JP2005016654A - トーショナルダンパ - Google Patents

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隆之 柏原
Kiyobumi Fukazawa
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Abstract

【課題】金属製ハブとこのハブの外周側に配置した金属製環状マスとの対向周面間に環状ゴムを圧入嵌合し、嵌合後の熱処理を必ずしも必要とはしないトーショナルダンパであって、従来のシランカップリング剤のみの接着剤層を設けたものと比較してさらに大幅に滑りトルクを増大させ、しかも製造上の安全性および製造設備の汚染抑制を達成しつつ、エンジンの高出力化、小型化にも対応できる高滑りトルクを有するものを提供する。
【解決手段】上記嵌合型トーショナルダンパにおいて、環状ゴム3と金属製ハブ1および金属製環状マス2との嵌合面に、アミノ基含有シランカップリング剤および有機リン化合物よりなる接着剤層を介在させる。接着剤層の形成は、アルコール水溶液で希釈した接着剤溶液を用いて行われることが好ましい。なお、さらなる滑りトルク向上の観点からは、嵌合後に熱処理されていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トーショナルダンパに関する。さらに詳しくは、例えば自動車エンジンのクランク軸等の回転軸に発生する捩り振動を吸収するために用いられる、滑りトルク特性にすぐれたトーショナルダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等のエンジンの駆動は、吸気、圧縮、爆発(膨張)および排気の各工程を繰り返しながら行なわれ、ピストンの往復運動をクランク軸の回転運動に変換しているため、このクランク軸には、回転に伴って捩り振動(回転方向の振動)が生じる。そして、このような捩り振動の増大による不具合の発生を防止するため、クランク軸の軸端には、トーショナルダンパが取り付けられる。
【0003】
トーショナルダンパは、クランク軸に取り付けられるハブの外周にゴムを介して環状マスを同心的かつ弾性的に連結した構成を備え、ゴムのバネ定数と質量体の慣性質量とによって決まる一定の捩り方向固有振動数を有し、その共振による動的吸振効果によって、特定の回転数領域における捩り振動を低減するものである。トーショナルダンパには、嵌合式トーショナルダンパと呼ばれるものがあり、この種のものは、環状に成形したゴムをハブと環状マスの対向周面間に軸方向側から圧入嵌合することによって製作されるため、ゴムを加硫接着した構造のものに比較して安価に提供できるといった利点がある。
【0004】
しかしながら、この嵌合式トーショナルダンパにおいては、ハブ、環状ゴム、環状マスの互いの結合が、圧入時のゴムの圧縮反力による摩擦抵抗に依存されるため、動的吸振動作等による入力トルクが大きくなると、ハブまたは環状マスと環状ゴムとの嵌合面間で円周方向の滑りを生じることがあり、ゴムを加硫接着したタイプのものに比較して、適用可能な範囲が著しく制限される。したがって、この種のトーショナルダンパには、滑りが発生する時の入力トルク値(滑りトルク)の向上が求められている。
【0005】
滑りトルク向上の手法としては、先にハブと環状ゴムの界面、環状ゴムと環状マスの界面に各種シランカップリング剤を介在させる方法が提案されており、ハブと環状ゴムの界面、環状ゴムと環状マスの界面にシランカップリング剤を介在させることにより、嵌合後の熱処理なしに、嵌合面に滑りが発生するのを有効に防止し、高滑りトルクが得られる結果として適用範囲の拡大に至っている(特開2001−027287号公報)。
【0006】
しかしながら、加硫接着したタイプのものに比較すると、その滑りトルク(破壊トルク)の値は低く、一方近年のエンジンの高出力化や自動車の小型化に伴うトーショナルダンパの小型化により、固着界面に発生する応力が増大し、より強固な固着力が必要とされており、さらなる滑りトルクの向上が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、金属製ハブとこのハブの外周側に配置した金属製環状マスとの対向周面間に環状ゴムを圧入嵌合し、嵌合後の熱処理を必ずしも必要とはしないトーショナルダンパであって、従来のシランカップリング剤のみの接着剤層を設けたものと比較してさらに大幅に滑りトルクを増大させ、しかも製造上の安全性および製造設備の汚染抑制を達成しつつ、エンジンの高出力化、小型化にも対応できる高滑りトルクを有するものを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、上記嵌合型トーショナルダンパにおいて、環状ゴム3と金属製ハブ1および金属製環状マス2との嵌合面に、アミノ基含有シランカップリング剤および有機リン化合物よりなる接着剤層を介在させることによって達成される。接着剤層の形成は、アルコール水溶液で希釈した接着剤溶液を用いて行われることが好ましい。なお、さらなる滑りトルク向上の観点からは、嵌合後に熱処理されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記トーショナルダンパの製造において、アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤層を嵌合面に介在させる方法として、以下に記載するいずれを用いても、十分な効果が得られる。なお、嵌合を容易にするための潤滑油としては、フタル酸エステル系可塑剤やパラフィン系可塑剤等圧入するゴム材料と相溶性の良い可塑剤等が用いられる。
(1) アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を、例えばアルコール水溶液等で希釈してリム部14の外周面および環状マス2の内周面に塗布し、未乾燥のまま、環状ゴム3をリム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から、好ましくは嵌合を容易にするための潤滑油を用いて、圧入する。
(2) アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を、例えばアルコール水溶液等で希釈して環状ゴム3に塗布し、未乾燥のまま、リム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から、好ましくは嵌合を容易にするための潤滑油を用いて、圧入する。
(3) アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を、例えばアルコール水溶液等で希釈してリム部14の外周面および環状マス2の内周面に塗布し、乾燥させた後、環状ゴム3をリム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から、好ましくは嵌合を容易にするための潤滑油を用いて、圧入する。
(4) アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を、例えばアルコール水溶液等で希釈して環状ゴム3に塗布し、乾燥させた後、リム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から、好ましくは嵌合を容易にするための潤滑油を用いて、圧入する。
【0010】
ここで用いられるアミノ基含有シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0011】
これらのアミノ基含有シランカップリング剤は、一種類のみで使用しても良いが、二種類以上を混合して使用しても良い。アミノ基含有シランカップリング剤以外のシランカップリング剤、例えばウレタン系、エポキシ系、ビニル系等のシランカップリング剤を用いると、アミノ基含有シランカップリング剤と比較して、トルク向上効果が小さくなる。
【0012】
また、有機リン化合物としては、有機ホスフィン化合物、4級ホスホニウム塩、有機リン酸化合物等が用いられ、具体的にはトリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス−(4−メトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、p−スチリルジフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、オクチルフェニル−N,N−ジイソブチルカルバモイルメチルホスフィンオキサイド、トリ−n−オクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、2−カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスニウムハイドロジェンジフルオライド、テトラ−n−ブチルホスニウムハイドロジェントリフルオライド、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどが例示される。これらの有機リン化合物は、一種類のみで使用しても良いが、二種類以上を混合使用しても良い。
【0013】
有機リン化合物は、アミノ基含有シランカップリング剤100重量部に対し1〜100重量部、好ましくは5〜30重量部、さらに好ましくは10〜20重量部の割合で用いられる。これ以下の使用割合では、本発明の目的とする滑りトルク特性の向上が達成されず、一方これ以上の割合で用いられると、調合液の経時的安定性が著しく低下するようになる。
【0014】
なお、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤は、好ましくはアルコール水溶液等で希釈して用いられ、希釈するアルコール水溶液中のアルコール濃度は70〜80重量%とすることが望ましいが、それ以外の濃度でも十分に滑りトルクの向上を実現することができる。
【0015】
かかる接着剤で嵌合接着される環状ゴムの材料としては、天然ゴム、天然ゴムとスチレン−ブタジエン共重合ゴムのブレンドゴム、ブタジエンゴム、天然ゴムとブタジエンゴムのブレンドゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、水添化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、EPDM、エチレン−アクリレート共重合ゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム等が用いられ、好ましくはEPDM、エチレン−アクリレート共重合ゴムが用いられる。
【0016】
図1は、嵌合式トーショナルダンパの一態様の軸心を通る平面での半裁断面図である。このトーショナルダンパは、図示されていない自動車エンジン等のクランク軸の軸端に取り付けられるハブ1と、その外周側に同心的に離間配置された環状マス2との対向周面間に環状ゴム3が圧入嵌合され、この環状ゴム3を介してハブ1と環状マス2が互いに弾性的に連結された構造を有する。
【0017】
ハブ1は、金属材料で成形されたものであって、クランク軸の軸端に取り付けられる内周側のボス部11、そこから外周側へ展開した円盤部12、その外周部に形成されたプーリ部13およびリム部14を有する。環状マス2も金属材料からなるものであって、ハブ1のリム部14の外周側に配置され、外周面にプーリ部21が形成されている。プーリ部13、21は、クランク軸の回転力を図示されていないVベルトを介して各種補機へ伝達するためのものである。
【0018】
環状ゴム3は、ゴム材料によって環状に成形されたものであって、ハブ1のリム部14の外周面とこれに径方向に対向する環状マス2の内周面との間に所要の圧縮代をもって圧入嵌合されている。また、環状ゴム3とリム部14および環状マス2との嵌合面には、それぞれアミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤層が介在されている。
【0019】
本発明においては、嵌合後の熱処理なしで高い滑りトルク値を得ることができるが、さらに例えば60〜180℃、好ましくは120〜150℃、3時間乃至数時間程度の熱処理を施すことで、滑りトルク値の向上および滑りトルク値のバラツキが低減され、より安定した品質を有する製品を提供することができる。
【0020】
【発明の効果】
アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤は、ゴム材料と金属との圧接面における滑りトルクの増大にすぐれた効果を発揮する。したがって、ハブ1、環状ゴム3、環状マス2が互いに強固に保持された状態となり、滑りトルクを著しく増大させ、動的吸振動作等による大トルク入力時にハブ1または環状マス2と環状ゴム3の嵌合面間で円周方向の滑りが発生するのを有効に防止することができる。
【0021】
このように、金属からなるハブおよび環状マスとその対向周面間に圧入した環状ゴムとの互いの嵌合面に、アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤層を介在させることにより、従来のシランカップリング剤を嵌合界面に介在させたトーショナルダンパより、さらに大幅に滑りトルクを増大させることができる。これにより、嵌合後の熱処理なしでも、従来加硫接着したトーショナルダンパしか適用できなかった範囲まで適用範囲を拡大することができ、かつエンジンの高出力化、小型化に対応する高滑りトルクを有し、しかも安価なトーショナルダンパを提供することができ、その上製造上の安全性および製造設備を汚染する問題もないといったすぐれた効果が実現される。なお、熱処理を行った場合には、さらなるトルク値の向上およびそのバラツキを低減させることが可能となり、より安定した品質のトーショナルダンパを提供することができる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0023】
実施例1
図1に示される構造を有するトーショナルダンパにおいて、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン100部(重量、以下同じ)およびトリス(ジクロロプロピル)ホスフェート20部を75重量%エタノール水溶液100部で希釈した接着剤溶液を、金属側(ハブおよび環状マス)に塗布し、未乾燥のまま、環状ゴムをハブと環状マスとの間に嵌合を容易にするための潤滑油(フタル酸エステル系可塑剤)を用いて嵌合し、次いでアルカリ洗浄液中に浸漬して、嵌合液(潤滑油)を洗浄、除去した。なお、嵌合後の熱処理は行われなかった。
【0024】
なお、環状ゴムとしては、次の配合組成のものを180℃で6分間架橋成形したEPDM製のものが用いられた。
【0025】
EPDM(住友化学製品) 100部
HAFカーボンブラック 50部
亜鉛華 5部
ステアリン酸 0.5部
ジクミルパーオキサイド 3部
【0026】
このトーショナルダンパの評価試験として、滑りトルクの測定を行った。この測定では、ハブと環状マスを固定した後、20N・m刻みで円周方向の荷重をかけ、この状態を1分間保持し、この保持時間内にハブと環状マスの相対的な捩り変位が2度未満であれば、さらに荷重を20N・m増大させて1分間保持し、保持時間内にハブと環状マスの相対的な捩り変位が2度以上となった場合のトルクを滑りトルクとして、初期および加熱老化後(120℃、240時間)について測定した。
【0027】
実施例2
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代りに、同量のメチルトリフェニルホスホニウムブロマイドが用いられた。
【0028】
実施例3
実施例1において、嵌合後に120℃、3時間の熱処理が行われた。
【0029】
比較例1
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートが用いられなかった。
【0030】
比較例2
実施例1において、γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびトリス(ジクロロプロピル)ホスフェートがいずれも用いられなかった。
【0031】
以上の実施例1〜3および比較例1〜2で得られた結果は、次の表1に示される。
【0032】
表1
Figure 2005016654
【0033】
実施例4
実施例1において、EPDM製環状ゴムの代りに、次の配合組成のものを180℃で10分間加硫成形したエチレン−アクリレート共重合ゴム製のものが用いられた。
【0034】
エチレン−アクリレート共重合ゴム 100部
(デュポン社製品VAMAC D)
HAFカーボンブラック 50部
内部離型剤(ライオン製品アーミン18D) 0.5部
ステアリン酸 2部
加硫剤(ユニマテック製品AC6−66) 2部
加硫促進剤(大内新興化学製品DT) 4部
【0035】
実施例5
実施例4において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代りに、同量のメチルトリフェニルホスホニウムブロマイドが用いられた。
【0036】
実施例6
実施例4において、嵌合後に120℃、3時間の熱処理が行われた。
【0037】
比較例3
実施例4において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートが用いられなかった。
【0038】
比較例4
実施例4において、γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびトリス(ジクロロプロピル)ホスフェートがいずれも用いられなかった。
【0039】
以上の実施例4〜6および比較例3〜4で得られた結果は、次の表2に示される。
【0040】
表2
Figure 2005016654
【0041】
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1) 実施例1〜2および4〜5では、圧入嵌合するゴム材料の種類とは無関係に、従来技術(比較例1および3)と比較して、嵌合後の熱処理を行わない場合にも滑りトルクの向上効果がみられる。また、熱老化後の滑りトルク値についても、高い滑りトルクを維持していた。
(2) 嵌合後の熱処理を行った実施例3および6では、熱処理を行わないものに比べて、さらに高い滑りトルク値を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る嵌合型トーショナルダンパの一態様の軸心を通る平面での半裁断面図である。
【符号の説明】
1 ハブ
2 環状マス
3 環状ゴム
11 ボス部
12 円盤部
13 プーリ部
14 リム部
21 プーリ部

Claims (8)

  1. 金属製ハブ1とこのハブの外周側に配置した金属製環状マス2との対向周面間に環状ゴム3を圧入嵌合したトーショナルダンパにおいて、環状ゴム3とハブ1および環状マス2との嵌合面に、アミノ基含有シランカップリング剤および有機リン化合物よりなる接着剤層を介在させたことを特徴とするトーショナルダンパ。
  2. 金属製ハブ1と金属製環状マス2との対向周面間に環状ゴム3を圧入嵌合後、60〜180℃での熱処理が行われた請求項1記載のトーショナルダンパ。
  3. アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤をリム部14の外周面および環状マス2の内周面に塗布し、未乾燥のまま、環状ゴム3をリム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から圧入することを特徴とするトーショナルダンパの製造方法。
  4. アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を環状ゴム3に塗布し、未乾燥のまま、リム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から圧入することを特徴とするトーショナルダンパの製造方法。
  5. アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤をリム部14の外周面および環状マス2の内周面に塗布し、乾燥させた後、環状ゴム3をリム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から圧入することを特徴とするトーショナルダンパの製造方法。
  6. アミノ基含有シランカップリング剤に有機リン化合物を添加した接着剤を環状ゴム3に塗布し、乾燥させた後、リム部14の外周面と環状マス2の内周面との間に軸方向側から圧入することを特徴とするトーショナルダンパの製造方法。
  7. アミノ基含有シランカップリング剤および有機リン化合物を添加した接着剤がアルコール水溶液で希釈した接着剤溶液として用いられる請求項3、4、5または6記載のトーショナルダンパの製造方法。
  8. 嵌合に際して、潤滑油が用いられる請求項3、4、5または6記載のトーショナルダンパの製造方法。
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