JP2005019035A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックの排熱を効率良く利用して好適な改質を行える燃料改質機構を備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタック3を構成し、ハウジング内に収納する。中心角θにおいて少なくとも90°以上に亘る前記燃料電池スタック3の周囲に、単数もしくは複数の燃料改質機構30を配設する。燃料改質機構30が複数の場合は、全体で燃料電池スタック3の周方向に所定の範囲が得られれば良い。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部改質式の燃料電池に関し、詳しくは、燃料電池スタックの排熱を効率良く利用して好適な改質が行える燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体酸化物形燃料電池は、第三世代の発電用燃料電池として開発が進んでいる。現在、固体酸化物形燃料電池は、円筒型、モノリス型、および平板積層型の3種類が提案されており、何れも酸化物イオン伝導体から成る固体電解質を空気極層と燃料極層との間に挟んだ積層構造を有する。この積層体から成る発電セルとセパレータを交互に積層することにより燃料電池スタックが構成される。
【0003】
発電セルには、空気極側に酸化剤ガスとしての酸素(空気)が、燃料極側に燃料ガス(H、CO、CH 等)が供給される。空気極と燃料極は、ガスが固体電解質との界面に到達することができるように、いずれも多孔質とされている。空気極側に供給された酸素は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、この部分で、空気極から電子を受け取って酸化物イオン(O2−)にイオン化される。この酸化物イオンは、燃料極の方向に向かって固体電解質層内を拡散移動する。燃料極との界面近傍に到達した酸化物イオンは、この部分で、燃料ガスと反応して反応生成物(HO、CO等)を生じ、燃料極に電子を放出する。
【0004】
燃料に水素を用いた場合の電極反応は次のようになる。
空気極: 1/2 O+ 2e → O2−
燃料極: H+ O2− → HO+2e
全体 : H+ 1/2 O → H
【0005】
ところで、燃料電池に使用される燃料ガスは天然ガス(メタンガス)等の炭化水素化合物(原燃料と言う)であるため、実際はこの原燃料を水素を主成分とする燃料ガスに改質してから使用する必要がある。改質の方法として、原燃料が炭化水素系の気体燃料や液体燃料の場合、通常は水蒸気改質法が用いられている。
【0006】
例えば、メタンガスを原燃料とする改質反応は次のようになる。
脱硫されたメタンガスは、改質器で水蒸気を加えられて、水素と一酸化炭素になる。この改質反応は吸熱反応であって、温度は650〜800℃程の高温となる。
CH +HO→3H+CO
この時、生成された一酸化炭素は、さらに水蒸気と反応して水素と二酸化炭素に変わる。
CO+HO→H+CO
【0007】
従来より、燃料電池の改質方法として、外部に改質器を設置する外部改質法や高温の燃料電池スタックの内部に直接改質機構を組み込んだ内部改質法が知られている。水蒸気改質反応が吸熱反応であることから、改質反応のための熱を供給する必要がある外部改質法は発電効率が悪く燃料電池の改質機構には不向きであり、発電時に燃料電池より発生する熱の一部を改質反応の吸熱反応に利用できる効率的な内部改質法が注目されている。
既述したように、改質反応は吸熱反応であり、正常な改質反応を行うには改質触媒を少なくとも640℃以上、望ましくは700℃以上に加熱する必要があることから、内部改質式の燃料電池スタックでは、改質用の熱エネルギーとしてスタックからの高温排熱が利用されている。
【0008】
尚、燃料電池スタックからの排熱を回収して反応ガス(燃料ガス、空気)の予熱や改質反応等に有効利用する技術として特許文献1が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開昭62−283570号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、固体酸化物形燃料電池を例にとると、作動温度が1000℃前後の高温型固体酸化物形燃料電池では、改質に要する熱エネルギーを回収するのは比較的容易であるが、作動温度が700℃前後の低温作動型の固体酸化物形燃料電池の場合は、先の高温型に比べて排出される熱エネルギー量も少ないため、十分な熱回収が行われないと改質反応が不十分になる恐れがある。改質不十分であると、メタン(未改質ガス)からの炭素析出で電池性能が急激に低下したり、発電セル内にメタンが導入されると吸熱反応による熱応力で燃料極が剥離し、寿命が短くなるといった弊害が生じる。
【0011】
従って、上記した弊害を無くして安定した発電性能を得るには、燃料電池から放出される余剰エネルギー(排熱)をいかに効率良く回収し、そして発電反応に使用するかが大きな課題となっている。
【0012】
本発明は、このような従来からの課題に鑑みて成されたもので、燃料電池スタックの排熱を効率良く利用して好適な改質を行える燃料改質機構を備えた燃料電池を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の本発明は、発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタックを構成し、ハウジング内に収納すると共に、運転時に当該燃料電池スタック内へ反応用ガスを供給して発電反応を生じさせる内部改質式の燃料電池において、中心角において少なくとも90°以上に亘る前記燃料電池スタックの周囲に、単数もしくは複数の燃料改質機構を配設したことを特徴としている。
本構成では、燃料改質機構は燃料電池スタックの側部からの放射熱を有効に受熱でき、十分な改質温度(640〜800℃)にて燃料改質が行われる。燃料改質機構が複数に分割されている場合は、トータルで燃料電池スタック周方向に所定の範囲が得られていれば良い。
【0014】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の燃料電池において、前記ハウジング内に複数の燃料電池スタックが同一円上に収納されており、各々燃料電池スタックの対向面側に前記燃料改質機構を配設したことを特徴としている。
本構成では、複数の燃料電池スタックに囲まれて放射熱の熱溜まりとなった中心部分に各燃料改質機構が配置されているため、燃料改質機構は放射熱を有効に受熱できる。
【0015】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2の何れかに記載の燃料電池において、前記燃料改質機構において、導入される燃料ガスの上流部分の改質触媒層を下流部分より薄くしたことを特徴としている。
改質反応にあっては、反応初期の吸熱量は多く、反応が進むに連れて吸熱量が減少する。本構成では、吸熱反応の盛んな燃料ガスの上流部分において触媒層を薄くすることにより、触媒層対する単位面積当たりの受熱量を大きくし、改質反応の効率化を図った。
【0016】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の燃料電池において、前記燃料改質機構の改質触媒としてペレット触媒を用いることを特徴としている。
【0017】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の燃料電池において、前記燃料改質機構の改質触媒としてハニカム触媒を用いることを特徴としている。
触媒をハニカム(蜂の巣)構造にすることにより、上記したペレット触媒に比べて高表面積、低圧力損失が実現でき、より効率的な改質反応が得られる。
【0018】
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1から請求項5までの何れかに記載の燃料電池において、前記燃料改質機構の外側に改質用の水蒸気を得るための水気化器を配設したことを特徴としている。
高温の水蒸気を生成するには、高熱よりも寧ろ多量の熱量が必要であり、水気化器はハウジング内にあって、燃料電池スタックより距離をおいた燃料改質機構の後方部に配置するのが適当である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0020】
図1は本発明が適用された固体酸化物形燃料電池の内部構成を示し、図2は燃料電池スタックの要部概略構成を示し、図3は発電反応室内における燃料改質機構の配置を示し、図4は燃料改質機構の構造を示し、図5は複数の燃料電池スタックを用いた固体酸化物形燃料電池の概略構成を示す。
【0021】
先ず、図1に基づいて固体酸化物形燃料電池の構成を説明する。
図1において、符号1は固体酸化物形燃料電池(燃料電池モジュール)、符号2は内壁に断熱材27を層状に付装した円筒状のハウジング、符号3は積層方向を縦にして燃料電池モジュール1の中央に配置された燃料電池スタックである。この燃料電池スタック3は、固体電解質層4の両面に燃料極層5および空気極層(酸化剤極層)6を配した発電セル7と、燃料極層5の外側の燃料極集電体8と、空気極層6の外側の空気極集電体(酸化剤極集電体)9と、各集電体8、9の外側のセパレータ10を順番に積層した構造を有する筒状体である。
【0022】
ここで、固体電解質層4はイットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)等で構成され、燃料極層5はNi、Co等の金属あるいはNi−YSZ、Co−YSZ等のサーメットで構成され、空気極層6はLaMnO、LaCoO等で構成され、燃料極集電体8はNi基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、空気極集電体9はAg基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、セパレータ10はステンレス等で構成されている。
【0023】
また、燃料電池スタック3の側方には、各セパレータ10の燃料通路26(図2参照)に接続管11を通して燃料ガスを供給する燃料用マニホールド13と、各セパレータ10の酸化剤通路25(図2参照)に接続管12を通して酸化剤ガスとしての空気を供給する酸化剤用マニホールド14とが、発電セル7の積層方向に延在して設けられている。
【0024】
また、マニホールド13、14の外周側には、各マニホールド13、14につながる燃料ガス予熱管15、酸化剤ガス予熱管16や、各予熱管15、16および燃料電池スタック3を予熱するヒータ20等が配設されている。ヒータ20および予熱管15、16は、ハウジング2の内部に収容されており、ハウジング2内の各予熱管15、16に外部の燃料ガス供給管17、酸化剤ガス供給管18がそれぞれ接続されている。
【0025】
また、この固体酸化物形燃料電池1は、発電セル7の外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造とされており、運転時には、図2に示すように、燃料通路26および酸化剤通路25を通してセパレータ10の略中心部から発電セル7に向けて供給される燃料ガスおよび酸化剤ガス(空気)を、発電セル7の外周方向に拡散させながら燃料極層5および空気極層6の全面に良好な分布で行き渡らせて発電反応を生じさせると共に、発電反応で消費されなかった残余の高温ガスを、発電セル7の外周部から外に自由に放出するようになっている。また、ハウジング2には、その内部空間、即ち、発電反応室21に放出された余剰ガスを装置の外部に排出するための排気管22a、22bが設けられている。
【0026】
ところで、本実施形態では、図3に示すように燃料電池スタック3の周囲に燃料改質機構30が燃料電池スタック3の高さ方向に配設されている。この燃料改質機構30は、未改質の燃料ガスが導入される中央部の箱形第1改質器31と、第1改質器31の両側に配置される一対の箱形第2改質器32とで構成されており、これら改質器31、32が燃料電池スタック3の円周に沿う円弧状に位置決めされてベース38の上に固定されている。
そして、第1改質器31と左右の第2改質器32とは、それぞれ配管33によって接続されており、第1改質器31に導入された未改質の燃料ガスが第1改質器31を通過後、この配管33を通して両側の第2改質器32、32に導入されるように構成されている。尚、第1改質器31のガス導入口39は図示しない配管により燃料ガス予熱管15に接続され、第2改質器32、32の出口35、35は、図示しない配管により燃料用マニホールド13に接続されている(図1参照)。
【0027】
図4に示すように、第1改質器31および一対の第2改質器32は共に箱体の内部がじゃま板36によって厚さ方向に複数仕切られてその高さ方向に幾重にも上下するガス流路37を形成しており、ガス流路37の内部には、図示しないペレット触媒(粒状の担体の表面に活性成分として、例えば、Ni系またはRu系の炭化水素触媒を分散して付着させたもの)が充填されて、上記した燃料改質機構30を構成している。
【0028】
また、第1改質器31は、第2改質器32に比べて薄箱構造と成されて、熱放射方向に対する内部触媒層の厚みが第2改質器32の触媒層よりも薄くなるようにしてある。
これは、次のような理由によるものである。即ち、燃料ガスの改質反応は吸熱反応であって、反応初期は吸熱反応のための多量の熱エネルギーを必要とし、改質反応が進むに連れて吸熱量は指数関数的に減少する。そこで、吸熱反応の盛んな第1改質器31内の触媒層を薄くすることにより、触媒層における単位面積当たりの受熱量を大きくし、改質反応の効率化を図ったものである。
【0029】
また、改質器31、32の改質触媒として上記したペレット触媒の他、ハニカム触媒を用いることができる。触媒自体をハニカム(蜂の巣)構造とすれば、ペレット触媒を使用した場合のようなじゃま板36による流路形成は不要であり、ハニカム構造をそのままガス流路として利用できる。これにより、ペレット触媒を使用した場合に比べ、改質器において高表面積、低圧力損失が実現でき、より効率的な改質反応が得られることになる。
尚、ハニカム触媒の場合、改質器内のSV(SV:反応ガス体積流量/触媒体積)を、良好な改質反応が得られる500h−1 以上を確保できるように、ハニカムの開口径やサイズが設定されている。
【0030】
本実施形態の燃料改質機構30は燃料電池スタック3からの放射熱を効率良く受熱できるよう、燃料電池スタック3の周方向の所定領域をカバーするように配置されている。具体的には、燃料電池スタック3の中心角θにおいて少なくとも90°以上、より好ましくは120℃以上カバーできるように燃料改質機構30が配置されている。尚、燃料改質機構30が、単数のみならず、図3、図4に示すような分割構造であったり、複数の燃料改質機構30が配設される場合も含め、トータル的に上記範囲(中心角θにおいて少なくとも90°以上)が確保できればどのような構造であっても良い。
【0031】
一方、この燃料改質機構30が燃料電池スタック3の周囲を囲み過ぎると、逆に燃料電池スタック3からの熱発散が阻害され、電池内温度が発電反応温度以上に上昇して発電に支障を来すという弊害が生じる恐れがある。このため、本発明では、燃料電池スタック内部、すなわち、発電セル7内において適正な発電反応温度が維持できるよう、燃料改質機構30のサイズや配置を考慮して、上記範囲が設定されている。
【0032】
次に、図5はハウジング内に複数の燃料電池スタック3を配設した高出力型の固体酸化物形燃料電池1の場合である。本実施形態では、ハウジング内に3個の燃料電池スタック3が同一円上に各々120°の間隔をもって配置されており、且つ、それぞれの燃料電池スタック3の対向側面側に図4で示した燃料改質機構30を配設した構成と成している。
【0033】
燃料電池スタック3に囲まれた中心部分は放射熱の熱溜まりとなっており、燃料改質機構30は当燃料電池スタック3からの放射熱はもとより、対向する他の燃料電池スタック3からの放射熱も有効に受熱し、内部の炭化水素触媒を加熱することができる。
【0034】
また、発電反応室21内において、各燃料改質機構30に対応し、その後方部となる断熱材層27の壁部に接近した箇所に改質用の高温水蒸気を得るための水気化器34が配設されている。水気化器34は発電反応室21の中央部分から放射される熱を受熱して高温水蒸気を生成し、未改質の燃料ガスと共に第1改質器31に導入されるように構成されている。
高温水蒸気の生成には、高熱よりも寧ろ多量の熱量が必要である。従って、水気化器34は発電反応室内にあって、多量の熱量を吸収できるよう燃料電池スタック3より距離をおいて配置した方が効率的な水気化が行える。
【0035】
上記構成の燃料改質機構30において、運転時には燃料ガスである炭化水素ガス(CH )と水気化器34からの高温水蒸気の混合ガスがガス導入口39より第1改質器31に導入される。尚、図1においては、燃料ガス予熱管15から予熱された燃料ガスが供給される。この混合ガスは第1改質器31内にて二手に分かれ、各々ガス流路37を流通する過程で炭化水素触媒に接触して水蒸気改質法による炭化水素ガスの改質反応が行われる。
【0036】
この改質反応は吸熱反応であって、改質反応に必要な熱(例えば、650〜800℃)は、燃料電池スタック3からの排熱を受熱して得られる。燃料改質機構30は燃料電池スタック3の周囲方向の受熱に好適な所定範囲に配置されているので、改質反応の吸熱反応に必要とされる十分な熱エネルギーを効率良く得ることができる。
また、改質初期は吸熱量も多く大量の熱量を要するが、未改質の燃料ガスが導入される第1改質器31の触媒層は薄く形成されていて触媒層における単位面積当たりの受熱量は大きいものであるから十分な改質反応が行われる。
【0037】
第1改質器3で改質された燃料ガスは左右の出口より配管33、33を通して第2改質器32、32に導入され、第2改質器32内を流通する過程で炭化水素触媒に接触してさらに改質される。但し、第2改質器32に導入された改質ガスは改質反応が進んでおり、吸熱量も第1改質器31での反応に比べて減少している。
第2改質器32の改質反応で得られた水素リッチな改質ガス(H 、CO、CO )は、第2改質器32の出口35、35より図示しない配管を通して図1に示す燃料用マニホールド13に誘導され、ここから各接続管11を通して各セパレータ10の側部に導入される。図2に示すように、改質ガスはさらにセパレータ10の側面から燃料通路26を通して燃料極側に吐出し、燃料極集電体8内を拡散移動して燃料極層5に達し、発電反応が行われる。
【0038】
以上、本実施形態では、ジルコニア等の固体酸化物を電解質とする固体酸化物形燃料電池(SOFC)について説明したが、これに限るものではなく、燐酸を電解質とする燐酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩を電解質とする溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、或いは、イオン交換膜を電解質とする固体高分子形燃料電池(PEFC)等についても勿論適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、燃料電池スタックの側部からの放射熱を有効に受熱し、十分な改質温度にて好適な燃料改質が行われるようになる。このように、従来余剰エネルギーとして外部に放出されていた熱を有効に利用することができ、発電システムの効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された固体酸化物形燃料電池の内部構成を示す断面図。
【図2】燃料電池スタックの要部概略構成図で、運転時のガスの流れを示す。
【図3】燃料改質機構の配置を示す図。
【図4】燃料改質機構の構造を示す図。
【図5】複数の燃料電池スタックを用いた固体酸化物形燃料電池の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 燃料電池(固体酸化物形燃料電池)
2 ハウジング
3 燃料電池スタック
7 発電セル
10 セパレータ
30 燃料改質機構(改質器)
34 水気化器

Claims (6)

  1. 発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタックを構成し、ハウジング内に収納すると共に、運転時に当該燃料電池スタック内へ反応用ガスを供給して発電反応を生じさせる内部改質式の燃料電池において、
    中心角において少なくとも90°以上に亘る前記燃料電池スタックの周囲に、単数もしくは複数の燃料改質機構を配設したことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記ハウジング内に複数の燃料電池スタックが同一円上に収納されており、各々燃料電池スタックの対向面側に前記燃料改質機構を配設したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記燃料改質機構において、導入される燃料ガスの上流部分の改質触媒層を下流部分より薄くしたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の燃料電池。
  4. 前記燃料改質機構の改質触媒としてペレット触媒を用いることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の燃料電池。
  5. 前記燃料改質機構の改質触媒としてハニカム触媒を用いることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の燃料電池。
  6. 前記燃料改質機構の外側に改質用の水蒸気を得るための水気化器を配設したことを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の燃料電池。
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