JP2005029088A - ステアリングロック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造の簡略化を図ることで、小型化、部品コスト低減、組立コスト・手間の低減を図ることのできるステアリングロック装置を提供すること。
【解決手段】 外部の操作部に対する操作に対応してアクチュエータの駆動状態を切り替えることでステアリングシャフト1に係合するロック部材4の位置をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段5を備えたステアリングロック装置において、切替駆動手段5に、入力部55からソレノイド52の駆動力を入力して回動軸53を中心に回動し出力部56に連結されたロック部材4をロック位置とロック解除位置とに移動させる回動部材51を設け、この回動部材51を板ばね材により形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 外部の操作部に対する操作に対応してアクチュエータの駆動状態を切り替えることでステアリングシャフト1に係合するロック部材4の位置をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段5を備えたステアリングロック装置において、切替駆動手段5に、入力部55からソレノイド52の駆動力を入力して回動軸53を中心に回動し出力部56に連結されたロック部材4をロック位置とロック解除位置とに移動させる回動部材51を設け、この回動部材51を板ばね材により形成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車などの操舵を行うステアリングシャフトを、アクチュエータを駆動させて施錠および解錠するステアリングロック装置に関する。
従来、ステアリングロック装置として、ステアリングシャフトに係脱するロック部材を駆動させるアクチュエータ部(切替駆動手段)が、ロック部材をステアリングシャフトとの係合方向に付勢する第1のばね部材と、ロック部材をステアリングシャフトの係合を解除する方向に駆動させるロック解除部材と、このロック解除部材を係合解除駆動方向に付勢する第2のばね部材と、ギア機構およびモータから成る駆動手段とで構成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3174006号公報(特許請求の範囲、図2)
しかしながら、上述の従来のステアリングロック装置にあっては、上述のように、アクチュエータ部が、ロック部材、第1のばね部材、ロック解除部材、第2のばね部材、駆動手段で構成された部品点数が多い複雑な構造であるため、小型化が困難であるとともに、部品コストが嵩み、また、組立にもコストおよび手間がかかるという問題があった。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、構造の簡略化を図ることで、小型化、部品コスト低減、組立コスト・手間の低減を図ることのできるステアリングロック装置を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため、本発明は、
ステアリングシャフトに係合して操舵不能の施錠状態とするロック位置と前記ステアリングロックに対する係合を外して前記操舵可能な解錠状態とするロック解除位置とに移動可能なロック部材と、
外部の操作部に対する操作に対応してアクチュエータの駆動状態を切り替えることでロック部材の位置をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段と、
を備えたステアリングロック装置において、
前記切替駆動手段に、入力部から前記アクチュエータの駆動力を入力して回動軸を中心に回動し出力部に連結された前記ロック部材をロック位置とロック解除位置とに移動させる回動部材を設け、
この回動部材を板ばね材により形成した。
ステアリングシャフトに係合して操舵不能の施錠状態とするロック位置と前記ステアリングロックに対する係合を外して前記操舵可能な解錠状態とするロック解除位置とに移動可能なロック部材と、
外部の操作部に対する操作に対応してアクチュエータの駆動状態を切り替えることでロック部材の位置をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段と、
を備えたステアリングロック装置において、
前記切替駆動手段に、入力部から前記アクチュエータの駆動力を入力して回動軸を中心に回動し出力部に連結された前記ロック部材をロック位置とロック解除位置とに移動させる回動部材を設け、
この回動部材を板ばね材により形成した。
本発明のステアリングロック装置は、以下のように作動する。
施錠時には、ロック部材がステアリングシャフトに係合するロック位置に配置されており、ステアリングシャフトの操舵を禁止する施錠状態となっている。
この施錠状態から外部の操作部に対して解錠操作を行うと、切替駆動手段にあっては、アクチュエータがロック解除方向に駆動し、これにより、回動部材の入力部に駆動力が入力されて回動部材が回動軸を中心に回動する。そして、この回動により回動部材の出力部が変位するのに伴ってこの出力部に連結されたロック部材がロック位置からロック解除位置に移動し、ステアリングシャフトとの係合が外れる。
これにより、ステアリングシャフトを操舵可能な解錠状態となる。
このように解錠を行う際に、ロック部材とステアリングシャフトとが噛込状態となって係合が外れない場合がある。
この噛込状態にあっては、本発明では、回動部材を板ばね材により形成しているため、回動部材は、入力部側はアクチュエータの駆動量の分だけ変位するが、ロック部材に連結されている出力部側では変位することなく、その入力部と出力部との変位差に基づいて全体的に弾性変形する。そして、この弾性変形に基づく復元力(ばね力)がロック部材に対して作用し続ける。
よって、この状態で、ステアリングシャフトに操舵力を加えてロック部材とステアリングシャフトとの噛込トルクが取り除かれたときには、回動部材の弾性変形に基づく復元力により、ロック部材がロック位置からロック解除位置に移動する。
次に、解錠状態から外部の操作部に施錠操作を行った時には、切替駆動手段にあっては、アクチュエータがロック解除方向に駆動し、回動部材が上述した施錠時とは逆方向に回動し、出力部に連結されたロック部材がロック解除位置からロック位置に変位してステアリングシャフトと係合し、操舵ができない施錠状態となる。
ところで、このように解錠状態から施錠状態とするときに、ロック部材とステアリングシャフトのロック穴などの係合対象との位置がずれて係合できない場合がある。
この場合、回動部材は、上述の噛込時とは逆方向に入力部側が変位する一方で出力部側はロック解除位置から変位しない状態となり、両者の変位差の分だけ全体的に弾性変形し、その復元力(ばね力)がロック部材に作用し続ける待受状態となる。
この待受状態では、その後、ステアリングシャフトを操舵してロック部材に対してロック穴などの係合対象の位置が一致して、ロック部材に対する移動規制が無くなると、回動部材の弾性変形に基づく復元力によりロック部材がロック解除位置からロック位置へ移動して施錠状態となる。
施錠時には、ロック部材がステアリングシャフトに係合するロック位置に配置されており、ステアリングシャフトの操舵を禁止する施錠状態となっている。
この施錠状態から外部の操作部に対して解錠操作を行うと、切替駆動手段にあっては、アクチュエータがロック解除方向に駆動し、これにより、回動部材の入力部に駆動力が入力されて回動部材が回動軸を中心に回動する。そして、この回動により回動部材の出力部が変位するのに伴ってこの出力部に連結されたロック部材がロック位置からロック解除位置に移動し、ステアリングシャフトとの係合が外れる。
これにより、ステアリングシャフトを操舵可能な解錠状態となる。
このように解錠を行う際に、ロック部材とステアリングシャフトとが噛込状態となって係合が外れない場合がある。
この噛込状態にあっては、本発明では、回動部材を板ばね材により形成しているため、回動部材は、入力部側はアクチュエータの駆動量の分だけ変位するが、ロック部材に連結されている出力部側では変位することなく、その入力部と出力部との変位差に基づいて全体的に弾性変形する。そして、この弾性変形に基づく復元力(ばね力)がロック部材に対して作用し続ける。
よって、この状態で、ステアリングシャフトに操舵力を加えてロック部材とステアリングシャフトとの噛込トルクが取り除かれたときには、回動部材の弾性変形に基づく復元力により、ロック部材がロック位置からロック解除位置に移動する。
次に、解錠状態から外部の操作部に施錠操作を行った時には、切替駆動手段にあっては、アクチュエータがロック解除方向に駆動し、回動部材が上述した施錠時とは逆方向に回動し、出力部に連結されたロック部材がロック解除位置からロック位置に変位してステアリングシャフトと係合し、操舵ができない施錠状態となる。
ところで、このように解錠状態から施錠状態とするときに、ロック部材とステアリングシャフトのロック穴などの係合対象との位置がずれて係合できない場合がある。
この場合、回動部材は、上述の噛込時とは逆方向に入力部側が変位する一方で出力部側はロック解除位置から変位しない状態となり、両者の変位差の分だけ全体的に弾性変形し、その復元力(ばね力)がロック部材に作用し続ける待受状態となる。
この待受状態では、その後、ステアリングシャフトを操舵してロック部材に対してロック穴などの係合対象の位置が一致して、ロック部材に対する移動規制が無くなると、回動部材の弾性変形に基づく復元力によりロック部材がロック解除位置からロック位置へ移動して施錠状態となる。
本発明のステアリングロック装置にあっては、アクチュエータの駆動力をロック部材に伝達させる回動部材を板ばね材で形成して、それ自身の弾性変形により発生する復元力(ばね力)により、噛込時や待受時におけるロック部材の移動を行う構成としたため、ロック部材をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段を回動部材とアクチュエータとから構成した部品点数の少ない単純な構成とすることができた。
したがって、構造の簡略化を図り、小型化、部品コスト低減、組立コスト・手間の低減を図ることのできるステアリングロック装置を提供することができる。
したがって、構造の簡略化を図り、小型化、部品コスト低減、組立コスト・手間の低減を図ることのできるステアリングロック装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1のステアリングロック装置を示す図であって、同図(a)は平面図的に見た断面図、同図(b)は正面図的に見た断面図である。
実施の形態1のステアリングロック装置は、請求項1に記載の発明に対応するもので、図1に示すように、ステアリングシャフト1の外周に設けられた図示を省略したステアリングコラムにボルトなどにより固定された本体2と、この本体2に取り付けられて箱状を成したカバー3を備えている。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1のステアリングロック装置を示す図であって、同図(a)は平面図的に見た断面図、同図(b)は正面図的に見た断面図である。
実施の形態1のステアリングロック装置は、請求項1に記載の発明に対応するもので、図1に示すように、ステアリングシャフト1の外周に設けられた図示を省略したステアリングコラムにボルトなどにより固定された本体2と、この本体2に取り付けられて箱状を成したカバー3を備えている。
前記カバー3の内側には、ロック部材4と切替駆動手段5が収容されている。
前記ロック部材4は、本実施の形態では、四角柱形状を成し、前記本体2に立設された摺動用筒21の内部を図1(b)において上下方向にスライド可能に支持されているもので、図1(b)に示すように前記ステアリングシャフト1に形成されたロック穴11に係合したロック位置と、図2(a)に示すようにロック穴11と係合しないロック解除位置とに往復移動可能に支持されている。
なお、前記ロック穴11は、前記ロック部材4よりも僅かに大きく形成されている。また、前記ロック部材4、摺動用筒21およびロック穴11は、本実施例のように断面長方形に形成する以外にも、他の多角柱形状や円柱状に形成してもよい。
前記ロック部材4は、本実施の形態では、四角柱形状を成し、前記本体2に立設された摺動用筒21の内部を図1(b)において上下方向にスライド可能に支持されているもので、図1(b)に示すように前記ステアリングシャフト1に形成されたロック穴11に係合したロック位置と、図2(a)に示すようにロック穴11と係合しないロック解除位置とに往復移動可能に支持されている。
なお、前記ロック穴11は、前記ロック部材4よりも僅かに大きく形成されている。また、前記ロック部材4、摺動用筒21およびロック穴11は、本実施例のように断面長方形に形成する以外にも、他の多角柱形状や円柱状に形成してもよい。
前記切替駆動手段5は、前記本体2において摺動用筒21と平行に立設された支持用柱22に回動可能に支持された回動部材51と、前記支持用柱22の側面に固定されたアクチュエータとしてのソレノイド52とを備えている。
前記回動部材51は、板ばね材を素材として図1において左右方向に長い長尺状に形成され、図中左右方向に延在された板ばね部51aと、この板ばね部51aの中央から図中右端にかけて前記支持用柱22およびソレノイド52のプランジャ52pを挟むように図1(b)において下方へ折り曲げられた支持用フランジ部51bと、前記板ばね部51aの図中左端部において前記ロック部材4を挟むように図1(b)において下方へ折り曲げられた補強用フランジ部51cとが形成されている。
そして、前記回動部材51は、前記ロック部材4のスライド方向に対して直角の方向(図1(a)上下方向)に支持用柱22を貫通させた回動軸53の両端を、支持用フランジ部51bに連結することで、前記支持用柱22に対して回動可能に支持されている。
前記回動部材51は、板ばね材を素材として図1において左右方向に長い長尺状に形成され、図中左右方向に延在された板ばね部51aと、この板ばね部51aの中央から図中右端にかけて前記支持用柱22およびソレノイド52のプランジャ52pを挟むように図1(b)において下方へ折り曲げられた支持用フランジ部51bと、前記板ばね部51aの図中左端部において前記ロック部材4を挟むように図1(b)において下方へ折り曲げられた補強用フランジ部51cとが形成されている。
そして、前記回動部材51は、前記ロック部材4のスライド方向に対して直角の方向(図1(a)上下方向)に支持用柱22を貫通させた回動軸53の両端を、支持用フランジ部51bに連結することで、前記支持用柱22に対して回動可能に支持されている。
さらに、図1(a)に示すように、前記回動部材51の図中左側端部には、左端から中央方向へ略長方形形状に切り欠いたロック部材用係合溝51dが設けられているとともに、前記回動部材51の図中右側端部には、右端から中央方向へ略長方形形状に切り欠いたプランジャ用係合溝51eが設けられている。
そして、前記ロック部材用係合溝51dには、前記ロック部材4の頭部においてその側面に形成された係合溝41が、図1(b)において上下方向で係り合うように係合され、一方、前記プランジャ用係合溝51eには、前記プランジャ52pの頭部の側面に形成された係合溝52qが同様に、図1(b)において上下方向で係り合うように係合されている。
したがって、前記回動部材51において、前記プランジャ52pが係合された位置が、アクチュエータとしてのソレノイド52から駆動力が入力される入力部55であり、一方、前記ロック部材4が係合された位置が出力部56となる。
なお、前記各係合溝41,52qは、回動部材51が回動するのに伴う相対角度変位を吸収するためにV字の先端を突き合わせたように左右両端部が拡がる側面形状に形成されている。
そして、前記ロック部材用係合溝51dには、前記ロック部材4の頭部においてその側面に形成された係合溝41が、図1(b)において上下方向で係り合うように係合され、一方、前記プランジャ用係合溝51eには、前記プランジャ52pの頭部の側面に形成された係合溝52qが同様に、図1(b)において上下方向で係り合うように係合されている。
したがって、前記回動部材51において、前記プランジャ52pが係合された位置が、アクチュエータとしてのソレノイド52から駆動力が入力される入力部55であり、一方、前記ロック部材4が係合された位置が出力部56となる。
なお、前記各係合溝41,52qは、回動部材51が回動するのに伴う相対角度変位を吸収するためにV字の先端を突き合わせたように左右両端部が拡がる側面形状に形成されている。
前記ソレノイド52は、非通電時(非吸引時)には、スプリング54の付勢力によりプランジャ52pが図1(b)において上方へ押し上げられ、通電時(吸引時)には、プランジャ52pが図2においてスプリング54の付勢力に抗して下方へ引っ込む構成となっている。
したがって、前記ソレノイド52の駆動状態の切替に伴い、回動部材51は回動軸53を中心に回動するもので、そのプランジャ52pの移動量は、前記ロック部材4をロック位置とロック解除位置とに移動させることのできるだけ回動部材51を回動させることのできる量に設定されている。
したがって、前記ソレノイド52の駆動状態の切替に伴い、回動部材51は回動軸53を中心に回動するもので、そのプランジャ52pの移動量は、前記ロック部材4をロック位置とロック解除位置とに移動させることのできるだけ回動部材51を回動させることのできる量に設定されている。
次に、実施の形態1の作用を図1および図2に基づいて説明する。
なお、図2は実施の形態1のステアリングロック装置の作動を説明する図であり(a)は解錠状態、(b)は待受状態、(c)は噛込状態を示している。
a)施錠時
図1は施錠状態を示している。
この施錠時には、ソレノイド52を非通電状態(非吸引状態)としており、プランジャ52pはスプリング54の付勢力により図1(b)において上方に持ち上げられている。これにより、回動部材51は、図中右側の入力部55が持ち上げられているとともに、図中左側の出力部56が下げられ、この出力部56に連結されているロック部材4は、ステアリングシャフト1のロック穴11に係合したロック位置に配置されている。
これにより、ステアリングシャフト1は操舵不可能な施錠状態となっている。
なお、図2は実施の形態1のステアリングロック装置の作動を説明する図であり(a)は解錠状態、(b)は待受状態、(c)は噛込状態を示している。
a)施錠時
図1は施錠状態を示している。
この施錠時には、ソレノイド52を非通電状態(非吸引状態)としており、プランジャ52pはスプリング54の付勢力により図1(b)において上方に持ち上げられている。これにより、回動部材51は、図中右側の入力部55が持ち上げられているとともに、図中左側の出力部56が下げられ、この出力部56に連結されているロック部材4は、ステアリングシャフト1のロック穴11に係合したロック位置に配置されている。
これにより、ステアリングシャフト1は操舵不可能な施錠状態となっている。
b)解錠時
図外の操作部を解錠操作すると(例えば、図外のキーを図外のキーロータに差し込んで「LOCK」位置から「ACC」位置へ回すと)、ソレノイド52に通電される。
このソレノイド52への通電により吸引されたプランジャ52pは、図2(a)に示すように図中下方にスライドし、それに伴って、回動部材51が、図2において時計回り方向に回動し、出力部56に連結されたロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11から引き上げられ、係合が解除される。
これによりステアリングシャフト1を操舵することが可能な解錠状態となる。
図外の操作部を解錠操作すると(例えば、図外のキーを図外のキーロータに差し込んで「LOCK」位置から「ACC」位置へ回すと)、ソレノイド52に通電される。
このソレノイド52への通電により吸引されたプランジャ52pは、図2(a)に示すように図中下方にスライドし、それに伴って、回動部材51が、図2において時計回り方向に回動し、出力部56に連結されたロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11から引き上げられ、係合が解除される。
これによりステアリングシャフト1を操舵することが可能な解錠状態となる。
c)施錠時および待受時
図外の操作部を解錠状態から施錠操作すると(例えば、図外のキーを図外のキーロータに差し込んで、「ACC」位置から「LOCK」位置へ回すと)、ソレノイド52への通電が停止されて、プランジャ52pが、図2(b)に示すようにスプリング54の付勢力により上方へスライドされる。
これに伴って、回動部材51は、図2において右側の入力部55が持ち上がり図中左側の出力部56が下がるように揺動しようとし、ロック部材4は下方に押される。
ところが、この時、ロック部材4の位置とステアリングシャフト1のロック穴11との位置とが、図2(b)に示すように不一致であることがある。
この場合、ロック部材4の下方移動が規制されるため、回動部材51は、図中右側の入力部55は上方へ移動するが、図中左側の出力部56は、下方へ変位しないことになり、この左右の変位差に基づいて板ばね部51aが撓み、その復元力(弾性力)によりロック部材4を下方に押圧した状態に維持される。この状態が待受状態である。
したがって、この待受状態では、その後、ステアリングシャフト1を操舵しようとして、そのロック穴11の位置が図1に示すようにロック部材4の位置に一致してロック部材4に対する移動規制が取り除かれた時点で、回動部材51の復元力によりロック部材4が押し下げられ、ロック部材4とロック穴11とが係合して、ステアリングシャフト1の操舵が規制された施錠状態となる。
図外の操作部を解錠状態から施錠操作すると(例えば、図外のキーを図外のキーロータに差し込んで、「ACC」位置から「LOCK」位置へ回すと)、ソレノイド52への通電が停止されて、プランジャ52pが、図2(b)に示すようにスプリング54の付勢力により上方へスライドされる。
これに伴って、回動部材51は、図2において右側の入力部55が持ち上がり図中左側の出力部56が下がるように揺動しようとし、ロック部材4は下方に押される。
ところが、この時、ロック部材4の位置とステアリングシャフト1のロック穴11との位置とが、図2(b)に示すように不一致であることがある。
この場合、ロック部材4の下方移動が規制されるため、回動部材51は、図中右側の入力部55は上方へ移動するが、図中左側の出力部56は、下方へ変位しないことになり、この左右の変位差に基づいて板ばね部51aが撓み、その復元力(弾性力)によりロック部材4を下方に押圧した状態に維持される。この状態が待受状態である。
したがって、この待受状態では、その後、ステアリングシャフト1を操舵しようとして、そのロック穴11の位置が図1に示すようにロック部材4の位置に一致してロック部材4に対する移動規制が取り除かれた時点で、回動部材51の復元力によりロック部材4が押し下げられ、ロック部材4とロック穴11とが係合して、ステアリングシャフト1の操舵が規制された施錠状態となる。
d)噛込時
上述のb)で説明した解錠時において、ロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11に噛み込んでロック穴11から抜けない場合がある。
この場合、解錠操作に伴ってソレノイド52が吸引作動を行うと、図2(c)に示すように、回動部材51の図中右側の入力部55がプランジャ52pとともに図中下方に変位する一方で、図中左側の出力部56はロック部材4の噛込に伴って変位しない。そのため、その左右の変位差に基づいて板ばね部51が撓んだ状態となり、その復元力(ばね力)によりロック部材4は上方に付勢された状態に維持される。
したがって、この噛込状態では、その後、ステアリングシャフト1に操舵力を加えるなどして噛込トルクが解放された時点で、回動部材51の板ばね部51aの復元力によりロック部材4が図1(b)に示すように上方に引き上げられて解錠される。
上述のb)で説明した解錠時において、ロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11に噛み込んでロック穴11から抜けない場合がある。
この場合、解錠操作に伴ってソレノイド52が吸引作動を行うと、図2(c)に示すように、回動部材51の図中右側の入力部55がプランジャ52pとともに図中下方に変位する一方で、図中左側の出力部56はロック部材4の噛込に伴って変位しない。そのため、その左右の変位差に基づいて板ばね部51が撓んだ状態となり、その復元力(ばね力)によりロック部材4は上方に付勢された状態に維持される。
したがって、この噛込状態では、その後、ステアリングシャフト1に操舵力を加えるなどして噛込トルクが解放された時点で、回動部材51の板ばね部51aの復元力によりロック部材4が図1(b)に示すように上方に引き上げられて解錠される。
以上説明したように、実施の形態1のステアリングロック装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
イ)ソレノイド52の動きをロック部材4に伝達する回動部材51に弾性を持たせて、この回動部材51が待受時にロック部材4を押し上げるとともに、噛込時にロック部材4を引き上げるばね部材を兼ねる構成としたため、切替駆動手段5を構成する部品点数が少なくなり、構成を簡略化することができた。
これにより、装置の小型化を図ることができるとともに、部品コストの低減、組付コストおよび手間の削減を図ることができる。特に、前記回動部材51は、板ばね材により形成した安価で単純な構成であり、その支持構造も、回動軸53により回動可能に支持しただけの構造であり、安価に製造および組付を行うことができる。
ロ)アクチュエータとしてON/OFF駆動するソレノイド52を用いて回動部材51を回動させるようにしたため、アクチュエータとしてモータを用いた場合のように、ロック部材4の位置あるいはモータの駆動量を検出する必要が無くなり、この検出するための手段を廃止して構成の簡略化を図り、上述の部品コストの低減、組付コスト及び手間の削減をいっそう図ることができる。
イ)ソレノイド52の動きをロック部材4に伝達する回動部材51に弾性を持たせて、この回動部材51が待受時にロック部材4を押し上げるとともに、噛込時にロック部材4を引き上げるばね部材を兼ねる構成としたため、切替駆動手段5を構成する部品点数が少なくなり、構成を簡略化することができた。
これにより、装置の小型化を図ることができるとともに、部品コストの低減、組付コストおよび手間の削減を図ることができる。特に、前記回動部材51は、板ばね材により形成した安価で単純な構成であり、その支持構造も、回動軸53により回動可能に支持しただけの構造であり、安価に製造および組付を行うことができる。
ロ)アクチュエータとしてON/OFF駆動するソレノイド52を用いて回動部材51を回動させるようにしたため、アクチュエータとしてモータを用いた場合のように、ロック部材4の位置あるいはモータの駆動量を検出する必要が無くなり、この検出するための手段を廃止して構成の簡略化を図り、上述の部品コストの低減、組付コスト及び手間の削減をいっそう図ることができる。
次に、他の実施の形態のステアリングロック装置について説明する。
なお、他の実施の形態のステアリングロック装置は、その主要部を実施の形態1と共通の構成とするものであり、各実施の形態を説明するにあたり実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付けて説明を省略することとし、構成が相違する点についてのみ説明する。
なお、他の実施の形態のステアリングロック装置は、その主要部を実施の形態1と共通の構成とするものであり、各実施の形態を説明するにあたり実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付けて説明を省略することとし、構成が相違する点についてのみ説明する。
(実施の形態2)
実施の形態2のステアリングロック装置は、請求項2に記載の発明に対応するものであり、図3はこの実施の形態2のステアリングロック装置を示すもので、(a)は平面図的に見た断面図、(b)は正面図的に見た断面図である。
この実施の形態2にあっては、前記回動部材51に補助用回動部材61を重ねて設けた点が実施の形態1と異なる。
すなわち、実施の形態2にあっては、実施の形態1で示した回動部材51の図3(b)において下側、すなわち、ステアリングシャフト1に近い側に重なって補助用回動部材61が設けられている。
この補助用回動部材61は、前記回動部材51と同様に板ばね材により板ばね部61aと支持用フランジ部61bとプランジャ用係合溝61eとを有し、前記支持用フランジ61bが回動軸53に回動可能に支持されているとともに、プランジャ用係合溝61eがプランジャ52pの頭部の係合溝52qに図3(b)において上下方向に係合されている。
前記補助用回動部材61と回動部材51との相違点は、板ばね部61aの図中左側の先端61tが図示のようにロック部材4まで達しない長さに形成され、ロック部材4に係合されず、回動部材51の出力部56に相当する構成を有さず前記回動部材51がロック解除のために撓んだ時にのみ補助するようにした点である。
すなわち、前記回動部材51の入力部255は、補助用回動部材61にとっても入力部であるが、出力部56は実施の形態1と同様に回動部材51のみからロック部材4への出力が成される。
実施の形態2のステアリングロック装置は、請求項2に記載の発明に対応するものであり、図3はこの実施の形態2のステアリングロック装置を示すもので、(a)は平面図的に見た断面図、(b)は正面図的に見た断面図である。
この実施の形態2にあっては、前記回動部材51に補助用回動部材61を重ねて設けた点が実施の形態1と異なる。
すなわち、実施の形態2にあっては、実施の形態1で示した回動部材51の図3(b)において下側、すなわち、ステアリングシャフト1に近い側に重なって補助用回動部材61が設けられている。
この補助用回動部材61は、前記回動部材51と同様に板ばね材により板ばね部61aと支持用フランジ部61bとプランジャ用係合溝61eとを有し、前記支持用フランジ61bが回動軸53に回動可能に支持されているとともに、プランジャ用係合溝61eがプランジャ52pの頭部の係合溝52qに図3(b)において上下方向に係合されている。
前記補助用回動部材61と回動部材51との相違点は、板ばね部61aの図中左側の先端61tが図示のようにロック部材4まで達しない長さに形成され、ロック部材4に係合されず、回動部材51の出力部56に相当する構成を有さず前記回動部材51がロック解除のために撓んだ時にのみ補助するようにした点である。
すなわち、前記回動部材51の入力部255は、補助用回動部材61にとっても入力部であるが、出力部56は実施の形態1と同様に回動部材51のみからロック部材4への出力が成される。
次に、実施の形態2のステアリングロック装置の作動を図3および図4に基づいて説明する。
なお、図4は実施の形態2のステアリングロック装置の作動を説明する図であり(a)は解錠状態、(b)は待受状態、(c)は噛込状態を示している。
a)施錠時
施錠時には、図3に示すように、実施の形態1と同様にロック部材4がロック穴11に係合したロック位置に配置されている。
これにより、ステアリングシャフト1は操舵不可能な施錠状態となっている。
b)解錠時
この解錠時には、実施の形態1と同様に、ソレノイド52への通電により吸引されたプランジャ52pが、図4(a)に示すように図中下方にスライドする。したがって、回動部材51および補助用回動部材61が、図中時計回り方向に回動し、出力部56に連結されたロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11から引き上げられ、係合が解除されて解錠状態となる。
なお、図4は実施の形態2のステアリングロック装置の作動を説明する図であり(a)は解錠状態、(b)は待受状態、(c)は噛込状態を示している。
a)施錠時
施錠時には、図3に示すように、実施の形態1と同様にロック部材4がロック穴11に係合したロック位置に配置されている。
これにより、ステアリングシャフト1は操舵不可能な施錠状態となっている。
b)解錠時
この解錠時には、実施の形態1と同様に、ソレノイド52への通電により吸引されたプランジャ52pが、図4(a)に示すように図中下方にスライドする。したがって、回動部材51および補助用回動部材61が、図中時計回り方向に回動し、出力部56に連結されたロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11から引き上げられ、係合が解除されて解錠状態となる。
c)待受時
施錠操作を行ったときに図4(b)に示すようにロック部材4の位置とステアリングシャフト1のロック穴11との位置とが不一致である場合、実施の形態1で説明したように、ロック部材4の下方移動が規制され、待受状態となる。
この待受状態において、本実施の形態2にあっては、回動部材51は、実施の形態1と同様に、図中右側の入力部55は上方へ移動するが、図中左側の出力部56は、下方へ変位しないことになり、この左右の変位差に基づいて板ばね部51aが撓み、その復元力(弾性力)によりロック部材4を下方に押圧した状態に維持された復元力蓄積状態となる。
一方、本実施の形態2にあっては、補助用回動部材61は、回動部材51のステアリングシャフト1側に配置されているとともにロック部材4に連結されていないため、図示のように、プランジャ52pが図中上方に変位するのに伴って、反時計回り方向に回動し、図中左側の先端61tは、回動部材51から離れた状態となる。
したがって、この待受状態では、その後、ステアリングシャフト1を操舵しようとして、そのロック穴11の位置が図3に示すようにロック部材4の位置に一致してロック部材4に対する移動規制が取り除かれた時点で、回動部材51の復元力によりロック部材4が押し下げられ、ロック部材4とロック穴11とが係合して、ステアリングシャフト1の操舵が規制された施錠状態となる。この作動については実施の形態1と同様である。
すなわち、実施の形態2および請求項2に記載の発明では、補助用回動部材61を、回動部材51のステアリングシャフト1側に設けるとともに、ロック部材4に連結しない構成としたため、施錠時には、補助用回動部材61は、ロック部材4の状態に関わりなく回動し、よって、待受時には、回動部材51のみの復元力(ばね力)が作用するものである。
施錠操作を行ったときに図4(b)に示すようにロック部材4の位置とステアリングシャフト1のロック穴11との位置とが不一致である場合、実施の形態1で説明したように、ロック部材4の下方移動が規制され、待受状態となる。
この待受状態において、本実施の形態2にあっては、回動部材51は、実施の形態1と同様に、図中右側の入力部55は上方へ移動するが、図中左側の出力部56は、下方へ変位しないことになり、この左右の変位差に基づいて板ばね部51aが撓み、その復元力(弾性力)によりロック部材4を下方に押圧した状態に維持された復元力蓄積状態となる。
一方、本実施の形態2にあっては、補助用回動部材61は、回動部材51のステアリングシャフト1側に配置されているとともにロック部材4に連結されていないため、図示のように、プランジャ52pが図中上方に変位するのに伴って、反時計回り方向に回動し、図中左側の先端61tは、回動部材51から離れた状態となる。
したがって、この待受状態では、その後、ステアリングシャフト1を操舵しようとして、そのロック穴11の位置が図3に示すようにロック部材4の位置に一致してロック部材4に対する移動規制が取り除かれた時点で、回動部材51の復元力によりロック部材4が押し下げられ、ロック部材4とロック穴11とが係合して、ステアリングシャフト1の操舵が規制された施錠状態となる。この作動については実施の形態1と同様である。
すなわち、実施の形態2および請求項2に記載の発明では、補助用回動部材61を、回動部材51のステアリングシャフト1側に設けるとともに、ロック部材4に連結しない構成としたため、施錠時には、補助用回動部材61は、ロック部材4の状態に関わりなく回動し、よって、待受時には、回動部材51のみの復元力(ばね力)が作用するものである。
d)噛込時
解錠時には、ソレノイド52が吸引作動を行って、プランジャ52pが図4(c)に示すように下方へ変位し、本来、図3に示す状態から回動部材51と補助用回動部材61の両方が時計回り方向に回動して、図4(a)に示すようにロック部材4とステアリングシャフト1のロック穴11との係合が外れる。
しかし、この解錠時において、ロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11に噛み込んでロック穴11から抜けない噛込時には、入力部255において回動部材51と補助用回動部材61の両方が図中下方に変位する一方で、回動部材51と補助用回動部材61の図中左側はロック部材4の噛込に伴って変位しない。
そのため、回動部材51ならびに補助用回動部材61の両方共に、その左右の変位差に基づいて板ばね部51a,61aが撓んだ状態となり、両者の復元力(ばね力)、すなわち、実施の形態1よりも強い復元力によりロック部材4は上方に付勢された状態に維持された復元力蓄積状態となる。したがって、実施の形態1では、解錠できない噛込トルクであっても、この実施の形態2では解錠できる場合がある。
その後、ステアリングシャフト1を回動させるなどして噛込トルクが解放された時点で、ロック部材4が上方に引き上げられて解錠される点は、実施の形態1と同様であるが、上述のように実施の形態2では、実施の形態1よりも強い復元力でロック部材4を引き上げるようにしているため、実施の形態1よりも早い時点でロック部材4を引き上げて解錠することができる。
すなわち、実施の形態2および請求項2に記載の発明では、補助用回動部材61を回動部材51のステアリングシャフト1側に設けたため、補助用回動部材61は、解錠方向へは回動部材51と共に回動し、ロック部材4に対して回動部材51と補助用回動部材61の両方の復元力(ばね力)が作用するものである。
解錠時には、ソレノイド52が吸引作動を行って、プランジャ52pが図4(c)に示すように下方へ変位し、本来、図3に示す状態から回動部材51と補助用回動部材61の両方が時計回り方向に回動して、図4(a)に示すようにロック部材4とステアリングシャフト1のロック穴11との係合が外れる。
しかし、この解錠時において、ロック部材4がステアリングシャフト1のロック穴11に噛み込んでロック穴11から抜けない噛込時には、入力部255において回動部材51と補助用回動部材61の両方が図中下方に変位する一方で、回動部材51と補助用回動部材61の図中左側はロック部材4の噛込に伴って変位しない。
そのため、回動部材51ならびに補助用回動部材61の両方共に、その左右の変位差に基づいて板ばね部51a,61aが撓んだ状態となり、両者の復元力(ばね力)、すなわち、実施の形態1よりも強い復元力によりロック部材4は上方に付勢された状態に維持された復元力蓄積状態となる。したがって、実施の形態1では、解錠できない噛込トルクであっても、この実施の形態2では解錠できる場合がある。
その後、ステアリングシャフト1を回動させるなどして噛込トルクが解放された時点で、ロック部材4が上方に引き上げられて解錠される点は、実施の形態1と同様であるが、上述のように実施の形態2では、実施の形態1よりも強い復元力でロック部材4を引き上げるようにしているため、実施の形態1よりも早い時点でロック部材4を引き上げて解錠することができる。
すなわち、実施の形態2および請求項2に記載の発明では、補助用回動部材61を回動部材51のステアリングシャフト1側に設けたため、補助用回動部材61は、解錠方向へは回動部材51と共に回動し、ロック部材4に対して回動部材51と補助用回動部材61の両方の復元力(ばね力)が作用するものである。
以上説明したように、本実施の形態2のステアリングロック装置にあっては、図4(b)に示す待受状態と図4(c)に示す噛込状態とでロック部材4に対して作用する復元力(ばね力)を、噛込時には待受時に比べて大きくなるように異ならせることができる。すなわち、噛込状態を解消するのに作用するばね力を大きくして、確実で素早い解錠を行うようにすることができる一方で、待受状態において作用する復元力(ばね力)を小さくして作動時に発生する異音を小さく抑えることができる。つまり、ロック部材4が待受状態からロック位置に移動した際に、回動部材51の出力部56側が摺動用筒21の端面に衝突したり、ロック部材4が摺動用筒21の内周と擦れ合ったりステアリングシャフト1に衝突したりして異音が発生するが、回動部材51により生じる復元力(ばね力)を抑えることによりこの異音を小さく抑えることができる。
また、この復元力(ばね力)は、回動部材51と補助用回動部材61の素材や補助用回動部材61の先端61tまでの長さなどにより任意に調整可能であり、設定自由度が高い。
また、この復元力(ばね力)は、回動部材51と補助用回動部材61の素材や補助用回動部材61の先端61tまでの長さなどにより任意に調整可能であり、設定自由度が高い。
(実施の形態3)
実施の形態3のステアリングロック装置は、請求項3に記載の発明に対応するもので、図5はこの実施の形態3のステアリングロック装置を示しており、(a)は平面図的に見た断面図、(b)は正面図的に見た断面図である。
この実施の形態3にあっては、回動部材71を2枚重ねで設けた点が実施の形態1と異なる。
なお、前記回動部材71は、実施の形態1と同様に、板ばね部71aと支持用フランジ部71bと補強用フランジ部71cとロック部材用係合溝71dプランジャ用係合溝71eとが形成されており、両回動部材71の入力部355と出力部356がそれぞれプランジャ52pとロック部材4に係合されている。なお、前記回動部材71のばね係数は、実施の形態1の回動部材51とは異ならせてもよいし、同じにしてもよい。
実施の形態3のステアリングロック装置は、請求項3に記載の発明に対応するもので、図5はこの実施の形態3のステアリングロック装置を示しており、(a)は平面図的に見た断面図、(b)は正面図的に見た断面図である。
この実施の形態3にあっては、回動部材71を2枚重ねで設けた点が実施の形態1と異なる。
なお、前記回動部材71は、実施の形態1と同様に、板ばね部71aと支持用フランジ部71bと補強用フランジ部71cとロック部材用係合溝71dプランジャ用係合溝71eとが形成されており、両回動部材71の入力部355と出力部356がそれぞれプランジャ52pとロック部材4に係合されている。なお、前記回動部材71のばね係数は、実施の形態1の回動部材51とは異ならせてもよいし、同じにしてもよい。
次に、実施の形態3の作動を説明する。
この実施の形態3にあっては、基本的な作動は、実施の形態1と同様であり、図5は施錠状態、図6(a)は解錠状態、図6(b)は待受状態、図6(c)は噛込状態を示すが、両回動部材71が常に2枚重ね状態で実施の形態1の回動部材51と同様に作動する。
本実施の形態3と実施の形態1との相違点は、待受時や噛込時に回動部材71が撓む際に、両方の回動部材71,71が撓んで両者の復元力(ばね力)が作用する点、ならびに、2枚の回動部材71,71のいずれか一方が破損しても、施錠・解錠性能を維持することができる点である。
以上のように、実施の形態3のステアリングロック装置、ならびに請求項3に記載のステアリングロック装置にあっては、2枚の回動部材71,71のいずれか一方が破損しても他方が作動し、施錠・解錠性能を維持することができるという効果を奏する。
この実施の形態3にあっては、基本的な作動は、実施の形態1と同様であり、図5は施錠状態、図6(a)は解錠状態、図6(b)は待受状態、図6(c)は噛込状態を示すが、両回動部材71が常に2枚重ね状態で実施の形態1の回動部材51と同様に作動する。
本実施の形態3と実施の形態1との相違点は、待受時や噛込時に回動部材71が撓む際に、両方の回動部材71,71が撓んで両者の復元力(ばね力)が作用する点、ならびに、2枚の回動部材71,71のいずれか一方が破損しても、施錠・解錠性能を維持することができる点である。
以上のように、実施の形態3のステアリングロック装置、ならびに請求項3に記載のステアリングロック装置にあっては、2枚の回動部材71,71のいずれか一方が破損しても他方が作動し、施錠・解錠性能を維持することができるという効果を奏する。
以上、本発明の実施の形態を図面に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態1〜3では、いずれの回動部材51,71も、中間部に回動軸を配置して、一端側から他端側へ向かって出力部、回動軸、入力部と配置した構成のものを示したが、本発明にあっては、回動軸を回動部材の一端側に配置して、一端側から他端側へ向かって、回動軸、入力部、出力部と配置したり、あるいは、回動軸、出力部、入力部と配置したりしてもよい。
また、実施の形態1〜3では、アクチュエータとしてソレノイドを示したが、モータなどの他のアクチュエータを用いて回動部材を回動させるようにしてもよいもので、その場合、モータからギアなどを解して駆動力を回動軸に入力するように、すなわち、回動軸が入力部を兼ねる構成としてもよい。
なお、以上のように回動軸、入力部、出力部の配置を実施の形態1〜3で示した配置と異ならせても、請求項2に記載の発明にあっては、補助用回動部材を回動部材のステアリングシャフト側に設けるとともにロック部材に連結しない構成とすれば、待受時には補助用回動部材のみが回動し、噛込時には補助用回動部材は回動部材とともに回動するものであり、実施の形態2で説明したように、待受時と噛込時とで作用する復元力を任意に異ならせることができる。
また、本願請求項3に記載の発明の実施の形態である実施の形態3では、回動部材を2枚重ねとした例を示したが、3枚重ねなど、2以外の複数設けてもよい。また、実施の形態3では、複数の回動部材を並列に設けるにあたり、回動部材をその回動方向に重ねた例を示したが、回動方向で重ならないような配置としてもよい。
また、実施の形態1〜3では、アクチュエータとしてソレノイドを示したが、モータなどの他のアクチュエータを用いて回動部材を回動させるようにしてもよいもので、その場合、モータからギアなどを解して駆動力を回動軸に入力するように、すなわち、回動軸が入力部を兼ねる構成としてもよい。
なお、以上のように回動軸、入力部、出力部の配置を実施の形態1〜3で示した配置と異ならせても、請求項2に記載の発明にあっては、補助用回動部材を回動部材のステアリングシャフト側に設けるとともにロック部材に連結しない構成とすれば、待受時には補助用回動部材のみが回動し、噛込時には補助用回動部材は回動部材とともに回動するものであり、実施の形態2で説明したように、待受時と噛込時とで作用する復元力を任意に異ならせることができる。
また、本願請求項3に記載の発明の実施の形態である実施の形態3では、回動部材を2枚重ねとした例を示したが、3枚重ねなど、2以外の複数設けてもよい。また、実施の形態3では、複数の回動部材を並列に設けるにあたり、回動部材をその回動方向に重ねた例を示したが、回動方向で重ならないような配置としてもよい。
1 ステアリングシャフト
11 ロック穴
2 本体
21 摺動用筒
22 支持用柱
3 カバー
4 ロック部材
41 係合溝
5 切替駆動手段
51 回動部材
51a板ばね部
51b支持用フランジ部
51c補強用フランジ部
51dロック部材用係合溝
51eプランジャ用係合溝
52 ソレノイド
52pプランジャ
52q係合溝
53 回動軸
54 スプリング
55 入力部
56 出力部
61 補助用回動部材
61a板ばね部
61b支持用フランジ部
61eプランジャ用係合溝
61t先端
255入力部
71 回動部材
71a板ばね部
71b支持用フランジ部
71c補強用フランジ部
71dロック部材用係合溝
71eプランジャ用係合溝
355入力部
356出力部
11 ロック穴
2 本体
21 摺動用筒
22 支持用柱
3 カバー
4 ロック部材
41 係合溝
5 切替駆動手段
51 回動部材
51a板ばね部
51b支持用フランジ部
51c補強用フランジ部
51dロック部材用係合溝
51eプランジャ用係合溝
52 ソレノイド
52pプランジャ
52q係合溝
53 回動軸
54 スプリング
55 入力部
56 出力部
61 補助用回動部材
61a板ばね部
61b支持用フランジ部
61eプランジャ用係合溝
61t先端
255入力部
71 回動部材
71a板ばね部
71b支持用フランジ部
71c補強用フランジ部
71dロック部材用係合溝
71eプランジャ用係合溝
355入力部
356出力部
Claims (3)
- ステアリングシャフトに係合して操舵不能の施錠状態とするロック位置と前記ステアリングロックに対する係合を外して前記操舵可能な解錠状態とするロック解除位置とに移動可能なロック部材と、
外部の操作部に対する操作に対応してアクチュエータの駆動状態を切り替えることでロック部材の位置をロック位置とロック解除位置とに切り替える切替駆動手段と、
を備えたステアリングロック装置において、
前記切替駆動手段に、入力部から前記アクチュエータの駆動力を入力して回動軸を中心に回動し出力部に連結された前記ロック部材をロック位置とロック解除位置とに移動させる回動部材を設け、
この回動部材を板ばね材により形成したことを特徴とするステアリングロック装置。 - 請求項1に記載のステアリングロック装置において、
板ばね材により形成した補助用回動部材を、前記回動部材のステアリングシャフト側に重ねて前記回動軸と同軸に回動可能に設け、
前記補助用回動部材に、前記アクチュエータの駆動力が入力される入力部を設ける一方で、ロック部材には連結せずに前記回動部材がロック解除のために撓んだ時に補助する構造としたことを特徴とするステアリングロック装置。 - 請求項1に記載のステアリングロック装置において、
前記回動部材を並列に複数設けたことを特徴とするステアリングロック装置。
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---|---|---|---|
JP2003272906A JP2005029088A (ja) | 2003-07-10 | 2003-07-10 | ステアリングロック装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016097902A (ja) * | 2014-11-26 | 2016-05-30 | 株式会社ユーシン | 電動ステアリングロック装置 |
-
2003
- 2003-07-10 JP JP2003272906A patent/JP2005029088A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016097902A (ja) * | 2014-11-26 | 2016-05-30 | 株式会社ユーシン | 電動ステアリングロック装置 |
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---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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