JP2009046929A - 扉の下部ランナー走行機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下レール4の開口部4bに連通してその内奥左右に係合溝4c,4cを形成する。左右の係合溝4c,4cに、扉aに取り付けた下部ランナー6の左右両側から突出する係合部6a,6aを係合させ得るようにする。前記扉aを垂直にした状態において、左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるように、左右2つの係合部分における下部ランナー6の幅と下レール4の開口部4bの幅とを設定する。
【効果】扉aを垂直にすると、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるので、下部ランナー6をそのまま下レール4の開口部4bから走行溝4aに容易に嵌合させることができる。したがって、重くて大きい扉aの施工が極めて容易になる。
【選択図】図3
【効果】扉aを垂直にすると、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるので、下部ランナー6をそのまま下レール4の開口部4bから走行溝4aに容易に嵌合させることができる。したがって、重くて大きい扉aの施工が極めて容易になる。
【選択図】図3
Description
本発明は、引き戸や2つ以上に折り畳み得る折り戸等の吊り下げ式の扉を下側から支持するためのランナー走行機構の改良に関するものである。
吊り下げ式の扉の上隅および下隅付近にピボットが取り付けてあって、各ピボットの上下両端に取り付けられているランナーを上レールと下レールの走行溝にそれぞれ嵌合せしめ、前記扉を上下一対のレールに沿ってスライドさせることにより、引き戸を開閉したり、1枚の折り戸を2つ以上に折り畳んだり、逆に、1枚に拡げることができるようになっている。
この場合に用いられる上下一対のレールと上下のランナーとで上下のランナー走行装置が構成されるが、そのうち下側のランナー走行装置については、重くて大きい扉を持ちながら下レールへ下部ランナーを嵌入しなければならないので、その嵌入を簡単かつスムーズに行うことができるものでなければならない。また、下側のランナー走行装置については、下部ランナーとピボットとで引き戸や折り戸の扉を支持し得るだけでなく、扉の重量が掛かっていても下部ランナーが下レールに対してスムーズにスライドする機能を発揮するものでなければならない。
そのためには、先ず、重くて大きい扉を斜めに傾けながら、下部ランナーを下レールに嵌入するような施工は極力避けなければならない。ところが、例えば、特許文献1の場合には、その図4からも明らかなように、重くて大きい扉を傾けなければ、下部ランナーを下レールに嵌入することができない。
また、下部ランナーを下レールに対してスムーズにスライドさせるためには、床その他の下部材に下レールを水平に取り付けなければならないし、床その他の下部材に下レールを取り付けるためのネジが下部ランナーの走行の邪魔にならないようにしなければならない。そして、床その他の下部材に下レールを水平に取り付けるためには、下レールの長手方向の中央部分にネジ挿通用の孔を形成し、各孔を経て床その他の下部材にネジを螺入して下レールを固定するのがベストである。
ところが、特許文献1の場合にあっては、ネジ挿通用の孔を上記位置に形成せず、そこから離れた位置に形成してある。したがって、床その他の下部材に下レールを取り付けるためのネジが下部ランナーの走行の邪魔になることはないが、この位置にある孔を経て床その他の下部材にネジを螺入すると、固定された長尺状の下レールはその溝側が浮き上がった状態になり、水平状態を保ち得ないから、下部ランナーを下レールに対してスムーズにスライドさせることができない。
本発明はこのような欠点を解消することを目的とするものであって、床その他の下部材に取り付けられる下レールと、この下レールに嵌合せしめられる下部ランナーとからなり、下レールは上方に開口されており、この開口部に連通してその内奥左右に形成した係合溝に、扉に取り付けた下部ランナーの左右両側から突出する係合部を係合させ得るようにしたランナー走行機構において、前記扉を垂直にした状態において、左右2つの係合部の外端縁と下レールの開口部における内端縁との間に、左右とも均等な隙間が形成されるように、左右2つの係合部分における下部ランナーの幅と下レールの開口部の幅とを設定したことを特徴とする。
このようにした場合には、扉を垂直にすると、下部ランナーの左右2つの係合部の外端縁と下レールの開口部における内端縁との間に、左右とも均等な隙間が形成されるので、下部ランナーをそのまま下レールの開口部から走行溝に容易に嵌合させることができる。したがって、重くて大きい扉の施工が極めて容易になる。
下部ランナーの底部における左右2つの係合部間を、空洞にしておくことが好ましい。このようにした場合には、左右2つの係合部間に形成されているネジ挿通用の各孔を経て床その他の下部材に螺入されたネジがたとえ下レールの走行溝面から多少突出していたり、斜めになっていたとしても、このネジが下部ランナーの走行の邪魔になることはない。
空洞にした下部ランナーの底部内角部分を左右とも外向きに切除しておくとよい。このようにした場合には、扉の走行中下レールのネジ挿通用の孔が下部ランナーに接触しないから、接触音も出ない。
下部ランナーを方形状としておくことが望ましい。下部ランナーをこのような形状にした場合には、下レール内の左右に形成されている係合溝に、下部ランナーの左右両側から突出する係合部をその長手方向全体にわたって係合させることができる。したがって、下部ランナーの左右両係合部が下レール内の係合溝に十分係合するから、下部ランナーが下レールから抜けることがないのみならず、扉を下レールに沿って安定してスライドさせることができる。
下レールの左右両係合溝間に、下部材にねじ込むネジの頭部を収めるためのサラ加工を施しておくとよい。このようにした場合には、下部材にねじ込んだネジの頭部がサラ加工された孔にすっぽり収まるから、床その他の下部材に下レールを一層強固に固定できるのみならず、施工後の体裁もよい。
請求項1記載の発明によれば、重くて大きい扉の施工が極めて容易になるという利点を有する。
請求項2記載の発明によれば、左右2つの係合部間に形成されているネジ挿通用の各孔を経て床その他の下部材に螺入されたネジがたとえ下レールの走行溝面から多少突出していたり、斜めになっていたとしても、このネジが下部ランナーの走行の邪魔になることがないという利点を有する。
請求項3記載の発明によれば、扉の走行中下レールのネジ挿通用の孔が下部ランナーに接触しないから、接触音も出ないという利点を有する。
請求項4記載の発明によれば、下部ランナーが下レールから抜けることがないのみならず、扉を下レールに沿って安定してスライドさせることができるという利点を有する。
請求項5記載の発明によれば、床その他の下部材に下レールを一層強固に固定できるのみならず、施工後の体裁もよいという利点を有する。
本発明による扉の下部ランナー走行機構の一例を図面に基いて詳細に説明する。図1には、2つに折り畳み得る吊り下げ式の折り戸Aに、本発明を適用した場合の一例を示す。
2つに折り畳み得る折り戸Aの左側の扉aと右側の扉a’の上隅および下隅付近にはピボット1,1’とピボット2,2’とが取り付けてある。ピボット1の上端には案内ランナー1aが、ピボット1’の上端には上部受金具1a’が取り付けられ、前記案内ランナー1aは上レール3の走行溝3aに直接嵌合せしめられ、前記上部受金具1a’は上レール3の走行溝3aに嵌入してネジ7’で上レール3と上部材B’とに固定してある。
2つに折り畳み得る折り戸Aの左側の扉aと右側の扉a’の上隅および下隅付近にはピボット1,1’とピボット2,2’とが取り付けてある。ピボット1の上端には案内ランナー1aが、ピボット1’の上端には上部受金具1a’が取り付けられ、前記案内ランナー1aは上レール3の走行溝3aに直接嵌合せしめられ、前記上部受金具1a’は上レール3の走行溝3aに嵌入してネジ7’で上レール3と上部材B’とに固定してある。
一方、下側のピボット2の下端には下部ランナー6が、また、下側のピボット2’の下端には下部受金具2a’が取り付けられ、前記下部ランナー6は下レール4の走行溝4aに直接嵌合せしめられ、前記下部受金具2a’は下レール4の走行溝4aに嵌入してネジ7で下レール4と下部材Bとに固定してある。
このようにすると、2つに折り畳み得る折り戸Aを上レール3から吊り下げて下側から支持することができる。そして、左側の扉aの端をつかんで上下一対の上レール3と下レール4に沿ってスライドさせることにより、1枚の折り戸Aを例えば図1に示す状態に折り畳んだり、2枚重ねとなるように折り畳んだり、逆に、図示はしないが1枚に拡げることができる。
次に、扉a側の下部ランナー走行機構についてさらに詳細に説明する。下レール4は上方に開口されており、この開口部4bの奥が走行溝4aであり、それらに連通してその内奥左右に係合溝4c,4cが形成されている。そして、左右両係合溝4c,4cに、扉aに取り付けた下部ランナー6の左右両側から突出する係合部6a,6aを係合させ得るようにしてある。2つ以上に折り畳み得る折り戸Aを開閉する場合には、図3(a)もしくは図3(c)に示すように、下レール4の左右いずれかの方向に片寄るから、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aのいずれかが左右両係合溝4c,4cのいずれか一方に係合し、下部ランナー6が下レール4の走行溝4aから抜けて扉aがぐらぐらすることはない。
この下部ランナー走行機構では、図3(b)に示すように、前記扉aを垂直にした状態において、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるように、左右2つの係合部分6a,6aにおける下部ランナー6の幅と下レール4の開口部4bの幅とを設定してある。
この場合においては、扉aを垂直にすると、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるので、下部ランナー6をそのまま下レール4の開口部4bから走行溝4aに容易に嵌合させることができる。したがって、重くて大きい扉aの施工が極めて容易になる。
この場合においては、扉aを垂直にすると、下部ランナー6の左右2つの係合部6a,6aの外端縁と下レール4の開口部4bにおける内端縁との間に、左右とも均等な隙間Xが形成されるので、下部ランナー6をそのまま下レール4の開口部4bから走行溝4aに容易に嵌合させることができる。したがって、重くて大きい扉aの施工が極めて容易になる。
ここには、下部ランナー6の底部における左右2つの係合部6a,6a間を、空洞6bにしてある場合が例示されている。このように、下部ランナー6の底部において左右2つの係合部6a,6a間を空洞6bにした場合には、左右2つの係合部6a,6a間に形成されているネジ挿通用の各孔4d,4dを経て下部材Bに螺入されたネジ8がたとえ下レール4の走行溝4a面から多少突出していたり、斜めになっていたとしても、このネジ8が下部ランナー6の走行の邪魔になることはない。
また、ここには、空洞6bにした下部ランナー6の底部内角部分を左右とも外向きに切除6cした場合が例示されている。このようにした場合には、扉aの走行中下レール4のネジ挿通用の孔4dが下部ランナー6に接触しないから、接触音も出ない。
また、ここには、下部ランナー6を方形状とした場合が例示されている。下部ランナー6をこのような形状にした場合には、下レール4内の左右に形成されている係合溝4c,4cに、下部ランナー6の左右両側から突出する係合部6a,6aをその長手方向(図1(b)における左右方向)全体にわたって係合させることができる。したがって、下部ランナー6の左右両係合部6a,6aが下レール4内の係合溝4cに十分係合するから、下部ランナー6が下レール4から抜けることがないのみならず、扉aを下レール4に沿って安定してスライドさせることができる。
さらに、ここには、下レール4の左右両係合溝4c,4c間に、下部材Bにねじ込むネジ8の頭部を収めるためのサラ加工9を施しておくとよい。このようにした場合には、下部材Bにねじ込んだネジ8の頭部がサラ加工9された孔にすっぽり収まるから、下部材Bの床面bに下レール4を一層強固に固定できるのみならず、施工後の体裁もよい。
下部ランナー走行機構の下レール4とその走行溝4aに嵌合せしめられる下部ランナー6とに上述したような様々な工夫を凝らすことにより、重くて大きい折り戸Aの施工が極めて容易になり、また、下部材Bに螺入されたネジ8がたとえ下レール4の走行溝4a面から多少突出していたり、斜めになっていたとしても、このネジ8が下部ランナー6の走行の邪魔になることはないし、扉aの走行中に接触音も出ないし、扉aを下レール4に沿って安定してスライドさせることができるし、下部材Bの床面bに下レール4を一層強固に固定できるのみならず、施工後の体裁もよいなど、様々な利点を有する。
下部ランナー6はピボット2の軸2aに回転可能に取り付けられているので、扉aの走行中下部ランナー6は下レール4の走行溝4a内で多少首を振ることができ、その結果、下レール4の走行溝4a内をスムーズに走行することができる。
なお、ここでは、ピボット1とピボット2の、ピボット1’とピボット2’の、上部ランナー1aと下部ランナー6の、さらには、上部受金具1a’と下部受金具2a’の図面符号をそれぞれ異ならしめたが、それぞれを同じ機構にして上下に共用できるようにすることができる。
吊り下げ式の折り戸Aを2つに折り畳み得るようにするための機構として、ここには、図1(a)に示すように、2枚の扉a,a’の接合側端面に取り付けた抱持金具10,10’で1つの接合金具11の両側を抱持し、各抱持部を枢軸として2枚の扉a,a’が2つに折り畳むことができるようにした場合を例示する。
この機構に代えて、従来から用いられている蝶番その他の折り畳み機構を利用することもできる。
この機構に代えて、従来から用いられている蝶番その他の折り畳み機構を利用することもできる。
ここには、2つに折り畳み得る吊り下げ式の折り戸Aに、本発明を適用した場合を例示するが、吊り下げ式の引き戸にも適用することができること勿論である。
2…ピボット、4…下レール、4a…走行溝、4b…開口部、4c…係合溝、4d…ネジ挿通用の孔、6…下部ランナー、6a…係合部、6b…空洞、6c…切除、8…ネジ、9…サラ加工、A…折り戸、a…扉、B…下部材、b…床面。
Claims (5)
- 床その他の下部材に取り付けられる下レールと、この下レールに嵌合せしめられる下部ランナーとからなり、下レールは上方に開口されており、この開口部に連通してその内奥左右に形成した係合溝に、扉に取り付けた下部ランナーの左右両側から突出する係合部を係合させ得るようにしたランナー走行機構において、前記扉を垂直にした状態において、左右2つの係合部の外端縁と下レールの開口部における内端縁との間に、左右とも均等な隙間が形成されるように、左右2つの係合部分における下部ランナーの幅と下レールの開口部の幅とを設定したことを特徴とする扉の下部ランナー走行機構。
- 下部ランナーの底部における左右2つの係合部間を、空洞にしたことを特徴とする請求項1記載の扉の下部ランナー走行機構。
- 空洞にした下部ランナーの底部内角部分を左右とも外向きに切除しておくことを特徴とする請求項2記載の扉の下部ランナー走行機構。
- 下部ランナーを方形状としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の扉の下部ランナー走行機構。
- 下レールの左右両係合溝間に、下部材にねじ込むネジの頭部を収めるためのサラ加工を施すことを特徴とする請求項1記載の扉の下部ランナー走行機構。
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-
2007
- 2007-08-22 JP JP2007215940A patent/JP2009046929A/ja active Pending
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