JP2005014816A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Hironori Obayashi
弘典 大林
Etsuo Ota
悦生 太田
Atsushi Sato
敦 佐藤
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Abstract

【課題】イグニッションスイッチのオフ等の検出から制御装置の停止までの間における無駄な電力消費やノイズの発生を低減するようにした電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】イグニッションスイッチ20のオフが検出されたとき、電源の遮断前に必要な各種の処理を実行後、直ちにモータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9を遮断し、所定時間t経過後にマイコン10を停止する。よって、マイコン10が停止される所定時間t経過前にモータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9が遮断されることにより、無駄な電力消費やノイズの発生の低減を図ることができる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の操舵力軽減及び操舵フィーリングの向上に資する車両等の電動パワーステアリング装置に関し、特に、電力消費やノイズ発生を低減するようにした電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動パワーステアリング装置において、装置の制御中にイグニッションスイッチがオフされた場合に、電子制御ユニット(以下、ECUと称する)における制御装置としてのマイコンを停止する制御が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、これら従来の電動パワーステアリング装置には、イグニッションスイッチがオフされたことを検出してから所定時間(例えば、数秒乃至数十秒、或いは数分乃至数十分)が経過した後に、電子制御ユニットのマイコンを停止する制御を行うように構成されたものがある。また、電動パワーステアリング装置におけるフェイルが検出された場合にも同様の制御を行うように構成されたものもある。このような制御を行うのは、主として、以下の二つの理由による。すなわち、ECUのマイコンは、ECU温度から温度推定制御を行うように構成されている。高温時に、イグニッションスイッチのオフ又はフェイルの発生が検出された場合、直ちにマイコンを停止すると、次回起動時温度推定が出来ない為、ECUや電動モータの温度が低下するまでの所定時間が経過してからマイコンを停止させることが必要である。さらに、マイコンを停止する際にはリレーをオフするが、イグニッションスイッチがオフされた時に直ちにリレーをオフすると、リレーのオフに伴う音の発生によって運転者に不快感を与えてしまうおそれがあるため、この点からもイグニッションスイッチがオフされてから所定時間経過後にマイコンの停止を行うことが望ましい。
【0004】
【特許文献1】
特許第2998929号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電動パワーステアリング装置では、イグニッションスイッチのオフ又はフェイルの発生が検出された後、電動モータ駆動回路を構成するスイッチングトランジスタに電源を供給するための電源回路や、ステアリングの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサへ電源を供給するための電源回路が、ECUのマイコンが停止されるまで駆動されていた。このため、イグニッションスイッチ・オフの検出からマイコン停止までの間に、これらの電源回路における無駄な電力消費やノイズが発生するという問題が生じている。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、イグニッションスイッチのオフ等の検出から制御装置の停止までの間における無駄な電力消費やノイズ発生を低減するようにした電動パワーステアリング装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置は、ステアリングに動力を与えて操舵力を補助する電動モータと、前記ステアリングにかかる操舵トルクに基づいて前記電動モータに流れる電流を制御するための制御信号を生成する制御手段と、前記制御信号に基づいて前記電動モータを駆動する電動モータ駆動手段と、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過した後に前記制御手段を停止させる制御停止手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記電動モータ駆動手段を停止させる駆動停止手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
従って、駆動停止手段は、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過する前に電動モータ駆動手段を停止させるので、電動モータ駆動手段における無駄な電力消費やノイズの発生の低減を図ることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置は、前記駆動停止手段が、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに前記電動モータ駆動手段を停止させることを特徴とする。
【0010】
従って、所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに電動モータ駆動手段が停止するので、より効果的に消費電力及びノイズの低減を図ることができる。
【0011】
また、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置は、前記電動モータ駆動手段が、4個以上のスイッチングトランジスタを用いて構成されるモータ駆動回路と、前記スイッチングトランジスタへ電源を供給するモータ駆動回路用電源回路とからなり、前記駆動停止手段は、前記モータ駆動回路用電源回路を遮断することを特徴とする。
【0012】
従って、駆動停止手段がモータ駆動回路のスイッチングトランジスタへ電源を供給するモータ駆動回路用電源回路を遮断することにより、確実に消費電力及びノイズの低減を図ることができる。
【0013】
また、請求項4に記載の電動パワーステアリング装置は、前記モータ駆動回路用電源回路がICに内蔵されたことを特徴とする。
【0014】
従って、モータ駆動回路用電源回路がICに内蔵されることにより、電動パワーステアリング装置の電子制御ユニットの小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0015】
また、請求項5に記載の電動パワーステアリング装置は、前記駆動停止手段が、マイコンによって構成されると共に、前記ICは、前記マイコンとの間で通信可能に構成され、前記マイコンと前記ICとの通信によって前記モータ駆動回路用電源回路の遮断が実行されるように構成されたことを特徴とする。
【0016】
従って、マイコンとICとの通信によってモータ駆動回路用電源回路の遮断が実行される構成とすることにより電子制御ユニットの配線が単純化され、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0017】
また、請求項6に記載の電動パワーステアリング装置は、前記ステアリングにかかる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記操舵トルク検出手段を停止させるトルク検出停止手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
従って、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過する前に駆動停止手段によって電動モータ駆動手段が停止されるのに加えて、トルク検出停止手段によって操舵トルク検出手段が停止されるので、より一層、消費電力及びノイズの低減を図ることができる。
【0019】
また、請求項7に記載の電動パワーステアリング装置は、ステアリングに動力を与えて操舵力を補助する電動モータと、前記ステアリングにかかる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、その操舵トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づいて前記電動モータに流れる電流を制御するための制御信号を生成する制御手段と、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過した後に前記制御手段を停止させる制御停止手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記操舵トルク検出手段を停止させるトルク検出停止手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
従って、トルク検出停止手段は、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過する前に操舵トルク検出手段を停止させるので、操舵トルク検出手段における無駄な電力消費やノイズの発生の低減を図ることができる。
【0021】
また、請求項8に記載の電動パワーステアリング装置は、前記トルク検出停止手段は、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに前記操舵トルク検出手段を停止させることを特徴とする。
【0022】
従って、所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに操舵トルク検出手段が停止するので、より効果的に消費電力及びノイズの低減を図ることができる。
【0023】
また、請求項9に記載の電動パワーステアリング装置は、前記操舵トルク検出手段が、操舵トルクセンサと、その操舵トルクセンサへ電源を供給するトルク検出用電源回路とからなり、前記トルク検出停止手段は、前記トルク検出用電源回路を遮断することを特徴とする。
【0024】
従って、トルク検出停止手段が操舵トルクセンサへ電源を供給するトルク検出用電源回路を遮断することにより、確実に消費電力及びノイズの低減を図ることができる。
【0025】
また、請求項10に記載の電動パワーステアリング装置は、前記トルク検出用電源回路がICに内蔵されたことを特徴とする。
【0026】
従って、トルク検出用電源回路がICに内蔵されることにより、電動パワーステアリング装置の電子制御ユニットの小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0027】
また、請求項11に記載の電動パワーステアリング装置は、前記トルク検出停止手段がマイコンによって構成されると共に、前記ICが前記マイコンとの間で通信可能に構成され、前記マイコンと前記ICとの通信によって前記トルク検出用電源回路の遮断が実行されることを特徴とする。
【0028】
従って、マイコンとICとの通信によってトルク検出用電源回路の遮断が実行される構成とすることにより電子制御ユニットの配線が単純化され、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0029】
また、請求項12に記載の電動パワーステアリング装置は、前記所定の制御手段停止条件が、イグニッションスイッチのオフが検出された場合を含むことを特徴とする。
【0030】
従って、イグニッションスイッチのオフが検出されたとき、制御手段が停止される所定時間が経過する前に電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段を停止させるので、電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段における無駄な電力消費及びノイズの発生の低減を図ることができる。
【0031】
また、請求項13に記載の電動パワーステアリング装置は、前記所定の制御手段停止条件が、フェイルの発生が検出された場合を含むことを特徴とする。
【0032】
従って、フェイルの発生、すなわち、電動パワーステアリング装置の停止が必要な所定の異常状態の発生が検出されたとき、制御手段が停止される所定時間が経過する前に電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段を停止させるので、電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段における無駄な電力消費及びノイズの発生の低減を図ることができる。
【0033】
また、請求項14に記載の電動パワーステアリング装置は、前記所定の制御手段停止条件が、前記ステアリングに対するアシストが不要となった場合を含むことを特徴とする。
【0034】
従って、ステアリングに対するアシストが不要となったとき、制御手段が停止される所定時間が経過する前に電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段を停止させるので、電動モータ駆動手段及び/又は操舵トルク検出手段における無駄な電力消費及びノイズの発生の低減を図ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した電動パワーステアリング装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0036】
図1は、電動パワーステアリング装置1の全体構成図である。図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、ステアリング2と、ステアリング2の操舵によってステアリングシャフト3に発生する操舵トルクを検出して電気信号(例えば電圧)に変換・出力する操舵トルクセンサ4と、ステアリング2に動力を与えて操舵力を補助する電動モータ5と、少なくとも操舵トルクセンサ4によって検出された操舵トルクに基づいて電動モータ5を駆動制御する電子制御ユニット(以下、ECUと略記する)6とを備えて構成されている。
【0037】
ECU6は、電動モータ5を駆動するモータ駆動回路7と、モータ駆動回路7へ電源を供給するモータ駆動回路用電源回路8と、操舵トルクセンサ4へ電源を供給する操舵トルクセンサ用電源回路9と、少なくとも操舵トルクセンサ4によって検出された操舵トルクに基づいてモータ駆動回路7を制御するためのモータ制御信号の生成、モータ駆動回路用電源回路8の制御、操舵トルクセンサ用電源回路9の制御等を行うための制御装置としてのマイコン10とを備えて構成されている。
【0038】
尚、マイコン10が、本発明の制御手段を、モータ駆動回路7及びモータ駆動回路用電源回路8が電動モータ駆動手段を、操舵トルクセンサ4及び操舵トルクセンサ用電源回路9が操舵トルク検出手段をそれぞれ構成するものである。
【0039】
モータ駆動回路7は、例えば4個のMOS−FET71〜74で構成されるH型のブリッジ回路であり、マイコン10からのモータ制御信号に基づいて電動モータ5をPWM駆動する。尚、MOS−FET71〜74が本発明のスイッチングトランジスタを構成するものである。
【0040】
モータ駆動回路用電源回路8は、モータ駆動回路7へ電源を供給する回路であり、具体的には、図2の回路図に示すように、2個のトランジスタTr1,Tr2と、2個のダイオードD1,D2と、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2等とを備えて構成されている。モータ駆動回路用電源回路8は、バッテリ(例えば、電圧14V)から電力が供給され、マイコン10からの制御信号に基づいてトランジスタTr1,Tr2を数十KHz程度でスイッチング動作させることにより第1のコンデンサC1に溜まった電荷を第2のコンデンサC2へ汲み上げ、昇圧された電源(例えば、電圧25〜26V)を出力段81よりモータ駆動回路7の上側MOS−FET71,72へ供給する。
【0041】
操舵トルクセンサ用電源回路9は、操舵トルクセンサ4へ電源を供給する回路であり、具体的には、図3の回路図に示すように、トランジスタTr3と、制御部91と、演算増幅器92等とを備えて構成されている。操舵トルクセンサ用電源回路9は、バッテリから電力が供給され、マイコン10からの制御信号に基づいて制御部91がトランジスタTr3のオン/オフをスイッチングすることにより、出力段93より電圧5V又は8Vの電源を操舵トルクセンサ4へ供給する。
【0042】
また、マイコン10には、イグニッションスイッチ20及びフェイル検出回路21がそれぞれ信号線を介して接続されている。イグニッションスイッチ20は、イグニッションスイッチ20がオンされている場合はイグニッション・オン信号を、オフされている場合はイグニッション・オフ信号をそれぞれ出力し、イグニッション・オン信号又はイグニッション・オフ信号は、信号線を介してマイコン10に入力される。また、ECU6に搭載されたフェイル検出回路21は、ECU6の動作を停止する必要がある所定の異常(すなわち、フェイル)が検出された場合にフェイル信号を出力し、フェイル信号は信号線を介してマイコン10に入力される。
【0043】
次に、マイコン10においてイグニッションスイッチ・オフ信号が検出された場合の作用について説明する。最初に、イグニッションスイッチ・オフ信号が検出された場合にマイコン10において実行される処理について、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0044】
イグニッションスイッチ・オフ信号がマイコン10において検出されると、まず、ステップ1(以下、S1と略記する。他のステップも同様。)で、タイマー値Tに0をセットしてタイマーカウントを開始する。次に、S2で、モータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9を遮断する前に行わなければならない各種の処理を実行する。ここで、各種の処理とは、例えば、電流リミッタ0A指示処理等であり、この時点で電動モータ5は停止する。
【0045】
続いて、S2の処理終了後、直ちに、S3でモータ駆動回路用電源回路8の遮断を行うと共に、S4で操舵トルクセンサ用電源回路9の遮断を行う。次に、S5で、タイマー値Tが所定時間tに達した否かを判定し、tに達していない場合は待機する(S5:No)。タイマー値Tがtに達した場合は(S5:Yes)、S6で、マイコン10自体の停止を行い、本ルーチンの処理を終了する。
【0046】
尚、マイコン10によって実行されるS1,S5,S7の処理が、本発明の制御停止手段として、S3の処理が駆動停止手段として、S4の処理がトルク検出停止手段としてそれぞれ機能するものである。また、イグニッションスイッチ・オフ信号がマイコン10において検出された場合が、本発明における所定の制御手段停止条件に相当する。
【0047】
ここで、図5(a)は、イグニッションスイッチ10のオフが検出されたことに基づいて、直ちにモータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9がオフされた後、所定時間t経過後にマイコン10がオフされる様子を表す本実施形態におけるタイミングチャートである。ここで、時間tは、S2で各種の処理を実行するのに要する時間であって、t>tの関係が成立している。一方、図5(b)は、従来技術において、モータ駆動回路用電源回路8、操舵トルクセンサ用電源回路9及びマイコン10が共に所定時間t経過後にオフされる様子を示すタイミングチャートである。
【0048】
従来技術では、図5(b)に示されるように、イグニッションスイッチ20のオフが検出されてからマイコン10が停止されるまでモータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9のオン状態が継続しており、この間、これらの電源回路8,9において無駄な電力消費及びトランジスタによるノイズが発生している。より具体的には、モータ駆動回路用電源回路8において、ダイオードD1,D2の順電圧V、トランジスタTr1,Tr2のコレクタ−エミッタ間電圧VCEによる電力消費、トランジスタTr2,Tr2のオン/オフのスイッチングによるノイズが発生している。また、操舵トルクセンサ用電源回路9において、トランジスタTr3のコレクタ−エミッタ間電圧VCEによる電力消費が発生している。そして、このような無駄な電力消費によって、バッテリが消耗するという問題がある。
【0049】
これに対し、本実施形態では、図5(a)に示されるように、イグニッションスイッチ20のオフが検出されてから、所定時間tが経過する前の時間t経過後(すなわち、S2で各種の処理の実行が終了した後)、直ちに二つの電源回路8,9が遮断されてオフとなっているため、電源回路8,9における無駄な電力消費及びノイズの発生を低減することができる。
【0050】
尚、イグニッションスイッチ20のオフ検出後、所定時間tが経過してECU6や電動モータ5の温度が十分に低下してから、S6でマイコン10が停止されることにより、マイコン10が次回に起動された際、正確な温度に基づいて制御動作を開始することができる。さらに、マイコン10を停止する際に、リレーのオフに伴う音の発生によって運転者に不快感を与えることがない。
【0051】
次に、マイコン10においてフェイル信号が検出された場合の作用について説明する。尚、フェイル信号が検出された場合にマイコン10において実行される処理は、上述した図4のフローチャートと同一であるので説明を省略する。また、マイコン10においてフェイル信号が検出された場合が、本発明における所定の制御手段停止条件に相当する。
【0052】
図6(a)は、フェイル信号のオンが検出されたことに基づいて、直ちにモータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9がオフされた後、所定時間t経過後にマイコン10がオフされる様子を表す本実施形態におけるタイミングチャートである。一方、図6(b)は、従来技術において、モータ駆動回路用電源回路8、操舵トルクセンサ用電源回路9及びマイコン10が共に所定時間t経過後にオフされる様子を示すタイミングチャートである。このように、フェイル信号のオンが検出された場合も、上述したイグニッションスイッチ20のオフが検出された場合と同様に、所定時間tが経過する前の時間t経過後(すなわち、S2で各種の処理の実行が終了した後)、直ちに二つの電源回路8,9が遮断されてオフとなっているため、電源回路8,9における無駄な電力消費及びノイズの発生が低減される。
【0053】
尚、本発明は上述した構成に限定されるものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の修正例及び変更例を想定し得るものであり、それらの修正例及び変更例についても本発明の技術範囲に包含されるものと思われる。
【0054】
例えば、前記実施形態では、イグニッションスイッチ・オフ又はフェイル信号が検出された場合に、モータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9がオフされた後、所定時間t経過後にマイコン10をオフするように構成したが、ステアリング2に対するアシストが不要となった場合にも同様の制御を行うように構成してもよい。尚、本変形例において、ステアリング2に対するアシストが不要となった場合が、本発明における所定の制御手段停止条件に相当する。
【0055】
また、前記実施形態では、図4のフローチャートのS2の処理で、モータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9を遮断する前に行わなければならない各種の処理を実行する構成としたが、これらの処理が必要でない場合は、イグニッションスイッチ・オフ又はフェイル信号が検出された直後に電源回路8,9を遮断する構成としてもよい。また、S2の直後に電源回路8,9を遮断する構成としたが、所定時間tが経過する前にこれらを遮断すれば、電源回路8,9における無駄な電力消費及びノイズの発生を低減できるという効果を得ることができる。また、イグニッションスイッチ・オフ又はフェイル信号が検出されてから所定時間tが経過する前に、モータ駆動回路用電源回路8又は操舵トルクセンサ用電源回路9の一方のみを遮断する構成としてもよい。
【0056】
また、前記実施形態では、マイコン10とモータ駆動回路用電源回路8、操舵トルクセンサ用電源回路9とをそれぞれ信号線で接続し、マイコン10から各信号線に制御信号を送出する構成としたが、図7に示すように、モータ駆動回路用電源回路8及び操舵トルクセンサ用電源回路9を、通信機能を有するIC11に内蔵させ、マイコン10とIC11とを1本の通信線12で接続する構成としてもよい。本変形例では、マイコン10から通信線12を介して制御コマンドがIC11内の通信部11aに入力され、通信部11aにおいて制御コマンドが解読されてモータ駆動回路用電源回路8や操舵トルクセンサ用電源回路9の遮断を含む各種の制御が行われる。本変形例によれば、両電源回路8、9がIC11に内蔵されることでECU6の小型化及び低コスト化を図ることができる。また、マイコン10とIC11とを1本の通信線12で接続することにより、ECU6における配線の単純化を図ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、制御手段が停止される前であって電動モータの駆動や操舵トルクの検出が不要となった場合に、電動モータ駆動手段や操舵トルク検出手段を停止させることにより、無駄な電力消費及びノイズの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
【図2】モータ駆動回路用電源回路の一例を示す回路図である。
【図3】操舵トルクセンサ用電源回路の一例を示す回路図である。
【図4】イグニッションスイッチ・オフ信号又はフェイル信号が検出された場合に実行されるモータ駆動回路用電源回路及び操舵トルクセンサ用電源回路の遮断処理、並びにマイコン停止処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】イグニッションスイッチのオフの検出に基づいてモータ駆動回路用電源回路、操舵トルクセンサ用電源回路及びマイコンがオフされるタイミングを示すタイミングチャートであり、(a)は本実施形態におけるタイミングチャートを、(b)は従来技術におけるタイミングチャートをそれぞれ示している。
【図6】フェイル信号の検出に基づいてモータ駆動回路用電源回路、操舵トルクセンサ用電源回路及びマイコンがオフされるタイミングを示すタイミングチャートであり、(a)は本実施形態におけるタイミングチャートを、(b)は従来技術におけるタイミングチャートをそれぞれ示している。
【図7】モータ駆動回路用電源回路及び操舵トルクセンサ用電源回路を内蔵したICとマイコンとを通信線で接続した変形例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング、4…操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)、5…電動モータ、6…ECU、7…モータ駆動回路(電動モータ駆動手段)、71〜74…MOS−FET(スイッチングトランジスタ)、8…モータ駆動回路用電源回路(電動モータ駆動手段)、9…操舵トルクセンサ用電源回路(操舵トルク検出手段)、10…マイコン(制御手段、制御停止手段、駆動停止手段、トルク検出停止手段)、20…イグニッションスイッチ、21…フェイル検出回路。

Claims (14)

  1. ステアリングに動力を与えて操舵力を補助する電動モータと、前記ステアリングにかかる操舵トルクに基づいて前記電動モータに流れる電流を制御するための制御信号を生成する制御手段と、前記制御信号に基づいて前記電動モータを駆動する電動モータ駆動手段と、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過した後に前記制御手段を停止させる制御停止手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記電動モータ駆動手段を停止させる駆動停止手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記駆動停止手段は、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに前記電動モータ駆動手段を停止させることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記電動モータ駆動手段は、4個以上のスイッチングトランジスタを用いて構成されるモータ駆動回路と、前記スイッチングトランジスタへ電源を供給するモータ駆動回路用電源回路とからなり、
    前記駆動停止手段は、前記モータ駆動回路用電源回路を遮断することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記モータ駆動回路用電源回路は、ICに内蔵されたことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記駆動停止手段は、マイコンによって構成されると共に、
    前記ICは、前記マイコンとの間で通信可能に構成され、
    前記マイコンと前記ICとの通信によって前記モータ駆動回路用電源回路の遮断が実行されるように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記ステアリングにかかる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記操舵トルク検出手段を停止させるトルク検出停止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  7. ステアリングに動力を与えて操舵力を補助する電動モータと、前記ステアリングにかかる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、その操舵トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づいて前記電動モータに流れる電流を制御するための制御信号を生成する制御手段と、所定の制御手段停止条件が成立したとき、所定時間が経過した後に前記制御手段を停止させる制御停止手段と、を備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、前記所定時間が経過する前に前記操舵トルク検出手段を停止させるトルク検出停止手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 前記トルク検出停止手段は、前記所定の制御手段停止条件が成立したとき、直ちに前記操舵トルク検出手段を停止させることを特徴とする請求項6又は7に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記操舵トルク検出手段は、操舵トルクセンサと、その操舵トルクセンサへ電源を供給するトルク検出用電源回路とからなり、
    前記トルク検出停止手段は、前記トルク検出用電源回路を遮断することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記トルク検出用電源回路は、ICに内蔵されたことを特徴とする請求項9に記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記トルク検出停止手段は、マイコンによって構成されると共に、
    前記ICは、前記マイコンとの間で通信可能に構成され、
    前記マイコンと前記ICとの通信によって前記トルク検出用電源回路の遮断が実行されることを特徴とする請求項10に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記所定の制御手段停止条件は、イグニッションスイッチのオフが検出された場合を含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 前記所定の制御手段停止条件は、フェイルの発生が検出された場合を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  14. 前記所定の制御手段停止条件は、前記ステアリングに対するアシストが不要となった場合を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100794936B1 (ko) 2006-10-20 2008-01-15 주식회사 만도 토크 센서를 이용한 조향의 오동작을 방지하는 방법 및그를 이용한 전동식 조향 장치
JP2013252729A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2015537503A (ja) * 2012-12-13 2015-12-24 ムービング マグネット テクノロジーズ ブラシレスモータを使用して外部部材を駆動するメカトロニックアセンブリおよび電子部品の簡易アセンブリ

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