JP2005019101A - 薄膜の形成方法およびガス放電パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜の形成方法およびガス放電パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】O3・O*発生装置512からのO3,O*含有ガスは、時間t3から時間t4の間、および時間t7から時間t8の間で反応容器501内を満たすように供給される。このようにガスを供給するために、O3・O*発生装置512と反応容器501との間に挿設されたバルブ511は、時間t2で開状態に、時間t4で閉状態にされ、時間t6で再び開状態とされた後に、時間t8で閉状態とされ、時間t9で完全に排気される。
なお、排気口に設けられた逆止バルブは、常時開状態とされており、反応容器内に供給されたN2ガスおよびO3,O*含有ガスは、反応容器内を循環した後、逆止バルブを通って排出される。
【選択図】 図6
【解決手段】O3・O*発生装置512からのO3,O*含有ガスは、時間t3から時間t4の間、および時間t7から時間t8の間で反応容器501内を満たすように供給される。このようにガスを供給するために、O3・O*発生装置512と反応容器501との間に挿設されたバルブ511は、時間t2で開状態に、時間t4で閉状態にされ、時間t6で再び開状態とされた後に、時間t8で閉状態とされ、時間t9で完全に排気される。
なお、排気口に設けられた逆止バルブは、常時開状態とされており、反応容器内に供給されたN2ガスおよびO3,O*含有ガスは、反応容器内を循環した後、逆止バルブを通って排出される。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜の形成方法、およびガス放電パネルの製造方法に関し、特に表層およびその近傍における結晶性を高めるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の交流面放電型プラズマディスプレイパネル(以下、単に「PDP」という。)について、簡単に説明する。
PDPは、前面パネルと背面パネルとが対向配置され、その間に放電空間が形成されている。そして、前面パネルには、放電空間を臨むように保護層が設けられている。この保護層は、その下層に形成された誘電体層を、放電時におけるイオン衝撃から保護する目的で設けられているものであって、その材料として耐スパッタ性に優れるMgOが用いられている。
【0003】
MgOからなる保護層は、二次電子放出係数が大きく、PDPを低電圧で駆動するのに適している。
この保護層は、通常、真空蒸着法を用いて形成されている。具体的には、MgOペレットなどを蒸着源とし、これを電子銃などを用いて蒸発させて、前面ガラス基板の誘電体上に蒸着させる。このような真空蒸着法により形成する場合には、前面ガラス基板および蒸着源などを真空チャンバーなどの中に入れ、真空雰囲気中で作業を行なう必要がある。
【0004】
ところで、近年では、PDPに大画面化が要望されており、これに伴って保護層の形成に用いる真空チャンバーも大型のものを用いる必要が生じてきている。そのため、PDPの製造には、大きな設備投資が必要となり、結果としてPDPの製造コストも上昇してしまう。
また、真空蒸着法を用いた形成方法では、真空チャンバーの大型化に伴って真空引きのために長時間を必要とし、工程性という面からも問題を有する。これも、PDPのコストを押しあげてしまう要因の一つとなる。
【0005】
そこで、真空チャンバーを用いることなく保護層を形成するための技術が、例えば、特許3007117号公報に開示されている(特許文献1参照)。
この公報には、MgO粉末を含む液状原料を誘電体の表面に薄く塗布し、乾燥、焼成を行なうことで保護層を形成する、という技術が開示されている。この技術を用いれば、保護層を形成する際に真空チャンバーを用いる必要がなく、大型のPDPを製造する場合に、製造コストの低減という面から非常に有効な方法であるといえる。
【0006】
【特許文献1】
特許3007117号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際に上記特許文献1に開示の技術を用いて保護層を形成した場合には、層中におけるMgOの結晶性が低くなってしまう。特に、保護層の表面においてMgOの結晶性が低いPDPにあっては、駆動時における放電開始電圧を高く設定せざるを得ず、駆動電圧を低減しようという際の妨げとなる。
【0008】
また、上記特許文献1の技術では、塗布材料中に含まれるMgO以外の物質、即ち形成後の層中にあって不純物となる物質を焼成だけで除去しようとするものであり、十分とはいえない。特に、表面における不純物の残留比率が高い保護層を備えるPDPでは、放電開始電圧を高める必要が生じる。
さらに、保護層の表面に不純物が高い比率で残留する場合には、駆動中にその不純物が放電空間に放出されてしまうことがある。これによって、PDPの発光性能は、駆動時間の経過とともに劣化してゆく。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜の形成方法およびガス放電パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の薄膜の形成方法は、有機物を含み、焼成することで当該薄膜を構成する結晶となる液状原料を、基板における一方の主表面に塗布する塗布ステップと、塗布ステップにおいて基板に塗布された液状原料を、乾燥させて薄膜前駆体とする乾燥ステップと、乾燥ステップの後に、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第1ガス付加ステップと、第1ガス付加ステップの後に、薄膜前駆体中の有機物が燃焼する温度以上で薄膜前駆体を焼成する焼成ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
この薄膜の形成方法では、乾燥ステップと焼成ステップとの間に設定された第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスの雰囲気に晒すので、焼成ステップの前に薄膜前駆体の表面に残留する不純物を除去することができ、焼成ステップで形成される薄膜内における結晶性が第1ガス付加ステップを有しない場合に比べて優れる。つまり、焼成時における薄膜前駆体中の不純物の存在比率によって薄膜の結晶性が大きく左右されるので、上記形成方法のように焼成ステップの前に第1ガス付加ステップを実施すれば、焼成開始時における薄膜前駆体中の不純物の存在比率を低くしておくことができ、高い結晶性が確保される。
【0012】
また、上記薄膜の形成方法では、第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体の表面上に残留する不純物が除去されるので、形成された薄膜の表面における不純物の残留比率を低く抑えることができる。
従って、この方法では、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜を形成することができる。
【0013】
また、上記薄膜の形成方法では、上述のように乾燥ステップと焼成ステップとの間に加えて、焼成ステップ後に焼成後の薄膜前駆体を酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第2ガス付加ステップを実施する場合、薄膜中における不純物の残留比率をより一層低減することができることから望ましい。これは、乾燥ステップと焼成ステップとの間で第1ガス付加ステップを実施して薄膜前駆体の表面およびその近傍の不純物を除去しても、焼成中に不純物が高い比率で分布する薄膜内部から低い分布の表面に向かって移動してくるが、焼成ステップ中あるいはその後にもう一度ガス付加ステップを実施することによって、表面の不純物を再度除去するためである。
【0014】
また、上記形成方法では、第1ガス付加ステップおよび第2ガス付加ステップの少なくとも一方で薄膜前駆体を加熱するようにしておけば、表面の不純物を効率的に除去することができるので望ましい。
さらに、ガス付加ステップにおいて、酸化促進ガスおよび薄膜前駆体の少なくとも一方に対して、紫外線を照射するようにすれば、酸化促進ガスの活性化あるいは薄膜前駆体(特にその表面部分)の不純物除去の促進が実施できるので望ましい。
【0015】
上記形成方法では、例えば、MgR(R;C、H、O)に対して、アルコール系またはキシレン系の溶媒が添加されてなる液状原料を用いることができる。
上記薄膜の形成方法において、乾燥ステップにおける液状原料の具体的な加熱温度は、100℃以上であり、また、焼成ステップにおける薄膜前駆体の具体的な加熱温度は、350℃以上である。
【0016】
また、本発明に係るガス放電パネルの製造方法は、上記薄膜の形成方法を用いて保護層を形成することを特徴とする。
このガス放電パネルの製造方法では、保護層における表面およびその近傍の不純物の残留比率を低く抑えることができる。従って、上記ガス放電パネルの製造方法では、低電圧駆動が可能なガス放電パネルを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(全体構成)
以下では、ガス放電パネルの一種であるAC型プラズマディスプレイパネル1(以下、「PDP」という。)について、図1を参照しながら説明する。図1は、PDP1の要部を抜き出して図示した要部斜視図である。ここで、PDP1は、40インチクラスのVGAに適合する仕様を有するパネルであるが、本発明は、これに限定を受けるものではない。
【0018】
図1に示すように、PDP1は、前面パネル10と背面パネル20とが、間に間隙をあけて対向配置されている。
前面パネル10の前面ガラス基板11(例えば、厚さ2.6mmのソーダライムガラス)の表面には、銀(Ag)からなる表示電極12(走査電極、維持電極)がストライプ状(間隔は、0.05mm)に形成されている。表示電極12が形成された前面ガラス基板11の面上には、全体を覆うように誘電体ガラス層13(酸化鉛系あるいは酸化ビスマス系ガラス)が形成され、さらにこの上に保護層14が形成されている。保護層14の詳細構造については、後述する。
【0019】
一方、背面パネル20の背面ガラス基板21(例えば、厚さ2.6mmのソーダライムガラス)の表面には、Agからなるアドレス電極22がストライプ状に形成されている。アドレス電極22が形成された背面ガラス基板21の面上には、全体を覆うように誘電体ガラス層23(TiO2を含有する酸化鉛系あるいは酸化ビスマス系ガラス)が形成されている。そして、誘電体ガラス層23の上には、隣り合うアドレス電極22とアドレス電極22との間隙に合わせて隔壁24が突設されている。そして、誘電体ガラス層23と隣り合う2条の隔壁24とで形成される溝部分の壁面には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各蛍光体層25が溝毎に分けて形成されている。
【0020】
各色蛍光体層25は、主成分である蛍光体として、以下のものを備えている。
赤色(R);Y2O3:Eu3+
緑色(G);Zn2SiO4:Mn
青色(B);BaAl12O19:Mn2+
前面パネル10と背面パネル20とは、誘電体保護層14と蛍光体層25とが向かい合うように、且つ、表示電極12とアドレス電極22とが交差する方向に配置され、外周部分がガラスフリットで封着されている。
【0021】
誘電体保護層14と、隔壁24および蛍光体層25とで囲まれる放電空間30には、ヘリウム(He)、キセノン(Xe)、ネオン(Ne)などの不活性ガス成分からなる放電ガスが所定の圧力(例えば、53.2〜79.8kPa)で封入されている。
このような構造を有するPDP1においては、一対の表示電極12と1本のアドレス電極22とが放電空間30を挟んで交差する領域が画像表示にかかるセルに相当することになる。そして、隣り合うR、G、Bの3つのセルで1画素が構成される。
(保護層14の構造)
次に、上記PDP1の構成部位の内、本実施の形態の特徴部分である保護層14の構造について、図2を用いて説明する。
【0022】
図2に示すように、保護層14は、誘電体ガラス層13の面上を覆うように形成されている。保護層14の詳細構造は、図中の右下の拡大部分に示すような構造を有している。つまり、保護層14は、塊状構造を有するMgO結晶141と、その粒界に存在する残留不純物142とから構成されている。
また、保護層14を層の厚み方向に見ると、表層部分14aと層内部14bとに区別される。この内、表層部分14aにおける残留不純物142は、数百(ppm)以下の存在比率で粒界に残留している。これに対して、層内部14bにおける残留不純物142は、数千(ppm)以上の比率で残留している。
(保護層14の形成方法)
上記構成のPDP1は、保護層14を除いて従来から良く知られている方法(例えば、「最新プラズマディスプレイの製造方法」プレスジャーナル社など)を用いて製造することができる。以下では、本実施の形態の特徴であり、従来の製造方法とは異なる保護層14の形成方法について、図3〜6を用いて説明する。
【0023】
図3に示すように、前面ガラス基板11における誘電体ガラス層13に対して、厚み0.7(μm)となるように液状原料を塗布する(塗布ステップS1)。塗布にあたっては、種々の方法を用いることができるが、本実施の形態では、スロットコーター法を用いる。用いた液状原料塗布装置400について、図4を用いて説明する。
【0024】
図4に示すように、液状原料塗布装置400は、先端にスロットオリフィスを有するホッパー401と、液状原料200を加圧するポンプ402と、液状原料200を収納しておくタンク403とから構成されている。このような構成の液状原料塗布装置400を用い、前面ガラス基板11を図面上向かって右方向に移動させながら、ホッパー401から誘電体ガラス層13の表面上に液状原料200を厚み0.6(μm)で塗布してゆく。
【0025】
塗布に用いる液状原料200は、主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製され、粘度10〜100(mPa・s)を有する。液状原料中におけるMgRの混合割合は、5〜20(質量%)の範囲内とする。
図3に戻って、液状原料200が塗布された前面ガラス基板11を、乾燥させ(乾燥ステップS2)、焼成する(焼成ステップS4)のであるが、焼成ステップS4の前後に不純物除去処理を行なう(不純物除去ステップS3、S5)。これら一連のステップは、図5に示す乾燥・焼成装置500内に前面ガラス基板11を収納した状態で実施される。
【0026】
図5に示すように、乾燥・焼成装置500は、反応容器501の内部に台座502と紫外線照射ランプ503が設けられている。台座502には、反応容器501の外に設けられた温度制御装置504に接続されている。
また、紫外線照射ランプ503には、反応容器501の外に設けられたランプ制御装置505に接続されている。
【0027】
反応容器501には、2つのガス供給口506、507と、1つのガス排気口508とが設けられている。この内、ガス供給口506には、間にバルブ509を介した状態で窒素(N2)ボンベ510が接続されている。また、ガス供給口507には、間にバルブ511を介した状態でO3・O*発生装置512が接続されている。O3・O*発生装置512から供給されるガスは、焼成前の薄膜前駆体および焼成後の膜に対して酸化促進ガスとして機能するものであって、オゾン(O3)および酸素ラジカル(O*)の他に、酸素(O2)や他のガス成分も含まれている。
【0028】
また、ガス排気口508は、逆止バルブ513を介して反応容器501内部のガスを外部に放出できるようになっている。図示していないが、逆止バルブ513から延出された排気口514には、排気ガス処理(回収)装置が接続されている。
上記構成を有する乾燥・焼成装置500の台座502の上に上記塗布ステップS1の後の前面ガラス基板11を載置して、上記ステップS2〜S5を経て保護層14の形成を行なうのであるが、これについて図6を用いて説明する。図6は、前面ガラス基板11を台座502上に載置してから保護層14の形成が完了するに至る間の各動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0029】
図6に示すように、台座502の温度は、時間t0において室温のtemp.0であり、これを時間t1に液状原料200の乾燥温度であるtemp.1(例えば、100〜150℃)まで上昇させる。そして、この温度temp.1を時間t2に至るまでの間(例えば、10〜15min.)維持して、液状原料200を乾燥させて、薄膜前駆体とする(上記乾燥ステップS2)。この乾燥ステップS2において、液状原料200中に含まれていたアルコール系あるいはキシレン系の溶媒は、全て蒸発し、上記図5のガス排気口508から装置外へと排出される。逆に言えば、乾燥ステップS2に費やす時間(t2−t1)は、溶媒が完全に蒸発するために必用な時間を予め把握しておき、これを基に設定されるものである。
【0030】
時間t2で乾燥ステップS2が終了した後、台座502の温度を時間t3でtemp.2(例えば、250℃)なるように上昇させてゆく。そして、温度temp.2を、時間t3から時間t4の間(例えば、20min.)維持する(不純物除去ステップS3)。
時間t4で不純物除去ステップS3が終了した後、台座温度を焼成温度であるtemp.3(例えば、350〜450℃)まで上昇させてゆき、このtemp.3を時間t6まで維持し、その後時間t7にtemp.2となるまで温度を降下させる(焼成ステップS4)。これによって、誘電体ガラス層13の上の薄膜前駆体は、内部での結晶化が進み、時間t7の時点で層として形成される。
【0031】
焼成ステップS4が終了した後、時間t7から時間t8の間は、台座502の温度をtemp.2に維持し(不純物除去ステップS5)、時間t8から温度を降下させて時間t9でtemp.0(室温)とする。
N2ガスは、乾燥ステップS2および焼成ステップS4において反応容器501内全体を満たすように供給される。具体的には、N2ボンベ510に接続されたバルブ509は、時間t0で開状態に、時間t2で閉状態にされ、時間t4で再び開状態とされた後に、時間t6で閉状態とされる。
【0032】
一方、O3・O*発生装置512からのO3,O*含有ガスは、時間t3から時間t4の間、および時間t7から時間t8の間で反応容器501内を満たすように供給される。このようにガスを供給するために、O3・O*発生装置512と反応容器501との間に挿設されたバルブ511は、時間t2で開状態に、時間t4で閉状態にされ、時間t6で再び開状態とされた後に、時間t8で閉状態とされる。
【0033】
なお、逆止バルブ513は、常時開状態とされており、反応容器501内に供給されたN2ガスおよびO3,O*含有ガスは、反応容器501内を循環した後、逆止バルブ513を通って排出される。つまり、反応容器501は、真空蒸着法で用いられるような真空容器ではない。
紫外線照射ランプ503は、時間t0から時間t9の間、即ち、乾燥ステップS2開始から焼成ステップS5終了までの間ON状態とされている。紫外線照射ランプ503から照射される紫外線(10mW/cm2)は、前面ガラス基板11上の液状原料200あるいはその乾燥後の薄膜前駆体に対して照射されるとともに、O3・O*発生装置512から供給されるO3,O*含有ガスに対しても照射されるようになっている。これにより、乾燥ステップS2前の液状原料200における表面の不純物を除去でき、また、供給されるO3,O*ガスをより活性な状態とすることができる。
【0034】
本実施の形態に係る保護層14は、上記ステップS1〜S5を経ることによって形成される。
(本実施の形態に係る保護層14の形成方法の優位性)
上記図3に示すように、本実施の形態に係る保護層14の形成方法では、乾燥ステップS2と焼成ステップS4との間に不純物除去ステップS3を実施し、焼成ステップS4の後に再び不純物除去ステップS5を実施しているところに特徴を有している。これら2つの不純物除去ステップS3、S5を実施する目的は、液状原料200あるいは薄膜前駆体の表面およびその近傍における不純物を除去することにある。
【0035】
従来からも保護層14を形成する前に厚膜(例えば、誘電体ガラス層)の表面の不純物を除去するためにO3雰囲気に晒すという方法が用いられることはあったが、これらの方法では、焼成後の厚膜に対しての実施のみであった。つまり、焼成後の厚膜をO3雰囲気に晒すことによって、その表面に残留している有機不純物は、O3により酸化され除去される。
【0036】
本実施の形態の不純物除去ステップS3、S5の内、焼成ステップS4の後に実施する第2不純物除去ステップS5については、上記従来の方法で実施されていたステップと目的および作用の点から同一であるといえる。それに対して、焼成ステップS4の開始前に実施する第1不純物除去ステップS3は、不純物を除去するということ自体は同一であるものの、その実施時期および目的が従来のものとは大きく異なる。これについて、次に説明する。
【0037】
塗布ステップS1で塗布される液状原料200は、上述のように、主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製されるものである。この内、アルコール系またはキシレン系の溶媒については、乾燥ステップS2で完全に除去することができるが、主原料中のR、具体的には、炭素(C)や水素(H)などが有機物の状態で薄膜前駆体中に残留してしまうことになる。仮に、このままの状態で焼成ステップS4を実施してしまうとすれば、残留する不純物によって膜中の結晶化が阻害される。つまり、得られる保護層14では、MgOの結晶性が劣ることになる。
【0038】
これに対して、上記実施の形態では、焼成ステップS2の後に第1不純物除去ステップS3を実施しているので、薄膜前駆体の少なくとも表面およびその近傍の不純物を除去することができ、焼成ステップS4において結晶化を阻害する要因を排除することができる。よって、層中のMgOが結晶性に優れた保護層14を有するPDP1は、低電圧での駆動が可能である。
【0039】
また、上記特許文献1に開示された技術を用いて保護層を形成した場合には、層全体にわたって酸素欠損が生じてしまうが、上記実施の形態のように焼成ステップS4の後にO3、O*含有ガスを供給することにより、少なくとも層表面およびその近傍における酸素欠損の量を低減することができる。これは、酸素欠損が生じた部分に供給されたガス中の酸素元素が補填されるためである。これも、PDPの放電を安定化させる上で効果を奏する。
【0040】
焼成ステップS4の後の第2不純物除去ステップS5を実施するのは、焼成中に膜内部から表面に向けて移動してくる不純物を確実に除去するためである。
さらに、上記実施の形態では、乾燥ステップS2〜第2不純物除去ステップS5の間中、紫外線を照射している。これにより、液状原料200および薄膜前駆体の表面およびその近傍における不純物の分解除去が促進されるので、上記のように低い焼成温度でも十分に薄膜前駆体を焼成して保護層14とすることができる。また、紫外線は、供給されたO3、0*ガスを活性化する働きもする。
【0041】
従って、上記実施の形態に係る保護層14の形成方法では、真空蒸着法を用いなくても、結晶性に優れ、且つ少なくとも表面およびその近傍の残留不純物が少ない保護層14を形成することができる。この形成方法を用いて作製されるPDP1は、コストが低く抑えられ、且つ低電圧で駆動が可能である。
なお、不純物の除去という目的からは、第1不純物除去ステップS3で供給したO3、O*を焼成ステップS4でも引き続き供給してもよいが、本発明の実施の形態に係る製造方法では、第1不純物除去ステップS3で供給したO3、O*を、焼成ステップS4を実施する前に一旦容器外に除去している。これは、焼成ステップS4を実施する前にO3、O*含有ガスを容器外に除去することで、酸素欠損ができ易い状態とし、焼成ステップS4におけるMgOの結晶化を阻害しないようにするためである。
(その他の事項)
なお、上記実施の形態では、液状原料200として主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製されたものを用いたが、形成後の保護層中に微量の珪素(Si)などが存在するように相当する元素を液状原料中に添加しておいても良い。保護層は、Siの微量含有によって二次電子放出係数を最適なレベルに設定することができる(例えば、特開平10−334809号公報などに開示。)が、本発明の薄膜の形成方法では、このような保護層を、低い製造コストで形成することができる。
【0042】
また、上記実施の形態では、PDPを例にとり説明したが、本発明の薄膜の形成方法は、PDPの保護層14のみを対象とするものではなく、液状原料(ペースト状原料も含む。)を塗布し、焼成することによって薄膜を形成するものに対して広く適用することが可能である。
また、上記実施の形態では、焼成ステップS4の前後2回に分けて不純物除去ステップS3、S5を実施したが、少なくとも焼成ステップS4の前に実施すれば、焼成だけで不純物を除去する従来の形成方法に比べて高い効果を得ることが可能である。
【0043】
さらに、上記実施の形態における使用材料の種類、寸法、形成条件などは、本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明がこれに限定を受けないことは明らかである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜の形成方法では、乾燥ステップと焼成ステップとの間に設定された第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスを含む雰囲気に晒すので、焼成ステップの前に薄膜前駆体の表面に残留する不純物を除去することができ、焼成ステップで形成される薄膜内における結晶性が第1ガス付加ステップを有しない場合に比べて優れる。
【0045】
また、上記薄膜の形成方法では、第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体の表面上に残留する不純物が除去されるので、形成された薄膜の表面における不純物の残留比率を低く抑えることができる。
従って、この方法では、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜を形成することができる。
【0046】
また、本発明に係るガス放電パネルの製造方法では、上記薄膜の形成方法を用いて保護層を形成することとするので、保護層における表面およびその近傍の不純物の残留比率を低く抑えることができる。従って、上記ガス放電パネルの製造方法では、低電圧駆動が可能なガス放電パネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るPDP1の要部斜視図(一部断面図)である。
【図2】図1における前面パネル10の保護層14の拡大図である。
【図3】保護層14形成のための詳細工程図である。
【図4】液状原料塗布装置400を示す概略図である。
【図5】乾燥・焼成装置500を示す概略図である。
【図6】本実施の形態に係る乾燥ステップから焼成ステップの動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1.(AC型)PDP
10.前面パネル
11.前面ガラス基板
14.保護層
20.背面パネル
30.放電空間
141.MgO結晶
142.残留不純物
200.液状原料
503.紫外線照射ランプ
512.O3、O*発生装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜の形成方法、およびガス放電パネルの製造方法に関し、特に表層およびその近傍における結晶性を高めるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の交流面放電型プラズマディスプレイパネル(以下、単に「PDP」という。)について、簡単に説明する。
PDPは、前面パネルと背面パネルとが対向配置され、その間に放電空間が形成されている。そして、前面パネルには、放電空間を臨むように保護層が設けられている。この保護層は、その下層に形成された誘電体層を、放電時におけるイオン衝撃から保護する目的で設けられているものであって、その材料として耐スパッタ性に優れるMgOが用いられている。
【0003】
MgOからなる保護層は、二次電子放出係数が大きく、PDPを低電圧で駆動するのに適している。
この保護層は、通常、真空蒸着法を用いて形成されている。具体的には、MgOペレットなどを蒸着源とし、これを電子銃などを用いて蒸発させて、前面ガラス基板の誘電体上に蒸着させる。このような真空蒸着法により形成する場合には、前面ガラス基板および蒸着源などを真空チャンバーなどの中に入れ、真空雰囲気中で作業を行なう必要がある。
【0004】
ところで、近年では、PDPに大画面化が要望されており、これに伴って保護層の形成に用いる真空チャンバーも大型のものを用いる必要が生じてきている。そのため、PDPの製造には、大きな設備投資が必要となり、結果としてPDPの製造コストも上昇してしまう。
また、真空蒸着法を用いた形成方法では、真空チャンバーの大型化に伴って真空引きのために長時間を必要とし、工程性という面からも問題を有する。これも、PDPのコストを押しあげてしまう要因の一つとなる。
【0005】
そこで、真空チャンバーを用いることなく保護層を形成するための技術が、例えば、特許3007117号公報に開示されている(特許文献1参照)。
この公報には、MgO粉末を含む液状原料を誘電体の表面に薄く塗布し、乾燥、焼成を行なうことで保護層を形成する、という技術が開示されている。この技術を用いれば、保護層を形成する際に真空チャンバーを用いる必要がなく、大型のPDPを製造する場合に、製造コストの低減という面から非常に有効な方法であるといえる。
【0006】
【特許文献1】
特許3007117号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際に上記特許文献1に開示の技術を用いて保護層を形成した場合には、層中におけるMgOの結晶性が低くなってしまう。特に、保護層の表面においてMgOの結晶性が低いPDPにあっては、駆動時における放電開始電圧を高く設定せざるを得ず、駆動電圧を低減しようという際の妨げとなる。
【0008】
また、上記特許文献1の技術では、塗布材料中に含まれるMgO以外の物質、即ち形成後の層中にあって不純物となる物質を焼成だけで除去しようとするものであり、十分とはいえない。特に、表面における不純物の残留比率が高い保護層を備えるPDPでは、放電開始電圧を高める必要が生じる。
さらに、保護層の表面に不純物が高い比率で残留する場合には、駆動中にその不純物が放電空間に放出されてしまうことがある。これによって、PDPの発光性能は、駆動時間の経過とともに劣化してゆく。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜の形成方法およびガス放電パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の薄膜の形成方法は、有機物を含み、焼成することで当該薄膜を構成する結晶となる液状原料を、基板における一方の主表面に塗布する塗布ステップと、塗布ステップにおいて基板に塗布された液状原料を、乾燥させて薄膜前駆体とする乾燥ステップと、乾燥ステップの後に、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第1ガス付加ステップと、第1ガス付加ステップの後に、薄膜前駆体中の有機物が燃焼する温度以上で薄膜前駆体を焼成する焼成ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
この薄膜の形成方法では、乾燥ステップと焼成ステップとの間に設定された第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスの雰囲気に晒すので、焼成ステップの前に薄膜前駆体の表面に残留する不純物を除去することができ、焼成ステップで形成される薄膜内における結晶性が第1ガス付加ステップを有しない場合に比べて優れる。つまり、焼成時における薄膜前駆体中の不純物の存在比率によって薄膜の結晶性が大きく左右されるので、上記形成方法のように焼成ステップの前に第1ガス付加ステップを実施すれば、焼成開始時における薄膜前駆体中の不純物の存在比率を低くしておくことができ、高い結晶性が確保される。
【0012】
また、上記薄膜の形成方法では、第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体の表面上に残留する不純物が除去されるので、形成された薄膜の表面における不純物の残留比率を低く抑えることができる。
従って、この方法では、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜を形成することができる。
【0013】
また、上記薄膜の形成方法では、上述のように乾燥ステップと焼成ステップとの間に加えて、焼成ステップ後に焼成後の薄膜前駆体を酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第2ガス付加ステップを実施する場合、薄膜中における不純物の残留比率をより一層低減することができることから望ましい。これは、乾燥ステップと焼成ステップとの間で第1ガス付加ステップを実施して薄膜前駆体の表面およびその近傍の不純物を除去しても、焼成中に不純物が高い比率で分布する薄膜内部から低い分布の表面に向かって移動してくるが、焼成ステップ中あるいはその後にもう一度ガス付加ステップを実施することによって、表面の不純物を再度除去するためである。
【0014】
また、上記形成方法では、第1ガス付加ステップおよび第2ガス付加ステップの少なくとも一方で薄膜前駆体を加熱するようにしておけば、表面の不純物を効率的に除去することができるので望ましい。
さらに、ガス付加ステップにおいて、酸化促進ガスおよび薄膜前駆体の少なくとも一方に対して、紫外線を照射するようにすれば、酸化促進ガスの活性化あるいは薄膜前駆体(特にその表面部分)の不純物除去の促進が実施できるので望ましい。
【0015】
上記形成方法では、例えば、MgR(R;C、H、O)に対して、アルコール系またはキシレン系の溶媒が添加されてなる液状原料を用いることができる。
上記薄膜の形成方法において、乾燥ステップにおける液状原料の具体的な加熱温度は、100℃以上であり、また、焼成ステップにおける薄膜前駆体の具体的な加熱温度は、350℃以上である。
【0016】
また、本発明に係るガス放電パネルの製造方法は、上記薄膜の形成方法を用いて保護層を形成することを特徴とする。
このガス放電パネルの製造方法では、保護層における表面およびその近傍の不純物の残留比率を低く抑えることができる。従って、上記ガス放電パネルの製造方法では、低電圧駆動が可能なガス放電パネルを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(全体構成)
以下では、ガス放電パネルの一種であるAC型プラズマディスプレイパネル1(以下、「PDP」という。)について、図1を参照しながら説明する。図1は、PDP1の要部を抜き出して図示した要部斜視図である。ここで、PDP1は、40インチクラスのVGAに適合する仕様を有するパネルであるが、本発明は、これに限定を受けるものではない。
【0018】
図1に示すように、PDP1は、前面パネル10と背面パネル20とが、間に間隙をあけて対向配置されている。
前面パネル10の前面ガラス基板11(例えば、厚さ2.6mmのソーダライムガラス)の表面には、銀(Ag)からなる表示電極12(走査電極、維持電極)がストライプ状(間隔は、0.05mm)に形成されている。表示電極12が形成された前面ガラス基板11の面上には、全体を覆うように誘電体ガラス層13(酸化鉛系あるいは酸化ビスマス系ガラス)が形成され、さらにこの上に保護層14が形成されている。保護層14の詳細構造については、後述する。
【0019】
一方、背面パネル20の背面ガラス基板21(例えば、厚さ2.6mmのソーダライムガラス)の表面には、Agからなるアドレス電極22がストライプ状に形成されている。アドレス電極22が形成された背面ガラス基板21の面上には、全体を覆うように誘電体ガラス層23(TiO2を含有する酸化鉛系あるいは酸化ビスマス系ガラス)が形成されている。そして、誘電体ガラス層23の上には、隣り合うアドレス電極22とアドレス電極22との間隙に合わせて隔壁24が突設されている。そして、誘電体ガラス層23と隣り合う2条の隔壁24とで形成される溝部分の壁面には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各蛍光体層25が溝毎に分けて形成されている。
【0020】
各色蛍光体層25は、主成分である蛍光体として、以下のものを備えている。
赤色(R);Y2O3:Eu3+
緑色(G);Zn2SiO4:Mn
青色(B);BaAl12O19:Mn2+
前面パネル10と背面パネル20とは、誘電体保護層14と蛍光体層25とが向かい合うように、且つ、表示電極12とアドレス電極22とが交差する方向に配置され、外周部分がガラスフリットで封着されている。
【0021】
誘電体保護層14と、隔壁24および蛍光体層25とで囲まれる放電空間30には、ヘリウム(He)、キセノン(Xe)、ネオン(Ne)などの不活性ガス成分からなる放電ガスが所定の圧力(例えば、53.2〜79.8kPa)で封入されている。
このような構造を有するPDP1においては、一対の表示電極12と1本のアドレス電極22とが放電空間30を挟んで交差する領域が画像表示にかかるセルに相当することになる。そして、隣り合うR、G、Bの3つのセルで1画素が構成される。
(保護層14の構造)
次に、上記PDP1の構成部位の内、本実施の形態の特徴部分である保護層14の構造について、図2を用いて説明する。
【0022】
図2に示すように、保護層14は、誘電体ガラス層13の面上を覆うように形成されている。保護層14の詳細構造は、図中の右下の拡大部分に示すような構造を有している。つまり、保護層14は、塊状構造を有するMgO結晶141と、その粒界に存在する残留不純物142とから構成されている。
また、保護層14を層の厚み方向に見ると、表層部分14aと層内部14bとに区別される。この内、表層部分14aにおける残留不純物142は、数百(ppm)以下の存在比率で粒界に残留している。これに対して、層内部14bにおける残留不純物142は、数千(ppm)以上の比率で残留している。
(保護層14の形成方法)
上記構成のPDP1は、保護層14を除いて従来から良く知られている方法(例えば、「最新プラズマディスプレイの製造方法」プレスジャーナル社など)を用いて製造することができる。以下では、本実施の形態の特徴であり、従来の製造方法とは異なる保護層14の形成方法について、図3〜6を用いて説明する。
【0023】
図3に示すように、前面ガラス基板11における誘電体ガラス層13に対して、厚み0.7(μm)となるように液状原料を塗布する(塗布ステップS1)。塗布にあたっては、種々の方法を用いることができるが、本実施の形態では、スロットコーター法を用いる。用いた液状原料塗布装置400について、図4を用いて説明する。
【0024】
図4に示すように、液状原料塗布装置400は、先端にスロットオリフィスを有するホッパー401と、液状原料200を加圧するポンプ402と、液状原料200を収納しておくタンク403とから構成されている。このような構成の液状原料塗布装置400を用い、前面ガラス基板11を図面上向かって右方向に移動させながら、ホッパー401から誘電体ガラス層13の表面上に液状原料200を厚み0.6(μm)で塗布してゆく。
【0025】
塗布に用いる液状原料200は、主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製され、粘度10〜100(mPa・s)を有する。液状原料中におけるMgRの混合割合は、5〜20(質量%)の範囲内とする。
図3に戻って、液状原料200が塗布された前面ガラス基板11を、乾燥させ(乾燥ステップS2)、焼成する(焼成ステップS4)のであるが、焼成ステップS4の前後に不純物除去処理を行なう(不純物除去ステップS3、S5)。これら一連のステップは、図5に示す乾燥・焼成装置500内に前面ガラス基板11を収納した状態で実施される。
【0026】
図5に示すように、乾燥・焼成装置500は、反応容器501の内部に台座502と紫外線照射ランプ503が設けられている。台座502には、反応容器501の外に設けられた温度制御装置504に接続されている。
また、紫外線照射ランプ503には、反応容器501の外に設けられたランプ制御装置505に接続されている。
【0027】
反応容器501には、2つのガス供給口506、507と、1つのガス排気口508とが設けられている。この内、ガス供給口506には、間にバルブ509を介した状態で窒素(N2)ボンベ510が接続されている。また、ガス供給口507には、間にバルブ511を介した状態でO3・O*発生装置512が接続されている。O3・O*発生装置512から供給されるガスは、焼成前の薄膜前駆体および焼成後の膜に対して酸化促進ガスとして機能するものであって、オゾン(O3)および酸素ラジカル(O*)の他に、酸素(O2)や他のガス成分も含まれている。
【0028】
また、ガス排気口508は、逆止バルブ513を介して反応容器501内部のガスを外部に放出できるようになっている。図示していないが、逆止バルブ513から延出された排気口514には、排気ガス処理(回収)装置が接続されている。
上記構成を有する乾燥・焼成装置500の台座502の上に上記塗布ステップS1の後の前面ガラス基板11を載置して、上記ステップS2〜S5を経て保護層14の形成を行なうのであるが、これについて図6を用いて説明する。図6は、前面ガラス基板11を台座502上に載置してから保護層14の形成が完了するに至る間の各動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0029】
図6に示すように、台座502の温度は、時間t0において室温のtemp.0であり、これを時間t1に液状原料200の乾燥温度であるtemp.1(例えば、100〜150℃)まで上昇させる。そして、この温度temp.1を時間t2に至るまでの間(例えば、10〜15min.)維持して、液状原料200を乾燥させて、薄膜前駆体とする(上記乾燥ステップS2)。この乾燥ステップS2において、液状原料200中に含まれていたアルコール系あるいはキシレン系の溶媒は、全て蒸発し、上記図5のガス排気口508から装置外へと排出される。逆に言えば、乾燥ステップS2に費やす時間(t2−t1)は、溶媒が完全に蒸発するために必用な時間を予め把握しておき、これを基に設定されるものである。
【0030】
時間t2で乾燥ステップS2が終了した後、台座502の温度を時間t3でtemp.2(例えば、250℃)なるように上昇させてゆく。そして、温度temp.2を、時間t3から時間t4の間(例えば、20min.)維持する(不純物除去ステップS3)。
時間t4で不純物除去ステップS3が終了した後、台座温度を焼成温度であるtemp.3(例えば、350〜450℃)まで上昇させてゆき、このtemp.3を時間t6まで維持し、その後時間t7にtemp.2となるまで温度を降下させる(焼成ステップS4)。これによって、誘電体ガラス層13の上の薄膜前駆体は、内部での結晶化が進み、時間t7の時点で層として形成される。
【0031】
焼成ステップS4が終了した後、時間t7から時間t8の間は、台座502の温度をtemp.2に維持し(不純物除去ステップS5)、時間t8から温度を降下させて時間t9でtemp.0(室温)とする。
N2ガスは、乾燥ステップS2および焼成ステップS4において反応容器501内全体を満たすように供給される。具体的には、N2ボンベ510に接続されたバルブ509は、時間t0で開状態に、時間t2で閉状態にされ、時間t4で再び開状態とされた後に、時間t6で閉状態とされる。
【0032】
一方、O3・O*発生装置512からのO3,O*含有ガスは、時間t3から時間t4の間、および時間t7から時間t8の間で反応容器501内を満たすように供給される。このようにガスを供給するために、O3・O*発生装置512と反応容器501との間に挿設されたバルブ511は、時間t2で開状態に、時間t4で閉状態にされ、時間t6で再び開状態とされた後に、時間t8で閉状態とされる。
【0033】
なお、逆止バルブ513は、常時開状態とされており、反応容器501内に供給されたN2ガスおよびO3,O*含有ガスは、反応容器501内を循環した後、逆止バルブ513を通って排出される。つまり、反応容器501は、真空蒸着法で用いられるような真空容器ではない。
紫外線照射ランプ503は、時間t0から時間t9の間、即ち、乾燥ステップS2開始から焼成ステップS5終了までの間ON状態とされている。紫外線照射ランプ503から照射される紫外線(10mW/cm2)は、前面ガラス基板11上の液状原料200あるいはその乾燥後の薄膜前駆体に対して照射されるとともに、O3・O*発生装置512から供給されるO3,O*含有ガスに対しても照射されるようになっている。これにより、乾燥ステップS2前の液状原料200における表面の不純物を除去でき、また、供給されるO3,O*ガスをより活性な状態とすることができる。
【0034】
本実施の形態に係る保護層14は、上記ステップS1〜S5を経ることによって形成される。
(本実施の形態に係る保護層14の形成方法の優位性)
上記図3に示すように、本実施の形態に係る保護層14の形成方法では、乾燥ステップS2と焼成ステップS4との間に不純物除去ステップS3を実施し、焼成ステップS4の後に再び不純物除去ステップS5を実施しているところに特徴を有している。これら2つの不純物除去ステップS3、S5を実施する目的は、液状原料200あるいは薄膜前駆体の表面およびその近傍における不純物を除去することにある。
【0035】
従来からも保護層14を形成する前に厚膜(例えば、誘電体ガラス層)の表面の不純物を除去するためにO3雰囲気に晒すという方法が用いられることはあったが、これらの方法では、焼成後の厚膜に対しての実施のみであった。つまり、焼成後の厚膜をO3雰囲気に晒すことによって、その表面に残留している有機不純物は、O3により酸化され除去される。
【0036】
本実施の形態の不純物除去ステップS3、S5の内、焼成ステップS4の後に実施する第2不純物除去ステップS5については、上記従来の方法で実施されていたステップと目的および作用の点から同一であるといえる。それに対して、焼成ステップS4の開始前に実施する第1不純物除去ステップS3は、不純物を除去するということ自体は同一であるものの、その実施時期および目的が従来のものとは大きく異なる。これについて、次に説明する。
【0037】
塗布ステップS1で塗布される液状原料200は、上述のように、主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製されるものである。この内、アルコール系またはキシレン系の溶媒については、乾燥ステップS2で完全に除去することができるが、主原料中のR、具体的には、炭素(C)や水素(H)などが有機物の状態で薄膜前駆体中に残留してしまうことになる。仮に、このままの状態で焼成ステップS4を実施してしまうとすれば、残留する不純物によって膜中の結晶化が阻害される。つまり、得られる保護層14では、MgOの結晶性が劣ることになる。
【0038】
これに対して、上記実施の形態では、焼成ステップS2の後に第1不純物除去ステップS3を実施しているので、薄膜前駆体の少なくとも表面およびその近傍の不純物を除去することができ、焼成ステップS4において結晶化を阻害する要因を排除することができる。よって、層中のMgOが結晶性に優れた保護層14を有するPDP1は、低電圧での駆動が可能である。
【0039】
また、上記特許文献1に開示された技術を用いて保護層を形成した場合には、層全体にわたって酸素欠損が生じてしまうが、上記実施の形態のように焼成ステップS4の後にO3、O*含有ガスを供給することにより、少なくとも層表面およびその近傍における酸素欠損の量を低減することができる。これは、酸素欠損が生じた部分に供給されたガス中の酸素元素が補填されるためである。これも、PDPの放電を安定化させる上で効果を奏する。
【0040】
焼成ステップS4の後の第2不純物除去ステップS5を実施するのは、焼成中に膜内部から表面に向けて移動してくる不純物を確実に除去するためである。
さらに、上記実施の形態では、乾燥ステップS2〜第2不純物除去ステップS5の間中、紫外線を照射している。これにより、液状原料200および薄膜前駆体の表面およびその近傍における不純物の分解除去が促進されるので、上記のように低い焼成温度でも十分に薄膜前駆体を焼成して保護層14とすることができる。また、紫外線は、供給されたO3、0*ガスを活性化する働きもする。
【0041】
従って、上記実施の形態に係る保護層14の形成方法では、真空蒸着法を用いなくても、結晶性に優れ、且つ少なくとも表面およびその近傍の残留不純物が少ない保護層14を形成することができる。この形成方法を用いて作製されるPDP1は、コストが低く抑えられ、且つ低電圧で駆動が可能である。
なお、不純物の除去という目的からは、第1不純物除去ステップS3で供給したO3、O*を焼成ステップS4でも引き続き供給してもよいが、本発明の実施の形態に係る製造方法では、第1不純物除去ステップS3で供給したO3、O*を、焼成ステップS4を実施する前に一旦容器外に除去している。これは、焼成ステップS4を実施する前にO3、O*含有ガスを容器外に除去することで、酸素欠損ができ易い状態とし、焼成ステップS4におけるMgOの結晶化を阻害しないようにするためである。
(その他の事項)
なお、上記実施の形態では、液状原料200として主原料であるMgR(R;C、H、O)を、アルコール系またはキシレン系の溶媒で溶いて作製されたものを用いたが、形成後の保護層中に微量の珪素(Si)などが存在するように相当する元素を液状原料中に添加しておいても良い。保護層は、Siの微量含有によって二次電子放出係数を最適なレベルに設定することができる(例えば、特開平10−334809号公報などに開示。)が、本発明の薄膜の形成方法では、このような保護層を、低い製造コストで形成することができる。
【0042】
また、上記実施の形態では、PDPを例にとり説明したが、本発明の薄膜の形成方法は、PDPの保護層14のみを対象とするものではなく、液状原料(ペースト状原料も含む。)を塗布し、焼成することによって薄膜を形成するものに対して広く適用することが可能である。
また、上記実施の形態では、焼成ステップS4の前後2回に分けて不純物除去ステップS3、S5を実施したが、少なくとも焼成ステップS4の前に実施すれば、焼成だけで不純物を除去する従来の形成方法に比べて高い効果を得ることが可能である。
【0043】
さらに、上記実施の形態における使用材料の種類、寸法、形成条件などは、本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明がこれに限定を受けないことは明らかである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜の形成方法では、乾燥ステップと焼成ステップとの間に設定された第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスを含む雰囲気に晒すので、焼成ステップの前に薄膜前駆体の表面に残留する不純物を除去することができ、焼成ステップで形成される薄膜内における結晶性が第1ガス付加ステップを有しない場合に比べて優れる。
【0045】
また、上記薄膜の形成方法では、第1ガス付加ステップにおいて、薄膜前駆体の表面上に残留する不純物が除去されるので、形成された薄膜の表面における不純物の残留比率を低く抑えることができる。
従って、この方法では、製造コストを低く抑えることができるとともに、少なくとも表面の結晶性が高く、不純物の残留比率が低い薄膜を形成することができる。
【0046】
また、本発明に係るガス放電パネルの製造方法では、上記薄膜の形成方法を用いて保護層を形成することとするので、保護層における表面およびその近傍の不純物の残留比率を低く抑えることができる。従って、上記ガス放電パネルの製造方法では、低電圧駆動が可能なガス放電パネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るPDP1の要部斜視図(一部断面図)である。
【図2】図1における前面パネル10の保護層14の拡大図である。
【図3】保護層14形成のための詳細工程図である。
【図4】液状原料塗布装置400を示す概略図である。
【図5】乾燥・焼成装置500を示す概略図である。
【図6】本実施の形態に係る乾燥ステップから焼成ステップの動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1.(AC型)PDP
10.前面パネル
11.前面ガラス基板
14.保護層
20.背面パネル
30.放電空間
141.MgO結晶
142.残留不純物
200.液状原料
503.紫外線照射ランプ
512.O3、O*発生装置
Claims (6)
- 有機物を含み、焼成することで当該薄膜を構成する結晶となる液状原料を、基板における一方の主表面に塗布する塗布ステップと、
前記塗布ステップにおいて基板に塗布された液状原料を、乾燥させて薄膜前駆体とする乾燥ステップと、
前記乾燥ステップの後に、前記薄膜前駆体をオゾンおよび酸素ラジカルの少なくとも一方からなる酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第1ガス付加ステップと、
前記第1ガス付加ステップの後に、前記有機物が燃焼する温度よりも高い温度で前記薄膜前駆体を焼成する焼成ステップとを有する
ことを特徴とする薄膜の形成方法。 - 前記焼成ステップの後に、焼成後の前記薄膜前駆体を、前記酸化促進ガスを含む雰囲気に晒す第2ガス付加ステップを実施する
ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜の形成方法。 - 前記第1ガス付加ステップおよび第2ガス付加ステップの少なくとも一方では、前記薄膜前駆体を加熱する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜の形成方法。 - 前記第1ガス付加ステップおよび第2ガス付加ステップの少なくとも一方では、前記酸化促進ガスおよび薄膜前駆体の少なくとも一方に対して、紫外線を照射する
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の薄膜の形成方法。 - 前記乾燥ステップでは、前記液状原料を100℃以上に加熱し、
前記焼成ステップでは、前記薄膜前駆体を350℃以上で焼成する
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の薄膜の形成方法。 - 一対の基板が、その間に放電空間を有するように対向配置され、前記放電空間を臨むように保護層を有する構成のガス放電パネルを製造する方法において、
請求項1から5の何れかに記載の薄膜の形成方法を用いて、前記保護層を形成する
ことを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
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- 2003-06-24 JP JP2003180048A patent/JP2005019101A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8114705B2 (en) | 2008-05-30 | 2012-02-14 | Fujifilm Corporation | Electrically-conductive inorganic coating, method for producing the coating, circuit board, and semiconductor apparatus |
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