JP2005017724A - 液晶表示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることのできる液晶表示パネルを提供する。
【解決手段】最小表示単位となるドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAが設けられ、該光透過領域PA上にカラーフィルタCFが形成されている液晶表示パネル11,11Aにおいて、前記光透過領域PAのカラーフィルタCFに開口部12を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】最小表示単位となるドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAが設けられ、該光透過領域PA上にカラーフィルタCFが形成されている液晶表示パネル11,11Aにおいて、前記光透過領域PAのカラーフィルタCFに開口部12を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーの透過表示を行うのに好適な透過型あるいは半透過反射型の液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、情報を表示する表示装置の1種として液晶表示装置が知られており、このような液晶表示装置の表示部として、1対の基板の間に液晶が封入された液晶表示パネルが用いられている。この液晶表示パネルとして、外光の明るさが不十分な暗所でも表示を視認することができる透過表示を行うものがある。このような透過表示を行うことのできる液晶表示パネルとしては、バックライトから出射された光を利用して透過表示を行うことのできる透過型液晶表示パネル(例えば、特許文献1参照)や、透過表示および反射表示の2種類の表示が可能な半透過反射型液晶表示パネル(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
図6および図7は、透過型液晶表示パネルの最小表示単位となるドットの一例を示すものであり、従来の透過型液晶表示パネル1は、例えば図示しない液晶層を挟持して対向配置された1対の透明な基板のうち、観察側と反対側に位置するリア基板2の液晶層と対向する表面の1ドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAが設けられている。そして、光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFが形成されている。このカラーフィルタCFは、カラー表示のための複数色、例えば赤、緑および青などの着色感光性樹脂材などにより形成されている。そして、各色のカラーフィルタCFは、リア基板2の上面の各ドットDに、ストライプ状、モザイク状、トライアングル状などの所定パターンで規則正しく配置されている。ここで、1ドットDとは、カラー画像を表示する1画素内における赤、緑、青の各1色単位の範囲をいう。したがって、赤、緑および青の縦ストライプによるカラー表示では、連続した赤、緑および青の各1ドットの総計3ドットにより1画素が構成されている。
【0004】
このような構成の透過型液晶表示パネル1によれば、リア基板2の背面に配置されているバックライトの光を用いることで、暗所におけるカラーの透過表示を容易かつ確実に実施することができる。
【0005】
図8および図9は、半透過反射型液晶表示パネルの最小表示単位となるドットの一例を示すものであり、従来の半透過反射型液晶表示パネル1Aは、例えば図示しない液晶層を挟持して対向配置された1対の透明な基板のうち、観察側と反対側に位置するリア基板2の液晶層と対向する表面の1ドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAと、反射表示のための反射領域RAとの2種類の領域が設けられている。そして、一方の光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFがリア基板2上に直接形成されている。また、他方の反射領域RAには、例えばリア基板2の上面の各ドットD内の所定位置に金属全反射層からなる光反射膜3が形成されており、この光反射膜3上にカラーフィルタCFが形成されている。
【0006】
このような構成の半透過反射型液晶表示パネル1Aによれば、1ドットD内に、光透過領域PAと反射領域RAとの2種類の領域を備えているので、リア基板2の背面に配置されているバックライトの光を用いた暗所におけるカラーの透過表示と、バックライトを用いることなく外光を用いたカラーの反射表示との2種類の表示を選択的に容易かつ確実に実施することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−333144号公報
【特許文献2】
特開2003−167245号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶表示パネルのカラーの透過表示においては、カラーフィルタCFの膜厚、カラーフィルタCFの色の濃淡などにより、表示品質の1つである色調などの色特性が変化する。また、透過表示に用いるカラーフィルタCFは色純度が重視されており、色の濃い着色感光性樹脂材を用いてもよいが、色特性を安定させるため、カラーフィルタCFの膜厚を制御することが必要になる。
【0009】
しかしながら、従来のカラーフィルタCFは、製法などに起因して膜厚を厳密に制御することが困難であり、膜厚のバラツキが発生する。その結果、透過表示における色特性が変動するという問題点があった。
【0010】
そこで、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を防止することのできる液晶表示パネルが求められている。
【0011】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることのできる液晶表示パネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明の液晶表示パネルの特徴は、最小表示単位となるドット毎に、透過表示のための光透過領域が設けられているとともに、前記光透過領域上にカラー表示のためのカラーフィルタが形成されている液晶表示パネルにおいて、前記光透過領域の前記カラーフィルタに開口部が形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることができる。
【0013】
また、請求項2に係る本発明の液晶表示パネルの特徴は、請求項1において、前記開口部の面積が前記光透過領域の面積の5〜20%である点にある。そして、このような構成を採用したことにより、開口部による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。なお、前述した従来のものと同一ないし相当する構成については図面中に同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0015】
図1および図2は、本発明に係る液晶表示パネルの第1実施形態の要部を示すものであり、図1は1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図、図2は図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【0016】
本実施形態の液晶表示パネルは、カラーの透過表示を行う透過型液晶表示パネルを例示している。
【0017】
図1および図2に示すように、本実施形態の液晶表示パネルとしての透過型液晶表示パネル11のカラーフィルタCFには、リア基板2の1ドットD毎に開口部12が形成されている。本実施形態の開口部12は、平面縦長の長方形状に形成されている。この開口部12は、リア基板2の1ドットD内に設けられている光透過領域PAの左辺の中央部分に形成されており、カラーフィルタCFは、全体として左側が開口の平面ほぼコ字状に形成されている。
【0018】
本実施形態における開口部12の大きさは、開口部12の面積が光透過領域PAの占める面積の5〜20%程度、好ましくは5〜10%程度となるように形成されている。この開口部12の面積がこの範囲を下回ると、透過表示における色特性の変動を少なくすることができない傾向があり、開口部12の面積がこの範囲を上回ると、カラーフィルタCFの色の濃度が非現実的なものとなる傾向がある。
【0019】
前記開口部12は、例えばカラーフィルタ基板を形成する際に、マザー基板にカラーフィルタレジストを塗布し、1ドットD内における光透過領域PAの面積の5〜20%が開口するように、予め所定形状にパターニングされたフォトマスクを用いて露光することで容易に製造することができる。
【0020】
なお、カラーフィルタCFとしては、色合いを従来と同様にするため、開口部12の面積が大きいほど色濃度の濃いものが用いられており、開口部12の面積が光透過領域PAの面積の20%(開口率20%)の場合、開口部12を設けないカラーフィルタの色濃度の2.3倍程度の現時点における上限値のものが用いられている。これにより、カラーフィルタCFの色濃度を一定とした場合に生じる、色調の低下による表示品質の低下を防止することができるようになっている。
【0021】
したがって、開口部12による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができるようになっている。
【0022】
また、本実施形態においては、1ドットD内の図1の左辺中央部分に開口部12を形成したが、開口部12の形成位置としては、1ドットDの内部であれば、任意の位置に設けることができる。
【0023】
さらに、開口部12の形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形などの多種多様の形状から単独もしくは組み合わせて用いることができる。また、多数の小孔によって複数に分割した構成としてもよい。さらには、小孔の配置パターンは、不規則に形成しても規則正しく形成してもどちらでもよい。
【0024】
その他の構成については、従来公知のカラーの透過表示を行う透過型液晶表示パネルと同様とされているので、その詳しい説明および図示は省略する。
【0025】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0026】
本実施形態の透過型液晶表示パネル11によれば、表示品質に優れた透過表示を安定して得ることができる。
【0027】
すなわち、本実施形態の透過型液晶表示パネル11によれば、開口部12を設けたことにより、カラーフィルタCFの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることが容易かつ確実にできる。
【0028】
このことは、開口部12の有無による性能評価試験により確認することができた。この評価試験結果を図3に示す。
【0029】
なお、評価試験は、開口率5%(光透過領域PAの面積に対する開口部12の面積の割合が5%)としたものを本願発明1、開口率20%(光透過領域PAの面積に対する開口部12の面積の割合が20%)としたものを本願発明2、開口部の無いものを従来品とし、それぞれのカラーフィルタCFの色を赤色としたときの、カラーフィルタCFの膜厚に対する透過率(%)および色度座標値(xおよびy)を測定することにより評価した。この図3からも明白なように、本願発明1および2は、従来品に比べて、カラーフィルタCFの膜厚の変化に対する透過率および色度座標値の変化が少ないことが判る。
【0030】
図4および図5は、本発明に係る液晶表示パネルの第2実施形態の要部を示すものであり、図4は1ドットのカラーフィルタの構造を示す模式的平面図、図5は図4の5−5線に沿った断面図である。
【0031】
本実施形態の液晶表示パネルは、カラーの透過表示およびカラーの反射表示の2種類の表示を選択的に行う半透過反射型液晶表示パネルを例示している。
【0032】
図4および図5に示すように、本実施形態の液晶表示パネルとしての半透過反射型液晶表示パネル11Aには、リア基板2の1ドットD内の右側に光透過領域PAが設けられており、左側に反射領域RAが設けられている。
【0033】
一方の光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFがリア基板2上に直接形成されている。他方の反射領域RAは、例えばリア基板2の上面の各ドットD内の所定位置に金属全反射層からなる光反射膜3が形成されており、この光反射膜3上にカラーフィルタCFが形成されている。
【0034】
前記カラーフィルタCFには、開口部12Aが形成されている。本実施形態の開口部12Aは、平面縦長の長方形状に形成されている。この開口部12Aは、リア基板2の1ドットD内の左側に設けられている光透過領域PAの左辺の中央部分に形成されている。この開口部12Aは、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11の開口部12と同様に、開口部12Aの面積が光透過領域PAの占める面積の5〜20%程度、好ましくは5〜10%程度となるように形成されている。
【0035】
その他の構成については、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11と同様とされているので、その詳しい説明および図示は省略する。
【0036】
このような構成からなる本実施形態の半透過反射型液晶表示パネル11Aによれば、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11と同様の効果を奏することができる。
【0037】
すなわち、本実施形態の半透過反射型液晶表示パネル11Aによれば、開口部12Aを設けたことにより、カラーフィルタCFの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることが容易かつ確実にできる。
【0038】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。例えば、光透過領域と反射領域でカラーフィルタの種類が異なる構成としてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る本発明の液晶表示パネルによれば、カラーフィルタの膜厚のバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0040】
また、請求項2に係る本発明の液晶表示パネルによれば、開口部による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示パネルの第1実施形態の1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図2】図1の2−2線に沿った拡大断面図
【図3】本発明に係る液晶表示パネルのカラーフィルタの膜厚に対する透過率および色度座標値との関係を示す線図
【図4】本発明に係る液晶表示パネルの第2実施形態の1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図5】図4の5−5線に沿った拡大断面図
【図6】従来の透過型液晶表示パネルの1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図7】図6の7−7線に沿った拡大断面図
【図8】従来の半透過反射型液晶表示パネルの1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図9】図8の9−9線に沿った拡大断面図
【符号の説明】
2 リア基板
3 光反射膜
11 透過型液晶表示パネル
11A 半透過反射型液晶表示パネル
12、12A 開口部
D ドット
CF カラーフィルタ
PA 光透過領域
RA 反射領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーの透過表示を行うのに好適な透過型あるいは半透過反射型の液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、情報を表示する表示装置の1種として液晶表示装置が知られており、このような液晶表示装置の表示部として、1対の基板の間に液晶が封入された液晶表示パネルが用いられている。この液晶表示パネルとして、外光の明るさが不十分な暗所でも表示を視認することができる透過表示を行うものがある。このような透過表示を行うことのできる液晶表示パネルとしては、バックライトから出射された光を利用して透過表示を行うことのできる透過型液晶表示パネル(例えば、特許文献1参照)や、透過表示および反射表示の2種類の表示が可能な半透過反射型液晶表示パネル(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
図6および図7は、透過型液晶表示パネルの最小表示単位となるドットの一例を示すものであり、従来の透過型液晶表示パネル1は、例えば図示しない液晶層を挟持して対向配置された1対の透明な基板のうち、観察側と反対側に位置するリア基板2の液晶層と対向する表面の1ドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAが設けられている。そして、光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFが形成されている。このカラーフィルタCFは、カラー表示のための複数色、例えば赤、緑および青などの着色感光性樹脂材などにより形成されている。そして、各色のカラーフィルタCFは、リア基板2の上面の各ドットDに、ストライプ状、モザイク状、トライアングル状などの所定パターンで規則正しく配置されている。ここで、1ドットDとは、カラー画像を表示する1画素内における赤、緑、青の各1色単位の範囲をいう。したがって、赤、緑および青の縦ストライプによるカラー表示では、連続した赤、緑および青の各1ドットの総計3ドットにより1画素が構成されている。
【0004】
このような構成の透過型液晶表示パネル1によれば、リア基板2の背面に配置されているバックライトの光を用いることで、暗所におけるカラーの透過表示を容易かつ確実に実施することができる。
【0005】
図8および図9は、半透過反射型液晶表示パネルの最小表示単位となるドットの一例を示すものであり、従来の半透過反射型液晶表示パネル1Aは、例えば図示しない液晶層を挟持して対向配置された1対の透明な基板のうち、観察側と反対側に位置するリア基板2の液晶層と対向する表面の1ドットD毎に、透過表示のための光透過領域PAと、反射表示のための反射領域RAとの2種類の領域が設けられている。そして、一方の光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFがリア基板2上に直接形成されている。また、他方の反射領域RAには、例えばリア基板2の上面の各ドットD内の所定位置に金属全反射層からなる光反射膜3が形成されており、この光反射膜3上にカラーフィルタCFが形成されている。
【0006】
このような構成の半透過反射型液晶表示パネル1Aによれば、1ドットD内に、光透過領域PAと反射領域RAとの2種類の領域を備えているので、リア基板2の背面に配置されているバックライトの光を用いた暗所におけるカラーの透過表示と、バックライトを用いることなく外光を用いたカラーの反射表示との2種類の表示を選択的に容易かつ確実に実施することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−333144号公報
【特許文献2】
特開2003−167245号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶表示パネルのカラーの透過表示においては、カラーフィルタCFの膜厚、カラーフィルタCFの色の濃淡などにより、表示品質の1つである色調などの色特性が変化する。また、透過表示に用いるカラーフィルタCFは色純度が重視されており、色の濃い着色感光性樹脂材を用いてもよいが、色特性を安定させるため、カラーフィルタCFの膜厚を制御することが必要になる。
【0009】
しかしながら、従来のカラーフィルタCFは、製法などに起因して膜厚を厳密に制御することが困難であり、膜厚のバラツキが発生する。その結果、透過表示における色特性が変動するという問題点があった。
【0010】
そこで、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を防止することのできる液晶表示パネルが求められている。
【0011】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることのできる液晶表示パネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明の液晶表示パネルの特徴は、最小表示単位となるドット毎に、透過表示のための光透過領域が設けられているとともに、前記光透過領域上にカラー表示のためのカラーフィルタが形成されている液晶表示パネルにおいて、前記光透過領域の前記カラーフィルタに開口部が形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、カラーフィルタの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることができる。
【0013】
また、請求項2に係る本発明の液晶表示パネルの特徴は、請求項1において、前記開口部の面積が前記光透過領域の面積の5〜20%である点にある。そして、このような構成を採用したことにより、開口部による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。なお、前述した従来のものと同一ないし相当する構成については図面中に同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0015】
図1および図2は、本発明に係る液晶表示パネルの第1実施形態の要部を示すものであり、図1は1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図、図2は図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【0016】
本実施形態の液晶表示パネルは、カラーの透過表示を行う透過型液晶表示パネルを例示している。
【0017】
図1および図2に示すように、本実施形態の液晶表示パネルとしての透過型液晶表示パネル11のカラーフィルタCFには、リア基板2の1ドットD毎に開口部12が形成されている。本実施形態の開口部12は、平面縦長の長方形状に形成されている。この開口部12は、リア基板2の1ドットD内に設けられている光透過領域PAの左辺の中央部分に形成されており、カラーフィルタCFは、全体として左側が開口の平面ほぼコ字状に形成されている。
【0018】
本実施形態における開口部12の大きさは、開口部12の面積が光透過領域PAの占める面積の5〜20%程度、好ましくは5〜10%程度となるように形成されている。この開口部12の面積がこの範囲を下回ると、透過表示における色特性の変動を少なくすることができない傾向があり、開口部12の面積がこの範囲を上回ると、カラーフィルタCFの色の濃度が非現実的なものとなる傾向がある。
【0019】
前記開口部12は、例えばカラーフィルタ基板を形成する際に、マザー基板にカラーフィルタレジストを塗布し、1ドットD内における光透過領域PAの面積の5〜20%が開口するように、予め所定形状にパターニングされたフォトマスクを用いて露光することで容易に製造することができる。
【0020】
なお、カラーフィルタCFとしては、色合いを従来と同様にするため、開口部12の面積が大きいほど色濃度の濃いものが用いられており、開口部12の面積が光透過領域PAの面積の20%(開口率20%)の場合、開口部12を設けないカラーフィルタの色濃度の2.3倍程度の現時点における上限値のものが用いられている。これにより、カラーフィルタCFの色濃度を一定とした場合に生じる、色調の低下による表示品質の低下を防止することができるようになっている。
【0021】
したがって、開口部12による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができるようになっている。
【0022】
また、本実施形態においては、1ドットD内の図1の左辺中央部分に開口部12を形成したが、開口部12の形成位置としては、1ドットDの内部であれば、任意の位置に設けることができる。
【0023】
さらに、開口部12の形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形などの多種多様の形状から単独もしくは組み合わせて用いることができる。また、多数の小孔によって複数に分割した構成としてもよい。さらには、小孔の配置パターンは、不規則に形成しても規則正しく形成してもどちらでもよい。
【0024】
その他の構成については、従来公知のカラーの透過表示を行う透過型液晶表示パネルと同様とされているので、その詳しい説明および図示は省略する。
【0025】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0026】
本実施形態の透過型液晶表示パネル11によれば、表示品質に優れた透過表示を安定して得ることができる。
【0027】
すなわち、本実施形態の透過型液晶表示パネル11によれば、開口部12を設けたことにより、カラーフィルタCFの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることが容易かつ確実にできる。
【0028】
このことは、開口部12の有無による性能評価試験により確認することができた。この評価試験結果を図3に示す。
【0029】
なお、評価試験は、開口率5%(光透過領域PAの面積に対する開口部12の面積の割合が5%)としたものを本願発明1、開口率20%(光透過領域PAの面積に対する開口部12の面積の割合が20%)としたものを本願発明2、開口部の無いものを従来品とし、それぞれのカラーフィルタCFの色を赤色としたときの、カラーフィルタCFの膜厚に対する透過率(%)および色度座標値(xおよびy)を測定することにより評価した。この図3からも明白なように、本願発明1および2は、従来品に比べて、カラーフィルタCFの膜厚の変化に対する透過率および色度座標値の変化が少ないことが判る。
【0030】
図4および図5は、本発明に係る液晶表示パネルの第2実施形態の要部を示すものであり、図4は1ドットのカラーフィルタの構造を示す模式的平面図、図5は図4の5−5線に沿った断面図である。
【0031】
本実施形態の液晶表示パネルは、カラーの透過表示およびカラーの反射表示の2種類の表示を選択的に行う半透過反射型液晶表示パネルを例示している。
【0032】
図4および図5に示すように、本実施形態の液晶表示パネルとしての半透過反射型液晶表示パネル11Aには、リア基板2の1ドットD内の右側に光透過領域PAが設けられており、左側に反射領域RAが設けられている。
【0033】
一方の光透過領域PAには、カラー表示のためのカラーフィルタCFがリア基板2上に直接形成されている。他方の反射領域RAは、例えばリア基板2の上面の各ドットD内の所定位置に金属全反射層からなる光反射膜3が形成されており、この光反射膜3上にカラーフィルタCFが形成されている。
【0034】
前記カラーフィルタCFには、開口部12Aが形成されている。本実施形態の開口部12Aは、平面縦長の長方形状に形成されている。この開口部12Aは、リア基板2の1ドットD内の左側に設けられている光透過領域PAの左辺の中央部分に形成されている。この開口部12Aは、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11の開口部12と同様に、開口部12Aの面積が光透過領域PAの占める面積の5〜20%程度、好ましくは5〜10%程度となるように形成されている。
【0035】
その他の構成については、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11と同様とされているので、その詳しい説明および図示は省略する。
【0036】
このような構成からなる本実施形態の半透過反射型液晶表示パネル11Aによれば、前述した第1実施形態の透過型液晶表示パネル11と同様の効果を奏することができる。
【0037】
すなわち、本実施形態の半透過反射型液晶表示パネル11Aによれば、開口部12Aを設けたことにより、カラーフィルタCFの膜厚にバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることが容易かつ確実にできる。
【0038】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。例えば、光透過領域と反射領域でカラーフィルタの種類が異なる構成としてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る本発明の液晶表示パネルによれば、カラーフィルタの膜厚のバラツキがあったとしても、透過表示における色特性の変動を少なくすることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0040】
また、請求項2に係る本発明の液晶表示パネルによれば、開口部による表示特性への影響を実用上問題のない程度にすることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示パネルの第1実施形態の1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図2】図1の2−2線に沿った拡大断面図
【図3】本発明に係る液晶表示パネルのカラーフィルタの膜厚に対する透過率および色度座標値との関係を示す線図
【図4】本発明に係る液晶表示パネルの第2実施形態の1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図5】図4の5−5線に沿った拡大断面図
【図6】従来の透過型液晶表示パネルの1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図7】図6の7−7線に沿った拡大断面図
【図8】従来の半透過反射型液晶表示パネルの1ドットにおけるカラーフィルタの構造を示す模式的平面図
【図9】図8の9−9線に沿った拡大断面図
【符号の説明】
2 リア基板
3 光反射膜
11 透過型液晶表示パネル
11A 半透過反射型液晶表示パネル
12、12A 開口部
D ドット
CF カラーフィルタ
PA 光透過領域
RA 反射領域
Claims (2)
- 最小表示単位となるドット毎に、透過表示のための光透過領域が設けられているとともに、前記光透過領域上にカラー表示のためのカラーフィルタが形成されている液晶表示パネルにおいて、
前記光透過領域の前記カラーフィルタに開口部が形成されていることを特徴とする液晶表示パネル。 - 前記開口部の面積が前記光透過領域の面積の5〜20%である請求項1に記載の液晶表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003182792A JP2005017724A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 液晶表示パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003182792A JP2005017724A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 液晶表示パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005017724A true JP2005017724A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34183079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003182792A Pending JP2005017724A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 液晶表示パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005017724A (ja) |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182792A patent/JP2005017724A/ja active Pending
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Legal Events
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