JP2005017452A - 画像表示プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示プロジェクタにおいて、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑える。
【解決手段】画像表示プロジェクタ1は、多数のマイクロミラーから成る画像形成素子3と、画像形成素子3のマイクロミラーの角度を制御する制御信号を伝達する回路基板6と、画像形成素子3に生じる熱を放熱するヒートシンク7と、ヒートシンク7と回路基板6のGND端子21とを電気的に接続する導電部品8と、外装ケース10とを備えている。導電部品8は、弾性を有しており、ヒートシンク7に形成された凹所43に配置されている。外装ケース10は、凹所43に挿入される突出部50を有している。導電部品8は、突出部50により圧迫され、これにより、導電部品8は、ヒートシンク7及びGND端子21の各々と大きい接触面積で接触する。
【選択図】 図3
【解決手段】画像表示プロジェクタ1は、多数のマイクロミラーから成る画像形成素子3と、画像形成素子3のマイクロミラーの角度を制御する制御信号を伝達する回路基板6と、画像形成素子3に生じる熱を放熱するヒートシンク7と、ヒートシンク7と回路基板6のGND端子21とを電気的に接続する導電部品8と、外装ケース10とを備えている。導電部品8は、弾性を有しており、ヒートシンク7に形成された凹所43に配置されている。外装ケース10は、凹所43に挿入される突出部50を有している。導電部品8は、突出部50により圧迫され、これにより、導電部品8は、ヒートシンク7及びGND端子21の各々と大きい接触面積で接触する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を投射してスクリーン等に表示する画像表示プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、パソコンやビデオカメラ等からの画像データを基に、ランプから出射される光を用いて画像形成素子により画像を形成し、その画像をスクリーン等に投射して表示させる画像表示プロジェクタがある。
【0003】
この種の画像表示プロジェクタは、図6に示すように、外装ケース60内に画像形成素子61が内蔵された構成となっている。画像形成素子61は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成するものであり、外装ケース60に固定された支持体63に装着されている。画像形成素子61の画像形成面(ランプからの光の照射面)62は、支持体63の開口64に臨んでおり、画像形成素子61の背面(画像形成面62と反対側の面)には、画像形成素子61の各マイクロミラーの角度を制御する制御信号を伝達するための回路基板65が接合されている。
【0004】
また、ヒートシンク66が、回路基板65の背面側(画像形成素子61と反対側)にて、ネジ80により支持体63にネジ止めされている。このヒートシンク66は、ランプからの光が画像形成面62に照射されることにより画像形成素子61に生じる熱を放熱するものであり、その一部67が、回路基板65に形成された開口を通して熱伝導シート68を介して画像形成素子61の背面に接触されている。ヒートシンク66を画像形成素子61の背面に強く押し付けて接触させることを可能とするために、ヒートシンク66と回路基板65との間には、隙間ができるように設計されている。絶縁シート69が回路基板65の背面に貼設されて、回路基板65とヒートシンク66が絶縁されている。
【0005】
さらに、導電部品70がヒートシンク66に形成された凹所71に配置されており、この導電部品70によりヒートシンク66と回路基板65のGND端子72とが電気的に接続されている。画像形成素子61は、多数のマイクロミラーを高速で制御することに起因して電磁ノイズを放射する性質を有しており、ヒートシンク66は、その電磁ノイズを増幅して放射してしまう。導電部品70は、ヒートシンク66を回路基板65のGND端子72に電気的に接続することにより、ヒートシンク66から放射される電磁ノイズを抑えるものである。導電部品70は、弾性を有しており、接着テープ73でヒートシンク66の凹所71に貼り付けた後、ヒートシンク66を支持体63にネジ止めすることにより、凹所71内にてヒートシンク66とGND端子72との間で圧迫され、ヒートシンク66とGND端子72とを電気的に接続する。
【0006】
また、ヒートシンクと半導体素子のGND端子とを導体層により電気的に接続し、ヒートシンクをネジにより半導体素子に強く押し付ける構成のICパッケージが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−158317号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の画像表示プロジェクタにおいては、導電部品70は接着テープ72によりヒートシンク66に貼り付けられており、接着テープ72は導電性を有していないため、接着テープ72の貼り付けられている部分は電気的に非接触状態となる。また、接着テープ72が貼り付けられていることにより、ヒートシンク66と導電部品70との接触面積が小さくなる。従って、ヒートシンク66と導電部品72とが充分に導通されず、ひいては、導電部品70によるヒートシンク66とGND端子72との導通が十分に行われず、ヒートシンク66から放射される電磁ノイズを十分に抑えることができなかった。なお、上述した特許文献1に開示の内容を適用したとしても、上記の課題を解決することはできない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ヒートシンクと導電部品との接触面積を大きくし、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる画像表示プロジェクタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、マイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子に伝達する回路基板と、画像形成素子にランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する画像形成素子に接触されるヒートシンクと、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、回路基板にはヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、ヒートシンクにはGND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、凹所にヒートシンクとGND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、回路基板は、水平面に対して垂直に配置されて、その上縁付近にGND端子を有し、凹所は、ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、導電部品が接触されるGND端子に対向する回路基板に平行な第1の接触面と、導電部品が接触されるトップケースに対向するトップケースの着脱方向に垂直な第2の接触面とを有し、トップケースは、該トップケースをボトムケースに装着した状態において、導電部品を圧迫して導電部品をGND端子、第1の接触面、及び第2の接触面に接触させるように凹所に挿入される突出部を有するものである。
【0011】
この構成においては、導電部品は、トップケースをボトムケースに装着することにより、トップケースに設けられた突出部により圧迫される。これにより、導電部品は、ヒートシンクの第1の接触面、ヒートシンクの第2の接触面、及び回路基板のGND端子に強く接触され、その結果、導電部品は、弾性変形して、第1の接触面、第2の接触面、及びGND端子の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。しかも、トップケースをボトムケースに装着するときに導電部品が圧迫されるため、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用して、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。また、トップケースをボトムケースに装着した状態では突出部による導電部品の圧迫状態が維持されるため、画像表示プロジェクタの使用時において、導電部品によるヒートシンクとGND端子との十分な導通状態が持続される。
【0012】
請求項2の発明は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、マイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子に伝達する回路基板と、画像形成素子にランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する画像形成素子に接触されるヒートシンクと、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、回路基板にはヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、ヒートシンクにはGND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、凹所にヒートシンクとGND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、導電部品を圧迫して導電部品をGND端子及びヒートシンクに接触させるように凹所に挿入される突出部を有するものである。
【0013】
この構成においては、導電部品は、外装ケースに設けられた突出部により圧迫される。これにより、導電部品は、ヒートシンク及びGND端子に強く接触され、その結果、導電部品は、弾性変形して、ヒートシンク及びGND端子の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、凹所は、ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、突出部は、トップケースに設けられており、トップケースをボトムケースに装着するときに凹所に挿入されるものである。
【0015】
この構成においては、トップケースをボトムケースに装着するときに、トップケースに設けられた突出部により導電部品が圧迫される。従って、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用して、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。また、トップケースをボトムケースに装着した状態では、突出部による導電部品の圧迫状態が維持される。従って、画像表示プロジェクタの使用時において、導電部品によるヒートシンクとGND端子との十分な導通状態が持続される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2において、画像表示プロジェクタ1は、パソコンやビデオカメラ等から入力される画像信号を基に、ランプ2から出射される画像投射用の光を用いて画像形成素子3により画像を形成し、その画像を投射レンズ4からスクリーン等に投射表示する装置である。
【0017】
この画像表示プロジェクタ1は、上述のランプ2、画像形成素子3、及び投射レンズ4に加え、反射ミラー5と、回路基板6と、ヒートシンク7と、導電部品8と、支持体9と、これらを内蔵する外装ケース10とを備えている。外装ケース10は、ボトムケース10aとトップケース10bとを有し、トップケース10bがボトムケース10aに対して上下方向に着脱自在となっている。
【0018】
ランプ2は、画像投射用の光を出射するものである。画像形成素子3は、ランプ2からの光を用いて画像を形成するものである。この画像形成素子3は、多数のマイクロミラーがマトリックス状に配列されて画像形成面が構成されており、各マイクロミラーの角度が制御されることにより、画像形成面(各マイクロミラー)に照射される光を反射して画像を形成する。
【0019】
投射レンズ4は、画像形成素子3からの反射光すなわち画像形成素子3にて形成された画像を外装ケース10の外部に向けて投射するものである。ボトムケース10aの前面には、画像投射用の開口11が設けられており、投射レンズ4は、画像投射用の開口11に臨む位置に配置されている。反射ミラー5は、ランプ2から出射される画像投射用の光を反射して、画像形成素子3に照射するものである。
【0020】
回路基板6は、画像形成素子3のマイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子3に伝達するものである。ヒートシンク7は、画像形成素子3にランプ2からの光が照射されることにより生じる熱を放熱するものであり、アルミニウムから成っている。上記画像形成素子3、回路基板6、及びヒートシンク7は、ボトムケース10aに固定された支持体9に支持されており、支持体9を介してボトムケース10aに装着されている。
【0021】
導電部品8は、ヒートシンク7から放射される電磁ノイズを抑えるためのものである。上記画像形成素子3は、多数のマイクロミラーを高速で制御することに起因して電磁ノイズを発生する性質を有しており、ヒートシンク7は、その電磁ノイズを増幅して放射してしまう。導電部品8は、この電磁ノイズを抑えるためのものであり、回路基板6とヒートシンク7との間に装着されて、ヒートシンク7を回路基板6に設けられた後述のGND端子に電気的に接続している。ヒートシンク7は、導電部品8を介して回路基板6のGND端子に電気的に接続されることにより、電磁ノイズの放射が抑えられる。
【0022】
次に、上記導電部品8の装着構造について、画像形成素子3、回路基板6、及びヒートシンク7の支持体9による支持構造と共に、図3及び図4を参照して説明する。支持体9は、ボトムケース10aに固定されている。画像形成素子3は、画像形成面(上記ランプ2からの光が照射される面)15が支持体9の開口16に臨んだ状態に、支持体9に取付けられている。
【0023】
回路基板6は、画像形成素子3の背面(画像形成面15と反対側の面)にシーリング材を用いて接合されている。画像形成素子3及び回路基板6は、各々、接合面に制御信号入出力用の接続端子(図示省略)を有しており、これらの接続端子が電気的に接続された状態に接合されている。また、回路基板6は、背面(画像形成素子3との接合面と反対側の面)にGND端子21を有している。回路基板6は、水平面に対して略垂直となるように画像形成素子3に接合されており、GND端子21は、回路基板6の上縁付近にて、略水平に長く形成されている。なお、絶縁シート25が回路基板6の背面に貼設されている。
【0024】
ヒートシンク7は、回路基板6の背面側にて、ネジ31により支持体9にネジ止めされている。なお、ネジ31は、ヒートシンク7のネジ孔32及び回路基板6のスルーホール33を通して、支持体9のネジ溝が形成されたネジ孔34に螺合されている。ヒートシンク7は、吸熱部41と、放熱部42と、凹所43とを有している。
【0025】
吸熱部41は、画像形成素子3に生じた熱を吸収して放熱部42に伝達する部位であり、絶縁シート25の開口35及び回路基板6の開口36を通して、画像形成素子3の背面に接触されている。なお、吸熱部41は、クッション性を有する熱伝導シート27を介して、画像形成素子3に接触されている。放熱部42は、吸熱部41から伝達される熱を放熱する部位であり、回路基板6の背面側に配置されている。ヒートシンク7は、画像形成素子3と熱伝導シート27の接触面積、及び熱伝導シート27と吸熱部41との接触面積を高めて熱伝導を高めるために、ネジ31を締め付けることにより画像形成素子3の背面に強く押し付けて接触されている。なお、ヒートシンク7を画像形成素子3の背面に強く押し付けて接触させることを可能とするために、ヒートシンク7と回路基板6との間に隙間ができるように設計されている。
【0026】
凹所43は、導電部品8を装着する部位であり、回路基板6のGND端子21との間に空間を形成するように形成されている。また、この凹所43は、ヒートシンク7の上縁に臨んで形成されており、導電部品8が接触される第1の接触面46及び第2の接触面47を有している。第1の接触面46は、GND端子21に対向して、回路基板6に平行な面となっている。第2の接触面47は、トップケース10bに対向して、トップケース10bの着脱方向(すなわち上下方向)に垂直な面となっている。
【0027】
また、トップケース10bは、突出部50を有している。突出部50は、凹所43に装着されている導電部品8を上から押し付けるものであり、トップケース10bの下方に突出して形成されている。この突出部50は、トップケース10bをボトムケース10aに装着したときに、凹所43に挿入されて、導電部品8を上から押し付けて第2の接触面47に接触させる寸法に設計されている。
【0028】
導電部品8は、ヒートシンク7の凹所43内に配置されて、ヒートシンク7と回路基板6のGND端子21とを電気的に接続している。導電部品8は、弾性を有しており、凹所43へ装着していない状態では、略円柱状をしており、その径は、第1の接触面46と回路基板6との間隔よりも大きい寸法となっている。この導電部品8は、例えば、導電性を有するシート状部材をスポンジに巻き付けて構成されている。導電部品8は、第1の接触面46及び回路基板6に挟まれることにより、また、トップケース10bの突出部50により上から押し付けられることにより、圧迫されて弾性変形した状態でヒートシンク7の第1の接触面46、第2の接触面47、及び回路基板6GND端子21に接触している。
【0029】
次に、上記導電部品8の装着方法について、図5(a)(b)(c)を参照して説明する。導電部品8の装着は、以下の順序で行われる。まず、図5(a)に示すように、画像形成素子3、回路基板6、ヒートシンク7を支持体9に取付けた状態で、導電部品8をヒートシンク7の凹所43に挿入する。この導電部品8の凹所43への挿入は、例えば、汎用の工具を用いて、導電部品8を凹所43に押し込むことにより行われる。これにより、図5(b)に示すように、導電部品8は、ヒートシンク7の第1の接触面46と回路基板6とにより圧迫されて弾性変形し、第1の接触面46と回路基板6(GND端子21)に接触した状態となる。
【0030】
そして、この状態で、トップケース10bをボトムケース10aに装着する。これにより、図5(c)に示すように、トップケース10bの突出部50が凹所43に挿入され、導電部品8は、突出部50により上から押し付けられて凹所43の下方に押し込まれ、ヒートシンク7の第2の接触面47とも接触した状態となる。このとき、導電部品8は、突出部50により上から押し付けられているため、第1の接触面46、第2の接触面47、及びGND端子21の各々と強く接触し、その結果、第1の接触面46、第2の接触面47、及びGND端子21の各々と大きい接触面積で接触した状態となる。
【0031】
このような画像表示プロジェクタによれば、トップケース10bをボトムケース10aに装着することにより、導電部品8がトップケース10bの突出部50により圧迫され、これにより、導電部品8がヒートシンク7の第1の接触面46、第2の接触面47、及び回路基板6のGND端子21の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との導通状態を十分なものとすることができる。しかも、トップケース10bをボトムケース10aに装着することにより導電部品8が圧迫されるため、画像表示プロジェクタ1の組立て工程を利用して、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との導通状態を十分なものにできる。また、トップケース10bをボトムケース10aに装着した状態では突出部50による導電部品8の圧迫状態が維持されるため、画像表示プロジェクタ1の使用時において、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との十分な導通状態を持続できる。
【0032】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、GND端子21は、略水平に長く形成したものに限らず、どのような形状に形成したものであってもよい。導電部品8は、円柱状に限らず、GND端子21の形状に応じて、ヒートシンク7及びGND端子21と十分な面積で接触できる形状であれば、どのような形状であってもよい。また、導電部品8は、導電性を有するシート状部材をスポンジに巻き付けたものに限らず、例えば、弾性を有する導電性ゴムを細長く形成したものであってもよい。
【0033】
また、突出部50は、トップケース10bに限らず、外装ケース10の任意の箇所に形成してもよい。すなわち、外装ケース10が上下方向に着脱自在なボトムケース10aとトップケース10bから構成されたものではない場合(例えば、水平方向に着脱自在な構成や、3つ以上のパーツにより構成されている場合)には、それらの外装ケースの構造や、回路基板6及びヒートシンク7の支持構造に応じて、外装ケースの適宜の箇所に突出部50を形成すればよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、ボトムケースに対して着脱されるトップケースがヒートシンクとGND端子との電気的接続を行う導電部品を圧迫する突出部を有するため、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる。しかも、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用してヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、画像表示プロジェクタの生産効率が向上すると共に、画像表示プロジェクタの使用時においてヒートシンクとGND端子との十分な導通状態を持続でき、これにより、画像表示プロジェクタの品質が向上する。
【0035】
請求項2の発明によれば、外装ケースがヒートシンクとGND端子との電気的接続を行う導電部品を圧迫する突出部を有するため、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる。
【0036】
請求項3の発明によれば、ボトムケースに対して着脱されるトップケースが導電部品を圧迫する突出部を有するため、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用してヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、画像表示プロジェクタの生産効率が向上する。また、画像表示プロジェクタの使用時においてヒートシンクとGND端子との十分な導通状態を持続でき、これにより、画像表示プロジェクタの品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示プロジェクタの概略構成を示す斜視図。
【図2】同画像表示プロジェクタのトップケースを取外した状態を示す斜視図
【図3】同画像表示プロジェクタの導電部品の装着構造を示す図1のP−P断面図。
【図4】導電部品、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを支持体から取外した状態を示す分解斜視図。
【図5】(a)(b)(c)は同画像表示プロジェクタの導電部品の装着方法を示す断面図。
【図6】従来の画像表示プロジェクタの導電部品の装着構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 画像表示プロジェクタ
2 ランプ
3 画像形成素子
4 投射レンズ
6 回路基板
7 ヒートシンク
8 導電部品
9 支持体
10 外装ケース
10a ボトムケース
10b トップケース
21 GND端子
43 凹所
46 第1の接触面
47 第2の接触面
50 突出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を投射してスクリーン等に表示する画像表示プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、パソコンやビデオカメラ等からの画像データを基に、ランプから出射される光を用いて画像形成素子により画像を形成し、その画像をスクリーン等に投射して表示させる画像表示プロジェクタがある。
【0003】
この種の画像表示プロジェクタは、図6に示すように、外装ケース60内に画像形成素子61が内蔵された構成となっている。画像形成素子61は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成するものであり、外装ケース60に固定された支持体63に装着されている。画像形成素子61の画像形成面(ランプからの光の照射面)62は、支持体63の開口64に臨んでおり、画像形成素子61の背面(画像形成面62と反対側の面)には、画像形成素子61の各マイクロミラーの角度を制御する制御信号を伝達するための回路基板65が接合されている。
【0004】
また、ヒートシンク66が、回路基板65の背面側(画像形成素子61と反対側)にて、ネジ80により支持体63にネジ止めされている。このヒートシンク66は、ランプからの光が画像形成面62に照射されることにより画像形成素子61に生じる熱を放熱するものであり、その一部67が、回路基板65に形成された開口を通して熱伝導シート68を介して画像形成素子61の背面に接触されている。ヒートシンク66を画像形成素子61の背面に強く押し付けて接触させることを可能とするために、ヒートシンク66と回路基板65との間には、隙間ができるように設計されている。絶縁シート69が回路基板65の背面に貼設されて、回路基板65とヒートシンク66が絶縁されている。
【0005】
さらに、導電部品70がヒートシンク66に形成された凹所71に配置されており、この導電部品70によりヒートシンク66と回路基板65のGND端子72とが電気的に接続されている。画像形成素子61は、多数のマイクロミラーを高速で制御することに起因して電磁ノイズを放射する性質を有しており、ヒートシンク66は、その電磁ノイズを増幅して放射してしまう。導電部品70は、ヒートシンク66を回路基板65のGND端子72に電気的に接続することにより、ヒートシンク66から放射される電磁ノイズを抑えるものである。導電部品70は、弾性を有しており、接着テープ73でヒートシンク66の凹所71に貼り付けた後、ヒートシンク66を支持体63にネジ止めすることにより、凹所71内にてヒートシンク66とGND端子72との間で圧迫され、ヒートシンク66とGND端子72とを電気的に接続する。
【0006】
また、ヒートシンクと半導体素子のGND端子とを導体層により電気的に接続し、ヒートシンクをネジにより半導体素子に強く押し付ける構成のICパッケージが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−158317号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の画像表示プロジェクタにおいては、導電部品70は接着テープ72によりヒートシンク66に貼り付けられており、接着テープ72は導電性を有していないため、接着テープ72の貼り付けられている部分は電気的に非接触状態となる。また、接着テープ72が貼り付けられていることにより、ヒートシンク66と導電部品70との接触面積が小さくなる。従って、ヒートシンク66と導電部品72とが充分に導通されず、ひいては、導電部品70によるヒートシンク66とGND端子72との導通が十分に行われず、ヒートシンク66から放射される電磁ノイズを十分に抑えることができなかった。なお、上述した特許文献1に開示の内容を適用したとしても、上記の課題を解決することはできない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ヒートシンクと導電部品との接触面積を大きくし、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる画像表示プロジェクタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、マイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子に伝達する回路基板と、画像形成素子にランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する画像形成素子に接触されるヒートシンクと、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、回路基板にはヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、ヒートシンクにはGND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、凹所にヒートシンクとGND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、回路基板は、水平面に対して垂直に配置されて、その上縁付近にGND端子を有し、凹所は、ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、導電部品が接触されるGND端子に対向する回路基板に平行な第1の接触面と、導電部品が接触されるトップケースに対向するトップケースの着脱方向に垂直な第2の接触面とを有し、トップケースは、該トップケースをボトムケースに装着した状態において、導電部品を圧迫して導電部品をGND端子、第1の接触面、及び第2の接触面に接触させるように凹所に挿入される突出部を有するものである。
【0011】
この構成においては、導電部品は、トップケースをボトムケースに装着することにより、トップケースに設けられた突出部により圧迫される。これにより、導電部品は、ヒートシンクの第1の接触面、ヒートシンクの第2の接触面、及び回路基板のGND端子に強く接触され、その結果、導電部品は、弾性変形して、第1の接触面、第2の接触面、及びGND端子の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。しかも、トップケースをボトムケースに装着するときに導電部品が圧迫されるため、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用して、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。また、トップケースをボトムケースに装着した状態では突出部による導電部品の圧迫状態が維持されるため、画像表示プロジェクタの使用時において、導電部品によるヒートシンクとGND端子との十分な導通状態が持続される。
【0012】
請求項2の発明は、マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光をマイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、マイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子に伝達する回路基板と、画像形成素子にランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する画像形成素子に接触されるヒートシンクと、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、回路基板にはヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、ヒートシンクにはGND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、凹所にヒートシンクとGND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、導電部品を圧迫して導電部品をGND端子及びヒートシンクに接触させるように凹所に挿入される突出部を有するものである。
【0013】
この構成においては、導電部品は、外装ケースに設けられた突出部により圧迫される。これにより、導電部品は、ヒートシンク及びGND端子に強く接触され、その結果、導電部品は、弾性変形して、ヒートシンク及びGND端子の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像表示プロジェクタにおいて、外装ケースは、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、凹所は、ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、突出部は、トップケースに設けられており、トップケースをボトムケースに装着するときに凹所に挿入されるものである。
【0015】
この構成においては、トップケースをボトムケースに装着するときに、トップケースに設けられた突出部により導電部品が圧迫される。従って、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用して、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態が十分なものとされる。また、トップケースをボトムケースに装着した状態では、突出部による導電部品の圧迫状態が維持される。従って、画像表示プロジェクタの使用時において、導電部品によるヒートシンクとGND端子との十分な導通状態が持続される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2において、画像表示プロジェクタ1は、パソコンやビデオカメラ等から入力される画像信号を基に、ランプ2から出射される画像投射用の光を用いて画像形成素子3により画像を形成し、その画像を投射レンズ4からスクリーン等に投射表示する装置である。
【0017】
この画像表示プロジェクタ1は、上述のランプ2、画像形成素子3、及び投射レンズ4に加え、反射ミラー5と、回路基板6と、ヒートシンク7と、導電部品8と、支持体9と、これらを内蔵する外装ケース10とを備えている。外装ケース10は、ボトムケース10aとトップケース10bとを有し、トップケース10bがボトムケース10aに対して上下方向に着脱自在となっている。
【0018】
ランプ2は、画像投射用の光を出射するものである。画像形成素子3は、ランプ2からの光を用いて画像を形成するものである。この画像形成素子3は、多数のマイクロミラーがマトリックス状に配列されて画像形成面が構成されており、各マイクロミラーの角度が制御されることにより、画像形成面(各マイクロミラー)に照射される光を反射して画像を形成する。
【0019】
投射レンズ4は、画像形成素子3からの反射光すなわち画像形成素子3にて形成された画像を外装ケース10の外部に向けて投射するものである。ボトムケース10aの前面には、画像投射用の開口11が設けられており、投射レンズ4は、画像投射用の開口11に臨む位置に配置されている。反射ミラー5は、ランプ2から出射される画像投射用の光を反射して、画像形成素子3に照射するものである。
【0020】
回路基板6は、画像形成素子3のマイクロミラーの角度を制御する制御信号を画像形成素子3に伝達するものである。ヒートシンク7は、画像形成素子3にランプ2からの光が照射されることにより生じる熱を放熱するものであり、アルミニウムから成っている。上記画像形成素子3、回路基板6、及びヒートシンク7は、ボトムケース10aに固定された支持体9に支持されており、支持体9を介してボトムケース10aに装着されている。
【0021】
導電部品8は、ヒートシンク7から放射される電磁ノイズを抑えるためのものである。上記画像形成素子3は、多数のマイクロミラーを高速で制御することに起因して電磁ノイズを発生する性質を有しており、ヒートシンク7は、その電磁ノイズを増幅して放射してしまう。導電部品8は、この電磁ノイズを抑えるためのものであり、回路基板6とヒートシンク7との間に装着されて、ヒートシンク7を回路基板6に設けられた後述のGND端子に電気的に接続している。ヒートシンク7は、導電部品8を介して回路基板6のGND端子に電気的に接続されることにより、電磁ノイズの放射が抑えられる。
【0022】
次に、上記導電部品8の装着構造について、画像形成素子3、回路基板6、及びヒートシンク7の支持体9による支持構造と共に、図3及び図4を参照して説明する。支持体9は、ボトムケース10aに固定されている。画像形成素子3は、画像形成面(上記ランプ2からの光が照射される面)15が支持体9の開口16に臨んだ状態に、支持体9に取付けられている。
【0023】
回路基板6は、画像形成素子3の背面(画像形成面15と反対側の面)にシーリング材を用いて接合されている。画像形成素子3及び回路基板6は、各々、接合面に制御信号入出力用の接続端子(図示省略)を有しており、これらの接続端子が電気的に接続された状態に接合されている。また、回路基板6は、背面(画像形成素子3との接合面と反対側の面)にGND端子21を有している。回路基板6は、水平面に対して略垂直となるように画像形成素子3に接合されており、GND端子21は、回路基板6の上縁付近にて、略水平に長く形成されている。なお、絶縁シート25が回路基板6の背面に貼設されている。
【0024】
ヒートシンク7は、回路基板6の背面側にて、ネジ31により支持体9にネジ止めされている。なお、ネジ31は、ヒートシンク7のネジ孔32及び回路基板6のスルーホール33を通して、支持体9のネジ溝が形成されたネジ孔34に螺合されている。ヒートシンク7は、吸熱部41と、放熱部42と、凹所43とを有している。
【0025】
吸熱部41は、画像形成素子3に生じた熱を吸収して放熱部42に伝達する部位であり、絶縁シート25の開口35及び回路基板6の開口36を通して、画像形成素子3の背面に接触されている。なお、吸熱部41は、クッション性を有する熱伝導シート27を介して、画像形成素子3に接触されている。放熱部42は、吸熱部41から伝達される熱を放熱する部位であり、回路基板6の背面側に配置されている。ヒートシンク7は、画像形成素子3と熱伝導シート27の接触面積、及び熱伝導シート27と吸熱部41との接触面積を高めて熱伝導を高めるために、ネジ31を締め付けることにより画像形成素子3の背面に強く押し付けて接触されている。なお、ヒートシンク7を画像形成素子3の背面に強く押し付けて接触させることを可能とするために、ヒートシンク7と回路基板6との間に隙間ができるように設計されている。
【0026】
凹所43は、導電部品8を装着する部位であり、回路基板6のGND端子21との間に空間を形成するように形成されている。また、この凹所43は、ヒートシンク7の上縁に臨んで形成されており、導電部品8が接触される第1の接触面46及び第2の接触面47を有している。第1の接触面46は、GND端子21に対向して、回路基板6に平行な面となっている。第2の接触面47は、トップケース10bに対向して、トップケース10bの着脱方向(すなわち上下方向)に垂直な面となっている。
【0027】
また、トップケース10bは、突出部50を有している。突出部50は、凹所43に装着されている導電部品8を上から押し付けるものであり、トップケース10bの下方に突出して形成されている。この突出部50は、トップケース10bをボトムケース10aに装着したときに、凹所43に挿入されて、導電部品8を上から押し付けて第2の接触面47に接触させる寸法に設計されている。
【0028】
導電部品8は、ヒートシンク7の凹所43内に配置されて、ヒートシンク7と回路基板6のGND端子21とを電気的に接続している。導電部品8は、弾性を有しており、凹所43へ装着していない状態では、略円柱状をしており、その径は、第1の接触面46と回路基板6との間隔よりも大きい寸法となっている。この導電部品8は、例えば、導電性を有するシート状部材をスポンジに巻き付けて構成されている。導電部品8は、第1の接触面46及び回路基板6に挟まれることにより、また、トップケース10bの突出部50により上から押し付けられることにより、圧迫されて弾性変形した状態でヒートシンク7の第1の接触面46、第2の接触面47、及び回路基板6GND端子21に接触している。
【0029】
次に、上記導電部品8の装着方法について、図5(a)(b)(c)を参照して説明する。導電部品8の装着は、以下の順序で行われる。まず、図5(a)に示すように、画像形成素子3、回路基板6、ヒートシンク7を支持体9に取付けた状態で、導電部品8をヒートシンク7の凹所43に挿入する。この導電部品8の凹所43への挿入は、例えば、汎用の工具を用いて、導電部品8を凹所43に押し込むことにより行われる。これにより、図5(b)に示すように、導電部品8は、ヒートシンク7の第1の接触面46と回路基板6とにより圧迫されて弾性変形し、第1の接触面46と回路基板6(GND端子21)に接触した状態となる。
【0030】
そして、この状態で、トップケース10bをボトムケース10aに装着する。これにより、図5(c)に示すように、トップケース10bの突出部50が凹所43に挿入され、導電部品8は、突出部50により上から押し付けられて凹所43の下方に押し込まれ、ヒートシンク7の第2の接触面47とも接触した状態となる。このとき、導電部品8は、突出部50により上から押し付けられているため、第1の接触面46、第2の接触面47、及びGND端子21の各々と強く接触し、その結果、第1の接触面46、第2の接触面47、及びGND端子21の各々と大きい接触面積で接触した状態となる。
【0031】
このような画像表示プロジェクタによれば、トップケース10bをボトムケース10aに装着することにより、導電部品8がトップケース10bの突出部50により圧迫され、これにより、導電部品8がヒートシンク7の第1の接触面46、第2の接触面47、及び回路基板6のGND端子21の各々と大きい接触面積で接触される。従って、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との導通状態を十分なものとすることができる。しかも、トップケース10bをボトムケース10aに装着することにより導電部品8が圧迫されるため、画像表示プロジェクタ1の組立て工程を利用して、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との導通状態を十分なものにできる。また、トップケース10bをボトムケース10aに装着した状態では突出部50による導電部品8の圧迫状態が維持されるため、画像表示プロジェクタ1の使用時において、導電部品8によるヒートシンク7とGND端子21との十分な導通状態を持続できる。
【0032】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、GND端子21は、略水平に長く形成したものに限らず、どのような形状に形成したものであってもよい。導電部品8は、円柱状に限らず、GND端子21の形状に応じて、ヒートシンク7及びGND端子21と十分な面積で接触できる形状であれば、どのような形状であってもよい。また、導電部品8は、導電性を有するシート状部材をスポンジに巻き付けたものに限らず、例えば、弾性を有する導電性ゴムを細長く形成したものであってもよい。
【0033】
また、突出部50は、トップケース10bに限らず、外装ケース10の任意の箇所に形成してもよい。すなわち、外装ケース10が上下方向に着脱自在なボトムケース10aとトップケース10bから構成されたものではない場合(例えば、水平方向に着脱自在な構成や、3つ以上のパーツにより構成されている場合)には、それらの外装ケースの構造や、回路基板6及びヒートシンク7の支持構造に応じて、外装ケースの適宜の箇所に突出部50を形成すればよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、ボトムケースに対して着脱されるトップケースがヒートシンクとGND端子との電気的接続を行う導電部品を圧迫する突出部を有するため、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる。しかも、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用してヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、画像表示プロジェクタの生産効率が向上すると共に、画像表示プロジェクタの使用時においてヒートシンクとGND端子との十分な導通状態を持続でき、これにより、画像表示プロジェクタの品質が向上する。
【0035】
請求項2の発明によれば、外装ケースがヒートシンクとGND端子との電気的接続を行う導電部品を圧迫する突出部を有するため、導電部品によるヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、ヒートシンクから放射される電磁ノイズを十分に抑えることができる。
【0036】
請求項3の発明によれば、ボトムケースに対して着脱されるトップケースが導電部品を圧迫する突出部を有するため、画像表示プロジェクタの組立て工程を利用してヒートシンクとGND端子との導通状態を十分なものにでき、これにより、画像表示プロジェクタの生産効率が向上する。また、画像表示プロジェクタの使用時においてヒートシンクとGND端子との十分な導通状態を持続でき、これにより、画像表示プロジェクタの品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示プロジェクタの概略構成を示す斜視図。
【図2】同画像表示プロジェクタのトップケースを取外した状態を示す斜視図
【図3】同画像表示プロジェクタの導電部品の装着構造を示す図1のP−P断面図。
【図4】導電部品、画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを支持体から取外した状態を示す分解斜視図。
【図5】(a)(b)(c)は同画像表示プロジェクタの導電部品の装着方法を示す断面図。
【図6】従来の画像表示プロジェクタの導電部品の装着構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 画像表示プロジェクタ
2 ランプ
3 画像形成素子
4 投射レンズ
6 回路基板
7 ヒートシンク
8 導電部品
9 支持体
10 外装ケース
10a ボトムケース
10b トップケース
21 GND端子
43 凹所
46 第1の接触面
47 第2の接触面
50 突出部
Claims (3)
- マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光を前記マイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、前記マイクロミラーの角度を制御する制御信号を前記画像形成素子に伝達する回路基板と、前記画像形成素子に前記ランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する前記画像形成素子に接触されるヒートシンクと、前記画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、前記回路基板には前記ヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、前記ヒートシンクには前記GND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、前記凹所に前記ヒートシンクと前記GND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、
前記外装ケースは、前記画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、
前記回路基板は、水平面に対して垂直に配置されて、その上縁付近に前記GND端子を有し、
前記凹所は、前記ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、前記導電部品が接触される前記GND端子に対向する前記回路基板に平行な第1の接触面と、前記導電部品が接触される前記トップケースに対向する前記トップケースの着脱方向に垂直な第2の接触面とを有し、
前記トップケースは、該トップケースを前記ボトムケースに装着した状態において、前記導電部品を圧迫して前記導電部品を前記GND端子、第1の接触面、及び第2の接触面に接触させるように前記凹所に挿入される突出部を有することを特徴とする画像表示プロジェクタ。 - マトリックス状に配列された多数のマイクロミラーの角度を制御して、ランプから照射される光を前記マイクロミラーにて反射することにより画像を形成する画像形成素子と、前記マイクロミラーの角度を制御する制御信号を前記画像形成素子に伝達する回路基板と、前記画像形成素子に前記ランプからの光が照射されることにより生じる熱を放熱する前記画像形成素子に接触されるヒートシンクと、前記画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクを内蔵する外装ケースとを備え、前記回路基板には前記ヒートシンクと対向する箇所にGND端子が設けられ、前記ヒートシンクには前記GND端子とヒートシンクとの間に空間を形成するように凹所が形成され、前記凹所に前記ヒートシンクと前記GND端子とを電気的に接続する弾性を有する導電部品が配置されてなる画像表示プロジェクタにおいて、
前記外装ケースは、前記導電部品を圧迫して前記導電部品を前記GND端子及び前記ヒートシンクに接触させるように前記凹所に挿入される突出部を有することを特徴とする画像表示プロジェクタ。 - 前記外装ケースは、前記画像形成素子、回路基板、及びヒートシンクが支持体を介して装着されるボトムケースと、該ボトムケースに対して上下方向に着脱されるトップケースとを有し、
前記凹所は、前記ヒートシンクの上縁に臨んで形成されており、
前記突出部は、前記トップケースに設けられており、前記トップケースを前記ボトムケースに装着するときに前記凹所に挿入されるものである請求項2に記載の画像表示プロジェクタ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |