JP2005036133A - グリース組成物及び転動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発塵が生じにくく潤滑性に優れたグリース組成物、及び、発塵量が少なく長寿命な転動装置を提供する。
【解決手段】フッ素油を基油として含有し、炭素系多孔質材料の粉末及びフッ素樹脂を増ちょう剤として含有するグリース組成物Jを、転がり軸受10の軸受空間に充填した。炭素系多孔質材料は、米ぬかから得られる脱脂ぬかと熱硬化性樹脂とを混練し焼成することにより製造した。
【選択図】図1

Description

本発明は、発塵が生じにくく潤滑性に優れたグリース組成物に関する。また、本発明は、発塵量が少なく長寿命な転動装置に係り、特に、クリーンルーム,半導体製造設備,液晶パネル製造設備,ハードディスク製造設備等のような清浄な環境が要求される用途に好適な転動装置に関する。
一般に、転がり軸受,直動装置等の転動装置においては、潤滑油(鉱油,ポリα−オレフィン油等)やグリース等の潤滑剤を循環させたり、転動装置の内部に封入することによって潤滑が行われている。
このような転動装置は、通常の使用条件下では問題なく使用されるが、高温,真空,又は高速等の条件下においては、転動装置の作動に伴って潤滑油やグリースが転動装置の外部空間へ飛散したり、蒸発によりガスを放出したりするため、転動装置の外部環境を汚染するおそれがあった。そのため、従来、クリーンルーム,半導体製造設備,液晶パネル製造設備,及びハードディスク製造設備等のような清浄な環境が必要とされる用途や、高温下,真空下等においては、転動装置の潤滑剤としてフッ素系グリースが使用されることが多かった。
フッ素系グリースは、フッ素油からなる基油とフッ素樹脂からなる増ちょう剤との混合物であって、極めて揮発性が低く、転動装置の外部に飛散する潤滑剤の量、すなわち発塵量が比較的少ない。したがって、転動装置の外部環境の汚染が比較的生じにくい。
特開平10−184706号公報 特開2002−250353号公報 特開2003−42166号公報 特開2002−250343号公報 特開2002−317197号公報 特開平10−101453号公報
しかしながら、フッ素油を用いたフッ素系グリースは、鉱油やポリα−オレフィン油等の潤滑油を用いたグリースと比較して、流動性に乏しく潤滑性に劣る。そのため、転動装置の作動に伴って、転動体及び転動体と接触する部材等に短期間で摩耗が生じる場合がある。このような摩耗は、特に、半導体製造設備や液晶パネル製造設備等の位置決め装置に使用されている直動装置において、位置決め精度が低下するため大きな問題となる。
また、前述の摩耗に伴って生じる摩耗粉は、潤滑剤に混入してトルクを変動させたり、トルクの急激な増大や焼付きを短期間で生じさせる場合がある。そのため、トルクの変動による位置決め精度の低下や、トルクの増大による発熱やモータへの過負荷等の問題が生じるおそれがある。
一方、近年、半導体製造設備や液晶パネル製造設備等においては、処理速度が高速化されており、これらに用いられる転動装置には高速で作動することが要求されている。そのため、このような転動装置においては、前述の潤滑剤の飛散による発塵、又は、摩耗によるトルクの増大や焼付きがさらに生じやすくなるため、発塵量の低減及びトルク寿命の向上が要求されている。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、発塵が生じにくく潤滑性に優れたグリース組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、発塵量が少なく長寿命な転動装置を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のグリース組成物は、基油と増ちょう剤とを含有するグリース組成物において、前記基油はフッ素油を含有しており、前記増ちょう剤は炭素系多孔質材料の粉末を含有していることを特徴とする。
このような構成のグリース組成物を転動装置等の潤滑に使用すれば、炭素系多孔質材料の粉末が転動装置の接触面(転がり接触面又は滑り接触面)間に介在されるので、前記接触面間の潤滑が不十分であったとしても前記接触面同士の直接接触が防止される。また、炭素系多孔質材料の粉末の表面及び内部に存在する多数の気孔に基油が保持されるので、グリース組成物の潤滑性が向上するとともに、保持された基油の潤滑作用と冷却作用とにより、転動装置に安定した作動性を付与することができる。
さらに、前記接触面に基油が不足している場合には、炭素系多孔質材料の粉末の前記気孔から前記接触面に基油が供給され、前記接触面に基油が過剰に存在する場合には、炭素系多孔質材料の粉末の前記気孔に基油が取り込まれる。よって、前記接触面には常に適量の基油が供給されることとなるので、前記接触面の摩耗と基油の発塵とが抑制される。
また、本発明に係る請求項2のグリース組成物は、請求項1に記載のグリース組成物において、前記炭素系多孔質材料は、米ぬかから得られる脱脂ぬかを含む原料を焼成することにより得られるものであることを特徴とする。
米ぬかから得られる脱脂ぬかを含む原料を焼成することにより得られる炭素系多孔質材料は、摩擦係数が小さく優れた耐摩耗性を有している(例えば、代表的な炭素材料であるカーボンブラックと比べると摩擦係数が小さい)。また、硬く、低密度である。よって、本発明のグリース組成物は、潤滑性が特に優れている。また、米ぬかから得られる脱脂ぬかを原料とするため、地球環境に対する負荷が小さい。なお、本発明における炭素系多孔質材料には、カーボンブラックは含まれない。
さらに、本発明に係る請求項3のグリース組成物は、請求項1又は請求項2に記載のグリース組成物において、前記増ちょう剤はフッ素樹脂をさらに含有しており、前記増ちょう剤の含有量は組成物全体の5質量%以上45質量%以下であることを特徴とする。
増ちょう剤の含有量がグリース組成物の5質量%未満であると、潤滑性が不十分となったり、発塵量が多くなるおそれがある。一方、45質量%超過であると、基油の含有量が相対的に少なくなるため、潤滑性が不十分となって比較的短時間で転動装置等に異常摩耗が生じ、その結果、トルクが急激に大きくなるおそれがある。また、グリース組成物の粘度が高くなりすぎるため、異常摩耗が生じなかったとしても高トルクとなるおそれがある。このような問題点がより生じにくくするためには、増ちょう剤の含有量はグリース組成物の15質量%以上45質量%以下であることがより好ましい。
さらに、本発明に係る請求項4の転動装置は、回転運動可能又は直線運動可能な可動子と、該可動子を回転運動可能又は直線運動可能に支持する支持体と、前記可動子と前記支持体との間に転動自在に配設された複数の転動体と、前記可動子と前記支持体との間に配された潤滑剤と、を備える転動装置において、前記潤滑剤を請求項1〜3のいずれかに記載のグリース組成物としたことを特徴とする。
このような構成であれば、可動子又は支持体と転動体とが転がり接触又は滑り接触する転がり接触面又は滑り接触面の間に炭素系多孔質材料の粉末が介在されるので、前記接触面間の潤滑が不十分であったとしても前記接触面の直接接触が防止される。
また、炭素系多孔質材料の粉末の表面及び内部に存在する多数の気孔に基油が保持されるので、潤滑性が向上するとともに、保持された基油の潤滑作用と冷却作用とにより、安定した作動性が確保される。
さらに、前記接触面に基油が不足している場合には、炭素系多孔質材料の粉末の前記気孔から前記接触面に基油が供給され、前記接触面に基油が過剰に存在する場合には、炭素系多孔質材料の粉末の前記気孔に基油が取り込まれる。よって、前記接触面には常に適量の基油が供給されることとなるので、前記接触面の摩耗と基油の発塵とが抑制される。
さらに、本発明に係る請求項5の転動装置は、請求項4に記載の転動装置において、クリーンルーム又は真空下において使用されることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項6の転動装置は、請求項4に記載の転動装置において、半導体製造設備,液晶パネル製造設備,又はハードディスク製造設備に使用されることを特徴とする。
前述のように本発明の転動装置は、発塵量が少ないことに加えて、潤滑性に優れ長寿命であるため、クリーンルーム,半導体製造設備,液晶パネル製造設備,及びハードディスク製造設備等のように、清浄な雰囲気を要求される用途に好適である。
なお、本発明は種々の転動装置に適用することができる。例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。本発明における前記可動子とは、転動装置が転がり軸受の場合には回転輪、同じくボールねじの場合にはナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意味する。また、前記支持体とは、転動装置が転がり軸受の場合には固定輪、同じくボールねじの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合には案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそれぞれ意味する。
以上のように、本発明のグリース組成物は、フッ素油と炭素系多孔質材料の粉末とを含有しているので、発塵が生じにくく潤滑性に優れている。また、本発明の転動装置は、フッ素油と炭素系多孔質材料の粉末とを含有するグリース組成物を備えているので、発塵量が少なく長寿命である。
本発明に係るグリース組成物及び転動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す縦断面図である。転がり軸受10は、呼び番号608の深溝玉軸受(内径8mm,外径22mm,幅7mm)であり、内輪1と、外輪2と、内輪1と外輪2との間に転動自在に配設された複数の玉3と、複数の玉3を保持する保持器4と、外輪2に取り付けられたシールド板5,5と、で構成されている。なお、内輪1,外輪2,及び玉3はSUS440C製であり、保持器4及びシールド板5はSUS304製である。
また、内輪1と外輪2とシールド板5,5とで囲まれた軸受空間にはグリース組成物Jが充填されており、シールド板5によって軸受10内に密封されている。そして、このようなグリース組成物Jにより、内輪1及び外輪2の軌道面と玉3との接触面が潤滑されている。なお、転がり軸受10が内輪回転で使用される場合は、回転輪である内輪1が本発明の構成要件である可動子に相当し、固定輪である外輪2が本発明の構成要件である支持体に相当する。また、転がり軸受10が外輪回転で使用される場合は、回転輪である外輪2が本発明の構成要件である可動子に相当し、固定輪である内輪1が本発明の構成要件である支持体に相当する。
このグリース組成物Jは、基油80質量%と増ちょう剤20質量%とで構成されている。そして、基油はパーフルオロポリエーテル油(PFPE油)で構成されており、増ちょう剤は、炭素系多孔質材料の粉末25質量%とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)75質量%とで構成されている。
この炭素系多孔質材料の粉末は、以下のようにして製造した。米ぬかから得られる脱脂ぬか90gと液体状のフェノール樹脂(レゾール型)30gとを、50〜60℃に加熱しながら混錬し、可塑性を有する均質な混合物を得た。この混合物を、ロータリーキルンを使って窒素雰囲気中900℃で70分間焼き上げた。得られた炭化焼成物を粉砕機で粉砕し、次いでボールミルで微細化して、平均粒径2μmの粉末を得た。
グリース組成物Jは発塵が生じにくく潤滑性に優れているので、転がり軸受10は発塵量が少なく優れたトルク寿命を有する。よって、転がり軸受10は、常圧下は勿論のこと真空下でも外部環境を汚染しにくく、且つ長期間にわたって安定的に作動するので、クリーンルーム,半導体製造設備,液晶パネル製造設備,及びハードディスク製造設備等のように、清浄な環境を要求される用途に好適である。また、高温下,真空下,極低温下,高速条件下等のように、潤滑剤を使用しにくい過酷な環境下においても使用可能である。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明において使用可能な炭素系多孔質材料の粉末の種類は、特に限定されるものではない。例えば、米ぬかから得られる脱脂ぬかを主原料とし、これと熱硬化性樹脂とを混練して加圧成形した成形体を乾燥した後、不活性ガス雰囲気中で焼成して、さらに粉末化したものが使用可能である。あるいは、米ぬかから得られる脱脂ぬかと熱硬化性樹脂とを混練し、不活性ガス雰囲気中700〜1000℃で一次焼成した後に100メッシュ以下に粉砕し、得られた炭化粉末と熱硬化性樹脂とをさらに混練し、20〜30MPaの圧力で加圧成形した後、得られた成形体を不活性ガス雰囲気中100〜1100℃で熱処理し、さらに粉末化したものも使用可能である。
このような炭素系多孔質材料の粉末の平均粒径は、20μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。
脱脂ぬかの原料となる米ぬかを得る米の種類は、特に限定されるものではなく、日本産でも外国産でもよい。また、熱硬化性樹脂の種類も、熱により硬化するものであれば特に限定されるものではない。代表例としては、フェノール樹脂,ジアリールフタレート樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,トリアジン樹脂等があげられ、特にフェノール樹脂が好適である。
さらに、前述の一次焼成及び熱処理において使用される不活性ガスの種類は特に限定されるものではない。例としては、ヘリウム,アルゴン,ネオン,窒素等があげられ、特に、窒素が好適である。
なお、本発明においては、炭素系多孔質材料は、成形後に100℃以上の温度で脱水して使用することが望ましい。
また、炭素系多孔質材料の粉末とともに増ちょう剤として用いられるフッ素樹脂の種類は特に限定されるものではなく、PTFEの他、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー,テトラフルオロエチレンとペルフルオロプロピルビニルエーテルとのコポリマー,及びこれらポリマーの混合物等を用いることができる。
さらに、基油として用いられるフッ素油の種類は特に限定されるものではなく、PFPE油の他、トリフルオロエチレンのテロマー,フルオロシリコーンポリマー等を用いることができる。
さらに、本発明のグリース組成物には、本発明の目的を損わない範囲内であれば、一般的に使用される各種添加剤を配合することができる。例えば、酸化防止剤,防錆剤,耐摩耗剤,分散剤,金属保護剤,及び界面活性剤等を使用することができる。これらの添加剤の好ましい含有量は、その種類により異なるが、全ての添加剤を合計して15質量%程度以下とすることが好ましい。
さらに、本発明の転動装置においては、その構成部材(可動子,支持体,及び転動体)の材質は特に限定されるものではないが、例えばステンレス鋼(SUS440C,SUS304,SUS630等),軸受鋼(SUJ2等),セラミック,超硬合金,サーメット,及びガラス(ソーダライムガラス,硼珪酸ガラス,パイレックス(登録商標)ガラス等)が使用可能である。なお、これらの材質は、単独又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
セラミックとしては、窒化ケイ素(Si3 4 )系, ジルコニア(ZrO2 )系, アルミナ(Al2 3 )系, 炭化ケイ素(SiC)系,窒化アルミニウム(AlN)系,炭化ホウ素(B4 C)系, ホウ化チタン(TiB2 )系,窒化ホウ素(BN)系, 炭化チタン(TiC)系, 窒化チタン(TiN)系、又はこれらのうち2種以上を複合させたセラミック系複合材料などを例示できる。これらの中でも窒化ケイ素は、軽量で且つ高い破壊靱性値を有するので特に好ましい。このようなセラミックには、比強度や破壊靱性等を向上させるために、繊維状充填材を配合することができる。繊維状充填材の種類は特に限定されるものではないが、炭化ケイ素ウィスカー,窒化ケイ素ウィスカー, アルミナウィスカー,窒化アルミニウムウィスカー等を例示できる。
また、超硬合金及びサーメットとは、周期律表のIVb族,Vb族,VIb族に属する9種類の金属(Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W)の炭化物粉末と鉄,コバルト,ニッケル等の鉄族金属とを混合して焼結した合金である。
超硬合金としては、例えば、WC−Co系,WC−Cr3 2 −Co系,WC−TaC−Co系,WC−TiC−Co系,WC−NbC−Co系,WC−TaC−NbC−Co系,WC−TiC−TaC−NbC−Co系,WC−TiC−TaC−Co系,WC−ZrC−Co系,WC−TiC−ZrC−Co系,WC−TaC−VC−Co系,WC−Cr3 2 −Co系,WC−TiC−Cr3 2 −Co系,WC−TiC−TaC系等があげられる。また、非磁性であり耐食性が優れているものとしては、例えば、WC−Ni系,WC−Cr3 2 −Mo2 C−Ni系,WC−Ti(C,N)−TaC系,WC−Ti(C,N)系,Cr3 2 −Ni系等があげられる。
サーメットとしては、例えば、TiC−Ni系,TiC−Mo−Ni系,TiC−Co系,TiC−Mo2 C−Ni系,TiC−Mo2 C−ZrC−Ni系,TiC−Mo2 C−Co系,Mo2 C−Ni系,Ti(C,N)−Mo2 C−Ni系,TiC−TiN−Mo2 C−Ni系,TiC−TiN−Mo2 C−Co系,TiC−TiN−Mo2 C−TaC−Ni系,TiC−TiN−Mo2 C−WC−TaC−Ni系,TiC−WC−Ni系,Ti(C,N)−WC−Ni系,TiC−Mo系,Ti(C,N)−Mo系,ホウ化物系(MoB−Ni系,B4 C/(W,Mo)B2 系等)等があげられる。
ここで、Ti(C,N)−Mo2 C−Ni系,Ti(C,N)−WC−Ni系,及びTi(C,N)−Mo系はそれぞれ、TiC−Mo2 C−Ni系,TiC−WC−Ni系,及びTiC−Mo系を窒素ガス中で焼結したものである。
さらに、本実施形態においては転動装置の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
さらに、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができる。例えば、ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
〔実施例〕
以下に、さらに具体的な実施例を示して、本発明を説明する。
表1に示すような組成の異なるグリース組成物を用意して、前述の転がり軸受10とほぼ同様の構成の転がり軸受に充填し、これら7種の転がり軸受(実施例1〜5及び比較例1,2)の各種性能を評価した。なお、グリース組成物の充填量は、表1に示す通りである。また、転がり軸受の構成部品である内輪,外輪,及び転動体(玉)は、SUS440Cで構成されている。ただし、実施例5の転動体のみSi3 4 で構成されている。
Figure 2005036133
まず、真空下における発塵量の測定方法について説明する。発塵量の測定は、図2に示す日本精工株式会社製の真空軸受発塵試験機20を用いて行った。図2中の符号10は供試体である転がり軸受、21は真空チャンバ、22はカップリング、23はACサーボモータ、24は回転軸、25は軸受ハウジング、26は荷重負荷用コイルばね、27はヒータ、28は軸受温度測定用熱電対、29は磁性流体シール付き回転導入機、40はダストセンサをそれぞれ示している。
試験条件を以下に示し、測定結果を表1に示す。なお、表1に示した転がり軸受の発塵量は、比較例1の発塵量を100とした場合の相対値で示してある。
回転速度:3000min-1
アキシアル荷重:49N
雰囲気 :真空(1×10-4Pa)
温度 :常温
次に、トルク寿命(耐久性)の測定方法について説明する。トルク寿命の測定は、図3に示す日本精工株式会社製の真空軸受回転試験機30を用いて行った。図3中の符号10は供試体である転がり軸受、31は真空チャンバ、32はプーリ、33はベルト、34はモータ、35は回転軸、36は軸受ハウジング、37は荷重負荷用コイルばね、38はロードセル、39は磁性流体シールユニットをそれぞれ示している。
本実施例においては、ロードセル38により測定される転がり軸受のトルク値が、急激に上昇した時点を転がり軸受のトルク寿命とした。
試験条件を以下に示し、評価結果を表1に示す。なお、表1に示した転がり軸受のトルク寿命は、比較例1のトルク寿命を1とした場合の相対値で示してある。
回転速度:1000min-1
アキシアル荷重:196N
ラジアル荷重 :1.96N
雰囲気 :真空(1×10-2Pa)
温度 :常温
表1から分かるように、実施例1〜5の転がり軸受は、比較例1,2の転がり軸受と比べて、トルク寿命が優れているとともに発塵量が少なかった。これらの結果から、基油としてフッ素油を含有し、増ちょう剤として炭素系多孔質材料の粉末を含有するグリース組成物を用いることにより、転がり軸受のトルク寿命が向上し、発塵量が低減することが分かる。
本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す縦断面図である。 転がり軸受の発塵量を測定する真空軸受発塵試験機の概略図である。 転がり軸受のトルク寿命を測定する真空軸受回転試験機の概略図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 玉
10 転がり軸受
J グリース組成物

Claims (6)

  1. 基油と増ちょう剤とを含有するグリース組成物において、前記基油はフッ素油を含有しており、前記増ちょう剤は炭素系多孔質材料の粉末を含有していることを特徴とするグリース組成物。
  2. 前記炭素系多孔質材料は、米ぬかから得られる脱脂ぬかを含む原料を焼成することにより得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のグリース組成物。
  3. 前記増ちょう剤はフッ素樹脂をさらに含有しており、前記増ちょう剤の含有量は組成物全体の5質量%以上45質量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグリース組成物。
  4. 回転運動可能又は直線運動可能な可動子と、該可動子を回転運動可能又は直線運動可能に支持する支持体と、前記可動子と前記支持体との間に転動自在に配設された複数の転動体と、前記可動子と前記支持体との間に配された潤滑剤と、を備える転動装置において、前記潤滑剤を請求項1〜3のいずれかに記載のグリース組成物としたことを特徴とする転動装置。
  5. クリーンルーム又は真空下において使用されることを特徴とする請求項4に記載の転動装置。
  6. 半導体製造設備,液晶パネル製造設備,又はハードディスク製造設備に使用されることを特徴とする請求項4に記載の転動装置。
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