JP2005034706A - 塗布装置、及び、塗布液の充填方法 - Google Patents

塗布装置、及び、塗布液の充填方法 Download PDF

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豊彦 田中
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Abstract

【課題】ダイヘッド内部にまんべんなく塗布液を充填すること。
【解決手段】コントローラ33はダイヘッド11を降下させ、吐出口10を液面に浸漬する。バルブ43を開けて吸引ポンプ35により塗布液を吸引する作業、バルブ41を開けて供給ポンプ39により塗布液を供給する作業を切り替えながら行い、ダイヘッド11に塗布液を充填する。液面センサ25は液面の高さhを測定し、コントローラ33に通知する。コントローラ33は、その液面高さhが所定の液面高さHより低い場合はタンク27を上昇させて液溜21に供給管23から塗布液を供給する。液面高さhが所定の液面高さHより高い場合は、タンク27を下降させて液溜21の液面を下げる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,塗布液吐出用ダイヘッドを用いて,基板などの被塗布基材に塗布液を塗布する塗布装置、及び塗布液の充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造工程において,矩形のガラス基板(以下,「基板」という。)の表面上にブラックマトリクスやR,G,B(Red、Green、Blue)の着色パターンなどを形成する際に,基板上に所定の塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布処理が行われている。
【0003】
上述の塗布処理は,通常塗布装置において行われ,塗布装置は,基板を載置する載置台と,載置台上の基板に塗布液を吐出する塗布液吐出用ダイヘッドを備えている。塗布液吐出用ダイヘッドは,本体が基板の一辺程度の細長形状を有し,その下面にスリット状の吐出口を備えている。そして,塗布処理時には,塗布液吐出用ダイヘッドを,基板の一端部から他端部まで基板の表面上を水平に移動させ,この際,吐出口から長手方向に沿った塗布液をカーテン状に吐出することによって,基板の表面に塗布液を塗布し,基板上に塗布膜を形成していた。(例えば,特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−153795号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,最近では液晶ディスプレイの大型化に伴い、大型のカラーフィルタが必要となっている。例えば、17インチの液晶ディスプレイは、1メートル角のガラス基板を複数枚面付けして製造されている。今後、30インチ、40インチと行った大型の液晶ディスプレイには、2メートル程度の基板が必要となる。しかしながら、このような1メートルから2メートルといった大型のカラーフィルタを製造する場合においても、上述したようなブラックマトリクスや着色パターンを基板上に形成するためには,基板上に5〜20μm程度の極めて薄い塗布膜をかすれることなく、均一に形成する必要がある。
【0006】
しかしながら,塗布液吐出用ダイヘッド内に空気等が入っていたり、十分に塗布液が満たされていないと、塗布処理中に塗布液がかすれたり、均一に薄く塗布できないといった問題があった。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,ダイヘッド内部に塗布液をまんべんなく充填できる塗布装置、及び塗布液の充填方法を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,基板上に塗布液を塗布する塗布装置であって、塗布液を吐出するダイヘッドと、前記塗布液を貯留する液溜と、前記液溜に前記塗布液を供給する液溜塗布液供給手段と、前記ダイヘッドに前記塗布液を供給する供給手段と、前記ダイヘッドから前記塗布液を吸引する吸引手段と、を具備し、前記液溜に前記ダイヘッドの吐出口を浸漬させ、前記供給手段と、前記吸引手段とを動作させ、前記ダイヘッド内に塗布液を充填させることを特徴とする塗布装置である。
【0009】
ここで、液溜塗布液供給手段は、前記液溜に連結されたタンクを具備し、タンクを昇降することで液溜に塗布液を供給するものである。また、液溜塗布液供給手段は、液溜の液面の高さを検知する液面センサにより液溜の液面の高さを検知し、その高さに基づいて液溜に塗布液を供給する。
【0010】
例えば、液面の高さの測定値が所定の高さより低い場合は、タンクを上昇させ、液溜の液面を上昇させる。逆に、液面の高さの測定値が所定の高さより高い場合は、タンクを下降させ、液溜の液面を下降させる。
【0011】
また、本発明では、前記供給手段は塗布液の圧力を検知する第1の圧力センサを具備し、前記吸引手段は塗布液の圧力を検知する第2の圧力センサを具備し、第1の圧力センサによって測定された第1の圧力値と第2の圧力センサによって測定された第2の圧力値に基づいて、ダイヘッドに塗布液が充填されたか否かを判定する。
【0012】
また、第2の発明は、塗布液を吐出するダイヘッドに塗布液を充填する充填方法であって、塗布液が貯留された液溜に前記ダイヘッドの吐出口を浸漬させ、前記ダイヘッドに塗布液を供給し、前記ダイヘッドにより前記液溜の塗布液を吸引し、前記ダイヘッド内に塗布液を充填させることを特徴とする塗布液の充填方法である。
【0013】
このように、本発明によれば、塗布液吐出用ダイヘッド内部に塗布液をまんべんなく充填することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる塗布装置1の概略構成を示す図である。
【0015】
図1に示すように、塗布装置1は塗布装置本体3、液溜21、パイプ23、液面センサ25、液面測定用パイプ26、タンク27、昇降装置29、供給ポンプ31、コントローラ33、吸引ポンプ35、バルブ41、バルブ43、及び、以上の各部を結ぶパイプやコントローラ33から各部に接続される制御線等から構成される。
【0016】
まず、塗布装置本体3について説明する。
図2は、図1に示す塗布装置1の平面図である。図3は、図2に示すY−Y’による塗布装置本体3と液溜21の概略断面図である。図1から図3に示されるように、塗布装置本体3は、載置台5、ダイヘッド11、アーム13、アーム支持部15−1、15−2、レール17−1、17−2、ディスペンスローラ19−1、19−2等から構成される。
【0017】
載置台5は,例えば基板Gと同じかそれよりも大きい方形の盤である。載置台5の上面は,平坦化処理が施されており,載置台5には,基板Gを水平かつ平坦に載置できる。載置台5は上下方向に昇降可能であり、昇降することにより、例えば図示しない搬送機構から受け取った基板Gを載置台5に載置したり,載置された基板Gを塗布処理に適当な位置(高さ)にあわせたりすることが可能である。
【0018】
ダイヘッド11は、基板Gに塗布液を塗布するための塗布液吐出部材である。その塗布液はダイヘッド11の吐出口10から吐出される。ダイヘッド11は,例えば図2に示すように長軸方向の長さが基板Gの横幅よりも長い細長形状を有している。
【0019】
アーム13はダイヘッド11が取り付けられ、ダイヘッド11を支持する部材である。アーム支持部15−1、15−2は、アーム13の端部を支持する部材であり、レール17−1、17−2に対して空気を噴出することによって、レール17−1、17−2上を動くことが可能であり、アーム13即ちダイヘッド11はA方向、B方向に移動可能である。
尚、アーム支持部15−1、15−2に車輪を設け、レール17−1、17−2上を走行させるようにしてもよい。
【0020】
ディスペンスロール19−1、19−2は載置台5を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。ディスペンスロール19−1、19−2は、例えば基板Gの横幅よりも長い円柱状に形成されており、図示しない回転駆動部により回転する。
【0021】
ディスペンスロール19−1、19−2は,例えば最上部の高さが載置台5上に載置される基板Gと同じ高さになるように配置されている。ディスペンスロール19−1,19−2の最上部の位置にダイヘッド11の吐出口10を位置させて,ディスペンスロール19−1、19−2を回転させながら吐出口10から塗布液を吐出することによって,塗布液の吐出状態を安定させたり,調整することができる。カバー51−1、51−2は塗布液がディスペンスロール19−1、19−2から下に垂れるのを防ぐ。
【0022】
ダイヘッド11は、一枚の基板Gの塗布を終了すると、ディスペンスロール19−1又はディスペンスロール19−2の位置まで退避し、この基板Gが次工程に搬送され、新たな基板が載置台5上に載置されるのを待つ。
【0023】
液溜21は、長軸方向の長さがダイヘッド11よりも長く、三角形状の断面を有する細長状の容器であり、内部に塗布液を貯留する。
次に、塗布装置1の全体の構成を説明する。
タンク27には塗布液28が満たされており、タンク27から供給管23を介して液溜21に塗布液が供給される。タンク27は昇降装置29によって上下に移動される。
【0024】
液溜21は液溜支持部73−1、73−2によって支持される。タンク27、液溜21は、その内部の液面が基準面Sに対して平行になるように設置されるものとする。ここで、基準面Sは水平面である。
【0025】
供給管23には、液溜21の高さ以上の長さを有する液面測定用パイプ26が基準面Sに対して垂直に設けられる。液面測定用パイプ26には、液面センサ25が設けられる。液面センサ25は、液面測定用パイプ26の塗布液の液面の高さh(基準面Sを基準とする)を測定し、そのデータをコントローラ33に送信する。
【0026】
ここで、液溜21、液面測定用パイプ26、タンク27は供給管23で接続されており、それらの液面には同様の圧力がかかるため、液面の高さは同じである。即ち、液面測定用パイプ26で測定された塗布液の液面の高さhは、液溜21内部の塗布液の高さであり、またタンク27内部の塗布液の高さである。
【0027】
タンク27に供給管45の端部が挿入され、供給管45は供給ポンプ31に接続される。供給ポンプ31は、供給管39、45を介して、タンク27の塗布液をダイヘッド11に供給する。供給管39にはバルブ41が設けられる。バルブ41には圧力センサ42が設けられ、圧力センサ42によって測定された塗布液の圧力はコントローラ33に送られる。
【0028】
また、ダイヘッド11は供給管38を介して吸引ポンプ35につながる。供給管38にはバルブ43が設けられる。バルブ43には圧力センサ44が設けられ、圧力センサ44によって測定された塗布液の圧力はコントローラ33に送られる。
【0029】
コントローラ33は、昇降装置29、供給ポンプ31、吸引ポンプ35、バルブ41、バルブ43等の制御を行う。
即ち、コントローラ33は、圧力センサ42の圧力測定値を基にバルブ41を開閉し、供給ポンプ31を操作するなどして、ダイヘッド11への塗布液の供給を調整する。また、コントローラ33は圧力センサ44の圧力測定値を基にバルブ43を開閉し、吸引ポンプ35を操作するなどして、ダイヘッド11への塗布液の供給を調整する。
【0030】
更に、コントローラ33は液面センサ25により測定された液面の高さhに基づいて、昇降装置29を動作させて、塗布液28が貯留されるタンク27を昇降させ、タンク27に連結された液溜21の液面を調整する。
【0031】
次に、ダイヘッド11による塗布液の塗布処理の概略を説明する。
先ず、ダイヘッド11は図2に示す位置P1、即ち液溜21上に位置する。ここで、ダイヘッド11の内部に塗布液を充填させる。この塗布液の充填方法については後に詳細に説明する。
尚、図2における位置P1、P2、P3、P4、P5はダイヘッド11の中央の位置を示す。
【0032】
次に、ダイヘッド11はA方向に移動し、位置P2、即ちディスペンスロール19−1上に移動する。ここで、ダイヘッド11の高さが、ディスペンスロール19−1の最上部に対し塗布液を塗布できる程度に調節される。続いてディスペンスロール19−1が回転され,その回転されたディスペンスロール19−1にダイヘッド11から塗布液が吐出される。所定時間塗布液の吐出が行われ,吐出状態が所望の状態に調整され安定した後に,塗布液の吐出が一旦停止される。
【0033】
次に、載置台5上に基板Gが載置され、載置台5の下部に設けられた吸引機構(図示せず)によって吸引させることで基板Gが一時的に固定されると、ダイヘッド11はA方向に移動し、位置P3、即ち基板Gの端部上に移動する。
【0034】
そして,ダイヘッド11から再び塗布液が吐出され,ダイヘッド11が,塗布液を吐出しながらA方向に移動する。ダイヘッド11の高さは、塗布膜7の厚さにあわせて塗布液が塗布されるように調節されているため、ダイヘッド11が塗布液を吐出しながら移動することによって、基板G上には塗布膜7が生成される。
【0035】
その後、ダイヘッド11が基板G上の他の端部、位置P4まで移動すると、塗布液の吐出が停止され、ダイヘッド11は,位置P5、即ちディスペンスロール19−2上まで移動してそこで待機する。基板Gの表面の全面に塗布液が塗布され塗布膜7が形成された基板Gは,載置台5の吸引機構による吸引が解除され、搬送機構に受け渡されて載置台5から搬出される。こうして,1枚の基板Gの塗布処理が終了する。
【0036】
引き続き,塗布装置1では,ディスペンスロール19−2上においてダイヘッド11から塗布液が吐出され,ダイヘッド11の吐出状態が調整,安定される。そして,次の基板Gが載置台5に載置されると、ダイヘッド11が位置P4、即ち次の基板Gの端部上まで移動し、ダイヘッド11は塗布液を吐出しながらB方向に移動し、基板Gの他の端部、位置P3まできたら停止する。
【0037】
その後、ダイヘッド11は塗布液の吐出を停止し、位置P2のディスペンスロール19−1上に移動し、ディスペンスロール19−1上に塗布液を吐出して次の基板が載置台5上に準備されるのを待つ。
【0038】
このように、最初に液溜21にてダイヘッド11に塗布液を充填した後、ダイヘッド11がディスペンスロール19−1、19−2間を上記のように移動することで塗布処理が繰り返される。
【0039】
ダイヘッド11によりG上に塗布液を塗布する際には、タンク27の塗布液が供給ポンプ31によりダイヘッド11に送られ、ダイヘッド11から基板G上に塗布液が塗布される。この際、供給ポンプ31はコントローラ33に制御され、所定の塗布液をダイヘッド11に供給する。
【0040】
次に、ダイヘッド11に対して塗布液を充填する手順について説明する。ここで、ダイヘッド11に塗布液を充填する必要のある場合として、異なる製品を製造するために、製品の切り替え又はダイヘッド11を交換したり、修理作業等によりダイヘッド11を新たに設置した場合、塗布液を交換した場合などが考えられる。このような場合、基板Gに塗布液を均一に安定させて塗布するためには、ダイヘッド11にまんべんなく塗布液を満たし、ダイヘッド11内の空気等を取り除くことが必要であり、作業効率を上げるためにはその充填作業を迅速に行えることが望ましい。
【0041】
図4はダイヘッド11への塗布液の充填の手順を示すフローチャートである。図4に示すフローにしたがって塗布液充填の手順を説明する。
ダイヘッド11は液充填位置、即ち液溜21の上方に移動される(ステップ101)。
【0042】
コントローラ33は昇降装置29を動作させ、タンク27を上昇させて液溜21の液面を上昇させ(ステップ102)、液面センサ25により液面を感知し、液面が最適な液面高さHになったらコントローラ33は昇降装置29を停止させる(ステップ103)。前述のように、タンク27の液面と液面測定用パイプ26の液面と液溜21の液面とは同じ高さになる。
【0043】
コントローラ33はダイヘッド11を降下させ、吐出口10を液面に浸漬する(ステップ104)。図5は塗布液にダイヘッド11の先端の吐出口10が浸漬する様子を示す図である。液溜21の断面はこの場合三角形状である。
【0044】
次に、コントローラ33は、バルブ43を開けて吸引ポンプ35により塗布液を吸引する作業、バルブ41を開けて供給ポンプ39により塗布液を供給する作業を切り替えながら行い、ダイヘッド11に塗布液を充填する(ステップ105)。
【0045】
図6は、図2に示すX−X’による概略断面図であり、ダイヘッド11に塗布液が充填される様子を示す説明図である。図6に示すように、ダイヘッド11の内部には塗布液が流れ、吐出口10まで達する複数の通路53が設けられる。
【0046】
通路53には、バルブ43を開けて吸引ポンプ35により液溜21の塗布液が吸引されたり、バルブ41を開けて供給管39から塗布液が供給されたりして、塗布液が充填される。
尚、図6のダイヘッド11及び液溜21のハッチングは塗布液を示す。
【0047】
この塗布液充填作業の際、所定の時間ごとに液面センサ25は液面の高さhを測定し(ステップ106)、コントローラ33に通知する。コントローラ33は、その液面高さhが所定の液面高さHより低い場合はタンク27を上昇させて(ステップ107)液溜21に供給管23から塗布液を供給する。
【0048】
液面高さhが所定の液面高さHと等しい場合はタンク27の高さはそのままである(ステップ108)。液面高さhが所定の液面高さHより高い場合は、コントローラ33は、タンク27を下降させて(ステップ109)、液溜21の液面を下げる。
【0049】
次に、コントローラ33は圧力センサ42と圧力センサ44の圧力値をチェックして(ステップ110)、塗布液がダイヘッド11内部(通路53)に充填されたかどうかを判定し(ステップ111)、充填されていれば処理を終了する。ステップ111において充填されていないと判断されたら、更にステップ105に戻り、処理を繰り返す。
【0050】
ステップ111において塗布液が充填されたかどうかの判定は、供給側の圧力値とその応答を基に行われる。図8は供給ポンプ31の供給動作の時間変化を示す図である。図9は、圧力センサ44における圧力測定値の時間変化を示す図である。
【0051】
図8に示すように、いま、供給ポンプ31は時間t1で供給を開始したとする。ダイヘッド11内に空気が存在する場合、圧力センサ44で測定する塗布液の圧力測定値には、応答遅れが発生し、図9に示す「(空気あり)」の場合の応答となる。即ちこの場合はダイヘッド11内に塗布液が充填されていないと判断する。
【0052】
しかし、空気が存在しない場合、即ち塗布液がダイヘッド11内に充填されている場合、圧力センサ44で測定する塗布液の圧力測定値は図9に示すような「(空気なし)」の場合の応答となる。
こうして、供給側の圧力と、圧力センサ44の圧力測定値の応答を基にダイヘッド11内に充填されたかどうかを判定する。
【0053】
このように本実施の形態である塗布装置1によってダイヘッド11には塗布液が十分満たされ、その結果ダイヘッド11を用いた塗布処理により、均一な塗布膜が基板上に形成される。
【0054】
図7は別の液溜の形状例を示す図である。塗布装置1において液溜21は断面が三角形状であったが、図7に示す液溜81のように断面が半円形状であっても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、タンク27を昇降させて液溜21の液面の調整を行ったが、液溜21に塗布液を供給するシリンジポンプを設け、そのポンプをオン/オフすることによって液溜21の液面の高さを調整することも可能である。
【0055】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、前述した実施の形態を改変したものも本発明の技術的な範囲に含まれる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、塗布装置のダイヘッド内部にまんべんなく塗布液を充填することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置1の構成の概略を示す図
【図2】塗布装置本体3と液溜21の位置を示す図
【図3】塗布装置本体3と液溜21の断面図
【図4】ダイヘッド11への塗布液の充填方法を示すフローチャート
【図5】液溜21に浸漬したダイヘッド11を示す図
【図6】ダイヘッド11内部における塗布液充填の様子を示す図
【図7】液溜81に浸漬したダイヘッド11を示す図
【図8】供給ポンプ31の供給動作の時間変化を示す図
【図9】圧力センサ44の圧力値の時間変化を示す図
【符号の説明】
1 塗布装置
3 塗布装置本体
5 載置台
11 ダイヘッド
21 液溜

Claims (6)

  1. 基板上に塗布液を塗布する塗布装置であって、
    塗布液を吐出するダイヘッドと、
    前記塗布液を貯留する液溜と、
    前記液溜に前記塗布液を供給する液溜塗布液供給手段と、
    前記ダイヘッドに前記塗布液を供給する供給手段と、
    前記ダイヘッドから前記塗布液を吸引する吸引手段と、
    を具備し、
    前記液溜に前記ダイヘッドの吐出口を浸漬させ、前記供給手段と、前記吸引手段とを動作させ、前記ダイヘッド内に塗布液を充填させることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記液溜塗布液供給手段は、前記液溜に連結されたタンクを具備し、前記タンクを昇降することで前記液溜に塗布液を供給することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 前記液溜の液面を検知する液面センサを更に具備し、
    前記液溜塗布液供給手段は、前記液面センサにより液面の高さを検知し、その高さに基づいて前記液溜に塗布液を供給することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  4. 前記供給手段は塗布液の圧力を検知する第1の圧力センサを具備し、前記吸引手段は塗布液の圧力を検知する第2の圧力センサを具備し、
    前記第1の圧力センサによって測定された第1の圧力値と前記第2の圧力センサによって測定された第2の圧力値に基づいて、前記ダイヘッドに塗布液が充填されたか否かを判定する判定手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  5. 塗布液を吐出するダイヘッドに塗布液を充填する充填方法であって、
    塗布液が貯留された液溜に前記ダイヘッドの吐出口を浸漬させ、前記ダイヘッドに塗布液を供給し、前記ダイヘッドにより前記液溜の塗布液を吸引し、前記ダイヘッド内に塗布液を充填させることを特徴とする塗布液の充填方法。
  6. 前記ダイヘッドに供給される塗布液の第1の圧力値と、前記ダイヘッドにより吸引される前記塗布液の第2の圧力値を測定し、前記第1の圧力値と前記第2の圧力値に基づいて、前記ダイヘッドに塗布液が充填されたか否かを判定することを特徴とする請求項5記載の塗布液の充填方法。
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