JP2005016562A - 油圧−機械式変速装置 - Google Patents

油圧−機械式変速装置 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧―機械式変速装置の部品点数を低減して、その加工を容易にし、コストを低減する。また、該油圧―機械式変速装置を備えるトランスミッションのコンパクト化を図る。
【解決手段】可変容量の油圧ポンプ14と油圧モータ15からなるHST12と、遊星歯車機構13とからなる油圧−機械式変速装置において、前記遊星歯車機構13からの出力を油圧モータ15のモータ軸25に伝え、該モータ軸25を副変速機構50の入力軸とした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧式無段変速装置(HST)と遊星歯車機構とからなる油圧−機械式変速装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンから動力を分岐して一方は遊星歯車機構に伝達し、他方はHSTを介して無段変速した後に遊星歯車機構に伝達し、該遊星歯車機構にて両動力を合成して出力する構成の油圧−機械式無段変速装置(HMT)は公知とされている。
このHMTを用いたトランスミッションにおいては、遊星歯車機構に伝達された一方の動力を出力する軸と、HSTのモータ軸とから出力されるそれぞれの動力を遊星歯車機構にて合成し、その合成された動力を副変速機構の入力軸に伝達し、該入力軸から動力を副変速機構に入力するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−108060号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の油圧−機械式無段変速装置は、遊星歯車機構にて合成された動力を一旦副変速機構の入力軸に伝達し、該入力軸から動力を副変機構へと入力する構成としているため、入力軸や該入力軸を他の軸と連結するための歯車等が必要となって部品点数が多くなり、コストや加工工数が増加するという問題があった。
また、入力軸や該入力軸を他の軸と連結するための歯車を配置するスペースが必要となるため、トランスミッションを小型化するための障害となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、可変容量の油圧ポンプと油圧モータからなる油圧式無段変速装置と、遊星歯車機構とからなる油圧−機械式変速装置において、前記遊星歯車機構からの出力を油圧モータのモータ軸に伝え、該モータ軸を副変速機構の入力軸としたものである。
【0007】
請求項2においては、前記遊星歯車機構を遊星歯車と、該遊星歯車に噛合する太陽歯車と、外歯歯車とから構成し、該外歯歯車を油圧ポンプを駆動する軸に固定したものである。
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第一実施例に係るトランスミッションのスケルトン図、図2はトランスミッションにおいて油圧―機械式変速装置の構成を示した側面断面図、図3は図2における油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図、図4は本発明の第二実施例に係るトランスミッションのスケルトン図、図5はトランスミッションにおいて油圧―機械式変速装置の構成を示した側面断面図、図6は図5における油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図、図7は第二実施例の変形例に係る油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図である。
【0008】
トランスミッション1は、トラクタ等の走行車両に適用が可能であり、図1、図2に示すように、前部にエンジン2からの動力を入力するための入力軸3がハウジング17より突出され、該入力軸3は前後方向水平に回転自在に支持され、該入力軸3の後方に伝動軸4が同心状に配置されている。該伝動軸4はカップリングを介して入力軸3と相対回転不能に連結され、該伝動軸4の後方にクラッチ軸5が同心状にして配置されている。さらに、該クラッチ軸5はカップリングを介して伝動軸4に対し相対回転不能に連結され、該クラッチ軸5の後方にPTO入力軸6が同心状に配置されている。該PTO入力軸6はPTOクラッチ7を介してクラッチ軸5に対して断接可能に連結されており、該PTO入力軸6と平行にPTO軸8が配置されている。そして、該PTO軸8には歯車9が固定され、該歯車9とPTO入力軸6上に形成された歯車10とが噛合されて、エンジン2からの動力を伝動軸4を介してPTO軸8に伝達可能としている。
【0009】
前記伝動軸4の下方に油圧―機械式無段変速装置(以下HMT)11が配置されている。該HMT11は油圧式無段変速装置(以下HST)12と差動機構である遊星歯車機構13とを組み合わせて構成されるものであり、まずHST12について図2、図3を用いて説明する。
HST12は油圧ポンプ14と油圧モータ15とを流体的に接続して構成されている。該油圧ポンプ14と油圧モータ15とはトランスミッション1前部に配置されており、平板状の油路板16前面に付設されてハウジング17によって覆われている。該油路板16はトランスミッション1のミッションケース18の前部に固設され、その内部に二本の油路を平行に穿設して循環回路を構成し、これにより油圧ポンプ14と油圧モータ15とを油圧(流体)的に結合して閉回路を構成している。
また、前記ハウジング17内の油圧ポンプ14と油圧モータ15の上方で、チャージポンプ19が油路板16の前面に付設されて、前記伝動軸4にて駆動されるように構成され、前記HST12の内部的な油漏れを補償するようにしている。
【0010】
前記油圧ポンプ14は、前記ハウジング17内において、回転自在に支持されるポンプ軸20と、該ポンプ軸20に対し相対回転不能に嵌合されるシリンダブロック21と、該シリンダブロック21に穿設されたシリンダ孔に油密を保ちながら往復動自在に嵌合される複数のピストン22・22・・・と、該ピストン22・22・・・を突出方向に付勢するバネ24・24・・・と、該ピストン22・22・・・の先端に当接する可動斜板23とから構成されている。該油圧ポンプ14の可動斜板23は運転部に設けられた変速操作手段と連係され、その傾斜角を変速操作手段にて調整することにより油圧ポンプ14の容積を変更可能として、圧油の吐出量及び吐出方向を変更可能としている。
【0011】
油圧ポンプ14の後方には後述する遊星歯車機構13が配置されており、該油圧ポンプ14のポンプ軸20が油路板16を貫通して後方へ少量延出されて、その後端に該遊星歯車機構13の外歯歯車36が固定されている。また、該ポンプ軸20の後端は凹状に構成され、ポンプ軸20の端部に設けた孔により該ポンプ軸20の後方に同心状に配置された軸38の端部が回転自在に支持されている。該軸38には遊星歯車機構13の太陽歯車33が固定されるとともに、遊星キャリア37がベアリングを介して軸上に遊嵌されている。
【0012】
また、前記油圧モータ15は、前記油圧ポンプ14と略同じ構成としており、該油圧ポンプ14の下方位置にて回転自在に支持されるモータ軸25と、該モータ軸25に相対回転不能に嵌合されるシリンダブロック26と、該シリンダブロック26に穿設されたシリンダ孔に往復動自在に嵌合され、バネ29・29・・・により付勢される複数のピストン27・27・・・と、該ピストン27・27・・・の伸張駆動を前記シリンダブロック26の回転駆動力に変換するための斜板カム作用を行う可動斜板28とから構成されている。該モータ軸25は油圧モータ15の回転を出力する軸であり、前記ポンプ軸20及び入力軸3と平行に前後方向に油路板に回転自在に支持され、その一端は油路板16を貫通して後方に突出され、その突出部に歯車30が形成されるとともに、その後方に歯車31が挿嵌固定されている。
そして、該油圧モータ15の可動斜板28は適宜操作手段や制御手段に連係され、その傾斜角を調整することによりモータ軸25の回転速度および方向を制御可能としている。
【0013】
この構成により、油圧モータ15の可動斜板28を最大角度だけ傾動させた状態で、ポンプ軸20に動力を入力させながら変速操作手段にて油圧ポンプ14の可動斜板23を中立位置から任意の角だけ傾動させることにより、シリンダブロック21に支持されるピストン22が該可動斜板23により往復駆動されて圧油を吐出し、該吐出された圧油は、前記油路板16内の循環回路を介して、油圧モータ15へ送油される。該圧油は該油圧モータ15のピストン27を伸張駆動させてシリンダブロック26を回転させ、モータ軸25の回転動力として取り出される。
【0014】
次に、遊星歯車機構13について説明する。
遊星歯車機構13は前記HST12の油圧ポンプ14の後方位置に配置され、太陽歯車33、遊星歯車34・35、外歯歯車36、遊星キャリア37等から構成されている。ここでは、歯車の高速回転により発生する騒音に対処し易く、加工が容易となるように、内歯歯車ではなく外歯歯車を用いて遊星歯車機構を構成している。
ミッションケース18内において、ポンプ軸20に一端が支持された前記軸38に遊星キャリア37が遊嵌され、該遊星キャリア37に複数の遊星歯車34・35が回転自在に支持されている。一方の遊星歯車34は外歯歯車36と噛合され、他方の遊星歯車35は太陽歯車33と噛合され、遊星歯車34と遊星歯車35とが噛合されている。
前記外歯歯車36はHST12のポンプ軸20に固定され、HST12を駆動するように構成されている。一方、前記太陽歯車33は軸38に固定されている。該軸38は後方に延出されて、その後端部に歯車39が固定され、該歯車39とモータ軸25に固定された前記歯車31とが噛合されている。
【0015】
また、前記遊星キャリア37の後部には歯車40が固定されており、該歯車40と歯車41とが噛合されている。該歯車41は油路板16を貫通してミッションケース18内に延出された前記伝動軸4に挿嵌固定されている。
【0016】
このように構成することにより、エンジン2からの駆動力は、伝動軸4から歯車41を介して歯車40に伝えて遊星キャリア37を回転する。このとき、車輪は停止しているので、デフ装置と連結されている歯車39は回転が停止され、太陽歯車33の回転も停止した状態となっている。したがって、遊星キャリア37の回転により、太陽歯車33に噛合している遊星歯車35が回転され、該遊星歯車35に噛合している遊星歯車34を介して外歯歯車36に回転を伝える。該外歯歯車36の回転によりポンプ軸20が駆動される。
ここで、可動斜板23を前進側に傾倒すると、圧油が油圧モータ15に送油されて、モータ軸25を回動する。この回動によりモータ軸25上に配設された歯車30または歯車31から後述する副変速装置45を介して車軸を駆動する。
一方、モータ軸25上の歯車31から歯車39を回転駆動し、遊星歯車35を増速(または減速)回転して、遊星歯車34より外歯歯車36を介してポンプ軸20を増速回転する。この回転により圧油が増加され、モータ軸25を更に増速(または減速)する。
【0017】
そして、ミッションケース18内においては、前記モータ軸25と平行に副変速軸42が前後方向水平に軸支されている。該副変速軸42には二つの歯車43・44が遊嵌されており、一方の歯車43は前記歯車30に噛合されるとともに、その側面に爪部を形成している。他方の歯車44は前記歯車31に噛合されるとともに、その側面に爪部を形成している。さらに、該副変速軸42の歯車43と歯車44の間には副変速装置45が軸方向摺動可能にスプライン嵌合され、前記爪部に向かい合う該副変速装置45の側面に爪部が設けられて、前記歯車43・44の爪部に対して係脱可能となるようにして、副変速機構50が構成されている。そして、該副変速装置45を軸方向に摺動させることにより、歯車43・44のいずれか一方と係合させ、モータ軸25から出力される駆動力を副変速軸42に伝達できるようにしている。つまり、モータ軸25は副変速機構50の入力軸となっており、換言すれば、副変速機構50の入力軸上に油圧モータ15が配設されている。該副変速軸42の後端にはベベルギア46が形設され、該ベベルギア46を介してデフ装置47に動力が伝達されて、後車軸48・48に固定された後輪49・49が駆動される。
【0018】
以上のように、可変容量の油圧ポンプ14と油圧モータ15からなるHST12と、遊星歯車機構13とからなる油圧−機械式変速装置において、前記遊星歯車機構13からの出力を油圧モータ15のモータ軸25に伝え、該モータ軸25を副変速機構50の入力軸としたので、従来遊星歯車機構にて合成された動力を副変速軸へと入力するために配されていた入力軸が不要となる。したがって、部品点数を削減でき、加工が容易となるとともに、コストを低減することができる。また、HMT、つまりトランスミッションのコンパクト化を図ることができる。
【0019】
次に、本発明の第二実施例に係るトランスミッション51について図4、図5、図6を用いて説明する。
トランスミッション51には、トランスミッション51に対するエンジン2からの動力を受け入れるための入力軸53が前後方向水平に回転自在に支持されており、該入力軸53の後方にクラッチ軸55が同心状に配置されている。該クラッチ軸55はカップリングを介して入力軸53に対し相対回転不能に連結され、該クラッチ軸55の後方にPTO入力軸56が同心状に配置されている。該PTO入力軸56はPTOクラッチ57を介してクラッチ軸55に対して連結自在とされており、該PTO入力軸56と平行にPTO軸58が配置されている。該PTO軸58上には歯車59が固定され、該歯車59とPTO入力軸56上に形成された歯車60とが噛合されて、エンジン2からの動力を入力軸53を介してPTO軸58に伝達可能としている。
【0020】
前記入力軸53の下方にHMT61が配置されている。HMT61はHST62と差動機構である遊星歯車機構63とを組み合わせて構成されるものであり、まずHST62について説明する。
HST62は油圧ポンプ64と油圧モータ65とを流体的に接続して構成されており、油圧ポンプ64と油圧モータ65とはトランスミッション51前部に配置されている。該トランスミッション51のミッションケース66の前後中途部に平板状の油路板67が左右方向の上下面を構成して固設され、該油路板67の前面に油圧モータ65が付設されている。該油圧モータ65の前方には油路板68が前記油路板67と前後平行に固設され、該油路板67と油路板68とがハウジング69にて連結固定されて、該ハウジング69内に油圧モータ65が収納されている。油路板67の前面には油圧ポンプ64が付設され、該油圧ポンプ64は油路板68に固定されたハウジング70にて覆われている。
【0021】
前後に配置された油路板67・68のそれぞれの内部には二本の油路が平行に穿設され、二枚の油路板67・68の油路同士が図示せぬ配管、又は前記ハウジング69内に穿設された油路により連通されて循環回路を構成している。こうして、該循環油路を介して油圧ポンプ64と油圧モータ65とが油圧的に結合されている。
また、ハウジング69内の油圧モータ65の上方で、チャージポンプ71が油路板67前面に付設されて、前記入力軸53の動力にて駆動されるように構成され、前記HST62の内部的な油漏れを補償するようにしている。
【0022】
油圧ポンプ64は、前記ハウジング70内部において前後方向に回転自在に支持されるポンプ軸72と、該ポンプ軸72に対し相対回転不能に嵌合されるシリンダブロック73と、該シリンダブロック73に穿設されたシリンダ孔に油密を保ちながら往復動自在に嵌装され、バネ97・97・・・により付勢される複数のピストン74・74・・・と、該ピストン74・74・・・を往復駆動させる斜板カムの作用を行うための可動斜板75とから構成されている。該油圧ポンプ64の可動斜板は運転部に設けられた変速操作手段と連係され、その傾斜角を変速操作手段にて調整することにより油圧ポンプの容積を変更可能としている。
【0023】
油圧ポンプ62の後方には遊星歯車機構63、油圧モータ65が順に設けられており、該油圧ポンプ62のポンプ軸72が油路板68を貫通して後方へ少量延出されて、その後端に該遊星歯車機構63の外歯歯車86が固定されている。また、該ポンプ軸72の後端は凹状に構成され、該ポンプ軸72の端部に設けた孔によりポンプ軸72の後方に同心状に配置された油圧モータ65のモータ軸76の端部が支持されている。
【0024】
油圧モータ65は、油圧ポンプ64の後方位置にて回転自在に支持される前記モータ軸76と、該モータ軸76に相対回転不能に嵌合されるシリンダブロック77と、該シリンダブロック77に穿設されたシリンダ孔に往復動自在に嵌合され、バネ98・98・・・により付勢される複数のピストン78・78・・・と、該ピストン78・78・・・の伸張駆動を前記シリンダブロック77の回転駆動力に変換するための斜板カム作用を行う可動斜板79とから構成されている。該モータ軸76は油圧モータ65の回転を出力する軸であり、ハウジング69内においてその一端に遊星歯車機構63の太陽歯車83が固定されるとともに、遊星キャリア87が遊嵌されている。他端は油路板67を貫通して後方に突出されて、その突出部に二つの歯車80・81が固定されている。
そして、該油圧モータ65の可動斜板79は操作手段や制御手段に連係され、その傾斜角を調整することによりモータ軸76の回転速度および方向を制御可能としている。
【0025】
この構成により、油圧モータ65の可動斜板79を最大角度だけ傾動させた状態で、ポンプ軸72に動力を入力させながら変速操作手段にて油圧ポンプ64の可動斜板75を中立位置から任意の角だけ傾動させることにより、シリンダブロック73に支持されるピストン74が該可動斜板75により往復駆動されて圧油を吐出し、該吐出された圧油は、前記油路板67・68内の循環回路を介して、油圧モータ65へ送油される。該圧油は油圧モータ65のピストン78を伸張駆動させてシリンダブロック77を回転させ、モータ軸76の回転動力として取り出される。
【0026】
次に、遊星歯車機構63について説明する。
この遊星歯車機構63は、前記HST62の油圧ポンプ64と油圧モータ65とに挟まれた位置に配置されて、二枚の前記油路板67・68とハウジング69によって覆われており、太陽歯車83、遊星歯車84・85、外歯歯車86、遊星キャリア87等から構成されている。遊星キャリア87は前記モータ軸76上に遊嵌され、該遊星キャリア87に複数の遊星歯車84・85が回転自在に支持され、遊星歯車84と遊星歯車85とが噛合されている。一方の遊星歯車84は外歯歯車86と噛合され、他方の遊星歯車85は太陽歯車83と噛合されている。
前記外歯歯車86はHST62の前記ポンプ軸72に固定され、HST62を駆動するように構成している。一方、前記太陽歯車83は、前記モータ軸76に固定されている。該モータ軸76は後方へ延出され、その後端部に歯車80が固定されるとともに、その後方に歯車81が形成されている。
【0027】
また、前記遊星キャリア87の後部には歯車88が固定されており、該歯車88と歯車89とが噛合されている。該歯車89は油路板68を貫通してハウジング69内に延出された前記入力軸53に挿嵌固定されている。
【0028】
このように構成することにより、入力軸53より歯車89・88を介して前記遊星キャリア87に入力されたエンジン2からの駆動力は、該遊星キャリア87に支持される遊星歯車84・85を介して前記HST62のポンプ軸72に入力されて、HST62による無段変速及び回転方向の変更が行われた後、モータ軸76から歯車80・81に伝達される。
【0029】
そして、ミッションケース66内において、前記モータ軸76と平行に副変速軸90が前後方向水平に軸支されている。該副変速軸90には二つの歯車91・92が遊嵌されており、歯車91は前記歯車80に噛合されるとともに、その側面に爪部を形成している。歯車92は前記歯車81に噛合されるとともに、その側面に爪部を形成している。さらに、該副変速軸90の歯車91と歯車92の間には副変速装置93が軸方向摺動可能にスプライン嵌合され、前記爪部に向かい合う該副変速装置93の側面に爪部が設けられて、前記歯車91・92の爪部に対して係脱可能となるようにして、副変速機構82が構成されている。そして、該副変速装置93を軸方向に摺動させることにより、歯車91・92のいずれか一方に係合させ、モータ軸76からの駆動力を副変速軸90に伝達できるようにしている。該副変速軸90の後端にはベベルギア94が形設され、該ベベルギア94を介してデフ装置95に動力が伝達されて、後輪96が駆動される。
このように構成することにより、第一実施例と同様に部品点数を削減でき、加工が容易となるとともに、コストを低減することができる。また、HST62の油圧ポンプ64、遊星歯車機構63、HST62の油圧モータ65を一直線上に配置してHMT11を構成できるため、トランスミッション51のコンパクト化を図ることができる。
【0030】
また、上述した第二実施例においては、遊星歯車機構を以下のように構成することもできる。この場合、遊星歯車機構101は、外歯歯車の代わりに内歯歯車が用いられて、図7に示すように、内歯歯車102と太陽歯車103、遊星歯車104・104・・・、遊星キャリア105等から構成され、遊星キャリア105に回転自在に支持された複数の遊星歯車104・104・・・の外周に内歯歯車102が噛合され、該遊星歯車104・104・・・の内周に太陽歯車103が噛合される。そして、内歯歯車102が油圧ポンプ64の前記ポンプ軸72に固定される一方、前記太陽歯車103が油圧モータ65のモータ軸76の一端に固定され、遊星キャリア105後部に固設された歯車106が入力軸53の前記歯車89に噛合されて、遊星歯車機構101が構成される。
これにより、遊星歯車機構101と、油圧ポンプ64と油圧モータ65からなるHST62とからHMT100が構成される。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0032】
即ち、請求項1に示す如く、可変容量の油圧ポンプと油圧モータからなる油圧式無段変速装置と、遊星歯車機構とからなる油圧−機械式変速装置において、前記遊星歯車機構からの出力を油圧モータのモータ軸に伝え、該モータ軸を副変速機構の入力軸としたので、従来遊星歯車機構にて合成された動力を副変速軸へと入力するために配されていた入力軸が不要となる。したがって、部品点数を削減でき、加工が容易となるとともに、コストを低減することができる。また、HMT、つまりトランスミッションのコンパクト化を図ることができる。
【0033】
請求項2に示す如く、前記遊星歯車機構を遊星歯車と、該遊星歯車に噛合する太陽歯車と、外歯歯車とから構成し、該外歯歯車を油圧ポンプを駆動する軸に固定したので、内歯歯車を用いて構成する遊星機構に比べて加工が容易となる。さらに、歯車の高速回転により発生する騒音に対処し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るトランスミッションのスケルトン図。
【図2】トランスミッションにおいて油圧―機械式変速装置の構成を示した側面断面図。
【図3】図2における油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図。
【図4】本発明の第二実施例に係るトランスミッションのスケルトン図。
【図5】トランスミッションにおいて油圧―機械式変速装置の構成を示した側面断面図。
【図6】図5における油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図。
【図7】第二実施例の変形例に係る油圧―機械式変速装置の構成を示した拡大図。
【符号の説明】
11 油圧−機械式変速装置
12 油圧式無段変速装置
13 遊星歯車機構
14 油圧ポンプ
15 油圧モータ
25 モータ軸
50 副変速機構

Claims (2)

  1. 可変容量の油圧ポンプと油圧モータからなる油圧式無段変速装置と、遊星歯車機構とからなる油圧−機械式変速装置において、前記遊星歯車機構からの出力を油圧モータのモータ軸に伝え、該モータ軸を副変速機構の入力軸としたことを特徴とする油圧−機械式変速装置。
  2. 前記遊星歯車機構を遊星歯車と、該遊星歯車に噛合する太陽歯車と、外歯歯車とから構成し、該外歯歯車を油圧ポンプを駆動する軸に固定したことを特徴とする請求項1に記載の油圧−機械式変速装置。
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