JP2001108060A - 油圧−機械式変速装置 - Google Patents

油圧−機械式変速装置

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JP2001108060A
JP2001108060A JP28502899A JP28502899A JP2001108060A JP 2001108060 A JP2001108060 A JP 2001108060A JP 28502899 A JP28502899 A JP 28502899A JP 28502899 A JP28502899 A JP 28502899A JP 2001108060 A JP2001108060 A JP 2001108060A
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gear mechanism
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hst
hydraulic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HST・HMTモード間の切換は電子制御で
行うため、切換時に衝撃が発生した場合には、オペレー
タが意図しない振動等を感じることとなり操作フィーリ
ング上好ましくない。また、油圧−機械式無段変速機を
トラクタに搭載するのであれば、プラウ作業速度域にお
いて高効率な走行が行えることが望ましい。 【解決手段】 駆動源からの動力をHST21と遊星歯
車機構10に伝え、HSTの出力部と遊星歯車機構との
間に切換クラッチ13・14を配置する構成であって、
HSTのモータ出力軸26の回転速度と遊星歯車式機構
の加減速手段(キャリア5)に連動連結する手段(ギヤ
11)の回転速度が略一致したときに切換クラッチを切
換える構成とした。また、HMTモードにおいてモータ
出力軸26の回転が停止する本機の走行速度を4〜12
km/hとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧−機械式変速機
に関するものであり、特に、油圧式無段変速から油圧−
機械式変速への切換時の衝撃を無くして操作フィーリン
グの向上を目的とした技術に関する。また、油圧−機械
式変速による走行駆動における、高効率な速度域の利用
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン動力を一方は遊星歯車機
構に伝え、他方は油圧式無段変速装置を介して遊星歯車
機構に伝えて合成する構成のミッション装置が油圧−機
械式変速機(以下HMTとする。)として同一出願人に
より提案されており、特願平10−306082号、特
願平10−306086号等より出願済みである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、切換クラッチの操作により後進及び低速前進走行域
においては油圧式無段変速によるHSTモードの走行を
行い、前進中速及び前進高速域においては油圧−機械式
無段変速によるHMTモードの走行を行うよう制御して
いる。そして、このHSTモードからHMTモードへの
切換は電子制御により行われるため、切換時にミッショ
ン部において衝撃が発生した場合には、オペレータにと
っては意図しない振動等を感じることとなり操作フィー
リング上好ましくない。そこで、このHMT・HSTモ
ード間での切換操作時には、両モードの出力が合成され
る合流点においてスムーズな切換が行われることが望ま
しい。また、油圧−機械式無段変速を利用した場合に
は、各走行速度において運転効率が変化することとなる
が、例えばトラクタに搭載するのであれば、プラウ作業
速度域において高効率な走行が行えることが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に課題を解決するための
手段を説明する。即ち、駆動源からの動力を油圧式無段
変速装置と遊星歯車機構に伝え、該油圧式無段変速装置
の出力部と遊星歯車機構との間に切換クラッチを配置す
る構成であって、油圧式無段変速装置のモータ出力軸の
回転速度と遊星歯車式機構の加減速手段に連動連結する
手段の回転速度が略一致したときに前記切換クラッチを
切換える構成とした。
【0005】また、駆動源からの動力を油圧式無段変速
装置と遊星歯車機構に伝え、該油圧式無段変速装置の出
力部と遊星歯車機構との間に切換クラッチを配置する構
成であって、該切換クラッチの切換により、中速域以上
は油圧式無段変速装置の出力を遊星歯車機構に加えて出
力するようにし、該油圧式無段変速装置のモータ出力軸
の回転が停止する本機の走行速度を4〜12km/hと
した。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について説
明する。図1は本発明にかかるHMTのスケルトン図、
図2はHST及びミッション(前部)の断面展開図、図
3はミッション(後部)の断面展開図、図4はHSTモ
ード及びHMTモードにおけるポンプ吐出量と合成出力
回転数との関係を示す図、図5はHMT走行による駆動
効率を示す図である。
【0007】図1乃至図3において、油圧−機械式変速
機(以下HMTとする)の構成について説明する。HM
TはHST(油圧式無段変速装置)21および遊星歯車
機構10を備えるミッション30により構成されてい
る。図2に示すようにHST21はHSTケース31お
よびセンタセクション32に内包される油圧ポンプ22
および油圧モータ23を備えており、該センタセクショ
ン32はミッション30のケース33に固設されてい
る。
【0008】HST21には駆動源であるエンジン20
からの動力を伝達する入力軸25が挿嵌貫通されてお
り、該入力軸25には油圧ポンプ22の可動斜板22a
およびシリンダブロック22bが挿嵌されている。該シ
リンダブロック22bは入力軸25に相対回動不能に挿
嵌されており、入力軸25とともにシリンダブロック2
2bが駆動される構成になっている。該シリンダブロッ
ク22bにはプランジャー22cが複数摺動自在に配設
されている。該プランジャー22cの先端には前記可動
斜板22aが当接しており、該可動斜板22aの傾斜角
を調節することにより、油圧ポンプ22の作動油の吐出
量を調節可能に構成されている。油圧ポンプ22により
吐出された作動油はセンターセクション32に設けられ
た油路を介して油圧モータ23に送油される。そして、
同様にシリンダブロック、プランジャ等より構成される
油圧モータ23を駆動させることによって、該油圧モー
タ23のモータ出力軸26の回転速度及び回転方向を制
御する構成になっている。なお、本実施例では油圧ポン
プを可変容量型としているが、油圧ポンプと油圧モータ
の両方を可変容量型とする構成でも本発明の実施は可能
である。
【0009】次にミッション30の構成について説明す
る。ミッション30はミッションケース33により被装
されており、該ミッションケース33には入力軸25、
モータ出力軸26、合成出力軸27、副変速軸28、P
TO軸53等が平行で前後方向に配設され、回動自在に
支持されている。また、ミッションケース33内には遊
星歯車機構10が設けられている。遊星歯車機構10は
後述するサンギヤ1、プラネタリーギヤ2、出力ギヤ
3、そして、遊星歯車機構の加減速手段であるキャリヤ
4・5等より構成されている。
【0010】モータ出力軸26には2つのギヤ11・1
2が遊嵌されており、該ギヤ11・12の間には油圧ク
ラッチ13・14が介装されて、該油圧クラッチ13・
14の何れか一方を接続させることにより、ギヤ11・
12の何れか一方に動力が伝達される。前記入力軸25
はセンタセクション32を貫通してミッションケース3
3内に延設しており、該入力軸25上に遊星歯車機構1
0を有している。
【0011】入力軸25の回転出力は、入力軸25に対
して相対回転不能に挿嵌されたサンギヤ1を回転駆動す
る。そして、サンギヤ1はプラネタリアギヤ2に刻設さ
れた2つのギヤの内の一方であるギヤ2aに噛合し、さ
らに他方のギヤ2bは出力ギヤ3に噛合している。ここ
でプラネタリアギヤ2は、入力軸25上に遊嵌されたキ
ャリア4・5に挟まれるようにして回転自在に支持され
るとともに、該キャリア4・5と一体となって回転す
る。また、キャリア5にはギヤ6が固設されており、前
記モータ出力軸26上のギヤ11と噛合している。つま
り、ギヤ11は遊星歯車機構の加減速手段であるキャリ
ア5に連動連結する手段として機能する。また、遊星歯
車機構10の出力ギヤ3は入力軸25上に遊嵌されたパ
イプ軸7の前端部に形成されており、該パイプ軸7の後
端にはギヤ8が相対回転不能に挿嵌されている。
【0012】以上の構成におけるHMTの制御について
説明する。まず、HSTモードの駆動系について説明す
る。HSTモードにおいては2つの油圧クラッチ13・
14のうち、油圧クラッチ14が接続される。これによ
り、モータ出力軸26の回転出力はギヤ11には伝達さ
れずに、ギヤ12のみを回転駆動する。
【0013】モータ出力軸26とは平行に合成出力軸2
7が配設されており、該合成出力軸27上に固設された
ギヤ15が前記モータ出力軸26のギヤ12に噛合して
いる。これにより、モータ出力軸26の回転出力がギヤ
12・15を介して合成出力軸27に伝達される。合成
出力軸27はミッションケース33内を後方に延設し
て、図3で示すように、合成出力軸27の後部に2つの
ギヤ17・18を回転不能に挿嵌している。
【0014】また、合成出力軸27には副変速軸28が
並設されており、該副変速軸28にはギヤ60・61が
遊嵌されており、該ギヤ60・61が前記ギヤ17・1
8に噛合して異なる回転数で駆動している。そして、副
変速軸28に設けられた副変速クラッチ62を操作する
ことにより、ギヤ60・61何れかの回転駆動力を副変
速軸28に伝達するのである。そして、該副変速軸28
の後端に刻設されたベベルギヤ69を介して後輪ディフ
ァレンシャルに動力が伝達される。
【0015】また、副変速軸28の前端部には2つのギ
ヤ63・64が固設されており、該ギヤ63・64が前
輪出力軸29上に遊嵌されたギヤ65・66に噛合し、
該ギヤ65・66を異なる回転数で駆動している。ま
た、前輪出力軸29上には2つの油圧クラッチ67・6
8が設けられており、該油圧クラッチ67・68のうち
何れか一方を接続することにより、ギヤ65・66の何
れか一方の回転駆動力を前輪出力軸29に伝達するので
ある。
【0016】HSTモードにおいては、以上の駆動系に
より前輪及び後輪を駆動するものであるが、この駆動系
においてはエンジン出力が前後輪にまで伝達されるまで
の間に遊星歯車機構10を経由しないモードとなってい
る。つまり、遊星歯車機構10は空転しており、エンジ
ン出力はHST21により変速された後、副変速されて
前後輪に伝達されるのである。
【0017】次に、HMTモードの駆動系について説明
する。HMTモードにおいては2つの油圧クラッチ13
・14のうち、油圧クラッチ13が接続される。これに
より、モータ出力軸26の回転出力はギヤ12には伝達
されずに、ギヤ11のみを回転駆動する。そして、ギヤ
11は前記キャリア5に固設されたギヤ6に噛合してお
り、モータ出力軸26の回転出力がキャリア5に伝達さ
れる。
【0018】また、入力軸25の回転出力によりサンギ
ヤ1が回転駆動しており、サンギヤ1の回転出力がプラ
ネタリアギヤ2を介して出力ギヤ3を有するパイプ軸7
を駆動する。つまり、プラネタリアギヤ2はサンギヤ1
により回転駆動するとともに、キャリア5と一体となっ
て回転するので、入力軸25の回転出力と、HST21
による変速後のモータ出力軸26の回転出力が合成され
てパイプ軸7に伝達されるのである。
【0019】そして、パイプ軸7後端のギヤ8が前記合
成出力軸27のギヤ16に噛合しているので、合成され
た出力がパイプ軸7から合成出力軸27に伝達される。
以降は、HSTモードと同様に副変速軸28を経て前輪
及び後輪を駆動するのである。以上の伝達系によりHM
Tモードによる前輪及び後輪の駆動が行われる。
【0020】また、前記入力軸25の後端はPTOクラ
ッチ40を介してPTO入力軸41に伝達される。PT
O入力軸41の後端には3つのギヤ42・43・44が
相対回転不能に挿嵌され、それぞれPTO副変速軸45
に遊嵌されたギヤ46・4748に噛合している。そし
てPTO副変速クラッチ49の操作により3段階に変速
された出力が、ギヤ50・52を介して回転軸51に伝
達され、さらにギヤ52・54を介してPTO軸53に
伝達され、作業機等に動力を伝達するよう構成してい
る。
【0021】次に、本発明に係るHSTモードからHM
Tモードへの切換タイミングについて説明する。上述の
如く本発明に係るHMTにおいては、クラッチ13・1
4の切換によりHSTモードとHMTモードの切換を行
うものであるが、この切換時にミッション30内で衝撃
等が発生した場合には、オペレータに意図しない振動を
与えることとなる。そこで、クラッチ13・14の切換
時に衝撃を発生させずにモードの変更を行う必要があ
る。
【0022】まず、HSTモードにおける伝達系におい
ては、前述の如くモータ出力軸26の回転出力が直接合
成出力軸27に伝達されるわけであるが、この場合に
も、合成出力軸27のギヤ16は、ギヤ8を介して前記
パイプ軸7を駆動させている。そして、該パイプ軸7の
駆動により出力ギヤ3、ギヤ2bを介してプラネタリア
ギヤ2が回転駆動される。一方、前記入力軸25の回転
出力によりサンギヤ1、ギヤ2aを介してプラネタリア
ギヤ2が回転駆動される。
【0023】このため、プラネタリアギヤ2は入力軸2
5側からと、パイプ軸7側からの回転駆動を受ける為、
これらの回転数差を吸収すべくキャリア4・5が回転す
るのである。つまり、HSTモードにおいてもキャリア
5に固設されたギヤ6に駆動されて、モータ出力軸26
上のギヤ11は回転駆動しているのである。
【0024】そして、クラッチ14を切断し、クラッチ
13を接続させることによりHMTモードへ切換えられ
た場合には、モータ出力軸26の回転駆動がギヤ11に
伝えられることとなる。そこで、この切換タイミングを
HSTモード時におけるギヤ11の回転数と、モータ出
力軸26の回転数が同一となった時点で行うよう制御し
ているのである。つまり、モータ出力軸26の回転速度
と遊星歯車機構の加減速手段(キャリア5)に連動連結
する手段(ギヤ11)の回転速度が略一致したときに切
換クラッチを切りかえるよう構成しているのである。こ
のような制御を行うことで、HSTモードからHMTモ
ードへの切換の前後いおいてギヤ11の回転数が変化し
ないため、クラッチ13の接続による衝撃が発生せず
に、スムーズなHMTモードへの切換が行えるようにし
ているのである。
【0025】図4は、縦軸をHST21のポンプ吐出
量、横軸を合成出力回転数としたグラフを表している。
そして、図のグラフG1はポンプ吐出量が−Aから+A
の範囲で変化した場合のHSTモードによるポンプ吐出
量と合成出力回転数の関係を表し、グラフG2がHMT
モードによるポンプ吐出量と合成出力回転数の関係を表
している。つまり、上述したHSTモードからHMTモ
ードへのスムーズな切換操作は、この2つのグラフG1
・G2の交点F1において行うことを示している。
【0026】また、図で示すように、本発明に係るHM
Tの制御は、後進及び低速前進走行時には、HSTモー
ドでの走行駆動を行い、中速前進及び高速前進時にはH
MTモードによる走行駆動を行うよう制御している。こ
のような制御を行うことで、低速域での微妙な変速を可
能とするとともに、後進、前進間の切換をスムーズに行
って操作フィーリングを向上させる構成とし、中速また
は高速前進域においては、HMTモード走行により油圧
駆動による出力の損失を低減させて効率のよい走行を行
い低燃費化を図っているのである。
【0027】図のF0点は、HMTモードにおいてHS
T21のポンプ出力が0となる点、つまりHST21の
モータ出力軸26が回転駆動しない点である。このF0
点においては、エンジン駆動力は入力軸25から遊星歯
車機構10を介して合成出力軸27側へ伝達されるが、
モータ出力軸26が回転駆動しないため、遊星歯車機構
10のキャリア4・5が固定された状態で動力が伝達さ
れることとなる。
【0028】そして、このF0点においては、ポンプ出
力が0であるから、油圧モータ23が駆動されず、エン
ジン出力は油圧に変換されることなく、入力軸25から
伝達されるため、油圧駆動による損失が低減され、高効
率な走行駆動を行える走行域となる。さらに、本発明に
おいては図5に示すように、HMTモードにおいて、該
0点の走行駆動を行っている場合には、本機の走行速
度が約4〜12km/hとなるようにしている。つま
り、本発明に係るHMTは、主にトラクタに搭載されて
利用されることとなるが、トラクタでの作業では土起こ
しを行うプラウ作業速度域が略4〜12km/hの範囲
内であるため、もっとも作業頻度の高いプラウ作業速度
域に高効率なF0点を合致させることで、さらなる低燃
費化が図れるのである。
【0029】また、本発明に係るHMTにおいては、モ
ータ出力軸26の回転出力は、遊星歯車機構10の加減
速手段であるキャリア5を介して加算(または減算)さ
れ、合成された出力はパイプ軸7上に形成された中央の
出力ギヤ3から取出される構成としている。つまり、従
来の構成においては、合成された出力を遊星歯車機構1
0のキャリア5から取出す構成としていたため、モータ
出力軸26が停止している高効率な駆動状態において
も、キャリアの回転による攪拌損失等が発生していた
が、本構成においては、モータ出力軸26の停止状態に
おいては、キャリアが固定され、遊星歯車機構10の中
央に位置する出力ギヤ3の回転により動力が伝達される
ため、攪拌損失も小さく高効率な駆動伝達が行えるので
ある。
【0030】次に、HMTモードにおける駆動系の異常
検出手段について説明する。上述の如く、HMTモード
においては、エンジン20の動力を一方は入力軸25よ
り遊星歯車機構10に伝達し、他方はHST21を介し
てモータ出力軸26より遊星歯車機構10に伝達して合
成するよう構成している。そして、合成された出力回転
数は前記合成出力軸27に伝達されるが、この合成出力
軸27より下流側で検出される合成出力回転数、及び、
前記モータ出力軸26の回転数を検出することにより異
常検出を行う。
【0031】図2に示すように、前記モータ出力軸26
の後端には回転数検出用のギヤ9が固設されており、該
ギヤ9の近傍にはモータ出力軸26出力回転数を検出す
る手段であるセンサ81が設けられている。また、前記
合成出力軸27に固設されたギヤ15には、合成出力軸
27の出力回転数を検出する手段であるセンサ82が設
けらている。ここで、HMTモードにおいては、モータ
出力軸26の出力回転数と、入力軸25の出力回転数が
遊星歯車機構10において合成された後、合成出力軸2
7に伝達される構成であるので、前記センサ82は合成
出力回転数を検出する手段となるのである。そして、図
1に示すように該センサ81・82は、それぞれ制御部
90に接続されている。
【0032】そして、制御部90はセンサ81よりモー
タ出力軸26の出力回転数を検出するとともに、この検
出結果より合成出力回転数を演算するのである。つま
り、エンジン回転数より求められる入力軸25の回転数
は、サンギヤ1、プラネタリアギヤ2、出力ギヤ3のギ
ヤ比により変速されてパイプ軸7に伝達される。さら
に、検出したモータ出力軸26の出力回転数がギヤ11
・6のギヤ比により変速されてキャリア5に加算される
ため、この加算を加味したパイプ軸7の回転数が求めら
れるのである。そして、ギヤ8・16のギヤ比より合成
出力軸27に伝達される合成出力回転数が演算により求
められるのである。
【0033】また、前述の如く、合成出力軸27にもセ
ンサ82が設けられているので、このセンサ82により
検出した合成出力回転数と、上記演算より求めた合成出
力回転数とを比較するのである。そして、この比較によ
りそれぞれの合成出力回転数が異なる場合には、HMT
変速装置に異常が発生していることとなる。異常原因と
しては、前記クラッチ13・14の断接が正常に行われ
ていない場合や、キャリア4・5が正常に駆動していな
い場合等が挙げられる。
【0034】上述した実施例においては合成出力回転数
の検出手段としてセンサ82を合成出力軸27に設ける
構成としているが、このセンサ82を前記前輪駆動軸2
9に遊嵌されたギヤ66等に設けることにより、前記副
変速軸28における合成出力回転数を検出する構成とし
てもよい。つまり、合成出力回転数の検出手段は合成出
力軸27より下流側に位置する何れかの軸に設ければよ
く、前記センサ81の検出結果より演算で求めた合成出
力回転数と、合成出力軸27より下流側で検出される合
成出力回転数とを比較すればよいのである。ただし、セ
ンサ81の検出結果より行う演算においては、センサ8
2をギヤ66等に設けた場合には、副変速装置の変速比
を加味する必要がある。
【0035】このようにセンサ82を合成出力軸27よ
り下流側に設けることにより、HMT変速装置に発生し
た異常を検出することが可能であり、また、前記副変速
クラッチ62等の異常も併せて検出することが可能であ
る。さらに、後輪及び前輪の回転軸に、より近い位置で
合成出力回転数を検出する構成となるので、車速の検出
センサとして機能し、速度計としての利用が可能となる
のである。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下
のような効果を奏するものである。即ち、駆動源からの
動力を油圧式無段変速装置と遊星歯車機構に伝え、該油
圧式無段変速装置の出力部と遊星歯車機構との間に切換
クラッチを配置する構成であって、油圧式無段変速装置
のモータ出力軸の回転速度と遊星歯車式機構の加減速手
段に連動連結する手段の回転速度が略一致したときに前
記切換クラッチを切換える構成としたので、HSTモー
ドからHMTモードへの切換の前後において加減速手段
及び加減速手段に連動連結する手段の回転数が変化しな
いため、切換クラッチの断接による衝撃が発生せずに、
スムーズなHST・HMTモード間の切換が行える構成
となった。また、回転速度が略一致している為にクラッ
チ切換時の吸収エネルギー量は非常に小さく(略0)、
クラッチをコンパクトに構成でき、コスト低減が可能と
なった。
【0037】また、駆動源からの動力を油圧式無段変速
装置と遊星歯車機構に伝え、該油圧式無段変速装置の出
力部と遊星歯車機構との間に切換クラッチを配置する構
成であって、該切換クラッチの切換により、中速域以上
は油圧式無段変速装置の出力を遊星歯車機構に加えて出
力するようにし、該油圧式無段変速装置のモータ出力軸
の回転が停止する本機の走行速度を4〜12km/hと
したので、本発明に係るHMTを、トラクタに搭載して
利用した場合には、トラクタでの作業では土起こしを行
うプラウ作業速度域が略4〜12km/hの範囲内であ
るため、もっとも作業頻度の高いプラウ作業速度域に高
効率な速度域を合致させることで、さらなる低燃費化が
図れるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるHMTのスケルトン図である。
【図2】HST及びミッション(前部)の断面展開図で
ある。
【図3】ミッション(後部)の断面展開図である。
【図4】HSTモード及びHMTモードにおけるポンプ
吐出量と合成出力回転数との関係を表す図である。
【図5】HMT走行による駆動効率を示す図である。
【符号の説明】
10 遊星歯車機構 13 油圧クラッチ 14 油圧クラッチ 21 HST 25 入力軸 26 モータ出力軸 27 合成出力軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源からの動力を油圧式無段変速装置
    と遊星歯車機構に伝え、該油圧式無段変速装置の出力部
    と遊星歯車機構との間に切換クラッチを配置する構成で
    あって、油圧式無段変速装置のモータ出力軸の回転速度
    と遊星歯車式機構の加減速手段に連動連結する手段の回
    転速度が略一致したときに前記切換クラッチを切換える
    構成としたことを特徴とする油圧−機械式変速装置。
  2. 【請求項2】 駆動源からの動力を油圧式無段変速装置
    と遊星歯車機構に伝え、該油圧式無段変速装置の出力部
    と遊星歯車機構との間に切換クラッチを配置する構成で
    あって、該切換クラッチの切換により、中速域以上は油
    圧式無段変速装置の出力を遊星歯車機構に加えて出力す
    るようにし、該油圧式無段変速装置のモータ出力軸の回
    転が停止する本機の走行速度を4〜12km/hとした
    ことを特徴とする油圧−機械式変速装置。
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