JP2005029145A - 電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電動パワーステアリング装置のベルト減速機において、ベルト幅を広げて減速機全体を大型化するようなことがなく減速機のベルトの動作音、摩擦を少なくすることを課題の一つとする。
【解決手段】
電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置であって、第1の斜歯を有する駆動プーリ28と、第2の斜歯を有する従動プーリ29と、第3の斜歯を有する駆動ベルト33と、を備え、各斜歯のねじれ角βと、第1或いは第2の斜歯と第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせる。また、電動パワーステアリング装置であって、減速装置の噛合するギア間のバックラッシュを調整、あるいは、減速装置のベルトの張力の調整を行なう。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置に関する。
車両用の電動パワーステアリング装置では、減速機構を介してモータの回転出力を減速し、操舵補助力としてステアリング操作を補助するものが知られている。
例えば、図41に示す電動パワーステアリング装置500では、舵輪軸501とラック軸502とは公知のピニオンラック機構503により噛合している。また、モータ504のモータ軸505は、軸受506、507で回転自在に支持されている。
ラック軸502には雄ねじ部(螺旋溝)508が形成され、その外側には軸受509により回転自在に支持されたナット510が配置され、ラック軸502の雄ねじ部508とナット510との間にボール511が嵌挿され、ボールねじ機構512が構成されている。
モータ軸505の延長部513には入力ギア514の軸515がスプライン結合SPされている。入力ギア514は中間ギア516に噛合し、中間ギア516は出力ギア517に噛合している。出力ギア517は円筒状で、内部にラック軸502が貫通している。また、出力ギア517の軸方向の両端部外側は軸受518、519で回転自在に支持されており、円筒状の内面にはスプライン溝520が形成されている。
一方、ボールねじ機構512のナット510の一方の端の延長部521の外側にはスプライン凸条522が形成されており、前記した出力ギア517の内面に形成されたスプライン溝520とスプライン結合SPしている。
以上の構成において、不図示のトルク検出装置により検出された舵輪軸501の操舵トルクに基づいて、不図示の制御装置により駆動されたモータ504の駆動回転力は、入力ギア514、中間ギア516、出力ギア517を経てボールねじ機構512のナット510に伝達される。そして、ナット510の回転によりラック軸502が軸方向に移動して車輪の向きが変更され、操舵が行なわれる。
減速機構として上記したような歯車減速機構を使用するものにおいては、歯車の噛合部分のバックラッシュが大きいときは、ステアリング操作を反転させたとき等に歯車の歯面で歯打ち音が発生するなどの不都合が発生する。また、バックラッシュが小さ過ぎると、歯車の噛合回転動作が円滑に行われず、操舵感覚が悪化するなどの不都合が発生する。このため、バックラッシュの大きさを適切な範囲に設定することが必要となる。
例えば、ウォームとウォームホイールとから構成される周知のウォーム歯車減速機構においては、特開平10−297505号公報(特許文献1)に記載されるように、ウォーム歯車減速機構のハウジングを、ウォーム側ハウジングとウォームホイール側ハウジングとに分割し、両ハウジング間の間隔を調整してバックラッシュの大きさを適切な範囲に設定するものが提案されている。
上記のほか、バックラッシュの大きさを適切な範囲に設定するためには、歯車製作時の加工寸法精度を高めたり、製作された歯車の仕上がり寸法の状態に応じて噛合する相手の歯車を選択するマッチングと呼ばれる方法を実施したりする等があるが、これらの方法は製造コストを高める結果となり、望ましくない。
図41で説明したような構成の電動パワーステアリング装置500では、モータ軸505がラック軸502と平行に配置されており、モータ504とラック軸502との干渉を避けるため、入力ギア514と出力ギア517との軸芯間距離は大きく構成されるから、入力ギア514と出力ギア517とは中間ギア516を介して噛合するように構成されている。
歯車減速機構に中間ギア516が介装されているときは、入力ギア514と中間ギア516との間のバックラッシュ、及び中間ギア516と出力ギア517との間のバックラッシュの大きさを調整する必要があるが、上記したマッチングにより歯車を選択決定するときは、入力ギア514と中間ギア516、及び中間ギア516と出力ギア517との間でマッチングを行うことになり、実施する上で非常に困難が伴う。
また、歯車減速機構としてウォームギア減速機構を使用するとき、特にウォームとして鼓型ウォームを使用する構成では、鼓型ウォームの仕上がり寸法の測定に、通常のウォームの測定で実施される3針測定方法が使用できないために鼓型ウォームの寸法測定が非常に困難であるから、減速機構の組み立て作業の中でマッチングを行うことになるが、このために組み立て工数が著しく増大してしまうという不都合がある。
さらに、減速機構として、前記した入力ギアと出力ギアとに代えて入力プーリと出力プーリ及びこれらのプーリに巻き掛けられた駆動ベルトとから構成されるベルト減速装置では、高い伝導効率及び耐久性を維持するために、駆動ベルトの張力を適切な範囲に設定することが求められるが、駆動ベルトはギアよりも製品のばらつきが大きいから、入力プーリと出力プーリとの軸芯間距離を容易に調整できる構成が必要とされる。
このほか、電動パワーステアリング装置では、装置のハウジングに後からモータを組み付ける構造であったから、モータ軸と歯車或いはプーリとが別体となり、モータ軸と歯車軸或いはプーリ軸のそれぞれに軸受を設ける必要があり、部品点数を増大させ、製造コストを高めるという不都合があった。
また、ベルト減速装置を用いるものとして、例えば、特開昭62−004673号公報(特許文献2)では、摩擦式のVベルトを使用したものが、また、実公平06−049489号公報(特許文献3)では、平歯式ベルト(タイミングベルト)を使用したものが知られている。
特許文献2に記載のVベルトを使用したベルト減速装置では、動力が摩擦によって伝動されるため、この摩擦力を得るため大きな張力をベルトに与えなければならない。このため、無負荷時のトルクが大きくなるためステアリングホイールの戻りが大きくなるという欠点がある。これに対し、特許文献3に記載の平歯式ベルトを使用したベルト減速装置では、噛み合い伝導方式であるために大きな張力が必要とされないため、無負荷トルクを小さくできるというメリットがある。ところが、平歯式ベルトでは、回転に伴うプーリ側の歯とベルト側の歯との係合の開始時及び終了時に特有の動作音が発生する。
ベルトの歯のサイズを小さくすることでこの問題はある程度解消できるが、他方では、歯が弱くなるため大きな力が加わったとき、歯の剪断から始まり、剪断した歯の噛み込み、減速機構のロック、ひいてはステアリング不能な状態へと進む重大な問題を起こしかねない。このため、作動音低減の目的でベルトの歯のサイズを小さくすると、ベルトの幅を広くする必要が生じ、どうしても減速装置が大型化するため、車体内へのレイアウトが困難になる。
また、ベルト減速装置を用いた電動パワーステアリング装置においては、ベルトにかかる張力が電動パワーステアリング装置の性能を大きく左右する。摩擦式のVベルトの場合、張力が適正値に対し大きすぎる場合、作動トルク(無負荷時のフリクション)が大きくなって、ハンドル戻りが悪くなるため、操舵フィーリングに悪い影響を与える。逆に、張力が適正値に対し小さすぎる場合、摩擦式のVベルトでは摩擦力が不足し、滑りが生じるため動力を伝達できなくなる。また、平歯式ベルトの場合には、噛合い状態が悪化し、耐久性に問題が生じる。そのため、電動パワーステアリング装置の減速機にベルトを使用する場合、ベルトの張力は適正な範囲内の値に維持する必要がある。
エンジンのカムシャフト駆動等のために、タイミングベルトは広く採用されている。エンジンは一定方向にのみ回転するため、ベルト上の張力が掛かる側と弛む側とが定まっている。このため、弛む側にオートテンショナーを設けて、所定の弾性体などの押圧力でテンショナーをベルトに押しつけて、張力が適正値となるようにされている。軸芯間距離の誤差、変動やベルトの伸びは、弾性体が弾性変形することでテンショナーが変位するため、その影響はほぼ吸収される。このため、弾性体を用いたベルト張力調整機構は、構成部材のほとんどの誤差・変形に柔軟に対応できるメリットを有している。
ところが、回転方向が正逆両方に変化するような動力伝達系では事情が異なってくる。例えば、電動パワーステアリング装置の減速機にタイミングベルトを用いた場合、エンジンとは異なって減速機の回転方向は一定ではない。つまり、ハンドルは右にも左にも切られるため、タイミングベルトの回転方向もこれに従って変化する。ベルトのような紐状体は引っ張り力のみを負担することができるため、ベルトの一方の側は駆動のための張力を負担し、他方の側はこれを負担しないことになる。回転方向が変化する場合、ベルト駆動では、この変化に応じて張力が掛かる側と弛む側が交互に変化することになる。
例えば、特開平2003−220958号公報(特許文献4)では、テンショナーを用いて張力調整することが知られているが、ベルトに弾性力によるテンショナーを用いて、初期張力を付与すると、テンショナーを設けた側が、回転方向の変化に伴って、緩み側から張力が掛かる側へと変化する。そして、この張力変化に伴ってテンショナーが力のバランスがとれる位置まで移動する。この移動の期間には動力の伝達ができない(あるいは少ない)ので、動力の伝達遅れが発生する。この伝達遅れはテンショナーを両側に設けたとしても同様である。
パワーステアリング装置において、このような動力の伝達の遅れが生じると、アシストモータが回転したとしても、この間はアシスト力が伝達されない。ハンドルがアシストされないため、ハンドルを反転させたときにはハンドルが重くなる。このとき運転者はステアリングが引っかかったような感じを受けるため、操舵フィーリングが悪化する。
このような現象を避けるため、電動パワーステアリング装置の減速機にタイミングベルトを用いる場合、特開平2003−220959号公報(特許文献5)に記載されるように、プーリの軸芯間距離を調整するか、アイドルプーリを設けて、アイドルプーリの芯位置を調整することにより、つまり、弾性力によるテンショナーを用いることなく、ベルト自体の弾性力のみを利用して初期張力を付与するようにする必要がある。
自動車は走行を開始した当初は車全体の各部品、各装置の温度は低いが、走行を続けるうちにこの温度が上昇する。この温度上昇は、パワーステアリング装置においても例外ではない。この温度上昇により、パワーステアリング装置全体が膨張するため、ベルトを掛け渡した2つのプーリの軸芯間距離、あるいはアイドルプーリの位置に変化が生じる。ベルト自体も膨張するが一般的にその量は少ない。これらの熱膨張の総合の結果として、ベルトの張力に変化が生じる。特に、弾性力によるテンショナーを用いていない場合には、弾性体の変位によって熱膨張の変位差を吸収するようにできないため、熱膨張による変位差のほとんど全てがベルトの平均的張力に大きな変化を及ぼす。これは上に述べた問題を引き起こす。
一般的なベルトは、ゴムと心線からなり、心線の材質にはガラス繊維が使用される。また、一般的に電動パワーステアリング装置のハウジングにはアルミが使用される。両者の線膨張係数はそれぞれ、
ガラス繊維:0.5〜0.7×10−5/°C
アルミ :2.4×10−5/°C
である。電動パワーステアリング装置の使用温度範囲を−40°C〜120°Cとすると、上のような線膨張係数の差は無視することができない。弾性体を使用しない場合、この差により温度変化につれてベルトの張力が大きく変動し、電動パワーステアリング装置の性能に悪影響を及ぼす。
特開平10−297505号公報 特開昭62−004673号公報 実公平06−049489号公報 特開平2003−220958号公報 特開平2003−220959号公報
本発明は、この様な事情に鑑みて発明したものであり、レイアウトを困難にすることなく動作音を小さくでき、また、良好な操舵フィーリングを与える電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記した種々の課題を解決し、低コストで、バックラッシュの大きさを適切な範囲に設定できる歯車減速機構、および伝動ベルトの張力を適切な範囲に設定することができるベルト減速機構を備えた電動パワーステアリング装置を提供することを課題とする。更に、ベルト減速装置及びこれを組み込んだ電動パワーステアリング装置において、ベルト幅を広げて減速機全体を大型化するようなことがなく減速機のベルトの動作音を少なくでき、かつ、これでもって電動パワーステアリング装置のレイアウトを困難にすることのない電動パワーステアリング装置のベルト減速機を提供することを課題とするとともに、弾性体を使用することなく、温度変化によるベルト張力の変動を抑える技術を提供することを課題とし、更にこれにより、操舵フィーリングの悪化が生じないような電動パワーステアリング装置を提供することを課題とするものである。
本発明の目的は、以下の構成によって達成される。
(1) 第1の斜歯を有し、回転駆動可能に支持された駆動プーリと、第2の斜歯を有し、回転可能に支持された従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリに掛け渡され、前記第1及び第2の斜歯に噛合する第3の斜歯を備えた駆動ベルトと、を備え、前記各斜歯のねじれ角βと、前記第1或いは第2の斜歯と前記第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(2) ハウジングと、前記ハウジングに、軸方向に移動可能に、かつ、回転が阻止されて支持されているラック軸と、前記ラック軸に設けられたラック部と、前記ラック軸に設けられた雄ねじ部と、前記雄ねじ部にボールを介して螺合することによりボールねじ機構を構成し、前記ハウジングに回転可能かつ軸方向移動不能に支持されたナットと、第1の斜歯を有し、回転可能に支持された駆動プーリと、前記ナットに回転に関して結合され、第2の斜歯を有し、回転可能に支持された従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け渡され、前記第1及び第2の斜歯に噛合可能な第3の斜歯を有する駆動ベルトと、前記駆動プーリを駆動するためのアシストモータと、前記ラック部のラック歯に噛合するピニオンと、ステアリングホイールからの操舵力が入力される入力軸と、前記入力軸が前記ピニオンに加えたトルクを検出するためのトルク検出装置と、を備え、前記各斜歯のねじれ角βと、前記第1或いは第2の斜歯と前記第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(3) 操舵補助力を供給するアシストモータと、走行車輪を転向させるラック軸と、前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された第1の回転部材と、前記第1の回転部材に従動して回転し、前記第1の回転部材の回転を前記ラック軸の軸方向移動に変換する駆動変換装置に伝達する第2の回転部材と、を備え、前記アシストモータは、電動パワーステアリング装置のハウジングに回転可能に装着されるモータフランジを備え、前記モータフランジの軸芯は、前記第1の回転部材の軸芯に対して平行で、且つ前記第1の回転部材の軸芯から所定寸法だけ離れていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(4) 前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された入力ギアであり、前記第2の回転部材は前記入力ギアの回転動力を受ける出力ギアであることを特徴とする(3)に記載の電動パワーステアリング装置。
(5) 前記入力ギアは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする(4)に記載の電動パワーステアリング装置。
(6) 前記駆動変換装置は、ボールねじ装置であり、前記出力ギアは前記入力ギアの回転動力を前記ボールねじ装置のナットに伝達することを特徴とする(4)に記載した電動パワーステアリング装置。
(7) 前記駆動変換装置はウォームギア減速装置のウォームホイール軸に結合するピニオンと該ピニオンに噛合するラック軸であり、前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に結合されたウォームであり、前記第2の回転部材は前記ウォームに噛合するウォームホイールであることを特徴とする(3)に記載の電動パワーステアリング装置。
(8) 前記ウォームは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする(7)に記載の電動パワーステアリング装置。
(9) 前記駆動変換装置はボールねじ装置であり、前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された駆動プーリであり、前記第2の回転部材は前記駆動プーリから駆動ベルトを介して駆動される従動プーリであることを特徴とする(3)に記載の電動パワーステアリング装置。
(10) 前記駆動プーリは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする(9)に記載の電動パワーステアリング装置。
(11) 前記第1の回転部材を構成する入力ギア及び前記第2の回転部材を構成する出力ギアから構成される歯車装置は、平歯車、はすば歯車、ウォーム及びウォームホイールを含むいずれかの歯車装置で構成されることを特徴とする(4)に記載の電動パワーステアリング装置。
(12) ハウジングと、駆動ベルトと、前記ハウジングに回転可能に支持されて回転駆動力が付与されるとともに、前記駆動ベルトが掛け渡された駆動プーリと、前記ハウジングに回転可能に支持されており、前記駆動ベルトが掛け渡されることにより、前記駆動プーリからの動力が伝動されて回転する従動プーリと、 前記駆動ベルトの張力を調整するための張力調整機構と、を備え、前記張力調整機構は、このベルト減速装置の温度が変動したときに前記駆動ベルトに生ずる張力の変動とは反対の張力の変動を生じさせる材料からなる相殺膨張部を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(13) 前記駆動ベルトは、タイミングベルトであることを特徴とする(12)に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(14) 前記張力調整機構の相殺膨張部は、前記ハウジングの材料より線膨張係数が小さい材料であることを特徴とする(12)又は(13)に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(15) 前記ハウジング、前記駆動ベルトの芯線、及び、前記張力調整機構の相殺膨張部の材料はそれぞれ、アルミニウム、ガラス繊維、及び、セラミックスであることを特徴とする(12)〜(14)のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(16) 前記張力調整機構は、前記ハウジングに揺動可能に支持されたローラホルダと、前記ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、前記テンションローラが前記ベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させて前記ローラホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに前記先端側には前記相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えたことを特徴とする(12)〜(15)項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(17) 前記張力調整機構は、前記ハウジングに固定され、前記相殺膨張部をなす軸支持枠と、前記軸支持枠に揺動可能に支持されたローラホルダと、前記ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、前記テンションローラが前記ベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させて前記ローラホルダの揺動角度を調整することが可能な揺動調整部材とを備えたことを特徴とする(12)〜(15)項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(18) 前記軸支持枠は、コの字形状をなし、2本の脚に前記ローラホルダが軸支されていることを特徴とする(17)に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(19) 前記張力調整機構は、前記駆動プーリを回転可能に支持するとともに、前記ハウジングに揺動可能に支持されたプーリホルダと、前記駆動プーリと前記従動プーリの軸芯間距離を調整可能とするために、先端を係合させて前記プーリホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに前記先端側には前記相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えたことを特徴とする(12)〜(15)のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(20) 前記揺動調整部材は、前記ハウジングに設けられた揺動調整用雌ねじ部と螺合するための揺動調整用雄ねじ部を元部に有していることを特徴とする(19)に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
(21) (12)〜(20)のいずれかに記載のベルト減速装置と、前記ハウジングに回転不能かつ軸方向移動自在に支持され、ステアリングホイールによって回転されるピニオンが噛合するラック歯を有するラック部とボールねじ機構を構成する雄ねじ部を有するラック軸と、前記ボールねじ機構の前記雄ねじ部にボールを介して螺合するとともに前記従動プーリの回転が伝達されるナットと、前記ハウジングに支持され、前記駆動プーリを回転駆動するためのアシストモータと、を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(22) ハウジングと、駆動ベルトと、前記ハウジングに回転可能に支持されて回転駆動力が付与されるとともに、前記駆動ベルトが掛け渡された駆動プーリと、前記ハウジングに回転可能に支持されており、前記駆動ベルトが掛け渡されることにより、前記駆動プーリからの動力が伝動されて回転する従動プーリと、前記駆動プーリを回転駆動するためのアシストモータと、を備え、前記アシストモータは、複数のボルトにより前記ハウジングに装着されるモータフランジを備え、前記モータフランジは、前記ハウジングに対して一本のボルトを支点として揺動可能であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(23) 前記支点は、前記駆動プーリと前記従動プーリとの軸芯を結ぶ線と、前記駆動プーリの軸芯と前記支点を結ぶ線とのなす角が90度以下となる位置に配置されていることを特徴とする(22)に記載の電動パワーステアリング装置。
(24) 前記アシストモータのハーネス取出し口は、前記駆動プーリと前記従動プーリとの軸芯とを結ぶ線と、前記駆動プーリの軸芯と前記ハーネス取出し口とを結ぶ線のなす角が90度以下であることを特徴とする(22)に記載の電動パワーステアリング装置。
(25) 前記駆動ベルトに所定の張力を付与するアイドラプーリを備えたことを特徴とする(22)に記載の電動パワーステアリング装置。
(26) 前記アイドラプーリは、前記駆動プーリでのベルト巻きつけ角度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする(25)に記載の電動パワーステアリング装置。
(1)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、各斜歯のねじれ角βと、第1或いは第2の斜歯と第3の斜歯間の摩擦係数μとの間が、tanβ<μの関係が成り立つようにねじれ角β及び摩擦係数μが選ばれている。このようにβ、μを選ぶことによって、駆動ベルトの歯筋方向に発生する力よりも摩擦力の方が大きくなり、駆動ベルトが歯筋方向に向かって移動しようとする力が摩擦力によって打ち消される。このため、斜歯の駆動ベルトが本来有するデメリット、つまりベルト幅方向への力(スラスト力)が抑えられるため、駆動ベルトの端面と駆動プーリと従動プーリのいずれかに設けられたフランジの面との間に働く力(面圧)が弱くなる。これによって、こすれ音の発生を低減させることができる。さらに面圧が小さいことから摩耗の発生も低減できるため、駆動ベルトの耐久性を向上させることができる。
また、(2)の電動パワーステアリング装置によれば、各斜歯のねじれ角βと、第1或いは第2の斜歯と前記第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせることにより、斜歯が本来備えているスラスト力を低減するようになっているため、駆動プーリと従動プーリのいずれかに設けられたフランジの面と駆動ベルトの端面には、大きな面圧が働かず、これによって斜歯式のベルト減速装置に発生するこすれ音及び摩耗を低減することができる。また、これにより駆動ベルトの耐久性を向上することができる。
また、(3)の電動パワーステアリング装置によれば、アシストモータが、電動パワーステアリング装置のハウジングに回転可能に装着されるモータフランジを備え、モータフランジの軸芯が、第1の回転部材の軸芯に対して平行で、且つ第1の回転部材の軸芯から所定寸法だけ離れているので、モータフランジを回転させることによって、第1の回転部材の位置を変更してバックラッシュを適正値に調整することができる。
また、(4)の電動パワーステアリング装置によれば、第1の回転部材がアシストモータの回転軸に同軸に配置された入力ギアであり、第2の回転部材が入力ギアの回転動力を受ける出力ギアであるので、モータフランジを回転させることにより、入力ギアの軸心が、モータフランジの回りで回転されて入力ギアの軸芯の間隔が変動され、バックラッシュを適正値に調整することができる。この構成により、噛合するギア相互を選択して最適なバックラッシュが得られる組み合わせを探すマッチング等の煩雑な作業をなくし、生産性を向上させることができる。
また、(5)の電動パワーステアリング装置によれば、入力ギアがアシストモータの回転軸に一体に構成されているので、軸受等の部品点数を減少させ、製造コストを低減させることができる。
また、(6)の電動パワーステアリング装置によれば、駆動変換装置が、ボールねじ装置であり、出力ギアが入力ギアの回転動力をボールねじ装置のナットに伝達するものであるので、ボールねじ装置によって、ラック軸を確実に移動させることができる。
また、(7)の電動パワーステアリング装置によれば、駆動変換装置が、ウォームギア減速装置のウォームホイール軸に結合するピニオンとピニオンに噛合するラック軸であり、第1の回転部材がアシストモータの回転軸に結合されたウォームであり、第2の回転部材がウォームに噛合するウォームホイールであるので、モータフランジを回転させることにより、ウォームの軸心とウォームホイールの軸心との間隔を変えてバックラッシュを適正値に調整することができる。この構成により、噛合するギア相互を選択して最適なバックラッシュが得られる組み合わせを探すマッチング等の煩雑な作業をなくし、生産性を向上させることができる。
また、(8)の電動パワーステアリング装置によれば、ウォームがアシストモータの回転軸に一体に構成されているので、軸受等の部品点数を減少させ、製造コストを低減させることができる。
また、(9)の電動パワーステアリング装置によれば、駆動変換装置がボールねじ装置であり、第1の回転部材がアシストモータの回転軸に同軸に配置された駆動プーリであり、第2の回転部材が駆動プーリから駆動ベルトを介して駆動される従動プーリであるので、アシストモータにおける回転軸の回転によって駆動プーリが直接回転されるために、回転軸からの伝達ロスを無くして効率的な動力伝達を行うことができる。従って、製品のばらつきが大きい駆動ベルトにおいても張力の調整が容易で、生産性を向上させることができる。
また、(10)の電動パワーステアリング装置によれば、駆動プーリがアシストモータの回転軸に一体に構成されているので、軸受等の部品点数を減少させ、製造コストを低減させることができる。
また、(11)の電動パワーステアリング装置によれば、第1の回転部材を構成する入力ギア及び第2の回転部材を構成する出力ギアから構成される歯車装置が、平歯車、はすば歯車、ウォーム及びウォームホイールを含むいずれかの歯車装置で構成されているので、複雑な歯車装置を用いることなく、比較的安価な装置によって確実な動力伝達を行うことができる。
また、(12)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、駆動ベルトの張力を調整するための張力調整機構を備え、張力調整機構が、ベルト減速装置の温度が変動したときに駆動ベルトに生ずる張力の変動とは反対の張力の変動を生じさせる材料からなる相殺膨張部を有するので、スプリングのような弾性部材が用いられていないため、アシストモータからの回転は従動プーリまで遅れなく伝達される。このため、ハンドルを切る方向が変化したときでもフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。そして、弾性体を使用しないことを原因とするハウジングの温度上昇に伴う駆動ベルトの張力の増加は、張力調整機構によって相殺されるので、動力伝達がこれにより阻害されることがない。
また、(13)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、駆動ベルトが、タイミングベルトであるので、タイミングベルトが伸びのない耐久性に富むベルトであるために、長期的な使用に十分耐えうることができる。
また、(14)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、張力調整機構の相殺膨張部が、ハウジングの材料より線膨張係数が小さい材料であるので、ハウジングの温度が上昇してもハウジングほどの熱膨張をしないため、温度による張力変化を相殺することができる。
また、(15)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、ハウジング、駆動ベルトの芯線、及び、張力調整機構の相殺膨張部の材料が、それぞれ、アルミニウム、ガラス繊維、及び、セラミックスであるので、これらの材料により、ハウジングの温度が上昇してもハウジングほどの熱膨張をしないため、温度による張力変化を相殺することができる。
また、(16)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、張力調整機構が、ハウジングに揺動可能に支持されたローラホルダと、ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、テンションローラがベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させてローラホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに先端側には相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えているので、揺動調整部材のねじ込み量を調整することで、その当初の張力を調整することができる。
また、(17)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、張力調整機構が、ハウジングに固定され、相殺膨張部をなす軸支持枠と、軸支持枠に揺動可能に支持されたローラホルダと、ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、テンションローラがベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させてローラホルダの揺動角度を調整することが可能な揺動調整部材とを備えているので、揺動調整部材のねじ込み量を調整することで、その当初の張力を調整することができる。
また、(18)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、軸支持枠が、コの字形状をなし、2本の脚にローラホルダが軸支されているので、ローラホルダを安定的に支持することができる。
また、(19)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、張力調整機構が、駆動プーリを回転可能に支持するとともに、ハウジングに揺動可能に支持されたプーリホルダと、駆動プーリと従動プーリの軸芯間距離を調整可能とするために、先端を係合させてプーリホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに先端側には相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えているので、揺動調整部材によりプーリホルダの姿勢が規制され、プーリホルダの姿勢によって、駆動プーリの位置が異なるため、揺動調整部材のねじ込み量を調整することにより、駆動ベルトの張力を調整することが可能である。
また、(20)の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置によれば、揺動調整部材が、ハウジングに設けられた揺動調整用雌ねじ部と螺合するための揺動調整用雄ねじ部を元部に有しているので、ねじの進退によって、揺動調整部材を正確に移動させることができる。
また、(21)の電動パワーステアリング装置によれば、ベルト減速装置と、ハウジングに回転不能かつ軸方向移動自在に支持され、ステアリングホイールによって回転されるピニオンが噛合するラック歯部とボールねじ機構を構成する雄ねじ部を有するラック軸と、ボールねじ機構の雄ねじ部にボールを介して螺合するとともに従動プーリの回転が伝達されるナットと、ハウジングに支持され、駆動プーリを回転駆動するためのアシストモータと、を備えているので、駆動ベルトの張力を一定に維持するために弾性体を使用しないベルト減速装置を用いた電動パワーステアリング装置によって、アシストモータからの回転が従動プーリまで遅れなく伝達される。このため、ハンドルを切る方向が変化したときでも先に説明したフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。
また、(22)の電動パワーステアリング装置によれば、アシストモータが、複数のボルトによりハウジングに装着されるモータフランジを備え、モータフランジが、ハウジングに対して一本のボルトを支点として揺動可能であれるので、ボルトを支点としてモータフランジが揺動されることにより、駆動プーリと従動プーリの軸芯間距離を変更させることができるために、駆動ベルトの張力調整を簡単に行うことができる。また、ボルトを支点として用いることにより、部品点数を増やさずに、安価に張力調整機構を構成することができる。
また、(23)の電動パワーステアリング装置によれば、支点が、駆動プーリと従動プーリとの軸芯を結ぶ線と、駆動プーリの軸芯と支点を結ぶ線とのなす角が90度以下となる位置に配置されているので、アシストモータによる小さい回動角度に対しても、駆動プーリと従動プーリの軸芯間距離を大きく変更できるとともに、アシストモータの可動域を小さく設定できる。
また、(24)の電動パワーステアリング装置によれば、アシストモータのハーネス取出し口が、駆動プーリと従動プーリとの軸芯とを結ぶ線と、駆動プーリの軸芯とハーネス取出し口とを結ぶ線のなす角が90度以下であるので、車体、特にエンジンルーム内の補器類との干渉が懸念される位置に突起状のハーネス取出し口が配置されないようにして、レイアウト性の向上を図ることができる。
また、(25)の電動パワーステアリング装置によれば、駆動ベルトに所定の張力を付与するアイドラプーリを備えているので、アシストモータの回動による駆動プーリの移動方向が、軸芯間を調整するのに効率の悪い方向であったとしても、張力調整を行うことができる。
また、(26)の電動パワーステアリング装置によれば、アイドラプーリが、駆動プーリでのベルト巻きつけ角度が大きくなるように配置されているので、駆動ベルトの耐久性を向上させることができる。
以上説明したとおり、この発明は、操舵補助力を供給するモータの回転を減速機構を介してラック軸の軸方向移動に変換して走行車輪を転向させる電動パワーステアリング装置において、モータ軸に結合された第1の回転部材と減速機構の回転部材との軸芯間の距離を変更できるように、モータを装着したモータフランジを、モータの回転軸に設けられた第1の回転部材の軸芯に対して平行で、且つ前記軸芯から所定寸法だけ離れた回転軸の回りに回転可能に保持させた点に特徴があるものである。この構成によれば、第1の回転部材と減速機構の回転部材とがモータ軸に結合された入力ギアとこれに噛合するギアとの場合は、モータフランジを回転させるだけで両ギアの間の間隔を変更することができ、バックラッシュを適正値に調整することができる。
また、第1の回転部材と減速機構の回転部材とがモータ軸に結合されたウォームとこれに噛合するウォームホイールとの場合も、モータフランジを回転させるだけでウォームとウォームホイールとの間の間隔を変更することができ、バックラッシュを適正値に調整することができる。この構成により、噛合するギア相互を選択して最適なバックラッシュが得られる組み合わせを探すマッチング等の繁雑な作業をなくし、生産性を向上させることができる。
さらに、第1の回転部材と減速機構の回転部材とがモータ軸に結合された入力プーリとと出力プーリの場合は、入力プーリと出力プーリとの間に巻き掛けられた伝動ベルトの張力を適正値に調整することができ、製品のばらつきが大きい伝動ベルトにおいても張力の調整が容易で、生産性を向上させることができる。
さらに、この発明によれば、モータ軸と歯車或いはプーリとを一体として組み付けることが可能となるから、軸受等の部品点数を減少させ、製造コストを低減させることができる。
さらに、本発明の電動パワーステアリング装置あるいはそのベルト減速機によると、斜歯が本来備えているスラスト力を低減するようになっているため、駆動プーリ及び被動プーリの各フランジの面と駆動ベルトの端面には、大きな面圧が働かず、これによって斜歯式のベルト減速機に発生するこすれ音及び摩耗を低減することができるという効果を奏する。また、これにより駆動ベルトの耐久性が向上するという効果を奏する。
さらに、本発明のベルト駆動装置及びこれを組み込んだ電動パワーステアリング装置によれば、駆動ベルトの張力を一定に維持するためには弾性体が使用されていないので、アシストモータからの回転は従動プーリまで遅れなく伝達される。このため、これを組み込んだ電動パワーステアリング装置では、ハンドルを切る方向が変化したときでも先に説明したフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。そして、弾性体を使用しないことを原因とするハウジングの温度上昇に伴う駆動ベルトの張力の増加は、張力調整機構によって相殺されるので、動力伝達がこれにより阻害されることがない。
以下、本発明の各実施形態に係る電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置について図1〜図4を参照して詳細に説明する。
第1実施形態の電動パワーステアリング装置10には、ハウジング11、ラック軸12、ベルト減速装置13、車体取付部14、ピニオン部15及びアシストモータ16が備えられている。
ハウジング11は、略中央で2分割され、右ハウジング17、左ハウジング18からなる2分割構造を備えている。ラック軸12は、ハウジング11内で軸方向に移動可能に、しかし、回転は阻止されて、このハウジング11に支持されている。ラック軸12の両端は、ハウジング11の両端から突出している。この両端にはタイロッド等の車輪の向きを変えるための車体側操舵機構が連結される。突出部分はそれぞれカバーベローズ19、20で覆われており、両端からハウジング11内に塵埃が侵入するのを防止している。
ラック軸12の中央側には、ラック部21と雄ねじ部22が軸方向に並んで設けられており、雄ねじ部22にはナット23が螺合している。ナット23は、転がり軸受24によって回転可能に、しかし軸方向移動に関しては拘束されて、右ハウジング17内に支持されている。雄ねじ部22とナット23の雌ねじ部にはボールが介在しており、これにより、ボールねじ機構が構成されている。
アシストモータ16は、モータ軸25を雄ねじ部22と平行にして左ハウジング18に設けられている。モータ軸25には、転がり軸受26、27によってそれぞれ右ハウジング17、左ハウジング18に支持された駆動プーリ28が結合される。
従動プーリ29は、ラック軸12を貫通するための貫通穴30(図2に示す)を有しており、その両サイドの転がり軸受31、32によって回転可能にハウジング11に支持されている。この従動プーリ29とナット23とはスプライン結合されており、従動プーリ29の回転がナット23に伝達されるようになっている。駆動プーリ28と従動プーリ29にはそれぞれに第1及び第2の斜歯が形成されており、これらの第1及び第2の斜歯に噛合するための第3の斜歯を有する駆動ベルト33が2つのプーリ間に掛け渡されて、ベルト減速装置13が構成されている。各斜歯のねじれ角については後述する。
ピニオン部15は、ハンドル(ステアリングホイール)からの操舵力が入力される入力軸34、ピニオン15a及びトルク検出装置15bを備えており、トルク検出装置15bのトーションバーを介して入力軸34とピニオン15aが結合されている。このピニオン15aはラック軸12のラック部21のラック歯と噛合する。
図3、図4は、それぞれ、駆動プーリ28の近傍の拡大図、歯面にかかる力の関係を示した説明図である。駆動プーリ28の両端面には、一対のフランジ35、35が設けられている。フランジ35、35は、駆動ベルト33が抜け出ないようにするためのフランジである。なお、一対のフランジは、本実施形態のように、駆動プーリ28の両端面に設けられてもよく、或いは、従動プーリ29の両端面に設けられるように構成してもよい。駆動ベルト33には、ねじれ角βの第3の斜歯(ベルト歯)が内側周上に等間隔で設けられ、駆動プーリ28、及び、従動プーリ29には同じくねじれ角βでベルト歯と噛み合う第1及び第2の斜歯が設けられている。
ここで、ねじれ角β、駆動ベルト33と各プーリとの間の摩擦係数μ、即ち、第1或いは第2の斜歯と第3の斜歯間の摩擦係数μの間には、tanβ<μの関係が成り立つようにねじれ角β及び摩擦係数μが選ばれている。このようにβ、μを選ぶことによって、駆動ベルト33の歯筋方向に発生する力Fsinβよりも摩擦力μFcosβの方が大きくなり、駆動ベルト33が歯筋方向に向かって移動しようとする力が摩擦力によって打ち消される。このため、斜歯の駆動ベルト33が本来有するデメリット、つまりベルト幅方向への力(スラスト力)が抑えられるため、駆動ベルト33の端面とフランジ35、35の面との間に働く力(面圧)が弱くなる。これによって、こすれ音の発生を低減させることができる。さらに面圧が小さいことから摩耗の発生も低減できるため、ベルトの耐久性を向上させることができる。
このような電動パワーステアリング装置10の全体的動作は以下のとおりである。ハンドルが操作されると、入力軸34にその回転が伝達され、トーションバーをねじりながらこれを介してピニオン15aを回転させる。ピニオン15aの回転はラック軸12に伝達されラック軸12は図1の左右軸方向に移動する。
一方、上記トーションバーのねじり量がトルク検出装置15bによって検出される。トルク検出装置15bの出力信号は、不図示の制御装置に入力され、上記アシストモータ16を回転させる。アシストモータ16の回転力は、駆動プーリ28、駆動ベルト33、従動プーリ29へと伝達され、ナット23を回転させる。ナット23の回転によってラック軸12は軸方向に移動する。このときの移動方向は上記ピニオン15aによって移動する方向と一致しているため、ピニオン15aがラック軸12を動かそうとする力を補助することになる。つまり、ハンドルの回転力は、アシストモータ16によって補助されることになるため、運転者にはあたかも軽い力でハンドル操作ができるような感じを与えるようになっている。
以上に説明した電動パワーステアリング装置10のベルト減速装置13によると、斜歯が本来備えているスラスト力を低減するようになっているため、駆動プーリ28のフランジ35、35の面と駆動ベルト33の端面には、大きな面圧が働かず、これによって斜歯式のベルト減速装置に発生するこすれ音及び摩耗を低減することができる。また、これにより駆動ベルト33の耐久性を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図5及び図6を参照して説明する。なお、本実施形態では、ヘリカルギアを使用した歯車減速機構が採用されている。
第2実施形態の電動パワーステアリング装置40では、アシストモータ41がステータ42及びロータ43を備え、ロータ43に固定されたモータ軸44の一方の端には延長部45が固定されている。モータ軸44の延長部45はモータフランジ46に保持された軸受47により支持され、モータ軸44の他端は、モータハウジング48に保持された軸受49により支持され、モータ軸44は回転自在に支持されている。
モータハウジング48とラック軸ハウジング50との干渉を避けるため、入力ギア51と出力ギア52との軸芯間距離は大きく、入力ギア51と出力ギア52とは中間ギア53を介して噛合するように構成されている。
第1の回転部材を構成する入力ギア51、中間ギア53、及び、第2の回転部材を構成する出力ギア52は、ラック軸ハウジング50と、ギアハウジング54、及びボールねじ側のラック軸ハウジング55とにより構成されたハウジングの内部に保持されている。
入力ギア51は、その軸56及び57が、それぞれラック軸ハウジング50に保持された軸受58及びギアハウジング54に保持された軸受59で支持されている。また、入力ギア51の軸56の延長部60はモータ軸44の延長部45とスプライン結合SPされている。さらに、入力ギア51の軸57を支持する軸受59の外輪とギアハウジング54との間には、皿バネ61が介装され、軸受59を介して入力ギア51をモータ側に向けて軸方向に予圧を加え、軸方向のがたつきを防止している。
中間ギア53は、その軸62及び63が、それぞれラック軸ハウジング50に保持された軸受64及びギアハウジング54に保持された軸受65で支持されている。さらに、中間ギア53の軸62を支持する軸受64の外輪とラック軸ハウジング50との間には当板66が介装され、当板66をラック軸ハウジング50に装着されたボルト67により押圧し、中間ギア53に軸方向の予圧を加えて軸方向のガタ付きを防止している。
出力ギア52は円筒状に形成されており、内部にラック軸68が貫通している。出力ギア52の軸方向の両端部外側に形成された軸69及び70が、それぞれラック軸ハウジング50に保持された軸受71及びギアハウジング54に保持された軸受72で支持されており、また、出力ギア52の円筒状の内面にはスプライン溝73が形成されている。
不図示の舵輪軸にピニオンラック機構を介して結合されているラック軸68には雄ねじ部(螺旋溝)74が形成され、雄ねじ部74の外側にはナット75が配置され、ラック軸68の雄ねじ部74とナット75の雌ねじ部との間には多数のボール76が嵌挿され、ボールねじ機構77が構成されている。
ボールねじ機構77のナット75は、ラック軸ハウジング50の内部に配置された軸受78により回転自在に支持されている。ナット75の一方の端の延長部79の外側にはスプライン凸条80が形成されており、前記した出力ギア52の内面に形成されたスプライン溝73とスプライン結合SPしている。
以上の構成において、トルク検出装置15b(図1参照。)により検出された舵輪軸の操舵トルクに基づいて、不図示の制御装置により駆動されたアシストモータ41の駆動回転力は、入力ギア51、中間ギア53、出力ギア52を経てボールねじ機構77のナット75に伝達される。そして、ナット75の回転によりラック軸68が軸方向に移動して車輪の向きが変更され、操舵が行なわれる。
次に、バックラッシュの調整について説明する。入力ギア51と中間ギア53との間のバックラッシュの調整は、両ギア間の軸心間隔の調整により行う。即ち、モータフランジ46の円筒状部材81は、ラック軸ハウジング50の円筒状凹部82に回転可能に嵌合している。また、モータフランジ46は、その内部に配置された軸受47によりモータ軸44を支持しているが、そのモータ軸44及び入力ギア51の軸芯A1と、モータフランジ46の外部に形成された円筒状部材81の軸A2とは、図6に示すように寸法sだけ偏心している。
このため、モータフランジ46の円筒状部材81を円筒状凹部82に装着した状態で回転させると、モータ軸44及び入力ギア51の軸心A1は、モータフランジ46の円筒状部材81の軸心A2の回りに回転し、中間ギア53の軸芯Bに対する入力ギア51の軸芯A1の間隔Tが変動され、入力ギア51と中間ギア53との噛み合いの深さが変わるので、バックラッシュの調整を行うことができる。
中間ギア53と出力ギア52とのバックラッシュの調整は、仕上がり寸法のマッチング、即ち、中間ギア53と出力ギア52との仕上がり寸法を測定し、最適のバックラッシュ量が得られる中間ギア53と出力ギア52との組み合わせを選択してバックラッシュの調整を行うものとする。
以上に説明した電動パワーステアリング装置40によれば、マッチングにより最適のバックラッシュが得られる中間ギア53と出力ギア52とを決定すれば、後はモータフランジ46を回転させるだけで入力ギア51と中間ギア53とのバックラッシュの調整を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図7を参照して説明する。なお、この実施形態でもヘリカルギアを使用した歯車減速機構が採用されている。また、図7のVI−VI線に沿った断面図は、図6に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第3実施形態における第2実施形態との相違点は、モータ軸44と入力ギア51とが一体に構成され、3個の軸受49、47及び59で保持されている点、入力ギア51の軸端部に装着したナット91で軸受59の内輪を押圧し、軸受47と軸受59に予圧を加えて軸方向のガタ付きを防止している点である。その他の構成は第2実施形態のものと同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態の電動パワーステアリング装置90においては、バックラッシュの調整も、第2実施形態と同じで、モータフランジ46の円筒状部材81をラック軸ハウジング50の円筒状凹部82に装着した状態で回転させると、モータ軸44及び第1の回転部材を構成する入力ギア51の軸心A1は、モータフランジ46の円筒状部材81の軸心A2の回りに回転し、中間ギア53の軸芯Bに対する入力ギア51の軸芯A1の間隔Tが変化し(図6参照)、入力ギア51と中間ギア53との噛み合いの深さが変わるので、バックラッシュの調整を行うことができる。
中間ギア53と出力ギア52とのバックラッシュの調整は、仕上がり寸法のマッチング、即ち、中間ギア53と出力ギア52との仕上がり寸法を測定し、最適のバックラッシュ量が得られる中間ギア53と出力ギア52との組み合わせを選択してバックラッシュの調整を行う。
以上に説明した電動パワーステアリング装置90によれば、中間ギア53と出力ギア52とのマッチングにより最適のバックラッシュが得られるギアの組み合わせを決定すれば、後はモータフランジ46を回転させるだけで入力ギア51と中間ギア53とのバックラッシュの調整を行うことができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図8を参照して説明する。なお、本実施形態でもヘリカルギアを使用した歯車減速機構が採用されている。また、図8のVI−VI線に沿った断面図は、図6に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第4実施形態における第2実施形態との相違点は、モータ軸44と入力ギア51とが一体に構成され、2個の軸受49、59で保持されている点、軸受59を4点接触玉軸受として、軸方向のガタ付きを防止している点である。その他の構成は第2実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態の電動パワーステアリング装置100においては、バックラッシュの調整も、第2実施形態と同じで、モータフランジ46の円筒状部材81をラック軸ハウジング50の円筒状凹部82に装着した状態で回転させると、モータ軸44及び第1の回転部材を構成する入力ギア51の軸心A1は、モータフランジ46の円筒状部材81の軸心A2の回りに回転し、中間ギア53の軸芯Bに対する入力ギア51の軸芯A1の間隔Tが変化し(図6参照)、入力ギア51と中間ギア53との噛み合いの深さが変わるので、バックラッシュの調整を行うことができる。
中間ギア53と出力ギア52とのバックラッシュの調整は、仕上がり寸法のマッチング、即ち、中間ギア53と出力ギア52との仕上がり寸法を測定し、最適のバックラッシュ量が得られる中間ギア53と出力ギア52との組み合わせを選択してバックラッシュの調整を行う。
以上に説明した電動パワーステアリング装置100によれば、中間ギア53と出力ギア52とのマッチングにより最適のバックラッシュが得られるギアの組み合わせを決定すれば、後はモータフランジ46を回転させるだけで入力ギア51と中間ギア53とのバックラッシュの調整を行うことができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図9及び図10を参照して説明する。なお、本実施形態では、ウォーム及びウォームホイールを使用したウォームギア減速機構が採用されている。
第5実施形態の電動パワーステアリング装置110においては、アシストモータ111はステータ112及びロータ113を備え、ロータ113に固定されたモータ軸114の一方の端には延長部115が固定されている。モータ軸114の延長部115はモータフランジ116に保持された軸受117により支持され、モータ軸114の他端は、モータハウジング118に保持された軸受119により支持され、モータ軸114は回転自在に支持されている。
図10を参照すると、ウォーム120、及びウォームホイール121は、ラック軸ハウジング122と操舵軸ハウジング123とから構成されるハウジングの内部に保持されている。ラック軸ハウジング122には、ウォームホイール121が取り付けられている操舵軸124の延長部に形成されたピニオン125と、ピニオン125に噛合するラック軸126が収納されているほか、モータフランジ116が回転自在に装着されている。この構成は後で説明するバックラッシュの調整に関連する。
ウォーム120の軸128及び軸129は、モータフランジ116に保持された軸受130及び軸受131で支持されており、ウォーム120の軸128及び軸129と軸受130及び軸受131との間にはゴムダンパー132、133が介装され、ウォームホイール121からウォーム120に伝達された軸方向の衝撃を緩和するほか、軸方向のがたつきを防止している。
モータ軸114の延長部115とウォーム120の軸128とはスプライン結合SPされている。
以上の構成において、トルク検出装置15b(図1参照。)により検出された舵輪軸の操舵トルクに基づいて、不図示の制御装置により駆動されたアシストモータ111の駆動回転力は、ウォーム120、ウォームホイール121、ピニオン125を経てラック軸126に伝達され、ラック軸126が軸方向に移動して車輪の向きが変更され、操舵が行なわれる。
次に、ウォーム120とウォームホイール121との間のバックラッシュの調整について説明する。モータフランジ116の円筒状部材134は、ラック軸ハウジング122の円筒状凹部135に回転可能に嵌合している。また、モータフランジ116は、その内部に配置された軸受130及び131によりウォーム120の軸128及び軸129を支持しているが、そのウォーム120の軸128及び軸129の軸芯A1と、モータフランジ116の外部に形成された円筒状部材134の軸芯A2とは、図10に示すように寸法sだけ偏心している。
このため、モータフランジ116の円筒状部材134をラック軸ハウジング122の円筒状凹部135に装着した状態で回転させると、ウォーム120の軸芯A1はモータフランジ116の円筒状部材134の軸芯A2の回りに回転し(図10参照)、ウォーム120の軸心とウォームホイール121の軸心との間隔が変動して噛み合いの深さが変わるから、バックラッシュの調整を行うことができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図11を参照して説明する。なお、本実施形態でもウォーム及びウォームホイールを使用したウォームギア減速機構が採用されている。また、図11のX−X線に沿った断面図は、図10に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第6実施形態における第5実施形態との相違点は、モータ軸114とウォーム120が一体に構成され、モータハウジング118に保持された軸受119、モータフランジ116に保持された軸受130と軸受131の3個に軸受で支持されており、ウォーム120の軸端に設けたナット141で軸受130及び軸受131に予圧し、軸方向のがたつきを防止している点である。その他の構成は第5実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第6実施形態の電動パワーステアリング装置140においては、バックラッシュの調整も、第5実施形態と同じで、モータフランジ116の円筒状部材134をラック軸ハウジング122の円筒状凹部135に装着した状態で回転させると、ウォーム120の軸芯A1はモータフランジ116の円筒状部材134の軸芯A2の回りに回転し(図10参照)、ウォーム120の軸心とウォームホイール121の軸心との間隔が変動して噛み合いの深さが変わるから、バックラッシュの調整を行うことができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図12を参照して説明する。なお、本実施形態でもウォーム及びウォームホイールを使用したウォームギア減速機構が採用されている。また、図12のX−X線に沿った断面図は、図10に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第7実施形態における第5実施形態との相違点は、モータ軸114とウォーム120が一体に構成され、モータハウジング118に保持された軸受119、モータフランジ116に保持された軸受131の2個に軸受で支持されており、軸受131を4点接触の玉軸受として軸方向のがたつきを防止している点である。その他の構成は第5実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第7実施形態の電動パワーステアリング装置150においては、バックラッシュの調整も、第5実施形態と同じで、モータフランジ116の円筒状部材134をラック軸ハウジング122の円筒状凹部135に装着した状態で回転させると、ウォーム120の軸128及び軸129の軸芯A1は、モータフランジ116の円筒状部材134の軸芯A2回りに回転し、ウォーム120の軸心とウォームホイール121の軸心との間隔が変動して噛み合いの深さが変わるから、バックラッシュの調整を行うことができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図13及び図14を参照して説明する。なお、本実施形態では鼓形ウォーム及びウォームホイールを使用したウォームギア減速機構が採用されている。
第8実施形態における電動パワーステアリング装置160では、アシストモータ161はステータ162及びロータ163を備え、ロータ163に固定されたモータ軸164の一方の端には延長部165が固定されている。モータ軸164の延長部165はモータフランジ166に保持された軸受167により支持され、モータ軸164の他端は、モータハウジング168に保持された軸受169により支持され、モータ軸164は回転自在に支持されている。
第8実施形態の電動パワーステアリング装置160は、図14を参照すると、鼓形ウォーム170、及びウォームホイール171は、ラック軸ハウジング172と操舵軸ハウジング173とから構成されるハウジングの内部に保持されている。ラック軸ハウジング172には、ウォームホイール171が取り付けられている操舵軸174の延長部に形成されたピニオン175と、ピニオン175に噛合するラック軸176が収納されているほか、モータフランジ166が回転自在に装着されている。この構成は後で説明するバックラッシュの調整に関連する。
モータ軸164の延長部165と鼓形ウォーム170の軸178とはスプライン結合SPされている。
以上の構成において、トルク検出装置15b(図1参照。)により検出された舵輪軸の操舵トルクに基づいて、不図示の制御装置により駆動されたアシストモータ161の駆動回転力は、鼓形ウォーム170、ウォームホイール171、ピニオン175を経てラック軸176に伝達され、ラック軸176が軸方向に移動して車輪の向きが変更され、操舵が行なわれる。
鼓形ウォーム170とウォームホイール171との間のバックラッシュの調整について説明する。モータフランジ166の円筒状部材179は、ラック軸ハウジング172の円筒状凹部180に回転可能に嵌合している。また、モータフランジ166は、その内部に配置された軸受181及び軸受182により鼓形ウォーム170の軸178及び軸183を支持しているが、その鼓形ウォーム170の軸178及び軸183の軸心A1と、モータフランジ166の外部に形成された円筒状部材179の軸心A2とは、図14に示すように寸法sだけ偏心している。
このため、モータフランジ166の円筒状部材179をラック軸ハウジング172の円筒状凹部180に装着した状態で回転させると、鼓形ウォーム170の軸178及び軸183の軸心A1は、モータフランジ166の円筒状部材179の軸心A2の回りに回転し、鼓形ウォーム170の軸心とウォームホイール171の軸心との間隔が変動して噛み合いの深さが変わり、バックラッシュの調整を行うことができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図15及び図16を参照して説明する。なお、本実施形態では駆動ベルトを使用したベルト減速装置が採用されている。また、舵輪軸、ピニオンラック機構、及びボールねじ機構については、第2実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第9実施形態の電動パワーステアリング装置190は、アシストモータ191がステータ192及びロータ193を備え、ロータ193に固定されたモータ軸194の一方の端には延長部195が固定されている。モータ軸194の延長部195はモータフランジ196に保持された軸受197により支持され、モータ軸194の他端は、モータハウジング198に保持された軸受199により支持され、モータ軸194は回転自在に支持されている。モータフランジ196の端面にはモータフランジ蓋200が取付けられている。これは、後述する駆動ベルト201の装着を容易にするためである。
駆動プーリ202、及び従動プーリ203は、ラックハウジング204とプーリハウジング205、及びボールねじ側のラックハウジング206とにより構成されるハウジングの内部に保持されている。
駆動プーリ202は、その軸207及び軸208が、それぞれラックハウジング204に保持された軸受209及びプーリハウジング205に保持された軸受210で支持されている。また、駆動プーリ202の軸207の延長部211はモータ軸194の延長部195とスプライン結合SPされている。
従動プーリ203は円筒状に形成されており、内部にラック軸68が貫通している。従動プーリ203の軸方向の両端部外側に形成された軸212及び軸213が、それぞれラックハウジング204に保持された軸受214及びプーリハウジング205に保持された軸受215で支持されており、また、従動プーリ203の円筒状の内面にはスプライン溝216が形成されている。
図16に示すように、モータフランジ196の内側の一部(駆動ベルト201により囲まれる部分)は切り欠かれて駆動ベルト201の通路として開放されており、駆動プーリ202と従動プーリ203との間に駆動ベルト201が巻き掛けられ、駆動プーリ202の回転が駆動ベルト201を介して従動プーリ203に伝達される。
駆動プーリ202と従動プーリ203との間に駆動ベルト201を巻き掛けるときは、ラックハウジング204からプーリハウジング205を外し、モータフランジ196の端面のモータフランジ蓋200を外すことで、駆動プーリ202と従動プーリ203との間に駆動ベルト201を巻き掛けることができる。
不図示の舵輪軸とピニオンラック機構を介して結合されているラック軸68には雄ねじ部74が形成され、雄ねじ部74の外側にはナット75が配置され、ラック軸68の雄ねじ部74とナット75の雌ねじ部との間には多数のボール76が嵌挿され、ボールねじ機構77が構成されている。
ボールねじ機構77のナット75は、ラックハウジング206の内部に配置された軸受78により回転自在に支持されている。ナット75の一方の端の延長部の外側にはスプライン凸条80が形成されており、前記した従動プーリ203の内面に形成されたスプライン溝216とスプライン結合SPしている。
以上の構成において、トルク検出装置15b(図1参照。)により検出された舵輪軸の操舵トルクに基づいて、不図示の制御装置により駆動されたアシストモータ191の駆動回転力は、駆動プーリ202、従動プーリ203を経てボールねじ機構77のナット75に伝達される。そして、ナット75の回転によりラック軸68が軸方向に移動して車輪の向きが変更され、操舵が行なわれる。
次に、駆動プーリ202と従動プーリ203との間に巻き掛けられた駆動ベルト201の張力の調整について説明する。駆動ベルトを使用した減速機構では、駆動ベルトの張力を適正範囲に設定する必要があるが、駆動ベルトは歯車よりも製品のばらつきが大きいため、駆動ベルトとプーリのマッチングにより駆動ベルトの張力を適正範囲に設定することは困難であり、又、組み立て作業の面からも、入力プーリと出力プーリの軸芯間距離の調整が可能な構成が必要とされる。
駆動プーリ202と従動プーリ203との間に巻き掛けられた駆動ベルト201の張力の調整は、以下の構成により行う。即ち、モータフランジ196の円筒状部材217は、ラックハウジング204の円筒状凹部218に回転可能に嵌合している。また、モータフランジ196は、その内部に配置された軸受209により駆動プーリ202を支持しているが、その駆動プーリ202の軸芯A1と、モータフランジ196の外部に形成された円筒状部材217の軸芯A2とは、図16に示すように寸法sだけ偏心している。
このため、モータフランジ196の円筒状部材217をラックハウジング204の円筒状凹部218に装着した状態で回転させると、駆動プーリ202の軸芯A1は、モータフランジ196の円筒状部材217の軸芯A2の回りに回転し、従動プーリ203に対する駆動プーリ202の軸芯間距離Tが変わり、駆動ベルト201の張力の調整を行うことができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図17を参照して説明する。なお、本実施形態では駆動ベルトを使用したベルト減速装置が採用されている。また、図17のXVI−XVI線に沿った断面図は、図16に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第10実施形態の電動パワーステアリング装置220における第9実施形態との相違点は、モータ軸194と駆動プーリ202とが一体に構成され、3個の軸受199、軸受197及び軸受210で保持されている点である。その他の構成は第9実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
駆動プーリ202と従動プーリ203との間に巻き掛けられた駆動ベルト201の張力の調整も、第9実施形態と同じで、モータフランジ196の円筒状部材217をラックハウジング204の円筒状凹部218に装着した状態で回転させると(図16参照)、駆動プーリ202の軸芯A1はモータフランジ196の円筒状部材217の軸芯A2の回りに回転し、従動プーリ203に対する駆動プーリ202の軸芯間距離Tが変わり、駆動ベルト201の張力の調整を行うことができる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図18を参照して説明する。なお、本実施形態では駆動ベルトを使用したベルト減速装置が採用されている。また、図18のXVI−XVI線に沿った断面図は、図16に示すものと同じになるので、図示を省略する。
第11実施形態の電動パワーステアリング装置230における第9実施形態との相違点は、モータ軸194と駆動プーリ202とが一体に構成され、2個の軸受199、210で保持されている点である。その他の構成は第9実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
駆動プーリ202と従動プーリ203との間に巻き掛けられた駆動ベルト201の張力の調整も、第9実施形態と同じで、モータフランジ196の円筒状部材217をラックハウジング204の円筒状凹部218に装着した状態で回転させると(図16参照)、駆動プーリ202の軸芯A1はモータフランジ196の円筒状部材217の軸芯A2の回りに回転し、従動プーリ203に対する駆動プーリ202の軸芯間距離Tが変わり、駆動ベルト201の張力の調整を行うことができる。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図19〜図22を参照して説明する。なお、本実施形態では駆動ベルトを使用したベルト減速装置が採用されている。
第12実施形態の電動パワーステアリング装置240における第10実施形態との相違点は、モータフランジ196の外側が開放されている点である。その他の構成は第10実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
電動パワーステアリング装置240では、モータ軸194と駆動プーリ202とが一体に構成され、3個の軸受199、197、210で保持されている。
図20に示すように、モータフランジ196の外側の大部分(駆動ベルト201により囲まれる部分の外側に位置する部分)は切り欠かれて駆動ベルト201の通路として開放されており、駆動プーリ202と従動プーリ203との間に駆動ベルト201が巻き掛けられ、駆動プーリ202の回転が駆動ベルト201を介して従動プーリ203に伝達される。
駆動プーリ202と従動プーリ203との間に巻き掛けられた駆動ベルト201の張力の調整も、第10実施形態と同じで、モータフランジ196の円筒状部材217をラックハウジング204の円筒状凹部218に装着した状態で回転させると、駆動プーリ202の軸芯A1はモータフランジ196の円筒状部材217の軸芯A2の回りに回転し、従動プーリ203に対する駆動プーリ202の軸芯間距離Tが変わり、駆動ベルト201の張力の調整を行うことができる。
図21、図22に示すように、駆動プーリ202と従動プーリ203との間に駆動ベルト201を巻き掛けるときは、まず、モータフランジ196にアシストモータ191を取り付け、その駆動プーリ202に駆動ベルト201を巻き掛ける。次に、ラックハウジング204からプーリハウジング205を外し、従動プーリ203に駆動ベルト201を巻き掛け、ラックハウジング204にプーリハウジング205を装着し、プーリハウジング205にモータフランジ196を固定すればよい。
電動パワーステアリング装置240によれば、アシストモータ191と駆動ベルト201を取り付けたモータフランジ196を分解すること無く、プーリハウジング205に取り付けることができ、また、モータフランジ196の端部にフランジ蓋を設ける必要がなく、部品点数を削減し、組立工数を減らすことができる。
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態に係る電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置について図23〜図25を参照して説明する。
第13実施形態の電動パワーステアリング装置250は、ハウジング251、ラック軸252、ナット253、アシストモータ254を備えている。
ラック軸252は、ハウジング251に回転不能かつ軸方向(図23で上下方向)に移動自在に支持されており、ハンドル(ステアリングホイール)によって回転されるピニオン15a(図1参照。)が噛合するラック歯を有するラック部21(図1参照。)とボールねじ機構を構成する雄ねじ部255を備えている。
上記雄ねじ部255には、ナット253の雌ねじ部がナットを介して螺合しており、このナット253は軸受256によってハウジング251に対して回転可能にかつ軸方向不動に支持されている。雄ねじ部255とナット253の雌ねじ部との間には循環するボールが介在しており、これによってボールねじ機構が構成されている。アシストモータ254を回転させると、この回転は次に説明する電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置257を介してナット253に伝達され、これによって、ラック軸252が軸方向に移動する。
ベルト減速装置257は、駆動プーリ258、従動プーリ259、駆動ベルト260、張力調整機構261を備えている。アシストモータ254のモータ軸に設けられた駆動プーリ258とハウジングに回転自在かつ軸方向移動不能に支持された従動プーリ259との間には、駆動ベルト260が掛け渡されており、アシストモータ254の回転が従動プーリ259に伝達されるようになっている。駆動ベルト260の芯線にはガラス繊維が材料として使用されている。なお、この例では駆動ベルト260には確動ベルトあるいはタイミングベルトと呼ばれている内側に歯が形成されたベルトが使用されている。したがって、駆動プーリ258及び従動プーリ259の外側にはこの歯と噛合する歯が形成されている。
従動プーリ259には、貫通穴262が設けられており、この貫通穴262をラック軸252が貫通している。また、従動プーリ259は軸受263、263によってハウジング251に対して回転自在かつ軸方向移動不能に支持されている。従動プーリ259の一方のサイド(図23で下側)にはスプライン溝264が形成されており、雌ねじ253に形成されたスプライン凸条265とスプライン結合をしている。このスプライン結合によって、従動プーリ259の回転のみがナット253に伝達される。
この第13実施形態の張力調整機構261は、ローラホルダ266、テンションローラ267、係合部268、揺動調整部材269が備えられている。ローラホルダ266は、テンションローラ267を両側から側板270によって挟持しており、この側板270にはテンションローラ267を回転自在に支持するためのローラ軸271が設けられている。ローラ軸271はハウジング251に設けられた凹部の底面で抜けが防止されている。
ローラホルダ266の中央近傍には、揺動軸272が設けられており、この揺動軸272はハウジング251の凹部で軸支されている。ローラホルダ266のテンションローラ267との反対側には、係合部268を備えている。
なお、ハウジング251は、図23に示されるように、上部分aと下部分bとからなる分割構造を有しており、従動プーリ259及び揺動軸272の両端は、それぞれ上部分aと下部分bとで支持される。この構造は組み立てを考慮したものである。
揺動調整部材269は軸状の調整部材であって、元部には揺動調整用の雄ねじ部273を、先端側には相殺膨張部274を備えている。ハウジング251(下部分b)には、上記係合部268に向かって外から貫通孔が形成されており、この貫通孔の外側開口部近傍には揺動調整用の雌ねじ部が形成されている。揺動調整部材269の雄ねじ部273がこの雌ねじ部に螺合している。
雄ねじ部273の外側には固定ナット275が螺合しており、雄ねじ部273を回転させて相殺膨張部274の先端内側の位置を調整した後、この固定ナット275によって緩み止めされる。相殺膨張部274にはゴム等の弾性体でできたシールリングが嵌合しており、ハウジング251の外部から泥水などの塵埃が侵入するのを防止している。相殺膨張部274の先端は、ローラホルダ266の係合部268と当接し、ローラホルダ266の姿勢(揺動軸272回りの傾き)が規制される。ローラホルダ266の姿勢によって、テンションローラ267が駆動ベルト260を押し込む量が決定されるので、揺動調整部材269のねじ込み量を調整することにより、駆動ベルト260の張力を調整することが可能である。
ハウジング251は通常アルミニウムなどの金属を材料としているが、相殺膨張部274は、ハウジング251とは異なる線膨張係数を有する、例えば、ハウジングの材料より線膨張係数の小さいセラミックスなどの、材料からできている。いま、ハウジング251の線膨張係数、相殺膨張部274の線膨張係数をそれぞれα、βとし、相殺膨張部274の長さ、揺動軸272と相殺膨張部274の軸線間の距離、及び、揺動軸272とローラ軸271との中心距離を、それぞれ、L1、L2及びL3とする(図25)。また、温度変化によるベルト張力の変動を相殺するために必要とされるテンションローラ267の移動量をδとすると、
δ=(α−β)×L1×(L3/L2)
で表すことができる。したがって、相殺膨張部274の材質(線膨張係数β)、相殺膨張部274の長さL1、及び、ローラホルダにおけるレバー比(L3/L2)を選択あるいは設定することで、必要な移動量δを得ることができる。
本実施形態のベルト減速装置257及びこれを組み込んだ電動パワーステアリング装置250は以下のように動作する。ハンドル(ステアリングホイール)が操作されると、例えばハンドルとピニオン15a(図1参照。)の間に設けられたトルク検出装置15b(図1参照。)がハンドルの回転を検知する。この検知信号を受けてアシストモータ254が回転するので、駆動プーリ258が回転し、この回転は駆動ベルト260を介して従動プーリ259に伝達される。従動プーリ259の回転は、スプライン結合を介してナット253に伝達される。
ナット253は軸方向に移動不能に軸受256によって支持されており、ラック軸252も回転不能であるため、ラック軸252自体が図23で見て上あるいは下に移動する。ラック軸252の回転は上記ピニオン15aを回転させ、上記トルクが減少する方向にラック軸252を移動させる。この動きは、同時に自動車本体の操舵装置に伝達されるので、自動車の進行方向が変更される。
駆動ベルト260は、張力調整機構261、つまり、揺動調整部材269のねじ込み量を調整することで、その当初の張力が調整される。自動車の走行につれて、ベルト減速装置257の温度が上昇しても、テンションローラ267の位置が相殺膨張部274とハウジング251の線膨張係数の違いによって自動調整され、駆動ベルトの張力は実質的に一定の値に維持される。
また、張力調整機構261には、スプリングのような弾性部材が用いられていないため、従動プーリ259の回転方向が変化しても、テンションローラ267の位置は回転方向の影響を受けることがない。このため、これを組み込んだ電動パワーステアリング装置250では、ハンドルを切る方向が変化したときでも先に説明したフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。そして、弾性体を使用しないことを原因とするハウジングの温度上昇に伴う駆動ベルトの張力の増加は、張力調整機構によって相殺されるので、動力伝達がこれにより阻害されることがない。
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態に係る電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置について図26及び図27を参照して説明する。
第14実施形態の電動パワーステアリング装置280における第13実施形態との相違点は、第13実施形態がローラホルダ266の揺動軸272がハウジング251に直接軸支されているのに対し、第14実施形態ではこの揺動軸272が軸支持枠281に支持されている点である。その他の構成は第13実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図26及び図27に示されるように、軸支持枠281はコの字形状をしており、ハウジング251の内部凹所282内に固定ねじ283によって固定されている。揺動軸272はこの軸支持枠281の2本の脚に軸支されている。
軸支持枠281は、それ自体が相殺膨張部となっておりハウジング251とは異なる線膨張係数を有するセラミックスなどの材料からできている。軸支持枠281のセラミックスはハウジング251の温度が上昇してもハウジング251ほどの熱膨張をしないため、揺動軸272と駆動プーリ258との距離Lが相対的に大きくなる。ローラ軸271も揺動軸272と連動して動くため、温度による張力変化を相殺することができる。なお、揺動調整部材269には第13実施形態と同様に相殺膨張部274を備えていてもよいが、雄ねじ部と同じ材料でこれと一体とすることも可能である。
第13実施形態と同様、張力調整機構261及び軸支持枠281には、スプリングのような弾性部材が用いられていないため、従動プーリ259の回転方向が切り換っても、テンションローラ267の位置は回転方向の影響を受けることがない。このため、これを組み込んだ電動パワーステアリング装置280では、ハンドルを切る方向が変化したときでも先に説明したフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。そして、弾性体を使用しないことを原因とするハウジングの温度上昇に伴う駆動ベルトの張力の増加は、張力調整機構によって相殺されるので、動力伝達がこれにより阻害されることがない。
(第15実施形態)
次に、本発明の第15実施形態に係る電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置及び電動パワーステアリング装置について図28及び図29を参照して説明する。
第13実施形態、第14実施形態では、張力調整機構261がローラホルダ266を揺動させ、ローラホルダ266に設けられたテンションローラ267を駆動ベルト260に押し付けることにより、ベルト張力を調整していた。一方、本実施形態の電動パワーステアリング装置290では、張力調整機構261が、このようなローラホルダ266、テンションローラ267を備えずに、駆動プーリ258の位置を変更することによって駆動ベルト260の張力を調整するようになっている点である。その他の構成は第13及び第14実施形態と同じであるから、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
アシストモータ254、駆動プーリ258は、プーリホルダ291に支持されている。プーリホルダ291は、おおよそL字状の形状を備えており、中央角部近傍に上記駆動プーリ258を支持するプーリ軸受292が設けられている。プーリホルダ291の2本脚の一つは、プーリホルダ291を揺動自在とするため、揺動軸293によって支持されており、他方の脚には係合部294が形成されている。
第13実施形態、第14実施形態と同様に、揺動調整部材269は軸状の調整部材であって、元部には揺動調整用雄ねじ部273を、先端側には相殺膨張部274を備えている。ハウジング251(下部分b)には、上記係合部294に向かって外から貫通孔が形成されており、この貫通孔の外側開口部近傍には揺動調整用雌ねじ部251aが形成されている。揺動調整部材269の雄ねじ部273がこの雌ねじ部251aに螺合している。
雄ねじ部273の外側には固定ナット275が螺合しており、雄ねじ部273を回転させて相殺膨張部274の先端内側の位置を調整した後、この固定ナット275によって緩み止めされる。相殺膨張部274にはゴム等の弾性体でできたシールリングが嵌合しており、ハウジング251の外部から泥水などの塵埃が侵入するのを防止している。相殺膨張部274の先端は、プーリホルダ291の係合部294と当接し、プーリホルダ291の姿勢(揺動軸293回りの傾き)が規制される。プーリホルダ291の姿勢によって、駆動プーリ258の位置が異なるため、揺動調整部材269のねじ込み量を調整することにより、駆動ベルト260の張力を調整することが可能である。
アシストモータ254の取付板296は揺動軸を中心とする円弧孔297、298を有しており、この円弧孔297、298を通るボルトによって、アシストモータ254及び駆動プーリ258に僅かな揺動を許すように軽く支持されている。
電動パワーステアリング装置290の温度が上昇し、駆動プーリ258と従動プーリ259の軸芯間距離は拡大して、張力が増加するような方向にハウジング251が膨張すると、ハウジング251の膨張量よりも相殺膨張部274の膨張量が少ないため、プーリホルダ291は揺動軸293回りで、時計方向に傾くため、駆動プーリ258が従動プーリ259側に接近移動する。これによって駆動ベルト260の張力が緩むため、上記張力の増加分が相殺される。つまり、駆動ベルト260の張力が自動的に一定になるように維持される。
この実施形態においても、駆動ベルト260の張力を一定に維持するためには弾性体が使用されていないので、アシストモータ254からの回転は従動プーリ259まで遅れなく伝達される。このため、これを組み込んだ電動パワーステアリング装置290では、ハンドルを切る方向が変化したときでも先に説明したフィーリングの悪さ、つまり、伝達遅れによる引っかかるようなフィーリング、を運転者に与えることがない。
(第16実施形態)
次に、本発明の第16実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図30及び図32を参照して説明する。
本実施形態の電動パワーステアリング装置300では、アシストモータ301は、ステータ302及びロータ303を備え、ロータ303に固定されたモータ軸304はモータハウジング305に保持された軸受306とモータフランジ307に保持された軸受308により回転自在に支持されている。
図31に示されるように、モータハウジング305には、ステータ302と電気的に接続される電線309が外部に引き出されるハーネス取出し口310が設けられており、引き出された電線309は、不図示の制御回路に接続される。
また、モータ軸304は、軸受308からギアハウジング311内に延出されており、その先端部には、ベルト減速装置312を構成する駆動プーリ313が一体に設けられている。
ベルト減速装置312は、駆動プーリ313、従動プーリ314、駆動ベルト315とをギアハウジング311内に備えている。アシストモータ301のモータ軸304に設けられた駆動プーリ313とギアハウジング311に回転自在かつ軸方向移動不能に支持された従動プーリ314との間には、駆動ベルト315が掛け渡されており、アシストモータ301の回転が従動プーリ314に伝達される。なお、駆動プーリ313と従動プーリ314には、駆動ベルト315の内側に形成された歯と噛合する歯が形成されている。
従動プーリ314には、貫通穴316が設けられており、この貫通穴316をラック軸317が貫通している。従動プーリ314は、2つの軸受318、319によってギアハウジング311に回転自在かつ軸方向移動不能に支持されている。また、従動プーリ314の片側には、スプライン溝320が形成されており、ナット321に形成されたスプライン凸条322とスプライン結合している。このスプライン結合によって、従動プーリ314の回転のみがナット321に伝達される。
ラック軸317は、ギアハウジング311と、ラック軸ハウジング323、324とにより構成されるハウジング内に、回転不能かつ軸方向に移動自在に保持されている。ラック軸317は、ハンドルによって回転されるピニオンが噛合するラック歯を有するラック部21(図1参照。)とボールねじ機構を構成する雄ねじ部325を備えている。
ナット321は、軸受326によってハウジングに対して回転可能かつ軸方向不能に支持されている。ナット321の内周面に形成された雌ねじ部と雄ねじ部325との間には循環するボール327が介在されており、これによってボールねじ機構が構成されている。従って、アシストモータ301を回転させるとベルト減速装置312を介して駆動回転力がナット321に伝達され、これによって、ラック軸317が軸方向に移動する。
図31に示すように、モータフランジ307には、ギアハウジング311への取付け側に一対のフランジ328、329が対向配置されており、一対のフランジ328、329のうちの一方のフランジ328にモータフランジ307の円周方向に長い長孔330が形成されている。そのため、他方のフランジ329にボルト331を挿通してギアハウジング311にねじ込み、一方のフランジ328の長孔330にボルト332を挿通してギアハウジング311にねじ込むことにより、ボルト331を支点Cとしてモータフランジ307が揺動可能になっている。支点Cを中心としてモータフランジ307を揺動することにより、駆動プーリ313と従動プーリ314の軸芯間距離を変更させることができるために、駆動ベルト315の張力調整を簡単に行うことができる。また、ボルト331を支点Cとして用いることにより、部品点数を増やさずに、安価に張力調整機構を構成することができる。なお、図31、32に示されるように、モータフランジ307のフランジ329及びボルト331は、駆動プーリ313の側方に配置されているが、図30では、説明のため駆動プーリ313の下方に示している。
図32に示すように、支点Cは、駆動プーリ313と従動プーリ314との軸芯を結ぶ線a1と、駆動プーリ313の軸芯と支点Cを結ぶ線a2とのなす角θ1が90度以下となる位置に配置されている。支点Cが、線a1と、線a2との間に、90度以下の角θ1を設定しているのは、アシストモータ301の小さい回動角度に対しても、駆動プーリ313と従動プーリ314の軸芯間距離を効果的に変更できるようにするためである。これは、逆に、アシストモータ301の可動域を小さく設定できる効果を奏する。
また、ハーネス取出し口310は、駆動プーリ313と従動プーリ314との軸芯とを結ぶ線a1と、駆動プーリ313の軸芯とハーネス取出し口310とを結ぶ線a3のなす角θ2が90度以下に設定されている。ハーネス取出し口310が、線a1と、線a3との間に、90度以下の角θ2を設定しているのは、駆動ベルト315が、製造上の寸法誤差をもっているために、張力調整後に、アシストモータ301の位置に若干の個体差を生じており、車体、特にエンジンルーム内の補機類との干渉が懸念される位置に突起状のハーネス取出し口310が配置されると、レイアウト面で不利となるからである。そのため、上記のように設定することにより、ハーネス取出し口310をはみ出さないように配置してレイアウト性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、モータ軸304と一体に設けられた駆動プーリ313は片持ち支持されているが、図33及び図34の電動パワーステアリング装置300’に示されるように、モータフランジ307の一端側を軸方向に延長して延長部333を形成し、駆動プーリ313が転がり軸受308、334とで両端支持されるような構成としてもよい。
(第17実施形態)
次に、本発明の第17実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図35を参照して説明する。なお、第16実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
電動パワーステアリング装置340では、モータフランジ307に設けられた一対のフランジ341、342のうち、支点Cとなるフランジ342の位置が、従動プーリ314側に位置しており、駆動プーリ313と従動プーリ314との軸芯を結ぶ線a1と、駆動プーリ313の軸芯と支点Cを結ぶ線a2とのなす角θ1が90度以下となる位置に支点Cが配置されている。また、長穴343を有するフランジ341は、駆動プーリ313の軸芯に対して支点Cと反対側に設けられている。
これは、駆動ベルト315には、ガラス繊維により構成された芯線が入っているために、軸芯間距離の小さな変動に対して、その張力が敏感に変動するのに対応するためで、これにより、アシストモータ301の回動角度に対する、駆動プーリ313と従動プーリ314との軸芯間距離の変動を鈍感にすることによって張力調整を容易にすることができる。また、角θ1が90度以下となる位置に支点Cが配置されるために、駆動ベルト315を緩める方向についてのアシストモータ301の回動角度に対する軸芯間移動量を大きく確保することにより、組立性を良好にすることができる。
その他の構成及び作用については、第16実施形態のものと同様である。
(第18実施形態)
次に、本発明の第17実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図36及び図37を参照して説明する。なお、第16実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
電動パワーステアリング装置350では、軸部材351が、モータフランジ307とギアハウジング311とに嵌入されており、この軸部材351を支点Cとしてモータフランジ307が回動される。この場合、第16実施形態、第17実施形態のように、ボルト331を支点Cとしないために、フランジ328、329の位相を自由に設定できるため、車体との干渉を避けた位置にフランジ328、329を配置することができる。なお、図37に示されるように、モータフランジ307のフランジ329は、駆動プーリ313の側方に配置されているが、図36では、説明のため駆動プーリ313の下方に示している。
その他の構成及び作用については第16実施形態のものと同様である。
(第19実施形態)
次に、本発明の第19実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図38〜図40を参照して説明する。なお、第16実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
電動パワーステアリング装置360では、アイドラプーリ361が、ギアハウジング311の、駆動プーリ313と従動プーリ314との間に軸受362、363によって回転自在に組み付けられている。また、モータフランジ307には、3つのフランジ部364、365、366が設けられており、2つのフランジ365、366には、モータフランジ307の円周方向に長い長穴367、368が形成されている。この2つのフランジ365、366の長穴367、368にボルト369、370を挿通してギアハウジング311にねじ込むことで、ボルト371を支点Cとしてモータフランジ307を揺動可能としている。
アイドラプーリ361は、駆動ベルト315の外周部に当接されており、アシストモータ301の回動による駆動プーリ313の移動方向が、軸芯間距離を調整するのに効率の悪い、図39中の横方向であったとしても、張力調整を行うことができるように配置されている。また、アイドラプーリ361は、小径で、駆動ベルト315の巻き付け角度が大きくなる位置に配置されているために、駆動ベルト315の耐久性を向上させることができる。
また、アイドラプーリ361は、図40に示すように、アイドラプーリ361に押圧される駆動プーリ313からの駆動ベルト315と、駆動プーリ313の移動軌跡の接線a4とのなす角θ3が、小さくなるようにして位置されているために、駆動プーリ313の小さな移動に対しても、駆動ベルト315に張力を効果的に付与することができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本発明の第1実施形態を示す一部破断正面図である。 ベルト減速装置の要部断面図である。 駆動プーリ周りの拡大図である。 歯面にかかる力の関係を示した説明図である。 本発明の第2実施形態を示す要部断面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 本発明の第3実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第4実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第5実施形態を示す要部断面図である。 図9のX−X線断面図である。 本発明の第6実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第7実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第8実施形態を示す要部断面図である。 図13のXIV−XIV線断面図である。 本発明の第9実施形態を示す要部断面図である。 図15のXVI−XVI線断面図である。 本発明の第10実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第11実施形態を示す要部断面図である。 本発明の第12実施形態を示す要部断面図である。 図19のXX−XX線断面図である。 図19のモータフランジ部をラックハウジングから外した駆動ベルトの装着作業を説明する横断面図である。 図21のXXII−XXII線断面図である。 本発明の第13実施形態を示す要部断面図である。 図23のXXIV−XXIV線断面図である。 張力調整機構部分を説明する要部拡大図である。 本発明の第14実施形態の軸支持枠を説明する、図27のXXVI−XXVI線に沿った要部拡大図である。 図24に対応する第14実施形態の断面図である。 本発明の第15実施形態を示す要部断面図である。 図28のXXIX−XXIX線断面図である。 本発明の第16実施形態を示す要部断面図である。 図30の左側面図である。 図30のXXXII−XXXII線断面図である。 本発明の第16実施形態の変形例を示す要部断面図である。 図33のXXXIV-XXXIV線断面図である。 図32に対応する第17実施形態の断面図である。 本発明の第18実施形態を示す要部断面図である。 図36のXXXVII−XXXVII線断面図である。 本発明の第19実施形態を示す要部断面図である。 図38の左側面図である。 図38のXXXX−XXXX線断面図である。そして、 従来の電動パワーステアリング装置の要部の構成を説明する横断面図である。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
11 ハウジング
111 アシストモータ
112 ステータ
113 ロータ
114 モータ軸
116 モータフランジ
118 モータハウジング
12 ラック軸
120 ウォーム
121 ウォームホイール
122 ラック軸ハウジング
123 操舵軸ハウジング
124 操舵軸
125 ピニオン
126 ラック軸
13 ベルト減速装置
132 ゴムダンパー
134 円筒状部材
135 円筒状凹部
14 車体取付部
15 ピニオン部
15a ピニオン
15b トルク検出装置
16 アシストモータ
161 アシストモータ
162 ステータ
163 ロータ
166 モータフランジ
168 モータハウジング
17 右ハウジング
170 鼓形ウォーム
171 ウォームホイール
173 操舵軸ハウジング
174 操舵軸
175 ピニオン
179 円筒状部材
18 左ハウジング
180 円筒状凹部
19 カバーベローズ
192 ステータ
193 ロータ
196 モータフランジ
198 モータハウジング
200 モータフランジ蓋
201 駆動ベルト
202 駆動プーリ
203 従動プーリ
204 ラックハウジング
205 プーリハウジング
206 ラックハウジング
21 ラック部
216 スプライン溝
217 円筒状部材
218 円筒状凹部
22 雄ねじ部
23 ナット
24 軸受
25 モータ軸
251 ハウジング
251a 雌ねじ部
253 雌ねじ
255 雄ねじ部
257 ベルト減速装置
258 駆動プーリ
259 従動プーリ
260 駆動ベルト
261 張力調整機構
262 貫通穴
264 スプライン溝
265 スプライン凸条
266 ローラホルダ
267 テンションローラ
268 係合部
269 揺動調整部材
270 側板
271 ローラ軸
272 揺動軸
273 揺動調整用雄ねじ部
274 相殺膨張部
275 固定ナット
28 駆動プーリ
281 軸支持枠
282 内部凹所
283 固定ねじ
29 従動プーリ
291 プーリホルダ
292 プーリ軸受
293 揺動軸
294 係合部
296 取付板
297 円弧孔
30 貫通穴
309 電線
310 取出し口
311 ギアハウジング
312 ベルト減速装置
313 駆動プーリ
314 従動プーリ
315 駆動ベルト
316 貫通穴
322 スプライン凸条
327 ボール
328 フランジ
329 フランジ
33 駆動ベルト
330 長孔
331 ボルト
332 ボルト
341 フランジ
343 長穴
34 入力軸
35 フランジ
351 軸部材
361 アイドラプーリ
364 フランジ部
367 長穴
369 ボルト
40 電動パワーステアリング装置
41 アシストモータ
42 ステータ
43 ロータ
44 モータ軸
45 延長部
46 モータフランジ
48 モータハウジング
50 ラック軸ハウジング
500 電動パワーステアリング装置
501 舵輪軸
502 ラック軸
503 ピニオンラック機構
504 モータ
505 モータ軸
506 軸受
508 雄ねじ部
509 軸受
51 入力ギア
510 ナット
511 ボール
512 機構
513 延長部
514 入力ギア
515 軸
516 中間ギア
517 出力ギア
518 軸受
52 出力ギア
520 スプライン溝
521 延長部
522 スプライン凸条
53 中間ギア
54 ギアハウジング
55 ラック軸ハウジング
56 軸
57 軸
60 延長部
61 皿バネ
62 軸
66 当板
67 ボルト
68 ラック軸
73 スプライン溝
74 雄ねじ部
75 ナット
76 ボール
77 機構
80 スプライン凸条
81 円筒状部材
82 円筒状凹部
90 電動パワーステアリング装置
91 ナット

Claims (26)

  1. 第1の斜歯を有し、回転駆動可能に支持された駆動プーリと、
    第2の斜歯を有し、回転可能に支持された従動プーリと、
    前記駆動プーリ及び前記従動プーリに掛け渡され、前記第1及び第2の斜歯に噛合する第3の斜歯を備えた駆動ベルトと、
    を備えた電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置であって、
    前記各斜歯のねじれ角βと、前記第1或いは第2の斜歯と前記第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  2. ハウジングと、
    前記ハウジングに、軸方向に移動可能に、かつ、回転が阻止されて支持されているラック軸と、
    前記ラック軸に設けられたラック部と、
    前記ラック軸に設けられた雄ねじ部と、
    前記雄ねじ部にボールを介して螺合することによりボールねじ機構を構成し、前記ハウジングに回転可能かつ軸方向移動不能に支持されたナットと、
    第1の斜歯を有し、回転可能に支持された駆動プーリと、
    前記ナットに回転に関して結合され、第2の斜歯を有し、回転可能に支持された従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け渡され、前記第1及び第2の斜歯に噛合可能な第3の斜歯を有する駆動ベルトと、
    前記駆動プーリを駆動するためのアシストモータと、
    前記ラック部のラック歯に噛合するピニオンと、
    ステアリングホイールからの操舵力が入力される入力軸と、
    前記入力軸が前記ピニオンに加えたトルクを検出するためのトルク検出装置と、
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記各斜歯のねじれ角βと、前記第1或いは第2の斜歯と前記第3の斜歯間の摩擦係数μとの間に、tanβ<μなる関係を持たせたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 操舵補助力を供給するアシストモータと、
    走行車輪を転向させるラック軸と、
    前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材に従動して回転し、前記第1の回転部材の回転を前記ラック軸の軸方向移動に変換する駆動変換装置に伝達する第2の回転部材と、
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記アシストモータは、電動パワーステアリング装置のハウジングに回転可能に装着されるモータフランジを備え、前記モータフランジの軸芯は、前記第1の回転部材の軸芯に対して平行で、且つ前記第1の回転部材の軸芯から所定寸法だけ離れていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された入力ギアであり、前記第2の回転部材は前記入力ギアの回転動力を受ける出力ギアであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記入力ギアは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記駆動変換装置は、ボールねじ装置であり、前記出力ギアは前記入力ギアの回転動力を前記ボールねじ装置のナットに伝達することを特徴とする請求の範囲第4項に記載した電動パワーステアリング装置。
  7. 前記駆動変換装置はウォームギア減速装置のウォームホイール軸に結合するピニオンと該ピニオンに噛合するラック軸であり、前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に結合されたウォームであり、前記第2の回転部材は前記ウォームに噛合するウォームホイールであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記ウォームは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記駆動変換装置はボールねじ装置であり、前記第1の回転部材は前記アシストモータの回転軸に同軸に配置された駆動プーリであり、前記第2の回転部材は前記駆動プーリから駆動ベルトを介して駆動される従動プーリであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記駆動プーリは前記アシストモータの回転軸と一体に構成されたことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記第1の回転部材を構成する入力ギア及び前記第2の回転部材を構成する出力ギアから構成される歯車装置は、平歯車、はすば歯車、ウォーム及びウォームホイールを含むいずれかの歯車装置で構成されることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. ハウジングと、
    駆動ベルトと、
    前記ハウジングに回転可能に支持されて回転駆動力が付与されるとともに、前記駆動ベルトが掛け渡された駆動プーリと、
    前記ハウジングに回転可能に支持されており、前記駆動ベルトが掛け渡されることにより、前記駆動プーリからの動力が伝動されて回転する従動プーリと、
    前記駆動ベルトの張力を調整するための張力調整機構と、
    を備えた電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置であって、
    前記張力調整機構は、このベルト減速装置の温度が変動したときに前記駆動ベルトに生ずる張力の変動とは反対の張力の変動を生じさせる材料からなる相殺膨張部を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  13. 前記駆動ベルトは、タイミングベルトであることを特徴とする請求の範囲第12項に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  14. 前記張力調整機構の相殺膨張部は、前記ハウジングの材料より線膨張係数が小さい材料であることを特徴とする請求の範囲第12又は13項に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  15. 前記ハウジング、前記駆動ベルトの芯線、及び、前記張力調整機構の相殺膨張部の材料はそれぞれ、アルミニウム、ガラス繊維、及び、セラミックスであることを特徴とする請求の範囲第12〜14項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  16. 前記張力調整機構は、
    前記ハウジングに揺動可能に支持されたローラホルダと、
    前記ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、
    前記テンションローラが前記ベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させて前記ローラホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに前記先端側には前記相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えたことを特徴とする請求の範囲第12〜15項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  17. 前記張力調整機構は、
    前記ハウジングに固定され、前記相殺膨張部をなす軸支持枠と、
    前記軸支持枠に揺動可能に支持されたローラホルダと、
    前記ローラホルダに回転可能に支持されたテンションローラと、
    前記テンションローラが前記ベルトを押圧する位置を調整可能とするために、先端を係合させて前記ローラホルダの揺動角度を調整することが可能な揺動調整部材とを備えたことを特徴とする請求の範囲第12〜15項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  18. 前記軸支持枠は、コの字形状をなし、2本の脚に前記ローラホルダが軸支されていることを特徴とする請求の範囲第17項に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  19. 前記張力調整機構は、
    前記駆動プーリを回転可能に支持するとともに、前記ハウジングに揺動可能に支持されたプーリホルダと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリの軸芯間距離を調整可能とするために、先端を係合させて前記プーリホルダの揺動角度を調整することが可能であるとともに前記先端側には前記相殺膨張部を有している揺動調整部材とを備えたことを特徴とする請求の範囲第12〜15項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  20. 前記揺動調整部材は、前記ハウジングに設けられた揺動調整用雌ねじ部と螺合するための揺動調整用雄ねじ部を元部に有していることを特徴とする請求の範囲第19項に記載の電動パワーステアリング装置用ベルト減速装置。
  21. 請求の範囲第12〜20項のいずれかに記載のベルト減速装置と、
    前記ハウジングに回転不能かつ軸方向移動自在に支持され、ステアリングホイールによって回転されるピニオンが噛合するラック歯を有するラック部とボールねじ機構を構成する雄ねじ部を有するラック軸と、
    前記ボールねじ機構の前記雄ねじ部にボールを介して螺合するとともに前記従動プーリの回転が伝達されるナットと、
    前記ハウジングに支持され、前記駆動プーリを回転駆動するためのアシストモータと、
    を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  22. ハウジングと、
    駆動ベルトと、
    前記ハウジングに回転可能に支持されて回転駆動力が付与されるとともに、前記駆動ベルトが掛け渡された駆動プーリと、
    前記ハウジングに回転可能に支持されており、前記駆動ベルトが掛け渡されることにより、前記駆動プーリからの動力が伝動されて回転する従動プーリと、
    前記駆動プーリを回転駆動するためのアシストモータと、
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記アシストモータは、複数のボルトにより前記ハウジングに装着されるモータフランジを備え、
    前記モータフランジは、前記ハウジングに対して一本のボルトを支点として揺動可能であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  23. 前記支点は、前記駆動プーリと前記従動プーリとの軸芯を結ぶ線と、前記駆動プーリの軸芯と前記支点を結ぶ線とのなす角が90度以下となる位置に配置されていることを特徴とする請求の範囲第22項に記載の電動パワーステアリング装置。
  24. 前記アシストモータのハーネス取出し口は、前記駆動プーリと前記従動プーリとの軸芯とを結ぶ線と、前記駆動プーリの軸芯と前記ハーネス取出し口とを結ぶ線のなす角が90度以下であることを特徴とする請求の範囲第22項に記載の電動パワーステアリング装置。
  25. 前記駆動ベルトに所定の張力を付与するアイドラプーリを備えたことを特徴とする請求の範囲第22項に記載の電動パワーステアリング装置。
  26. 前記アイドラプーリは、前記駆動プーリでのベルト巻きつけ角度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の電動パワーステアリング装置。
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