JP2005017057A - 液体注入構造及び該構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力により液体を或る箇所から別の箇所に移動させるための液体注入構造において、液体を受け取るための受取容積部となる第1の流路と、該第1の流路に液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路と、該第1の流路と第2の流路とを相互に連通し、これらの流路よりも細い少なくとも1本の第3の流路とを有し、前記第1の流路(受取容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率と、前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率がほぼ等しく、前記第3の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率が前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率よりも2倍以上大きいことを特徴とする液体注入構造。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は或る一定量の液体を一つの区画から他の区画に注入するための液体注入構造に関する。更に詳細には、本発明は微細な流路(マイクロチャネル)などを構造要素として有する、いわゆるマイクロチップにおいて、或る一定量の液体を一つの区画から他の区画に注入するための液体注入構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
微量なサンプルなどの液体を用いた化学反応や分析においては、微小なチャネルにより構成されるマイクロチップが用いられることがある。こうしたマイクロチップを用いる場合、使用するサンプル及び反応試薬などの液体を定量的に秤取することにより、正確な結果が得られるものであるが、マイクロチップを用いた分析においては、取り扱うサンプルや反応試薬などの液体の体積が極めて小さいために、液体を定量的に秤取することが難しく、そのための各種複雑な構成が必要となり、その構成を扱うための操作が煩雑になるという問題点があった。
【0003】
このため、本願出願人は先に、微量な液体を秤取し、それを一つの流路から他の流路に注入する微量液体秤取構造を発明し、出願した(特願2002−302692号)。しかし、前記先願明細書に記載された図13に示されるような微量液体秤取構造では、秤取部分(流路C)に切り取られたサンプル又は反応試薬などの液体100を他の流路(流路B)に注入する際、サンプル又は反応試薬を導入した流路(流路A)はサンプル又は反応試薬を一旦排除し、空気で満たす工程が必要であり、排除されたサンプル量又は反応試薬量(すなわち、無駄になるサンプル量又は反応試薬量)が秤取量に対して過大になるという問題を有していた。マイクロチップで使用されるサンプル及び反応試薬は高価なものが多く、デッドボリュームを最小限に抑えることが求められている。
【0004】
また、先願明細書に記載された微量液体秤取構造では、サンプル又は反応試薬を導入した流路(流路A)から加圧することにより、細管部(流路D)を介して流路C内の秤取液体を他の流路(例えば、流路B)に注入するが、秤取液体の注入のための圧力制御については何も言及していない。従って、どの程度の圧力を加えるのか、どのように圧力を変化させるのか、どの時点でその圧力を止めるのか、どのようにすれば圧力をかけた液体だけを被注入流路(流路B)に入れ、空気の混入を阻止することができるのかなどについては全く不明である。液体が通る流路であれば気体も当然通る可能性があるので、秤取液体と共に空気が被注入流路に入れば、秤取液体を一定位置に留めておくことはできず、秤取液体は被注入流路(流路B)内の方々に分散してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、気体が混入することなく一定量の液体の注入が行え、しかもデッドボリュームを最小限に抑えることができる液体注入構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、圧力により液体を或る箇所から別の箇所に移動させるための液体注入構造において、液体を受け取るための受取容積部となる第1の流路と、該第1の流路に液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路と、該第1の流路と第2の流路とを相互に連通し、これらの流路よりも細い第3の流路とを有し、前記第1の流路(受取容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率と、前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率がほぼ等しく、前記第3の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率が前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率よりも2倍以上大きいことを特徴とする液体注入構造により解決される。
【0007】
本発明の或る実施態様では、本発明の液体注入構造は、液体を受け取る第1の流路と、該第1の流路に液体を送り出す第2の流路とを有し、前記第2の流路は該流路の途中に配設された第1の弁と第2の弁により画成される閉塞可能な液体送出容積部を有し、前記液体送出容積部と前記第1の流路とはこれらの流路よりも細い第3の流路により連通されており、前記液体送出容積部は該容積部内の液体を前記第3の流路を介して前記第1の流路に圧送するための加圧管路を有し、前記液体送出容積部の横断面積に対する該横断面の辺周の比率と、前記第1の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率がほぼ等しく、前記第3の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率が前記第2の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率よりも2倍以上大きいことを特徴とする構造からなる。
【0008】
前記のように、本発明の液体注入構造によれば、第2の流路の液体送出容積部にのみ液体が充填されるので、特願2002−302692号明細書に記載された微量液体秤取構造に比べて液体のデッドボリュームを著しく減少させることができる。また、第2の流路の液体送出容積部と第1の流路との間の差圧を、細い第3の流路の構成により定まる或る一定の圧力範囲(注入圧力範囲)に維持して気体(空気)により液体の注入を行うことにより、細い第3の流路入口に空気の相が到達したとき、液体の注入は停止し、空気が液体を受け取る第1の流路に混入することはない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の液体注入構造について具体的に説明する。
【0010】
図1は本発明の液体注入構造の実施態様の一例の概要部分平面図である。本発明の液体注入構造は基本的に、液体を受け取るための受取容積部となる第1の流路3と、該第1の流路に液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路15とを有し、第1の流路(受取容積部)3と第2の流路(送出容積部)15とはこれらの流路よりも細い第3の流路により相互に連通されている。第2の流路(送出容積部)15内には液体100が充填されている。この液体100は、特願2002−302692号明細書の図1に記載された微量液体秤取構造により定量秤取された液体でもよく、あるいは別の手段(図示されていない)で予め秤取された液体を適当な手段(図示されていない)により第2の流路15に充填することもできる。第2の流路15に充填された液体100は加圧手段(図示されていない)により加圧され、実線の矢線で示されるように、第3の流路(細管)27を介して第1の流路(受取容積部)3内に注入される。
【0011】
図2は図1におけるII−II線に沿った断面図であり、図3は図1におけるIII−III線に沿った断面図であり、図4は図1におけるIV−IV線に沿った断面図である。これら各断面図に示されるように、本発明の液体注入構造は下側基板35と上側基板37とが貼り合わされて形成されている。上側基板37は例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などから構成され、下側基板35は例えば、ガラスなどから構成されている。本発明の液体注入構造で重要なことは、第2の流路(送出容積部)15の横断面積(すなわち、w1xh)に対する第2の流路15の横断面の辺周(すなわち、2w1+2h)の比率A(すなわち、(2w1+2h)/(w1xh))が、第1の流路(受取容積部)3の横断面積(すなわち、w2xh)に対する第1の流路3の横断面の辺周(すなわち、2w2+2h)の比率B(すなわち、(2w2+2h)/(w2xh))がほぼ等しくなる(すなわち、A≒B)ように第2の流路15と第1の流路を形成する。同時に、細管27の横断面積(すなわち、w3xh)に対する細管27の横断面の辺周(すなわち、2w3+2h)の比率C(すなわち、(2w3+2h)/(w3xh))が、第2の流路15の横断面積(すなわち、w1xh)に対する第2の流路15の横断面の辺周(すなわち、2w1+2h)の比率A(すなわち、(2w1+2h)/(w1xh))よりも2倍以上大きくなる(すなわち、C≧2A)ように細管27を形成することである。しかし、この比率が高くなりすぎると、液体を送出容積部25から細管27を介して受取容積部(第1の流路)3へ送り出すために非常に高い圧力が必要となり、実用性に欠ける。一般的に、この比率の上限値は10倍程度である。
【0012】
図5は図1におけるV−V線に沿った断面図である。(a)は第1の流路3、第2の流路15及び細管27の全てが上側基板37に形成された実施態様であり、(b)は第1の流路3及び第2の流路15が上側基板37に形成され、細管27が下側基板35に形成された実施態様である。(a)及び(b)の断面図では、第1の流路3、第2の流路15及び細管27が全て同じ高さであるが、(c)に示されるように、第1の流路3及び第2の流路15は同じ高さh1であるが、細管27はこれらよりも低い高さh2を有するように形成することもできる。同一基板上に高さの異なるパターンは例えば、2重露光法などの公知慣用の手法により形成することができる。第2の流路の高さh1よりも細管27の高さh2を低くすると、C≧2Aの要件を満たしやすくなる。例えば、C≧2Aの要件を満たすためには、細管27の「辺周/横断面積」比Cに対して、第2の流路15の「辺周/横断面積」比Aの値を小さくすれば良いのであるが、例えば、細管27と第2の流路15が同じ高さ30μmで、第2の流路15の幅が200μmかつ細管27の幅が高さと同じく30μmの場合、第2の流路15の「辺周/横断面積」比Aは0.077(=460/6000)であり、一方、細管27の比Cは0.13(=120/900)である。従って、C/A=1.69であり、本発明の要件を満たさない。第2の流路15の幅を400μmに拡大した場合、比Aは0.071(=860/12000)となるが、C/A=1.83であり、依然として本発明の要件を満たさない。換言すれば、第2の流路15の幅を広げても、比Aはさほど変化しない。これに対して、細管27の高さを半分の15μmとすると、幅も半分の15μmとできる(アスペクト比1のチャネルは容易に作成できる)ので、比Cは0.27と倍増する。従って、C(0.27)/A(0.077)=3.51となり本発明の比率要件を満たす。よって、第1の流路3及び第2の流路15に対して、これら流路の高さよりも低い高さの細管27を用いると、本発明の比率要件を満たしやすくなるという利点が得られる。
【0013】
図6は本発明の液体注入構造の実施態様の別の例の概要部分平面図である。図1の実施態様と異なり、図6の実施態様では複数本の細管27−1〜27−3を有する。細管の横断面を幅w3、高さhのチャネル形状とすると、細管1本の場合、「辺周/横断面積」比=(2w3+2h)/(w3xh)となる。細管がn本ある場合、「辺周/横断面積」比=n(2w3+2h)/n(w3xh)=(2w3+2h)/(w3xh)となる。すなわち、チャネル形状に拘わらず、細管が同一横断面形状であれば、それが何本あっても、横断面積に対する辺周の比は同じになる。よって、注入に最適な圧力は変わらない。細管27を複数本に分割すると、1本の場合よりも注入時間を短縮できるという利点が得られる。注入圧力は細管断面が小さくなるほど、適正範囲に余裕ができ、扱い易くなる。一方、細管に流れる流量は小さくなり、注入に時間を要する。そこで、細管を複数本設けることで、注入に最適な圧力を維持しつつ、注入時間を短縮することができる。
【0014】
図7(a)は本発明の液体注入構造を有するマイクロチップの一例の概要平面図である。図7(a)において、マイクロチップ1は例えば、極微量分析及び/又は合成・分離などの目的に使用される装置である。マイクロチップ1は、主要流路となる第1の流路3を有する。第1の流路3の一方の端部には大気に向かって開放されたオープンウェル5が配設されている。このオープンウェル5を介して分析などに必要な試薬類などを第1の流路3内に導入することもできる。第1の流路3の他方の端部には引圧ウェル7が配設されている。引圧ウェル7は必要に応じて真空ポンプなどの引圧手段(図示されていない)に接続されている。また、第1の流路の途中には、目的に応じて、あるいは必要に応じて、液体混合などの目的に使用されるつづら折り状の混合部9を配設することもできる。更に、生成物の検出などを行うための検出部11を設けることもできる。検出部11と引圧ウェル7との間には、エア抜き弁13を設けることができる。このエア抜き弁13は或る決まった方向に対して、空気は通すが液体は通さない機能を有する。このようなエア抜き弁13は例えば、Kazuo Hosokawa et al., FORMATION AND ACTIVE MIXING OF METERED NANO/PICOLITER LIQUID DROPLETS IN A MICROFLUIDIC DEVICE, Micro Total Analysis Systems, 2000, 481−484に”hydrophobic microcapillary vent (HMCV)”として記載されている。
【0015】
第1の流路3と並行して、第2の流路15が配設されている。第2の流路15の一方の端部には大気に向かって開放されたオープンウェル17が配設されている。このオープンウェル17から分析などに必要なサンプルなどを第2の流路15内に導入する。第2の流路15の他方の端部には引圧ウェル19が配設されている。引圧ウェル19は真空ポンプなどの引圧手段(図示されていない)に接続されている。第2の流路15のオープンウェル17と引圧ウェル19との間の途中に、第1の弁21と第2の弁23とを配設し、この2個の弁によって閉塞された空間を送出容積部25として画成する。第1の弁21は例えば、公知慣用の開閉弁などを使用することができる。また、第2の弁23は前記のようなエア抜き弁を使用する。これにより、オープンウェル17に充填されたサンプルなどを送出容積部25内に満たすことができる。この送出容積部25は前記第1の流路3と、これらの流路よりも細い第3の流路(細管)27により連通されている。また、送出容積部25には、この容積部内の液体を前記細管27を介して第1の流路3に移動させるための、加圧管路29が接続されている。従って、図7のマイクロチップ1においても、第1の流路3が液体を受け取るための受取容積部となる。加圧管路29には空気などの気体の流通を制御するための開閉弁31が配設されている。また、加圧管路29の他端には加圧ウェル33が配設されており、この加圧ウェル33はシリンジなどのような加圧手段(図示されていない)に接続されている。
【0016】
図7(b)は前記図7(a)において点線で囲まれた送出容積部25の部分拡大平面図である。図7(a)のマイクロチップ1では、弁21と弁23とにより画成される閉塞空間(送出容積部25)内全体にサンプルなどが満たされるが、第1の流路(受取容積部)3内に注入される液体の送出容量は、第2の流路15の加圧管路29の接続部から細管27の接続部までの容積(V)となる。従って、所望の容量となるように、第2の流路における加圧管路29と細管27の接続部の位置を適宜選択することが好ましい。
【0017】
図8は図7(b)におけるVIII−VIII線に沿った部分断面図である。本発明のマイクロチップ1は従来のマイクロチップと同様に、下側基板35と上側基板37とが貼り合わされて形成されている。上側基板37は例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などから構成され、下側基板35は例えば、ガラスなどから構成されている。(a)は第1の流路(受取容積部)3、送出容積部25及び細管27の全てが上側基板37に形成された実施態様であり、(b)は第1の流路3及び送出容積部25が上側基板37に形成され、細管27が下側基板35に形成された実施態様である。(c)は(a)におけるc−c線に沿った断面図である。本発明の液体注入構造で重要なことは、送出容積部25の横断面積(すなわち、w1xh)に対する送出容積部25の横断面の辺周(すなわち、2w1+2h)の比率A(すなわち、(2w1+2h)/(w1xh))が、第1の流路(受取容積部)の横断面積(すなわち、w2xh)に対する第1の流路3の横断面の辺周(すなわち、2w2+2h)の比率B(すなわち、(2w2+2h)/(w2xh))がほぼ等しくなるように液体送出容積部25と第1の流路(受取容積部)を形成する。同時に、細管27の横断面積(すなわち、w3xh)に対する細管27の横断面の辺周(すなわち、2w3+2h)の比率C(すなわち、(2w3+2h)/(w3xh))が、液体送出容積部25の横断面積(すなわち、w1xh)に対する液体送出容積部25の横断面の辺周(すなわち、2w1+2h)の比率(すなわち、(2w1+2h)/(w1xh))よりも2倍以上大きくなる(すなわち、C≧2A)ように細管27を形成することである。しかし、この比率が高くなりすぎると、液体を液体送出容積部25から細管27を介して第1の流路(受取容積部)3へ送り出すために非常に高い圧力が必要となり、実用性に欠ける。一般的に、この比率の上限値は10倍程度であることが好ましい。(d)は送出容積部25及び第1の流路(受取容積部)3のチャネル高さh1よりも細管27のチャネル高さh2の方が低い実施態様を示す。この実施態様においても、前記C≧2Aの要件を満たすことが必要である。
【0018】
図9は送出容積部25内の液体を細管27を介して第1の流路(受取容積部)3に送り出す際、第1の流路3に空気が混入しないメカニズムを説明する図である。(A)は、送出容積部25に注入圧力をかけ、送出容積部25内の液体が細管27を通して第1の流路(受取容積部)3に注入されている状態を示す。(B)は前記のような条件(C≧2A)を満たす細管27の形状と、それに適した注入圧力が選択された場合、加圧気体の空気相が細管27入口に到達したとき、注入が停止した状態を示す。(A)及び(B)において、実線の円で囲んだP部分(細管27入口)に着目する。(A)ではP部分は液−液界面であり、(B)ではP部分は気−液界面に変化している。(A)の注入過程では、細管27入口近辺は液体で満たされており、細管27や送出容積部25の内壁と液体との界面状態は何ら変化していない。送出容積部25に残された液体の容量と、第1の流路3内に注入された液体の容量との比率は徐々に変化するが、同一圧力でほぼ一定の流速で注入が継続される。しかし、(B)の状態になった瞬間、細管27入口で気体−液体−固体の各相の間で急激な界面の変化を起こす。(一方、第1の流路3側では大きな変化は無い。)特に、液体と固体との接触角が、それまで液体送出容積部25の内壁との間で形成されていたのが、細管27入口で一挙に90度変えて、細管27の内壁との間に形成されるようになる。
【0019】
理論に拘るわけではないが、図9において、第1の流路3に空気が混入しないメカニズムを数式を用いて説明する。液体にはその液体固有の表面張力γがある。また、固体と液体との界面には、その固体と液体の組合せに固有な接触角θcがある。図9(A)の液体送出容積部25内の液体表面Aにおいて、ほぼ次の式が成り立つ。
PA=(LA/SA)・γcosθc
(式中、PAは液体表面Aで発生する圧力を示し、LAは液体送出容積部25の横断面の辺周を示し、SAは液体送出容積部25の横断面積を示す。)
同様に、液体を受け取る第1の流路3の液体表面Bにおいて、ほぼ次の式が成り立つ。
PB=(LB/SB)・γcosθc
(式中、PBは液体表面Bで発生する圧力を示し、LBは第1の流路3の横断面の辺周を示し、SBは第1の流路3の横断面積を示す。)
液体送出容積部25と液体を受け取る第1の流路3の形状がほぼ等しい(すなわち、LA=LB及びSA=SB)ならば、圧力PAとPBもほぼ等しく、液体表面Aと液体表面Bの間の圧力差は生じない。このとき、僅かな気体の圧力により液体は移動できる。
次に、図9(B)の場合、細管27入口の液体表面Cについて次の式が成り立つ。
PC=(LC/SC)・γcosθc
(式中、PCは液体表面Cで発生する圧力を示し、LCは細管27の横断面の辺周を示し、SCは細管27の横断面積を示す。)
よって、液体表面Cと液体表面Bとの間の差圧ΔPは次のようになる。
ΔP=PC−PB=(LC/SC−LB/SB)・γcosθc
細管27においては、断面積に対する辺周の比率LC/SCの方が、液体を受け取る第1の流路3の断面積に対する辺周の比率LB/SBよりもずっと大きい(例えば、2倍以上)。よって、大きな差圧ΔPが発生し、それに打ち勝つ大きな気体の圧力をかけない限り、細管27内の液体は移動せず、その結果、細管27内の液体が封止栓の役目を果たし、第1の流路3に空気が混入することを阻止するものと思われる。
【0020】
図10(a)は第1の流路3に対して、図1に示されるような第2の流路15と概ね同じ構造の流路が複数本配設されたマイクロチップの実施態様を示す概要平面図である。このマイクロチップ1では、一方の第2の流路15aはサンプルなどの液体を供給するための流路として使用し、他方の第2の流路15bは試薬類などの液体を供給するための流路として使用することができる。すなわち、液体を送り出す2本の第2の流路15a及び15bが液体を受け取る第1の流路3を共有している。従って、このマイクロチップ1では、サンプルと試薬を液体送出容積部25a及び25bで一定の微量容積秤取し、第1の流路3内で混合して反応させ、サンプルの検出を行うことができる。図10(b)は、前記図10(a)において点線で囲まれた液体送出容積部25の部分拡大平面図である。
【0021】
図10(a)に示されたマイクロチップ1の動作について説明する。先ず、サンプルウエル17aにマイクロピペットなどの公知常用の手段によりサンプルを満たす。引圧ウェル19aから真空ポンプなどの公知常用の引圧手段により送出容積部25aにサンプルを導入する。この時、バルブ21aは開いており、加圧管路29aの開閉弁31aは閉じている。サンプルはエア抜き弁23aに到達したところで導入が止まり、送出容積部25aにサンプルが満たされる。エア抜き弁は図1のマイクロチップで説明した通りのものである。次いで、バルブ21aを閉じ、開閉弁31aを開き、加圧ウェル33aに接続されたシリンジなどの公知常用の加圧手段により加圧管路29aから気体(例えば、空気)で加圧し液体送出容積部25a内のサンプルを液体を受け取る第1の流路3内に注入する。本発明のマイクロチップでは、バルブ21a(21b)及び加圧管路開閉弁31a(31b)がそれぞれチップ内に配置されている。サンプルウェル17a(17b)や加圧ウェル33a(33b)などを直接的に開閉を行うことは、そのポンピングボリュームが大きく、送出容積部25a(25b)に対して意図しない加圧となることが懸念される。しかし、それらをマイクロチップ内に配置することによって、ポンピングボリュームを少なく抑えることができ、意図しない加圧は無くなる。
【0022】
試薬ウエル17bに試薬を満たし、サンプルと同様に第1の流路3内に試薬を注入する。
【0023】
次に、引圧ウェル7から真空ポンプなどの公知常用の引圧手段によって、第1の流路3内のサンプルと試薬を移動させ、つづら折り状の混合部9で2液を十分に混合させる。この時、エア抜き弁13は前記のように、空気は通すが液体は通さないように機能する。更に吸引を続けることにより、混合液は混合部9から検出部11に到達する。検出部11はマイクロチップ1内に配置された或る一定の容積を有する空間であり、オープンウェルではない。検出部11の周辺にはサンプルに合わせた検出手段が配置されている。例えば、マイクロチップ1内の検出部11を挟むようにマイクロチップ1の外部上下に投光器(図示されていない)と受光器(図示されていない)を配置し、サンプルの蛍光検出を行うことができる。
【0024】
以上、本発明の液体注入構造について具体的な実施態様を挙げて説明してきたが、本発明はこれら実施態様だけに限定されない。例えば、図11に示されるように、送出容積部15に液体を供給する管路40を配設し、管路40の両端部にオープンウェル42a及び42bを配設する。一方、受取容積部3から液体を移送させるための管路44を配設し、管路44の両端部にオープンウェル46a及び46bを配設する。この実施態様では、例えば、管路40から送出容積部15に液体を毛細管現象を利用して充填した後、例えば、オープンウェル42b及び46aを閉じ、オープンウェル46bを開放し、オープンウェル42aからシリンジ(図示されていない)などの公知慣用の加圧手段で管路40から送出容積部15内の液体を加圧することにより、液体を受取容積部3内に注入することができる。別法として、オープンウェル42aを開放し、オープンウェル46bから引圧しても送出容積部15から受取容積部3に液体を注入することもできる。図11に示される実施態様の利点は、特別な加圧管路の配設が不要なことと、構造全体が対称形であるため、送出容積部15を受取容積部3として使用し、受取容積部3を送出容積部15として可逆的に、あるいは方向性を考慮せずに使用することができることである。
【0025】
図12は本発明の液体注入構造の更に他の実施態様を示す部分概要平面図である。送出容積部15に液体を供給する管路40を配設し、更に、気管48を配設する。管路40の端部にはオープンウェル42aが配設され、オープンウェル42aと送出容積部15との間には開閉弁A50が配設されている。一方、気管48の端部にはウェル42bが配設され、ウェル42bと送出容積部15との間には開閉弁B52が配設されている。ウェル42bはオープンウェルとして使用することができるが、加圧ウェルとしても利用できる。また、受取容積部3は管路状であり、その両端部にはウェル46a及び46bが配設され、受取容積部3の細管27接続箇所とウェル46aとの間に開閉弁C54が配設されている。ウェル46aはオープンウェルとして使用され、ウェル46bは引圧ウェルとして使用される。図12に示された実施態様において、送出容積部15から受取容積部3に液体を注入する動作について説明する。▲1▼先ず、オープンウェル42aに液体を入れる。▲2▼開閉弁A50は「開」、開閉弁B52及び開閉弁C54は「閉」とする。▲3▼引圧ウェル46bから微弱な圧力でオープンウェル42a内の液体を引く。これにより液体は細管27の入口かあるいは細管27の出口まで到達する。すなわち、細管27を通して負圧をかけることで、液体送出部15への液体導入を実施できる。▲4▼次いで、開閉弁Cを「開」として、受取容積部3を大気圧とする。▲5▼次いで、開閉弁A50を「閉」、開閉弁B52を「開」として、ウェル42bから注入圧力を加圧する。前記手順では、注入時に受取容積部3を大気圧開放し、送出容積部15を正圧にするが、この逆に、ウェル42bをオープンウェルにし、引圧ウエル46bに注入圧力に相当する負圧をかけることによっても、送出容積部15から受取容積部3への液体注入を行うことができる。要するに、加圧管路48と受取容積部3との間に注入のために必要な適正圧力を生じさせれば良いので、加圧管路48から必ずしも加圧する必要は無く、逆に、加圧管路48から加圧する場合は、必ず受取容積部3が大気圧開放になっていることが重要である。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明の液体注入構造の効果を例証する。
【0027】
実施例1
図9に示されるような構成のマイクロチップ1を作製した。液体送出容積部25、細管27及び第1の流路3の各チャネルの高さを50μmとした。液体送出容積部25及び第1の流路の各チャネルの幅を200μmとした。また、細管27のチャネルの幅を15μmとした。従って、液体送出容積部25及び第1の流路3の各チャネルの断面積は10000μm2(=200μmx50μm)となる。また、辺周は500μm(=50μmx2+200μmx2)となる。よって、辺周/断面積の比率(A及びB)は0.05(=500/10000)となる。一方、細管27のチャネルの断面積は750μm2(=15μmx50μm)となる。また、辺周は130μm(=50μmx2+15μmx2)となる。よって、辺周/断面積の比率(C)は0.173(=130/750)となる。その結果、細管27における辺周/断面積の比率は第1の流路3(又は液体送出容積部25)の辺周/断面積の比率よりも約3.5倍(=0.173/0.05)となり、C≧2Aの要件を満たしている。この実施例では、約3KPaの圧力で液体送出容積部25から第1の流路へ気体を混入することなく所定量の液体だけをを注入することができた。
【0028】
比較例1
送出容積部25、細管27及び第1の流路の各チャネルの高さを15μmとしたこと以外は実施例1と同様にマイクロチップ1を作製した。従って、送出容積部25及び第1の流路の各チャネルの断面積は3000μm2(=200μmx15μm)となる。また、辺周は430μm(=15μmx2+200μmx2)となる。よって、辺周/断面積の比率(A及びB)は0.143(=430/3000)となる。一方、細管27のチャネルの断面積は225μm2(=15μmx15μm)となる。また、辺周は60μm(=15μmx2+15μmx2)となる。よって、辺周/断面積の比率(C)は0.267(=60/225)となる。その結果、細管27における辺周/断面積の比率(C)は第1の流路3(又は液体送出容積部25)の辺周/断面積の比率(A)よりも約1.9倍(=0.267/0.143)となる。従って、C≧2Aの要件を満たしていない。この比較例では、どのような圧力を試してみても注入は成功しなかった。すなわち、圧力が小さいと細管27を通して液体が流れず、圧力が高いと細管27を通して加圧した空気までも第1の流路内に流れてしまい、注入に最適な圧力が存在しなかった。
【0029】
比較例2
送出容積部25及び第1の流路3の各チャネルの幅及び高さを100μmx20μmとし、細管27の幅及び高さを3μmx3μmとしたこと以外は実施例1と同様にマイクロチップ1を作製した。送出容積部25の辺周/断面積の比率(A)は0.12(=240/2000)であり、細管27の辺周/断面積の比率(C)は1.33(=12/9)となる。従って、C/A=11.1となりC≧2Aの要件は満たす。しかし、細管27を通して送出容積部25から第1の流路3に液体を送り出すために、500kPa以上の圧力を掛けたところ、マイクロチップ自体がこの圧力に耐えられず、破損してしまい、液体の注入はできなかった。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第2の流路の液体送出容積部にのみ液体が充填されるので、特願2002−302692号明細書に記載された微量液体秤取構造に比べて液体のデッドボリュームを著しく減少させることができる。また、第2の流路の液体送出容積部と第1の流路との間の差圧を、細い第3の流路の構成により定まる或る一定の圧力範囲(注入圧力範囲)に維持して気体(空気)により液体の注入を行うことにより、細い第3の流路入口に空気の相が到達したとき、液体の注入は停止し、空気が液体を受け取る第1の流路に混入することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体注入構造の一例の部分概要平面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1におけるIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図1におけるV−V線に沿った断面図であり、(a)は全ての管路が上側基板に配設された例であり、(b)は細管だけが下側基板に配設された例であり、(c)は(a)の変更例である。
【図6】本発明の液体注入構造の別の例の部分概要平面図である。
【図7】(a)は本発明の液体注入構造を有するマイクロチップの一例の概要平面図であり、(b)は(a)における点線で囲まれた液体送出容積部25の部分拡大平面図である。
【図8】(a)及び(b)は図1(b)におけるII−II線に沿った断面図であり、(c)は(a)におけるc−c線に沿った断面図であり、(d)は(a)の変更例である。
【図9】図1(b)における液体送出容積部25内の液体を細管27を介して第1の流路3に送り出す際、第1の流路3に空気が混入しないメカニズムを説明する図である。
【図10】(a)は本発明の液体注入構造を有するマイクロチップの別の例の概要平面図であり、(b)は(a)における点線で囲まれた液体送出容積部25の部分拡大平面図である。
【図11】本発明の液体注入構造の他の実施態様を示す部分概要平面図である。
【図12】本発明の液体注入構造の更に他の実施態様を示す部分概要平面図である。
【図13】特願2002−302692号明細書に記載された微量液体秤取構造の部分概要平面図である。
【符号の説明】
1 マイクロチップ
3 液体を受け取る第1の流路
5 オープンウェル
7 引圧ウェル
9 混合部
11 検出部
13 エア抜き弁
15 液体を送り出す第2の流路
17 オープンウェル
19 引圧ウェル
21 開閉バルブ
23 エア抜き弁
25 液体送出容積部
27 第3の流路(細管)
29 加圧管路
31 開閉弁
33 加圧ウェル
35 下側基板
37 上側基板
Claims (11)
- 圧力により液体を或る箇所から別の箇所に移動させるための液体注入構造において、液体を受け取るための受取容積部となる第1の流路と、該第1の流路に液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路と、該第1の流路と第2の流路とを相互に連通し、これらの流路よりも細い少なくとも1本の第3の流路とを有し、前記第1の流路(受取容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率と、前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率がほぼ等しく、前記第3の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率が前記第2の流路(送出容積部)の横断面積に対する該横断面の辺周の比率よりも2倍以上10倍以下であることを特徴とする液体注入構造。
- 前記液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路には、該流路に液体を供給するための別の管路が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液体注入構造。
- 前記液体を受け取るための受取容積部となる第1の流路と、前記第1の流路に液体を送り出すための送出容積部となる第2の流路との間に差圧を発生させるための差圧発生手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体注入構造。
- 前記第3の流路を複数本有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液体注入構造。
- 液体を受け取る第1の流路と、該第1の流路に液体を送り出す第2の流路とを有し、
前記第2の流路は該流路の途中に配設された第1の弁と第2の弁により画成される閉塞可能な送出容積部を有し、
前記送出容積部と前記第1の流路とはこれらの流路よりも細い少なくとも1本の第3の流路により連通されており、
前記送出容積部は該容積部内の液体を前記第3の流路を介して前記第1の流路に圧送するための加圧管路を有し、
前記送出容積部の横断面積に対する該横断面の辺周の比率と、前記第1の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率がほぼ等しく、
前記第3の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率が前記第1の流路の横断面積に対する該横断面の辺周の比率よりも2倍以上10倍以下であることを特徴とする液体注入構造。 - 前記第2の流路における前記第1の弁は開閉バルブであり、前記第2の弁は或る決まった方向に対して気体は通すが液体は通さない機能を有する弁であることを特徴とする請求項5に記載の液体注入構造。
- 前記加圧管路の途中には開閉弁が配設されていることを特徴とする請求項5に記載の液体注入構造。
- 前記第1の流路に対して前記第2の流路が複数本配設されていることを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の液体注入構造。
- 前記第3の流路を複数本有することを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の液体注入構造。
- 前記加圧管路に加圧手段が接続されていることを特徴とする請求項5〜9の何れかに記載の液体注入構造。
- 請求項1〜10の何れかに記載の液体注入構造を有するマイクロチップ。
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