JP2005034971A - 研磨シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 被研磨物の平坦性が高く、精密な表面形状が得られる研磨シートを提供する。
【解決手段】 連続気孔を有する多孔層が、基材の少なくとも一部に付設、埋設、又は積層されてなる研磨シートであって、多孔層がゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料からなり、気孔の平均孔径が30μm以下であるものとする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、研磨パッドやバックパッドに用いられる研磨シートに関するものであり、特に、液晶ガラス、ガラスディスク、フォトマスク、シリコンウエハー、CCDカバーグラス等の電子部品用表面精密研磨、或いは、ガラス、アルミディスクのテクスチャー、CMP(chemical mechanical polishing)等に適した研磨シートに関する。
従来、研磨シートは、合成繊維と合成ゴム等よりなる不織布や編織布、又はポリエステルフイルム等を基材にして、その上面にポリウレタン系溶液が塗布され、湿式凝固法により連続気孔を有する多孔層が形成され、必要に応じてその表皮層が研削、除去されることにより(以下表面が研削されたものをスエードと表現する)、製造されている(例えば、特開平11−335979号公報参照)。このような研磨シートは、既に液晶ガラス、ガラスディスク、フォトマスクシリコンウエハー、CCD、カバーグラス等の電子部品用表面精密研磨のための粗研磨から仕上げ用研磨パッドまで広く使用されている。しかし、近年、精密研磨面の測定機器の発達とあいまって、ユーザーからの要求品質が高くなり、ますます精度の高い精密研磨が出来る研磨パットが求められている。
特開平11−335979号公報
精密研磨を行う研磨パッドの性能を向上させるためには、パッド表面、或いは、スエードの開口径バラツキ、平坦度(表面の凹凸)等の諸精度の向上が課題となる。本発明者らは、これら課題の解決をパッド内部の気孔構造の視点から種々検討した結果、研磨シート内の気孔の大きさや分布がこれら諸精度に大きく影響することを見出した。
従来の湿式凝固法による研磨パッドの気孔構造は、図1に示すように孔径が数十〜数百μmオーダーの、縦長、ハニカム状のマクロ気孔を主体とし、表層近傍に孔径数〜数十μm以下のミクロ気孔が形成された不均一な構造を有する。特にマクロ気孔は研磨パッド表面の開口径の精度や表面凹凸に大きく影響し、被研磨物表面に悪影響を及ぼす。即ち、マクロ気孔を主体とした従来の研磨パッドは表面凹凸が大きく、平滑性に劣り、開口径や空隙率が大きく、そのバラツキも大きかった。そして、空隙率が大きくなりすぎると被研磨物との接触面積(陸地)が小さくなるため、被研磨物表面に不均一な、局所的に大きな負荷が生じる。その結果、研磨初期段階では被研磨物表面に開口径に応じたピッチで微少なウネリが発生し易くなり、被研磨物の平坦性が悪く、精密な表面形状を得ることが難しいという欠点を有する。また、精密な表面仕上げを得るためには研磨パッドを被研磨物に十分になじませる必要があるが、従来品では表面の凹凸が大きく、被研磨物との密着、フィット性が悪いため、研磨パッドの立ち上げ作業に多くの時間を浪費し、作業効率も悪く、更に、平坦度の高い製品を得るのは難しいという問題があった。
本発明者らは、気孔構造が極性溶媒可溶性高分子材料のゲル化点に依存することに着目し、従来の研磨パッド内の縦長ハニカム状マクロ気孔をミクロ気孔化して、均質化することにより、前記諸精度を向上させ得ると共に、高研磨レート、高寿命等の研磨特性の向上も達成できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の研磨シートは、連続気孔を有する多孔層が、基材の少なくとも一部に付設、埋設、又は積層されてなる研磨シートであって、多孔層がゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料からなり、気孔の平均孔径が30μm以下であるものとする(請求項1)。
上記において、多孔層の空隙率は0.3〜0.8であることが好ましい(請求項2)。
また、多孔層の吸水速度は0.1μl/sec以上であることが好ましい(請求項3)。
極性溶媒可溶性高分子材料としてはポリウレタン系樹脂が好適に用いられ、その100%モジュラスが5〜50MPaであることが好ましい(請求項4)。
多孔層は、極性溶媒可溶性高分子材料100重量部に対して微粉末が固形分比で5〜100重量部の割合で混合されてなるものとすることができる(請求項5)。
また、多孔層の表面及び/又は内部に硬化材を添着し、多孔層の硬度を80°以上とすることができる(請求項6)。
本発明の研磨シートは、多孔層をゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料により形成することにより、問題となるマクロ気孔が実質的に存在せず、平均孔径が30μm以下の均一な気孔からなるものとすることができる。これにより多孔層の開口径のバラツキを小さくし、被研磨物表面への負荷を均一にできるため、精密な研磨面を得ることが可能となる。
多孔層の空隙率が0.3〜0.8であると、被研磨物との密着性に優れ、研磨精度、耐久性が良好となる。
また、多孔層の吸水速度が0.1μl/sec以上であると、研磨スラリーの保持性が良くなり、これにより研磨パッドの立上げ時間が短縮するので、作業性が向上する。
また、高分子材料として100%モジュラスが5〜50MPaのポリウレタン系樹脂を用いた場合、耐摩耗性、圧縮復元性、剛軟性等の点で、特に優れたものとなる。
多孔層の高分子材料に添加材として微粉末を混合することにより、ミクロ気孔化が容易になり、また研磨特性を向上させることができる。
研磨シートの多孔層表面及び/又は内部に硬化材を添着した場合も、研磨特性等をさらに向上させることができる。
本発明の研磨シートの多孔層は、上記のようにゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料を必須成分とし、これに必要に応じて微粉末等の添加材が添加されてなり、平均孔径が30μm以下の気孔が形成されたものである。
ゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン等の極性を有する溶媒に溶解するものであればよく、特に限定されないが、例としては、ポリウレタン系、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル等のアクリル系、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のビニル系、エポキシ系、ポリスルホン系、ポリエーテルスルホン系、フェノール系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリエステル系、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、それらのフッ素、シリコーン誘導体等が挙げられる。中でも、耐摩耗性、圧縮復元性、剛軟性の点で、ポリウレタン系、ポリスルホン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系樹脂が好ましく、100%モジュラスが5〜50MPaのポリウレタン系樹脂が特に好ましい。
本明細書でいうゲル化点とは、極性溶媒を用いて濃度を1重量%に調整した高分子溶液100cc中に、4枚羽根攪拌機による攪拌下、蒸留水を徐々に滴下し、高分子溶液が白濁を生じ始めた時の滴定量(ml)の数値である。
ゲル化点が6未満であるとマクロ気孔が生じ易く、マクロ気孔とミクロ気孔とが混在した不均一な構造となり易い。ゲル化点は研磨シート内の気孔を小さくする点では高い方が好ましいが、高すぎると気孔形成能が低下し易いので、通常15以下が好ましい。
上記のようにゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料を用いることにより、マクロ気孔の発生を抑え、平均孔径が30μm以下の微細かつ均一な気孔を容易に形成することができるようになる。平均孔径が30μmを超えると気孔径の増大と共に開口径のバラツキが大きくなり、また被研磨物との接触面積(陸地)の減少による被研磨物表面への不均一な負荷が生じ易く、その結果、微小ウネリの発生や、平坦性の劣化が生じ易くなり、精密な表面形状が得難くなる。表面精度と共に研磨スラリーの保持性、研磨レート、寿命の点で、気孔の平均孔径は0.1〜20μmが好ましく、より好ましくは1〜10μmである。ここで平均孔径とは、研磨シート(多孔層)の縦断面のSEM画像(倍率50〜500倍)を画像解析し、2値化処理し、円相当径として算出した数平均値で表現されるものである。
また、多孔層の空隙率は0.3〜0.8であることが好ましい。空隙率が0.3未満であると圧縮率が低くなり過ぎ、被研磨物との密着性が悪くなる。空隙率が0.8を超えると開口率が大となるので、研磨精度、耐久性、ライフの低下が生じ易い。ここで、空隙率とは、多孔層の厚さと単位面積当たりの重量から求められる嵩比重及び文献・カタログ値から算出された真比重を用い、次式から算出された値である;
空隙率=1−(嵩比重/真比重)
また、多孔層の吸水速度は0.1μl/sec以上であることが好ましい。0.1μl/sec未満であると、研磨スラリーの多孔層への浸透が悪くなり、パッド内の気孔に研磨スラリーが保持され難くなる。その結果、パッドと被研磨物との間に研磨スラリーが介在し難くなり、研磨効率が低下し、立上げ時間が長くなり、作業効率、生産効率が劣る。ここで、吸水速度とは、〔研磨シート表面への蒸留水の滴下量(μl)〕を〔前記滴下量の蒸留水が研磨シート内部に完全に吸収される時間(秒)〕で割った値である。
上記多孔層の高分子材料には添加材として微粉末を混合することにより、ミクロ気孔化を容易にすると共に研磨特性を向上させることができる。そのような微粉末として、無機系では、炭素、黒鉛、炭酸カルシウム、タルク、ゾノトライト族等の珪酸カルシウム、セリア、シリカ、マグネシア、アルミナ等の金属酸化物、活性炭、ゼオライト、結晶性アルミノリン酸塩型モレキュラーシーブ、シリカゲル、珪藻土、パリゴスカイト、セピオライト等の粒子内に微孔を有する多孔質無機粒子やモンモリロナイト、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、カネマイト等の粘土化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、粒子表面が疎水化されたシリカ、チタニア、マンガン酸化物等の触媒活性を有する粒子が例示される。また、有機系では、メラミン系、アクリル系、ベンゾグアナミン系の縮合物又は架橋物が例示される。
微粉末の粒度はタイラーメッシュで300メッシュパス、平均粒子径で1μm以下が好ましく、0.1μm以下がより好ましい。そのような粒度を持つ微粉末はボールミルやアトライター等の粉砕機を用いて調製することができる。
微粉末の好適な例としては、黒鉛、セリア、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア等が挙げられる。
上記微粉末を使用する場合の配合量としては、極性溶媒可溶性高分子材料100重量部に対して固形分比で5〜100重量部の割合が好ましい。5重量部未満ではミクロ気孔化や研磨レート、寿命等の研磨特性の向上等の、微粉末使用により期待される効果が充分には得られない。100重量部を超えるとミクロ気孔化や研磨特性に効果を有するものの、高分子材料の割合が低下しすぎて機械的強度の低下や脆さが生じ易くなる。
また、上記微粉末以外の添加材として、チタン酸カリウム、鉱滓繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、炭素繊維、活性炭素繊維等の微細短繊維、ウィスカー類やシリコーン系、フルオロカーボン系、長鎖脂肪酸塩系、長鎖アミン塩系等の撥水及び/又は撥油剤、顔料、界面活性剤、金属塩類、イソシアネート系、アミン系等の架橋剤、ケトン類、アルコール類、水等の他の極性溶剤、キシレン、トルエン等の非極性溶剤等が例示される。これら他の極性溶剤、非極性溶剤及び界面活性剤の混合やその混合率の調整によりミクロ気孔の制御がより容易になる。
また、本発明の研磨シートの多孔層表面及び/又は内部に硬化材を添着し、多孔層の硬度を80°以上に高めて、研磨特性をさらに向上させることができる。そのような硬化材としては、メラミン、尿素、フェノール等の熱硬化性樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ハイスチレンSBR、高モジュラスポリウレタン及びそれらの架橋物等が例示される。これらの硬化材を多孔層表面及び/又は内部に添着させるには、これらの硬化材をエマルジョン化又は溶解等により液状にして多孔層表面にコーティングするか、内部まで含浸させたのち、その硬化材に応じた方法で必要に応じて加熱する等して硬化させればよい。
本発明の研磨シートに用いられる基材としては、綿、レーヨン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の繊維又はこれらの混合物よりなる編織布や不織布、或いは、これらに合成ゴムやポリウレタン等の樹脂を含浸して得られるシート類、又はポリエステルやポリオレフィン等の高分子フイルム等が挙げられるが、これらに限定されるものでない。
本発明の研磨シートは、上記極性溶媒可溶性高分子材料、極性溶剤、及び必要に応じて用いられる添加材を混合したスラリーを、コーティングやラミネートにより、上記基材の少なくとも一部に付設、埋設、積層させることにより得られる。混合物の基材への付着量は特に限定されるものではないが、固形分で20〜2000g/mが好ましい。
より具体的には、極性溶媒に高分子材料が溶解され、必要に応じて添加材が混合されたスラリーを、ポリエステル、ポリオレフィン等の高分子フィルム、不織布、織物等の基材シートにコーティングや含浸により付与し、湿式凝固法によりシートの表面や内部に連続多孔層を形成させ、水洗、乾燥し、必要に応じて表皮層を研削することにより、製造することができる。または、上記スラリーを、フィルムや、撥水処理、樹脂コーティング加工された織物等の基材上にコーティングし、湿式凝固法により連続多孔層を形成させ、水洗、乾燥後、多孔層を剥離し、得られた多孔層を、不織布、織布、フィルム等の基材にラミネートして複合化した後、必要に応じて表皮層を研削することにより製造することもできる。
基材に極性溶媒可溶性高分子スラリーを塗布する方法としては、ロールコーター、ナイフオーバーロールコーター、ダイコーター等が挙げられる。また、湿式凝固法により多孔層を形成させるための凝固液としては、DMF等の極性溶剤とは親和性を有するが、高分子材料は溶解させない溶媒、例えば水或いは水と極性溶剤との混合溶液が用いられる。特に、均質なミクロ気孔層を形成させるには、極性溶媒濃度が10〜60重量%の範囲内である凝固液が好ましい。
上記のようにして得られた本発明の研磨シートは、図2及び図3(図2の部分拡大写真)の電子顕微鏡写真に示すように、平均気孔径が30μm以下の気孔が均一に分布した多孔層を有するものとなる。
なお、多孔層の表皮部分を除去させるには、サンドペーパー、ニードルで引っかく方法、ニードルで穴を空ける方法、グラビアロールを使ってDMFを部分的に転写して表皮を溶解させる方法等を使用することができる。
また、本発明の研磨シートの表面には、従来から行われているように、溝切り、エンボス等の加工を施すことができ、裏面には粘着加工を施したり、クッション材等を積層したりすることができる。
[実施例1]
ゲル化点が9のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製U−6455D、固形分30%)溶液を厚さ100μmのポリエステルフィルム上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ0.6mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔の平均孔径は7μm、空隙率は0.65であった。
[実施例2]
ゲル化点が14のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製U−17204D、固形分35%)と1次平均粒子径が0.012μmの乾式法シリカ(日本アエロジル(株)200)を固形分比で前者100重量部に対し後者を6重量部の割合になるように混合して混合スラリーを調製した。この混合スラリーを厚さ100μmのポリエステルフィルム上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ0.5mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔の平均孔径は3μm、空隙率は0.54であった。
[実施例3]
ゲル化点が7のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製U−5561、固形分25%)溶液を厚さ1mmの合成ゴムで固着されたポリエステル不織布上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ2mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔の平均孔径は20μm、空隙率は0.72であった。更に、メラミン樹脂の水溶液を多孔層の表面から含浸、乾燥させることにより、固形分で50g/mのメラミン樹脂を多孔層の表面及び内部に添着させた。
[実施例4]
ゲル化点が9のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製U−6455D、固形分30%)25%溶液100重量部、固形分が22重量%のカーボンブラック20重量部、キシレン10重量部を混合し、混合スラリーを調製した。この混合スラリーを厚さ100μmのポリエステルフィルム上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ0.5mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔の平均孔径は5μm、空隙率は0.48であった。
[実施例5]
ゲル化点が14のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製U−17204D、固形分35%)25%溶液100重量部、アニオン性界面活性剤1重量部、カーボンブラック20重量部、メチルエチルケトン20重量部を混合し、混合スラリーを調製した。この混合スラリーを厚さ100μmのポリエステルフィルム上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ1mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔の平均孔径は1μm、空隙率は0.6であった。
[比較例1]
ゲル化点が5のN,N−ジメチルホルムアミドに溶解されたポリウレタン(東レコーテックス(株)製CS−6080D、固形分30%)溶液を厚さ100μmのポリエステルフィルム上にコーティングした後、湿式凝固法に基づき多孔層を形成し、水洗、乾燥し、厚さ0.7mmの研磨シートを得た。多孔層内の気孔は形状が縦長で、平均孔径が120μmであり、空隙率は0.89であった。
上記実施例1〜5及び比較例1で得られた研磨シートを320番手のサンドペーパーで表面から100μm研削除去し、JIS1994に準拠して表面の粗さを測定し、JISK6301に準拠して硬度を測定した。さらに、研磨シート表面へ50μlの蒸留水を滴下して、この蒸留水が研磨シート内部に完全に吸収される時間(秒)を測定して、その結果より吸水速度を求めた。結果を表1に示す。
表1から、本発明の研磨シートの表面粗さは、従来のものに比べて1桁小さく、表面精度が極めて優れていることが分かる。
本発明の研磨シートは、研磨パッド等として、液晶ガラス、ガラスディスク、フォトマスク、シリコンウエハー、CCDカバーグラス等の電子部品用表面精密研磨、或いは、ガラス、アルミディスクのテクスチャー、CMP等に好適に用いられる。
従来の研磨シートの多孔層の気孔構造を示す電子顕微鏡写真である。 本発明の研磨シートの多孔層の気孔構造を示す電子顕微鏡写真である。 図2に示した本発明の研磨シートの多孔層の気孔構造の一部を10倍に拡大して示す電子顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. 連続気孔を有する多孔層が、基材の少なくとも一部に付設、埋設、又は積層されてなる研磨シートであって、
    前記多孔層がゲル化点が6以上の極性溶媒可溶性高分子材料からなり、気孔の平均孔径が30μm以下であることを特徴とする研磨シート。
  2. 前記多孔層の空隙率が0.3〜0.8であることを特徴とする、請求項1に記載の研磨シート。
  3. 前記多孔層の吸水速度が0.1μl/sec以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の研磨シート。
  4. 前記極性溶媒可溶性高分子材料がポリウレタン系樹脂であり、かつその100%モジュラスが5〜50MPaであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨シート。
  5. 前記多孔層が、前記極性溶媒可溶性高分子材料100重量部に対して微粉末が固形分比で5〜100重量部の割合で混合されてなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨シート。
  6. 前記多孔層の表面及び/又は内部に硬化材が添着され、多孔層の硬度が80°以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨シート。
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