JP2005016534A - 移動農機における油圧無段変速制御装置 - Google Patents

移動農機における油圧無段変速制御装置 Download PDF

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Shunichi Matsutani
俊一 松谷
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Abstract

【課題】作業機伝動系の変速機に油圧無段変速装置を設けた移動農機で、作業機に異常負荷が発生しても、直ちにこれを検知して作業や機体への悪影響を防止する。
【解決手段】油圧無段変速装置22の油圧回路のリリーフバルブ52が開作動していることを検知するリリーフ検知手段を設け、リリーフ検知手段の検知により油圧無段変速装置22の斜板を中立位置に戻した。また、油圧無段変速装置22の斜板角度検出手段と回転検出手段31を設け、リリーフ検知手段は、斜板が定角度以上で且つ回転数が一定回転以下であると、リリーフバルブ52が開作動しているとみなした。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動農機における油圧無段変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のエンジンからの出力を走行伝動系と作業機伝動系とに分岐せしめ、上記作業機伝動系の変速機に、可変容量型油圧ポンプと油圧モータとを備えた油圧無段変速装置を設けた移動農機において、搬送無段変速装置の油圧回路にリリーフバルブを設けたものは、既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−305944号公報(第4,5,6頁、図6,7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術のものでは、これを移動農機であるコンバインに適応させた場合、穀稈搬送詰まり等の過負荷によるリリーフバルブの作動時に、油圧無段変速装置の高圧状態が長時間に亘り発生する等の恐れがあった。
本発明の目的は、上記従来の不具合を改善する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては、エンジンからの出力を走行伝動系と作業機伝動系とに分岐せしめ、上記作業機伝動系の変速機に、油圧ポンプと油圧モータとを備えた油圧無段変速装置を設けた移動農機において、過負荷により上記油圧無段変速装置の油圧回路のリリーフバルブが作動していることを検知するリリーフ検知手段を設け、該リリーフ検知手段によるリリーフバルブの作動検知に基づき、上記油圧無段変速装置の斜板を中立位置に戻すように構成したことを第1の特徴とする。
【0006】
また、油圧無段変速装置の斜板角度を検出する斜板角度検出手段と油圧無段変速装置の回転数を検出する回転検出手段を設け、リリーフ検知手段は、油圧無段変速装置の斜板が定角度以上で、且つ油圧無段変速装置の回転数が一定回転以下であることにより、リリーフバルブが作動していることを検知することを第2の特徴とする。
【0007】
更に、移動農機がコンバインであり、作業機が前処理搬送装置であることを第3の特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を移動農機であるコンバインについて、以下図面の例に基づいて説明する。
図1は、コンバインの伝動系統図であって、エンジン1の出力軸1aには出力取出し用の2つのプーリ2,3が取付けられていて、一方のプーリ2を介して走行伝動系として走行用の油圧伝動装置である油圧無段変速装置(HST)4に、また、他方のプーリ3を介して作業機伝動系として前処理部24(前処理搬送装置)と扱胴5側に動力を伝達するように夫々分岐して出力されるようになっている。
【0009】
そして、上記走行用HST4を備えた走行伝動用のトランスミッション7から左右の走行装置用の駆動力が変速されて出力され、これにより左右の走行装置が変速駆動され、走行機体8が変速走行せしめられる構造となっている。
即ち、走行用のトランスミッション7側には走行用HST4を操作して走行用HST4からの出力を変速する主変速レバー9と副変速機構10を操作する副変速レバー(図示せず)とが取付けられており、これらの主変速レバー9及び副変速レバーの変速操作により走行装置側への走行駆動力を変速して、走行機体8の走行速度の変速を行うようになっている。
【0010】
この時、上記副変速機構10には副変速された駆動力(変速操作後の駆動力)を出力する副変速出力軸11が取付けられており、該副変速出力軸11には走行回転センサ12が取付けられていて、副変速出力軸11の回転数(走行速度)を検出することが可能となっている。
なお、上記走行用プーリ2と走行用HST4の入力プーリ13との間にはメインクラッチ14が介装されていて、該メインクラッチ14を切り操作することにより走行装置側(走行伝動系)への駆動力の伝動を断ち、走行機体8を停止させることが可能となるようになっている。
【0011】
一方、作業機用プーリ3から扱胴5側への動力伝動について説明するに、プーリ3と扱胴入力軸16に取付けられたプーリ17との間には、駆動力伝動用のベルト18が巻き掛けられており、該ベルト18側には脱穀クラッチ19としてのテンションクラッチが設けられている。
即ち、作業機伝動系にはエンジン1からの駆動力が、上記脱穀クラッチ19を介して断接自在に伝動されるようになっている。
【0012】
そして、扱胴入力軸16に脱穀クラッチ19を介して入力される作業機伝動系の駆動力は、扱胴入力軸16に取付けられたプーリ20を介して作業機伝動用のトランスミッション(作業機トランスミッション)21に備えられる油圧無段変速装置である作業機HST22(作業機HST22の入力プーリ23)に伝動せしめられており、作業機トランスミッション21からコンバインにおける前処理部24への伝動系と、脱穀フィードチエン25への伝動系とが分岐して出力されている。
【0013】
この時、作業機トランスミッション21には、前処理部24への駆動力出力用の前処理出力軸26と、脱穀フィードチエン25への駆動力出力用のフィードチエン出力軸27との2つの出力軸が設けられており、脱穀フィードチエン25はフィードチエン出力軸27の端部側に設けられたスプロケット28により駆動せしめられている。
また、扱胴5は扱胴入力軸16から一対のベベルギヤ29,29を介して(上記トランスミッション21を介さず)直接駆動力が入力されて駆動されている。即ち、作業機伝動系は脱穀部30への伝動系(扱胴5及び脱穀フィードチエン25への駆動力の伝動)を含み、この脱穀部30への駆動力の伝動は、作業機トランスミッション21への駆動力の伝動と共に、作業機伝動系における作業機トランスミッション21への伝動上流側に設けられた脱穀クラッチ19により断接せしめられる。
なお、31は上記前処理出力軸26の回転数(前処理部24の駆動速度)を検出する前処理回転センサ(油圧無段変速装置である作業機HST22の回転数を検出する回転検出手段)である。
【0014】
一方、前処理部24は、従来と同様に穀稈を刈取る刈刃32,引起装置33,扱深さ搬送体34等を備え、前処理部24への駆動力の伝動は、前処理部24側の駆動力の入力軸35に取付けられたプーリ36と上記前処理出力軸26に取付けられたプーリ37との間に巻き掛けられた伝動用のベルト38を介して行われる。
なお、上記前処理部24は、入力軸35に入力される駆動力により上記各機構が、該駆動力の回転数(速度)に応じた駆動速度によって駆動される構造となっている。
また、上記ベルト38側には前処理部24(入力軸35)への駆動力の伝動を断接するテンションクラッチが前処理クラッチ39として備えられている。
更に、図中の40は、上記扱深搬送体34上に設けたメインセンサで、扱深搬送体34上を被刈稈としての刈取穀稈が搬送されているか否かを感知するものである。
【0015】
ここで、上記前処理クラッチ39の「切り」状態において、脱穀クラッチ19を「入り」作動させることによって、エンジン1からの駆動力が扱胴入力軸16及びフィードチエン出力軸27に入力され、前処理部24の各作動部が停止した状態のまま、扱胴5及び脱穀フィードチエン25が駆動され、更に、前処理クラッチ39を「入り」作動させることにより、前処理部24に駆動力が伝動され、前処理部24の各作動部が駆動されるものである。
なお、脱穀クラッチ19を「切り」作動させると、扱胴入力軸16への動力が断たれるため、前処理部24,扱胴5,脱穀フィードチエン25等はいずれも停止して駆動されなくなるものである。
【0016】
また、上記作業機HST22の変速用のトラニオン軸側には、トラニオン軸(作業機HST22の斜板角)を操作して作業機HST22の変速操作を行うアクチュエータ(モータ)42が作業機HST22と一体的に取り付けられると共に、上記斜板角の角度を検出するHST斜板ポテンショメータ43(斜板角度検出手段)が取り付けられている。
更に、図2のマイコンユニット図に示されるように、上記両回転センサ(走行回転センサ12及び前処理回転センサ31)が制御装置であるマイコンユニット44の入力側に接続されていると共に、上記モータ42がマイコンユニット44の出力側に接続されている。
【0017】
そして、マイコンユニット44は、上記両回転センサ12,31からの情報に基づいて、上記モータ42を制御し、前処理部24(前処理出力軸26)と脱穀フィードチエン25(フィードチエン出力軸27)の駆動速度を同調させ、走行速度に連動同期させて、前処理部24の駆動速度を自動変速するように構成されている。
これは、作業走行時には、走行速度に対応して所定の単位時間当たりの刈取穀稈の量が増減せしめられ、上記所定の単位時間あたりの前処理部24が処理すべき穀稈の処理量が変化するため、走行速度に応じて(これに同期させて)前処理部24(刈刃32,引起装置33及び扱深搬送体34等を含む)の駆動速度を変化させる必要があるためである。
【0018】
このため、上記マイコンユニット44は、走行回転センサ12からの走行速度情報により、前処理部24を当該走行速度に応じた処理量を確保する駆動速度で駆動するように前処理回転センサ31からの情報を監視して作業機HST22の変速をモータ42により制御し、図3のグラフに示されるように前処理部24の駆動速度を走行速度に連動して変更するようになっている。
即ち、前処理部24の駆動速度を走行速度に連動して変更せしめる速度連動手段が、モータ42,マイコンユニット44,前処理回転センサ31,走行回転センサ12等から構成されている。
【0019】
但し、マイコンユニット44(ここでは速度連動手段を指す)は、図3に示されるように、走行速度が所定の低速(速度維持制御開始速度)V1以上の場合は、走行速度に比例させて前処理駆動速度を増加させ、走行速度が速度維持制御開始速度V1以下(0を含む)となる場合、及び後進する場合には、前処理部24の駆動を所定の低速速度(維持速度)V2を保って継続するように構成されている。
なお、上記の速度連動手段は、前述のように走行速度が速度維持制御開始速度V1より小さくなると、前処理部24の駆動を維持速度V2で固定して継続するように構成されているが、V1が略0又は0となるように設定しても良い。
また、維持速度V2は、コンバインが刈取・搬送作業を行うことができる限界に近い速度となっている。
【0020】
更に、作業機トランスミッション21は、前処理部24の駆動速度に対して脱穀フィードチエン25が所定の速度比で駆動せしめられるように、前処理出力軸26とフィードチエン出力軸27との駆動力(回転数)比が設定されている。
なお、上記構造により作業機HST22の出力回転方向は、一方向(正回転)のみ、即ち、正回転の変速のみで上記機構を実現することが出来、逆回転は不要となる。仮に作業機HST22が逆回転すると、前処理部24及び脱穀フィードチエン25が逆方向に作動するため、これを防止する必要があり、そのため、作業機HST22の逆回転を規制する必要があるからである。
【0021】
次に、作業機HST22の構造を図4について説明する。
即ち、図示の如く作業機HST22は、エンジン1側からの駆動力により回転せしめられて駆動される可変容量型の油圧ポンプ22Pと、該油圧ポンプ22Pに閉回路で接続された油圧モータ22Mと、該閉回路内にオイルを補給するチャージポンプ22Cとを備えており、チャージポンプ22Cが油圧ポンプ22Pと一体的に駆動されるように構成されている。
【0022】
また、上記閉回路内には、正転圧油を油圧ポンプ22Pから油圧モータ22M側へ送油する正転経路管47と、逆転圧油を油圧ポンプ22Pから油圧モータ22M側へ送油する逆転経路管48との間に設けてある。
なお、正転経路管47を介して正転圧油を油圧ポンプ22Pから油圧モータ22Mに送油すると、上記正転圧油によって油圧モータ22Mが正転せしめられて、油圧モータ22Mからの排油が逆転経路管48を介して油圧ポンプ22Pに戻される。
【0023】
一方、迂回経路46は、逆転経路管48側に接続された逆転迂回経路管49と、正転経路管47側に接続された正転迂回経路管50と、その間に介設された一方向への通過のみ許容するチェックバルブ51とで構成されており、該チェックバルブ51のバイパスとしてリリーフバルブ52が併設されている。
ここで、逆転経路管48側から正転経路管47側には上記チェックバルブ51を通じて圧油を無条件に送油し、又、上記リリーフバルブ52は、コンバインの刈取作業中に異常に高い圧力、例えば穀稈搬送詰まりが発生したような場合にのみリリーフバルブ52が開き、正転経路管47側から逆転経路管48側に圧油の送油を行うように構成されている。
【0024】
即ち、この部分の回路は、チェックバルブ51とリリーフバルブ52とが一体となった構成となっており、逆転経路管48側から正転経路管47側への一方向の逆転圧油の送油をチェックバルブ51が許容し、逆に正転経路管47側から逆転経路管48側への正転圧油の送油は、正転圧油の油圧が所定の油圧(正転迂回経路通過圧力)以上の場合にのみリリーフバルブ52が許容する構造となっているものである。
【0025】
従って、油圧モータ22Mの逆回転は、常時無条件に規制されるため、確実に油圧モータ22Mの逆回転を規制することが出来る。
また、前処理部24や脱穀フィードチエン25の穀稈搬送の詰まり等による異常停止時には、油圧モータ22Mが停止(ロック)し、正転経路管47の正転圧油の油圧が上昇し、該油圧は通常(前処理部24や脱穀フィードチエン25の作動時)の正転圧油の油圧より高い異常圧力となり、上記リリーフバルブ52が開作動する。
【0026】
前述のようにリリーフバルブ52が恰もトルクリミッタとして機能するため、前処理部24等の異常停止時に前処理部24や脱穀フィードチエン25等の破損が防止される他、これらの部分の穀稈の搬送詰まり等を容易に取り除くことも出来る。
なお、上記チャージポンプ22Cの出力は、逆転迂回経路管49に接続されており、チャージポンプ22Cから補給オイルを送油することが可能となっている。
【0027】
上記構造により、油圧モータ22Mが正転方向に駆動され、前処理部24及び脱穀フィードチエン25が通常作動している場合は、図4に示されるように、油圧ポンプ22Pからの正転圧油は正転経路管47を介して油圧モータ22Mに送られ、正転駆動される油圧モータ22Mからの排油は、逆転経路管48を介して油圧ポンプ22Pに戻される他、チャージポンプ22Cにより補給用オイルが逆転迂回経路管49を介して逆転経路管48に送られ、上記排油と共に、油圧ポンプ22Pに送られる。
【0028】
次に、図5について説明するに、通常の刈取作業を行っている状態では、上記HST斜板ポテンショメータ43の値は、上記作業機HST22の斜板角の値が定角度α以上の時には、角度が大きくなるに連れて前処理回転数(前処理回転センサ31の値)は比例して大きくなるものであるが、穀稈の搬送詰まり等が発生して上記リリーフバルブ52が開いたような場合には、前処理回転数は0又はこれに近い極低回転となるものであることを示している。
【0029】
一方、上記前処理部24は従来と同様に上下昇降自在となっており、前処理部24側には前処理クラッチ39入りを検知する前処理クラッチスイッチ55及び前処理部24の高さを検出する前処理高さポテンショメータ57が取り付けられ、図2のマイコンユニット44に前処理高さポテンショメータ57からの情報が入力される。そして、マイコンユニット44には、上記前処理高さポテンショメータ57からの情報により、前処理部24が予め設定された所定の高さに上昇せしめられると、モータ42により作業機HST22を操作して作業機HST22の出力を0とし、前処理部24及び脱穀フィードチェン25の駆動を停止せしめる自動停止手段(機能)が備えられている。
【0030】
これにより、例えば畦際等における走行機体8の回向時に前処理部24を上昇させた場合に、前処理部24の所定高さへの上昇によって自動停止機能が作動し、前処理部24及び脱穀フィードチエン25の駆動が停止されるため、排藁等の排出は行われない。この為、旋回場所に排藁等を落下させることがなく、回向時に走行機体8が排藁を踏みつける等の不都合が防止される。
また、この時、前処理部24及び脱穀フィードチエン25の駆動が同調して停止するため、搬送乱れや穀稈の詰まり等は防止される。
なお、前処理部24を上記上昇状態から下降させて、上記の設定高さ以下に下降した場合には、自動停止機能が解除され、マイコンユニット44はモータ42を作動せしめ、再度前処理部24及び脱穀フィードチエン25を走行速度に同調させて駆動し、刈取りや搬送等が再開される。
【0031】
また、図1のメインクラッチ14を操作する走行用のクラッチペタル59(図6参照)側には、クラッチペタル59の踏み操作(メインクラッチ14の切り操作)を検知するセンサ(セーフティスイッチ)60が設けられており、該セーフティスイッチ60からの情報はマイコンユニット44に入力されている。そしてマイコンユニット44には、セーフティスイッチ60の0N(クラッチペタル59の踏み込み操作)によりモータ42を駆動して作業機HST22の出力を0(ニュートラル)とし、前処理部24及び脱穀フィードチエン25の駆動を停止せしめる作動停止手段(機能)も設けられている。
なお、クラッチペダル59の踏み込み操作の際には、これに連結されている主変速レバー9も強制的にニュートラルに戻され、走行用HST4も出力が0(ニュートラル)に切り換えられる。これによりオペレータは、走行用のクラッチペダル59を踏み込み、メインクラッチ14を切り作動させることにより走行機体8を緊急停止させることができ、緊急停止の操作が容易であり、且つ確実に緊急停止することが出来る。
【0032】
次に、図6はコンバインの走行機体8の運転席部分を示す平面図であって、運転座席61の前方には、ステー62を挟んで、手前下部の運転ステップ63左端には上記クラッチペタル59が、また、前方の運転パネル64側には、走行機体8下部に設けた左右の走行装置の進行方向を操作したり、前処理部24の高さを上下動調節するためのマルチステアリングレバー65や走行機体8各部の操作装置の作動状況が正常であるか否かをオペレータに知らせるモニターランプ(又は警報)66・・・類が備えてある。
そして、運転座席61の左側方の前方には、走行用HST4を操作するための主変速レバー9が、また、その後方には、前処理・脱穀クラッチレバー(モノレバー)58が設けられており、上記モノレバー58を前方のON位置に操作し、前処理部24及び脱穀部30の駆動を共にONとした時には、前処理クラッチスイッチ55がこれを検知するものであり、モノレバー58を中間部の横溝のあるNに位置させた時には、前処理部24の駆動は0FF,脱穀部30の駆動はONとなり、更にモノレバー58を後方の0FF位置にした時には、前処理部24及び脱穀部30の駆動は共に0FFとなるものである。
【0033】
更に、図7は本願のフローチャート図であって、エンジン1を始動して電源に連設し、上記図6でモノレバー58を前方に移動させて前処理クラッチスイッチ55をONとして、コンバインでの刈取作業を行っている時、作業機HST22の斜板ポテンショメータ43により斜板の角度を検出し、斜板が定角度α以上に倒れている(YES)時は、更に、作業機HST22の回転、つまり前処理回転数が極端に低回転であるか又は停止状態であるか否かを判断し、これがYESであれば、搬送装置への穀稈搬送詰まり等により過負荷状態となって、リリーフバルブ52が開作動していることとなり、直ちに斜板を戻して中立になすと共に、エンジン停止用ソレノイドバルブ56を作動させて、エンジン1を停止させるものである。
そして、これらの諸条件、即ち前処理クラッチスイッチ55のON、作業機HST22の斜板の倒伏角が定角度α以上、HST回転が極端な低回転又は停止、の総てがYESの場合にのみこれらの自動制御を行うものであり、これらの諸条件が1つでも満たされない時には制御は行われないものである。
即ち、リリーフ検知手段でリリーフバルブ52の作動を検知するには、油圧無段変速装置の斜板角度の検出値が定角度α以上で、且つ油圧無段変速装置の回転数検出値が一定回転以下であることとを要するものである。
【0034】
従って、エンジン1を停止すれば機体の走行も停止すると共に、作業機HST22も停止して負荷がなくなる訳であるが、エンジン1停止迄のタイムラグが大きく、作業機HST22内の高圧状態が長く続く恐れがあるが、本願では、リリーフバルブ52が作動するとこれをHST斜板ポテンショメータ43が直ちに検知して、作業機HST22の斜板を中立状態に戻して、作業機HST22の高圧状態を短時間で回避して、HSTの耐久性を向上できるものであり、更に、エンジン1をも停止させるものである。
しかも、高圧状態を検知するのに高価な圧力センサも用いないのでコスト的にも有利となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、エンジン1からの出力を走行伝動系と作業機伝動系とに分岐せしめ、上記作業機伝動系の変速機に、油圧ポンプ22Pと油圧モータ22Mとを備えた油圧無段変速装置を設けた移動農機において、過負荷により上記油圧無段変速装置の油圧回路のリリーフバルブ52が作動していることを検知するリリーフ検知手段を設け、該リリーフ検知手段によるリリーフバルブ52の作動検知に基づき、上記油圧無段変速装置の斜板を中立位置に戻すように構成したこと、また、油圧無段変速装置の斜板角度を検出する斜板角度検出手段と油圧無段変速装置の回転数を検出する回転検出手段を設け、リリーフ検知手段は、油圧無段変速装置の斜板が定角度α以上で、且つ油圧無段変速装置の回転数が一定回転以下であることにより、リリーフバルブ52が作動していることを検知すること、更に、移動農機がコンバインであり、作業機が前処理搬送装置であることにより、コンバインにおける刈取収穫作業中に穀稈の搬送詰まり等が発生した時に、作業機HST(油圧無段変速装置)22の高圧状態を短時間で回避し得て、作業機HST(油圧無段変速装置)22の耐久性の向上を図ることが出来る等の実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの伝動系統図である。
【図2】マイコンユニット部分の主たる機能を表示したブロック図である。
【図3】走行速度と前処理駆動速度との関係を示すグラフ図である。
【図4】作業機HSTの油圧の流れを示す油圧回路図である。
【図5】作業機HST斜板角度と前処理回転数との関係を示すグラフ図である。
【図6】コンバインの運転席部分を示す要部の平面図である。
【図7】エンジン停止制御のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 エンジン
4 (走行用)HST(油圧無段変速装置)
8 走行機体
19 脱穀クラッチ
21 作業機トランスミッション
22 作業機HST(油圧無段変速装置)
24 前処理部
25 脱穀フィードチエン
26 前処理出力軸
27 フィードチエン出力軸
31 前処理回転センサ
39 前処理クラッチ
42 アクチュエータ(モータ)
43 HST斜板ポテンショメータ
44 マイコンユニット
51 チェックバルブ
52 リリーフバルブ
55 前処理クラッチスイッチ
58 モノレバー
α (斜板の)定角度

Claims (3)

  1. エンジン(1) からの出力を走行伝動系と作業機伝動系とに分岐せしめ、上記作業機伝動系の変速機に、油圧ポンプ(22P) と油圧モータ(22M) とを備えた油圧無段変速装置を設けた移動農機において、過負荷により上記油圧無段変速装置の油圧回路のリリーフバルブ(52)が作動していることを検知するリリーフ検知手段を設け、該リリーフ検知手段によるリリーフバルブ(52)の作動検知に基づき、上記油圧無段変速装置の斜板を中立位置に戻すように構成したことを特徴とする移動農機における油圧無段変速制御装置。
  2. 油圧無段変速装置の斜板角度を検出する斜板角度検出手段と油圧無段変速装置の回転数を検出する回転検出手段を設け、リリーフ検知手段は、油圧無段変速装置の斜板が定角度 (α) 以上で、且つ油圧無段変速装置の回転数が一定回転以下であることにより、リリーフバルブ(52)が作動していることを検知する請求項1記載の移動農機における油圧無段変速制御装置。
  3. 移動農機がコンバインであり、作業機が前処理搬送装置である請求項1又は2記載の移動農機における油圧無段変速制御装置。
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