JP2005031351A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】剥離プレートの変形や破損を抑制することができる定着装置を得る。
【解決手段】互いに離間対向して配置されたヒートローラ2と剥離ローラ3の間にベルト4を掛け渡す。剥離ローラ3の近傍に支持部材20回動自在に設ける。剥離プレート22を、支持部材20によって、先端面22aをベルト4に近接させる近接位置と、先端面22aに押圧が掛かったときにこの先端面22aを近接位置よりもベルト4から離間させる退避位置との間で回動自在となるように支持させる。
【選択図】 図3
【解決手段】互いに離間対向して配置されたヒートローラ2と剥離ローラ3の間にベルト4を掛け渡す。剥離ローラ3の近傍に支持部材20回動自在に設ける。剥離プレート22を、支持部材20によって、先端面22aをベルト4に近接させる近接位置と、先端面22aに押圧が掛かったときにこの先端面22aを近接位置よりもベルト4から離間させる退避位置との間で回動自在となるように支持させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の記録媒体に転写されたトナー像を加熱・加圧して記録媒体に定着させるような画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置としては、トナー像を記録紙に転写するとともに前記記録紙に転写されたトナー像を定着装置で定着させることにより、前記記録紙に画像を形成するものが知られている。
【0003】
この種の画像形成装置に備えられる定着装置としては、転写材(記録紙)を回転部材から剥離するための剥離部材を有するものがある。剥離部材としては、上流側剥離用先端部と下流側剥離用先端部とを備えたものが知られている。上流側剥離用先端部は、転写材の表面側に接触する表面側回転部材及び転写材の裏面側に接触する裏面側回転部材が圧接する領域であるニップを通過した転写材を表面側回転部材から剥離させるために、下流側剥離用先端部よりも転写材搬送上流側かつ表面側回転部材に隣接して配置されている。下流側剥離用先端部は、記ニップを通過した転写材を表面側回転部材から確実に剥離させるために、定着ローラと接触して設けられている。下流側剥離用先端部は、剥離不良が生じた際に回転部材に転写材が巻きつくのを抑制する目的で配置されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、定着装置としては、この他に、定着ローラから転写紙(記録紙)を剥離するための分離爪を有するものがある。この分離爪は、通常は直線形状であって紙詰まり時には定着ローラ側にのみ屈曲するように回転支点を有する支持部材と、この支持部材に回転自在に連結された爪先部とから成っている。この分離爪は、支持部材の回転支点が本体側に支持され、かつ、爪先部の爪先が定着ローラに所定の圧力で接している。また、爪先部には、定着ローラ側の側面に、紙詰まり時(支持部材屈曲時)に定着ローラの表面に当接してテコの作用により前記爪先を定着ローラの表面から離れさせるテコ部材が設けられている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−112283号公報(段落0019〜段落0024、図2)
【0006】
【特許文献2】
特開平5−307336号公報(段落0006〜段落0008、図4及び図5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、定着装置には、ヒートローラ及びこのヒートローラに押圧するプレスローラとの他に、ヒートローラと離間対向して配置された剥離ローラ及びヒートローラと剥離ローラとの間に掛け渡されたベルトをさらに具備させることがある。このような定着装置では、剥離ローラのベルトが掛け渡されている頂部付近で記録紙が剥離される。また、このような定着装置では、記録紙がベルトに貼り付いて剥離されなかったときのために、剥離ローラの前記頂部に隣接して剥離プレートが配置されている。
【0008】
しかしながら、剥離プレートは、0.3mm程度の極く薄い板材により形成されているため、ジャム発生時にジャム紙が剥離プレートの先端面に当接すると、剥離プレートが変形したり破損したりしてしまうことがある。
【0009】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、剥離プレートの変形や破損を抑制することができる定着装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の定着装置は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラとこのヒートローラに押圧するプレスローラとの間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体を通過させることで前記記録媒体に前記トナー像を定着させるように構成されている。そして、互いに離間対向して配置されたヒートローラと剥離ローラの間にベルトを掛け渡すとともに、剥離プレートを、剥離ローラの近傍に回動自在に設けられた支持部材によって、先端面がベルトに近接する近接位置と、先端面に押圧が掛かったときにこの先端面が近接位置よりもベルトから離間するように退避する退避位置との間で回動自在となるように支持させている。
【0011】
この発明によれば、剥離プレートが前記近接位置と前記退避位置との間で回動するため、ジャム紙が剥離プレートの先端面に当接しても、このジャム紙からの押圧によって剥離プレートを前記退避位置に回動させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して本発明の一実施形態を説明する。なお、図1では、後述する第1の搬送ガイド10を省略して示しているとともに、図2及び図3では、後述するヒンジ部材20bを省略して示している。
【0013】
図1に示す定着装置1は、例えば、電子写真複写機のような画像形成装置に備えられる。そして、この定着装置1は、ヒートローラ2とプレスローラ5との間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体としての記録紙Pを通過させることで、この記録紙Pにトナー像を定着させるものである。
【0014】
本実施形態の定着装置1は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラ2、記録紙Pをヒートローラ2から剥離させる剥離ローラ3、ヒートローラ2と剥離ローラ3との間に掛け渡されたベルト4、ヒートローラ2に押圧するプレスローラ5、剥離ローラ3の近傍に回動自在に設けられた支持部材20、支持部材20に支持された板状の剥離プレート22等を備えている。
【0015】
ヒートローラ2としては、例えば、筒状部材の内部に熱源としてのヒータランプが挿入されてなるものや、IH(誘導加熱)により筒状部材の外周面が加熱されるように構成されたもの等を用いることができる。ヒートローラ2は、図示しない回転駆動装置により図に矢印B1で示す方向に回転駆動される。
【0016】
剥離ローラ3は、ヒートローラ2と隣接して配置されている。本実施形態では、剥離ローラ3は、例えばヒートローラ2の上方に配置されている。剥離ローラ3の両端部からは軸部3a(図では一端部から延出する軸部3aのみ図示)が延出しているとともに、これらの軸部3aが図示しない軸受に回転自在に軸支されている。剥離ローラ3とヒートローラ2との間には、ベルト4が掛け渡されている。ヒートローラ2の回転は、ベルト4を介して剥離ローラ3に伝達されるので、剥離ローラ3は、ヒートローラ2の回転に従動し、図に矢印B2で示す方向に回転する。
【0017】
プレスローラ5は、回転軸5aと、この回転軸5aの外周を覆うように設けられた弾性部材5bとを備えている。弾性部材5bは、例えば、合成樹脂からなるスポンジ等を用いることができる。このプレスローラ5は、ヒートローラ2に押圧するように設けられている。回転軸5aは、図示しない軸受に回転自在に軸支されている。プレスローラ5は、図示しない回転駆動装置により、図に矢印Cで示す方向、すなわち、ヒートローラ2の回転方向と反対方向に所定の速度で回転駆動される。各ローラ2、3,5は、記録紙Pの幅よりも若干広くなるように、夫々略同じ長さに形成されている。
【0018】
剥離ローラ3の近傍には、支持部材20が回動自在に設けられている。詳しくは、支持部材20は、細長支持体20aと、一対のヒンジ部材20b(図では一側に設けられたヒンジ部材20bのみ図示)と、棒状のヒンジ金具20cとを有している。細長支持体20aは、剥離ローラ3の長手方向に沿うように細長形状に形成されている。この細長支持体20aは、平坦面21及び長手方向に沿って設けられたヒンジ金具20cが貫通する貫通孔(図示せず)を有している。一対のヒンジ部材20bは、細長支持体20aの両側に設けているとともに、例えば定着装置1を支持するステイ(図示せず)に固定されている。細長支持体20aは、一対のヒンジ部材20bにヒンジ金具20cを介して回動自在に取付けられている。
【0019】
本実施形態では、図3に示すように、細長支持体20aの平坦面21は、通常状態において、ヒートローラ2の中心T1と剥離ローラ3の中心T2とを結ぶ直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜するように、一対のヒンジ部材20bにより支持されている。また、細長支持体20aは、平坦面21が前記直線L対して、初期角度θ1よりも大きい所定角度θ2となる方向に回動自在とされている。
【0020】
剥離プレート22は、図1に示すように、剥離ローラ3の長手方向に沿うように細長形状に形成されている。剥離プレート22は、例えば、ステンレス等により形成された板材を用いることができる。剥離プレート22の板厚は、例えば、0.2mm〜0.5mm程度である。
【0021】
図3等に示すように、剥離プレート22は、その一方の側面を細長支持体20aの平坦面21に接触させて取付けられている。このとき、剥離プレート22は、細長支持体20aが初期角度θ1の状態において、先端面22aとベルト4とのギャップが0.4mm〜0.5mm程度となるように近接させて取付けられている。また、通常状態においては、細長支持体20aの平坦面21は前記直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜している。そのため、剥離プレート22の側面もまた、通常状態においては、前記直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜することとなる。
【0022】
したがって、剥離プレート22は、先端面22aと細長支持体20aの平坦面21と接触する一方の側面とにより形成される角部を剥離ローラ3のベルト4が掛け渡されている頂部付近に近接させて配置されることとなる。
【0023】
また、剥離プレート22は、支持部材20と連動して、初期角度θ1と所定角度θ2との間で回動する。すなわち、剥離プレート22は、支持部材20に支持されて、先端面22aがベルト4に近接する近接位置と、先端面22aが近接位置よりもベルト4から離間するように退避する退避位置との間で回動自在となる。
【0024】
図2に示す通常の用紙搬送では、記録紙Pは、剥離プレート22の細長支持体20aの平坦面21に接触させている一方の側面と対向する他方の側面と接触する。そのため、この剥離プレート22には、他方の側面に図2において左側に向けて力がかかる。ところで、剥離プレート22は、初期角度θ1となる位置を越えて先端が剥離ローラ3の表面に接触する方向(図2において右回り)には回動しないように位置決めされている。したがって、通常の用紙搬送経路では、剥離プレート22の先端が初期角度θ1を越えて図2において左側に移動することはない。
【0025】
一方、図3に示すようにジャムが発生した場合、ジャム紙Pgは剥離プレート22の先端面22aに接触する。そして、ジャム紙Pgが詰まることで、剥離プレート22の先端面22aが押される。これにより、剥離プレート22は、初期角度θ1から角度が大きくなる方向(図3において左回り)に回動する。つまり、本実施形態では、剥離プレート22は、先端面22aに力が掛かったときのみ、先端が図3において右側に移動するように回動する。
【0026】
図中符号10は第1の搬送ガイド、符号11は第2の搬送ガイド、符号12は第3の搬送ガイド、符号13は一対の排紙ローラを示している。
【0027】
第1の搬送ガイド10は、プレスローラ5の長手方向に沿うように形成されている。第1の搬送ガイド10は、一端縁側がプレスローラ5の上方に位置しており、剥離ローラ3を覆うように湾曲して、他端縁側が支持部材20の上方に延出している。すなわち、第1の搬送ガイド10は、ベルト4、剥離ローラ3、及び支持部材20の一部を覆うように配置されている。また、第1の搬送ガイド10は、その一端縁に、先端部がプレスローラ5と接するように設けられた複数の剥離爪10a(図2及び図3では1つのみ図示)を有している。剥離爪10aは、プレスローラ5の長手方向に互いに離間するように配置されている。これらの剥離爪10aの先端部は、ナイフエッジ状に形成されている。
【0028】
第2の搬送ガイド11は、例えば、金属製の略同形状の複数の板材11aを剥離ローラ3の長手方向に互いに離間配置させてなる。第2の搬送ガイド11、すなわち、複数の板材11aは、一端縁側が支持部材の上方に位置し、水平方向に近づくように湾曲して、他端縁側が排紙ローラに近接するように形成されている。第3の搬送ガイド12は、例えば、合成樹脂製の略同形状の複数の板材12aを剥離ローラ3の長手方向に互いに離間配置させてなる。第3の搬送ガイド12、すなわち、複数の板材12aは、第2の搬送ガイド11と対向するように配置されている。
【0029】
上述のように構成された定着装置1は、以下のように動作する。ヒートローラ2は、図において矢印B1の方向に回転駆動しているとともに、プレスローラ5は、図において矢印Cの方向に回転駆動している。そのため、ヒートローラ2とこのヒートローラ2に押圧するプレスローラ5との間に下方から導かれた記録紙Pは、図2に矢印A1で示すように上方に運ばれる。通常時においては、剥離プレート22は、先端面22aがベルト4に近接する近接位置とされているため、ベルト4と第1の搬送ガイド10との間を前記ベルト4に導かれて剥離ローラ3に運ばれた記録紙Pは、剥離プレート22により剥離ローラ3のベルト4が掛け渡されている頂部付近でこのベルト4から剥離される。そして、図2に矢印A2に示すように、剥離プレート22に沿って上昇し、第2の搬送ガイド11と第3の搬送ガイド12との間を通って、一対の排紙ローラ13に導かれて排紙される。
【0030】
また、図3に示すように、剥離プレート22の先端付近でジャムが発生した場合、ジャム紙Pgは、剥離プレート22の先端面22aに当接することがある。さらに、この状態で剥離ローラ3が回転駆動されると、ジャム紙Pgが剥離プレート22の先端面22aを下側から突き上げてしまうこととなる。このように先端面22aに押圧(ジャム紙Pgからの突き上げ力)が掛かると、剥離プレート22は、図3に矢印Eに示すように、先端面22aが前記近接位置よりもベルト4から離間するように退避する退避位置に向かって回動する。そのため、ジャム紙Pgからの押圧による剥離プレート22の変形や破損が抑制される。
【0031】
以上のように、本実施形態の定着装置1によれば、剥離プレート22が、先端面22aをベルト4に近接させる近接位置と、先端面22aに押圧が掛かったときに先端面22aを前記近接位置よりもベルトから離間する方向に退避させる退避位置との間で回動自在となるように、支持部材20に支持されている。そのため、ジャム紙Pgが剥離プレート22の先端面22aに当接して上方に突き上げても、剥離プレート22を剥離ローラ3の外面から離れる方向に逃すことができる。したがって、剥離プレート22の変形や破損を抑制することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、剥離プレートの変形や破損を抑制することができる定着装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る定着装置を示す斜視図。
【図2】図1の定着装置を示す側面図。
【図3】図1の定着装置を一部拡大して示す側面図。
【符号の説明】
1…定着装置、 2…ヒートローラ、 3…剥離ローラ、 4…ベルト、 5…プレスローラ、 20…支持部材、 21…(支持部材の)平坦面、 22…剥離プレート、 22a…(剥離プレートの)先端面
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の記録媒体に転写されたトナー像を加熱・加圧して記録媒体に定着させるような画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置としては、トナー像を記録紙に転写するとともに前記記録紙に転写されたトナー像を定着装置で定着させることにより、前記記録紙に画像を形成するものが知られている。
【0003】
この種の画像形成装置に備えられる定着装置としては、転写材(記録紙)を回転部材から剥離するための剥離部材を有するものがある。剥離部材としては、上流側剥離用先端部と下流側剥離用先端部とを備えたものが知られている。上流側剥離用先端部は、転写材の表面側に接触する表面側回転部材及び転写材の裏面側に接触する裏面側回転部材が圧接する領域であるニップを通過した転写材を表面側回転部材から剥離させるために、下流側剥離用先端部よりも転写材搬送上流側かつ表面側回転部材に隣接して配置されている。下流側剥離用先端部は、記ニップを通過した転写材を表面側回転部材から確実に剥離させるために、定着ローラと接触して設けられている。下流側剥離用先端部は、剥離不良が生じた際に回転部材に転写材が巻きつくのを抑制する目的で配置されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、定着装置としては、この他に、定着ローラから転写紙(記録紙)を剥離するための分離爪を有するものがある。この分離爪は、通常は直線形状であって紙詰まり時には定着ローラ側にのみ屈曲するように回転支点を有する支持部材と、この支持部材に回転自在に連結された爪先部とから成っている。この分離爪は、支持部材の回転支点が本体側に支持され、かつ、爪先部の爪先が定着ローラに所定の圧力で接している。また、爪先部には、定着ローラ側の側面に、紙詰まり時(支持部材屈曲時)に定着ローラの表面に当接してテコの作用により前記爪先を定着ローラの表面から離れさせるテコ部材が設けられている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−112283号公報(段落0019〜段落0024、図2)
【0006】
【特許文献2】
特開平5−307336号公報(段落0006〜段落0008、図4及び図5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、定着装置には、ヒートローラ及びこのヒートローラに押圧するプレスローラとの他に、ヒートローラと離間対向して配置された剥離ローラ及びヒートローラと剥離ローラとの間に掛け渡されたベルトをさらに具備させることがある。このような定着装置では、剥離ローラのベルトが掛け渡されている頂部付近で記録紙が剥離される。また、このような定着装置では、記録紙がベルトに貼り付いて剥離されなかったときのために、剥離ローラの前記頂部に隣接して剥離プレートが配置されている。
【0008】
しかしながら、剥離プレートは、0.3mm程度の極く薄い板材により形成されているため、ジャム発生時にジャム紙が剥離プレートの先端面に当接すると、剥離プレートが変形したり破損したりしてしまうことがある。
【0009】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、剥離プレートの変形や破損を抑制することができる定着装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の定着装置は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラとこのヒートローラに押圧するプレスローラとの間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体を通過させることで前記記録媒体に前記トナー像を定着させるように構成されている。そして、互いに離間対向して配置されたヒートローラと剥離ローラの間にベルトを掛け渡すとともに、剥離プレートを、剥離ローラの近傍に回動自在に設けられた支持部材によって、先端面がベルトに近接する近接位置と、先端面に押圧が掛かったときにこの先端面が近接位置よりもベルトから離間するように退避する退避位置との間で回動自在となるように支持させている。
【0011】
この発明によれば、剥離プレートが前記近接位置と前記退避位置との間で回動するため、ジャム紙が剥離プレートの先端面に当接しても、このジャム紙からの押圧によって剥離プレートを前記退避位置に回動させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して本発明の一実施形態を説明する。なお、図1では、後述する第1の搬送ガイド10を省略して示しているとともに、図2及び図3では、後述するヒンジ部材20bを省略して示している。
【0013】
図1に示す定着装置1は、例えば、電子写真複写機のような画像形成装置に備えられる。そして、この定着装置1は、ヒートローラ2とプレスローラ5との間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体としての記録紙Pを通過させることで、この記録紙Pにトナー像を定着させるものである。
【0014】
本実施形態の定着装置1は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラ2、記録紙Pをヒートローラ2から剥離させる剥離ローラ3、ヒートローラ2と剥離ローラ3との間に掛け渡されたベルト4、ヒートローラ2に押圧するプレスローラ5、剥離ローラ3の近傍に回動自在に設けられた支持部材20、支持部材20に支持された板状の剥離プレート22等を備えている。
【0015】
ヒートローラ2としては、例えば、筒状部材の内部に熱源としてのヒータランプが挿入されてなるものや、IH(誘導加熱)により筒状部材の外周面が加熱されるように構成されたもの等を用いることができる。ヒートローラ2は、図示しない回転駆動装置により図に矢印B1で示す方向に回転駆動される。
【0016】
剥離ローラ3は、ヒートローラ2と隣接して配置されている。本実施形態では、剥離ローラ3は、例えばヒートローラ2の上方に配置されている。剥離ローラ3の両端部からは軸部3a(図では一端部から延出する軸部3aのみ図示)が延出しているとともに、これらの軸部3aが図示しない軸受に回転自在に軸支されている。剥離ローラ3とヒートローラ2との間には、ベルト4が掛け渡されている。ヒートローラ2の回転は、ベルト4を介して剥離ローラ3に伝達されるので、剥離ローラ3は、ヒートローラ2の回転に従動し、図に矢印B2で示す方向に回転する。
【0017】
プレスローラ5は、回転軸5aと、この回転軸5aの外周を覆うように設けられた弾性部材5bとを備えている。弾性部材5bは、例えば、合成樹脂からなるスポンジ等を用いることができる。このプレスローラ5は、ヒートローラ2に押圧するように設けられている。回転軸5aは、図示しない軸受に回転自在に軸支されている。プレスローラ5は、図示しない回転駆動装置により、図に矢印Cで示す方向、すなわち、ヒートローラ2の回転方向と反対方向に所定の速度で回転駆動される。各ローラ2、3,5は、記録紙Pの幅よりも若干広くなるように、夫々略同じ長さに形成されている。
【0018】
剥離ローラ3の近傍には、支持部材20が回動自在に設けられている。詳しくは、支持部材20は、細長支持体20aと、一対のヒンジ部材20b(図では一側に設けられたヒンジ部材20bのみ図示)と、棒状のヒンジ金具20cとを有している。細長支持体20aは、剥離ローラ3の長手方向に沿うように細長形状に形成されている。この細長支持体20aは、平坦面21及び長手方向に沿って設けられたヒンジ金具20cが貫通する貫通孔(図示せず)を有している。一対のヒンジ部材20bは、細長支持体20aの両側に設けているとともに、例えば定着装置1を支持するステイ(図示せず)に固定されている。細長支持体20aは、一対のヒンジ部材20bにヒンジ金具20cを介して回動自在に取付けられている。
【0019】
本実施形態では、図3に示すように、細長支持体20aの平坦面21は、通常状態において、ヒートローラ2の中心T1と剥離ローラ3の中心T2とを結ぶ直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜するように、一対のヒンジ部材20bにより支持されている。また、細長支持体20aは、平坦面21が前記直線L対して、初期角度θ1よりも大きい所定角度θ2となる方向に回動自在とされている。
【0020】
剥離プレート22は、図1に示すように、剥離ローラ3の長手方向に沿うように細長形状に形成されている。剥離プレート22は、例えば、ステンレス等により形成された板材を用いることができる。剥離プレート22の板厚は、例えば、0.2mm〜0.5mm程度である。
【0021】
図3等に示すように、剥離プレート22は、その一方の側面を細長支持体20aの平坦面21に接触させて取付けられている。このとき、剥離プレート22は、細長支持体20aが初期角度θ1の状態において、先端面22aとベルト4とのギャップが0.4mm〜0.5mm程度となるように近接させて取付けられている。また、通常状態においては、細長支持体20aの平坦面21は前記直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜している。そのため、剥離プレート22の側面もまた、通常状態においては、前記直線Lに対して初期角度θ1だけ傾斜することとなる。
【0022】
したがって、剥離プレート22は、先端面22aと細長支持体20aの平坦面21と接触する一方の側面とにより形成される角部を剥離ローラ3のベルト4が掛け渡されている頂部付近に近接させて配置されることとなる。
【0023】
また、剥離プレート22は、支持部材20と連動して、初期角度θ1と所定角度θ2との間で回動する。すなわち、剥離プレート22は、支持部材20に支持されて、先端面22aがベルト4に近接する近接位置と、先端面22aが近接位置よりもベルト4から離間するように退避する退避位置との間で回動自在となる。
【0024】
図2に示す通常の用紙搬送では、記録紙Pは、剥離プレート22の細長支持体20aの平坦面21に接触させている一方の側面と対向する他方の側面と接触する。そのため、この剥離プレート22には、他方の側面に図2において左側に向けて力がかかる。ところで、剥離プレート22は、初期角度θ1となる位置を越えて先端が剥離ローラ3の表面に接触する方向(図2において右回り)には回動しないように位置決めされている。したがって、通常の用紙搬送経路では、剥離プレート22の先端が初期角度θ1を越えて図2において左側に移動することはない。
【0025】
一方、図3に示すようにジャムが発生した場合、ジャム紙Pgは剥離プレート22の先端面22aに接触する。そして、ジャム紙Pgが詰まることで、剥離プレート22の先端面22aが押される。これにより、剥離プレート22は、初期角度θ1から角度が大きくなる方向(図3において左回り)に回動する。つまり、本実施形態では、剥離プレート22は、先端面22aに力が掛かったときのみ、先端が図3において右側に移動するように回動する。
【0026】
図中符号10は第1の搬送ガイド、符号11は第2の搬送ガイド、符号12は第3の搬送ガイド、符号13は一対の排紙ローラを示している。
【0027】
第1の搬送ガイド10は、プレスローラ5の長手方向に沿うように形成されている。第1の搬送ガイド10は、一端縁側がプレスローラ5の上方に位置しており、剥離ローラ3を覆うように湾曲して、他端縁側が支持部材20の上方に延出している。すなわち、第1の搬送ガイド10は、ベルト4、剥離ローラ3、及び支持部材20の一部を覆うように配置されている。また、第1の搬送ガイド10は、その一端縁に、先端部がプレスローラ5と接するように設けられた複数の剥離爪10a(図2及び図3では1つのみ図示)を有している。剥離爪10aは、プレスローラ5の長手方向に互いに離間するように配置されている。これらの剥離爪10aの先端部は、ナイフエッジ状に形成されている。
【0028】
第2の搬送ガイド11は、例えば、金属製の略同形状の複数の板材11aを剥離ローラ3の長手方向に互いに離間配置させてなる。第2の搬送ガイド11、すなわち、複数の板材11aは、一端縁側が支持部材の上方に位置し、水平方向に近づくように湾曲して、他端縁側が排紙ローラに近接するように形成されている。第3の搬送ガイド12は、例えば、合成樹脂製の略同形状の複数の板材12aを剥離ローラ3の長手方向に互いに離間配置させてなる。第3の搬送ガイド12、すなわち、複数の板材12aは、第2の搬送ガイド11と対向するように配置されている。
【0029】
上述のように構成された定着装置1は、以下のように動作する。ヒートローラ2は、図において矢印B1の方向に回転駆動しているとともに、プレスローラ5は、図において矢印Cの方向に回転駆動している。そのため、ヒートローラ2とこのヒートローラ2に押圧するプレスローラ5との間に下方から導かれた記録紙Pは、図2に矢印A1で示すように上方に運ばれる。通常時においては、剥離プレート22は、先端面22aがベルト4に近接する近接位置とされているため、ベルト4と第1の搬送ガイド10との間を前記ベルト4に導かれて剥離ローラ3に運ばれた記録紙Pは、剥離プレート22により剥離ローラ3のベルト4が掛け渡されている頂部付近でこのベルト4から剥離される。そして、図2に矢印A2に示すように、剥離プレート22に沿って上昇し、第2の搬送ガイド11と第3の搬送ガイド12との間を通って、一対の排紙ローラ13に導かれて排紙される。
【0030】
また、図3に示すように、剥離プレート22の先端付近でジャムが発生した場合、ジャム紙Pgは、剥離プレート22の先端面22aに当接することがある。さらに、この状態で剥離ローラ3が回転駆動されると、ジャム紙Pgが剥離プレート22の先端面22aを下側から突き上げてしまうこととなる。このように先端面22aに押圧(ジャム紙Pgからの突き上げ力)が掛かると、剥離プレート22は、図3に矢印Eに示すように、先端面22aが前記近接位置よりもベルト4から離間するように退避する退避位置に向かって回動する。そのため、ジャム紙Pgからの押圧による剥離プレート22の変形や破損が抑制される。
【0031】
以上のように、本実施形態の定着装置1によれば、剥離プレート22が、先端面22aをベルト4に近接させる近接位置と、先端面22aに押圧が掛かったときに先端面22aを前記近接位置よりもベルトから離間する方向に退避させる退避位置との間で回動自在となるように、支持部材20に支持されている。そのため、ジャム紙Pgが剥離プレート22の先端面22aに当接して上方に突き上げても、剥離プレート22を剥離ローラ3の外面から離れる方向に逃すことができる。したがって、剥離プレート22の変形や破損を抑制することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、剥離プレートの変形や破損を抑制することができる定着装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る定着装置を示す斜視図。
【図2】図1の定着装置を示す側面図。
【図3】図1の定着装置を一部拡大して示す側面図。
【符号の説明】
1…定着装置、 2…ヒートローラ、 3…剥離ローラ、 4…ベルト、 5…プレスローラ、 20…支持部材、 21…(支持部材の)平坦面、 22…剥離プレート、 22a…(剥離プレートの)先端面
Claims (1)
- 少なくとも外周面が加熱されるヒートローラとこのヒートローラに押圧するプレスローラとの間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体を通過させることで前記記録媒体に前記トナー像を定着させる定着装置であって、
前記ヒートローラと離間対向して配置された剥離ローラと、
前記ヒートローラと前記剥離ローラとの間に掛け渡されたベルトと、
前記剥離ローラの近傍に回動自在に設けられた支持部材と、
先端面を有し、前記先端面が前記ベルトに近接する近接位置と、前記先端面に押圧が掛かったときに前記先端面が前記近接位置よりもベルトから離間するように退避する退避位置との間で回動自在となるように、前記支持部材に支持された板状の剥離プレートと、を具備する定着装置。
Priority Applications (4)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2003195787A JP2005031351A (ja) | 2003-07-11 | 2003-07-11 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2003195787A Pending JP2005031351A (ja) | 2003-07-11 | 2003-07-11 | 定着装置 |
Country Status (1)
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-
2003
- 2003-07-11 JP JP2003195787A patent/JP2005031351A/ja active Pending
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