JP2005019599A - 光素子およびその製造方法、光モジュール、光伝達装置 - Google Patents

光素子およびその製造方法、光モジュール、光伝達装置 Download PDF

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Hajime Onishi
一 大西
Yasutaka Imai
保貴 今井
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Abstract

【課題】素子の抵抗増加を回避して、高周波特性の向上および低消費電力化が達成可能である光素子およびその製造方法、ならびに前記光素子を含む光モジュールおよび光伝達装置を提供する。
【解決手段】本発明の光素子100は、底面220aおよび側壁220bを有する凹部220が設けられた第1導電型の半導体基板110と、底面220a上に設けられた第1導電型のDBRミラー層101と、DBRミラー層101の上方に設けられた第2導電型層103と、を含む。DBRミラー層101の端面101aと側壁220bとが接合している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1つのDBRミラー層を備えた光素子およびその製造方法、ならびに前記光素子を含む光モジュールおよび光伝達装置に関する。
【0002】
【背景技術】
例えば面発光型半導体レーザ等の面発光型発光素子は、半導体基板に対して垂直方向に光を出射するデバイスである。また、例えばフォトダイオード等の受光素子には、受光面に対して垂直な方向から入射する光の強度に応じた電流を出力する受光デバイスがある(例えば、非特許文献1参照)。面発光型半導体レーザおよびフォトダイオードは、2次元的に多数の素子を集積化できるため、それぞれ発光素子および受光素子として、空間的に並列に情報を送信する並列光伝送システム、並列光インタコネクションなどに用いられる。
【0003】
【非特許文献1】
エム.セリム.ウンル、外1名,「共振キャビテイ増幅光子装置」,アプライド フィジックス レヴューズ,アメリカン インスティチュート オブ フィジックス,1995年7月15日,第78巻,第2号,p.607−639(M.Selim.nlu,et al, Resonant cavity enhanced photonic devices, Applied Physics Reviews, American Institute of Physics, 607−639, 78(2), July 15, 1995)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
面発光型半導体レーザは一般に共振器を含み、2つのDBRミラー層で活性層を挟んだ構造を有する。また、フォトダイオードにおいても、受光効率を向上させるために、光吸収層の下方にDBRミラー層が設けられることがある。これらの光素子では、半導体基板の表面および裏面にそれぞれ電極が形成されることが多い。このように、半導体基板の表面および裏面にそれぞれの電極を形成する構造においては、DBRミラー層に垂直な方向に電流が流れる。しかしながら、DBRミラー層は一般に、バンド構造が異なる半導体層を交互に積層させて形成するため、2種の半導体の界面に形成されるバンド不連続により、素子の抵抗が増大する傾向がある。
【0005】
本発明の目的は、素子の抵抗増加を回避して、高周波特性の向上および低消費電力化が達成可能である光素子およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、前記光素子を含む光モジュールおよび光伝達装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(光素子)
本発明の光素子は、
底面および側壁を有する凹部が設けられた第1導電型の半導体基板と、
前記底面上に設けられた第1導電型のDBRミラー層と、
前記DBRミラー層の上方に設けられた第2導電型層と、を含み、
前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合している。
【0008】
本発明の光素子によれば、前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合しているため、駆動時に、前記半導体基板と垂直方向だけでなく、前記半導体基板と平行方向にも電流を流すことができる。すなわち、本発明の光素子によれば、前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合しているため、駆動時に、前記半導体基板から、前記底面と前記DBRミラー層との接合部分を介して、前記DBRミラー層へと電流が流れ込むだけでなく、前記半導体基板から、前記側壁と前記DBRミラー層との接合部分を介して、前記DBRミラー層へと電流が流れ込む。これにより、素子抵抗を低減することができるため、素子の高周波特性の向上および低消費電力化を図ることができる。
【0009】
本出願において、「半導体基板と垂直方向」とは、前記半導体基板の表面と垂直な方向のことをいい、言い換えれば、前記DBRミラー層および前記第2導電型層の積層方向でもある。また、「半導体基板の表面」とは、前記半導体基板のうち前記DBRミラー層や前記第2導電型層が設置されている側の面をいう。一方、「半導体基板の裏面」とは、前記半導体基板の表面と反対側の面をいう。
【0010】
本発明の光素子は、以下の態様(1)〜(5)をとることができる。
【0011】
(1)さらに、前記DBRミラーと前記第2導電型層との間に設けられたノンドープ層を含むことができる。
【0012】
この場合、本発明の光素子は受光素子であり、前記ノンドープ層は光吸収層であることができる。
【0013】
また、この場合、本発明の光素子は発光素子であり、前記ノンドープ層は活性層であることができる。
【0014】
(2)前記凹部の深さをdとし、前記DBRミラー層の膜厚をdとしたとき、式(1)を満たすことができる。
【0015】
≦d 式(1)
(3)前記底面と前記側壁とのなす角がほぼ直角であることができる。
【0016】
(4)前記半導体基板の表面のうち前記底面および前記側壁を除く領域上に、マスク層を設けることができる。
【0017】
(5)前記半導体基板の裏面に設けられた第1電極と、
前記第2導電型層の上方に設けられた第2電極と、をさらに含むことができる。
【0018】
(光モジュール・光伝達装置)
本発明の光モジュールは、前記光素子と、光導波路とを含む。また、本発明の光伝達装置は、前記光モジュールを含む。
【0019】
(光素子の製造方法)
本発明の光素子の製造方法は、
(a)底面および側壁を有する凹部を第1導電型の半導体基板に形成し、
(b)後述する(c)を行なう前に、前記半導体基板の表面のうち前記底面および前記側壁を除く領域上に、マスク層を形成し、
(c)前記底面上に第1導電型のDBRミラー層を形成し、その際前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合するようにし、
(d)前記DBRミラー層の上方に、第2導電型層を形成すること、を含む。
【0020】
本発明の光素子の製造方法によれば、素子抵抗が低減され、高周波特性の向上および低消費電力化が達成可能な光素子を簡便な方法で製造することができる。また、前記DBRミラー層等をエピタキシャル成長にて形成する場合、前記DBRミラー層等を形成したい部分にのみ、該DBRミラー層等を形成することができる。このため、簡便な方法にて所望の領域に前記DBRミラー層を形成することができ、かつ、材料の節約によるコスト低減を図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
1.光素子の構造
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る光素子100を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示す光素子100を模式的に示す平面図である。図1は、図2のA−A線における断面を示す図である。図6は、図1に示す光素子100の動作を模式的に示す断面図である。図7は、図1に示す光素子100において、凹部220の側壁220bとDBRミラー層101の端面101aとの接合部分の拡大模式図である。
【0023】
本実施の形態の光素子100は、図1および図2に示すように、半導体基板110と、DBRミラー層101と、第2導電型層103とを含む。本実施の形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型とする。すなわち、半導体基板110は第1導電型(n型)であり、第2導電型層103は第2導電型(p型)である。また、本実施の形態の光素子100においては、第2導電型層103はコンタクト層である。
【0024】
半導体基板110には凹部220が設けられている。凹部220は図3に示すように、底面220aおよび側壁220bから構成されている。また、本実施の形態の光素子100においては、図1および図2に示すように、底面220aが円形であり、底面220aと側壁220bとのなす角がほぼ直角である場合を示す。
【0025】
DBRミラー層101は、凹部220の底面220a上に設けられている。このDBRミラー層101は、少なくとも一部が凹部220内に形成されている。具体的には、図7に示すように、DBRミラー層101の端面101aと、凹部220の側壁220bとが接合している。ここで、凹部220の深さをdとし、DBRミラー層101の膜厚をdとしたとき、次の式(1)を満たす(図1参照)。
【0026】
≦d 式(1)
>dである場合、DBRミラー層101の上に形成されたノンドープ層102(後述する)の少なくとも一部が、凹部220内に形成されることとなる。この場合、ノンドープ層102の端面と、凹部220の側壁220bとが接触することになる。すなわち、ノンドープ層102の端面と、導電性である半導体基板110とが接触することとなり、この接触部分においてリーク電流が生じたり、所望の電界分布が得られなくなるおそれがある。本実施の形態においては、図1に示すように、凹部220の深さdと、DBRミラー層101の膜厚dとが等しい場合を示す。
【0027】
さらに、DBRミラー層101と第2導電型層103との間には、ノンドープ層102が設けられている。本実施の形態の光素子100においては、ノンドープ層102はDBRミラー層101の上に設けられている。本実施の形態の光素子100は受光素子(フォトダイオード)であり、ノンドープ層102は光吸収層である。あるいは、図示しないが、本発明の光素子が発光素子である場合、ノンドープ層102は活性層である。
【0028】
また、図1および図2に示すように、この光素子100には柱状部130が設けられている。この柱状部130は凹部220の底面220a上に設けられている。柱状部130の一部は凹部220内に埋め込まれている。本実施の形態の光素子100においては、この柱状部130は、DBRミラー層101、ノンドープ層102および第2導電型層103から構成されている。図1に示すように、柱状部130のうちDBRミラー層101が凹部220内に埋め込まれており、ノンドープ層102および第2導電型層103は半導体基板110の表面110aよりも上に突出している。なお、本実施の形態においては、図2に示すように、柱状部130が円柱状である場合を示しているが、柱状部130の断面形状はこれに限定されるわけではない。
【0029】
例えば、半導体基板110は第1導電型(n型)のGaAs基板であり、DBRミラー層101は第1導電型(n型)の反射型多層膜ミラーであり、ノンドープ層102は不純物がドーピングされていないGaAsからなり、第2導電型層103は第2導電型(p型)のGaAsからなる。DBRミラー層101は分布反射型多層膜ミラーであり、図7に示すように、例えばAl0.9Ga0.1Asからなる第1ミラー層101xと、Al0.1Ga0.9Asからなる第2ミラー層101yとが交互に25ペア積層されている。なお、DBRミラー層101、光吸収層102および第2導電型層103を構成する各層の組成や層数はこれに限定されるわけではない。
【0030】
柱状部130の上面130aは、光学面108を含む。この光素子100では、この光学面108は光の入射面であり、この光学面108に光が入射する。なお、光素子が発光素子である場合、光学面は光の出射面であり、光学面から光が出射する。また、この光素子100においては、柱状部130の上面130aのうち第2電極107(後述する)で覆われていない部分(開口部112)が設けられている。この光素子100においては、柱状部130の上面130aのうち開口部112の底面が光学面108である。
【0031】
したがって、光学面108から第2導電型層103に入射した光は、第2導電型層103内を伝搬した後ノンドープ層102に入射する。第2導電型層103は、例えばCがドーピングされることによりp型にされ、DBRミラー層101は、例えばSiがドーピングされることによりn型にされている。したがって、第2導電型層103、不純物がドーピングされていないノンドープ層102、およびDBRミラー層101により、pinダイオードが形成される。第2導電型層103は、第2電極107とのオーミック接触をとることができる程度のキャリア密度を有する。
【0032】
また、図示しないが、光学面108上にレンズを設けてもよい。この場合、例えばインクジェットヘッドを用いて、熱または光等のエネルギーを付与することにより硬化する液体材料(例えば紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂の前駆体)を光学面108上に着弾させた後この液体材料を硬化させることにより、光学面108上にレンズを設けることができる。また、この場合、開口部112が設けられているので、光学面108上にレンズを安定した状態で設置することができる。レンズを形成するために用いられる紫外線硬化型樹脂としては、例えば紫外線硬化型のアクリル系樹脂およびエポキシ系樹脂が挙げられる。また、熱硬化型樹脂としては、熱硬化型のポリイミド系樹脂等が例示できる。
【0033】
紫外線硬化型樹脂の前駆体は、短時間の紫外線照射によって硬化する。このため、熱工程など素子に対するダメージを与えやすい工程を経ずに硬化させることができる。このため、紫外線硬化型樹脂の前駆体を用いてレンズを形成する場合、光素子100へ与える影響を少なくすることができる。
【0034】
また、図示しないが、柱状部130のうち半導体基板110の表面110aよりも上方に突出している部分(本実施の形態ではノンドープ層102および第2導電型層103)の周囲を絶縁層で覆ってもよい。この場合、絶縁層はポリイミド樹脂、フッ素系樹脂、アクリル樹脂、またはエポキシ樹脂等の樹脂で形成することができ、特に、加工の容易性や絶縁性の観点から、ポリイミド樹脂またはフッ素系樹脂であるのが望ましい。
【0035】
第2電極107は、例えばAuとZnの合金とAuとの積層膜からなる。
【0036】
さらに、半導体基板110の裏面110bには、第1電極109が形成されている。すなわち、この光素子100では、柱状部130の上面130a(第2導電型層103の上面)で第2電極107と接合し、かつ、半導体基板110の裏面110bで第1電極109と接合している。第1電極109は、例えばAuとGeの合金とNiとAuとの積層膜からなる。
【0037】
第1および第2電極109,107を形成するための材料は、前述したものに限定されるわけではなく、例えばTiやPtなどの金属やこれらの合金などが利用可能である。
【0038】
なお、本発明の光素子は受光素子に限定されるわけではない。本発明の光素子は面発光型半導体レーザや半導体発光ダイオード等の発光素子にも適用することができる。本発明を例えば面発光型半導体レーザに適用する場合、前述したように、ノンドープ層は活性層として機能し、ノンドープ層の上方に第2導電型のDBRミラー層を設けることができる。このことは、後述する他の実施形態においても同様に適用される。
【0039】
2.光素子の動作
本実施の形態の光素子100の一般的な動作を以下に示す。ここでは、第1導電型がn型であり、第2導電型がp型である場合を示す。なお、下記の光素子の駆動方法は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
【0040】
まず、光学面108に所定波長の光が入射する。この入射光によって、光吸収層であるノンドープ層102において、光励起が生じ、電子および正孔が生じる。そして素子外部から印加された電界により、電子はDBRミラー層101を通じて第1電極109に、正孔は第2導電型層103を通じて第2電極107にそれぞれ移動する。その結果、DBRミラー層101から第2導電型層103の方向に電流が流れる。この際、図6に示すように、半導体基板110と垂直方向(半導体基板110からDBRミラー層101の方向)に電流が流れるだけでなく(矢印A方向)、半導体基板110と平行方向(矢印B方向)に電流が流れる。すなわち、図6の矢印Aで示すように、半導体基板110から、凹部220の底面220aとDBRミラー層101との接合部分を介して、DBRミラー層101へと電流が流れるだけでなく、図6の矢印Bに示すように、半導体基板110から、凹部220の側壁220bとDBRミラー層101の端面101aとの接合部分(図7参照)を介して、DBRミラー層101へと電流が流れる。
【0041】
3.光素子の製造方法
次に、本発明を適用した第1の実施の形態に係る光素子100の製造方法の一例について、図3〜図5を用いて説明する。図3〜図5は、図1および図2に示す本実施の形態の光素子100の一製造工程を模式的に示す断面図であり、それぞれ図1に示す断面に対応している。
【0042】
(1)まず、n型GaAsからなる半導体基板110に凹部220を形成する(図3参照)。凹部220は底面220aおよび側壁220bから構成される。本実施の形態においては、凹部220の底面220aと側壁220bとがほぼ直角になるように形成する。凹部220の形成方法は特に限定されないが、半導体基板110の材質ならびに凹部220の形状および大きさによって種々選択することができる。
【0043】
また、凹部220の深さdが、後述する工程において形成するDBRミラー層101の膜厚dより小さくなるように凹部220を形成するのが望ましい。本実施の形態においては、凹部220の深さdを、後述する工程において形成するDBRミラー層101の膜厚dと等しく形成する。
【0044】
(2)次いで、凹部220の底面220a上に、DBRミラー層101、ノンドープ層102および第2導電型層103を順に積層する(図4参照)。図4に示すように、半導体基板110には凹部220が形成されている。
【0045】
本実施の形態においては、組成を変調させながらエピタキシャル成長により、各層を底面220a上に形成する場合について説明する。この場合、底面220aと側壁220bとのなす角がほぼ直角であることにより、エピタキシャル成長によって底面220a上にDBRミラー層101を形成する際に、底面220aと垂直な方向にこれらの層を均一な膜厚に形成することができる。底面220aと側壁220bとのなす角が直角ではない場合、エピタキシャル成長の際に凹部の側壁220bにエピタキシャル成長に使用される材料が堆積してしまい、DBRミラー層101を均一な膜厚に形成することが困難である場合がある。
【0046】
また、凹部220の底面220a上、ならびに凹部220を有する半導体基板110の表面110a上にそれぞれ、DBRミラー層101、ノンドープ層102および第2導電型層103が形成されることにより、凹部320が形成される。
【0047】
エピタキシャル成長を行なう際の温度は、成長方法や原料、半導体基板110の種類、あるいは形成する層の組成、厚さ、およびキャリア密度によって適宜決定されるが、一般に、450℃〜800℃であるのが好ましい。また、エピタキシャル成長を行なう際の所要時間も、温度と同様に適宜決定される。また、エピタキシャル成長させる方法としては、有機金属気相成長(MOVPE:Metal−Organic Vapor Phase Epitaxy)法や、MBE法(Molecular Beam Epitaxy)法、あるいはLPE法(Liquid Phase Epitaxy)を用いることができる。
【0048】
なお、DBRミラー層101にはSiを導入してn型とし、第2導電型層103にはCを導入しp型とする。
【0049】
続いて、第2導電型層103のうち凹部220の底面220aの直上に位置する部分に、フォトレジスト(図示せず)を塗布した後、公知のフォトリソグラフィ法により該フォトレジストをパターニングする。これにより、所定のパターンのレジスト層R1を形成する(図5参照)。すなわち、このレジスト層R1は凹部320の底面上にのみ形成される。
【0050】
(3)次いで、レジスト層R1をマスクとして、例えばドライエッチング法により、第2導電型層103、ノンドープ層102およびDBRミラー層101をエッチングすることにより、柱状の半導体堆積体(柱状部)130を形成する(図5参照)。その後、レジスト層R1を除去する。
【0051】
(4)次に、第2電極107および第1電極109、および光学面108が形成される(図1および図2参照)。
【0052】
まず、第2電極107および第1電極109を形成する前に、必要に応じて、プラズマ処理法等を用いて、柱状部130の上面130a(図5参照)を洗浄する。これにより、より安定した特性の素子を形成することができる。続いて、例えば真空蒸着法により、柱状部130の上面130a上に、例えばAuとZnの合金とAuとの積層膜(図示せず)を形成した後、リフトオフ法により、柱状部130の上面130aに、前記積層膜が形成されていない部分(開口部112)を形成する。これにより、この開口部112の底面が光学面108となる。なお、前記工程において、リフトオフ法のかわりに、ドライエッチング法を用いることもできる。
【0053】
また、半導体基板110の裏面110b上に、例えば真空蒸着法により、例えばAuとGeの合金とNiとAuとの積層膜(図示せず)を形成する。次いで、アニール処理する。これにより、オーミックコンタクトを形成する。アニール処理の温度は電極材料に依存する。本実施形態で用いた電極材料の場合は、通常400℃前後で行なう。以上の工程により、第2電極107および第1電極109が形成される(図1および図2参照)。
【0054】
4.作用効果
本実施の形態に係る光素子100は、以下に示す作用および効果を有する。
【0055】
図7に示すように、DBRミラー層101の端面101aと、凹部220の側壁220bとが接合している。この構成によれば、この光素子100について、第1電極109と第2電極107との間に電圧を印加する場合、半導体基板110と垂直な方向だけでなく、半導体基板110と平行方向にも電流が流れる。具体的には、図6の矢印Aに示すように、半導体基板110から、凹部220の底面220aとDBRミラー層101との接合部分を介して、DBRミラー層101へと電流が流れるだけでなく、図6の矢印Bに示すように、半導体基板110から、凹部220の側壁220bとDBRミラー層101の端面101aとの接合部分を介して、DBRミラー層101へと電流が流れる。これにより、素子抵抗を低減させることができるため、高周波特性を向上させることができ、かつ低消費電力化を図ることができる。
【0056】
[第2の実施の形態]
1.光素子の構造
図8は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る光素子200を模式的に示す断面図である。図9は、図8に示す光素子200を模式的に示す平面図である。図8は、図9のA−A線における断面を示す図である。なお、本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、光素子200が受光素子(フォトダイオード)である場合について説明する。
【0057】
本実施の形態の光素子200は、図8および図9に示すように、半導体基板110の表面110aのうち凹部220の底面220aおよび側壁220bを除く領域上に、マスク層210が形成されている点以外は、第1の実施の形態の光素子100と同様の構成を有する。本実施の形態の光素子200において、第1の実施の形態の光素子100と同様の構成を有する箇所には同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0058】
マスク層210は、本実施の形態の光素子200の製造工程(後述する)において、エピタキシャル成長により、凹部220の底面220a上に柱状部130を形成する際に、半導体基板110の表面110aのうち凹部220の底面220aおよび側壁220bを除く領域上にエピタキシャル層が形成されるのを防止する機能を有する。このマスク層210は、エピタキシャル層の形成を防止することができるのであれば、その材質は特に限定されない。例えば、成膜および除去が容易であるという観点から、マスク層210は、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層または酸化窒化シリコン層であることが望ましい。
【0059】
なお、図8に示す光素子200においては、第1電極109が半導体基板110の裏面110bに形成されているが、代わりに、マスク層210を除去した後、第1電極109を半導体基板110の表面110aに形成することもできる。この場合、マスク層210を除去すれば半導体基板110の表面110aが即座に露出するため、第1電極109を容易に設置することができる。
【0060】
2.光素子の動作
本実施の形態の光素子200の動作は、第1の実施の形態の光素子100と基本的に同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0061】
3.光素子の製造方法
次に、本発明を適用した第2の実施の形態に係る光素子200の製造方法の一例について、図10および図11を用いて説明する。図10および図11は、図8および図9に示す本実施の形態の光素子200の一製造工程を模式的に示す断面図であり、それぞれ図8に示す断面に対応している。
【0062】
(1)まず、n型GaAsからなる半導体基板110に凹部220を形成する(図10参照)。凹部220の形成方法は、第1の実施の形態で説明した方法と同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0063】
(2)次いで、半導体基板110の表面110aのうち凹部220の底面220aおよび側壁220bを除く領域上に、マスク層210を形成する(図10参照)。マスク層210の形成方法は特に限定されない。例えば、マスク層210が酸化シリコン層である場合、CVD法によって、半導体基板110上に酸化シリコン層(図示せず)を形成した後、公知のフォトリソグラフィ工程により、半導体基板110の表面110aのうち凹部220以外の領域にレジスト層(図示せず)を形成する。このレジスト層をマスクとして、公知のフォトリソグラフィ法を用いて前記酸化シリコン層をパターニングすることにより、凹部220の底面220aおよび側壁220bに形成された酸化シリコン層を除去する。次いで、前記レジスト層を除去する。これにより、図10に示すように、半導体基板110の表面110aのうち凹部220以外の領域上にマスク層210を形成することができる。
【0064】
(3)次いで、エピタキシャル成長により、凹部220の底面220a上に、エピタキシャル層(DBRミラー層101、ノンドープ層102、および第2導電型層103)を形成する(図11参照)。ここで、マスク層210が、半導体基板110の表面110aのうち凹部220以外の領域上に形成されているため、凹部220の底面220a上にのみ前記エピタキシャル層が形成される。なお、この後、マスク層210を除去してもよい。
【0065】
(4)次いで、第1電極109および第2電極107を形成する(図8参照)。この電極形成工程は第1の実施の形態と同様であるため、詳しい説明は省略する。
以上により、本実施の形態の光素子200が得られる(図8および図9参照)。
【0066】
4.作用効果
本実施の形態に係る光素子200およびその製造方法は、第1の実施の形態に係る光素子100およびその製造方法と実質的に同じ作用および効果を有する。さらに、本実施の形態に係る光素子200の製造方法は、以下に示す作用および効果を有する。
【0067】
マスク層210が、半導体基板110の表面110aのうち凹部220以外の領域上に形成されている状態で、エピタキシャル成長によりエピタキシャル層(DBRミラー層101、ノンドープ層102および第2導電型層103)が形成される。すなわち、半導体基板110の表面110aのうち凹部220以外の領域上にはエピタキシャル層が形成されない。すなわち、エピタキシャル層を形成したい箇所にのみエピタキシャル層を形成することができるため、製造工程の簡素化を図ることができ、かつ材料の節約により低コスト化を図ることができる。
【0068】
(第3の実施の形態)
図12は、本発明を適用した第3の実施の形態の光モジュールを模式的に示す図である。この光モジュールは、第1の実施の形態の光素子100(図1参照)と、半導体チップ20と、光ファイバ30とを含む。なお、本実施の形態の光モジュールにおいて、第1の実施の形態の光素子100のかわりに、第2の実施の形態の光素子200または本発明を適用した発光素子を用いた場合でも、同様の作用および効果を奏することができる。このことは、後述する第4および第5の実施形態においても同様である。
【0069】
1.光モジュールの構造
光素子100は、光ファイバ30の端面30aから出射される光を吸収する。この光素子100は、光ファイバ30の端面30aとの相対的な位置が固定された状態となっている。具体的には、光素子100の光学面108が光ファイバ30の端面30aと対向している。
【0070】
半導体チップ20は、光素子100を駆動するために設置されている。すなわち、半導体チップ20には、光素子100を駆動するための回路が内蔵されている。半導体チップ20には、内部の回路に電気的に接続された複数の電極(またはパッド)22が形成されている。電極22が形成された面に、少なくとも一つの電極22と電気的に接続した配線パターン24が形成されることが好ましい。
【0071】
半導体チップ20と光素子100とは電気的に接続されている。例えば、配線パターン14と、半導体チップ20上に形成された配線パターン24とが電気的に接続されている。この配線パターン14は、光素子100の第2電極107と電気的に接続されている。配線パターン14と配線パターン24との接続には、ワイヤなどを使用してもよいが、図12に示すように、ろう材の一例であるハンダ26などによる金属接合や異方性導電材料(膜)を介して、配線パターン14と配線パターン24とを接合してもよい。この場合、光素子100は、半導体チップ20に対してフェースダウン実装される。こうすることで、ハンダ26によって、電気的な接続を行えるのみならず、光素子100と半導体チップ20とを固定することができる。
【0072】
また、光素子100の第1電極109と配線パターン24とが電気的に接続されている。接続には、ワイヤ27を使用したり、導電ペーストを用いて第1電極109と配線パターン24とを電気的に接続してもよい。
【0073】
光素子100と半導体チップ20との間に、アンダーフィル材40を設けてもよい。アンダーフィル材40が光素子100の光学面108を覆うときには、アンダーフィル材40は透明であることが好ましい。アンダーフィル材40は、光素子100と半導体チップ20との電気的な接続部分を覆って保護するとともに、光素子100および半導体チップ20の表面も保護する。さらに、アンダーフィル材40は、光素子100および半導体チップ20の接合状態を保持する。
【0074】
半導体チップ20には、穴(例えば貫通穴)28が形成されていてもよい。穴28には光ファイバ30が挿入される。穴28は、内部の回路を避けて、電極22が形成された面からその反対側の面に至るまで形成されている。穴28の少なくとも一方の開口端部には、テーパ29が形成されていることが好ましい。テーパ29を形成することで、穴28に光ファイバ30を挿入しやすくなる。
【0075】
半導体チップ20は、基板42に取り付けられていてもよい。詳しくは、半導体チップ20は、接着剤44を介して基板42に貼り付けられていてもよい。基板42には、穴46が形成されている。穴46は、半導体チップ20の穴28と連通する位置に形成されている。半導体チップ20と基板42とを接着する接着剤44は、2つの穴28、46の連通を妨げないように、これらを塞がないように設けられる。基板42の穴46は、半導体チップ20とは反対側の方向に内径が大きくなるように、テーパが付された形状になっている。これにより、光ファイバ30を挿入しやすくなっている。
【0076】
基板42は、樹脂、ガラスまたはセラミックなどの絶縁性を有する材料から形成されてもよいが、金属などの導電性を有する材料から形成されてもよい。基板42が導電性の材料からなるときには、少なくとも半導体チップ20が取り付けられる面に、絶縁膜43を形成することが好ましい。なお、以下の実施の形態でも、基板42として同様の材料を用いることができる。
【0077】
また、基板42は、高い熱伝導性を有することが好ましい。これによれば、基板42が、光素子100および半導体チップ20の少なくとも一方の熱の発散を促進する。この場合、基板42はヒートシンクまたはヒートスプレッダである。本実施の形態では、半導体チップ20が基板42に接着されているので、直接的には半導体チップ20を冷却することができる。なお、半導体チップ20と基板42とを接着する接着剤44は、熱伝導性を有することが好ましい。さらに、半導体チップ20が冷却されるので、半導体チップ20に接合された光素子100も冷却される。
【0078】
基板42には、配線パターン48が設けられている。また、基板42には、外部端子50が設けられている。本実施の形態では、外部端子50はリードである。基板42に形成された配線パターン48は、例えばワイヤ52を介して、半導体チップ20の電極22、半導体チップ20上に形成された配線パターン24、光素子100の第1電極109および第2電極107のうち、少なくとも一つと電気的に接続される。また、配線パターン48は、外部端子50と電気的に接続されてもよい。
【0079】
光ファイバ30は、半導体チップ20の穴28に挿入されている。また、光ファイバ30は、基板42の穴46にも挿通されている。穴46は、半導体チップ20の穴28に向けて徐々に内径が小さくなっており、半導体チップ20とは反対側の面では、穴46の開口の内径は、光ファイバ30よりも大きくなっている。光ファイバ30と穴46の内面との間の隙間は、樹脂などの充填材54で埋めることが好ましい。充填材54は、光ファイバ30を固定して抜け止めを図る機能も有する。
【0080】
また、本実施の形態の光モジュールにおいては、光素子100および半導体チップ20が樹脂56で封止されている。樹脂56は、光素子100と半導体チップ20との電気的な接続部分や、半導体チップ20と基板42に形成された配線パターン48との電気的な接続部分も封止する。
【0081】
(第4の実施の形態)
図13は、本発明を適用した第4の実施の形態の光伝達装置を示す図である。光伝達装置90は、コンピュータ、ディスプレイ、記憶装置、プリンタ等の電子機器92を相互に接続するものである。電子機器92は、情報通信機器であってもよい。光伝達装置90は、ケーブル94の両端にプラグ96が設けられたものであってもよい。ケーブル94は、光ファイバ30(図12参照)を含む。プラグ96は、光素子100および半導体チップ20を内蔵する。なお、光ファイバ30はケーブル94に内蔵され、光素子100および半導体チップ20はプラグ96に内蔵されているため、図13には図示されていない。光ファイバ30と光素子100との取り付け状態は、第3の実施の形態にて説明した通りである。
【0082】
光ファイバ30の一方の端部には、第1の実施の形態の光素子100が設けられており、光ファイバ30の他方の端部には、発光素子(図示せず)が設けられている。この光素子100は受光素子であり、入力された光信号を電気信号に変換した後、この電気信号を一方の電子機器92に入力する。一方、電子機器92から出力された電気信号は、発光素子によって光信号に変換される。この光信号は光ファイバ30を伝わり、受光素子である光素子100に入力される。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態の光伝達装置90によれば、光信号によって、電子機器92間の情報伝達を行うことができる。なお、本実施の形態において、前記発光素子として、本発明を適用した発光素子を用いてもよい。
【0084】
(第5の実施の形態)
図14は、本発明を適用した第5の実施の形態の光伝達装置の使用形態を示す図である。光伝達装置90は、電子機器80間に接続されている。電子機器80として、液晶表示モニターまたはディジタル対応のCRT(金融、通信販売、医療、教育の分野で使用されることがある。)、液晶プロジェクタ、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ディジタルTV、小売店のレジ(POS(Point of Sale Scanning)用)、ビデオ、チューナー、ゲーム装置、プリンタ等が挙げられる。
【0085】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0086】
例えば、上記実施の形態において、各半導体層におけるp型とn型とを入れ替えても本発明の趣旨を逸脱するものではない。また、上記実施の形態では、柱状部を一つ有する光素子について説明したが、基板面内で柱状部が複数個設けられていても本発明の形態は損なわれない。例えば、複数の光素子がアレイ化されている場合でも、同様の作用および効果を有する。
【0087】
また、上記実施の形態では、AlGaAs系の光素子について説明したが、その他の材料系、例えば、Si系、GaInP系、ZnSSe系、InGaN系、AlGaN系、InGaAs系、GaInNAs系、GaAsSb系の半導体材料を用いることも可能である。
【0088】
[実施例]
本実施例の光素子および比較例の光素子900について、それぞれ所定波長の光を光学面に入射させ、第1電極と第2電極との間に所定の電圧を印加した場合において、第1電極と第2電極との間に流れる電流を測定した。本実施例の光素子および比較例の光素子900について、それぞれ第1電極と第2電極との間に印加した電圧と、第1電極と第2電極との間に流れる電流値との関係を図16に示す。
【0089】
本実施例の光素子は、第1の実施の形態の光素子100と同様の構成を有する(図1および図2参照)。すなわち、半導体基板110は、厚さ350μmのn型GaAs基板であり、DBRミラー層101は、n型反射型多層膜ミラーであり、ノンドープ層102は、不純物がドーピングされていない膜厚0.5μmのGaAsからなり、第2導電型層103は、膜厚0.1μmのp型GaAsからなる。DBRミラー層101は、Al0.9Ga0.1Asからなる膜厚69.7nmの第1ミラー層101xと、Al0.1Ga0.9Asからなる膜厚59.7nmの第2ミラー層101yとが交互に25ペア積層されている。また、第2導電型層103は、濃度が2×1019cm−3のCがドーピングされることによりp型にされ、DBRミラー層101は、濃度が2×1018cm−3のSiがドーピングされることによりn型にされている。また、第2電極107は、膜厚100nmのAuとZnの合金と膜厚200nmのAuとの積層膜からなり、第1電極109は、膜厚の100nmのAuとGeの合金と膜厚20nmのNiと膜厚200nmのAuとの積層膜からなる。また、柱状部130の断面の直径は100μmであり、光学面108の直径は80μmである。
【0090】
一方、比較例の光素子900には、半導体基板110に凹部220が設けられておらず、半導体基板910の表面910a上に柱状部930が設けられている点以外は、本実施例の光素子と同様の構成を有する。すなわち、比較例の光素子900において、半導体基板910、DBRミラー層901、ノンドープ層902、第2導電型層903、第1電極909、および第2電極907の膜厚および材質は、本実施例の光素子の半導体基板110、DBRミラー層101、ノンドープ層102、第2導電型層103、第1電極109、および第2電極107と同様である。
【0091】
図16によれば、本実施例の光素子は、比較例の光素子900と比較して、素子抵抗が低い。本実施例の光素子においてこのような効果が得られた理由としては、図6の矢印Bに示すように、半導体基板110から、凹部220の側壁220bとDBRミラー層101の端面101aとの接合部分を介して、DBRミラー層101へと電流が流れることにより、素子抵抗が低減したためであると推測される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光素子を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示す光素子を模式的に示す平面図である。
【図3】図1に示す光素子の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図4】図1に示す光素子の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図5】図1に示す光素子の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図6】図1に示す光素子の動作を模式的に示す断面図である。
【図7】図1に示す光素子において、凹部の側壁とDBRミラー層の端面との接合部分の拡大模式図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る光素子を模式的に示す断面図である。
【図9】図8に示す光素子を模式的に示す平面図である。
【図10】図9に示す光素子の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図11】図9に示す光素子の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る光モジュールを模式的に示す断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る光伝達装置を模式的に示す図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る光伝達装置の使用形態を模式的に示す図である。
【図15】一般的な光素子の一例(比較例)を模式的に示す断面図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態の光素子および比較例の光素子をそれぞれ動作させた場合における電流−電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
14,24,48 配線パターン、 20 半導体チップ、 22 電極、 26 ハンダ、 27,52 ワイヤ、 28,46 穴、 29 テーパ、 30 光ファイバ、 30a 光ファイバの端面、 40 アンダーフィル材、 42 基板、 43 絶縁膜、 44 接着剤、 50 外部端子、 54 充填材、 56 樹脂、 80,92 電子機器、 90 光伝達装置、 94 ケーブル、 96 プラグ、 100,200 光素子、 101 DBRミラー層、 101a DBRミラー層の端面、101x 第1ミラー層、 101y 第2ミラー層、 102 ノンドープ層、 103 第2導電型層、 107 第2電極、 108 光学面、 109 第1電極、 110 半導体基板、 110a 半導体基板の表面、 110b 半導体基板の裏面、 112 開口部、 130 柱状部、 210 マスク層、 220 凹部、 220a凹部の底面、 220b 凹部の側壁、 d 凹部の深さ、 d DBRミラー層の膜厚、 R1 レジスト層

Claims (11)

  1. 底面および側壁を有する凹部が設けられた第1導電型の半導体基板と、
    前記底面上に設けられた第1導電型のDBRミラー層と、
    前記DBRミラー層の上方に設けられた第2導電型層と、を含み、
    前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合している、光素子。
  2. 請求項1において、
    さらに、前記DBRミラーと前記第2導電型層との間に設けられたノンドープ層を含む、光素子。
  3. 請求項1または2において、
    前記凹部の深さをdとし、前記DBRミラー層の膜厚をdとしたとき、式(1)を満たす、光素子。
    ≦d 式(1)
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記底面と前記側壁とのなす角がほぼ直角である、光素子。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記半導体基板の表面のうち前記底面および前記側壁を除く領域上に、マスク層が設けられた、光素子。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記半導体基板の裏面に設けられた第1電極と、
    前記第2導電型層の上方に設けられた第2電極と、をさらに含む、光素子。
  7. 請求項2ないし6のいずれかにおいて、
    前記光素子は、受光素子であり、
    前記ノンドープ層は光吸収層である、光素子。
  8. 請求項2ないし6のいずれかにおいて、
    前記光素子は、発光素子であり、
    前記ノンドープ層は活性層である、光素子。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の光素子と、光導波路とを含む、光モジュール。
  10. 請求項9に記載の光モジュールを含む、光伝達装置。
  11. (a)底面および側壁を有する凹部を第1導電型の半導体基板に形成し、
    (b)後述する(c)を行なう前に、前記半導体基板の表面のうち前記底面および前記側壁を除く領域上に、マスク層を形成し、
    (c)前記底面上に第1導電型のDBRミラー層を形成し、その際前記DBRミラー層の端面と前記側壁とが接合するようにし、
    (d)前記DBRミラー層の上方に、第2導電型層を形成すること、を含む、光素子の製造方法。
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