JP2005029493A - エストロゲンレセプター傷害抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【目的】マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤を提供する。
【構成】本発明はマンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤である。マンネンタケ属に属するキノコの抽出物は優れたエストロゲンレセプター傷害抑制効果を示した。マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤は安全で優れた老化防止効果を示した。マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とする化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品も安全で優れた老化防止効果を示した。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、エストロゲンレセプター傷害抑制剤に関し、特に皮膚老徴のひとつであるくすみやシワの形成防止にその有効性を発揮するエストロゲンレセプター傷害抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
エストロゲンとは、いわゆる女性ホルモンのひとつであり、女性の健康維持に大切な働きを持っている。皮膚においてもエストロゲンは、ケラチノサイトの増殖促進及び線維芽細胞におけるコラーゲンやプロテオグリカンの生成促進作用を有し、表皮の新陳代謝や真皮の弾力性維持に重要な役割を果たしている(非特許文献1〜3参照)。これらエストロゲンの皮膚細胞に及ぼす作用は皮膚細胞に存在するエストロゲンレセプターに結合して発揮されることから、エストロゲンレセプターが傷害を受けるとエストロゲンが存在してもその作用は現れなくなる。
更年期障害とは、不定愁訴とよばれる他人には分からない不快感をともなうもので、女性にとってそれらの症状に対する悩みは深刻である。更年期障害のいくつかの症状はエストロゲンの低下が原因といわれているが、エストロゲンレセプターが傷害を受けることも更年期障害のいくつかの症状の原因になりうる。
マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とする化粧料としては、特許文献1が知られているが、この抽出物にエストロゲンレセプター傷害に対する抑制作用があることは知られていなかった。
【0003】
【非特許文献1】
Uzaka,M.,Biochim.Biophys.Acta.,1981,673,387−393
【非特許文献2】
Varila,E.,Br.J.Obstet.Gynaecol.,1995,102,985−989
【非特許文献3】
Urano,R.,J.Dermatol.Sci.,1995,9,176−184
【特許文献1】
特願2001−242002号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
皮膚に対するエストロゲンの作用低下は、表皮の新陳代謝低下や真皮の弾力性低下を引き起こし、くすみ、シワ等、皮膚の老化につながると考えられる。また、全身的には更年期障害の症状につながる。エストロゲンの減少による作用低下に対しては、エストロゲンの投与やその分泌を促進することが有効であるが、エストロゲンレセプターの傷害による作用低下についてはその傷害を抑制することが重要であり、それが皮膚老化あるいは更年期障害の症状の予防、改善策のひとつになると考えられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この様な事情により、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、マンネンタケ属に属するキノコの抽出物が、紫外線照射による皮膚細胞のエストロゲンレセプター傷害に対して、優れた抑制効果を持つことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤である。
【0007】
マンネンタケ属は、担子菌類(Basidiomycetes)、ヒダナシタケ目(Aphyllophorales)、サルノコシカケ科(Polyporaceae)、マンネンタケ族(Ganodermeae)に属し、マンネンタケ、マゴジャクシ、シママンネンタケ、ツノマンネンタケ、オオマンネンタケ、コウモリマンネンタケ、ツガノマンネンタケなどが含まれる。また、マンネンタケとしては、霊芝(赤芝)、黒霊芝(黒芝)、紫芝、青芝、黄芝、白芝などが神農本草経に記載されている。これらの学名は、非特許文献4によると、霊芝(学名:Ganoderma lucidum)、黒霊芝(学名:Ganoderma atrum)、紫芝(学名:Ganoderma sinense)に分類されているが、それに限定されるものでない。
【0008】
【非特許文献4】
Acta Microbiologica Sinica,1979,19,265−279
【0009】
本発明で用いられる黒霊芝(黒芝)は、主に南中国(上海以南)において、カエデ科の樹木に生育する。効能について、神農本草経によれば、黒霊芝は、尿閉や排尿困難で、下腹部が脹満する症状の治療をし、排尿を促し、腎臓の機能を高めると記載されている。
【0010】
本発明で用いられる霊芝(赤芝)は、広葉樹に広く生育する。効能について、神農本草経によれば、霊芝は主に結胸(心下痛があり、しこりのある病症)を治療し、心臓の機能を強め、活力を補い、思考力を増強して物忘れを防ぐと記載されている。
【0011】
本発明で用いられるマゴジャクシ(学名:Ganoderma neojaponicum)は、霊芝とは分類上、区別されている。
【0012】
以上マンネンタケ属に属するキノコのなかでも、マンネンタケやマゴジャクシが好ましい。
【0013】
本発明で使用するマンネンタケ属に属するキノコの抽出物は、マンネンタケ属に属するキノコの子実体から抽出して得られるものである。その調製方法は特に限定されず、例えば加熱抽出したものであっても良いし、常温抽出したものであっても良い。また、上記抽出物の中には市販されているものもあり、これらを用いることができる。
【0014】
抽出する溶媒としては、例えば、水、低級1価アルコール類(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等)、液状多価アルコール(1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等)、炭化水素(ベンゼン、ヘキサン、ペンタン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)、アセトニトリル等があげられる。好ましくは、水、低級1価アルコール及び液状多価アルコールが良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は1種でも2種以上を混合して用いても良い。
【0015】
また、マンネンタケ属に属するキノコの抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈、濾過等の処理及び活性炭等による脱色、脱臭処理をしても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。
【0016】
本発明のエストロゲンレセプター傷害抑制剤には、上記マンネンタケ属に属するキノコの抽出物をそのまま使用しても良く、効果を損なわない範囲内で、通常の食品、化粧品、医薬部外品、医薬品に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、安定剤、保存剤、結合剤、崩壊剤等の成分を配合することもできる。
【0017】
本発明に用いるエストロゲンレセプター傷害抑制剤は、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品のいずれにも用いることができ、その剤型としては、例えば、錠菓、飲料、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、坐剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤などを含む)等が挙げられる。
【0018】
本発明に用いるマンネンタケ属に属するキノコの抽出物の配合量は特に限定されないが、本発明のエストロゲンレセプター傷害抑制剤全量に対し、乾燥物に換算して0.0001〜75重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.001〜30重量%である。0.0001重量%以下ではエストロゲンレセプター傷害抑制効果が低く、また75重量%を超えても効果に大きな増強はみられにくく、効率的でない。また、添加の方法については、予め加えておいても製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
【0019】
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す配合量は重量%を示す。
【0020】
製造例1 マゴジャクシの熱水抽出物
マゴジャクシの乾燥物20gに400mLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してマゴジャクシの熱水抽出物2.0gを得た。
【0021】
製造例2 黒霊芝の熱水抽出物
黒霊芝の乾燥物20gに400mLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して黒霊芝の熱水抽出物1.3gを得た。
【0022】
製造例3 霊芝の熱水抽出物
霊芝の乾燥物20gに400mLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して霊芝の熱水抽出物1.4gを得た。
【0023】
製造例4 マゴジャクシのエタノール抽出物
マゴジャクシの乾燥物100gに900mLのエタノールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮乾固してマゴジャクシのエタノール抽出物1.5gを得た。
【0024】
製造例5 黒霊芝のエタノール抽出物
黒例芝の乾燥物100gに900mLのエタノールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮乾固して黒霊芝のエタノール抽出物1.5gを得た。
【0025】
製造例6 霊芝のエタノール抽出物
霊芝の乾燥物100gに900mLのエタノールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、その濾液を濃縮乾固して霊芝のエタノール抽出物1.6gを得た。
【0026】
製造例7 マゴジャクシの1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物
マゴジャクシの乾燥物100gに1kgの精製水及び1kgの1,3−ブチレングリコールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、マゴジャクシの1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物1.9kgを得た。
【0027】
製造例8 黒霊芝の1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物
黒霊芝の乾燥物100gに1kgの精製水及び1kgの1,3−ブチレングリコールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、黒霊芝の1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物1.9kgを得た。
【0028】
製造例9 霊芝の1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物
霊芝の乾燥物100gに1kgの精製水及び1kgの1,3−ブチレングリコールを加え、常温で7日間抽出した後、不溶物を濾過し、霊芝の1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物1.9kgを得た。
【0029】
実施例1 クリーム
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシの熱水抽出物(製造例1) 0.05
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.1,3−ブチレングリコール 8.5
12.パラオキシ安息香酸エチル 0.05
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.精製水 68.1
[製造方法]成分2〜9を加熱して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11〜14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
【0030】
比較例1 従来のクリーム
実施例1において、マゴジャクシの熱水抽出物を精製水に置き換えたものを従来のクリームとした。
【0031】
実施例2 化粧水
処方 配合量(重量%)
1.黒霊芝の熱水抽出物(製造例2) 0.01
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 0.1
11.精製水 84.56
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
【0032】
実施例3 乳液
処方 配合量(重量%)
1.霊芝の熱水抽出物(製造例3) 0.05
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水 73.15
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
【0033】
実施例4 軟膏
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシのエタノール抽出物(製造例4) 1.0
2.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
3.モノステアリン酸グリセリン 10.0
4.流動パラフィン 5.0
5.セタノール 6.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
7.プロピレングリコール 10.0
8.精製水 65.9
[製造方法]成分2〜5を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び6〜8を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
【0034】
実施例5 ファンデーション
処方 配合量(重量%)
1.黒霊芝のエタノール抽出物(製造例5) 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0
(20E.O.)
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
10.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
11.ベントナイト 0.5
12.プロピレングリコール 4.0
13.トリエタノールアミン 1.1
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
15.二酸化チタン 8.0
16.タルク 4.0
17.ベンガラ 1.0
18.黄酸化鉄 2.0
19.香料 0.1
20.精製水 60.0
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分20に成分10をよく膨潤させ、続いて、成分1及び11〜14を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分15〜18を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この水相に油相をかき混ぜながら加え、冷却し、45℃で成分19を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
【0035】
実施例6 浴用剤
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシの1,3−ブチレングリコール 5.0
水溶液抽出物(製造例7)
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 0.05
4.香料 0.25
5.無水硫酸ナトリウム 44.7
[製造方法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
【0036】
実施例7 錠菓
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシの熱水抽出物(製造例1) 2.0
2.乾燥コーンスターチ 50.0
3.エリスリトール 38.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 0.25
7.水 1.75
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成形する。成形した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
【0037】
実施例8 飲料
処方 配合量(重量%)
1.黒霊芝の熱水抽出物(製造例2) 1.0
2.ステビア 0.05
3.リンゴ酸 5.0
4.香料 0.1
5.水 93.85
[製造方法]成分2及び3を少量の水に溶解する。次いで、成分1及び4、5を加えて混合する。
【0038】
実施例9 錠剤
処方 配合量(重量%)
1.霊芝の熱水抽出物(製造例3) 10.0
2.トウモロコシデンプン 10.0
3.精製白糖 20.0
4.カルボキシメチルセルロース 10.0
5.微結晶セルロース 35.0
6.ポリビニルピロリドン 5.0
7.タルク 10.0
[製造方法]成分1〜5を混合し、次いで成分6の水溶液を結合剤として加えて常法により顆粒化した。これに滑沢剤として成分7を加えて配合した後、1錠100mgの錠剤に打錠した。
【0039】
実施例10 散剤
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシの熱水抽出物(製造例1) 10.0
2.トウモロコシデンプン 40.0
3.微結晶セルロース 50.0
[製造方法]上記成分を混合し、常法により散剤とした。
【0040】
実施例11 注射剤
処方 配合量(重量%)
1.マゴジャクシの熱水抽出物(製造例1) 1.0
2.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 3.7
3.ゴマ油 0.2
4.塩化ナトリウム 0.9
5.プロピレングリコール 4.0
6.リン酸緩衝液(0.1M、pH6.0) 10.0
7.蒸留水 80.2
[製造方法]成分1、2、3及び成分5の半量を混合して約80℃で加温溶解し、これに成分4、6と成分5の半量を予め溶解した成分7を約80℃に加温して加え全量を1000mLの水溶液とした。この水溶液を1mLのアンプルに分注して熔閉した後、加熱滅菌した。
【0041】
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
【0042】
実験例1 エストロゲンレセプターの減少抑制試験
エストロゲンレセプターの減少抑制効果を下記の条件にて測定した。
【0043】
コンフルエントな状態の正常ヒト皮膚線維芽細胞に30mJ/cmのUVBを照射した。次に10μg/mlの試料を添加したEagle’s MEM培地にてさらに24時間培養した後、総タンパクの抽出を行った。このタンパク10μgをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した後、トランスファーメンブレン(ミリポア)にブロッティングした。ブロッティング終了後、1次抗体としてEstrogen Receptor Ab−11抗体(NeoMarkers)、2次抗体としてAnti−Mouse IgG HRP−Linkedantibody(アマシャムファルマシア)、検出試薬としてECLウエスタンブロッティング検出試薬(アマシャム)を用いてエストロゲンレセプタータンパクをバンドとして検出した。これらのバンドをデンシトメーターにて定量化した。UVB未照射の細胞に対し、UVBを照射された細胞ではエストロゲンレセプタータンパクの減少がみられる。このコントロールのエストロゲンレセプタータンパク量に対する試料添加時のエストロゲンレセプタータンパク量値からエストロゲンレセプターの減少抑制率を求めた。
【0044】
これらの試験結果を表1に示した。その結果、マンネンタケ属に属するキノコの抽出物には優れたエストロゲンレセプターの減少抑制効果が認められた。
【0045】
【表1】
Figure 2005029493
【0046】
実験例2 エストロゲンレセプターの機能低下抑制試験
エストロゲンレセプターの機能低下抑制効果を下記の条件にて測定した。
【0047】
コンフルエントな状態の正常ヒト皮膚線維芽細胞に30mJ/cmのUVBを照射した。次に10μg/mlの試料及び10nMの17ベータ−エストラジオールを添加したEagle’s MEM培地にてさらに24時間培養した後、総RNAの抽出を行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞から抽出した総RNAを基にRT−PCR法によりコラーゲンmRNA発現量の測定を行った。RT−PCR法にはTaKaRa RNA PCR Kit (AMV) Ver.2.1を用いた。また、内部標準としてはGAPDHを用いた。その他の操作は定められた方法に従い、PCR反応液をアガロースゲル電気泳動に供し、コラーゲン及びGAPDHのmRNA発現をバンドとして確認した。これらのバンドをポラロイドカメラにて撮影してデンシトメーターを用いて定量化し、コラーゲンmRNAの発現量を内部標準であるGAPDH mRNA発現量に対する割合として求めた。UVB未照射で17ベータ−エストラジオールを添加した細胞ではコラーゲンmRNA発現量の増加がみられるが、UVBを照射した細胞ではエストロゲンレセプターの機能が低下し、17ベータ−エストラジオールを添加してもコラーゲンmRNA発現量の増加がみられなくなる。このコントロールのコラーゲンmRNA発現量に対する試料添加時のコラーゲンmRNA発現量値からエストロゲンレセプターの機能低下抑制率を求めた。なお、今回の実験で17ベータ−エストラジオール添加によるコラーゲンmRNA発現量の増加がエストロゲンレセプターを介したものであることをエストロゲンのアンタゴニストを用いて確認している。
【0048】
これらの試験結果を表2に示した。その結果、マンネンタケ属に属するキノコの抽出物には優れたエストロゲンレセプターの機能低下抑制効果が認められた。
【0049】
【表2】
Figure 2005029493
【0050】
実験例3 使用試験
マゴジャクシ熱水抽出物(製造例1)の1%水溶液を用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に2ヶ月間の外用による使用試験を行った。対照として精製水を用いた。使用後、しわ、たるみ、くすみについてのアンケート調査を行って、老化防止効果を判定した。アンケートの評価基準は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わずかに有効なものを「可」、無効なものを「不可」として評価した。
【0051】
これらの結果を表3に示した。マゴジャクシ熱水抽出物は優れた老化防止効果を示した。なお、試験期間中皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。
【0052】
【表3】
Figure 2005029493
【0053】
黒霊芝熱水抽出物(製造例2)、霊芝熱水抽出物(製造例3)、マゴジャクシエタノール抽出物(製造例4)、黒霊芝エタノール抽出物(製造例5)、霊芝エタノール抽出物(製造例6)、マゴジャクシ1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物(製造例7)、黒霊芝1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物(製造例8)及び霊芝1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物(製造例9)についても使用試験を行ったところ、安全で優れた老化防止効果を示した。
【0054】
実験例4 使用試験
実施例1のクリーム及び比較例1の従来のクリームを用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に2ヶ月間の使用試験を行った。使用後、しわ、たるみ、くすみについてのアンケート調査を行って、老化防止効果を判定した。アンケートの評価基準は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わずかに有効なものを「可」、無効なものを「不可」として評価した。
【0055】
これらの結果を表4に示した。実施例1のマゴジャクシの熱水抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤は優れた老化防止効果を示した。なお、試験期間中皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。
【0056】
【表4】
Figure 2005029493
【0057】
実施例2の化粧水、実施例3の乳液、実施例4の軟膏、実施例5のファンデーション、実施例6の浴用剤について同様に使用試験を行ったところ、いずれも安全で優れた老化防止効果を示した。また、実施例7の錠菓、実施例8の飲料、実施例9の錠剤及び実施例10の散剤については経口摂取、実施例11の注射剤については皮下投与による使用試験を行ったところ、いずれも安全で優れた老化防止効果を示した。
【0058】
【発明の効果】
以上のことから、本発明のマンネンタケ属に属するキノコの抽出物は優れたエストロゲンレセプター傷害抑制効果を示した。マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とする化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品も安全で優れた老化防止効果を示した。
また、本発明のマンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤には皮膚の老化及び更年期障害の症状を予防、改善する効果が期待できる。

Claims (5)

  1. マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有することを特徴とするエストロゲンレセプター傷害抑制剤。
  2. マンネンタケ属に属するキノコがマゴジャクシであるエストロゲンレセプター傷害抑制剤。
  3. マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有し、エストロゲンレセプターの傷害を抑制することを特徴とするシワ予防改善剤。
  4. マンネンタケ属に属するキノコの抽出物を含有し、エストロゲンレセプターの傷害を抑制することを特徴とする更年期障害予防改善剤。
  5. 請求項1あるいは2のエストロゲンレセプター傷害抑制剤を含有することを特徴とする化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品。
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