JP2005024840A - 部材駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】あらかじめ設定されているオーバーラン量と温度の関係からオーバーラン量を測定して温度演算を行うことにより、温度センサーが無くとも温度に基づいた補正を行うことが可能な部材駆動装置を提供する。
【解決手段】センサー108が出力すべきパルス数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S11)。合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S12)。その後、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S13)。その位置まで移動したと判断すると、合焦レンズ802のオーバーラン量を計測するためにオーバーラン量カウントを開始する(S14)。次にセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S15)。その逆転が発生したと判断すると、オーバーラン量カウントを終了して(S16)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S17)。そしてオーバーラン量カウントの値を記憶して終了する。
【選択図】 図12
【解決手段】センサー108が出力すべきパルス数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S11)。合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S12)。その後、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S13)。その位置まで移動したと判断すると、合焦レンズ802のオーバーラン量を計測するためにオーバーラン量カウントを開始する(S14)。次にセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S15)。その逆転が発生したと判断すると、オーバーラン量カウントを終了して(S16)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S17)。そしてオーバーラン量カウントの値を記憶して終了する。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正逆方向に移動可能な被駆動部材に動力が伝達される駆動源を駆動して被駆動部材を移動させるための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モータなどの駆動源を駆動して被駆動部材を移動させる部材駆動装置は、現在、広く電化製品に搭載されている。例えばカメラでは、フィルムの自動巻き取りや光学レンズの移動などのために部材駆動装置が搭載されている。例えば、フィルムを自動巻き取りするための部材駆動装置は、フィルムの自動巻き取りのための駆動源には通常DCモータが採用される。自動的に巻き上げされる被駆動部材であるフィルムは、巻き取り量により巻き取り径が変化するのでモータの回転量ではその移動量を正確に検出することはできない。そのためにフィルム自身のもつ一定ピッチのパーフォレーションを検出して移動量を測定している。
また近年のフィルムはパトローネにDXコードが設定されていることにより撮影枚数がわかるので、所定枚数で巻き上げ終了を決定しているカメラもあるが、通常はフィルム端(メカ的ストップ位置)を検出した時をフィルムの終了と判定している。これは主に以下のような理由による。
・操作者が以前に撮影した部分を予め切り取ってしまい規定枚数の撮影ができない。
・操作者がフィルム装填時に最初の巻き付き部分を必要以上に長く巻き付けたため、規定枚数の撮影ができない。
・実際のフィルムはDXコードの枚数情報よりも1、2枚多く撮影することが可能なので、より多く撮影したいという撮影者の要求がある。
フィルム端には特別な検出信号を出力するためのマークなどは設けられていないため、フィルム端はパーフォレーション信号を検出しなくなったことで判定するのが一般的である。ところが、このようなメカ的ストップ位置ではセンサーとパーフォレーションとの位置関係でパーフォレーションがセンサー上を遥動し、擬似パルスを発生することがある。この擬似パルスが発生するとフィルム端と認識できない。その結果、停止精度が低下してカウンター枚数が多く表示されたり、必要以上の負荷をフィルムやそれに動力を伝達する部材に与えるなどといった不具合が発生していた。
【0003】
次に光学レンズ(光学部材)を移動させるための部材駆動装置について説明する。その光学レンズとは、例えばフォーカス駆動の対象となる撮影レンズである。光学レンズを移動させるための駆動源にも通常DCモータが採用される。被駆動部材である撮影レンズなどの光学部材は機構的な配置が性能に影響するので、移動量は正確に検出しなければならない。このため、移動量はモータそのものから検出しないようになっている。一般的には光学レンズの移動に連動して一定の移動量毎にエンコーダー信号を出力させるためにエンコーダーを配置し、光学センサーにより出力されるパルス信号から移動量を測定している。
また光学レンズの基準位置を設定する方法としては、専用のスイッチを設けてそのスイッチから信号が出力される位置を基準位置としているものがあるが、光学レンズに負荷加重を加えることは好ましくなく機構も複雑になる。他の方法としては、メカ的な固定端を基準位置とするものがある。これは光学レンズを固定端方向に移動させて、エンコーダーによるパルス信号を検出しなくなったことを判定するまでレンズを動かして、レンズを固定端に当接させる方法である。
このようにDCモータでフォーカス駆動を行う場合、基準位置を設定する方法として後者のメカ的な固定端を基準位置とすることは一般的に行われている。しかし、この場合もメカ的ストップ位置において部材が遥動することがあるので、エンコーダー信号として擬似パルスが発生し、フィルムの場合と同様に、その疑似パルスによって停止精度が低下してストップ位置を認識できないという不具合があった。また固定端を検出できないと、正確な位置に停止させられないだけでなく、必要以上の負荷を光学部材に与え続けることにもなる。
【0004】
また停止位置精度を向上させる従来技術として、特許第2807728号公報には、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて、逆転ブレーキとショートブレーキを使い分け、その後目標位置までを定速制御することにより、停止位置精度を向上させる技術が開示されている。また、特公平8−23618号公報には、目標位置に対して手前で、移動速度に応じた逆転ブレーキをかけて、いったんモータを止め、その後目標位置までを低速制御することにより、停止位置精度を向上させる技術が開示されている。また、特許第3182416号公報には、目標位置までの移動量に応じた電圧データ等の情報を記憶手段に記憶させておいて目標位置に近づくに従い、モータにかける電圧を低下させて、駆動時間及び移動量停止精度を向上する技術が開示されている。また本文中記載の特開平3−242713号公報には、センサーを2個使用して、2個のパルス幅による制御を切りかえることにより、目標位置に近づいた点での移動量検出精度を向上する技術が開示されている。
【特許文献1】特許第2807728号公報
【特許文献2】特公平8−23618号公報
【特許文献3】特許第3182416号公報
【特許文献4】特開平3−242713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されている従来の部材駆動装置では、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて、逆転ブレーキとショートブレーキを使い分け、その後目標位置までを定速制御しているので、その分時間短縮がむずかしいといった問題がある。
また特許文献2は、モータを目標位置よりも前で1度止め、その後速度制御をかけるので、その期間の時間の短縮がむずかしいといった問題がある。
また特許文献3は、電圧による速度制御をかけることにより、その期間の時間の短縮がむずかしい。
また特許文献4は、停止精度の高精度化を達成する為に検出精度の性能が違う2個のセンサーを配置することを提案しているが、反転を検出する手段はうたっていない。また、特性が違うセンサーであるので一体化というは概念はなく、スペース効率が悪いといった問題がある。
つまり、光学系の駆動においては、停止精度及び時間短縮が重要である。従来においては、特許文献2のようにモータを目標位置よりも前で1度止め、その後定速制御をかけた後に停止する。あるいは、特許文献1のように逆転シャントとショートブレーキをかけ定速制御をかけた後、停止するということで停止精度を高めているものが提案されている。しかし、時間短縮においては定速制御をすることにより、時間ロスが発生する。また、定速制御から停止する場合でも、周囲温度が低温下では光学素子を駆動するモータ特性及び伝達系の負荷が変化し、オーバーランが変わってしまう。そこで、オーバーランを完全にバラツキなく安定させる高い停止精度を維持することが課題となる。
【0006】
また、特許文献3のように停止精度を向上させるために減速カーブ波形を記憶させ、定速制御するといったことで停止精度を向上させる方法も提案されているが、制御をすることにより、時間のロスが発生する。このロスが高速化への課題となる。つまり、直接エンコーダの回転が止まるまで逆転ブレーキをかけることにより、より速い停止時間を達成させ、しかもオーバーランも安定させて高い停止精度を維持する必要がある。しかも、環境が変わった場合にその環境が変化したことを認知することが必要となってくる。これには温度センサーを持つことで駆動方法を変化させることも可能であるが、コスト上昇や搭載部品が増えるといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、あらかじめ設定されているオーバーラン量と温度の関係からオーバーラン量を測定して温度演算を行うことにより、温度センサーが無くとも温度に基づいた補正を行うことが可能な部材駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、正逆方向に移動可能な被駆動部材に駆動源により動力を伝達して前記被駆動部材を移動させる部材駆動装置において、前記駆動源に連動して前記被駆動部材の作動量を測定する作動量測定手段と、前記駆動源に連動して前記被駆動部材の駆動方向を検出する駆動方向検出手段と、前記駆動源に逆方向回転の電圧を印加して前記被駆動部材にブレーキをかける逆転ブレーキ手段と、前記駆動源をロックするロック手段と、前記逆転ブレーキ手段の開始から駆動方向が反転したことを検出して、前記駆動源をロックした時点から前記被駆動部材が停止するまでのオーバーラン量をカウントするカウント手段と、前記オーバーラン量と温度の関係を設定する温度設定手段と、前記カウント手段の結果に基づいて前記温度設定手段から温度を演算する温度演算手段と、演算された温度を記憶する温度記憶手段と、温度補正を必要とする要素の補正動作を行う補正動作手段とを備え、前記カウント手段により前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントし、該カウント値に基づいて前記温度演算手段により現在の温度を演算して前記温度記憶手段に記憶し、該温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較し、その温度差により前記補正動作手段の補正量を決定することを特徴とする。
温度によって影響を受けるものは、測距装置、測光装置等があり、この装置の温度補正を行うことが重要である。このとき、温度を検出する温度センサを備えるのが一番簡単であるが、それによりコストが高くなり、装置が大型化するといった問題が発生する。そこで本発明では、温度によりオーバーラン量が変化することを利用して、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算し、その演算された温度に基づいて補正量を決定するものである。
かかる発明によれば、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算するので、温度センサを備えなくとも間接的に温度を検出することができ、温度に応じた補正を行うことができる。
【0008】
請求項2は、前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較した結果、その温度差が所定の範囲内の場合、前記デフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度における補正量により補正することを特徴とする。
オーバーラン量から間接的に現在の温度を演算した際、その温度がデフォルト値、或いは前回に演算した温度に対してどの位の差があるかを調べ、もし、その温度差が許容値以内であれば、補正量を変化させる必要はなく、それだけ処理速度を速めることができる。
かかる発明によれば、演算した温度とデフォルト値、或いは前回の温度との差が許容値以内の場合、補正量を変化させないので、装置の処理速度を速めることができる。
請求項3は、前記カウント手段は、前記部材駆動装置の電源投入時、若しくは撮影前に予め前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントすることを特徴とする。
被駆動部材を予め駆動して、そのオーバーラン量をカウントするためには、それなりの時間が必要となる。従って、撮影の即時性を損なわないために、可能な限り撮影前に撮影者が意識しない時点で各種の設定が終了していることが望ましい。そこで本発明では、電源を投入した時は撮影動作が行われると判断して電源投入時に必ずこの動作を行う。また、セルフ動作のときはシャッタボタンが押される前にこの動作を行っておくものである。
かかる発明によれば、電源を投入した時やセルフ動作のときにシャッタボタンが押される前にオーバーラン量をカウントするので、撮影動作の即時性を損なうことなく撮影を行うことができる。
【0009】
請求項4は、前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算し、該温度差に基づいた補正量により補正することを特徴とする。
ピント、測距、測光に関しては調整作業が必要となるが、この調整時にオーバーラン量による温度を記憶しておくことで、調整時との差を演算して適正な補正を行うことが可能になる。また記憶する内容は温度でなくても、オーバーラン量を記憶することでもよく、後に温度に関連した演算で補正も可能である。
かかる発明によれば、現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算して、その温度差に応じた補正量により補正するので、補正の結果が調整時の値に近づき適正な補正が可能となる。
請求項5は、予め所定の上限温度を記憶する上限温度記憶手段を更に備え、前記温度演算手段により現在の温度を演算した結果、該温度が所定の上限温度になった場合、前記駆動源の作動を休止することを特徴とする。
装置そのものが防水の目的で密閉されたカバーに覆われている場合は、内部温度が上昇することがわかっている。従って、予め所定の温度、例えば保証限界値の高い温度に達した場合、カメラ全体の作動を止めて温度上昇を防止する必要がある。これにより、装置の信頼性を高めることが可能となる。
かかる発明によれば、装置の温度が上限値を超えた場合、装置の作動を停止するので、それ以上温度が上昇するのを防止して、信頼性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態による部材駆動装置を搭載したカメラの構成を示す図である。このカメラは、図1に示すように、カメラ全体の制御を行うCPU101と、シャッタ開閉用のモータM1を駆動するシャッタ駆動回路102と、ズーム調整用のモータM2を駆動するズーム駆動回路103と、フォーカス用のモータM3を駆動するフォーカス駆動回路104と、搭載されたフィルム給送用のモータM4を駆動してフィルムを給送するフィルム給送回路105と、フィルムに設けられたパーフォレーション検出用のセンサー群106と、そのセンサー群106を駆動するパーフォレーション検出回路107と、撮影レンズ系を構成する合焦レンズ(図8参照)の移動検出用のセンサー108と、そのセンサー108を駆動するセンサー駆動回路109と、各種スイッチを有する操作スイッチ(SW)部110と、例えばLCDや複数のLEDを有する表示部111と、被写体の輝度を測定する測光回路112と、被写体までの距離を測定する測距回路113と、キセノン管114と、そのキセノン管114を駆動して発光させるストロボ回路115と、を備えて構成されている。本実施の形態による部材駆動装置は、フィルム給送回路105、センサー群106、パーフォレーション検出回路107、及びCPU101を備えた構成のものと、フォーカス駆動回路104、センサー108、センサー駆動回路109、及びCPU101を備えた構成のものとの2つが搭載されている。本実施の形態による光学検出装置はセンサー108として搭載されている。
【0011】
図2はセンサー群106の動作を説明するための図である。センサー群106は、センサーA、Bの2つから構成されている。それらのセンサーA、Bは共に、1個の発光素子201と1個の受光素子を有する光学センサーである。発光素子201から出射した光はフィルム上のパーフォレーションPに反射して受光素子202に入射するようになっている。センサーA、B間で出力信号の位相がずれるように、発光素子201からの光が受光素子202に入射するタイミングをずらしている。パーフォレーション検出回路107は、センサーA、Bの各信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。ここでは、センサーA、Bのデジタル信号をそれぞれCh−A、Ch−Bと表現する。上記センサーA、Bのデジタル信号Ch−A、Ch−Bを参照して、CPU101は以下のようにフィルム給送の制御を行う。
図3は、デジタル信号Ch−A、Ch−Bのフィルム給送中における位相状態の関係(Phase)を示す図である。発光素子201からの光が受光素子202に入射するタイミングをセンサーA、Bで異ならせているために、デジタル信号Ch−A、Ch−BのH/Lの状態の組み合わせによりPhase1〜4の状態が存在する。
図4は、フィルムを繰り出し中(モータM4は正転中)におけるPhaseの変化を示す図である。フィルムを繰り出す場合、その繰り出しによってフィルムとセンサーA、Bの位置関係が変化していくのに伴ってデジタル信号Ch−A/BのH/Lが図4に示すように切り替る。その切り替わり毎に、Phaseは1→2→3→4とサイクリックに変化していく。
図5は、フィルムの繰り出しから巻き戻しに変化(モータM4が正転から逆転に変化)した場合のPhaseの変化を示す図である。そのような変化がPhase3で生じた場合、Phaseは1→2→3と変化した後、3→2→1と正転とは逆の変化をする。他のPhaseでその変化が生じた場合も同様である。このため、CPU101は、フィルムがどちらの方向に移動しているかを常時、判断することができる。なお、逆転後は、4→3→2→1の順序でPhaseは繰り返し変化する。
【0012】
図6は、フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの変化を示す図である。このような揺動がPhase2で生じたことで、デジタル信号Ch−Bの変化はなくなり、デジタル信号Ch−AがH/Lを繰り返す疑似パルスとなっている。それにより、Phaseが1→2と変化した後2→1と変化(正転から逆転した場合に生じる変化である)するので、CPU101はPhaseが2→1に変化した時点Rで正転が終了、即ちフィルムの繰り出しが終了したことを知ることができる(例えばデジタル信号Ch−Aからしか情報が得られない場合には、擬似パルスによりフィルムがまだ正転方向に進んでいると判断してしまうために正しい枚数情報を得られなくなる)。
図7は、フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの他の変化を示す図である。この揺動がPhase2で生じることにより、この場合では、デジタル信号Ch−Aの変化はなくなり、デジタル信号Ch−BがH/Lを繰り返す疑似パルスとなっている。それにより、Phaseが2→3に変化した後2→3と変化(正転から逆転した場合に生じる変化である)。このため、CPU101はPhaseが3→2に変化した時点Rで正転が終了したことを知ることができる。
この時、信号Ch−Aの信号しか得られない場合であれば、その位相は変化しないことから間違った枚数情報をカウントすることはない。しかし、フィルムの終端であることを認識するためには信号Ch−Aが変化しなくなったことを認識するために或る程度の時間が必要である。例えばその信号のH/Lの各期間が等しくとも半周期以上の時間が少なくとも必要である。
これに対し、本実施の形態では、Phaseの変化から終端か否かを判断するために、たとえ疑似パルスが発生していない状況下であっても、それよりも短い時間で終端を正確に判断することができる。このため、CPU101は、より早い段階でフィルム給送回路105に指示してモータM4を停止させることができる。それによって、不必要な負荷を与えるようなことはより抑えられることとなる。そしてフィルムの終端を判断するための移動方向のそれまでのものから逆向きへの変化が発生したとき、モータM4はほとんど停止した状態である。センサーA、B間の位相ずれは1パルスの数分の1程度なのでフィルムはほとんど移動していない。このため、高い停止精度も得られることとなる。
【0013】
なお、本実施の形態では、図6、及び図7に示すように、それまでの移動方向とは逆向きのPhaseの変化によりモータM4を直ちに停止させているが、ノイズ等の影響をより回避させるために、その逆向きの変化が生じた後、更にその変化を確認してからモータM4を停止させるようにしても良い。その確認は、その逆向きの変化が生じた回数、若しくは逆向きにPhaseが変化していった回数(移動量に相当する)をカウントすることにより行っても良く、或いは予め設定した時間以上、その逆向きにPhaseが変化している状況となっている時間を計時することにより行っても良い。それらを共に考慮するのであれば、一方が条件を満たした後、モータM4を停止させることが望ましい。最後の確認方法は、被駆動部材に強制的な外力が与えられた場合に効果的である。ここで、モータをロック状態とさせたときに最大電流が流れ、この状態が長く続くとモータを駆動するモータドライバーICの破壊などにつながることから、ロック状態は極力短い時間に留めておくことが必要である。
【0014】
次にセンサー駆動回路109から入力したセンサー108のデジタル信号を参照してCPU101が行う合焦レンズの移動制御について、図8〜図13に示す説明図を参照して詳細に説明する。
図8は、合焦レンズの移動制御を行うための仕組みを説明する図である。図8に示すように、合焦レンズ802は、撮影レンズ系801を構成する光学レンズである。CPU101は、測距回路113から通知された被写体までの距離に応じて、フォーカス駆動回路104を介してモータM3を駆動させ、その距離に応じた位置に合焦レンズ802を移動させる。エンコーダー803は、合焦レンズ802の移動方向に応じた方向に回転する。センサー108は、そのエンコーダー803の外周部分にスリットで隔てられた突出部分である歯を検出するのに用いられている。図1のセンサー駆動回路109は、そのセンサー108の信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、センサー108のデジタル信号から、エンコーダー803の回転方向(合焦レンズ802の移動方向)、及びその回転量(合焦レンズ802の移動量)を検出する。
【0015】
図9は、上記センサー108の構成を示す図である。このセンサー108は、図9に示すように、1個の発光素子901と、2個の受光素子902、903を有する光学センサーである。発光素子901から出射した光はエンコーダー803の歯に反射して受光素子902、903に入射するようになっている。受光素子902、903は、光が反射する歯の移動方向に沿って並べて配置することにより、それらに発光素子901からの光が入射するタイミングがすれるようにさせている。それにより、図3〜図7を参照して説明したように、受光素子902、903が出力する信号はセンサーA、Bのように位相がずれるようにして、1個のセンサー108に2個のセンサーA、B分の機能を持たせている。そのように2個分の機能を1個のセンサー108に持たせたことにより、2個のセンサーA、Bを用意する場合と比較してコストは抑えられ、それを搭載させた装置(ここではカメラ)はより小型化することができる。
【0016】
図10は、本実施の形態における合焦レンズ802の移動制御方法(モータM3の駆動制御方法)を説明する図である。本実施の形態では、モータM3にそれまでとは逆方向に回転させるための電圧を印加することによる逆転ブレーキをかけて停止させるようにしている。図10中に表記の「逆転シャント位置」とは、その電圧の印加を開始する時点を示している。ここでは説明上、便宜的に駆動電圧は各環境下において一定電圧であるとして説明する。当然のことながら、各環境下において、温度により電圧を変える方法も採用しても良い。なお、図中、移動速度が低い側のモデルは、温度が低い場合のものである(温度検出方法は後述する)。
合焦レンズ802を移動させる目標位置に対して、逆転シャントをかける位置(タイミング)はそのスタート位置からセンサー108が出力すべきパルス信号の数を用いた演算により特定し、その特定した位置に達した時点から、逆転シャントをかける。それにより、モータM3の速度を急激に低下させる。そして逆転シャントにより速度が急激に低下したモータM3は、停止した後、それまでとは逆向きに回転を始める。それにより、例えば図5に示すようなPhaseの変化が発生する。CPU101は、その変化が発生したのを確認すると、フォーカス駆動回路104に指示して、直ちにモータM3をロックさせる。図10では、モータM3が反転している部分を誇張して示しているが、モータM3は停止した状態から回転を始めるため、ほとんど停止している状態である。逆転を検出するのに必要なPhaseの変化を検出するための時間は、その1周期の数分の1程度であり、合焦レンズ802はモータM3が一度、停止してからほとんど移動していない。よって高い停止精度が得られることになる。また、逆転シャントによりモータM3の速度を急激に低下させるために、それを停止させるのにかかる時間も極めて短くて済むようになる。つまり、オーバーランを回避させつつ、極めて迅速に合焦レンズ802(被駆動部材)を目標位置にまで移動できることとなる。
【0017】
図11は、本発明の実施形態に係る合焦レンズの移動制御処理を示すフローチャートである。CPU101が実行するその制御処理について詳細に説明する。なお、その制御処理は、ファイルを給送する制御を行う場合と同じく、例えばCPU101に搭載されたROMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
先ず、測距回路113から得た被写体までの距離に対応する目標位置にまで合焦レンズ802を移動させた場合にセンサー108が出力すべきパルス(エンコーダパルス)数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S1)。フォーカス駆動回路104に指示して、モータM3を定電圧で合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S2)。センサー108からの信号を監視する形で、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S3)。その位置まで移動したと判断すると(S3でYESのルート)、フォーカス駆動回路104に逆転シャントを指示する(S4)。なお、フィルムを給送するような場合、上記ステップS3では、センサー群106からの信号により移動方向を併せて監視しつつ、逆転シャント位置までフィルムが移動するまで待つことになる。その位置となる前に移動方向が逆転したときには、その時点で給送は終了させることになる。そしてセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S5)。その逆転が発生したと判断すると(S5でYESのルート)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S6)。一連の処理は、そのロックによるモータM3の停止を確認し、そのロックの解除をフォーカス駆動回路104に指示した後に終了する。
【0018】
図12は、本発明の実施形態に係るオーバーラン量をカウントする処理を示すフローチャートである。以下、CPU101が実行するその制御処理について詳細に説明する。なお、その制御処理は、ファイルを給送する制御を行う場合と同じく、例えばCPU101に搭載されたROMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
先ず、測距回路113から得た被写体までの距離に対応する目標位置にまで合焦レンズ802を移動させた場合にセンサー108が出力すべきパルス(エンコーダパルス)数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S11)。そしてフォーカス駆動回路104に指示して、モータM3を定電圧で合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S12)。その後、センサー108からの信号を監視する形で、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S13)。その位置まで移動したと判断すると(S13でYESのルート)、合焦レンズ802のオーバーラン量を計測するためにオーバーラン量カウントを開始する(S14)。次にセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S15)。その逆転が発生したと判断すると(S15でYESのルート)、オーバーラン量カウントを終了して(S16)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S17)。そしてオーバーラン量カウントの値を記憶して終了する。
【0019】
図13は、図12のオーバーラン量から温度を演算して温度補正を行う処理を示すフローチャートである。温度検出は、まず温度検出を行うための操作(例えば、電源投入時や撮影の直前)であるか否かをチエックし(S21)、温度検出を行う操作が無ければ終了する。また温度検出を行う操作があれば図12のフローチャートによりオーバーラン量の検出を行い、温度設定手段により演算する(S22)。そして演算された温度に応じて温度補正を行う(S23)。
このように、合焦装置のおかれている環境(特に周囲温度)が変わったかどうかの検出を行うためには、撮影前に駆動部材を動作させてオーバーラン量をカウントすることで検出が可能である。本実施形態において、あらかじめ、温度とオーバーラン量との関係の記憶させておけば、カウント量で温度の検出が可能となる。すなわち、デフォルト値(常温時設定値)、または前回の記憶値と比較することで温度の変化を判定することができる。また、装置そのものが防水を目的として、密閉されたカバーに覆われている場合は、内部温度が上昇することがわかっている。従って、あらかじめ所定の温度、例えば保証限界値である高い温度に達した場合においては、カメラ全体の作動を止めて温度上昇を防止する必要がある。この温度上昇防止することにより、装置の信頼性を高めることも可能となる。
また温度変化については温度センサーを搭載することで制御を補正することも可能であるが、コストもアップし搭載のためのスペースも必要となる。以上の説明から、撮影に際して予め駆動部材を動作させた後、各種設定を行って撮影動作を行えば確実な制御が可能であるが、即時性すなわち撮影動作を行った際に瞬時に撮影できることも重要であるので、撮影前に撮影者が意識しない時点で各種の設定が終了していることが望まれる。そこでセルフにおいては、撮影待機時間に、温度検出を行った後、再度、温度情報にあったセルフ動作をすること可能である。
【0020】
本実施の形態では、図10に示すような移動制御方法(モータM3の駆動制御方法)で合焦レンズ802を移動させているが、移動制御方法には他に例えば図14(a)、図15(a)、或いは図16(a)に示すようなものがある。図14(a)は、目標位置に対して手前で、移動速度に応じた逆転シャントをかけて一旦モータを停止させた後、目標位置まで被駆動部材を低速で移動させて停止させる特許文献2に記載の制御方法である。図15(a)は、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて逆転シャントとショートブレーキを使い分けながら、目標位置まで被駆動部材を低速で移動させて停止させる特許文献2に記載の制御方法である。図16(a)は、目標位置までの移動量に応じた電圧データ等の情報を記憶手段に記憶させておいて目標位置に近づくに従い、モータにかける電圧を低下させて、記憶している波形に合わせて停止させる特許文献3に記載の制御方法である。
上述した図14(a)〜図16(a)に示す制御方法と比較すると、被駆動部材の移動を開始させてからそれを停止するまでの時間が本実施の形態では明らかに短縮しているのが判る。特許文献1〜3には、温度変化への対処方法について特に記載されていないが、移動速度が小さい場合としてその場合の対処方法が記載してある。そこで、比較の為、本実施の形態における温度が低い場合のモデル(図10の移動速度が低い側のモデル)と対応させて述べる。
【0021】
特許文献2に記載の制御方法では、図14(b)に示すように、逆転シャントをかけるタイミングを遅らせ、しかも電源電圧に反比例してパルス制限領域を短くして停止位置を一定にしている。特許文献1に記載の制御方法では、図15(b)に示すように、移動速度に応じて、逆転シャントとショートブレーキを使い分けながら、目標位置まで被駆動部材を低速に移動させ後に停止させている。特許文献3に記載の制御方法では、図16(b)に示すように、減速カーブ波形に一致させるように制御することで停止位置を一定にしている。
このように、各特許文献に記載された従来技術では共に常温モデルに一致させるように工夫を行っている。本実施の形態でも、常温のモデルと一致する位置、すなわち逆転シャントをかける位置を記憶しておきそのタイミングを温度変化に応じて変えることにより、同じ停止位置を確保することができる(図10参照)。このことから明らかなように、停止位置精度を各環境下においても維持しつつ、被駆動部材の移動時間を短縮させることができる。
なお、本実施の形態では、フィルムの給送では逆転シャントを行っていないが、必要に応じて逆転シャントを行うようにしても良い。光学検出装置(センサー108)においては、発光素子を1個としているが、受光素子の数分、発光素子を配置しても良い。受光素子の数については3個以上であっても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算するので、温度センサを備えなくとも間接的に温度を検出することができ、温度に応じた補正を行うことができる。
また請求項2では、演算した温度とデフォルト値、或いは前回の温度との差が許容値以内の場合、補正量を変化させないので、装置の処理速度を速めることができる。
また請求項3では、電源を投入した時やセルフ動作のときにシャッタボタンが押される前にオーバーラン量をカウントするので、撮影動作の即時性を損なうことなく撮影を行うことができる。
また請求項4では、現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算して、その温度差に応じた補正量により補正するので、補正の結果が調整時の値に近づき適正な補正が可能となる。
また請求項5では、装置の温度が上限値を超えた場合、装置の作動を停止するので、それ以上温度が上昇するのを防止して、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による部材駆動装置、及び光学検出装置を搭載したカメラの構成を示す図である。
【図2】センサー群を構成する各センサーとフィルムのパーフォレーションの位置関係を示す図である。
【図3】デジタル信号Ch−A、Ch−Bのフィルム給送中における位相状態の関係を示す図である。
【図4】フィルムを繰り出し中におけるPhaseの変化を示す図である。
【図5】フィルムの繰り出しから巻き戻しに変化した場合のPhaseの変化を示す図である。
【図6】フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの変化を示す図である。
【図7】フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの他の変化を示す図である。
【図8】合焦レンズの移動制御を行うための仕組みを説明する図である。
【図9】本実施の形態による光学検出装置(センサー108)の構成を示す図である。
【図10】本実施の形態における合焦レンズ802の移動制御方法を説明する図である。
【図11】本発明の実施形態に係る合焦レンズの移動制御処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係るオーバーラン量をカウントする処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の図12のオーバーラン量から温度を演算して温度補正を行う処理を示すフローチャートである。
【図14】移動制御方法を比較するための図である。
【図15】移動制御方法を比較するための図である。
【図16】移動制御方法を比較するための図である。
【符号の説明】
101 CPU、104 フォーカス駆動回路、105 フィルム給送回路、106 センサー群、107 パーフォレーション検出回路、108、A、B センサー、109 センサー駆動回路、201、901 発光素子、202、902、903 受光素子、M1〜M4 モータ、801 撮影レンズ系、802合焦レンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、正逆方向に移動可能な被駆動部材に動力が伝達される駆動源を駆動して被駆動部材を移動させるための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モータなどの駆動源を駆動して被駆動部材を移動させる部材駆動装置は、現在、広く電化製品に搭載されている。例えばカメラでは、フィルムの自動巻き取りや光学レンズの移動などのために部材駆動装置が搭載されている。例えば、フィルムを自動巻き取りするための部材駆動装置は、フィルムの自動巻き取りのための駆動源には通常DCモータが採用される。自動的に巻き上げされる被駆動部材であるフィルムは、巻き取り量により巻き取り径が変化するのでモータの回転量ではその移動量を正確に検出することはできない。そのためにフィルム自身のもつ一定ピッチのパーフォレーションを検出して移動量を測定している。
また近年のフィルムはパトローネにDXコードが設定されていることにより撮影枚数がわかるので、所定枚数で巻き上げ終了を決定しているカメラもあるが、通常はフィルム端(メカ的ストップ位置)を検出した時をフィルムの終了と判定している。これは主に以下のような理由による。
・操作者が以前に撮影した部分を予め切り取ってしまい規定枚数の撮影ができない。
・操作者がフィルム装填時に最初の巻き付き部分を必要以上に長く巻き付けたため、規定枚数の撮影ができない。
・実際のフィルムはDXコードの枚数情報よりも1、2枚多く撮影することが可能なので、より多く撮影したいという撮影者の要求がある。
フィルム端には特別な検出信号を出力するためのマークなどは設けられていないため、フィルム端はパーフォレーション信号を検出しなくなったことで判定するのが一般的である。ところが、このようなメカ的ストップ位置ではセンサーとパーフォレーションとの位置関係でパーフォレーションがセンサー上を遥動し、擬似パルスを発生することがある。この擬似パルスが発生するとフィルム端と認識できない。その結果、停止精度が低下してカウンター枚数が多く表示されたり、必要以上の負荷をフィルムやそれに動力を伝達する部材に与えるなどといった不具合が発生していた。
【0003】
次に光学レンズ(光学部材)を移動させるための部材駆動装置について説明する。その光学レンズとは、例えばフォーカス駆動の対象となる撮影レンズである。光学レンズを移動させるための駆動源にも通常DCモータが採用される。被駆動部材である撮影レンズなどの光学部材は機構的な配置が性能に影響するので、移動量は正確に検出しなければならない。このため、移動量はモータそのものから検出しないようになっている。一般的には光学レンズの移動に連動して一定の移動量毎にエンコーダー信号を出力させるためにエンコーダーを配置し、光学センサーにより出力されるパルス信号から移動量を測定している。
また光学レンズの基準位置を設定する方法としては、専用のスイッチを設けてそのスイッチから信号が出力される位置を基準位置としているものがあるが、光学レンズに負荷加重を加えることは好ましくなく機構も複雑になる。他の方法としては、メカ的な固定端を基準位置とするものがある。これは光学レンズを固定端方向に移動させて、エンコーダーによるパルス信号を検出しなくなったことを判定するまでレンズを動かして、レンズを固定端に当接させる方法である。
このようにDCモータでフォーカス駆動を行う場合、基準位置を設定する方法として後者のメカ的な固定端を基準位置とすることは一般的に行われている。しかし、この場合もメカ的ストップ位置において部材が遥動することがあるので、エンコーダー信号として擬似パルスが発生し、フィルムの場合と同様に、その疑似パルスによって停止精度が低下してストップ位置を認識できないという不具合があった。また固定端を検出できないと、正確な位置に停止させられないだけでなく、必要以上の負荷を光学部材に与え続けることにもなる。
【0004】
また停止位置精度を向上させる従来技術として、特許第2807728号公報には、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて、逆転ブレーキとショートブレーキを使い分け、その後目標位置までを定速制御することにより、停止位置精度を向上させる技術が開示されている。また、特公平8−23618号公報には、目標位置に対して手前で、移動速度に応じた逆転ブレーキをかけて、いったんモータを止め、その後目標位置までを低速制御することにより、停止位置精度を向上させる技術が開示されている。また、特許第3182416号公報には、目標位置までの移動量に応じた電圧データ等の情報を記憶手段に記憶させておいて目標位置に近づくに従い、モータにかける電圧を低下させて、駆動時間及び移動量停止精度を向上する技術が開示されている。また本文中記載の特開平3−242713号公報には、センサーを2個使用して、2個のパルス幅による制御を切りかえることにより、目標位置に近づいた点での移動量検出精度を向上する技術が開示されている。
【特許文献1】特許第2807728号公報
【特許文献2】特公平8−23618号公報
【特許文献3】特許第3182416号公報
【特許文献4】特開平3−242713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されている従来の部材駆動装置では、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて、逆転ブレーキとショートブレーキを使い分け、その後目標位置までを定速制御しているので、その分時間短縮がむずかしいといった問題がある。
また特許文献2は、モータを目標位置よりも前で1度止め、その後速度制御をかけるので、その期間の時間の短縮がむずかしいといった問題がある。
また特許文献3は、電圧による速度制御をかけることにより、その期間の時間の短縮がむずかしい。
また特許文献4は、停止精度の高精度化を達成する為に検出精度の性能が違う2個のセンサーを配置することを提案しているが、反転を検出する手段はうたっていない。また、特性が違うセンサーであるので一体化というは概念はなく、スペース効率が悪いといった問題がある。
つまり、光学系の駆動においては、停止精度及び時間短縮が重要である。従来においては、特許文献2のようにモータを目標位置よりも前で1度止め、その後定速制御をかけた後に停止する。あるいは、特許文献1のように逆転シャントとショートブレーキをかけ定速制御をかけた後、停止するということで停止精度を高めているものが提案されている。しかし、時間短縮においては定速制御をすることにより、時間ロスが発生する。また、定速制御から停止する場合でも、周囲温度が低温下では光学素子を駆動するモータ特性及び伝達系の負荷が変化し、オーバーランが変わってしまう。そこで、オーバーランを完全にバラツキなく安定させる高い停止精度を維持することが課題となる。
【0006】
また、特許文献3のように停止精度を向上させるために減速カーブ波形を記憶させ、定速制御するといったことで停止精度を向上させる方法も提案されているが、制御をすることにより、時間のロスが発生する。このロスが高速化への課題となる。つまり、直接エンコーダの回転が止まるまで逆転ブレーキをかけることにより、より速い停止時間を達成させ、しかもオーバーランも安定させて高い停止精度を維持する必要がある。しかも、環境が変わった場合にその環境が変化したことを認知することが必要となってくる。これには温度センサーを持つことで駆動方法を変化させることも可能であるが、コスト上昇や搭載部品が増えるといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、あらかじめ設定されているオーバーラン量と温度の関係からオーバーラン量を測定して温度演算を行うことにより、温度センサーが無くとも温度に基づいた補正を行うことが可能な部材駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、正逆方向に移動可能な被駆動部材に駆動源により動力を伝達して前記被駆動部材を移動させる部材駆動装置において、前記駆動源に連動して前記被駆動部材の作動量を測定する作動量測定手段と、前記駆動源に連動して前記被駆動部材の駆動方向を検出する駆動方向検出手段と、前記駆動源に逆方向回転の電圧を印加して前記被駆動部材にブレーキをかける逆転ブレーキ手段と、前記駆動源をロックするロック手段と、前記逆転ブレーキ手段の開始から駆動方向が反転したことを検出して、前記駆動源をロックした時点から前記被駆動部材が停止するまでのオーバーラン量をカウントするカウント手段と、前記オーバーラン量と温度の関係を設定する温度設定手段と、前記カウント手段の結果に基づいて前記温度設定手段から温度を演算する温度演算手段と、演算された温度を記憶する温度記憶手段と、温度補正を必要とする要素の補正動作を行う補正動作手段とを備え、前記カウント手段により前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントし、該カウント値に基づいて前記温度演算手段により現在の温度を演算して前記温度記憶手段に記憶し、該温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較し、その温度差により前記補正動作手段の補正量を決定することを特徴とする。
温度によって影響を受けるものは、測距装置、測光装置等があり、この装置の温度補正を行うことが重要である。このとき、温度を検出する温度センサを備えるのが一番簡単であるが、それによりコストが高くなり、装置が大型化するといった問題が発生する。そこで本発明では、温度によりオーバーラン量が変化することを利用して、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算し、その演算された温度に基づいて補正量を決定するものである。
かかる発明によれば、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算するので、温度センサを備えなくとも間接的に温度を検出することができ、温度に応じた補正を行うことができる。
【0008】
請求項2は、前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較した結果、その温度差が所定の範囲内の場合、前記デフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度における補正量により補正することを特徴とする。
オーバーラン量から間接的に現在の温度を演算した際、その温度がデフォルト値、或いは前回に演算した温度に対してどの位の差があるかを調べ、もし、その温度差が許容値以内であれば、補正量を変化させる必要はなく、それだけ処理速度を速めることができる。
かかる発明によれば、演算した温度とデフォルト値、或いは前回の温度との差が許容値以内の場合、補正量を変化させないので、装置の処理速度を速めることができる。
請求項3は、前記カウント手段は、前記部材駆動装置の電源投入時、若しくは撮影前に予め前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントすることを特徴とする。
被駆動部材を予め駆動して、そのオーバーラン量をカウントするためには、それなりの時間が必要となる。従って、撮影の即時性を損なわないために、可能な限り撮影前に撮影者が意識しない時点で各種の設定が終了していることが望ましい。そこで本発明では、電源を投入した時は撮影動作が行われると判断して電源投入時に必ずこの動作を行う。また、セルフ動作のときはシャッタボタンが押される前にこの動作を行っておくものである。
かかる発明によれば、電源を投入した時やセルフ動作のときにシャッタボタンが押される前にオーバーラン量をカウントするので、撮影動作の即時性を損なうことなく撮影を行うことができる。
【0009】
請求項4は、前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算し、該温度差に基づいた補正量により補正することを特徴とする。
ピント、測距、測光に関しては調整作業が必要となるが、この調整時にオーバーラン量による温度を記憶しておくことで、調整時との差を演算して適正な補正を行うことが可能になる。また記憶する内容は温度でなくても、オーバーラン量を記憶することでもよく、後に温度に関連した演算で補正も可能である。
かかる発明によれば、現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算して、その温度差に応じた補正量により補正するので、補正の結果が調整時の値に近づき適正な補正が可能となる。
請求項5は、予め所定の上限温度を記憶する上限温度記憶手段を更に備え、前記温度演算手段により現在の温度を演算した結果、該温度が所定の上限温度になった場合、前記駆動源の作動を休止することを特徴とする。
装置そのものが防水の目的で密閉されたカバーに覆われている場合は、内部温度が上昇することがわかっている。従って、予め所定の温度、例えば保証限界値の高い温度に達した場合、カメラ全体の作動を止めて温度上昇を防止する必要がある。これにより、装置の信頼性を高めることが可能となる。
かかる発明によれば、装置の温度が上限値を超えた場合、装置の作動を停止するので、それ以上温度が上昇するのを防止して、信頼性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態による部材駆動装置を搭載したカメラの構成を示す図である。このカメラは、図1に示すように、カメラ全体の制御を行うCPU101と、シャッタ開閉用のモータM1を駆動するシャッタ駆動回路102と、ズーム調整用のモータM2を駆動するズーム駆動回路103と、フォーカス用のモータM3を駆動するフォーカス駆動回路104と、搭載されたフィルム給送用のモータM4を駆動してフィルムを給送するフィルム給送回路105と、フィルムに設けられたパーフォレーション検出用のセンサー群106と、そのセンサー群106を駆動するパーフォレーション検出回路107と、撮影レンズ系を構成する合焦レンズ(図8参照)の移動検出用のセンサー108と、そのセンサー108を駆動するセンサー駆動回路109と、各種スイッチを有する操作スイッチ(SW)部110と、例えばLCDや複数のLEDを有する表示部111と、被写体の輝度を測定する測光回路112と、被写体までの距離を測定する測距回路113と、キセノン管114と、そのキセノン管114を駆動して発光させるストロボ回路115と、を備えて構成されている。本実施の形態による部材駆動装置は、フィルム給送回路105、センサー群106、パーフォレーション検出回路107、及びCPU101を備えた構成のものと、フォーカス駆動回路104、センサー108、センサー駆動回路109、及びCPU101を備えた構成のものとの2つが搭載されている。本実施の形態による光学検出装置はセンサー108として搭載されている。
【0011】
図2はセンサー群106の動作を説明するための図である。センサー群106は、センサーA、Bの2つから構成されている。それらのセンサーA、Bは共に、1個の発光素子201と1個の受光素子を有する光学センサーである。発光素子201から出射した光はフィルム上のパーフォレーションPに反射して受光素子202に入射するようになっている。センサーA、B間で出力信号の位相がずれるように、発光素子201からの光が受光素子202に入射するタイミングをずらしている。パーフォレーション検出回路107は、センサーA、Bの各信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。ここでは、センサーA、Bのデジタル信号をそれぞれCh−A、Ch−Bと表現する。上記センサーA、Bのデジタル信号Ch−A、Ch−Bを参照して、CPU101は以下のようにフィルム給送の制御を行う。
図3は、デジタル信号Ch−A、Ch−Bのフィルム給送中における位相状態の関係(Phase)を示す図である。発光素子201からの光が受光素子202に入射するタイミングをセンサーA、Bで異ならせているために、デジタル信号Ch−A、Ch−BのH/Lの状態の組み合わせによりPhase1〜4の状態が存在する。
図4は、フィルムを繰り出し中(モータM4は正転中)におけるPhaseの変化を示す図である。フィルムを繰り出す場合、その繰り出しによってフィルムとセンサーA、Bの位置関係が変化していくのに伴ってデジタル信号Ch−A/BのH/Lが図4に示すように切り替る。その切り替わり毎に、Phaseは1→2→3→4とサイクリックに変化していく。
図5は、フィルムの繰り出しから巻き戻しに変化(モータM4が正転から逆転に変化)した場合のPhaseの変化を示す図である。そのような変化がPhase3で生じた場合、Phaseは1→2→3と変化した後、3→2→1と正転とは逆の変化をする。他のPhaseでその変化が生じた場合も同様である。このため、CPU101は、フィルムがどちらの方向に移動しているかを常時、判断することができる。なお、逆転後は、4→3→2→1の順序でPhaseは繰り返し変化する。
【0012】
図6は、フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの変化を示す図である。このような揺動がPhase2で生じたことで、デジタル信号Ch−Bの変化はなくなり、デジタル信号Ch−AがH/Lを繰り返す疑似パルスとなっている。それにより、Phaseが1→2と変化した後2→1と変化(正転から逆転した場合に生じる変化である)するので、CPU101はPhaseが2→1に変化した時点Rで正転が終了、即ちフィルムの繰り出しが終了したことを知ることができる(例えばデジタル信号Ch−Aからしか情報が得られない場合には、擬似パルスによりフィルムがまだ正転方向に進んでいると判断してしまうために正しい枚数情報を得られなくなる)。
図7は、フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの他の変化を示す図である。この揺動がPhase2で生じることにより、この場合では、デジタル信号Ch−Aの変化はなくなり、デジタル信号Ch−BがH/Lを繰り返す疑似パルスとなっている。それにより、Phaseが2→3に変化した後2→3と変化(正転から逆転した場合に生じる変化である)。このため、CPU101はPhaseが3→2に変化した時点Rで正転が終了したことを知ることができる。
この時、信号Ch−Aの信号しか得られない場合であれば、その位相は変化しないことから間違った枚数情報をカウントすることはない。しかし、フィルムの終端であることを認識するためには信号Ch−Aが変化しなくなったことを認識するために或る程度の時間が必要である。例えばその信号のH/Lの各期間が等しくとも半周期以上の時間が少なくとも必要である。
これに対し、本実施の形態では、Phaseの変化から終端か否かを判断するために、たとえ疑似パルスが発生していない状況下であっても、それよりも短い時間で終端を正確に判断することができる。このため、CPU101は、より早い段階でフィルム給送回路105に指示してモータM4を停止させることができる。それによって、不必要な負荷を与えるようなことはより抑えられることとなる。そしてフィルムの終端を判断するための移動方向のそれまでのものから逆向きへの変化が発生したとき、モータM4はほとんど停止した状態である。センサーA、B間の位相ずれは1パルスの数分の1程度なのでフィルムはほとんど移動していない。このため、高い停止精度も得られることとなる。
【0013】
なお、本実施の形態では、図6、及び図7に示すように、それまでの移動方向とは逆向きのPhaseの変化によりモータM4を直ちに停止させているが、ノイズ等の影響をより回避させるために、その逆向きの変化が生じた後、更にその変化を確認してからモータM4を停止させるようにしても良い。その確認は、その逆向きの変化が生じた回数、若しくは逆向きにPhaseが変化していった回数(移動量に相当する)をカウントすることにより行っても良く、或いは予め設定した時間以上、その逆向きにPhaseが変化している状況となっている時間を計時することにより行っても良い。それらを共に考慮するのであれば、一方が条件を満たした後、モータM4を停止させることが望ましい。最後の確認方法は、被駆動部材に強制的な外力が与えられた場合に効果的である。ここで、モータをロック状態とさせたときに最大電流が流れ、この状態が長く続くとモータを駆動するモータドライバーICの破壊などにつながることから、ロック状態は極力短い時間に留めておくことが必要である。
【0014】
次にセンサー駆動回路109から入力したセンサー108のデジタル信号を参照してCPU101が行う合焦レンズの移動制御について、図8〜図13に示す説明図を参照して詳細に説明する。
図8は、合焦レンズの移動制御を行うための仕組みを説明する図である。図8に示すように、合焦レンズ802は、撮影レンズ系801を構成する光学レンズである。CPU101は、測距回路113から通知された被写体までの距離に応じて、フォーカス駆動回路104を介してモータM3を駆動させ、その距離に応じた位置に合焦レンズ802を移動させる。エンコーダー803は、合焦レンズ802の移動方向に応じた方向に回転する。センサー108は、そのエンコーダー803の外周部分にスリットで隔てられた突出部分である歯を検出するのに用いられている。図1のセンサー駆動回路109は、そのセンサー108の信号をデジタル信号に変換してCPU101に出力する。CPU101は、センサー108のデジタル信号から、エンコーダー803の回転方向(合焦レンズ802の移動方向)、及びその回転量(合焦レンズ802の移動量)を検出する。
【0015】
図9は、上記センサー108の構成を示す図である。このセンサー108は、図9に示すように、1個の発光素子901と、2個の受光素子902、903を有する光学センサーである。発光素子901から出射した光はエンコーダー803の歯に反射して受光素子902、903に入射するようになっている。受光素子902、903は、光が反射する歯の移動方向に沿って並べて配置することにより、それらに発光素子901からの光が入射するタイミングがすれるようにさせている。それにより、図3〜図7を参照して説明したように、受光素子902、903が出力する信号はセンサーA、Bのように位相がずれるようにして、1個のセンサー108に2個のセンサーA、B分の機能を持たせている。そのように2個分の機能を1個のセンサー108に持たせたことにより、2個のセンサーA、Bを用意する場合と比較してコストは抑えられ、それを搭載させた装置(ここではカメラ)はより小型化することができる。
【0016】
図10は、本実施の形態における合焦レンズ802の移動制御方法(モータM3の駆動制御方法)を説明する図である。本実施の形態では、モータM3にそれまでとは逆方向に回転させるための電圧を印加することによる逆転ブレーキをかけて停止させるようにしている。図10中に表記の「逆転シャント位置」とは、その電圧の印加を開始する時点を示している。ここでは説明上、便宜的に駆動電圧は各環境下において一定電圧であるとして説明する。当然のことながら、各環境下において、温度により電圧を変える方法も採用しても良い。なお、図中、移動速度が低い側のモデルは、温度が低い場合のものである(温度検出方法は後述する)。
合焦レンズ802を移動させる目標位置に対して、逆転シャントをかける位置(タイミング)はそのスタート位置からセンサー108が出力すべきパルス信号の数を用いた演算により特定し、その特定した位置に達した時点から、逆転シャントをかける。それにより、モータM3の速度を急激に低下させる。そして逆転シャントにより速度が急激に低下したモータM3は、停止した後、それまでとは逆向きに回転を始める。それにより、例えば図5に示すようなPhaseの変化が発生する。CPU101は、その変化が発生したのを確認すると、フォーカス駆動回路104に指示して、直ちにモータM3をロックさせる。図10では、モータM3が反転している部分を誇張して示しているが、モータM3は停止した状態から回転を始めるため、ほとんど停止している状態である。逆転を検出するのに必要なPhaseの変化を検出するための時間は、その1周期の数分の1程度であり、合焦レンズ802はモータM3が一度、停止してからほとんど移動していない。よって高い停止精度が得られることになる。また、逆転シャントによりモータM3の速度を急激に低下させるために、それを停止させるのにかかる時間も極めて短くて済むようになる。つまり、オーバーランを回避させつつ、極めて迅速に合焦レンズ802(被駆動部材)を目標位置にまで移動できることとなる。
【0017】
図11は、本発明の実施形態に係る合焦レンズの移動制御処理を示すフローチャートである。CPU101が実行するその制御処理について詳細に説明する。なお、その制御処理は、ファイルを給送する制御を行う場合と同じく、例えばCPU101に搭載されたROMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
先ず、測距回路113から得た被写体までの距離に対応する目標位置にまで合焦レンズ802を移動させた場合にセンサー108が出力すべきパルス(エンコーダパルス)数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S1)。フォーカス駆動回路104に指示して、モータM3を定電圧で合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S2)。センサー108からの信号を監視する形で、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S3)。その位置まで移動したと判断すると(S3でYESのルート)、フォーカス駆動回路104に逆転シャントを指示する(S4)。なお、フィルムを給送するような場合、上記ステップS3では、センサー群106からの信号により移動方向を併せて監視しつつ、逆転シャント位置までフィルムが移動するまで待つことになる。その位置となる前に移動方向が逆転したときには、その時点で給送は終了させることになる。そしてセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S5)。その逆転が発生したと判断すると(S5でYESのルート)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S6)。一連の処理は、そのロックによるモータM3の停止を確認し、そのロックの解除をフォーカス駆動回路104に指示した後に終了する。
【0018】
図12は、本発明の実施形態に係るオーバーラン量をカウントする処理を示すフローチャートである。以下、CPU101が実行するその制御処理について詳細に説明する。なお、その制御処理は、ファイルを給送する制御を行う場合と同じく、例えばCPU101に搭載されたROMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
先ず、測距回路113から得た被写体までの距離に対応する目標位置にまで合焦レンズ802を移動させた場合にセンサー108が出力すべきパルス(エンコーダパルス)数を計算し、その計算結果から逆転シャントをかける位置を更に計算する(S11)。そしてフォーカス駆動回路104に指示して、モータM3を定電圧で合焦レンズ802を目標位置に向けての駆動を開始させる(S12)。その後、センサー108からの信号を監視する形で、逆転シャント(ブレーキ)位置まで合焦レンズ802が移動するまで待つ(S13)。その位置まで移動したと判断すると(S13でYESのルート)、合焦レンズ802のオーバーラン量を計測するためにオーバーラン量カウントを開始する(S14)。次にセンサー108が出力する信号のPhaseの変化を監視して、モータM3がそれまでの回転方向から逆転(反転)するのを待つ(S15)。その逆転が発生したと判断すると(S15でYESのルート)、オーバーラン量カウントを終了して(S16)、フォーカス駆動回路104にロックを指示する(S17)。そしてオーバーラン量カウントの値を記憶して終了する。
【0019】
図13は、図12のオーバーラン量から温度を演算して温度補正を行う処理を示すフローチャートである。温度検出は、まず温度検出を行うための操作(例えば、電源投入時や撮影の直前)であるか否かをチエックし(S21)、温度検出を行う操作が無ければ終了する。また温度検出を行う操作があれば図12のフローチャートによりオーバーラン量の検出を行い、温度設定手段により演算する(S22)。そして演算された温度に応じて温度補正を行う(S23)。
このように、合焦装置のおかれている環境(特に周囲温度)が変わったかどうかの検出を行うためには、撮影前に駆動部材を動作させてオーバーラン量をカウントすることで検出が可能である。本実施形態において、あらかじめ、温度とオーバーラン量との関係の記憶させておけば、カウント量で温度の検出が可能となる。すなわち、デフォルト値(常温時設定値)、または前回の記憶値と比較することで温度の変化を判定することができる。また、装置そのものが防水を目的として、密閉されたカバーに覆われている場合は、内部温度が上昇することがわかっている。従って、あらかじめ所定の温度、例えば保証限界値である高い温度に達した場合においては、カメラ全体の作動を止めて温度上昇を防止する必要がある。この温度上昇防止することにより、装置の信頼性を高めることも可能となる。
また温度変化については温度センサーを搭載することで制御を補正することも可能であるが、コストもアップし搭載のためのスペースも必要となる。以上の説明から、撮影に際して予め駆動部材を動作させた後、各種設定を行って撮影動作を行えば確実な制御が可能であるが、即時性すなわち撮影動作を行った際に瞬時に撮影できることも重要であるので、撮影前に撮影者が意識しない時点で各種の設定が終了していることが望まれる。そこでセルフにおいては、撮影待機時間に、温度検出を行った後、再度、温度情報にあったセルフ動作をすること可能である。
【0020】
本実施の形態では、図10に示すような移動制御方法(モータM3の駆動制御方法)で合焦レンズ802を移動させているが、移動制御方法には他に例えば図14(a)、図15(a)、或いは図16(a)に示すようなものがある。図14(a)は、目標位置に対して手前で、移動速度に応じた逆転シャントをかけて一旦モータを停止させた後、目標位置まで被駆動部材を低速で移動させて停止させる特許文献2に記載の制御方法である。図15(a)は、目標位置に対して手前で、移動速度に応じて逆転シャントとショートブレーキを使い分けながら、目標位置まで被駆動部材を低速で移動させて停止させる特許文献2に記載の制御方法である。図16(a)は、目標位置までの移動量に応じた電圧データ等の情報を記憶手段に記憶させておいて目標位置に近づくに従い、モータにかける電圧を低下させて、記憶している波形に合わせて停止させる特許文献3に記載の制御方法である。
上述した図14(a)〜図16(a)に示す制御方法と比較すると、被駆動部材の移動を開始させてからそれを停止するまでの時間が本実施の形態では明らかに短縮しているのが判る。特許文献1〜3には、温度変化への対処方法について特に記載されていないが、移動速度が小さい場合としてその場合の対処方法が記載してある。そこで、比較の為、本実施の形態における温度が低い場合のモデル(図10の移動速度が低い側のモデル)と対応させて述べる。
【0021】
特許文献2に記載の制御方法では、図14(b)に示すように、逆転シャントをかけるタイミングを遅らせ、しかも電源電圧に反比例してパルス制限領域を短くして停止位置を一定にしている。特許文献1に記載の制御方法では、図15(b)に示すように、移動速度に応じて、逆転シャントとショートブレーキを使い分けながら、目標位置まで被駆動部材を低速に移動させ後に停止させている。特許文献3に記載の制御方法では、図16(b)に示すように、減速カーブ波形に一致させるように制御することで停止位置を一定にしている。
このように、各特許文献に記載された従来技術では共に常温モデルに一致させるように工夫を行っている。本実施の形態でも、常温のモデルと一致する位置、すなわち逆転シャントをかける位置を記憶しておきそのタイミングを温度変化に応じて変えることにより、同じ停止位置を確保することができる(図10参照)。このことから明らかなように、停止位置精度を各環境下においても維持しつつ、被駆動部材の移動時間を短縮させることができる。
なお、本実施の形態では、フィルムの給送では逆転シャントを行っていないが、必要に応じて逆転シャントを行うようにしても良い。光学検出装置(センサー108)においては、発光素子を1個としているが、受光素子の数分、発光素子を配置しても良い。受光素子の数については3個以上であっても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、予め温度とオーバーラン量との関係をテーブルに記憶しておき、オーバーラン量から温度を演算するので、温度センサを備えなくとも間接的に温度を検出することができ、温度に応じた補正を行うことができる。
また請求項2では、演算した温度とデフォルト値、或いは前回の温度との差が許容値以内の場合、補正量を変化させないので、装置の処理速度を速めることができる。
また請求項3では、電源を投入した時やセルフ動作のときにシャッタボタンが押される前にオーバーラン量をカウントするので、撮影動作の即時性を損なうことなく撮影を行うことができる。
また請求項4では、現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算して、その温度差に応じた補正量により補正するので、補正の結果が調整時の値に近づき適正な補正が可能となる。
また請求項5では、装置の温度が上限値を超えた場合、装置の作動を停止するので、それ以上温度が上昇するのを防止して、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による部材駆動装置、及び光学検出装置を搭載したカメラの構成を示す図である。
【図2】センサー群を構成する各センサーとフィルムのパーフォレーションの位置関係を示す図である。
【図3】デジタル信号Ch−A、Ch−Bのフィルム給送中における位相状態の関係を示す図である。
【図4】フィルムを繰り出し中におけるPhaseの変化を示す図である。
【図5】フィルムの繰り出しから巻き戻しに変化した場合のPhaseの変化を示す図である。
【図6】フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの変化を示す図である。
【図7】フィルムの終端でフィルムが揺動して、擬似パルスが発生した場合のPhaseの他の変化を示す図である。
【図8】合焦レンズの移動制御を行うための仕組みを説明する図である。
【図9】本実施の形態による光学検出装置(センサー108)の構成を示す図である。
【図10】本実施の形態における合焦レンズ802の移動制御方法を説明する図である。
【図11】本発明の実施形態に係る合焦レンズの移動制御処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係るオーバーラン量をカウントする処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の図12のオーバーラン量から温度を演算して温度補正を行う処理を示すフローチャートである。
【図14】移動制御方法を比較するための図である。
【図15】移動制御方法を比較するための図である。
【図16】移動制御方法を比較するための図である。
【符号の説明】
101 CPU、104 フォーカス駆動回路、105 フィルム給送回路、106 センサー群、107 パーフォレーション検出回路、108、A、B センサー、109 センサー駆動回路、201、901 発光素子、202、902、903 受光素子、M1〜M4 モータ、801 撮影レンズ系、802合焦レンズ
Claims (5)
- 正逆方向に移動可能な被駆動部材に駆動源により動力を伝達して前記被駆動部材を移動させる部材駆動装置において、
前記駆動源に連動して前記被駆動部材の作動量を測定する作動量測定手段と、前記駆動源に連動して前記被駆動部材の駆動方向を検出する駆動方向検出手段と、前記駆動源に逆方向回転の電圧を印加して前記被駆動部材にブレーキをかける逆転ブレーキ手段と、前記駆動源をロックするロック手段と、前記逆転ブレーキ手段の開始から駆動方向が反転したことを検出して、前記駆動源をロックした時点から前記被駆動部材が停止するまでのオーバーラン量をカウントするカウント手段と、前記オーバーラン量と温度の関係を設定する温度設定手段と、前記カウント手段の結果に基づいて前記温度設定手段から温度を演算する温度演算手段と、演算された温度を記憶する温度記憶手段と、温度補正を必要とする要素の補正動作を行う補正動作手段とを備え、
前記カウント手段により前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントし、該カウント値に基づいて前記温度演算手段により現在の温度を演算して前記温度記憶手段に記憶し、該温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較し、その温度差により前記補正動作手段の補正量を決定することを特徴とする部材駆動装置。 - 前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度とデフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度とを比較した結果、その温度差が所定の範囲内の場合、前記デフォルト値の温度、若しくは前記温度記憶手段に記憶された前回の温度における補正量により補正することを特徴とする請求項1に記載の部材駆動装置。
- 前記カウント手段は、前記部材駆動装置の電源投入時、若しくは撮影前に予め前記被駆動部材のオーバーラン量をカウントすることを特徴とする請求項1又は2に記載の部材駆動装置。
- 前記補正動作手段は、前記温度記憶手段に記憶された現在の温度と調整時の温度とを比較して温度差を演算し、該温度差に基づいた補正量により補正することを特徴とする請求項1に記載の部材駆動装置。
- 予め所定の上限温度を記憶する上限温度記憶手段を更に備え、前記温度演算手段により現在の温度を演算した結果、該温度が所定の上限温度になった場合、前記駆動源の作動を休止することを特徴とする請求項1に記載の部材駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003189585A JP2005024840A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 部材駆動装置 |
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JP2003189585A Pending JP2005024840A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 部材駆動装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008023621A1 (fr) * | 2006-08-24 | 2008-02-28 | Max Co., Ltd. | Dispositif de perforation de feuille et son procédé de commande |
JP2008100785A (ja) * | 2006-10-17 | 2008-05-01 | Max Co Ltd | 用紙穿孔装置及びその制御方法 |
JP2009095101A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Denso Corp | モータ制御装置 |
JP2011075601A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Fujifilm Corp | 温度補正量修正システムおよびその動作制御方法 |
-
2003
- 2003-07-01 JP JP2003189585A patent/JP2005024840A/ja active Pending
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