JP2005034940A - 研磨パッド及びその剥離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨装置において容易に剥離できる研磨パッドと、その剥離方法を提供し、研磨装置の稼働率を向上させ、半導体製造の効率を向上させること。
【解決手段】研磨装置10において、研磨パッド12の定盤11との接着面が加熱や超音波照射、紫外線照射により接着力が低下する研磨パッド12を用い、加熱や超音波照射、紫外線照射により、接着面の接着剤が分解する、発泡する、溶解するなどの現象を生じさせ、研磨パッド12の剥離が容易になるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体ウェーハなどの研磨に用いられる研磨装置の研磨パッドおよびその剥離方法に関する。
近年、LSIの高集積化、高性能化のために、配線パターンの微細化がより進行している。このためフォトリソグラフィー技術を用いて微細な配線パターンをウェーハ上に精度良く形成するためには、ウェーハの全面平坦化技術が必要となり、高度平坦化技術である化学機械研磨( Chemical Mechanical Polishing:CMP)技術は半導体製造プロセスには必要不可欠な技術となってきた。
このCMP装置や、半導体デバイスが形成される前の半導体材料としての半導体ウェーハ等の表面を研磨する研磨装置においては、上面に研磨パッド(研磨布とも称する)が接着された定盤とワークとを、研磨剤を供給しながら回転させて研磨が行われている。
この研磨装置に用いられる定盤は、最近の半導体ウェーハの大型化に伴って大型化し、直径8インチのウェーハでは研磨定盤の直径は59インチにも達する。
ところで、定盤に接着される研磨パッドは、研磨時の圧力やせん断に耐えるように、強い接着力が求められている。しかし、研磨パッドを何度も使用し、交換時期になると、その強い接着力のために、研磨パッドを剥離するのに、非常な労力と時間を要することになる。
この研磨パッドの交換に長時間要することにより装置実働時間が短縮され、研磨装置の稼働率を著しく低下させていた。
このため、研磨パッドを接着する接着剤に冷却すると接着力が小さくなる粘着剤を使用して、前記の問題を解決する提案がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−293477号公報
しかし、この特許文献1に記載された方法では定盤を冷却するために長い時間を必要とし、研磨装置の稼働率を高めることには結びつかなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、研磨装置において容易に剥離できる研磨パッドと、その剥離方法を提供し、研磨装置の稼働率を向上させ、半導体製造の効率を向上させることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の研磨パッドであって、前記研磨パッドの前記定盤との接着面が加熱により、あるいは超音波照射または紫外線照射により接着力が低下することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、研磨パッドの定盤との接着面が加熱や超音波照射、紫外線照射により接着力が低下する研磨パッドが用いられているので、加熱や超音波照射、紫外線照射により、接着面の接着剤が分解する、発泡する、溶解するなどの現象が生じ、研磨パッドの剥離が容易となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記研磨パッドは、前記定盤との接着面に粘着剤を有しており、該粘着剤が加熱により、あるいは超音波照射により、または紫外線照射により気体を発生し、接着力が低下することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1の発明において、前記研磨パッドは、前記定盤との接着面に粘着剤を有しており、該粘着剤が、加熱により、あるいは超音波照射により、または紫外線照射により架橋し、接着力が低下することを特徴としている。
請求項2又は請求項3の発明によれば、研磨パッドは、加熱や超音波照射あるいは紫外線照射により気体を発生する、又は架橋して弾性を増加する粘着剤を有しているので、研磨パッドは加熱あるいは超音波照射により格段に容易に剥離される。
また、請求項4に記載の発明は、定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、前記研磨パッドと前記定盤との接着面に超音波照射により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、超音波を前記研磨パッドに照射することにより、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、前記研磨パッドと前記定盤との接着面に加熱により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、前記定盤を昇温することにより前記研磨パッドを加熱し、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、前記研磨パッドと前記定盤との接着面に紫外線照射により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、前記研磨パッドと前記定盤の接着面側あるいは端面から前記研磨パッドに紫外線を照射し、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴としている。
請求項4、請求項5、又は請求項6の発明によれば、超音波を前記研磨パッドに照射することにより、又は定盤を昇温することにより、あるいは研磨パッドと定盤の接着面側又は端面(側面)から研磨パッドに紫外線を照射することにより、研磨パッドと定盤との接着力を低下させているので、研磨パッドを容易に短時間で定盤から剥離させることができる。
以上説明したように本発明に係る研磨パッド及びその剥離方法によれば、研磨工程における使用後の研磨パッドの剥離を容易に短時間で行うことが可能になり、研磨装置の稼働率を向上させ、半導体製造の効率を向上させることができる。
以下本発明に係る研磨パッド及びその剥離方法の実施の形態について詳説する。本発明の研磨パッドは、定盤との接着のために研磨パッドの表面に粘着剤を塗布したものが用いられる。あるいは、フィルムの片面に本発明の粘着剤を塗布し、反対面には研磨パッドとの接着剤を塗布し、この両面接着テープを研磨パッドに貼り付けたものなども用いられる。
本発明で用いる粘着剤は熱あるいは超音波または紫外線照射により接着界面に気体を発生し、気体圧力により剥離が容易になる。または熱あるいは超音波または紫外線照射により架橋が進行し、弾性率が上昇し、接着力が低下することにより、剥離しやすくなる。
熱あるいは超音波または紫外線照射により気体を発生する粘着剤は気体発生剤を含む。熱や超音波や紫外線照射により気体を発生する気体発生剤としては特に限定されないが、例えばアゾ化合物、アジド化合物が好適に用いられる。なかでもアゾアミド化合物が好ましい。アゾアミド化合物は熱分解温度が高く、研磨作業中に発生する熱による研磨パッドの剥離を防止することができる。
アゾ化合物としては、たとえば、2,2' −アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2' −アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2' −アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2' −アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2' −アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2' −アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2' −アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドロレート、2,2' −アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス[2−(2−イミダゾリン2−イル)プロパン]、2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2' −アゾビス[N−(2−カルボキシアシル)−2−メチル−プロピオンアミジン]、2,2' −アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジン]プロパン}、2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル2,2' −アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2' −アゾビスイソブチレート、4,4' −アゾビス(4−シアンカルボニックアシッド)、4,4' −アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2' −アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
アゾアミド化合物としては2,2' −アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2' −アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2' −アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2' −アゾビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)等が挙げられる。
アジド化合物としては3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、テレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド等が挙げられる。
上記の気体発生剤は気体発生剤を含有する粘着剤層全体に含有されても良いが、剥離の際の定盤への糊のこりを防ぐために、粘着剤層の表層部分に含有されることが好ましい。表層部分に含有されることにより、気体発生剤から気体が発生すると、気体は粘着剤層と定盤の界面に拡散し、気泡が発生して糊のこり無く、接着面の一部を剥離し、接着力を低下させることができる。
表層部分とは好ましくは粘着剤の表面から概ね20μm までの部分である。この部分に気体発生剤を含有させる手段としては、粘着剤層の上にさらに1〜20μm の厚さで気体発生剤を含有する粘着剤を塗工する方法や、気体発生剤を含有する塗料を塗布あるいはスプレー等により吹き付ける方法がある。
本発明に用いられる粘着剤としては、天然ゴム系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、ポリイソブチレン系粘着剤、スチレン系ブロックポリマー粘着剤、アクリル酸エステル系粘着剤などが挙げられる。
これらの粘着剤ゴムまたはポリマーに対し、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、ロジン系樹脂、石油系樹脂などの接着付与樹脂を添加または添加せずに用い、この粘着剤組成物に対し、架橋剤としてポリイソシアネート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が必要に応じ適宣添加され混合されて用いられる。
これらの粘着剤は、研磨パッドを研磨装置の定盤に圧力を加えて貼付け、不要となった際に剥離したとき、できる限り糊残りのないことが要求されるため、必要最低限の架橋を行うことが望ましい。
本発明において両面接着テープを研磨パッドに貼り付けて用いる場合は、両面接着テープの定盤と接着する面の粘着剤および研磨パッドと接着する面の接着剤には前記と同様のものを用い、定盤と接着する面の粘着剤には気体発生剤を含有させることができる。
熱あるいは超音波または紫外線照射により架橋が進行し、弾性率が上昇し、接着力が低下することにより、剥離しやすくなる粘着剤を定盤との接着に用いても良い。
このような粘着剤としては、例えば、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤や分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有するアクリル酸アルキルエステル系および/またはメタクリル酸アルキルエステル系ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマーまたはモノマーを主成分とし、熱重合開始剤を含む粘着剤がある。
このような粘着剤では熱や超音波あるいは紫外線の刺激により粘着剤層が重合架橋して、重合硬化により弾性率が上昇し、粘着力が大きく低下する。
上記の重合性ポリマーは分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマー)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、さらに必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られる。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な改質用モノマーとしては、例えば酢酸ビニル、アクリルニトリル、スチレン等の各種モノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。
例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記多官能オリゴマーまたはモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。
その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
なかでも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記後硬化型粘着剤には、以上の成分の他に、凝集力の調整のためにイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物などの各種の多官能性化合物を配合しても良い。また、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、フィラー等の添加剤を加えることもできる。
以上の粘着剤においては、研磨パッドと定盤との接着力はJIS−Z0237で規定する90°引剥し粘着力20N/25mm以上であることが好ましく、また、剥離する際の接着力は90°引剥し粘着力5N/25mm以下であることが好ましい。
本発明においては研磨パッドに超音波を照射することにより、その刺激により研磨パッドの粘着剤が反応し、気体を発生させる、あるいは架橋により弾性率を上昇させ、研磨パッドの剥離を容易にしている。
超音波を研磨パッドに照射する際には、たとえば、超音波振動子の先に円形のホーンを取り付けた装置を用い、これを研磨パッドに押し当てることにより、超音波が研磨パッドに伝播し、粘着剤に反応を誘起させることができる。超音波の伝播の際には、研磨パッド表面を水で濡らしておくと効率的に超音波を伝播させることができる。
また、本発明では研磨パッドを加熱することにより、上記のような反応を粘着剤に生じさせることができる。研磨パッドを加熱するのは、定盤を昇温させることによる。このためには定盤内に温水を通じることができるように配管を取り付けたり、定盤内部にヒーターを取り付けた研磨装置が用いられる。
さらに本発明では研磨パッドと定盤の接着面側あるいは端面(側面)から上記研磨パッドに紫外線を照射し、研磨パッドと定盤との接着力を低下させることを特徴とする剥離方法を提供する。
研磨パッドの接着面からの紫外線照射には研磨装置の定盤内部に紫外線ランプを設置し、その上に紫外線に対して透明な基体、たとえば石英ガラスを設置し、その上に研磨パッドを貼る。剥離の際には紫外線ランプを点灯することにより接着力が低下し、剥離が容易になる。
あるいは定盤の上に紫外線に対して透明な基体、例えば石英ガラスを設置し、その上に研磨パッドを貼る。剥離の際には、紫外線ランプを石英ガラスの端面(側面)から照射し、紫外線が石英ガラス内の透過・反射により研磨パッドの接着面に照射されることにより、接着力が低下し、剥離が容易になる。
以下に本発明の実施例及び比較例について説明する。実施例および比較例において使用した研磨装置は、図1に示すような化学機械研磨装置である。化学機械研磨装置10は図1に示すように、上面に研磨パッド12を有し回転する研磨定盤11、研磨パッド12と対向して設けられ、被研磨物であるウェーハを保持し、回転するとともにウェーハを研磨パッド12に押圧するポリシングヘッド13とから構成されている。
研磨パッド12の上面にはスラリー供給部14からスラリーが供給され、化学的作用と機械的作用との複合作用でウェーハ表面が研磨されて平坦化が実現されるものである。この実施例および比較例において、研磨パッドは市販の発泡ポリウレタン研磨布を用いた。
ブチルアクリレート79重量部、エチルアクリレート15重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、光重合開始剤(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)0.2重量部、及びラウリルメルカプタン0.02重量部を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)0.5重量部、ポリイソシアネート1.5重量部を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2' −アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)100重量部混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)を調製した。
発泡ポリウレタン研磨布基体の背面に前記の粘着剤(2)を乾燥厚さが20μm となるように塗布した。得られた研磨布を研磨装置の定盤に貼り付けた。その後、ウェーハの研磨加工を行った。
研磨加工後、研磨布を剥離するために、研磨布に超音波を照射した。超音波照射には超音波振動子の先に円形のホーンを付けたものを用い、あらかじめ研磨布表面を水で濡らし、超音波が伝搬するようにした。超音波照射により、粘着剤からは気体が発生し、容易に研磨布を剥離することができた。
また、定盤内に加熱媒体通路を設けた研磨装置を使用し、上記と同様の研磨布を用いて研磨を行った。研磨後、研磨布を剥離するために、加熱媒体通路に熱媒体を流し、定盤を加熱した。定盤を80℃まで加熱したところ、研磨布の粘着剤から気体が発生し、容易に研磨布を剥離することができた。
さらに、定盤上に厚さ5mmの石英ガラスを設置し、その上に上記と同様の研磨布を貼付け、研磨を行った。研磨後、研磨布を剥離するために、紫外線ランプを側面から照射した。紫外線は石英ガラス内を反射しながら拡散し、研磨パッドの裏面に吸収された。ランプの照射強度は50mW/cm2 であった。5分間の照射により、研磨布の粘着剤から気体が発生し、容易に研磨布を剥離することができた。
ブチルアクリレート79重量部、エチルアクリレート15重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、光重合開始剤(イルガキュア651,50%酢酸エチル溶液)0.2重量部、及びラウリルメルカプタン0.01重量部を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルアクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、パーチブルD(日本油脂社製)0.5重量部、ポリイソシアネート0.3重量部を混合し粘着剤(3)とした。
発泡ポリウレタン研磨布基体の背面に前記の粘着剤(3)を乾燥厚さが20μm となるように塗布した。得られた研磨布を研磨装置の定盤に貼り付けた。その後、ウェーハの研磨加工を行った。
研磨加工後、研磨布を剥離するために、研磨布に超音波を照射した。超音波照射には超音波振動子の先に円形のホーンを付けたものを用い、あらかじめ研磨布表面を水で濡らし、超音波が伝搬するようにした。超音波照射により、粘着剤の架橋が進行し、弾性率が上昇し、容易に研磨布を剥離することができた。
また、定盤内に加熱媒体通路を設けた研磨装置を使用し、上記と同様の研磨布を用いて研磨を行った。研磨後、研磨布を剥離するために、加熱媒体通路に熱媒体を流し、定盤を加熱した。定盤を120℃まで加熱したところ、研磨布の粘着剤の架橋が進行し、弾性率が上昇し、容易に研磨布を剥離することができた。
比較例
比較のため、気体発生剤や熱重合開始剤を含まない粘着剤(1)を作製した。発泡ポリウレタン研磨布基体の背面に前記の粘着剤(1)を乾燥厚さが20μm となるように塗布した。得られた研磨布を研磨装置の定盤に貼り付けた。その後、ウェーハの研磨加工を行った。
研磨加工後、研磨布を剥離するために、引き剥がそうとしたが、容易に剥離することができなかった。このときの剥離力は90°引剥し粘着力20N/25mm以上であった。
本発明の実施例で使用した研磨装置を表わす概念図
符号の説明
10…化学機械研磨装置、11…研磨定盤、12…研磨パッド、13…ポリシングヘッド、14…スラリー供給部

Claims (6)

  1. 定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の研磨パッドであって、
    前記研磨パッドの前記定盤との接着面が加熱により、あるいは超音波照射または紫外線照射により接着力が低下することを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記研磨パッドは、前記定盤との接着面に粘着剤を有しており、該粘着剤が加熱により、あるいは超音波照射により、または紫外線照射により気体を発生し、接着力が低下することを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記研磨パッドは、前記定盤との接着面に粘着剤を有しており、該粘着剤が、加熱により、あるいは超音波照射により、または紫外線照射により架橋し、接着力が低下することを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、
    前記研磨パッドと前記定盤との接着面に超音波照射により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、超音波を前記研磨パッドに照射することにより、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴とする研磨パッドの剥離方法。
  5. 定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、
    前記研磨パッドと前記定盤との接着面に加熱により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、前記定盤を昇温することにより前記研磨パッドを加熱し、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴とする研磨パッドの剥離方法。
  6. 定盤に貼付された研磨パッドにワークを当接させ、研磨パッドとワークとの相対運動によってワークを研磨する研磨装置の、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる研磨パッドの剥離方法において、
    前記研磨パッドと前記定盤との接着面に紫外線照射により接着力が低下する粘着剤を用い、前記研磨パッドを前記定盤から剥離させる時は、前記研磨パッドと前記定盤の接着面側あるいは端面から前記研磨パッドに紫外線を照射し、該研磨パッドと前記定盤との接着力を低下させることを特徴とする研磨パッドの剥離方法。
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