この発明は、オープンファスナーの一方端側を連結するための操作を確実且つ簡便にするための連結用具の構造に関するものである。
この種のブルゾン等に使用されるオープンファスナーは、基本的にはストリンガー、エレメント、スライダーを備えたもので、両ストリンガーのエレメントに沿った方向の一方端にはスライダーを止める上止部材が形成され、他方端にはスライダーを止めると共に、ファスナーを開放連結するために、ソケット孔を有するボックスとこのボックスのソケット孔と係合可能なピンが形成されている(特許文献1を参照。)。
一方、近年において、子供や片手の不自由な人でも簡単に操作可能にすることを目的したオープンファスナーの開離嵌挿具が開示されている(特許文献2を参照)。かかるオープンファスナーの開離嵌挿具を概説すると、結合具と係止具とをスライドファスナーの表裏面に対して水平方向への回動自在にスナップ結合することで、結合具の上方部を回動させて係止部の側方に開口したソケット孔に嵌合、開離させるようにした横入式の開離嵌挿具である。そして、この開離嵌挿具においては、例えば、結合具の横入嵌合部の下端に設けた係止突部と、係止具の下端の外周壁に設けた突部からなる開離防止機構を有することで、スライダーの引き上げ可能な位置に回動した結合具が水平方向に開離しないようにすることを担保している。
米国特許第2,625,726号明細書
特開平11−221105号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来から存するオープンファスナーの構造では、以下のような不具合を有する。
すなわち、分離した状態のストリンガーの端部同士を連結するには、スライダーがボックスに当接した状態でピンをスライダー内を通じてボックスのソケット孔に所定深度まで挿入した後、この所定深度での挿入状態を維持しながら、スライダーを上止部材側に引き上げることで、オープンファスナーを閉じる操作が必要である。よって、ピンのボックスへの挿入深度が不足していたり、スライダーがボックスから離れてしまっていたりした場合には、スライダーを引き上げようとしても引き上がらないか、エレメントが適宜噛み合わない状態で引き上げられてしまう。
このため、ボックスとスライダーとが当接した状態を維持しながら、スライダーを通じてソケット孔にピンを所定深度まで確実に挿入させなければならないという比較的正確性な操作を求められる。このような細やかな操作は、手先が器用ではない人や手の不自由な人、或いは視力の劣る高齢者等にとって、甚だ困難である。
この点、特許文献2に記載のオープンファスナーの開離嵌挿具の構造では、スライダーの引き上げ可能な位置に回動した結合具が水平方向に開離しないようにした開離防止機構を備えているので、一方のストリンガーを押さえつつ、他方の結合片を取り付けたストリンガーを回動させて、係止片に装着してあるスライダーの横溝に嵌合し、結合片と係止片とが開かないようにして双方のストリンガー同士を当接させたまま他方の手でスライダーを引き上げるという操作手順を踏んでオープンファスナーを噛合閉鎖させる必要はなくなるので、単純、簡素なオープンファスナーの連結操作が可能となる。
もっとも、上記特許文献2に記載のオープンファスナーの開離嵌挿具では、孔部から弾性脚部が必要時以外では容易に抜けないようにするため等から、結合具や係止具等の各部品の形態が複雑化しているもので、これらを製造するための金型の型代等が高くつき製品コストが相対的に上昇するという不具合を有する。
また、従来のオープンファスナーに比し相対的に部品点数も多くなるので、オープンファスナー全体の製造工程も複雑化し、これに伴う製品のコスト増を招くと共に、オープンファスナーが壊れやすくなり、修繕不可能な場合にはこのファスナーを用いた服自体を破棄しなければならないという不都合性を有する。
さらに、上記特許文献2においては、他方の結合片を取り付けたストリンガーを回動させて、係止片に装着してあるスライダーの横溝に嵌合するが、この嵌合のための動作が終了したことを確認する術がないので、動作のめりはりを付けることが難しいという不具合を有する。
そこで、この発明は、比較的簡略な構造としながら、オープンファスナーの連結操作の確実化及び簡便化を図り、更には連結操作の完了したことを確認することが可能なオープンファスナーの連結用具を提供することを目的とする。
この発明に係るオープンファスナーの連結用具は、一方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、差込み部を備えた第1の部材と、他方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、前記第1の部材の差込み部が挿入可能なソケット孔が形成された第2の部材とを有して構成され、前記第1の部材と第2の部材とは、前記ストリンガーの長手方向に対し交差する方向で係合する係合手段を各々有することを特徴とするものである(請求項1)。
これにより、第1の部材の係合手段と第2の部材の係合手段とをファスナーの短手方向に沿って近接させて結合する動作のみで、両第1の部材と第2の部材とをスライダーの適切な可動が可能な位置で連結することができるので、第1の部材と第2の部材との間の位置決めと当該第1の部材と第2の部材との連結とを同時に行うことができる。
この発明に係るオープンファスナーの連結用具は、一方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、差込み部を備えた第1の部材と、他方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、前記第1の部材の差込み部が挿入可能なソケット孔が形成された第2の部材とを有して構成され、前記第1の部材と第2の部材とは、前記ストリンガーの長手方向に対し交差する方向で係合する係合手段を各々有すると共に、この係合手段同士を係合する際に生ずる係合手段相互の移動量を利用してこの第1の部材を前記第2の部材に対し長手方向の端部側に相対的に移動させる移動機構を有することを特徴とするものである(請求項2)。
これにより、第1及び第2の部材の係合手段同士を係合させる動作のみで、請求項1の発明に関し前記識別子「0013」で述べたように、位置決めと連結を同時に行うことができると共に、第1の部材と第2の部材とが互いにストリンガーの長手方向に対し直角方向に近接移動し、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って十分に挿入されると同時に、この際の移動量を利用して移動機構にて第1の部材が第2の部材に対し長手方向の端部側に相対的に移動するので、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入される。
この発明に係るオープンファスナーの連結用具のより具体的な形態としては、一方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、差込み部を備えた第1の部材と、他方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、前記第1の部材の差込み部が挿入可能なソケット孔が形成された第2の部材とを有して構成され、前記第1の部材に、前記第2の部材と対峙してホックの雄体又は雌体の一方が取り付けられ、前記第2の部材に、前記第1の部材と対峙して、当該第1の部材のホックの雄体又は雌体の一方と係合可能なホックの雌体又は雄体の他方が取り付けられていると共に、前記第1の部材のうち前記第2の部材と対峙する面に突起部が形成され、前記第2の部材のうち前記第1の部材と対峙する面に突起部が形成され、この第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とは、前記ホックの雄体と雌体とを係合する際に突当し、これを第1の部材が前記第2の部材に対し長手方向の端部側に相対的に移動させる動きに変換可能な形態をなしていることを特徴とするものである(請求項3)。
これにより、第1の部材の係合手段と第2の部材の係合手段とをファスナーの短手方向に沿って近接させてホックの雄体と雌体とを圧接する動作のみで、請求項1の発明に関し前記識別子「0013」で述べたように、位置決めと連結を同時に行うことができると共に、ホックの雄体の凸部と雌体の凹部とが接した状態(即ち、使用者がホックの位置決めをした状態)からホックの雄体と雌体とを圧接するときまでの移動量により、第1の部材と第2の部材とが互いにストリンガーの長手方向に対し直角方向に近接移動し、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って十分に挿入されると同時に、第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とが突当しながらストリンガーの長手方向に相対的にずれ、これに伴い、第1の部材が第2の部材に対し長手方向の端部側に移動するので、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入される。更に、ホックの雄体と雌体とを圧接する際に締結音や感触が生ずるので、動作が終了したことをその音や感触で確認する。
また、この発明に係るオープンファスナーの連結用具のより具体的な構成としては、一方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、差込み部を備えた第1の部材と、他方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、前記第1の部材の差込み部が挿入可能なソケット孔が形成された第2の部材とを有して構成され、前記第1の部材は、前記第2の部材と対峙する側に、前記差込み部側に回動可能なレバーを有すると共に、前記第2の部材は、前記第1の部材のレバーが挿入可能な通孔と、この通孔の周縁部位のうち前記レバーの回動する側と反対側に形成された突出部とを有し、前記第1の部材のうち前記第2の部材と対峙する面に突起部が形成され、前記第2の部材のうち前記第1の部材と対峙する面に突起部が形成され、この第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とは、前記レバーを通孔に挿入した後、当該レバーを回動させた際に突当し、これを第1の部材が前記第1の部材に対し長手方向の端部側に相対的に移動させる動きに変換可能な形態をなしていることを特徴とするものとしても良い(請求項4)。
これにより、第1の部材のレバーを第2の部材の通孔に挿入した後、このレバーを起立した状態から横倒しの状態に回動させる動作のみで、請求項1の発明に関し前記識別子「0013」で述べたように、位置決めと連結を同時に行うことができると共に、レバーの尾部が前記通孔の周縁部位に形成された突出部を押圧するので、第1の部材と第2の部材とが互いにストリンガーの長手方向に対し直角方向に近接移動し、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って深く挿入されると同時に、第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とが突当しながらストリンガの長手方向に相対的にずれ、これに伴い、第1の部材が第2の部材に対し長手方向の端部側に移動するので、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入される。更に、レバーを起立した状態から横倒しの状態にするにあたり拘束部を通過する際に摩擦音や感触が生ずるので、動作が終了したことをその音や感触で確認する。
更にまた、この発明に係るオープンファスナーの連結用具のより具体的な構成としては、一方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、差込み部を備えた第1の部材と、他方のストリンガーの長手方向端部に取り付けられ、前記第1の部材の差込み部が挿入可能なソケット孔が形成された第2の部材とを有して構成され、前記第1の部材は、前記差し込み部の終端側に前記ストリンガーの厚み方向に沿って突出した突起部と、前記ストリンガーの長手方向に沿って延び、前記突起部の基部側と連続した隆起部とを有し、前記第2の部材は、前記ソケット孔の終端側に前記突起部が挿通可能な開口部を有する拡径ソケット孔を形成すると共にこの拡径ソケット孔の開口部の周縁面は前記隆起部の前記開口部と対峙する面と当接可能であり、前記突起部と拡径ソケット孔の内側部位とには、前記突起部が前記開口部から挿通された際に前記突起部の前記開口部から脱落するのを防止するための係合手段を有することを特徴とするものとしても良い(請求項5)。この係合手段の構造としては、第1の部材の突起部に段差を形成すると共に、拡径ソケット孔の内側部位のうち開口部周縁近傍に突出部を形成し、この突出部に対し複数の割れを形成することで当該突出部をバネ構造とすることが考えられる。また、この突起部として、拡径ソケット孔の内側部位のうち開口部周縁近傍に突出部を形成し、この突出部は直線状に突出したものとすると共に、前記突起部を前記突出部に係合されるフック状の形状とすることも考えられる。
これにより、第1の部材の係合手段(突起部)と第2の部材の拡径ソケット孔の内側部位に形成の係合手段(突出部)とをストリンガーの短手方向に沿って相互に近接させて、第1の部材の差し込み部と突起部とを、第2の部材のソケット孔及びソケットに、係合手段(突起部)が拡径ソケット孔に開口部から挿入されて係合手段(突出部)にて係合するまで差し込むことにより、差込み部がソケット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って深く挿入されると同時に差込み部がソケット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入される。しかも、第1の部材の係合手段(突起部)と拡径ソケット孔の内側部位とに形成された係合手段(突出部)とで係合する際に係合音や感触が生ずるので、動作が終了したことをその音や感触で確認する。
請求項2、3又は4に記載のオープンファスナーの連結用具は、前記第1の部材の差込み部には、係合手段が形成されているようにしても良い(請求項6)。これにより、第1の部材の差込み部が第2の部材のスリット孔に着脱可能に且つ安易に外れないように挿着される。
請求項5に記載のオープンファスナーの連結用具は、前記他方のストリンガーのうち前記第2の部材の近傍部位には、係止片が形成されているようにしても良い(請求項7)。これにより、スライダーが係止片と一時的に係合されてスライダーのストリンガー長手方向の上方への動きが規制される。
以上のように、請求項1から請求項7に記載の発明によれば、第1の部材の係合手段(突起部)と第2の部材のソケットの内側部位に形成の係合手段とをストリンガーの短手方向に沿って相互に近接させて結合する動作のみで、両第1の部材と第2の部材とを連結することができるため、第1の部材と第2の部材との間の位置決めと当該第1の部材と第2の部材との連結とを同時に行うことが可能となり、操作する者が誰であっても、ファスナーの連結操作の確実化及び簡便化が図られる。
しかも、請求項2の発明によれば、差し込み部がスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って十分に挿入されると同時に、当該差込み部をスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入することができ、しかも第1の部材と第2の部材とは係合手段により固着された状態が保持されるので、差込み部のスリット孔への挿入深度が不足していたり、スライダーの引き上げの際に片側(オープン側)のストリンガーのみを保持する操作の必要がなく、ファスナーを簡易な操作で確実に連結させることができる。このため、本願の発明によれば、構造が比較的簡略で部品点数も少ないので、製造コストを抑制することができ、故障の可能性を低くしながら、操作性の向上、確実性を得ることができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、ホックの雄体と雌体とを圧接するのみで、ホックの雄体と雌体との移動量を利用して、第1の部材と第2の部材とを互いにストリンガーの長手方向に対し直角方向に近接移動させ、差込み部をスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って十分に挿入することができると同時に、第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とが突当しながらストリンガの長手方向に相対的にずれるので、これに伴い、第1の部材を第2の部材に対し長手方向の端部側に移動させることができるので、差込み部がスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入される。しかも、第1の部材と第2の部材とはホックにより固着状態が保持される。これにより、差込み部のスリット孔への挿入深度が不足していたり、スライダーの引き上げの際に片側(オープン側)のストリンガーのみを保持する操作の必要がなく、ファスナーを簡易な操作で確実に連結させることができる。更に、ホックの雄体と雌体とを圧接する際に締結音や感触が生ずるので、連結動作が終了したことをその音や感触で確実に確認することができ、動作のめりはりを付けることが可能となる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、第1の部材のレバーを第2の部材の通孔に挿入した後このレバーを回動させるのみで、レバーの尾部が前記通孔の周縁部位に形成された突出部を押圧し、第1の部材と第2の部材とが互いにストリンガーの長手方向に対し直角方向に近接移動して、差込み部をスリット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って十分に挿入することができると同時に、第1の部材の突起部と第2の部材の突起部とが突当しながらストリンガの長手方向に相対的にずれ、これに伴い、第1の部材が第2の部材に対し長手方向の端部側に移動するので、差込み部をスリット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入することができ、更には、上止部材側には制動がなされている。しかも、第1の部材と第2の部材とはレバーが通孔に挿通した状態で係合されているので固着状態が保持される。これにより、差込み部のスリット孔への挿入深度が不足していたり、スライダーの引き上げの際に片側(オープン側)のストリンガーのみを保持する操作の必要がなく、ファスナーを簡易な操作で確実に連結させることができる。更に、レバーを起立した状態から横倒しの状態にするにあたり拘束部を通過する際に摩擦音や感触が生ずるので、連結動作が終了したことをその音や感触で確実に確認することができ、動作のめりはりを付けることが可能となる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、第1の部材の係合手段(突起部)と第2の部材のソケットの内側部位に形成の係合手段(突出部)とをストリンガーの短手方向に沿って相互に近接させて、第1の部材の差し込み部と突起部とを、第2の部材のソケット孔及び拡径ソケット孔に、係合手段(突起部)が拡径ソケット孔に開口部から挿入されて係合手段(突出部)にて係合するまで差し込むことにより、差込み部がソケット孔に対しストリンガーの短手方向に沿って深く挿入されると同時に差込み部がソケット孔に対しストリンガーの長手方向に沿って深く挿入されるので、第1の部材と第2の部材との間の位置決めと当該第1の部材と第2の部材との連結とを同時に行うことが可能となる。しかも、第1の部材の係合手段(突起部)と拡径ソケット孔の内側部位とに形成された係合手段(突出部)とで係合する際に係合音や感触が生ずるので、連結動作が終了したことをその音や感触で確実に確認することができ、動作のめりはりを付けることが可能となる。
そして、請求項6に記載の発明によれば、第1の部材の差込み部が第2の部材のソケット孔に着脱可能に且つ安易に外れないように挿着されるので、第1の部材と第2の部材とで係合手段を誤って外してもファスナーが外れてしまうのを防止できる。
さらに、請求項7に記載の発明によれば、スライダーが係止片と一時的に係合されてストリンガーの長手方向の上方への動きが任意の間だけ規制されるので、第1の部材の突起部と第2の部材の開口部の内側部位とに形成された係合手段を用いて第1の部材と第2の部材とを連結する作業中にスライダーが上方に移動してしまうという不具合を解消することができる。
以下、この発明の実施例を図面により以下説明する。
図1から図5においてこの発明の第1の実施例が示されている。この発明が用いられるオープンファスナー(オープンスライドファスナーとも言う)1は、一対のストリンガー2、3と、このストリンガー2、3の対向する内側縁辺に沿って取り付けられた複数のエレメント4と、このエレメント4の一方端側に取り付けられた上止部材5、6と、前記対向するエレメント4同士を噛み合わせ又は開くためのスライダー7とを有している。
このうち、ストリンガー2、3は、エレメント4を縫い付けるためのコード(細組み紐)が端に縫い付けられたもので、例えばポリエステル製のテープ等が材料として用いられている。エレメント4は、前記ストリンガー2、3に対し所定の幅で等間隔となるように精密且つ強固に縫い付けられたもので、金属製又はプラスチック製のものが用いられている。そして、エレメント4は、務歯とも称されるもので、その噛合部分の形状について、この実施例では略T字状をなしているが、必ずしもこれに限定されない。上止部材5、6は、スライダー7の動きをファスナー1の上端側で止めるためのものである。
スライダー7は、胴体8と引き手9とによって基本的に構成されたもので、このうち胴体8は、特に図示しないが、先端側から後端側に向かうにつれてその幅が狭くなると共にその側縁に対向して延びるフランジを有するプレート状の上面部及び下面部と、この上面と下面部とをその先端側で連結する連結柱によって構成されている。尚、このスライダー7の後端側には、当該スライダー7が不用意に引き下げられるのを防止するためのストッパーが設けられるようにしても良い。
そして、ストリンガー2、3の上止部材5、6とは反対側のエレメント4の端部側には、第1の下止部材10と第2の下止部材16とが取り付けられている。第1の下止部材10は、ストリンガー2の端部に固着されているもので、プレート部11と、従来のピン部と同様の働きをなす差込み部12とで基本的に構成されている。この実施例では、第1の下止部材10は、ストリンガー2の端部とは反対側にその一部が突出し、この突出部の内側縁辺に、エレメント4のうち最端に位置するものが形成されている。
更に、第1の下止部材10は、第2の下止部材16との係合手段としてプレート部11にホックの雌体13が取り付けられている。但し、このホックの雌体13の代わりに図示しないがホックの雄体を取り付けるようにしても良い。そして、第1の下止部材10は、プレート部11の下端側に、当該第1の部材10に対し移動力を与える移動機構及び第1の下止部材10の上止部材5方向への動きを規制する防塁機構として、突起部14が形成されている。この突起部14は、当該実施例では、図4に示されるように各側面がプレート部11の面に対し略垂直方向に直立した直方体形状をなしている。
更にまた、第1の下止部材10の差込み部12は、後述する第2の下止部材16のソケット孔19に差込み可能な厚みを有すると共に、この差込み部12の端部には、プレート部11側に向かって斜めに延びる2つの係止片15、15が一体形成されている。これらの係止片15は、所定の圧力が外側から加わった場合に差込み部12の面側に座屈する可撓性を有している。但し、係止片15の形状はこれに限らず、図示しないが、差込み部12に対し両側ではなく片方にのみ係止片15を形成するようにしても良い。更には、差込み部12をボックス部17のソケット孔19内にて一時的にロックすることができるロック機構全般であれば良い。
第2の下止部材16は、ストリンガー3の端部に固着されるもので、ボックス部17と、このボックス部17の端部からストリンガー3の短手方向に沿って張出したプレート状の張出し部18とで基本的に構成されている。ボックス部17は、第1の下止部材10の差込み部12が差し込まれるソケット孔19が側方に開口している。このソケット孔19は、図1(b)、図3等で示されるように、その開口部近傍に開口周縁部20、20が形成されていることにより、当該開口部分については差込み部12の略厚み分ほどの内幅を有し、これに続く内部については差込み部12の一方の係止片15から他方の係止片15までの内幅を有している。また、ボックス部17は、当該ボックス部17の上端に接する位置に維持されたスライダー7のストリンガー2、3の短手方向への遊動を排除するために、ガイド用突起部21がストリンガー3の長手方向に沿って延出している。
張出し部18は、この実施例では、ボックス部17の端部から一旦上方に持ち上がった後水平に延出しているもので、かかる水平部分には、エレメント4、4同士が適宜噛み合う位置で、第1の下止部材10のホックの雌体13と適宜係合するためのホックの雄体22が取り付けられている。但し、第1の下止部材10にホックの雄体が取り付けられている場合には、ホックの雌体が取り付けられる。
そして、第2の下止部材16は、張出し部18の裏面側でボックス部17との境界部位において突起部23が形成されている。この突起部23は、ホックの雌体13と雄体22とが係合した際に、第1の下止部材10の突起部14と突当する位置に設けられているもので、突起部14とはその頂面ではなく側面で突当可能とするために、突起部14側が切り欠かれて、傾斜面23aを有する略台形状をなしている。但し、突起部14を略台形状とし、突起部23を略直方体形状としても良い。
上記の構成の第1の下止部材10と第2の下止部材16とを用いたオープンファスナー1の連結過程について以下に説明する。
第1の下止部材10のホックの雌体13と第2の下止部材16の雄体22との位置を、オープンファスナー利用者が各々の凹凸により触感にて探り当てた後、当該ホックの雌体13と雄体22とが接した状態から当該雌体13と雄体22とを係合する。これにより、雌体13を雄体22に圧入する際の、第1の下止部材10と第2の下止部材16との相対的移動量により、第1の下止部材10の差込み部12は、第2の下止部材16のソケット孔19内に奥深く挿入される。この差込み部12の挿入時において、係止片15は、図3(a)から(c)に示すように、ソケット孔19の開口端に位置する開口周縁部20、20に押圧されて可撓し差込み部12の短手方向に座屈した後、ソケット孔19内にて元の状態に復元するので、ソケット孔19内にて確実且つ必要な強度で係合される。これにより、誤ってホックの雌体13と雄体22との係合状態を解除しても、第1の下止部材10と第2の下止部材16とが外れてしまうことがなくなる。
そして、ホックの雌体13と雄体22とが係合する際に、第1の下止部材10の突起部14と第2の下止部材16の突起部23とが突当するが、図4(a)に示されるように、突起部14は、その角部が突起部23の傾斜面23aの途中部位に突当する。このため、突起部14と突起部23とは、図4(b)に示されるように、ストリンガー2、3の長手方向(図4(b)の矢印(1)の方向)に沿って相対的にずれる。もっとも、この動き は、ホックの雄体22と雌体13とがある程度回転可能に係合されているので、図5に示すように、第2の下止部材16は、ソケットの中心Mを回転中心とした矢印(2)の方向への動きとなり、第1の下止部材10は、ソケットの中心Nを回転中心とした矢印(3)の方向への動きとなる。しかるに、ストリンガー2は、第2の下止部材16のボックス体17のソケット孔19に対しストリンガー3の長手方向端部側に適宜な深度まで移動し引き込まれると共に、スライダー7の引き上げの際には突起部14が突起部23に制止されているため、ストリンガー2はこの引き上げ方向には制動されている。
以上により、比較的簡略な構成としながらも、ボックス部17とスライダー7とが当接した状態を維持しつつ、従来のオープンファスナーのようにスライダー7を通じてソケット孔19にピン部(本願では差込み部12)を所定深度まで確実に挿入させる操作をしなくても、ストリンガー2は、エレメント4、4同士を適宜噛み合わせながら引き上げ可能な位置に保持されるので、利用者は結合部位あたりを保持しつつこのスライダー7の引き手を持って引き上げるのみで良いので、製造コスト的にも操作性的にも優れたものとなる。
もっとも、第1の下止部材10及び第2の下止部材16の構成は上記したものに限定されず、例えば、第2の下止部材16を構成するボックス部17と張出し部18とについて一体に形成せず、2つの独立した部品として形成した後、適宜接合させるようにしても良い。また、第1の下止部材10及び第2の下止部材16との係合手段や移動機構についても上記した構成に限定されない。
前述した実施例とは異なる第2の実施例について、図6から図8を用いて以下に説明する。但し、先の実施例と同様の構成、作用効果については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1の下止部材10は、レバー24と、このレバー24がストリンガー2の長手方向に沿って延びる回転軸にて第2の下止部材16の方向(即ち、ストリンガー2の短手方向)に回動可能に取り付けられた基台25とを有しており、基台25はプレート部11に一体に形成されている。そして、第1の下止部材10は、プレート部11の上面のうちレバー24に対し端部側となる部位に突起部14が形成されている。この突起部14は、図6及び図8(b)(c)に示されるように、ストリンガー2の長手方向端部と反対側の側面が、ストリンガー2の短手方向において、内側から外側に向かうに従い突起部14の幅が広がるように傾斜面14bとなっている。
第2の下止部材16は、レバー24が挿通可能な通孔26が張出し部18に形成されていると共に、この通孔26の第1の下止部材10側には張出し部18の面から隆起した突出部27が形成されている。突出部27の通孔26の周縁に接した側面は、通孔26の内周面からそのまま略垂直に立設したものとなっている。また、第2の係止部材16は、レバー24が回転した際に装着される窪み部28が、ストリンガー3の長手方向に沿って通孔26と連接して形成されている。
更に、第2の係止部材16は、プレート部11の裏面側に突起部23が形成されているもので、この突起部23は、第1の下止部材10の突起部14と対しストリンガー2、3の長手方向にずれて配置されている。そして、この突起部23は、図6及び図8(b)(c)に示されるようにストリンガー3の長手方向端部側の側面が、ストリンガー3の短手方向に沿って、内側から外側に向かうに従い突起部23の幅が広がるように傾斜面23aとなっている。
上記の構成の第1の下止部材10と第2の下止部材16とを用いたオープンファスナー1の連結過程について,図8を用いて以下に説明する。
まず、図8(a)に示される様に、第1の下止部材10のレバー24を第2の下止部材16の通孔26に挿通しつつ、当該レバー24を図8(b)に示されるように起立した状態にする。これにより、突起部14の傾斜面14bと突起部23の傾斜面23aとがL1の寸法で接した状態になる。次に、レバー24を図8(b)の矢印(4)の方向に回転させる。これにより、レバー24の尾部が通孔26内から張出し部18の突出部27側に回動する際に突出部27を押圧し、図8(c)の矢印(5)の方向、即ち、突起部14の傾斜面14bと突起部23の傾斜面23aとがL1からL2の寸法に狭まる方向に第2の下止部材16を移動させる。しかるに、第1の下止部材16は第2の下止部材16と反対方向に相対的に移動し、差込み部12がソケット孔19内に適宜な深度まで挿入される。
そして、第2の下止部材16の矢印(5)で示す方向への移動により、突起部23と突起部14とが近接する方向に移動するが、両者は、反対方向に暫時傾斜する傾斜面23aと傾斜面14bとで当接しながら移動するので、第1の下止部材10に対し矢印(6)への方向にも移動する力が加わる。これにより、ストリンガー2は、第2の下止部材16のボックス体17のソケット孔19に対しストリンガー3の長手方向端部側に適宜な深度まで移動し引き込まれる。
よって、この実施例でも、比較的簡略な構成としながらも、ボックス部17とスライダー7とが当接した状態を維持しつつ、従来のオープンファスナーのように、スライダー7を通じてソケット孔19にピン部(本願では差込み部12)を所定深度まで確実に挿入させる操作をしなくても、ストリンガー2は、エレメント4、4同士を適宜噛み合わせながら引き上げ可能な位置に保持されるので、利用者は結合部位あたりを保持しつつこのスライダー7の引き手を持って引き上げるのみで良いので、製造コスト的にも操作性的にも優れたものとなる。
前述した2つの実施例とは異なる第3の実施例について、図9から図11を用いて以下に説明する。但し、先の2つの実施例と同様の構成、作用効果については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1の下止部材10は、図9に示されるように、上方側にエレメント4が形成された相対的に薄い平板状の差込み部12とこの差込み部12の反エレメント4となる開放側終端部位にこの差込み部12に対し厚み方向に沿って前記差込み部12の両側に突起した突起部30とを一体に形成されたものとして有している。尚、スライダー7は、胴体8と引き手9とによって基本的に構成されたもので、このうち胴体8は、特に図示しないが、先端側から後端側に向かうにつれてその幅が狭くなると共にその側縁に対向して延びるフランジを有するプレート状の上面部及び下面部と、この上面と下面部とをその先端側で連結する連結柱によって構成されている。尚、このスライダー7は、その後端側には、当該スライダー7が不用意に引き下げられるのを防止するためのストッパーが設けられたものとする一方で、差込み部12がスライダー7の胴体8に差し込まれた際にこのストッパーが可撓又は圧縮される等して制動が解除される構造とするのが好適である。
突起部30は、この実施例にあっては、直方体状をなし、その途中に段差を形成することで頭部30aと、この頭部30aに対し図9(c)に示すようにストリンガー2の下方から見た幅が相対的に狭い橋状部30bとになっている。さらに、この突起部30は、ストリンガー2の短手方向に対し水平に延びておらず、やや斜め上方に向って延びているもので、このため頭部30aの第2の下止部材16と対峙する面も斜めになっており、その下端側がストリンガー2及び差込み部12の端よりも若干出ている。
また、第1の下止部材10は、その反ストリンガー3側の側縁において、ストリンガー2の長手方向に沿って延び、前記突起部30等と一体形成された隆起部31を有している。この隆起部31は、図9(b)、図9(c)に示されるように、差込み部12の厚み方向に沿って少なくともその一方側(この実施例ではその両側)に隆起しているもので、隆起の幅は突起部30の幅よりも大きいものである。そして、隆起部31は、スライダー7を最も下方まで降ろした際にその胴体8の面と略接することで、スライダー収納部36の一部を構成する保持片31aと、突起部30の周囲にて第2の下止部材16のボックス部17のうちソケット孔19、38の周縁面と接する面31bとを有する形状をなしている。この面31bは、ストリンガー2の長手方向に対し所定の角度α(例えば8度)で傾斜している。
尚、第1の下止部材10には、隆起部31から突起部30と反対側に延びる、薄くてもある程度の強度を有する把手32が設けられるようにしても良い。この把手32も第1の下止部材10の隆起部31等と一体に形成されている。
第2の下止部材16は、図10に示されるように、第1の下止部材10の保持片31aと共にスライダー収納部36を形成する保持片35及び突当部34と、この保持片35及び突当部34と一体に形成された略直方体状のボックス部17とで構成されている。ボックス部17は、第1の下止部材10と対峙して連結時に隆起部31と接する側面を有している。このボックス部17の側面は、ストリンガー3の長手方向に対し所定の角度α(例えば8度)で傾斜している。そして、ボックス部17の側面には、第1の下止部材10の差込み部12が差し込まれるソケット孔19と、このソケット孔19の開放側終端方向において前記第1の下止部材10の突起部30が挿入される拡径ソケット孔38とが連続して形成されている。すなわち、拡径ソケット孔38は、開口部の短手方向の幅がソケット孔19の開口部の短手方向の幅よりも大きくなっている。
この拡径ソケット孔38は、この実施例では、開口部近傍部位において、図10(b)及び図11(b)に示されるように、開口部と反対側に窪みを有する曲折した突出部39が形成されている。そして、この突出部39は、図10(b)に示されるように、その突出方向に沿って複数に割れており、これにより突出部39に可撓性を持たせてバネ構造としソケット部としている。
そして、第2の下止部材16は、図10(a)に示すように、拡径ソケット孔38の開放側終端近傍部位から張り出した張り出し部40を有している。これにより、拡径ソケット孔38の定位置を使用者が手探りでも探し易くすると共に位置決めを容易にしている。
上記の構成の第1の下止部材10と第2の下止部材16とを用いたオープンファスナー1の連結過程について以下に説明する。
まず、スライダー7を第2の下止部材16のスライダー収納部36を構成する突当部34に突当するまで引き下げる。この場合、図10(a)及び図11(a)に示されるように、上記の引き下げられた状態でストリンガー3のスライダー7と噛み合う部位に係止片42を形成することが好適である。これにより、スライダー7がストリンガー3の長手方向の上方に逃げることを係止する。
次に、第1の下止部材10の差込み部12をボックス部17のソケット孔19に、且つ突起部30をボックス部17の拡径ソケット孔38に圧入する。この際、突起部30に形成された段差により、頭部30aが通過するときには突出部39が可撓し、次に橋状部30aが通過しようとするときには突出部39が復元し、突起部30が拡径ソケット孔38内に緊結されてボックス部17と連結され、この行程中使用者は張出し部18を案内として把手32で第1の下止部材10を保持しつつ圧入することができる。しかも、第1の下止部材10が第2の下止部材16に近接するにあたり、保持片31a、突当部34及び保持片38とでスライダー収納部36が画成されるため、当該スライダー7のストリンガー2、3の短手方向の遊びを忌避することができるので、操作性に優れたものとなる。
そして、使用者は、突起部30をボックス部17の拡径ソケット孔38に押し込んだ際に、パチンという感触を確かめられるので、その感触を確かめられ次第、スライダー7の引き手9を上方に引き上げれば良いこととなる。尚、上記係止片42は、スライダー7の引き手9を摘んで胴体8の連結柱に対しストリンガー2、3の長手方向に沿って上向きに負荷がかかった際に可撓し又は圧縮されて、スライダー7の制動を解除可能な構造とするのが最適である。
これに対し、両ストリンガー2、3を開放するには、スライダー7を第2の下止部材16の突当部34に当たるまで引き下げてスライダー収納部36に収納された状態とした後、第1の下止部材10の把手32等を摘んで、ストリンガー2、3の長手方向に対し傾斜角度αの角度でその傾斜方向に引っ張ることで、差込み部12及び突起部30をボックス部17のソケット孔19、38内から引き抜けば良い。
図1(a)は、この発明の第1の実施例の開離した状態のオープンファスナーの平面図であり、図1(b)はその断面図である。
図2(a)は、この発明の第1の実施例の連結された状態のオープンファスナーの平面図であり、図2(b)はその断面図である。
図3(a)から(c)は、第1の下止部材の差込み部に形成された係止片が第2の下止部材の差込み孔に挿入係合される過程を示した説明図である。
図4(a)と(b)は、第1の下止部材の突起部と第2の下止部材の突起部とが突当し、これに伴い第1の下止部材と第2の下止部材とに対しファスナーの長手方向に沿って移動する力が生ずる状態を示した説明図である。
図5は、上記図4で示す第1の下止部材と第2の下止部材を移動させる力がホックを中心点とした方向に生ずることを示した説明図である。
図6(a)は、この発明の第2の実施例の開離した状態のオープンファスナーの平面図であり、図6(b)はその断面図である。
図7(a)は、この発明の第2の実施例の連結された状態のオープンファスナーの平面図であり、図7(b)はその断面図である。
図8(a)から(c)は、第1の下止部材のレバーを第2の下止部材の通孔に挿通し、レバーを回転させることで、第1の下止部材と第2の下止部材とに対しファスナーの長手方向に沿って移動する力が生ずる状態を示した説明図である。
図9(a)は、この発明の第3の実施例の開離した状態のオープンファスナーのうち一方のストリンガーの平面図であり、図9(b)はその第1の下止部材の側面図であり、図9(c)はその底面である。
図10(a)は、この発明の第3の実施例の開離した状態のオープンファスナーのうち他方のストリンガーの平面図であり、図10(b)はその第2の下止部材の側面図であり、図10(c)はその底面である。
図11(a)は、この発明の第3の実施例の連結された状態のオープンファスナーの平面図であり、図11(b)はその断面図である。
図12は、第1の下止部材の突起部と第2の下止部材のスリット孔の開口部内部位との他の係合手段を示す断面図である。
符号の説明
1 オープンファスナー
2 ストリンガー
3 ストリンガー
4 エレメント
5 上止部材
6 上止部材
7 スライダー
10 第1の下止部材(第1の部材)
11 プレート部
12 差込み部
13 ホックの雌体
14 突起部
15 係止片(係合手段)
16 第2の下止部材(第2の部材)
17 ボックス部
18 張出し部
19 ソケット孔
20 開口周縁部
21 ガイド用突起部
22 ホックの雄体
23 突起部
24 レバー
25 基台
26 通孔
27 突出部
28 窪み部
30 突起部(係合手段)
31 隆起部
31b ソケット孔の周縁面と接する面
36 スライダー収納部
38 拡径ソケット孔
39 突出部(係合手段)
42 係止片