JP2005030916A - ウエハの厚み測定装置および測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハに傷付けることなく、ウエハの厚みを正確に測定する測定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】厚み測定装置1は、ウエハ2を載置するテーブル部9を有する本体部3と、ウエハの厚みを測定する複数の測定部4と、測定部4を支持するスタンド6、測定部4に接続され電気信号を増幅し値を表示する表示装置5、テーブル部9に接続されテーブル部9上面のウエハ2を吸着させる吸引装置15から構成され、複数の測定部4にて同時にウエハ2の厚みを測定し、表示装置5にて平均値を算出することで、ウエハ2を移動させることなく、一度にウエハ2の厚みを測定することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】厚み測定装置1は、ウエハ2を載置するテーブル部9を有する本体部3と、ウエハの厚みを測定する複数の測定部4と、測定部4を支持するスタンド6、測定部4に接続され電気信号を増幅し値を表示する表示装置5、テーブル部9に接続されテーブル部9上面のウエハ2を吸着させる吸引装置15から構成され、複数の測定部4にて同時にウエハ2の厚みを測定し、表示装置5にて平均値を算出することで、ウエハ2を移動させることなく、一度にウエハ2の厚みを測定することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハの研削工程における接触式のウエハの厚み測定装置および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハを研削する工程においては、ウエハの厚みを精度良く測定することが求められている。厚み測定装置としては、ウエハに接触して測定する装置と非接触で測定する装置がある。
【0003】
非接触式の厚み測定装置は、レーザ光線やハロゲン光を利用し測定する光学式や、ウエハを誘電体として静電容量を測定する静電容量式がある。非接触式の厚み測定装置は、測定時にウエハに接触しないため傷を付けない等の利点がある。
【0004】
しかし、光学式では、ウエハ上面に形成した回路や、別のICチップ等を搭載したウエハを測定する場合には、照射する光源の測定位置が限られるので、ピンポイントで光源の位置合わせをするためのフォーカスの調整が困難となる。
【0005】
また、静電容量式では、測定するウエハ上面が一様であることが条件であるため、ウエハ上面に別のICチップを搭載した場合や、樹脂等を塗布した場合など、測定箇所によって静電容量が異なり測定できないことがある。
【0006】
また、非接触式は、装置規模が大型で高額である。
【0007】
そこで、ウエハの厚みの測定においては、非接触式では、煩雑な調整が必要な場合や測定が不可能な場合に、簡易で容易な接触式の厚み測定装置が用いられる。
【0008】
従来の接触式のウエハの厚み測定装置を図3に基づいて説明する。
【0009】
図3は、従来のウエハの厚み測定装置の構成を示す図である。
【0010】
このウエハの厚み測定装置は、一般的にデジタルゲージと呼ばれるゲージ20と、ウエハ21を載置するステージ22、ゲージ20を支持するスタンド23から構成され、ゲージ20をウエハ21の上面に測定子を当接させ、測定点でのウエハの厚みを測定する。
【0011】
ウエハの厚みは、複数箇所の厚みを測定して平均値を算出することで得られるので、従来の厚み測定装置では、ウエハ21をステージ22上面を前後左右に水平に移動させ、ゲージ20により複数箇所を測定して平均値を算出する。
【0012】
また、特許文献1に記載のウエハの厚み測定装置では、ウエハを研削する自動平面研削盤のロータリテーブルに配設されたチャック機構にウエハを吸着させ、ゲージにてウエハの研削加工面とチャック機構上面とを二点式インプロセスゲージにて、ウエハの厚みを測定する装置が記載されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平5−243355号公報 (段落番号0011−0014)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のデジタルゲージを使用する場合には、測定箇所が一箇所であるため、ウエハをステージの上面を前後左右に移動させ測定点を変えながら厚みを測定する必要があり、時間がかかるという問題がある。
【0015】
また、ウエハに反りがある場合、測定する箇所によって異なった厚みとなる。つまりウエハの中心部が上方へ膨らんだ状態に反っていると、中心部の測定値は厚みが大きく、周縁部は小さい値が測定される。測定者は、中心部と周縁部との差が大きすぎる場合には、ピンセット等で測定子を掴みウエハを押えることで、反りを修正する。この場合においても、測定者によって押圧する力が異なるため、厚みの測定にバラツキがおこるという問題が発生する。
【0016】
特許文献1におけるウエハの厚み測定装置においては、ウエハをチャック機構に吸着させることで反りを抑止することは可能であるが、チャック機構を回転させながら測定するため、ゲージ先端の測定子が、ウエハ上面に傷を付けることがある。また、測定箇所がウエハの所定の円周上であるため、ウエハ全体としての厚みを計測することができない。
【0017】
本発明は、ウエハに傷付けることなく、ウエハの厚みを早く正確に測定する測定装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、複数の貫通孔を有しウエハを載置するテーブル部と、前記テーブル部の下面から前記貫通孔を介して上面に載置した前記ウエハを吸着させる吸引装置と、前記ウエハ上面に当接し厚みを測定する複数の測定部と、前記測定部の測定結果に基づいて表示を行う表示装置から構成されるものである。
【0019】
これにより、吸引装置がウエハをテーブル部に吸着させ、ウエハの反りを抑止し、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを正確に測定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本願の請求項1に記載の発明は、複数の貫通孔を有しウエハを載置するテーブル部と、前記テーブル部の下面から前記貫通孔を介して上面に載置した前記ウエハを吸着させる吸引装置と、前記ウエハ上面に当接し厚みを測定する複数の測定部と、前記測定部の測定結果に基づいて表示を行う表示装置から構成されることを特徴とするウエハの厚み測定装置としたものであり、吸引装置によりウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止することができ、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0021】
本願の請求項2に記載の発明は、前記表示装置は、前記複数の測定部の結果に基づき、平均値を算出して表示することを特徴とする請求項1のウエハの厚み測定装置としたものであり、測定部にて測定した複数箇所の厚みを表示装置にて平均値を算出し表示することでウエハの厚みの測定が容易となる。
【0022】
本願の請求項3に記載の発明は、ウエハの厚みを測定する測定方法であって、複数の貫通孔を有するテーブル部上面に前記ウエハを載置し、前記テーブル下面より吸引装置により吸引して前記ウエハを前記テーブル部に吸着し、前記ウエハ上面に複数箇所の厚みを測定する複数の測定部を当接し、前記測定部により複数箇所の厚みを同時に測定し、その測定結果に基づき平均値を算出してウエハの厚みとすることを特徴とするウエハの厚み測定方法であり、吸引装置によりウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止することができ、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0023】
ここで、テーブル部が有する複数の貫通孔は、テーブル部上面から下面に空気が通過できる孔をいい、孔の形状は、円筒形状、四角柱状、多角柱状または網目状などが可能である。また、テーブル部へ配置については、十字状、放射状、渦巻き状等または規則性を持たない位置とすることが可能である。
【0024】
テーブル部を多孔質セラミックで形成することが望ましい。テーブル部を多孔質セラミックで形成することで、テーブル部表面を水平に加工でき、熱による膨張等の影響を受けにくく、テーブル部の下面からの吸引により全体に形成された孔を介して、ウエハを均一に吸着させることができる。
【0025】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図1に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態のウエハの厚み測定装置の構成を示す図である。
【0027】
厚み測定装置1は、本体部3と、測定部4と、スタンド6、表示装置5、吸引装置15から構成されている。
【0028】
本体部3は、ステージ7と、ウエハ2を載置させる載置台8から構成されている。
【0029】
載置台8は、ウエハ2の形状に合わせて円形をしており、円形状のテーブル部9とその外周を周縁部12で構成し、周縁部12は金属で、テーブル部9は多孔質セラミックにて形成されている。載置台8は、4インチウエハを測定する装置では直径は約12cm程度である。
【0030】
測定部4は、スタンド6に支持されており、測定部4を5本備えることで5箇所の厚みを測定する。測定部4は、電気マイクロメータと呼ばれるセンサープローブが使用できる。また、測定部4の先端は、直径2mm程度あり、ウエハ2に当接する際に、ウエハ2上面に形成された回路の微細な凸凹に入らない大きさとしている。
【0031】
表示装置5は、各測定部4に接続され、測定部4からの電気信号を増幅するセンサーアンプを含み、測定部4にて測定した厚みを表示し、それぞれの値から平均値を算出し表示する機能を有する。
【0032】
吸引装置15は、電磁弁10、11を介して測定部4と周縁部12へ接続されている。吸引装置15の吸引により測定部4の昇降動作と、ウエハ2をテーブル部9上面へ吸着させる機能を持つ。
【0033】
電磁弁10は、測定部4と吸引装置15の間に接続され、測定部4の昇降動作を制御する。電磁弁11は、載置台8と吸引装置15の間に接続され、ウエハ2をテーブル部9上面へ吸着または解放させる制御を行う。
【0034】
次にテーブル部9にウエハ2を吸着させる構成について詳しく説明する。
【0035】
図2は、載置台8の断面を示す図である。
【0036】
テーブル部9は、周縁部12と上面の位置を合わせてあり、テーブル部9の厚みは周縁部12より薄く形成され空間部14を形成している。
【0037】
周縁部12に電磁弁11を介して吸引装置15からの管13が接続されている。吸引装置15にて吸引することで、空間部14を真空に近い状態とし、吸気がテーブル部9全体に形成された孔を介してテーブル部9の上面まで達するので、テーブル部9上面に載置したウエハ2を吸着させることができる。
【0038】
以上のように構成されたウエハの厚み測定装置1を使用してウエハの厚みを測定する方法について説明を行う。
【0039】
まず、前準備として測定部4を、スタンド6を調整してテーブル部9へ当接させ基準位置とする。この基準位置の調整は一度行えばよく、厚み測定装置1の組立時に測定部4の位置をスタンド6により決める。以降、ウエハの測定に際しては、テーブル部9に測定部4が当接した状態で、表示装置5のオフセット調整を行うことで、基準位置の微調整をする。
【0040】
電磁弁10を開き、吸引装置15の吸引により、各測定部4を上方へ移動させる。
【0041】
次に、測定対象であるウエハ2をテーブル部9へ、ウエハ2とテーブル部9の中心点が合致するように載置する。
【0042】
そして、電磁弁11を開く。吸引装置15の吸引により、テーブル部9全体に形成された孔を介して上面から吸引されるので、テーブル部9に載置したウエハ2はテーブル部9の上面に吸着される。
【0043】
ウエハ2は、平面に形成されたテーブル部9の上面に合わせて吸着するので、反った状態のウエハ2は平面となる。
【0044】
電磁弁10を閉じ、各測定部4を下方へ降ろし、測定部4の先端をウエハ2へ当接させる。
【0045】
各測定部4は、ウエハの厚み分変位した値を電気信号に変換し表示装置へ送る。表示装置5は電気信号を受け解析し、厚みとして表示する。表示装置5は、5本の測定部4の厚みをそれぞれ表示するとともに平均値を表示する。この表示装置にて表示された平均値が、ウエハ2の厚みとなる。
【0046】
最後に、電磁弁10を開き、測定部4を上方へ移動させるとともに、電磁弁11を閉じウエハ2の吸着を解除する。
【0047】
以上のように本発明においては、ウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止し、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0048】
なお、本実施形態では、測定部を5本備えて測定を行ったが、本発明は5本に限るものではなく、例えば、6本以上備えた場合でも、それぞれの測定部に表示装置および吸引装置を接続することで同様に測定が可能である。
【0049】
また、本実施形態では、吸引装置、表示装置を本体部の外部とした構成であるが、本体部内へ収納し、一つの筐体とする構成としても可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、テーブル部の下面からテーブル部に形成した貫通孔を介して吸引装置により吸引を行いテーブル部上面に載置したウエハを吸着させることで、ウエハの反りによる測定誤差を排除することができるので、正確な測定が可能である。また、複数設けた測定部により同時にウエハの周縁部、中心部等の複数箇所の厚みを測定し、平均値を算出することで、迅速な測定が可能である。
【0051】
複数箇所の厚みを測定する際に、ウエハを移動させる必要がないため、ウエハに傷を付けることがなく、安定して測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のウエハの厚み測定装置の構成を示す図
【図2】載置台の断面を示す図
【図3】従来の接触式のウエハの厚み測定装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 厚み測定装置
2 ウエハ
3 本体部
4 測定部
5 表示装置
6 スタンド
7 ステージ
8 載置台
9 テーブル部
10 電磁弁
11 電磁弁
12 周縁部
13 管
14 空間部
15 吸引装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハの研削工程における接触式のウエハの厚み測定装置および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハを研削する工程においては、ウエハの厚みを精度良く測定することが求められている。厚み測定装置としては、ウエハに接触して測定する装置と非接触で測定する装置がある。
【0003】
非接触式の厚み測定装置は、レーザ光線やハロゲン光を利用し測定する光学式や、ウエハを誘電体として静電容量を測定する静電容量式がある。非接触式の厚み測定装置は、測定時にウエハに接触しないため傷を付けない等の利点がある。
【0004】
しかし、光学式では、ウエハ上面に形成した回路や、別のICチップ等を搭載したウエハを測定する場合には、照射する光源の測定位置が限られるので、ピンポイントで光源の位置合わせをするためのフォーカスの調整が困難となる。
【0005】
また、静電容量式では、測定するウエハ上面が一様であることが条件であるため、ウエハ上面に別のICチップを搭載した場合や、樹脂等を塗布した場合など、測定箇所によって静電容量が異なり測定できないことがある。
【0006】
また、非接触式は、装置規模が大型で高額である。
【0007】
そこで、ウエハの厚みの測定においては、非接触式では、煩雑な調整が必要な場合や測定が不可能な場合に、簡易で容易な接触式の厚み測定装置が用いられる。
【0008】
従来の接触式のウエハの厚み測定装置を図3に基づいて説明する。
【0009】
図3は、従来のウエハの厚み測定装置の構成を示す図である。
【0010】
このウエハの厚み測定装置は、一般的にデジタルゲージと呼ばれるゲージ20と、ウエハ21を載置するステージ22、ゲージ20を支持するスタンド23から構成され、ゲージ20をウエハ21の上面に測定子を当接させ、測定点でのウエハの厚みを測定する。
【0011】
ウエハの厚みは、複数箇所の厚みを測定して平均値を算出することで得られるので、従来の厚み測定装置では、ウエハ21をステージ22上面を前後左右に水平に移動させ、ゲージ20により複数箇所を測定して平均値を算出する。
【0012】
また、特許文献1に記載のウエハの厚み測定装置では、ウエハを研削する自動平面研削盤のロータリテーブルに配設されたチャック機構にウエハを吸着させ、ゲージにてウエハの研削加工面とチャック機構上面とを二点式インプロセスゲージにて、ウエハの厚みを測定する装置が記載されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平5−243355号公報 (段落番号0011−0014)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のデジタルゲージを使用する場合には、測定箇所が一箇所であるため、ウエハをステージの上面を前後左右に移動させ測定点を変えながら厚みを測定する必要があり、時間がかかるという問題がある。
【0015】
また、ウエハに反りがある場合、測定する箇所によって異なった厚みとなる。つまりウエハの中心部が上方へ膨らんだ状態に反っていると、中心部の測定値は厚みが大きく、周縁部は小さい値が測定される。測定者は、中心部と周縁部との差が大きすぎる場合には、ピンセット等で測定子を掴みウエハを押えることで、反りを修正する。この場合においても、測定者によって押圧する力が異なるため、厚みの測定にバラツキがおこるという問題が発生する。
【0016】
特許文献1におけるウエハの厚み測定装置においては、ウエハをチャック機構に吸着させることで反りを抑止することは可能であるが、チャック機構を回転させながら測定するため、ゲージ先端の測定子が、ウエハ上面に傷を付けることがある。また、測定箇所がウエハの所定の円周上であるため、ウエハ全体としての厚みを計測することができない。
【0017】
本発明は、ウエハに傷付けることなく、ウエハの厚みを早く正確に測定する測定装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、複数の貫通孔を有しウエハを載置するテーブル部と、前記テーブル部の下面から前記貫通孔を介して上面に載置した前記ウエハを吸着させる吸引装置と、前記ウエハ上面に当接し厚みを測定する複数の測定部と、前記測定部の測定結果に基づいて表示を行う表示装置から構成されるものである。
【0019】
これにより、吸引装置がウエハをテーブル部に吸着させ、ウエハの反りを抑止し、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを正確に測定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本願の請求項1に記載の発明は、複数の貫通孔を有しウエハを載置するテーブル部と、前記テーブル部の下面から前記貫通孔を介して上面に載置した前記ウエハを吸着させる吸引装置と、前記ウエハ上面に当接し厚みを測定する複数の測定部と、前記測定部の測定結果に基づいて表示を行う表示装置から構成されることを特徴とするウエハの厚み測定装置としたものであり、吸引装置によりウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止することができ、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0021】
本願の請求項2に記載の発明は、前記表示装置は、前記複数の測定部の結果に基づき、平均値を算出して表示することを特徴とする請求項1のウエハの厚み測定装置としたものであり、測定部にて測定した複数箇所の厚みを表示装置にて平均値を算出し表示することでウエハの厚みの測定が容易となる。
【0022】
本願の請求項3に記載の発明は、ウエハの厚みを測定する測定方法であって、複数の貫通孔を有するテーブル部上面に前記ウエハを載置し、前記テーブル下面より吸引装置により吸引して前記ウエハを前記テーブル部に吸着し、前記ウエハ上面に複数箇所の厚みを測定する複数の測定部を当接し、前記測定部により複数箇所の厚みを同時に測定し、その測定結果に基づき平均値を算出してウエハの厚みとすることを特徴とするウエハの厚み測定方法であり、吸引装置によりウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止することができ、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0023】
ここで、テーブル部が有する複数の貫通孔は、テーブル部上面から下面に空気が通過できる孔をいい、孔の形状は、円筒形状、四角柱状、多角柱状または網目状などが可能である。また、テーブル部へ配置については、十字状、放射状、渦巻き状等または規則性を持たない位置とすることが可能である。
【0024】
テーブル部を多孔質セラミックで形成することが望ましい。テーブル部を多孔質セラミックで形成することで、テーブル部表面を水平に加工でき、熱による膨張等の影響を受けにくく、テーブル部の下面からの吸引により全体に形成された孔を介して、ウエハを均一に吸着させることができる。
【0025】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図1に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態のウエハの厚み測定装置の構成を示す図である。
【0027】
厚み測定装置1は、本体部3と、測定部4と、スタンド6、表示装置5、吸引装置15から構成されている。
【0028】
本体部3は、ステージ7と、ウエハ2を載置させる載置台8から構成されている。
【0029】
載置台8は、ウエハ2の形状に合わせて円形をしており、円形状のテーブル部9とその外周を周縁部12で構成し、周縁部12は金属で、テーブル部9は多孔質セラミックにて形成されている。載置台8は、4インチウエハを測定する装置では直径は約12cm程度である。
【0030】
測定部4は、スタンド6に支持されており、測定部4を5本備えることで5箇所の厚みを測定する。測定部4は、電気マイクロメータと呼ばれるセンサープローブが使用できる。また、測定部4の先端は、直径2mm程度あり、ウエハ2に当接する際に、ウエハ2上面に形成された回路の微細な凸凹に入らない大きさとしている。
【0031】
表示装置5は、各測定部4に接続され、測定部4からの電気信号を増幅するセンサーアンプを含み、測定部4にて測定した厚みを表示し、それぞれの値から平均値を算出し表示する機能を有する。
【0032】
吸引装置15は、電磁弁10、11を介して測定部4と周縁部12へ接続されている。吸引装置15の吸引により測定部4の昇降動作と、ウエハ2をテーブル部9上面へ吸着させる機能を持つ。
【0033】
電磁弁10は、測定部4と吸引装置15の間に接続され、測定部4の昇降動作を制御する。電磁弁11は、載置台8と吸引装置15の間に接続され、ウエハ2をテーブル部9上面へ吸着または解放させる制御を行う。
【0034】
次にテーブル部9にウエハ2を吸着させる構成について詳しく説明する。
【0035】
図2は、載置台8の断面を示す図である。
【0036】
テーブル部9は、周縁部12と上面の位置を合わせてあり、テーブル部9の厚みは周縁部12より薄く形成され空間部14を形成している。
【0037】
周縁部12に電磁弁11を介して吸引装置15からの管13が接続されている。吸引装置15にて吸引することで、空間部14を真空に近い状態とし、吸気がテーブル部9全体に形成された孔を介してテーブル部9の上面まで達するので、テーブル部9上面に載置したウエハ2を吸着させることができる。
【0038】
以上のように構成されたウエハの厚み測定装置1を使用してウエハの厚みを測定する方法について説明を行う。
【0039】
まず、前準備として測定部4を、スタンド6を調整してテーブル部9へ当接させ基準位置とする。この基準位置の調整は一度行えばよく、厚み測定装置1の組立時に測定部4の位置をスタンド6により決める。以降、ウエハの測定に際しては、テーブル部9に測定部4が当接した状態で、表示装置5のオフセット調整を行うことで、基準位置の微調整をする。
【0040】
電磁弁10を開き、吸引装置15の吸引により、各測定部4を上方へ移動させる。
【0041】
次に、測定対象であるウエハ2をテーブル部9へ、ウエハ2とテーブル部9の中心点が合致するように載置する。
【0042】
そして、電磁弁11を開く。吸引装置15の吸引により、テーブル部9全体に形成された孔を介して上面から吸引されるので、テーブル部9に載置したウエハ2はテーブル部9の上面に吸着される。
【0043】
ウエハ2は、平面に形成されたテーブル部9の上面に合わせて吸着するので、反った状態のウエハ2は平面となる。
【0044】
電磁弁10を閉じ、各測定部4を下方へ降ろし、測定部4の先端をウエハ2へ当接させる。
【0045】
各測定部4は、ウエハの厚み分変位した値を電気信号に変換し表示装置へ送る。表示装置5は電気信号を受け解析し、厚みとして表示する。表示装置5は、5本の測定部4の厚みをそれぞれ表示するとともに平均値を表示する。この表示装置にて表示された平均値が、ウエハ2の厚みとなる。
【0046】
最後に、電磁弁10を開き、測定部4を上方へ移動させるとともに、電磁弁11を閉じウエハ2の吸着を解除する。
【0047】
以上のように本発明においては、ウエハをテーブル部に吸着させることでウエハの反りを抑止し、複数の測定部で一度に複数箇所の測定点の厚みを測定できる。
【0048】
なお、本実施形態では、測定部を5本備えて測定を行ったが、本発明は5本に限るものではなく、例えば、6本以上備えた場合でも、それぞれの測定部に表示装置および吸引装置を接続することで同様に測定が可能である。
【0049】
また、本実施形態では、吸引装置、表示装置を本体部の外部とした構成であるが、本体部内へ収納し、一つの筐体とする構成としても可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、テーブル部の下面からテーブル部に形成した貫通孔を介して吸引装置により吸引を行いテーブル部上面に載置したウエハを吸着させることで、ウエハの反りによる測定誤差を排除することができるので、正確な測定が可能である。また、複数設けた測定部により同時にウエハの周縁部、中心部等の複数箇所の厚みを測定し、平均値を算出することで、迅速な測定が可能である。
【0051】
複数箇所の厚みを測定する際に、ウエハを移動させる必要がないため、ウエハに傷を付けることがなく、安定して測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のウエハの厚み測定装置の構成を示す図
【図2】載置台の断面を示す図
【図3】従来の接触式のウエハの厚み測定装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 厚み測定装置
2 ウエハ
3 本体部
4 測定部
5 表示装置
6 スタンド
7 ステージ
8 載置台
9 テーブル部
10 電磁弁
11 電磁弁
12 周縁部
13 管
14 空間部
15 吸引装置
Claims (3)
- 複数の貫通孔を有しウエハを載置するテーブル部と、前記テーブル部の下面から前記貫通孔を介して上面に載置した前記ウエハを吸着させる吸引装置と、前記ウエハ上面に当接し厚みを測定する複数の測定部と、前記測定部の測定結果に基づいて表示を行う表示装置から構成されることを特徴とするウエハの厚み測定装置。
- 前記表示装置は、前記複数の測定部の結果に基づき、平均値を算出して表示することを特徴とする請求項1のウエハの厚み測定装置。
- ウエハの厚みを測定する測定方法であって、複数の貫通孔を有するテーブル部上面に前記ウエハを載置し、前記テーブル下面より吸引装置により吸引して前記ウエハを前記テーブル部に吸着し、前記ウエハ上面に複数箇所の厚みを測定する複数の測定部を当接し、前記測定部により複数箇所の厚みを同時に測定し、その測定結果に基づき平均値を算出してウエハの厚みとすることを特徴とするウエハの厚み測定方法。
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2003
- 2003-07-14 JP JP2003196403A patent/JP2005030916A/ja active Pending
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