溝22が形成されている。
【0028】
図4は軸受けの分解斜視図、図5は軸受けの断面図である。これらの図を参照して、軸受け3は、軸受け本体31、この軸受け本体31の折戸4の戸先側へのスライド移動を規制するための略L字形のストッパー32、並びに軸受け3全体をガイドレール2A,2Bに固定するためのねじ33及び板ナット34を備えている。
【0029】
図6は軸受け本体の平面図、図7は軸受け本体の側面図である。図6及び図7も参照して、軸受け本体31は、合成樹脂を素材とした成形品であって、折戸4と対向する面に当該折戸4の吊元側戸板42のピボット軸42A,42Bが嵌め込まれる受け孔311Aを有する受け部311と、この受け部311の後端部に一体的に連結され且つ当該後端部から当該受け部311の後方に向かって延びている長手の平板部312とを備えている。
【0030】
受け部311の折戸4と対向する面は、当該受け部311の前端から後方に向かって漸次傾斜して形成されている傾斜面311Bと、この傾斜面311Bの頂点から当該受け部311の後端に亘って形成されている平坦面311Cとから構成されており、この平坦面311Cに受け孔311Aが凹設されている。
【0031】
上記受け部311の折戸対向面を構成する傾斜面311Bの両外側縁には、ピボット軸42A,42Bを受け孔311Aに案内するための一対のガイド片311Dが起立されており、これらガイド片311Dの後端部は、当該傾斜面311Bの傾斜方向と直交する外方に向かって突出している。これに対して、受け部311のガイドレール2A,2Bの天板24(図3参照)と対向する面は、軸受け本体31の台座311Eとして機能するものであって、この台座311Eの後半部は、受け部311の折戸対向面よりも幅広に形成されている。一方、平板部312は、受け部311の折戸対向面よりも幅広に形成されており、当該折戸対向面に対して折戸4側に段差を生じさせた状態で台座311Eと平行に配置されている。それゆえ、軸受け本体31の両側面においては、受け部311のガイド片311Dの後端部側縁及び台座311Eの後半部側縁、並びに平板部312の側縁によって、ガイドレール2A,2Bの突部23に係合する係合溝35が区画形成されている。
【0032】
平板部312は、ストッパー32、並びにねじ33及び板ナット34が装着されるものであって、当該平板部312には、ねじ33を挿通するための長孔312Aがその長手方向に沿って開けられている。
【0033】
ストッパー32は、金属を素材とした折曲加工品であって、その基部321を軸受け本体31の平板部312の折戸4と対向する面に沿わせた状態でねじ33及び板ナット34を介して当該平板部312に連結されている。
【0034】
ストッパー32の基部321の幅寸法は、軸受け本体31の平板部312の幅寸法と略同寸に設定されている。この基部321には、ねじ33を挿通するための長孔321Aが軸受け本体31の平板部312の長手方向に沿って開けられており、当該基部321側の長孔321Aの長さ寸法は、軸受け本体31の平板部312側の長孔312Aの長さ寸法と略同寸に設定されている。
【0035】
ストッパーの起立部322の高さ寸法は、軸受け3全体をガイドレール2A,2B内に装着したときに、当該起立部322の自由端部が当該ガイドレール2A,2Bの天板24と略面一状態となるように設定されており、一方幅寸法は、ガイドレール2A,2Bの溝21,22の幅寸法(ガイドレール2A,2Bの案内幅)と略同寸に設定されている。
【0036】
図8は軸受けのガイドレールへの装着手順を図解的に示す図、図9は軸受けのガイドレールへの装着が完了した状態を示す斜視図である。軸受け3をガイドレール2A,2B内に装着する際には、まず、図8に示すように、ねじ33を緩めて軸受け本体31の平板部312と板ナット34との間に隙間Cを作って、軸受け本体31の係合溝35をガイドレール2A,2Bの突部23に係合できるようにする。次に、ガイドレール2A,2Bの一端側から軸受け本体31の係合溝35を突部23に嵌め込み且つ上記隙間Cに当該突部23を挟み込みながら、軸受け3全体を矢印Y1方向に沿って当該ガイドレール2A,2B内に押し込む。その後、軸受け3を所定位置まで押し込むと、ねじ33を締めて軸受け3全体をガイドレール2A,2B内の突部23に固定する。これにより、図9に示すように、軸受け3のガイドレール2A,2B内への装着が完了する。
【0037】
図10は折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込み手順を図解的に示す図、図11は折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込みが完了した状態を図解的に示す図である。上下のガイドレール2A,2B間に折戸4の吊元側戸板42を吊り込む際には、まず、当該戸板42の下ピボット軸42Bを下ガイドレール2B内に装着されている軸受け3に嵌め込む。その後、折戸4の吊元側戸板42の上ピボット軸42Aを上ガイドレール2A内に装着されている軸受け3に嵌め込む。具体的には、図10に示すように、上ピボット軸42Aの先端を上ガイドレール2A内に挿入する。次に、吊元側戸板42を矢印Y2方向に押すと、上ピボット軸42Aの先端が軸受け本体31の受け部311の傾斜面311Bに乗り上げる。さらに戸板42を矢印Y2方向に押し込むと、上ピボット軸42Aの先端が、上記傾斜面311Bに連続する受け部311の平坦面311Cに乗り移り、最終的には、図11に示すように、上ピボット軸42Aの先端が軸受け本体31の受け部311の受け孔311Aに嵌まり込む。このとき、折戸4の吊元側戸板42の上ガイドローラー42Cは、上ガイドレール2Aの内に受け入れられる。これにより、折戸4の吊元側戸板42の上下のガイドレール2A,2B間への吊り込みが完了する。
【0038】
本実施の形態1によると、以下の作用・効果を奏する。
【0039】
(1)ストッパー32を、その基部321を軸受け本体31の平板部312の折戸4と対向する面に沿わせた状態でねじ33及び板ナット34を介して当該平板部312に連結しているので、折戸4の吊元側戸板42の吊り込み時に、当該ストッパー32が所要の状態で固定されているか否かを容易に確認することができる。
【0040】
(2)ストッパー32の起立部322の高さ寸法を、軸受け3全体をガイドレール2A,2B内に装着したときに、当該起立部322の自由端がガイドレール2A,2Bの天板24と略面一状態となるように設定する一方、幅寸法を、ガイドレール2A,2Bの溝21,22の幅寸法と略同寸に設定しているので、ねじ33及び板ナット34同士の締結状態に緩みが生じ、図11に示すように、上ガイドレール2A,2Bの第1の溝21内を軸受け本体31が矢印Y3方向に沿って折戸4の戸先側に許容距離Lだけスライド移動した場合には、ストッパー32の起立部322の周縁部が上ガイドレール2Aの端面に当接する。これにより、軸受け本体31のそれ以上の距離に亘るスライド移動が規制される。したがって、従来のように、ガイドレール2A,2Bの軸受け装着側端部に切り欠きを形成することなく、軸受け3のストッパー機能を十分に発揮させることができる。その結果、軸受け3自体に汎用性を持たせて軸受け3単体で流通させることができる。
【0041】
(3)折戸4の吊元側戸板42を吊り込む際には、折戸4の吊元側戸板42の軸芯寸法S1や折戸4の吊元側戸板42と左縦枠1Cとの隙間寸法S2(図17参照)のばらつきを補正する必要がある。このとき、ストッパー32の基部のねじ挿通孔321Aを、軸受け本体31の平板部312の長手方向に沿って延びる長孔としているので、ストッパー32の軸受け本体31の平板部312への連結位置をスライド調整しながら軸受け3をガイドレール2A,2Bに固定することができる。したがって、折戸4の吊元側戸板42の吊り込み時に、上記ばらつき寸法S1,S2を補正することができる。この点においても、軸受け3自体の汎用性及び軸受け3単体の流通可能性が十分に担保される。
【0042】
(4)軸受け本体31の平板部312のねじ挿通孔312Aも、当該平板部312の長手方向に沿って延びる長孔としているので、軸受け本体31とストッパー32との連結部は、いわゆる二重長孔構造を有することになる。それゆえ、ストッパー32のスライド調整距離を長くすることができる。特に、軸受け本体31側の長孔312A及びストッパー32側の長孔321Aの両者の長さ寸法を略同寸に設定しているので、ストッパー32のスライド調整距離は倍増する。その結果、軸受け3の汎用性がより一層増すことになる。
【0043】
<実施の形態2>
図12は本発明の実施の形態2に係る折戸開閉装置に利用される軸受けの断面図、図13は折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込みが完了した状態を図解的に示す図である。これらの図を参照して、本実施の形態2の特徴は、軸受け3を構成するストッパー32の起立部322の自由端を、軸受け本体31側に向かって鉤形に折り曲げている点にあり、その他の構成及び作用・効果は実施の形態1と同様である。
【0044】
上記構成において、ねじ33及び板ナット34同士の締結状態に緩みが生じ、図13に示すように、上ガイドレール2A,2Bの第1の溝21内を軸受け本体31が矢印Y3方向に沿って折戸4の戸先側に許容距離Lだけスライド移動した場合には、ストッパー32の起立部322が上ガイドレール2Aの端面を抱え込むように当接し、それによって軸受け本体31のそれ以上の距離に亘るスライド移動が規制される。その結果、ストッパー32の軸受け本体31のスライド移動に対する規制力はより増強されることになる。
【0045】
なお、本発明は上記実施の形態1及び実施の形態2に限定されるものではない。例えば、ストッパー32の起立部322の幅寸法を、ガイドレール2A,2Bの案内幅より大きく且つガイドレール2A,2B全体の幅寸法よりも小さく(即ち、許容される範囲内でガイドレールの案内幅よりも大きく)設定してもよい。この場合には、ストッパー32の軸受け本体31のスライド移動に対する規制力がより一層増強される。その他、本発明の請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、ストッパーが所要の状態で固定されているか否かを容易に確認することができ、且つ、軸受け自体に汎用性を持たせて軸受け単体で流通させることができる。それゆえ、本発明は、例えば、クローゼット等の家具や浴室等の開口部に折戸を開閉自在に設ける際に極めて有用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る折戸開閉装置の分解斜視図
【図2】折戸の吊元側戸板の構成を示す要部斜視図
【図3】ガイドレールの構成を示す斜視図
【図4】軸受けの分解斜視図
【図5】軸受けの断面図
【図6】軸受け本体の平面図
【図7】軸受け本体の側面図
【図8】軸受けのガイドレールへの装着手順を図解的に示す図
【図9】軸受けのガイドレールへの装着が完了した状態を示す斜視図
【図10】折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込み手順を図解的に示す図
【図11】折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込みが完了した状態を図解的に示す図
【図12】本発明の実施の形態2に係る折戸開閉装置に利用される軸受けの断面図
【図13】折戸の吊元側戸板のガイドレール間への吊り込みが完了した状態を図解的に示す図
【図14】従来の折戸開閉装置に利用される軸受けの側面図
【図15】軸受けをガイドレール内に装着した状態を示す平面図
【図16】折戸のガイドレール間への吊り込みが完了した状態を図解的に示す図
【図17】折戸開閉装置において補正すべきばらつき寸法の態様を図解的に示す図
【符号の説明】
2A,2B ガイドレール
3 軸受け
31 軸受け本体
311 受け部
311A 受け孔
312 平板部
312A 長孔(ねじ挿通孔)
32 ストッパー
321 基部
312A 長孔(ねじ挿通孔)
322 起立部
33 ねじ
34 板ナット
4 折戸
41,42 戸板
42A,42B ピボット軸
Claims (3)
- ガイドレール内に装着された状態で折戸の吊元側のピボット軸を枢支するための折戸の軸受けであって、
上記折戸と対向する面に上記ピボット軸が嵌め込まれる受け孔を有する受け部、並びにこの受け部の後端部に一体的に連結され且つ当該後端部から当該受け部の後方に向かって延びており、軸受け全体を上記ガイドレールに固定するためのねじ及びナットが装着されている長手の平板部を含む軸受け本体と、
この軸受け本体の上記折戸の戸先側への許容距離以上のスライド移動を規制するための略L字形のストッパーとを備え、
上記ストッパーは、その基部を上記軸受け本体の平板部の上記折戸と対向する面に沿わせた状態で上記ねじ及びナットを介して当該平板部に連結されており、
上記ストッパーの基部に開けられているねじ挿通孔は、上記軸受け本体の平板部の長手方向に沿って延びる長孔とされており、
上記ストッパーの起立部の高さ寸法は、当該起立部の自由端が上記ガイドレールの天板と略面一状態となるように設定されている一方、幅寸法は、上記ガイドレールの案内幅と略同寸或いは当該案内幅よりも大に設定されていることを特徴とする折戸の軸受け。 - 上記軸受け本体の平板部に開けられているねじ挿通孔は、当該平板部の長手方向に沿って延びる長孔とされていることを特徴とする請求項1に記載の折戸の軸受け。
- 請求項1又は2に記載の軸受けを利用した折戸開閉装置であって、
上下のガイドレール間に折戸が開閉自在に装着されており、
上記各ガイドレールの端部付近に横方向からのスライド移動により上記軸受けが嵌め込まれて当該各軸受けがそのねじ及びナットにより当該各ガイドレール内に固定されており、
これらガイドレール内に固定されている各軸受けの受け孔に折戸の吊元側の上下のピボット軸を嵌め込むことによって当該折戸が吊り込まれており、
上記ねじ及びナット同士の締結状態が緩んで上記軸受けの本体が上記折戸の戸先側に許容距離だけスライド移動した場合には、上記軸受けのストッパーの起立部の周縁部が上記ガイドレール端面に当接し、それによってこれ以上の距離に亘る当該軸受け本体のスライド移動を規制するように構成されていることを特徴とする折戸開閉装置。
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