JP2005025466A - 設備における障害者支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】障害をもつ作業者に設備の異常を知らせる。
【解決手段】生産、加工又は搬送を行う設備における障害者支援システム1であって、設備2自体又は該設備2により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段4と、前記判定手段4により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段7とを含むことを特徴とする設備における障害者支援システム1である。
【選択図】 図1
【解決手段】生産、加工又は搬送を行う設備における障害者支援システム1であって、設備2自体又は該設備2により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段4と、前記判定手段4により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段7とを含むことを特徴とする設備における障害者支援システム1である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、障害者に対して設備の異常等を伝達しうる設備における障害者支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
生産設備等においては、設備を稼働させて連続して製品等を製造する。設備の稼働状態は、該設備に設けられた各種の監視用のモニターや表示メータなどから各種の測定値(例えば回転数、温度、電圧、電流など)を確認することにより行われる。しかしながら、視覚障害を持つ作業者は、上記のモニタリング情報を利用することができないため、設備の異常等を知ることが難しい。
【0003】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、設備自体又は該設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段とを含むことを基本として、障害を持った作業者にも設備の異常を知らせることが可能な設備における障害者支援システムを提供することを目的としている。
【0004】
なお先行する技術として、例えば特許文献1ないし2がある。これらの特許文献では、プロセス又はシステムに異常が生じた場合に、警報を発することが記載されているが、障害者への情報の伝達を考慮してない点で本発明とは基本的な思想が異なる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−149233号公報
【特許文献2】
特開2002−287818号公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、生産、加工又は搬送を行う設備における障害者支援システムであって、前記設備自体又は該設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段とを含むことを特徴としている。
【0007】
また請求項2記載の発明は、前記警報は、視覚障害者用の音声情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システムである。
【0008】
また請求項3記載の発明は、前記警報は、聴覚障害者用の光情報又は文字情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システムである。
【0009】
また請求項4記載の発明は、前記警報は、携帯電話への電子メールを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の設備における障害者支援システムである。
【0010】
また請求項5記載の発明は、前記警報は、障害者に対して避難経路を知らしめる情報を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設備における障害者支援システムである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明の実施の一形態を示すシステムブロック図を示す。本実施形態の障害者支援システム(以下、単に「システム」ということがある。)1は、生産、加工又は搬送を行う設備2を有する工場などに好適に用いられる。設備2は、具体的には各種の製造機械、加工機械又は搬送機械などが含まれる。本実施形態では、設備2として、タイヤを加硫して成形するタイヤ加硫金型を含むものが例示される。
【0012】
設備2は、作業者によって操作される。作業者の中には視覚又は聴覚に障害を持つ障害者が含まれている。本実施形態では、障害を持った作業者A、Bは、少なくとも携帯電話Pを所持している。携帯電話Pは、電子メールを受信する機能と、該電子メールの着信又は通常の通話の着信を電話機を振動させて知らせるバイブレータ機能とを有している。なお携帯電話Pは、音によって電子メールないし電話の着信を知らせることも勿論できる。
【0013】
また本実施形態の障害者支援システム1は、設備2と通信可能に接続された制御シーケンサ3と、該制御シーケンサ3から情報を取り出し可能に接続された第1のコンピュータ4と、この第1のコンピュ−タ4と通信可能に接続されたデータサーバ5と、該データサーバ5と通信可能に接続されたWebサーバ6とを含むものが例示される。
【0014】
前記制御シーケンサ3は、設備2の制御を行う。本実施形態では、タイヤを加硫する際に必要な各種の設定情報、例えば加硫温度や加硫時間などが記憶されており、これに基づき加硫金型を制御する。また本実施形態の制御シーケンサ3には、加硫金型に設けられた温度センサ(図示せず)から現実の金型温度が常時入力されている。
【0015】
前記第1のコンピュータ4は、例えば図示しないモニタ、CPU、主メモリ、外部記憶装置及びキーボード等を含むパーソナルコンピュ−タであって、例えばシリアルケーブル等により前記制御シーケンサ3と接続されている。第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から予め定めた時間(例えば1秒)毎に、金型温度を取り込むことができ、さらには必要に応じて制御シーケンサ3の各種の設定情報を書き換えることができる。前記金型温度は、設備2自体の情報であるが、例えば該設備2により加硫されたタイヤを所定の計測器で測定し、その情報を第1のコンピュータ4に入力することもできる。本明細書では、このような設備2自体又は該設備2により生産ないし加工された製品についての情報を含めて「製造体の情報」と呼ぶ。
【0016】
また本実施形態のシステム1では、第1のコンピュータ4に警報手段7が接続されている。本実施形態の警報手段7としては、例えば大型スピーカ7Aと、光を発する回転灯7Bと、図6(A)に示すように、多数のLEDのオンオフによって文字、図記号などの各種の表示を行いうる多目的通報灯7Cと、図6(B)に示すように、電話機15と接続された自動電話発信機能付き音声合成装置(以下、単に「音声合成装置」ということがある。)7Dとが含まれたものを例示している。
【0017】
大型スピーカ7Aはアンプ8を介して、また回転灯7B、多目的通報灯7C及び音声合成装置7Dはリレー9を介して、それぞれ第1のコンピュータ4と接続されている。大型スピーカ7A、回転灯7B及び多目的通報灯7Cは、好ましくは設備2の近傍で作業を行う作業者A、Bの近くに設置される。なお回転灯7B及び多目的通報灯7Cは、いずれも複数個設けられることが望ましく、とりわけ多目的通報灯7Cについては、設備2から避難する際の避難経路に沿って設けられることが望ましい。前記音声合成装置7Dは、リレー9からの制御信号に基づいて、予め登録された複数の電話番号へ自動で電話を発信する機能を有するとともに、相手が応答した際に予め準備された日本語のテキストデータを読み込みこれを音声に変換して送話スピーカ等に出力することができる。なお音声合成装置7Dは、例えば事務所等に設置される。
【0018】
また前記第1のコンピュータ4は、設備2の近傍に設置された外部モニタ12に画像信号を出力する。該外部モニタ12には、設備の稼働情報や、後述する異常情報などを表示し、作業者に設備の状況を知らせることができる。
【0019】
前記データサーバ5は、本実施形態では、第1のコンピュータ4と情報の送受信が可能なコンピュータとして構成される。本実施形態のデータサーバ5には、記憶装置(図示せず)が含まれ、この記憶装置には、限界製造情報、避難経路情報、音声合成コメント及び避難時要連絡の電話番号情報が記録されている。
【0020】
前記限界製造情報は、タイヤ加硫金型(設備)については例えば金型温度の上限値、又はタイヤ(製品)については、その許容しうる規格寸法範囲など、設備2ないし該設備2にて製造される製品の許容データを含んでいる。したがって、タイヤ金型温度がこの上限値を超える場合、又はタイヤ寸法が前記許容寸法範囲からはみ出す場合には、設備2に何らかの異常があるものとコンピュータ等に判断させることができる。
【0021】
前記避難経路情報は、設備2の配置及び該設備2から作業者を避難させるための誘導路となる避難経路に関する情報を含んでいる。避難経路に関する情報としては、例えば設備イ、ロ及びハがある場合、例えば設備イで障害が生じた場合に選択されるべく避難経路のルート情報、及び該ルート中に設置された多目的通報灯7Cの番号等とが含まれる。従って、第1のコンピュータ4は、任意の設備に障害が生じた場合に、このデータサーバ5の避難経路情報を検索することによって、避難経路を特定しうるとともに、該避難経路に設けられた多目的通報灯7Cの番号を直ちに特定することができる。
【0022】
前記音声合成コメントは、例えば「設備○×に障害が発生しています。直ちに避難してください。」などのコメント文を含み、これがテキストデータ等で記憶されている。避難時要連絡の電話番号情報は、障害時に電話する必要がある者の電話番号が記録されており、本例では障害を有する作業者の携帯電話番号が含まれている。なお障害時に電話をかける必要がある者には、障害者のみならず、健常者を含めても良いのは言うまでもない。
【0023】
またデータサーバ5は、Webサーバ6からの要求により、必要な情報をWebサーバ6へと提供し、またWebサーバー6からの情報を取り込んで記憶する。またWebサーバ6は、外部ネットワークN(例えばインターネット)に接続されたコンピュータとして構成される。Webサーバ6は、この外部ネットワークNを介して他のクライアントコンピュータと、例えばHTTPプロトコルに基づいてデータの送受信ができる。
【0024】
また本実施形態のシステム1は、工場とは離れた遠隔地、例えばこの例では本社から設備2の監視が可能に構成されたものが例示される。本社には、外部ネットワークNに接続された少なくとも1台の第2のコンピュータ10…が設けられている。該第2のコンピュータ10は、前記Webサーバ6と通信可能に設けられる。また本社には、メールサーバ11が設けられる。メールサーバ11は、電子メールの送受信サービスを提供する。このメールサーバ11は、例えば工場側に設けることもできる。
【0025】
以上のように構成された本実施形態の障害者支援システム1の処理の一例を図2に示すフローチャートに基づき説明する。先ず、第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から製造体の情報を読み込む(ステップS1)ともに、データサーバ5から予め設定された限界製造情報を読み込む(ステップS2)。読み込まれた情報は、例えば磁気ディスク等の記憶装置に記憶される。製造体の情報として、本実施形態では現在の金型温度が読み込まれ、また限界製造情報として金型の温度の上限値が読み込まれる。
【0026】
次に第1のコンピュータ4は、製造体の情報が限界製造情報の範囲内か否かを判断する(ステップS3)。このように、本実施形態では、第1のコンピュータ4が設備2の異常の有無を判断する判定手段として機能する。そして、製造体の情報が限界製造情報の範囲内である場合(ステップS3でY)、異常なしとみなし、外部モニタ12に異常なしのモニタ信号を出力するとともに(ステップS7)、製造体の情報をデータサーバ5に記録する(ステップS8)。他方、製造体の情報が限界製造情報の範囲内ではない場合(ステップS3でN)、第1のコンピュータ4は、音声信号と、回転灯作動信号とを出力する(ステップS4、S5)。
【0027】
音声信号は、例えば「設備に異常が発生しました」、「金型温度が上限値を超えました。至急点検してください」など言葉を用いて構成され、これらの文章は予め第1のコンピュータ4に記憶されている。音声信号は、予め音声情報で記録された例えばWAVEファイルなどを再生しても良く、またその都度、テキスト情報をソフトウエア処理で音声化して出力しても良い。音声信号は、アンプ9で増幅され、例えば100デシベル以上、より好ましくは110デシベル以上の音圧レベルで大型スピーカ7Aから出力される。このような音声情報は、工場の全域において聴取することができる。従って、視覚障害だけ有する作業者には、このような音声信号により、設備2の異常を知らしめることができる。
【0028】
また回転灯作動信号は、リレー9へと送信されることにより、該リレー9に接続された回転灯7Bを作動させる。回転灯7Bは、例えば赤色や黄色といった注意色の光をその回り360度に亘って連続的に照射する。これにより、聴覚障害だけを有する作業者には、このような光信号により、設備2の異常を迅速に知らせることができる。なお回転灯7Bは、光とともに警告音を発することも勿論可能である。
【0029】
また本実施形態では、第1のコンピュータ4は、さらに電子メールを送信する処理を行う(ステップS6)。電子メールは、外部ネットワークNを経由して本社のメールサーバ11や、携帯電話Pのメールサーバ(図示せず)へと送られる。メールサーバは、携帯電話Pへこの電子メールを送信する。電子メールには、設備2に異常がある旨の文章が含まれる。この文章は、予め定型文として記録されている。作業者は、携帯電話のバイブレータ機能により、聴覚障害を有していても電子メールの着信を認識することができる。そして、電子メールの文字情報を確認することにより、設備の異常を知ることができる。なお視覚障害者には、携帯電話Pの設備異常時の電子メール着信音を予め固有のものに設定しておくことによって、該呼出音により設備の異常を知らせることも可能になる。
【0030】
また本実施形態では、さらに警報を実効あらしめるために、作業者を設備2から避難させる避難誘導処理が行われる形態を例示している(ステップS7)。
【0031】
該避難誘導処理の詳細を図5に示す。この処理では、先ず障害が発生した設備から作業者を避難させる最適な避難経路情報を前記データサーバ5から読み込む(ステップS71)。これは前述の通り、データサーバ5の避難経路情報を参照することによって用に特定される。次に第1のコンピュータ4は、この特定された避難経路に沿って設けられた多目的通報灯7Cの番号を調べ、これらの多目的通報灯7Cに所定の表示を行わせるためにリレー9の関連する信号をオンとする(ステップS72)。これにより、避難経路上に設置された多目的通報灯7Cには、図6(A)に示すように、避難方向を示す矢印等の図記号を表示させることができる。従って、聴覚に障害を有する作業者でも、この多目的通報灯7Cの図記号を参照することにより、避難経路に沿って容易に設備2から避難することができる。
【0032】
次に第1のコンピュータ4は、データサーバ5から予め登録された音声合成コメント及び必要な電話番号を読み込み(ステップS73)、音声合成装置に対し、リレー9を介して予め登録されているi(=1)番目の電話番号に発信させる信号を出力する(ステップS74)。応答がある場合(ステップS76でY)、音声合成装置7Dは、前記音声合成コメントを音声化して送話口から出力する(ステップS77)。音声合成装置7Cは、所定時間が経過すると電話を切断し、全ての電話番号に電話したか否かを判断する(ステップS78)。ステップS78でNの場合、i+1番目の電話番号に対して同様の処理を繰り返す(ステップS79以降)。またステップS76で応答がない場合(S76でN)、この番号をキャンセルし、i+1番目の電話番号に対して同様の処理を繰り返す(ステップS79以降)。
【0033】
避難誘導処理が終わると、第1のコンピュータ4は、外部モニタに、設備2の異常状況を出力する(ステップS7)。図3には、設備2の非異常時における外部モニタ12の表示例を示す。この外部モニタ12は、例えばタッチパネルとして構成されており、ボタン12a〜12eを操作することによって、予め定められた処理を行うことができる。例えばボタン12aは、外部モニタ12の電源をオフすることができ、ボタン12bは、音声情報が正しく出力できるかテストを行うことができる。またボタン12cは、これまで記録された設備2の情報(例えば金型温度の時系列的な変化)をメインウインドウ12fにグラフ化して表示でき、ボタン12dは、異常発生時に詳細情報を該外部モニタ12に出力させることができる。またボタン12eは、発せられた警報を止めることができる。
【0034】
図4には、設備2に異常が発生した場合の外部モニタ12の表示例を示している。該外部モニタ12には、異常発生日時、時刻、金型を特定するための番号、警報内容が文字情報により一覧形式で表示される。図の例では、1番の金型の限界温度(設定値)が110℃であるにも係わらず、120℃から150まで徐々に上昇している変化が示されている。
【0035】
また、第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から取り込んだ製造体の情報をデータサーバ5に記録する(ステップS8)。データサーバ5には、いわゆるログ情報として、製造体の情報を記憶装置に時系列的に記録される。
【0036】
また本実施形態の障害者支援システム1では、本社側から設備2を制御することができるものを例示している。第2のコンピュータ10は、例えばWebブラウザからWebサーバ6にアクセスし、設備2の稼働状況の閲覧を要求できる。この要求があると、Webサーバ6は、データサーバ5に記憶されている製造体の情報を取り出し、第2のコンピュータ10へと送信する。従って、正常、異常にかかわらず、本社にいながら工場の設備2の稼働状況をリアルタイムで監視することができる。またこれらの製造体のデータを解析することにより、設備2の設定値などを適宜変更することもできる。
【0037】
例えば、製造体の情報を解析し、金型による加硫時間を短縮することが必要と考えられる場合、第2のコンピュータ10は、Webサーバ6に対して、加硫時間を新たな設定値への書き換えるように要求をする。Webサーバ6では、データサーバ5を介して第1のコンピュータ4にこの変更値を送信する。そして、第1のコンピュータ4によって、制御シーケンサ3の設定値を書き換えることができる。
【0038】
上記実施形態では、タイヤ加硫金型を設備の一例として説明したが、これに限定されるものではなく、種々の製造設備、加工設備、搬送設備などが含まれるのは言うまでもない。また上記実施形態では、電子メールを作業者に対して送信する態様を示したが、遠隔地である本社の第2のコンピュータ10を操作する作業者に対して送信することもできる。これにより、さらに設備2の遠隔監視を能率化することができる。
【0039】
【発明の効果】
上述したように、請求項1記載の発明では、判定手段により設備の異常が判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段を含むため、障害者に対しても広く設備の異常を知らせることができる。従って、作業者は、設備の停止、再調整、避難など迅速に必要な措置を講ずることができる。また本発明では、設備の異常は、該設備自体の異常のみならず、前記設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報を利用しているため、より確実に設備の異常判断を行うことができ、信頼性を向上しうる。
【0040】
また、警報は、請求項2記載の発明のように、視覚障害者用として音声情報を、また請求項3記載の発明のように、聴覚障害者用として光情報又は文字情報を採用するときには、より確実に障害者に設備の異常を知らせることができる。また請求項4記載の発明のように、警報に、携帯電話への電子メールを含ませるとにより、例えば作業者が設備から離れていてもより効果的に設備の異常を知らせることができる。
【0041】
また請求項5記載の発明のように、前記警報に、障害者に対して避難経路を知らしめる情報を含ませるときには、作業者を設備から安全な場所まで誘導することができるため、健常者がそばにいない場合でも障害者を安全な場所まで誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す障害者支援システムのブロック図である。
【図2】その動作手順を示すフローチャートである。
【図3】外部モニタの表示の一例を示す線図である。
【図4】外部モニタの表示の他の例を示す線図である。
【図5】避難誘導処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】(A)は多目的通報灯の一例を示す図、(B)は音声合成装置の一例を示す線図である。
【符号の説明】
1 障害者支援システム
2 設備
3 制御シーケンサ
4 第1のコンピュータ
5 データサーバ
6 Webサーバ
7 警報手段
7A 大型スピーカ
7B 回転灯
10 第2のコンピュータ
11 メールサーバ
P 携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明は、障害者に対して設備の異常等を伝達しうる設備における障害者支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
生産設備等においては、設備を稼働させて連続して製品等を製造する。設備の稼働状態は、該設備に設けられた各種の監視用のモニターや表示メータなどから各種の測定値(例えば回転数、温度、電圧、電流など)を確認することにより行われる。しかしながら、視覚障害を持つ作業者は、上記のモニタリング情報を利用することができないため、設備の異常等を知ることが難しい。
【0003】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、設備自体又は該設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段とを含むことを基本として、障害を持った作業者にも設備の異常を知らせることが可能な設備における障害者支援システムを提供することを目的としている。
【0004】
なお先行する技術として、例えば特許文献1ないし2がある。これらの特許文献では、プロセス又はシステムに異常が生じた場合に、警報を発することが記載されているが、障害者への情報の伝達を考慮してない点で本発明とは基本的な思想が異なる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−149233号公報
【特許文献2】
特開2002−287818号公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、生産、加工又は搬送を行う設備における障害者支援システムであって、前記設備自体又は該設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段とを含むことを特徴としている。
【0007】
また請求項2記載の発明は、前記警報は、視覚障害者用の音声情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システムである。
【0008】
また請求項3記載の発明は、前記警報は、聴覚障害者用の光情報又は文字情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システムである。
【0009】
また請求項4記載の発明は、前記警報は、携帯電話への電子メールを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の設備における障害者支援システムである。
【0010】
また請求項5記載の発明は、前記警報は、障害者に対して避難経路を知らしめる情報を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設備における障害者支援システムである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明の実施の一形態を示すシステムブロック図を示す。本実施形態の障害者支援システム(以下、単に「システム」ということがある。)1は、生産、加工又は搬送を行う設備2を有する工場などに好適に用いられる。設備2は、具体的には各種の製造機械、加工機械又は搬送機械などが含まれる。本実施形態では、設備2として、タイヤを加硫して成形するタイヤ加硫金型を含むものが例示される。
【0012】
設備2は、作業者によって操作される。作業者の中には視覚又は聴覚に障害を持つ障害者が含まれている。本実施形態では、障害を持った作業者A、Bは、少なくとも携帯電話Pを所持している。携帯電話Pは、電子メールを受信する機能と、該電子メールの着信又は通常の通話の着信を電話機を振動させて知らせるバイブレータ機能とを有している。なお携帯電話Pは、音によって電子メールないし電話の着信を知らせることも勿論できる。
【0013】
また本実施形態の障害者支援システム1は、設備2と通信可能に接続された制御シーケンサ3と、該制御シーケンサ3から情報を取り出し可能に接続された第1のコンピュータ4と、この第1のコンピュ−タ4と通信可能に接続されたデータサーバ5と、該データサーバ5と通信可能に接続されたWebサーバ6とを含むものが例示される。
【0014】
前記制御シーケンサ3は、設備2の制御を行う。本実施形態では、タイヤを加硫する際に必要な各種の設定情報、例えば加硫温度や加硫時間などが記憶されており、これに基づき加硫金型を制御する。また本実施形態の制御シーケンサ3には、加硫金型に設けられた温度センサ(図示せず)から現実の金型温度が常時入力されている。
【0015】
前記第1のコンピュータ4は、例えば図示しないモニタ、CPU、主メモリ、外部記憶装置及びキーボード等を含むパーソナルコンピュ−タであって、例えばシリアルケーブル等により前記制御シーケンサ3と接続されている。第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から予め定めた時間(例えば1秒)毎に、金型温度を取り込むことができ、さらには必要に応じて制御シーケンサ3の各種の設定情報を書き換えることができる。前記金型温度は、設備2自体の情報であるが、例えば該設備2により加硫されたタイヤを所定の計測器で測定し、その情報を第1のコンピュータ4に入力することもできる。本明細書では、このような設備2自体又は該設備2により生産ないし加工された製品についての情報を含めて「製造体の情報」と呼ぶ。
【0016】
また本実施形態のシステム1では、第1のコンピュータ4に警報手段7が接続されている。本実施形態の警報手段7としては、例えば大型スピーカ7Aと、光を発する回転灯7Bと、図6(A)に示すように、多数のLEDのオンオフによって文字、図記号などの各種の表示を行いうる多目的通報灯7Cと、図6(B)に示すように、電話機15と接続された自動電話発信機能付き音声合成装置(以下、単に「音声合成装置」ということがある。)7Dとが含まれたものを例示している。
【0017】
大型スピーカ7Aはアンプ8を介して、また回転灯7B、多目的通報灯7C及び音声合成装置7Dはリレー9を介して、それぞれ第1のコンピュータ4と接続されている。大型スピーカ7A、回転灯7B及び多目的通報灯7Cは、好ましくは設備2の近傍で作業を行う作業者A、Bの近くに設置される。なお回転灯7B及び多目的通報灯7Cは、いずれも複数個設けられることが望ましく、とりわけ多目的通報灯7Cについては、設備2から避難する際の避難経路に沿って設けられることが望ましい。前記音声合成装置7Dは、リレー9からの制御信号に基づいて、予め登録された複数の電話番号へ自動で電話を発信する機能を有するとともに、相手が応答した際に予め準備された日本語のテキストデータを読み込みこれを音声に変換して送話スピーカ等に出力することができる。なお音声合成装置7Dは、例えば事務所等に設置される。
【0018】
また前記第1のコンピュータ4は、設備2の近傍に設置された外部モニタ12に画像信号を出力する。該外部モニタ12には、設備の稼働情報や、後述する異常情報などを表示し、作業者に設備の状況を知らせることができる。
【0019】
前記データサーバ5は、本実施形態では、第1のコンピュータ4と情報の送受信が可能なコンピュータとして構成される。本実施形態のデータサーバ5には、記憶装置(図示せず)が含まれ、この記憶装置には、限界製造情報、避難経路情報、音声合成コメント及び避難時要連絡の電話番号情報が記録されている。
【0020】
前記限界製造情報は、タイヤ加硫金型(設備)については例えば金型温度の上限値、又はタイヤ(製品)については、その許容しうる規格寸法範囲など、設備2ないし該設備2にて製造される製品の許容データを含んでいる。したがって、タイヤ金型温度がこの上限値を超える場合、又はタイヤ寸法が前記許容寸法範囲からはみ出す場合には、設備2に何らかの異常があるものとコンピュータ等に判断させることができる。
【0021】
前記避難経路情報は、設備2の配置及び該設備2から作業者を避難させるための誘導路となる避難経路に関する情報を含んでいる。避難経路に関する情報としては、例えば設備イ、ロ及びハがある場合、例えば設備イで障害が生じた場合に選択されるべく避難経路のルート情報、及び該ルート中に設置された多目的通報灯7Cの番号等とが含まれる。従って、第1のコンピュータ4は、任意の設備に障害が生じた場合に、このデータサーバ5の避難経路情報を検索することによって、避難経路を特定しうるとともに、該避難経路に設けられた多目的通報灯7Cの番号を直ちに特定することができる。
【0022】
前記音声合成コメントは、例えば「設備○×に障害が発生しています。直ちに避難してください。」などのコメント文を含み、これがテキストデータ等で記憶されている。避難時要連絡の電話番号情報は、障害時に電話する必要がある者の電話番号が記録されており、本例では障害を有する作業者の携帯電話番号が含まれている。なお障害時に電話をかける必要がある者には、障害者のみならず、健常者を含めても良いのは言うまでもない。
【0023】
またデータサーバ5は、Webサーバ6からの要求により、必要な情報をWebサーバ6へと提供し、またWebサーバー6からの情報を取り込んで記憶する。またWebサーバ6は、外部ネットワークN(例えばインターネット)に接続されたコンピュータとして構成される。Webサーバ6は、この外部ネットワークNを介して他のクライアントコンピュータと、例えばHTTPプロトコルに基づいてデータの送受信ができる。
【0024】
また本実施形態のシステム1は、工場とは離れた遠隔地、例えばこの例では本社から設備2の監視が可能に構成されたものが例示される。本社には、外部ネットワークNに接続された少なくとも1台の第2のコンピュータ10…が設けられている。該第2のコンピュータ10は、前記Webサーバ6と通信可能に設けられる。また本社には、メールサーバ11が設けられる。メールサーバ11は、電子メールの送受信サービスを提供する。このメールサーバ11は、例えば工場側に設けることもできる。
【0025】
以上のように構成された本実施形態の障害者支援システム1の処理の一例を図2に示すフローチャートに基づき説明する。先ず、第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から製造体の情報を読み込む(ステップS1)ともに、データサーバ5から予め設定された限界製造情報を読み込む(ステップS2)。読み込まれた情報は、例えば磁気ディスク等の記憶装置に記憶される。製造体の情報として、本実施形態では現在の金型温度が読み込まれ、また限界製造情報として金型の温度の上限値が読み込まれる。
【0026】
次に第1のコンピュータ4は、製造体の情報が限界製造情報の範囲内か否かを判断する(ステップS3)。このように、本実施形態では、第1のコンピュータ4が設備2の異常の有無を判断する判定手段として機能する。そして、製造体の情報が限界製造情報の範囲内である場合(ステップS3でY)、異常なしとみなし、外部モニタ12に異常なしのモニタ信号を出力するとともに(ステップS7)、製造体の情報をデータサーバ5に記録する(ステップS8)。他方、製造体の情報が限界製造情報の範囲内ではない場合(ステップS3でN)、第1のコンピュータ4は、音声信号と、回転灯作動信号とを出力する(ステップS4、S5)。
【0027】
音声信号は、例えば「設備に異常が発生しました」、「金型温度が上限値を超えました。至急点検してください」など言葉を用いて構成され、これらの文章は予め第1のコンピュータ4に記憶されている。音声信号は、予め音声情報で記録された例えばWAVEファイルなどを再生しても良く、またその都度、テキスト情報をソフトウエア処理で音声化して出力しても良い。音声信号は、アンプ9で増幅され、例えば100デシベル以上、より好ましくは110デシベル以上の音圧レベルで大型スピーカ7Aから出力される。このような音声情報は、工場の全域において聴取することができる。従って、視覚障害だけ有する作業者には、このような音声信号により、設備2の異常を知らしめることができる。
【0028】
また回転灯作動信号は、リレー9へと送信されることにより、該リレー9に接続された回転灯7Bを作動させる。回転灯7Bは、例えば赤色や黄色といった注意色の光をその回り360度に亘って連続的に照射する。これにより、聴覚障害だけを有する作業者には、このような光信号により、設備2の異常を迅速に知らせることができる。なお回転灯7Bは、光とともに警告音を発することも勿論可能である。
【0029】
また本実施形態では、第1のコンピュータ4は、さらに電子メールを送信する処理を行う(ステップS6)。電子メールは、外部ネットワークNを経由して本社のメールサーバ11や、携帯電話Pのメールサーバ(図示せず)へと送られる。メールサーバは、携帯電話Pへこの電子メールを送信する。電子メールには、設備2に異常がある旨の文章が含まれる。この文章は、予め定型文として記録されている。作業者は、携帯電話のバイブレータ機能により、聴覚障害を有していても電子メールの着信を認識することができる。そして、電子メールの文字情報を確認することにより、設備の異常を知ることができる。なお視覚障害者には、携帯電話Pの設備異常時の電子メール着信音を予め固有のものに設定しておくことによって、該呼出音により設備の異常を知らせることも可能になる。
【0030】
また本実施形態では、さらに警報を実効あらしめるために、作業者を設備2から避難させる避難誘導処理が行われる形態を例示している(ステップS7)。
【0031】
該避難誘導処理の詳細を図5に示す。この処理では、先ず障害が発生した設備から作業者を避難させる最適な避難経路情報を前記データサーバ5から読み込む(ステップS71)。これは前述の通り、データサーバ5の避難経路情報を参照することによって用に特定される。次に第1のコンピュータ4は、この特定された避難経路に沿って設けられた多目的通報灯7Cの番号を調べ、これらの多目的通報灯7Cに所定の表示を行わせるためにリレー9の関連する信号をオンとする(ステップS72)。これにより、避難経路上に設置された多目的通報灯7Cには、図6(A)に示すように、避難方向を示す矢印等の図記号を表示させることができる。従って、聴覚に障害を有する作業者でも、この多目的通報灯7Cの図記号を参照することにより、避難経路に沿って容易に設備2から避難することができる。
【0032】
次に第1のコンピュータ4は、データサーバ5から予め登録された音声合成コメント及び必要な電話番号を読み込み(ステップS73)、音声合成装置に対し、リレー9を介して予め登録されているi(=1)番目の電話番号に発信させる信号を出力する(ステップS74)。応答がある場合(ステップS76でY)、音声合成装置7Dは、前記音声合成コメントを音声化して送話口から出力する(ステップS77)。音声合成装置7Cは、所定時間が経過すると電話を切断し、全ての電話番号に電話したか否かを判断する(ステップS78)。ステップS78でNの場合、i+1番目の電話番号に対して同様の処理を繰り返す(ステップS79以降)。またステップS76で応答がない場合(S76でN)、この番号をキャンセルし、i+1番目の電話番号に対して同様の処理を繰り返す(ステップS79以降)。
【0033】
避難誘導処理が終わると、第1のコンピュータ4は、外部モニタに、設備2の異常状況を出力する(ステップS7)。図3には、設備2の非異常時における外部モニタ12の表示例を示す。この外部モニタ12は、例えばタッチパネルとして構成されており、ボタン12a〜12eを操作することによって、予め定められた処理を行うことができる。例えばボタン12aは、外部モニタ12の電源をオフすることができ、ボタン12bは、音声情報が正しく出力できるかテストを行うことができる。またボタン12cは、これまで記録された設備2の情報(例えば金型温度の時系列的な変化)をメインウインドウ12fにグラフ化して表示でき、ボタン12dは、異常発生時に詳細情報を該外部モニタ12に出力させることができる。またボタン12eは、発せられた警報を止めることができる。
【0034】
図4には、設備2に異常が発生した場合の外部モニタ12の表示例を示している。該外部モニタ12には、異常発生日時、時刻、金型を特定するための番号、警報内容が文字情報により一覧形式で表示される。図の例では、1番の金型の限界温度(設定値)が110℃であるにも係わらず、120℃から150まで徐々に上昇している変化が示されている。
【0035】
また、第1のコンピュータ4は、制御シーケンサ3から取り込んだ製造体の情報をデータサーバ5に記録する(ステップS8)。データサーバ5には、いわゆるログ情報として、製造体の情報を記憶装置に時系列的に記録される。
【0036】
また本実施形態の障害者支援システム1では、本社側から設備2を制御することができるものを例示している。第2のコンピュータ10は、例えばWebブラウザからWebサーバ6にアクセスし、設備2の稼働状況の閲覧を要求できる。この要求があると、Webサーバ6は、データサーバ5に記憶されている製造体の情報を取り出し、第2のコンピュータ10へと送信する。従って、正常、異常にかかわらず、本社にいながら工場の設備2の稼働状況をリアルタイムで監視することができる。またこれらの製造体のデータを解析することにより、設備2の設定値などを適宜変更することもできる。
【0037】
例えば、製造体の情報を解析し、金型による加硫時間を短縮することが必要と考えられる場合、第2のコンピュータ10は、Webサーバ6に対して、加硫時間を新たな設定値への書き換えるように要求をする。Webサーバ6では、データサーバ5を介して第1のコンピュータ4にこの変更値を送信する。そして、第1のコンピュータ4によって、制御シーケンサ3の設定値を書き換えることができる。
【0038】
上記実施形態では、タイヤ加硫金型を設備の一例として説明したが、これに限定されるものではなく、種々の製造設備、加工設備、搬送設備などが含まれるのは言うまでもない。また上記実施形態では、電子メールを作業者に対して送信する態様を示したが、遠隔地である本社の第2のコンピュータ10を操作する作業者に対して送信することもできる。これにより、さらに設備2の遠隔監視を能率化することができる。
【0039】
【発明の効果】
上述したように、請求項1記載の発明では、判定手段により設備の異常が判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段を含むため、障害者に対しても広く設備の異常を知らせることができる。従って、作業者は、設備の停止、再調整、避難など迅速に必要な措置を講ずることができる。また本発明では、設備の異常は、該設備自体の異常のみならず、前記設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報を利用しているため、より確実に設備の異常判断を行うことができ、信頼性を向上しうる。
【0040】
また、警報は、請求項2記載の発明のように、視覚障害者用として音声情報を、また請求項3記載の発明のように、聴覚障害者用として光情報又は文字情報を採用するときには、より確実に障害者に設備の異常を知らせることができる。また請求項4記載の発明のように、警報に、携帯電話への電子メールを含ませるとにより、例えば作業者が設備から離れていてもより効果的に設備の異常を知らせることができる。
【0041】
また請求項5記載の発明のように、前記警報に、障害者に対して避難経路を知らしめる情報を含ませるときには、作業者を設備から安全な場所まで誘導することができるため、健常者がそばにいない場合でも障害者を安全な場所まで誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す障害者支援システムのブロック図である。
【図2】その動作手順を示すフローチャートである。
【図3】外部モニタの表示の一例を示す線図である。
【図4】外部モニタの表示の他の例を示す線図である。
【図5】避難誘導処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】(A)は多目的通報灯の一例を示す図、(B)は音声合成装置の一例を示す線図である。
【符号の説明】
1 障害者支援システム
2 設備
3 制御シーケンサ
4 第1のコンピュータ
5 データサーバ
6 Webサーバ
7 警報手段
7A 大型スピーカ
7B 回転灯
10 第2のコンピュータ
11 メールサーバ
P 携帯電話
Claims (5)
- 生産、加工又は搬送を行う設備における障害者支援システムであって、
前記設備自体又は該設備により生産ないし加工された製品についての情報を含む製造体の情報と、予め設定された限界製造情報とに基づいて前記設備の異常の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により異常と判断された場合に、障害者用の警報を発する警報手段とを含むことを特徴とする設備における障害者支援システム。 - 前記警報は、視覚障害者用の音声情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システム。
- 前記警報は、聴覚障害者用の光情報又は文字情報であることを特徴とする請求項1記載の設備における障害者支援システム。
- 前記警報は、携帯電話への電子メールを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の設備における障害者支援システム。
- 前記警報は、障害者に対して避難経路を知らしめる情報を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設備における障害者支援システム。
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