JP2010238454A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】システムは、蒸発部20と、改質部22と、燃料電池1と、蒸発部20に改質水を供給する改質水供給通路41を形成する改質水供給配管410と、燃料原料を改質部22に供給する燃料原料供給通路51を形成する燃料原料供給配管510と、断熱材料で形成された断熱壁30とを有する。断熱壁30の内側表面31および外側表面33に改質水供給配管410が並走されつつ断熱壁30に埋設されている。
【選択図】図1
Description
図1〜図3は実施形態1を示す。本実施形態に係る燃料電池システムは、(i)改質水を水蒸気化させる蒸発部20と、(ii)蒸発部20に連通するように設けられ、蒸発部20で生成された水蒸気により燃料原料を水蒸気改質させてアノードガスを生成させる改質部22と、(iii)改質部22で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する固体酸化物形の燃料電池で形成されたスタック1と、(iv)蒸発部20に改質水を供給する改質水供給通路41を形成する改質水供給配管410と、(v)水蒸気改質される燃料原料を蒸発部20を介して改質部22に供給する燃料原料供給通路51を形成する燃料原料供給配管510と、(vi)スタック1、および蒸発部20の外側を断熱のため覆う断熱材料で形成された断熱壁30とを有する。図1は、便宜上、改質水供給通路41を形成する改質水供給配管410を示すものの、他の配管を示さない。
このように生成された水素は燃焼部23で燃焼される。未反応の酸素は燃焼部23に供給されて支燃ガスとして使用される。本実施形態によれば、改質水供給配管410および燃料原料供給配管510は、断熱壁30の内部において互いに熱交換可能に接近しつつ並走していることが好ましい。この場合、スタック1の発電運転中において、改質水供給配管410を流れる改質水の温度が高いときには、燃料原料供給配管510を流れるガス状の燃料原料と改質水供給配管410の改質水との熱交換を期待することができる。故に、改質水供給配管410を流れる改質水が蒸発部20に流れる前に、改質水供給配管410において過剰に沸騰することを抑制させるのに有利である。
図4は実施形態2を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。並走配管29m,410m,510mは断熱壁30の内部において互いに並走されている。断熱壁30の厚み方向(矢印ta方向)において、内側表面31から外側表面33に向けて、燃料原料供給配管510の並走配管510m、改質水供給配管410の並走配管410m、空気配管29の並走配管29mの順に配置されている。この場合、改質水供給配管410の並走配管410mは実施形態1の場合よりも内側表面31に近づいている。このため、スタック1の発電運転が停止されたときであっても、スタック1から受熱し、改質水供給配管410の保温性が確保され、寒冷地または冬季などにおいても、改質水供給配管410における凍結が抑制されている。このため、スタック1の発電停止から長時間経過したとしても、断熱壁30の余熱により、改質水供給配管410を凍結開始温度以上に長時間にわたり保温することができる。例えば、夜間においてスタック1の発電運転を停止させたときであっても、翌朝の次回の起動時まで、断熱壁30の余熱により、改質水供給配管410を凍結開始温度以上に長時間にわたり保温することができる。このため改質水供給配管410に改質水が残留する場合においても、寒冷地または冬季などにおいて、改質水供給配管410に残留する改質水の凍結を長時間にわたり抑制することができ、スタック1の次回の起動を良好に実施できる。
図5は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。並走配管29m,410m,510mは断熱壁30の内部において互いに並走されている。改質水供給配管410は断熱壁30の内部において、改質水供給配管410の並走配管410mは、金属等の伝熱材料で形成されている伝熱部材350を介して燃料原料供給配管510の並走配管510mおよび空気配管29の並走配管29mに隣設されている。伝熱材料としては、伝熱性が良好な金属またはセラミックス(例えば窒化アルミニウム,炭化珪素、アルミナ)が好ましい。伝熱部材350は、断熱壁30の内部において改質水供給配管410の並走方向に沿って延設されている。この場合、改質水供給配管410、燃料原料供給配管510および空気配管29の熱伝達面積が確保される。燃焼火炎34の火力が強いときであっても、改質水供給配管410における改質水の沸騰を抑制するのに有利である。この場合、スタック1の発電運転中において、燃料原料供給配管510にガス状の燃料原料が流れると、改質水供給配管410を流れる改質水と熱交換できる。故に、スタック1の発電運転中において、燃料原料供給配管510を流れるガス状の燃料原料を蒸発部20の上流において予熱できるばかりか、改質水供給配管410を流れる改質水が蒸発部20に流れる前に改質水供給配管410において過剰に沸騰することを抑制させるのに有利である。
図6は実施形態4を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。改質水供給配管410は断熱壁30の内部において、断熱壁30の厚み方向(矢印ta方向)と交差する方向(矢印tc方向,内側表面31および外側表面33と平行な方向)において、改質水供給配管410は燃料原料供給配管510および空気配管29に隣設されている。この場合、図6から理解できるように、断熱壁30の厚みを抑制させるのに有利である。ここで、燃料原料供給配管510と改質水供給配管410とは互いに熱交換可能となるように隣設しつつ接近している。このため、燃料原料供給配管510にガス状の燃料原料が流れると、改質水供給配管410を流れる改質水と熱交換できる。故に、スタック1の発電運転において、改質水供給配管410を流れる改質水が蒸発部20に流れる前に改質水供給配管410において過剰に沸騰することを抑制させるのに有利である。
図7は実施形態5を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。断熱壁30の厚み方向(矢印ta方向)において、内側表面31から外側表面33に向けて、改質水供給配管410、燃料原料供給配管510、空気配管29の順に配置されている。この場合、改質水供給配管410は断熱壁30の内側表面31に近づいている。このため、スタック1の発電運転が停止されたときであっても、改質水供給配管410は高温状態のスタック1および燃焼部23からの放熱を受ける。故に、寒冷地や冬季等においても、スタック1の発電運転が停止されている場合であっても、改質水供給配管410の温度および保温性が長時間にわたり確保され、故に、改質水供給配管410に残留する改質水の凍結抑制に貢献できる。この場合においても、スタック1の発電運転中において、燃料原料供給配管510にガス状の燃料原料が流れると、改質水供給配管410を流れる改質水との熱交換を期待できる。故に、スタック1の発電運転において、改質水供給配管410を流れる改質水が蒸発部20に流れる前に改質水供給配管410において過剰に沸騰することを抑制させるのに有利である。
図8は実施形態6を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。断熱壁30の厚み方向(矢印ta方向)において、内側表面31から外側表面33に向けて、燃料原料供給配管510、改質水供給配管410、空気配管29の順に配置されている。この場合、実施形態1の場合に比較して、改質水供給配管410は断熱壁30の内側表面31に近づいている。このため、スタック1の発電運転が停止されたときであっても、改質水供給配管410はスタック1および燃焼部23からの放熱を受けることができる。故に、改質水供給配管410の保温性が長時間にわたり確保され、改質水供給配管410に残留する改質水の凍結抑制に貢献できる。
図9は実施形態7を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。スタック1、蒸発部20、改質部および断熱壁30を収容する外箱200が設けられている。外箱200は、(i)スタック1、蒸発部20、改質部22および断熱壁30を収容すると共にスタック1、蒸発部20、改質部22および断熱壁30からの放熱を受ける上室として機能する第1室201と、(ii)スタック1の発電運転に関連する補機(例えば水精製器40およびタンク44)を収容すると共に発電運転停止時において第1室201よりも温度が低くなる下室として機能する第2室202と、(iii)第1室201および第2室202を仕切る仕切壁203とを有する。
図10は実施形態8を示す。本実施形態は前記した実施形態と共通する構成および共通する作用効果を有する。図10に示されるように、改質水供給配管410および燃料原料供給配管510は二重巻二重管構造とされている。二重巻二重管構造において、改質水供給配管410は内側に同心的に配置されており、燃料原料供給配管510は外側に同心的に配置されている。このためスタック1の発電運転において、燃料原料供給配管510にガス状の燃料原料が流れると、改質水供給配管410を流れる改質水と効率よく熱交換することができる。故に、スタック1が発電運転しているとき、改質水供給配管410を流れる改質水が蒸発部20に流れる前に改質水供給配管410において過剰に沸騰することを抑制させるのに有利である。更に燃料原料供給配管510を流れるガス状の燃料原料を予熱させることも期待できる。
図11は実施形態9を示す。本実施形態は、固体酸化物形の燃料電池システムに適用している。図11は固体酸化物形の燃料電池システムの概念を示す。本実施形態は、空気配管(図示せず),改質水供給配管410および燃料原料供給配管510は壁部30aで合流せずに、蒸発部20において合流する方式を採用している。燃料電池システムは、図11に示すように、基本的には、固体酸化物形のスタック1と、改質器2と、制御部100と、筐体9とを有する。更に、燃料電池システムは、筐体9の内部において、改質水系4と、燃料原料供給系5、カソードガス供給糸6、貯湯系7とを有する。
燃料電池モジュール3は、外箱として機能する筐体9の内部に収容されており、断熱材で形成された容器状の断熱壁30を有しており、断熱壁30の内部にスタック1および改質器2を燃焼部23を介して収容して形成されている。断熱壁30は殻状をなしており、壁部30a,30b,30c,30dを有する。断熱壁30としては、繊維状、面状またはブロック状の断熱材料を被覆させて形成しても良く、要するに断熱性を有すれば良い。
CH4+H2O→3H2+CO
生成されたアノードガスは、アノードガス通路14およびアノードガスマニホルド13を介して、スタック1のアノード11の入口に供給されて発電に使用される。またカソードガスポンプ62が駆動しているため、筐体9の外部の外気がカソードガスとして除塵フィルタ61およびカソードガス供給通路60を介してスタック1のカソード12の入口に供給される。これによりスタック1は発電する。
COが含まれている場合には、CO+O2−→CO2+2e−
(3)…1/2O2+2e−→O2−
発電反応後のアノードオフガスおよびカソードオフガスは、スタック1の上方の燃焼部23に排出され、燃焼火炎24を燃焼部23において形成する。燃焼した後のアノードオフガスおよびカソードオフガスは、燃焼排気ガスとなり、熱交換器74および逃がし弁78を経て排気通路75の先端の排気口76から筐体9の外部に放出される。燃焼排気ガスに含まれる水分が凝縮した凝縮水は、熱交換器74から導出される凝縮水通路77から水精製器40に供給され、水精製器40で精製される。精製された水は、貯水タンク44に改質水44wとして貯留される。
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。スタック1は平板のアノード、カソードを組み付けて形成された平板積層構造であるが、これに限らず、チューブ型でも良い。燃料電池の電解質は固体酸化物形に限定されず、リン酸形、溶融炭酸塩形でも良い。上記した記載から次の技術的思想を把握できる。
Claims (5)
- 燃焼火炎で加熱され改質水を水蒸気化させる蒸発部と、
前記蒸発部に連通するように且つ燃焼火炎で加熱されるように設けられ、前記蒸発部で生成された水蒸気により前記燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質部と、
前記改質部で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池と、
前記蒸発部に改質水を供給する改質水供給配管と、
水蒸気改質される前記燃料原料を前記改質部に供給する燃料原料供給配管と、
少なくとも前記燃料電池および前記改質部の外側を断熱のため覆う断熱材料で形成され内側表面および前記内側表面に背向する外側表面を有する断熱壁とを具備しており、
前記断熱壁は、前記断熱壁の前記内側表面および前記外側表面に前記改質水供給配管を並走させつつ前記断熱壁の内部に埋設しており且つ発電運転停止時において前記断熱壁の余熱により前記改質水供給配管を保温する燃料電池システム。 - 請求項1において、前記断熱壁は、前記断熱壁の前記内側表面および前記外側表面に前記燃料原料供給配管を並走させつつ前記断熱壁の内部に埋設している燃料電池システム。
- 請求項1または2において、前記燃料電池の起動時において燃料原料を酸化させて酸化熱を生成させる空気を前記燃料電池に供給する空気配管が設けられており、
前記断熱壁は、前記断熱壁の前記内側表面および前記外側表面に前記空気配管を並走させつつ前記断熱壁に埋設している燃料電池システム。 - 請求項1〜3のうちの一項において、前記燃料電池、前記蒸発部、前記改質部および前記断熱壁を収容する外箱が設けられており、
前記外箱は、前記燃料電池、前記蒸発部、前記改質部および前記断熱壁を収容すると共に前記燃料電池、前記蒸発部、前記改質部および前記断熱壁からの放熱を受ける第1室と、前記燃料電池の発電運転に関連する補機を収容すると共に発電運転停止時において前記第1室よりも温度が低くなる第2室と、前記第1室および前記第2室を仕切る仕切壁とを有しており、
前記断熱壁は、前記第1室から前記第2室に進入して前記第2室に露出すると共に余熱を前記第2室に放出させる進入断熱壁を有する燃料電池システム。 - 請求項4のうちの一項において、前記進入断熱壁は前記改質水供給配管を埋設している燃料電池システム。
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