JP2005015615A - 塗布型帯電防止剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】被膜の平滑性が高まり、摩擦による新たな静電気の発生を抑えると共に、耐熱性、耐磨耗性に優れた塗布型の帯電防止剤を提供する。
【構成】ポリエチレンオキサイドの水溶液に、親水性の二酸化珪素の微粒子と、界面活性剤および導電体が配合されてなる塗布型の帯電防止剤である。また、上記二酸化珪素の微粒子がシラノール基を有する場合、さらにまた、上記二酸化珪素の微粒子の平均粒径が5〜100nmである場合もある。上記導電体は不飽和ポリエステルオリゴマー中に金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)などがある。
【選択図】 なし
【構成】ポリエチレンオキサイドの水溶液に、親水性の二酸化珪素の微粒子と、界面活性剤および導電体が配合されてなる塗布型の帯電防止剤である。また、上記二酸化珪素の微粒子がシラノール基を有する場合、さらにまた、上記二酸化珪素の微粒子の平均粒径が5〜100nmである場合もある。上記導電体は不飽和ポリエステルオリゴマー中に金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)などがある。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能な塗布型の帯電防止剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック等の高分子材料並びにその成形品や加工品の表面に帯電防止機能をもたせるために、例えば、カチオン系界面活性剤の水溶液又はアルコール含有液を上記成形品や加工品の表面に塗布又は噴霧し、表面帯電防止機能膜を形成し、109〜1012Ω/□の表面抵抗値を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの表面帯電防止機能膜は経時的に効果が弱まり、特に被膜への摩擦(擦れ)による新たな静電気の発生や、被膜の耐熱性あるいは耐摩耗性の弱さも効果を弱める一員となっているため、一時的な使用法が多い。また、カチオン系は紫外線等の光による安全性の点で問題が多い。
【0004】
この発明は、これらの点に鑑みて為されたものであり、被膜の平滑性が高まり、摩擦による新たな静電気の発生を抑えると共に、耐熱性、耐磨耗性に優れた塗布型の帯電防止剤を提供し、上記課題を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、界面活性剤、または当該界面活性剤と導電体を主成分とする水系の帯電防止剤にポリエチレンオキサイドと二酸化珪素を配合することで、表面帯電防止機能膜の平滑性や耐熱性を向上させ、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能とし得ることを見出し、この発明を想到した。
すなわち、この発明は、ポリエチレンオキサイドの水溶液に、親水性の二酸化珪素(SiO2)の微粒子と、界面活性剤または界面活性剤と導電体が配合されてなることを特徴とする。
そして、特に好ましいポリエチレンオキサイドの分子量とは10万〜400万であり、分子量が10万未満であると形成された膜の表面強度が弱まるため、被処理物の使用条件によっては適さず、一方、分子量が400万を越えると水への溶解が難しく、被処理物面への均等な塗布が困難となる。
また、この発明では、界面活性剤ないし導電体の一つ又は複数からなるものと、二酸化珪素の微粒子と配合させるが、この界面活性剤ないし導電体と二酸化珪素との配合割合は、界面活性剤ないし導電体100質量部に対し、二酸化珪素5〜200重量部が好ましく、5質量部未満であると表面帯電防止剤機能膜の所望の平滑性が得られない場合があり、200質量部を越えると、表面帯電防止剤機能膜の表面強度に問題が生じる場合がある。
特に、シラノール基(Si−OH)を有する親水性の二酸化珪素の微粒子を用いる場合、当該二酸化珪素と界面活性剤ないし導電体とを練り混ぜると、親水性の二酸化珪素の表面にあるシラノール基が界面活性剤のミセルないし導電体の粒子の周囲に付着し、水系中の分散性が良くなると共に、チクソトロピー状態に安定化するので好ましい。また、親水性の二酸化珪素の微粒子の平均粒子径は、水系の帯電防止剤中での分散性を良好に保つためには100nm以下が良く、特に好適には5〜40nmが良い。なお、この二酸化珪素の粒子は通常単体の粒子が多数固まってぶどうの房状になっており、単体の粒子の粒径が5nm以下のものはない。従って、ここで微粒子というのは、単体の粒子および複数の単体が凝集したぶどうの房状の粒子をいう。
さらに、帯電防止効果が良好な導電体とは、従来公知のもので良いが、特に、▲1▼不飽和ポリエステルオリゴマー中に金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、▲2▼金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)、▲3▼カーボン粒子、カーボン繊維の超微粉末(電子電導体)、又はカーボンフラーレン、▲4▼有機キレート化合物、▲5▼導電性高分子から選択された一つ又は複数からなるものが好適である。
【0006】
一方、親水性の二酸化珪素の微粒子と界面活性剤および導電体を配合する水系には、ポリエチレンオキサイドを水に溶かすが、特に、約0.1%〜15%のポリエチレンオキサイド水溶液としたものを使用するのが好適である。
【0007】
【実施の形態例】
以下この発明を詳細に説明する。
この発明における界面活性剤としては、従来公知のもので良く、例えば4級アンモニウム塩を有する化合物、アルキルピリジニウム塩を有する化合物、スルホン酸塩を有する化合物などのカチオン系又はアニオン系界面活性剤やアルキレンオキサイド単独重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド付加物、長鎖脂肪族置換フェノール・アルキレンオキサイド付加重合物、多価アルコール脂肪族エステルなどのノニオン系界面活性剤、あるいはベタイン系両性界面活性剤が挙げられる。
また、この発明における導電体としては、次の▲1▼〜▲5▼のものが導電性に優れ好適である。すなわち、▲1▼不飽和ポリエステルオリゴマーの中にリチウムイオン又はナトリウムイオン等の金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、▲2▼金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)、例えば酸化スズ(SnO2)、アンチモン(Sb2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(T1O2),酸化アルミ(AL2 O3)、▲3▼カーボン粒子、カーボン繊維の超微粉末(電子電導体)、又はカーボンフラーレン、▲4▼有機キレート化合物、例えば金属錯塩等、▲5▼導電性高分子、例えばポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等である。
【0008】
また、上記二酸化珪素の微粒子は分散性がよく、上記導電体を均一に分散させる働きがある。また、表面帯電防止剤機能膜に所望の平滑性が得られるだけでなく、金属に塗布した後、乾燥した被膜を被処理物に転移させる場合でも、成形用金属板から剥離し易く(離型性が良い)生産性が高まる。なお、この二酸化珪素は、人体や動物、植物、微生物への悪影響はなく、焼却しても有害物質にならず、地下水を汚染することはない。
一方、ポリエチレンオキサイドは樹脂中に分散し易く造膜性が良い。被処理物に当該帯電防止剤を塗布した場合でも凝集し難く、膜として延伸し易い。また、有機化合物(尿素、高分子カルボン酸、フェノール類)との錯体を形成し、融点を高め、成形性も向上させる。さらに、このポリエチレンオキサイドは親水性があり、無機化合物との導電性錯体、例えば、KI、NaSCN(チオシアン酸ナトリウム)、KSCN、NaClO4(過塩素酸ナトリウム)と錯体を作り、例えば、導電率10−18(s/cm)のものを、10−5(s/cm)程度へ導電性を高めることが出来る。
なお、このポリエチレンオキサイドは、従来から、薬剤、医療、食品、塗料、製紙、セラミック加工、樹脂改質剤等で使用されており、人体、動物に対する無毒性、環境汚染に対する安全性は認められている。
【0009】
次に、この発明の実施例1〜実施例6を挙げて説明するが、各実施例の帯電防止剤は、何れも界面活性剤ないし界面活性剤と導電体の混合液(A液)とポリエチレンオキサイドの水溶液(B液)を所定の比率で混合して得られる。
[実施例1]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 65質量部
ポリエチレングリコール 15質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 12質量部
ジグリセリド 7.8質量部
フッ素系界面活性剤 0.2質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量30万) 0.5質量部
純水 99.5質量部
【0010】
[実施例2]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 60質量部
不飽和ポリエステルオリゴマー中にリチウムイオンを封じ
込んだ導電剤(有機イオン電導剤) 5質量部
ポリエチレングリコール 12質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 80質量部
ジグリセリド 8質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量40万) 5質量部
純水 95質量部
【0011】
[実施例3]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 75質量部
酸化スズ(金属酸化物) 25質量部
ポリエチレングリコール 10質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 60質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量50万) 15質量部
純水 85質量部
【0012】
[実施例4]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 55質量部
カーボン粒子 30質量部
ポリエチレングリコール 25質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 100質量部
ジグリセリド 10質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量70万) 10質量部
純水 90質量部
【0013】
[実施例5]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 60質量部
ナトリウム錯塩(有機キレート化合物) 3質量部
ポリエチレングリコール 20質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 20質量部
ジグリセリド 10質量部
フッ素系界面活性剤 1質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量10万) 1質量部
純水 99質量部
【0014】
[実施例6]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 55質量部
ポリピロール(導電性高分子) 15質量部
ポリエチレングリコール 15質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 20質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量100万) 2質量部
純水 98質量部
【0015】
これら何れの各実施例も、A液とB液とを質量比1:9にて混合し、所望の帯電防止剤を作成した。そして、これらの帯電防止剤を、被処理物であるポリエチレンシートに各5ml/m2の塗布量にて塗布(マイクロコート300番を使用)し、乾燥、成膜した。
その結果、各実施例1〜6における被膜の製膜後の安定状態となった初期表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、実施例1が3.0×108Ω/□、実施例2が3.0×108Ω/□、実施例3が3.0×104Ω/□、実施例4が3.0×106Ω/□、実施例5が3.0×108Ω/□、実施例6が3.0×105Ω/□となった。
そして、常温下で200日間保存した後の表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、実施例1が3.0×109Ω/□、実施例2が2.5×109Ω/□、実施例3が7.0×104Ω/□、実施例4が3.0×108Ω/□、実施例5が6.0×108Ω/□、実施例6が8.5×105Ω/□となり、何れも初期表面抵抗値の102以内に収まり、帯電防止効果の持続性が高いことが分かった。
【0016】
これらと比較するための従来構成の比較例1〜6としては、それぞれ対応する実施例(例えば、比較例1には実施例1、比較例2には実施例2)において、各実施例において親水性の二酸化珪素微粒子とポリエチレンオキサイドを除き、さらに、全体の固形分を実施例に合わせるため、純水を増減させて調整したものを用意し、実施例と同様な条件で製膜した。
その結果、各比較例1〜6における被膜の製膜後の安定状態となった初期表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、比較例1が3.0×108Ω/□、比較例2が4.5×108Ω/□、比較例3が4.5×104Ω/□、比較例4が8.5×106Ω/□、比較例5が5.5×107Ω/□、比較例6が3.0×106Ω/□となった。
そして、さらに常温下で200日間保存した後の表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、比較例1が4.5×1011Ω/□、比較例2が1.5×1010Ω/□、比較例3が3.5×107Ω/□、比較例4が1.5×1010Ω/□、比較例5が8.5×109Ω/□、比較例6が2.5×1010Ω/□となり、何れも初期表面抵抗値の103倍〜104倍程度に上昇し、帯電防止効果の持続性が、それぞれに対応する各実施例に比べて劣ることが分かる。
【0017】
さらに、ここで、実施例1を利用し、その塗布量(有効成分固形量)を変えて、その表面抵抗値の経時変化を図1に示す。
帯電防止剤の有効成分固形分塗布量が0.2g/m2の被膜▲1▼および0.5g/m2の被膜▲2▼は、被膜形成直後の表面抵抗値がそれぞれ略3.0×109Ω/□台であったものが、200日経過しても表面抵抗値は略3.0×1以下であった。また一方、これらと比較するための従来構成の帯電防止剤から成る被膜▲4▼及び▲5▼としては、それぞれ対応する上記被膜▲1▼及び▲2▼の帯電防止剤の有効成分固形分塗布量(例えば、被膜▲4▼には被膜▲1▼、被膜▲5▼には被膜▲2▼)で塗布し、各被膜▲4▼及び▲5▼の帯電防止剤においては親水性の二酸化珪素微粒子とポリエチレンオキサイドを除き、さらに、全体の固形分を各被膜の帯電防止剤に合わせるため、純水を増減させて調整したものを用意し、各被膜▲1▼、▲2▼と同様な条件で製膜した。
その結果、被膜形成直後の表面抵抗値は、被膜▲4▼、▲5▼ともに3.0×109Ω/□台であったものが、200日経過すると表面抵抗値はいずれも略3.0×1012Ω以上であった。
これらのことから、この発明の帯電防止剤は、塗布量(有効成分固形量)を変えても帯電防止効果の持続性が著しく高いことが分かった。
【0018】
さらに、この発明の帯電防止剤を用いて形成した被処理物の被膜の耐熱性を、実施例1と比較例1とを用いて対比した。
実施例1と比較例1を対比すると、加熱前の表面抵抗値は、実施例1および比較例1共に3.0×108Ω/□程度であったものが、それぞれの被膜を、180°Cにて30分間加熱した後では、実施例1のものは6.0×108Ω/□程度に抑えられたが、比較例1のものでは3.0×1011Ω/□となった。
このことから、この発明の帯電防止剤からなる被膜は、従来のものよりも耐熱性が著しく向上されたことが分かった。
【0019】
次に、この発明の帯電防止剤を用いて形成した被処理物の被膜の耐摩耗性を、実施例1と比較例1とを用いて対比した。
ポリエチレンシート上に、実施例1および比較例1の帯電防止剤からなる被膜を、それぞれ塗布量0.5g/m2(固形分)にて乾燥、製膜し、そのシート上に2インチ平方の綿布を載せ、さらに、この綿布の上に60gの重りを載せ、これらの綿布ごと重りを上記シートの上で直径30cmの円周上を20回転/1分間の速さで回転させ、所定の回数ごとに、上記ポリエチレンシートの表面抵抗値を測定し、この耐磨耗試験の結果を図2に示す。
これによると、この実施例1(▲6▼)は、100回摩擦しても表面抵抗値は10倍以内の109Ω/□台を維持しているが、一方、比較例1(▲7▼)では、100回で既に1011Ω/□台となった。
このことから、この発明の帯電防止剤からなる被膜の耐磨耗性も従来のものよりも著しく向上されたことが分かった。
【0020】
【発明の効果】
請求項1ないし5の発明によれば、この発明の塗布型帯電防止剤からなる被膜は、親水性の二酸化珪素微粒子の表面を主剤である界面活性剤や導電体が被い、又は主剤の表面を親水性の二酸化珪素微粒子が被い、安定化しているため、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能であり、耐磨耗性を向上させるだけでなく耐熱性をも上げる。また、二酸化珪素微粒子は平滑性を改善し、摩擦による新たな静電気の発生を抑える。さらに、ポリエチレンオキサイドへの分散性を大きく高め、被膜は強化される。また、このように平滑性が良く、金属からの剥離性(離型性)が良いため、金属成形板を用いたプラスチック成形の際、シリコン系の離型剤等を使用しなくて良い利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の帯電防止剤からなる被膜の表面抵抗値の経時変化を示すグラフ図である。
【図2】この発明の実施例の帯電防止剤からなる被膜の耐磨耗試験結果を示すグラフ図である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能な塗布型の帯電防止剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック等の高分子材料並びにその成形品や加工品の表面に帯電防止機能をもたせるために、例えば、カチオン系界面活性剤の水溶液又はアルコール含有液を上記成形品や加工品の表面に塗布又は噴霧し、表面帯電防止機能膜を形成し、109〜1012Ω/□の表面抵抗値を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの表面帯電防止機能膜は経時的に効果が弱まり、特に被膜への摩擦(擦れ)による新たな静電気の発生や、被膜の耐熱性あるいは耐摩耗性の弱さも効果を弱める一員となっているため、一時的な使用法が多い。また、カチオン系は紫外線等の光による安全性の点で問題が多い。
【0004】
この発明は、これらの点に鑑みて為されたものであり、被膜の平滑性が高まり、摩擦による新たな静電気の発生を抑えると共に、耐熱性、耐磨耗性に優れた塗布型の帯電防止剤を提供し、上記課題を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、界面活性剤、または当該界面活性剤と導電体を主成分とする水系の帯電防止剤にポリエチレンオキサイドと二酸化珪素を配合することで、表面帯電防止機能膜の平滑性や耐熱性を向上させ、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能とし得ることを見出し、この発明を想到した。
すなわち、この発明は、ポリエチレンオキサイドの水溶液に、親水性の二酸化珪素(SiO2)の微粒子と、界面活性剤または界面活性剤と導電体が配合されてなることを特徴とする。
そして、特に好ましいポリエチレンオキサイドの分子量とは10万〜400万であり、分子量が10万未満であると形成された膜の表面強度が弱まるため、被処理物の使用条件によっては適さず、一方、分子量が400万を越えると水への溶解が難しく、被処理物面への均等な塗布が困難となる。
また、この発明では、界面活性剤ないし導電体の一つ又は複数からなるものと、二酸化珪素の微粒子と配合させるが、この界面活性剤ないし導電体と二酸化珪素との配合割合は、界面活性剤ないし導電体100質量部に対し、二酸化珪素5〜200重量部が好ましく、5質量部未満であると表面帯電防止剤機能膜の所望の平滑性が得られない場合があり、200質量部を越えると、表面帯電防止剤機能膜の表面強度に問題が生じる場合がある。
特に、シラノール基(Si−OH)を有する親水性の二酸化珪素の微粒子を用いる場合、当該二酸化珪素と界面活性剤ないし導電体とを練り混ぜると、親水性の二酸化珪素の表面にあるシラノール基が界面活性剤のミセルないし導電体の粒子の周囲に付着し、水系中の分散性が良くなると共に、チクソトロピー状態に安定化するので好ましい。また、親水性の二酸化珪素の微粒子の平均粒子径は、水系の帯電防止剤中での分散性を良好に保つためには100nm以下が良く、特に好適には5〜40nmが良い。なお、この二酸化珪素の粒子は通常単体の粒子が多数固まってぶどうの房状になっており、単体の粒子の粒径が5nm以下のものはない。従って、ここで微粒子というのは、単体の粒子および複数の単体が凝集したぶどうの房状の粒子をいう。
さらに、帯電防止効果が良好な導電体とは、従来公知のもので良いが、特に、▲1▼不飽和ポリエステルオリゴマー中に金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、▲2▼金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)、▲3▼カーボン粒子、カーボン繊維の超微粉末(電子電導体)、又はカーボンフラーレン、▲4▼有機キレート化合物、▲5▼導電性高分子から選択された一つ又は複数からなるものが好適である。
【0006】
一方、親水性の二酸化珪素の微粒子と界面活性剤および導電体を配合する水系には、ポリエチレンオキサイドを水に溶かすが、特に、約0.1%〜15%のポリエチレンオキサイド水溶液としたものを使用するのが好適である。
【0007】
【実施の形態例】
以下この発明を詳細に説明する。
この発明における界面活性剤としては、従来公知のもので良く、例えば4級アンモニウム塩を有する化合物、アルキルピリジニウム塩を有する化合物、スルホン酸塩を有する化合物などのカチオン系又はアニオン系界面活性剤やアルキレンオキサイド単独重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド付加物、長鎖脂肪族置換フェノール・アルキレンオキサイド付加重合物、多価アルコール脂肪族エステルなどのノニオン系界面活性剤、あるいはベタイン系両性界面活性剤が挙げられる。
また、この発明における導電体としては、次の▲1▼〜▲5▼のものが導電性に優れ好適である。すなわち、▲1▼不飽和ポリエステルオリゴマーの中にリチウムイオン又はナトリウムイオン等の金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、▲2▼金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)、例えば酸化スズ(SnO2)、アンチモン(Sb2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(T1O2),酸化アルミ(AL2 O3)、▲3▼カーボン粒子、カーボン繊維の超微粉末(電子電導体)、又はカーボンフラーレン、▲4▼有機キレート化合物、例えば金属錯塩等、▲5▼導電性高分子、例えばポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等である。
【0008】
また、上記二酸化珪素の微粒子は分散性がよく、上記導電体を均一に分散させる働きがある。また、表面帯電防止剤機能膜に所望の平滑性が得られるだけでなく、金属に塗布した後、乾燥した被膜を被処理物に転移させる場合でも、成形用金属板から剥離し易く(離型性が良い)生産性が高まる。なお、この二酸化珪素は、人体や動物、植物、微生物への悪影響はなく、焼却しても有害物質にならず、地下水を汚染することはない。
一方、ポリエチレンオキサイドは樹脂中に分散し易く造膜性が良い。被処理物に当該帯電防止剤を塗布した場合でも凝集し難く、膜として延伸し易い。また、有機化合物(尿素、高分子カルボン酸、フェノール類)との錯体を形成し、融点を高め、成形性も向上させる。さらに、このポリエチレンオキサイドは親水性があり、無機化合物との導電性錯体、例えば、KI、NaSCN(チオシアン酸ナトリウム)、KSCN、NaClO4(過塩素酸ナトリウム)と錯体を作り、例えば、導電率10−18(s/cm)のものを、10−5(s/cm)程度へ導電性を高めることが出来る。
なお、このポリエチレンオキサイドは、従来から、薬剤、医療、食品、塗料、製紙、セラミック加工、樹脂改質剤等で使用されており、人体、動物に対する無毒性、環境汚染に対する安全性は認められている。
【0009】
次に、この発明の実施例1〜実施例6を挙げて説明するが、各実施例の帯電防止剤は、何れも界面活性剤ないし界面活性剤と導電体の混合液(A液)とポリエチレンオキサイドの水溶液(B液)を所定の比率で混合して得られる。
[実施例1]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 65質量部
ポリエチレングリコール 15質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 12質量部
ジグリセリド 7.8質量部
フッ素系界面活性剤 0.2質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量30万) 0.5質量部
純水 99.5質量部
【0010】
[実施例2]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 60質量部
不飽和ポリエステルオリゴマー中にリチウムイオンを封じ
込んだ導電剤(有機イオン電導剤) 5質量部
ポリエチレングリコール 12質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 80質量部
ジグリセリド 8質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量40万) 5質量部
純水 95質量部
【0011】
[実施例3]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 75質量部
酸化スズ(金属酸化物) 25質量部
ポリエチレングリコール 10質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 60質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量50万) 15質量部
純水 85質量部
【0012】
[実施例4]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 55質量部
カーボン粒子 30質量部
ポリエチレングリコール 25質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 100質量部
ジグリセリド 10質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量70万) 10質量部
純水 90質量部
【0013】
[実施例5]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 60質量部
ナトリウム錯塩(有機キレート化合物) 3質量部
ポリエチレングリコール 20質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 20質量部
ジグリセリド 10質量部
フッ素系界面活性剤 1質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量10万) 1質量部
純水 99質量部
【0014】
[実施例6]
A液
界面活性剤(ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド) 55質量部
ポリピロール(導電性高分子) 15質量部
ポリエチレングリコール 15質量部
親水性の二酸化珪素微粒子 20質量部
B液
ポリエチレンオキサイド(分子量100万) 2質量部
純水 98質量部
【0015】
これら何れの各実施例も、A液とB液とを質量比1:9にて混合し、所望の帯電防止剤を作成した。そして、これらの帯電防止剤を、被処理物であるポリエチレンシートに各5ml/m2の塗布量にて塗布(マイクロコート300番を使用)し、乾燥、成膜した。
その結果、各実施例1〜6における被膜の製膜後の安定状態となった初期表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、実施例1が3.0×108Ω/□、実施例2が3.0×108Ω/□、実施例3が3.0×104Ω/□、実施例4が3.0×106Ω/□、実施例5が3.0×108Ω/□、実施例6が3.0×105Ω/□となった。
そして、常温下で200日間保存した後の表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、実施例1が3.0×109Ω/□、実施例2が2.5×109Ω/□、実施例3が7.0×104Ω/□、実施例4が3.0×108Ω/□、実施例5が6.0×108Ω/□、実施例6が8.5×105Ω/□となり、何れも初期表面抵抗値の102以内に収まり、帯電防止効果の持続性が高いことが分かった。
【0016】
これらと比較するための従来構成の比較例1〜6としては、それぞれ対応する実施例(例えば、比較例1には実施例1、比較例2には実施例2)において、各実施例において親水性の二酸化珪素微粒子とポリエチレンオキサイドを除き、さらに、全体の固形分を実施例に合わせるため、純水を増減させて調整したものを用意し、実施例と同様な条件で製膜した。
その結果、各比較例1〜6における被膜の製膜後の安定状態となった初期表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、比較例1が3.0×108Ω/□、比較例2が4.5×108Ω/□、比較例3が4.5×104Ω/□、比較例4が8.5×106Ω/□、比較例5が5.5×107Ω/□、比較例6が3.0×106Ω/□となった。
そして、さらに常温下で200日間保存した後の表面抵抗値(23°Cで30%RHの相対湿度にて)は、比較例1が4.5×1011Ω/□、比較例2が1.5×1010Ω/□、比較例3が3.5×107Ω/□、比較例4が1.5×1010Ω/□、比較例5が8.5×109Ω/□、比較例6が2.5×1010Ω/□となり、何れも初期表面抵抗値の103倍〜104倍程度に上昇し、帯電防止効果の持続性が、それぞれに対応する各実施例に比べて劣ることが分かる。
【0017】
さらに、ここで、実施例1を利用し、その塗布量(有効成分固形量)を変えて、その表面抵抗値の経時変化を図1に示す。
帯電防止剤の有効成分固形分塗布量が0.2g/m2の被膜▲1▼および0.5g/m2の被膜▲2▼は、被膜形成直後の表面抵抗値がそれぞれ略3.0×109Ω/□台であったものが、200日経過しても表面抵抗値は略3.0×1以下であった。また一方、これらと比較するための従来構成の帯電防止剤から成る被膜▲4▼及び▲5▼としては、それぞれ対応する上記被膜▲1▼及び▲2▼の帯電防止剤の有効成分固形分塗布量(例えば、被膜▲4▼には被膜▲1▼、被膜▲5▼には被膜▲2▼)で塗布し、各被膜▲4▼及び▲5▼の帯電防止剤においては親水性の二酸化珪素微粒子とポリエチレンオキサイドを除き、さらに、全体の固形分を各被膜の帯電防止剤に合わせるため、純水を増減させて調整したものを用意し、各被膜▲1▼、▲2▼と同様な条件で製膜した。
その結果、被膜形成直後の表面抵抗値は、被膜▲4▼、▲5▼ともに3.0×109Ω/□台であったものが、200日経過すると表面抵抗値はいずれも略3.0×1012Ω以上であった。
これらのことから、この発明の帯電防止剤は、塗布量(有効成分固形量)を変えても帯電防止効果の持続性が著しく高いことが分かった。
【0018】
さらに、この発明の帯電防止剤を用いて形成した被処理物の被膜の耐熱性を、実施例1と比較例1とを用いて対比した。
実施例1と比較例1を対比すると、加熱前の表面抵抗値は、実施例1および比較例1共に3.0×108Ω/□程度であったものが、それぞれの被膜を、180°Cにて30分間加熱した後では、実施例1のものは6.0×108Ω/□程度に抑えられたが、比較例1のものでは3.0×1011Ω/□となった。
このことから、この発明の帯電防止剤からなる被膜は、従来のものよりも耐熱性が著しく向上されたことが分かった。
【0019】
次に、この発明の帯電防止剤を用いて形成した被処理物の被膜の耐摩耗性を、実施例1と比較例1とを用いて対比した。
ポリエチレンシート上に、実施例1および比較例1の帯電防止剤からなる被膜を、それぞれ塗布量0.5g/m2(固形分)にて乾燥、製膜し、そのシート上に2インチ平方の綿布を載せ、さらに、この綿布の上に60gの重りを載せ、これらの綿布ごと重りを上記シートの上で直径30cmの円周上を20回転/1分間の速さで回転させ、所定の回数ごとに、上記ポリエチレンシートの表面抵抗値を測定し、この耐磨耗試験の結果を図2に示す。
これによると、この実施例1(▲6▼)は、100回摩擦しても表面抵抗値は10倍以内の109Ω/□台を維持しているが、一方、比較例1(▲7▼)では、100回で既に1011Ω/□台となった。
このことから、この発明の帯電防止剤からなる被膜の耐磨耗性も従来のものよりも著しく向上されたことが分かった。
【0020】
【発明の効果】
請求項1ないし5の発明によれば、この発明の塗布型帯電防止剤からなる被膜は、親水性の二酸化珪素微粒子の表面を主剤である界面活性剤や導電体が被い、又は主剤の表面を親水性の二酸化珪素微粒子が被い、安定化しているため、長期間に亘り帯電防止機能を持続可能であり、耐磨耗性を向上させるだけでなく耐熱性をも上げる。また、二酸化珪素微粒子は平滑性を改善し、摩擦による新たな静電気の発生を抑える。さらに、ポリエチレンオキサイドへの分散性を大きく高め、被膜は強化される。また、このように平滑性が良く、金属からの剥離性(離型性)が良いため、金属成形板を用いたプラスチック成形の際、シリコン系の離型剤等を使用しなくて良い利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の帯電防止剤からなる被膜の表面抵抗値の経時変化を示すグラフ図である。
【図2】この発明の実施例の帯電防止剤からなる被膜の耐磨耗試験結果を示すグラフ図である。
Claims (5)
- ポリエチレンオキサイドの水溶液に、親水性の二酸化珪素の微粒子と、界面活性剤が配合されてなることを特徴とする塗布型帯電防止剤。
- 導電体がさらに配合されてなることを特徴とする請求項1記載の塗布型帯電防止剤。
- 上記二酸化珪素の微粒子がシラノール基を有することを特徴とする請求項1又は2記載の塗布型帯電防止剤。
- 上記二酸化珪素の微粒子の平均粒径が5〜100nmであることを特徴とする請求項1、2また3のいずれかに記載の塗布型帯電防止剤。
- 上記導電体が、
▲1▼不飽和ポリエステルオリゴマー中に金属イオンを封じ込んだ有機イオン電導剤、
▲2▼金属又はその酸化物の導電性粉末(電子電導体)、
▲3▼カーボン粒子、カーボン繊維の超微粉末(電子電導体)、又はカーボンフラーレン、
▲4▼有機キレート化合物、
▲5▼導電性高分子
から選択された一つ又は複数からなる請求項2記載の塗布型帯電防止剤。
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2003
- 2003-06-25 JP JP2003181897A patent/JP2005015615A/ja active Pending
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