JP2003048560A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2003048560A
JP2003048560A JP2001236229A JP2001236229A JP2003048560A JP 2003048560 A JP2003048560 A JP 2003048560A JP 2001236229 A JP2001236229 A JP 2001236229A JP 2001236229 A JP2001236229 A JP 2001236229A JP 2003048560 A JP2003048560 A JP 2003048560A
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Ken Fukuda
研 福田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置のモータ駆動系
に故障が発生した場合に、それが致命的なものか否か等
を判定し、その判定結果に応じて安全性確保のための適
切な故障処理を迅速に開始する。 【解決手段】 流入及び流出電流検出回路23,26で
検出されるモータ駆動回路30の流入及び流出電流I
a,Ibの差である検出電流差|Ia−Ib|に基づ
き、モータ駆動部20における故障を検出する。故障が
検出されると、検出モータ端子電圧和VDsumと推定モ
ータ端子電圧和VEsumとの差|VDsum−VEsum|に
基づき、その故障が致命的か否かを判定し、その判定結
果に応じて適切な故障処理を選択する。ここで、VDsu
mは、正及び負端子電圧検出回路24、25で検出され
る正及び負端子電圧Vm+,Vm-の和であり、VEsum
は、電源電圧検出回路22で検出される電源電圧VBと
モータ駆動回路30への入力信号のデューティ比とによ
り算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータによっ
て車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パ
ワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、そのよう
な電動パワーステアリング装置におけるモータ駆動部の
故障に対するフェイルセーフ機能に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、運転者がハンドル(ステアリ
ングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータ
を駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を
与える電動パワーステアリング装置が用いられている。
この電動パワーステアリング装置では、操舵のための操
作手段であるハンドルに加えられる操舵トルクを検出す
るトルクセンサが設けられており、そのトルクセンサで
検出される操舵トルクに基づき電動モータに流すべき電
流の目標値が設定される。そして、この目標値と電動モ
ータに実際に流れる電流の検出値との偏差に基づき、電
動モータの駆動手段に与えるべき指令値が生成される。
電動モータの駆動手段は、その指令値に応じたデューテ
ィ比のパルス幅変調信号(PWM信号)を生成するPW
M信号生成回路と、そのPWM信号のデューティ比に応
じてオン/オフするパワートランジスタを用いて構成さ
れるモータ駆動回路とから成り、そのデューティ比に応
じた電圧すなわち指令値に応じた電圧を電動モータに印
加する。この電圧印加によって電動モータに流れる電流
は電流検出回路によって検出され、この検出値と上記目
標値との差が上記指令値を生成するための偏差として使
用される。電動パワーステアリング装置では、このよう
にして、操舵トルクに基づき設定される目標値の電流が
電動モータに流れるようにフォードバック制御が行われ
る。
【0003】このような電動パワーステアリング装置に
おいて、モータ駆動回路や電流検出回路等の故障または
異常に対処するために、それらの故障または異常の検出
に応じて、電動モータによる操舵補助力の付与を停止し
たり、電動モータの制御方式を変更したりする構成が知
られている。
【0004】例えば特許第2698914号公報には、
操舵力を補助するための電動モータの駆動回路に流入す
る電流とその駆動回路から流出する電流との差に基づ
き、モータ駆動回路の異常を検出し、その異常検出に基
づいて電動モータによる操舵力補助が禁止されるように
構成された電動パワーステアリング装置が開示されてい
る。そして同公報には、この電動パワーステアリング装
置の効果として、モータ線の地絡等のモータ駆動回路の
異常を短時間に検出することができ、このような異常に
対して、迅速に電動モータによる操舵力補助を禁止でき
るため、モータ駆動素子が破壊したり、運転者の予期し
ない操舵補助力が働いたりすることがない、と記載され
ている。
【0005】また、特開平10−167086号公報に
は、ハンドルの操舵トルクの大きさに応じてステアリン
グシャフトを補助負荷付勢するモータをフィードバック
系で駆動するコントロールユニットを具備した電動パワ
ーステアリング装置の制御装置であって、そのコントロ
ールユニットが、前記モータの電流検出回路と、その電
流検出回路の故障を検出する故障検出回路とを具備する
と共に、その故障検出回路がその電流検出回路の故障を
検出したときに、前記フィードバック系をオープンルー
プ系に切換えるようになっている電動パワーステアリン
グ装置の制御装置が開示されている。そして同公報に
は、この電動パワーステアリング装置の制御装置の効果
として、電流検出回路の故障が検出されたときには制御
系をフィードバック系からオープンループ系に切換えて
モータ電流を流してフェールセーフ的な安定した制御を
行うことができる、と記載されている。
【0006】さらに、特開平1−156172号公報に
は、ステアリングシャフトの入力トルクと車速に応じて
操舵力補助量を制御する車速順応制御手段と、異常を検
出するための異常検出手段と、異常を検出したときに操
舵力補助量を所定の値に切換える異常処理手段とを備え
た電動パワーステアリング装置であって、異常処理手段
が、異常の発生部位が2つの種類のいずれに属するかを
判断し、第1の種類の異常の場合には操舵力補助量をす
ぐに0に切換え、第2の種類の異常の場合には操舵力補
助量を所定の値にまで徐々に変化させるように構成され
た電動パワーステアリング装置が開示されている。そし
て同公報には、この電動パワーステアリング装置の効果
として、例えばモータ電流値の異常、電源ラインの電圧
低下など、操舵力補助量の制御が不可能になるような第
1の種類の異常の場合には、操舵力補助量をすぐに0に
切換えることができるので、安全性がきわめて高く、し
かも、例えばトルクセンサの異常、車速センサの異常な
ど、その他の第2の種類の異常の場合には、操舵力補助
量を所定の値まで徐々に変化させるので、異常発生前後
の必要な操舵力の変化が小さく、違和感を極力小さくす
ることができる、と記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在、電動パワーステ
アリング装置を搭載する車両は、軽自動車から小型車や
普通車にまで拡大してきている。これに伴って、電動パ
ワーステアリング装置に故障が発生した場合に、操舵補
助力の付与を停止して直ぐにマニュアル操作による操舵
(以下「マニュアル操舵」という)へ移行すること自体
が危険挙動につながるおそれが生じてきている。そこ
で、電動モータによる操舵補助力の制御が不可能になる
故障や出火の可能性がある故障のような致命的な故障が
発生した場合には、直ちにマニュアル操舵に切り換える
一方、それ以外の致命的でない故障が発生した場合に
は、故障発生後も操舵補助力の付与を直ちには停止せず
に徐々にマニュアル操舵に移行させる等の暫定制御を行
うことが必要となる。電動パワーステアリング装置の故
障発生時においてより高い安全性を確保すべく、このよ
うな暫定制御を導入するためには、発生した故障が致命
的か否か等の判定、すなわち故障の程度や種類の判定が
必要となり、そのためには故障部位を一定の範囲で特定
しなければならない。
【0008】しかし、上記特許第2698914号公報
で開示された電動パワーステアリング装置では、モータ
駆動回路の異常を検出できるが、その異常(故障)が電
動モータへ電流を供給するラインであるモータ線の地絡
等によるものか、電流検出回路の故障によるものかとい
うような故障発生部位の特定をすることができず、その
結果、検出された異常が致命的なものか否か等を判定す
ることができない。
【0009】これに対し、上記特開平10−16708
6号公報に開示された電動パワーステアリング装置の制
御装置によれば、電流検出回路の故障がモータ駆動回路
自体の故障と区別して検出され、モータの電流検出回路
が故障していてもモータ駆動回路自体が正常である場合
には、操舵補助力を付与するモータがオープンループで
駆動される。しかし、この電動パワーステアリング装置
の制御装置では、まずパラメータ変動によってモータ駆
動系の異常検出を行い、異常が検出されたときに、モー
タ駆動回路の正常/異常を判断し、モータ駆動回路が正
常であれば電流検出回路の故障とみなしており、そこで
のモータ駆動回路の正常/異常の判断は、モータ駆動回
路内のFET(電界効果トランジスタ)を全てオフしモ
ータ端子電圧を読み取ることにより行っている。したが
って、故障検出に時間を要し、故障の程度(致命的か否
か)に応じて迅速に故障処理を開始することができな
い。
【0010】また、上記特開平1−156172号公報
に開示された電動パワーステアリング装置では、検出さ
れた異常の発生部位が第1および第2の種類のいずれに
属するかが判定され、その判定結果(故障の程度)に応
じた異常処理が行われる。しかし、同公報には、発生し
た故障(異常)の種類の判定の具体的方法についての詳
細な記載がなく、特に、モータ駆動系に異常が発生した
場合に、それがモータ線の地絡等の致命的な故障による
ものか、電流検出回路の故障のように致命的ではないも
のかの判定方法についての記載が見られない。
【0011】そこで、本発明は、モータ駆動系に故障が
発生した場合に、それが致命的なものか否か等、故障の
種類を判定し、その判定結果に応じて安全性確保のため
の適切な故障処理を迅速に開始することができる電動パ
ワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、車両操舵のための操作手段に加えられる操舵ト
ルクに応じて電動モータを駆動することにより当該車両
のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワース
テアリング装置であって、前記操舵トルクに応じて算出
される目標電流値と前記電動モータに流れる電流の検出
値との偏差に基づき、前記電動モータの駆動に対するフ
ィードバック制御のための指令値を生成する制御手段
と、前記指令値に応じて前記電動モータを駆動する駆動
手段と、前記駆動手段において故障が発生した場合に、
フェイルセーフのために予め用意された複数の故障処理
のいずれかを選択して実行する故障処理手段とを備え、
前記駆動手段は、前記指令値に基づき前記電動モータに
電圧を印加する駆動回路と、電源ラインから前記駆動回
路への流入電流を検出する第1電流検出手段と、前記駆
動回路から接地ラインへの流出電流を検出する第2電流
検出手段と、前記電動モータの一方側端子電圧を検出す
る第1電圧検出手段と、前記電動モータの他方側端子電
圧を検出する第2電圧検出手段とを含み、前記故障処理
手段は、前記流入電流と前記流出電流との差である検出
電流差、および、前記一方側端子電圧と前記他方側端子
電圧との和である検出電圧和に基づき、前記駆動手段に
おける故障を検出し、当該検出された故障が予め決めら
れた複数種類のいずれに属するかを判定する故障判定手
段と、前記故障判定手段によって故障が検出されたとき
に、実行すべき故障処理を当該検出された故障の種類に
応じて前記複数の故障処理の中から選択する選択手段と
を含むことを特徴とする。
【0013】このような第1の発明によれば、電動モー
タの駆動回路に対する流入および流出電流並びに電動モ
ータの一方側および他方側端子電圧という常時監視可能
な電流および電圧に基づき、電動モータの駆動手段にお
ける故障の検出および故障の種類の判定が迅速に行わ
れ、その判定結果に応じて、実行すべき故障処理が選択
される。したがって、電動モータの駆動手段において故
障が発生した場合に、安全性確保のための適切な故障処
理をその故障の種類に応じて選択し迅速に開始すること
ができ、その結果、高いフェイルセーフ機能を実現する
ことができる。
【0014】第2の発明は、第1の発明において、前記
電動モータはブラシモータであり、前記駆動回路は、4
個のスイッチング素子から構成され、電源ラインと接地
ラインとの間に接続されると共に前記電動モータを負荷
とするブリッジ回路を含み、前記指令値に基づく第1お
よび第2のパルス幅変調信号を受け取り、前記4個のス
イッチング素子のうち接地ライン側の1個のスイッチン
グ素子を当該第1のパルス幅変調信号によってオンおよ
びオフさせると共に電源ライン側の1個のスイッチング
素子を当該第2のパルス幅変調信号によってオンおよび
オフさせることにより、当該第1および第2パルス幅変
調信号のデューティ比に応じた電流を前記電動モータに
供給し、前記故障判定手段は、前記検出電流差が予め決
められた第1の閾値を超えるか否かにより前記駆動手段
における故障を検出し、下記の式によって定義される推
定モータ端子電圧和VEsumと前記検出電圧和との差が
予め決められた第2の閾値を超えるか否かにより、前記
検出された故障が前記複数の種類のいずれに属するかを
判定することを特徴とする: VEsum=(1+D2−D1)・VB ここで、D1は前記第1のパルス幅変調信号のデューテ
ィ比であり、D2は前記第2のパルス幅変調信号のデュ
ーティ比であり、VBは前記電源ラインの電圧である。
【0015】このような第2の発明によれば、電動モー
タの駆動部における故障を検出電流差によって検出し、
検出した故障が電流検出回路で発生したものか、駆動回
路で発生したものかを、検出電圧和と推定モータ端子電
圧和との差により判定することができる。すなわち、電
動モータが正常に駆動されている場合には、検出電圧和
VDsumは推定モータ端子電圧和VEsumにほぼ等しい
が、モータ線の地絡が発生した場合には検出電圧和VD
sumが低下し、モータ線の天絡が発生した場合には検出
電圧和VDsumが上昇する。したがって、検出電圧和V
Dsumと推定モータ端子電圧和VEsumとの差|VDsum
−VEsum|が第2の閾値よりも大きいときには、モー
タ線の地絡または短絡が発生していると判断することが
できる。このようにして、検出電流差によって検出され
た故障が、電流検出回路の故障という致命的でない故障
か、モータ線の地絡または天絡という致命的な故障かを
判定することができる。
【0016】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記故障判定手段は、前記検出された故障の程度
が第1のレベルと当該第1のレベルよりも高い第2のレ
ベルのうちのいずれであるかを判定し、前記選択手段
は、前記検出された故障の程度が第1のレベルであると
判定された場合には、前記制御手段によるフィードバッ
ク制御に代えてオープンループ制御を実行する第1の故
障処理を選択し、前記検出された故障の程度が第2のレ
ベルであると判定された場合には、前記電動モータによ
る操舵補助力の付与を直ちに停止させる第2の故障処理
を選択することを特徴とする。
【0017】このような第3の発明によれば、電動モー
タの駆動手段において第1のレベルの故障(例えば致命
的でない故障)が発生した場合には、直ちにマニュアル
操舵へは移行させずに、電動モータの制御方式を検出電
流値に基づくフィードバック制御から検出電流値を使用
しないオープンループ制御へと切り換えて操舵補助力の
付与が継続され、一方、電動モータの駆動手段において
第2のレベルの故障(例えば致命的な故障)が発生した
場合には、電動モータによる操舵補助力の付与が直ちに
停止される。このようにして、致命的な故障のような重
度の故障が発生した場合には、直ちに操舵補助力の付与
を停止してマニュアル操舵へ移行させることで安全性が
確保される一方、致命的でない故障のような軽度の故障
が発生した場合には、オープンループ制御という暫定制
御によって、直ちにマニュアル操舵へ移行させることに
よる危険挙動の発生が防止される。これにより、高いフ
ェイルセーフ機能が実現される。
【0018】第4の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記故障判定手段は、前記検出された故障の程度
を第1のレベルと当該第1のレベルよりも高い第2のレ
ベルのうちのいずれであるかを判定し、前記選択手段
は、前記検出された故障の程度が第1のレベルであると
判定された場合には、前記電動モータによる操舵補助力
の付与を徐々に低減する第1の故障処理を選択し、前記
検出された故障の程度が第2のレベルであると判定され
た場合には、前記電動モータによる操舵補助力の付与を
直ちに停止させる第2の故障処理を選択することを特徴
とする。
【0019】このような第4の発明によれば、電動モー
タの駆動手段において第2のレベルの故障すなわち致命
的な故障のような重度の故障が発生した場合には、直ち
に操舵補助力を停止してマニュアル操舵へ移行させるこ
とで安全性が確保される一方、第1のレベルの故障すな
わち致命的でない故障のような軽度の故障が発生した場
合には、操舵補助力の漸次的な低減という暫定制御によ
って、直ちにマニュアル操舵へ移行させることによる危
険挙動の発生が防止される。これにより、高いフェイル
セーフ機能が実現される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。 <1.全体構成>図1は、本発明の一実施形態に係る電
動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車
両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステア
リング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル
(ステアリングホイール)100に一端が固着されるス
テアリングシャフト102と、そのステアリングシャフ
ト102の他端に連結されたラックピニオン機構104
と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフ
ト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセン
サ3と、ハンドル操作(操舵操作)による運転者の負荷
を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシモータ
である電動モータ6と、その操舵補助力をステアリング
シャフト102に伝達する減速ギア7と、車載バッテリ
8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受
け、トルクセンサ3や車速センサ4からのセンサ信号に
基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(E
CU)5とを備えている。このような電動パワーステア
リング装置を搭載した車両において運転者がハンドル1
00を操作すると、その操作による操舵トルクがトルク
センサ3によって検出され、その検出された操舵トルク
Tsと車速センサ4によって検出された車速Vとに基づ
いてECU5によりモータ6が駆動される。これにより
モータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速
ギア7を介してステアリングシャフト102に加えられ
ることにより、操舵操作による運転者の負荷が軽減され
る。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵ト
ルクTsとモータ6の発生する操舵補助力によるトルク
Taとの和が、出力トルクTbとして、ステアリングシ
ャフト102を介してラックピニオン機構104に与え
られる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転
がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運
動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナ
ックルアームから成る連結部材106を介して車輪10
8に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪
108の向きが変わる。
【0021】<2.制御装置の構成>図2は、上記電動
パワーステアリング装置における制御装置であるECU
5の構成を示すブロック図である。このECU5は、マ
イクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)1
0とモータ駆動部20とから構成される。マイコン10
は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを
実行することによりモータ制御部として機能する。すな
わち、マイコン10は、トルクセンサ3によって検出さ
れた操舵トルクTsと車速センサ4によって検出された
車速Vとに基づき、モータ駆動部20に与えるべき指令
値を算出する。この指令値は、後述のブリッジ回路とし
て構成されるモータ駆動回路30を駆動するためのPW
M信号のデューティ比D1,D2およびモータ6の駆動
方向Dirを示す。
【0022】モータ駆動部20は、PWM信号生成回路
21と、モータ駆動回路30と、電源電圧検出回路22
と、流入電流検出回路23と、流出電流検出回路26
と、正端子電圧検出回路24と、負端子電圧検出回路2
5とを備えている。また、このモータ駆動部20には、
バッテリー8から電源が供給され、電源ラインとモータ
駆動回路30との間には第1の抵抗35が、接地ライン
とモータ駆動回路30との間には第2の抵抗36が、そ
れぞれ挿入されている。また、電源ラインと接地ライン
との間にはコンデンサ37が接続されている。
【0023】PWM信号生成回路21は、モータ制御部
としてのマイコン10から与えられる指令値(D1,D
2,Dir)に応じて、第1および第2の右方向PWM
信号SRd1,SRr2と第1および第2の左方向PWM信号SL
d1,SLd2とを生成する。ここで、右方向操舵を補助する
方向のトルク(以下「右方向トルク」という)をモータ
6に発生させるべきことを指令値(Dir)が指示して
いる場合、第1および第2の右方向PWM信号SRd1,SR
d2は、それぞれ、デューティ比D1,D2のパルス信号
であり、第1および第2の左方向PWM信号SLd1,SLd2
は、モータ駆動回路30における後述の電界効果型トラ
ンジスタをオフさせる信号状態(以下「非アクティブ」
という)となる。一方、左方向操舵を補助する方向のト
ルク(以下「左方向トルク」という)をモータ6に発生
させるべきことを指令値(Dir)が指示している場
合、第1および第2の右方向PWM信号SRd1,SRd2は非
アクティブであり、第1および第2の左方向PWM信号
SLd1,SLd2は、それぞれ、デューティ比D1,D2のパ
ルス信号である。
【0024】モータ駆動回路30は、4個のスイッチン
グ素子である電力用の電界効果型トランジスタ(以下
「FET」という)31〜34によって構成されるブリ
ッジ回路であり、このブリッジ回路はバッテリ8の電源
ラインと接地ラインとの間に接続され、負荷としてモー
タ6が接続されている。すなわち、このブリッジ回路
は、電源ライン側すなわち高圧側のFET31,32
と、接地ライン側すなわち低圧側のFET33,34と
からなり、第1の高圧側FET31と第1の低圧側FE
T33との接続点にはモータ6の正端子が接続され、第
2の高圧側FET32と第2の低圧側FET34との接
続点にはモータ6の負端子が接続されている。
【0025】上記モータ駆動回路30において、第1の
高圧側FET31のゲートには第2の右方向PWM信号
SRd2が、第2の高圧側FET32のゲートには第2の左
方向PWM信号SLd2が、第1の低圧側FET33のゲー
トには第1の左方向PWM信号SLd1が、第2の低圧側F
ET34のゲートには第1の右方向PWM信号SRd1が、
それぞれ印加される。したがって、マイコン10からの
指令値(Dir)が、右方向トルクをモータ6を発生さ
せるべきことを指示している場合、第1の高圧側FET
31のゲートにデューティ比D2のPWM信号が、第2
の低圧側FET34のゲートにデューティ比D1のPW
M信号がそれぞれ印加され、第2の高圧側FET32お
よび第1の低圧側FET33のゲートには非アクティブ
信号が印加される。これにより、第2の高圧側FET3
2および第1の低圧側FET33はオフ状態となり、第
1の高圧側FET31はデューティ比D2に相当するパ
ルス幅の期間だけオンし、第2の低圧側FET34はデ
ューティ比D1に相当するパルス幅の期間だけオンす
る。その結果、デューティ比D1およびD2に応じた大
きさの電圧が順方向にモータ6に印加され、モータ6
は、その電圧印加によって流れる電流に応じた大きさの
右方向トルクを発生する。一方、マイコン10からの指
令値(Dir)が、左方向トルクをモータ6に発生させ
るべきことを指示している場合には、第2の高圧側FE
T32のゲートにデューティ比D2のPWM信号が、第
1の低圧側FET33のゲートにデューティ比D1のP
WM信号がそれぞれ印加され、第1の高圧側FET31
および第2の低圧側FET34のゲートには非アクティ
ブ信号が印加される。これにより、第1の高圧側FET
31および第2の低圧側FET34はオフ状態となり、
第2の高圧側FET32はデューティ比D2に相当する
パルス幅の期間だけオンし、第1の低圧側FET33は
デューティ比D1に相当するパルス幅の期間だけオンす
る。その結果、デューティ比D1およびD2に応じた大
きさの電圧が逆方向にモータ6に印加され、モータ6
は、その電圧印加によって流れる電流に応じた大きさの
左方向トルクを発生する。
【0026】流入電流検出回路23は、第1の抵抗35
の両端間の電圧に基づき、電源ラインからモータ駆動回
路30に流入する電流Iaを検出し、流出電流検出回路
26は、第2の抵抗36の両端間の電圧に基づき、モー
タ駆動回路30から接地ラインへ流出する電流Ibを検
出する。また、正端子電圧検出回路24はモータ6の正
端子電圧Vm+を、負端子電圧検出回路25はモータ6の
負端子電圧Vm-をそれぞれ検出し、電源電圧検出回路2
2は、バッテリ8から供給される電源電圧VBを検出す
る。このようにして流入電流Ia、流出電流Ib、正端
子電圧Vm+、負端子電圧Vm-、および電源電圧VBが検
出されると、それらを示すデータがマイコン10に入力
される。
【0027】<3.制御装置の動作>図3は、本実施形
態におけるマイコン10によるモータ制御のための処理
を示すフローチャートである。本実施形態では、イグニ
ションスイッチ9がオンされてECU5に電源が投入さ
れると、マイコン10は以下のように動作する。
【0028】まず、初期化処理を行う(ステップS1
0)。この初期化処理では、例えば、モータ駆動回路3
0に印加されるPWM信号のデューティ比を示す指令値
に対応する変数D1,D2を“0”に初期化する。
【0029】次に、トルクセンサ3から操舵トルクTs
を示すデータを入力し(ステップS12)、続いて、車
速センサ4から車速Vを示すデータを入力する(ステッ
プS14)。その後、モータ6に供給すべき目標電流の
値(目標電流値)Itを算出する(ステップS16)。
具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモー
タ6に供給すべき目標電流の値Itと操舵トルクTsと
の関係を車速Vをパラメータとして示すテーブル(「ア
シストテーブル」と呼ばれる)がマイコン10内のメモ
リに予め保持されており、このアシストテーブルを参照
して目標電流値Itを決定する。
【0030】次に、モータ駆動部20における故障の発
生および発生した故障の程度(致命的か否か)を判定す
るために故障判定処理を実行する(ステップS18)。
この故障判定処理の詳細については後述する。
【0031】上記故障判定処理において故障が発生して
いないと判定された場合には、モータ6に実際に流れる
電流の検出値(電流検出値)Isを用いてフィードバッ
ク制御演算を行う(ステップS20→S22)。すなわ
ち、ステップS16で算出された目標電流値Itと電流
検出値Isとの偏差It−Isを算出し、この偏差It
−Isに基づく制御演算によって、PWM信号生成回路
21に与えるべきフィードバック制御のための指令値
(以下「FB制御指令値」という)Vfbを生成する。そ
して、このFB制御指令値Vfbをモータ駆動部20にお
けるPWM信号生成回路21に対して出力する(ステッ
プS30)。このFB制御指令値Vfbは、モータ6に目
標電流値Itの電流が流れるように偏差It−Isに基
づくフィードバック制御を行うための指令値であり、具
体的には既述のデューティ比およびモータの駆動方向を
示すD1,D2,Dirからなる。なお、上記制御演算
のための電流検出値Isとしては、モータ駆動部20に
おいて検出される流入電流Iaまたは流出電流Ibのい
ずれかを使用すればよい(図2参照)。このようにし
て、上記故障判定処理において故障が発生していないと
判定された場合には、図4に示すような構成のモータ制
御部10aがソフトウェア処理によって実現され、操舵
トルクTsおよび車速Vに応じ、モータ電流の検出値I
sに基づくフィードバック制御により、操舵補助力を発
生させるモータ6が駆動される。なお、図4に示すモー
タ制御部10aにおける目標電流演算部12は、図3の
ステップS16によって実現され、偏差It−Isを求
める減算部14およびフィードバック制御演算部(FB
演算部)16aは、ステップS22によって実現され
る。
【0032】上記故障判定処理において故障の発生が検
出されたが、その故障が致命的ではないと判定された場
合は、フェイルセーフのための第1の故障処理としての
暫定制御処理を実行する(ステップS20→S24→S
26)。ここで、故障が致命的とは、モータ6に電流を
供給するための経路(配線)において接地ラインへの短
絡が発生した場合すなわち地絡の場合や、その経路にお
いて電源ラインへの短絡が発生した場合すなわち天絡の
場合等のように、出火につながったり、運転者の意図に
反したモータ6の駆動が行われたりするような場合をい
う。一方、故障が致命的でないとは、上記以外の場合で
あり、例えば、モータ駆動部20における流入または流
出電流検出回路23,26や正または負端子電圧検出回
路24,25等が故障した場合をいう。本実施形態で
は、発生した故障が致命的でない場合には、直ぐに操舵
補助力の付与を停止してマニュアル操舵に移行するので
はなく、暫定制御処理に基づきモータ6を駆動して操舵
補助力をステアリング機構に付与する。この暫定制御と
して、電流検出値Isを使用しないオープンループ制御
(以下「OL制御」ともいう)を行う。すなわち、ステ
ップS16で算出された目標電流値Itに基づき電流検
出値Isを使用しない制御演算(例えば比例制御演算)
によって、PWM信号生成回路21に与えるべきオープ
ンループ制御のための指令値(以下「OL制御指令値」
という)Volを生成する。そして、このOL制御指令値
Volをモータ駆動部20におけるPWM信号生成回路2
1に対して出力する(ステップS30)。このOL制御
指令値Volは、モータ6に目標電流値Itの電流が流れ
るようにオープンループ制御を行うための指令値であ
り、具体的には既述のデューティ比およびモータの駆動
方向を示すD1,D2,Dirからなる。このようにし
て、上記故障判定処理において致命的ではない故障が発
生したと判定された場合には、図5に示すような構成の
モータ制御部10bがソフトウェア処理によって実現さ
れ、操舵トルクTsおよび車速Vに応じ、オープンルー
プ制御により、操舵補助力を発生させるモータ6が駆動
される。なお、図5に示すモータ制御部10bにおける
目標電流演算部12は、図3のステップS16によって
実現され、OL制御演算部16bは、ステップS26に
よって実現される。
【0033】上記故障判定処理において故障の発生が検
出され、かつ、その故障が致命的であると判定された場
合は、フェイルセーフのための第2の故障処理としての
操舵補助力停止処理を実行する(ステップS20→S2
4→S28)。すなわち、モータ駆動部20のPWM信
号生成回路21に、デューティ比D1およびD2を共に
“0”とする指令値を与える。これにより、モータ駆動
部20からモータ6への電流の供給が遮断されるので、
モータ6による操舵補助力の付与が直ちに停止する。ま
た、モータ6への電流供給を遮断するためのリレーが設
けられている場合には、上記処理に代えて、そのリレー
によってモータ6による操舵補助力の付与を停止するよ
うにしてもよい。さらに、モータ6のトルクの減速ギア
7への伝達をオン/オフするクラッチが設けられている
場合には、そのクラッチをオフすることによってモータ
6による操舵補助力の付与を停止するようにしてもよ
い。
【0034】モータ駆動部20に指令値(D1,D2,
Dir)が出力されると、ステップS12へ戻り、以
降、上記と同様にして、ステップS12〜S30を繰り
返し実行する。
【0035】<4.故障判定処理>図2に示すように構
成されたモータ駆動回路30によりモータ6が正常に駆
動されている場合には、そのモータ駆動回路30への流
入電流Iaとそのモータ駆動回路30からの流出電流I
bとはほぼ等しくなるが、モータ6に電流を供給する経
路において地絡または天絡が発生した場合には、モータ
駆動回路30への流入電流Iaと流出電流Ibとの差で
ある検出電流差|Ia−Ib|が急激に大きくなる。し
たがって、この検出電流差|Ia−Ib|が予め決めた
閾値Th1を越える場合には、故障が発生していると判
断することができる。そして、その故障がモータ6への
電流供給経路における地絡または天絡(以下「モータ線
の地絡または天絡」という)である場合には、その故障
は致命的である。しかし、モータ線の地絡または天絡が
発生していない場合であっても、流入電流検出回路23
または流出電流検出回路26が故障したときには、検出
電流差|Ia−Ib|が上記閾値Th1を越えることが
あり、このときの故障は致命的ではない。このため、モ
ータ駆動回路30に対する検出電流差|Ia−Ib|に
基づく従来の判定法(以下「電流法」という)では、発
生した故障が致命的か否か、すなわち発生した故障の程
度を判定することができない。
【0036】ところで本実施形態では、モータ6が右方
向トルクを発生するように駆動されているときには、第
1の高圧側FET31のゲートにはデューティ比D2の
PWM信号が、第2の低圧側FET34のゲートにはデ
ューティ比D1のPWM信号が、それぞれ印加される。
このとき、ブラシモータであるモータ6が正常に駆動さ
れていれば、モータ駆動回路30における第1の高圧側
FET31と第1の低圧側FET33との接続点すなわ
ちモータ6の正端子が接続される接続点(以下「正端子
接続点」という)の電圧VM+は、 VM+=D2・VB …(1) となり、モータ駆動回路30における第2の高圧側FE
T32と第2の低圧側FET34との接続点すなわちモ
ータ6の負端子が接続される接続点(以下「負端子接続
点」という)の電圧VM-は、 VM-=(1−D1)・VB …(2) となる。したがって、 VM++VM-=(1+D2−D1)・VB …(3) となる。また、モータ6が左方向トルクを発生するよう
に駆動されているときには、第2の高圧側FET32の
ゲートにはデューティ比D2のPWM信号が、第1の低
圧側FET33のゲートにはデューティ比D1のPWM
信号がそれぞれ印加される。このとき、ブラシモータで
あるモータ6が正常に駆動されていれば、正端子接続点
の電圧VM+は、 VM+=(1−D1)・VB …(4) となり、負端子接続点の電圧VM-は、 VM-=D2・VB …(5) となる。したがって、このときも VM++VM-=(1+D2−D1)・VB …(6) となる。このように、ブラシモータであるモータ6が正
常に駆動されているときには、その駆動方向が右方向か
左方向かに拘わらず、 VM++VM-=(1+D2−D1)・VB …(7) が成立する(以下、上記式(7)の右辺を「推定モータ
端子電圧和」といい、符号“VEsum”で表すものとす
る)。
【0037】よって、モータ6が正常に駆動されている
ときは、正端子電圧検出回路24と負端子電圧検出回路
25でそれぞれ検出された正端子電圧Vm+と負端子電圧
m-との和(以下「検出モータ端子電圧和」という)V
Dsum=Vm++Vm-は、上記推定モータ端子電圧和(1
+D2−D1)・VBにほぼ等しい。これに対し、モー
タ線の地絡が発生した場合は検出モータ端子電圧和VD
sum=Vm++Vm-が低下し、モータ線の天絡が発生した
場合は検出モータ端子電圧和VDsum=Vm++Vm-が上
昇する。したがって、検出モータ端子電圧和VDsumと
推定モータ端子電圧和VEsumとの差|VDsum−VEsu
m|が予め決めた閾値Th2を越える場合には、故障が
発生していると判断することができる。また、このよう
な検出モータ端子電圧和と推定モータ端子電圧和との差
|VDsum−VEsum|に基づく判定法(以下「電圧法」
という)によっては、流入電流検出回路23と流出電流
検出回路26における故障は検出されない。したがっ
て、前述の電流法によって故障が検出されても電圧法に
よって故障が検出されない場合には、モータ線の地絡ま
たは天絡ではなく、流入電流検出回路23と流出電流検
出回路26のいずれかの故障すなわち致命的でない故障
が発生したと判断し、電流法と電圧法のいずれによって
も故障が検出された場合には、モータ線の地絡または天
絡という致命的な故障が発生したと判断することができ
る。
【0038】そこで本実施形態では、上記の電流法と電
圧法とを組み合わせることにより、モータ駆動部20に
おける故障を検出するだけでなく、その故障が致命的か
否かという故障の程度をも判定する。以下、このような
本実施形態における故障判定処理(図3のステップS1
8)を、図6に示すフローチャートを参照して説明す
る。この故障判定処理においてマイコン10は下記のよ
うに動作する。
【0039】まず、モータ駆動部20内の流入電流検出
回路23および流出電流検出回路26によって検出され
た流入電流Iaおよび流出電流Ibを示すデータを入力
する(ステップS102)。次に、これらの入力データ
に基づき、流入電流Iaと流出電流Ibとの差である検
出電流差|Ia−Ib|が予め決められた閾値Th1を
越えるか否かを判定する(ステップS104)。すなわ
ち、故障が発生したか否かを電流法により判定する。ス
テップS104での判定の結果、モータ駆動回路30に
対する検出電流差|Ia−Ib|が閾値Th1以下であ
れば、モータ駆動部20において故障は発生していない
と判定する(ステップS106)。この判定の後は故障
判定処理ルーチンを終了し、図3に示したルーチンに復
帰する。
【0040】ステップS104での判定の結果、上記検
出電流差|Ia−Ib|が閾値Th1を越えれば、故障
が発生したか否かを電圧法により判定する。すなわち、
まず、モータ駆動部20内の正端子電圧検出回路24、
負端子電圧検出回路25、および電源電圧検出回路22
によってそれぞれ検出された正端子電圧Vm+、負端子電
圧Vm-、および電源電圧VBを示すデータを入力する
(ステップS110)。次に、これらの入力データに基
づき、正端子電圧Vm+と負端子電圧Vm-との和である検
出モータ端子電圧和すなわち VDsum=Vm++Vm- を算出する(ステップS112)。続いて、モータ駆動
回路30に印加すべきPWM信号のデューティ比として
制御演算(ステップS22)で算出されたデューティ比
D1,D2(指令値)と、検出された電源電圧VBとを
用いて、次式により推定モータ端子電圧和VEsumを算
出する(ステップS114)。 VEsum=(1+D2−D1)・VB なお、既述のようにマイコン10においてステップS1
2〜S30が繰り返し実行されるので(図3参照)、指
令値としてのデューティ比D1,D2も繰り返し算出さ
れるが(ステップS22)、上記の推定モータ端子電圧
和VEsumの算出には、最新の指令値の示すデューティ
比D1,D2を使用する。
【0041】上記のようにして検出モータ端子電圧和V
Dsumおよび推定モータ端子電圧和VEsumが算出される
と、それらの差|VDsum−VEsum|が予め決められた
閾値Th2を越えるか否かを判定する(ステップS11
6)。この判定の結果、検出モータ端子電圧和と推定モ
ータ端子電圧和との差|VDsum−VEsum|が閾値Th
2以下であれば、電圧法によっては故障が検出されなか
ったことになる。しかし、この場合、既に電流法によっ
ては故障が検出されている(ステップS104でYes
と判定された)ので、流入電流検出回路23または流出
電流検出回路26の故障という致命的でない故障が発生
した判定する(ステップS118)。この判定の後は故
障判定処理ルーチンを終了し、図3に示したルーチンに
復帰する。
【0042】ステップS116での判定の結果、検出モ
ータ端子電圧和と推定モータ端子電圧和との差|VDsu
m−VEsum|が閾値Th2を越えれば、電圧法によって
も故障が検出されたことになる。この場合、電流法と電
圧法のいずれによっても故障が検出されたので、モータ
線の地絡または天絡という致命的な故障が発生したと判
定する(ステップS120)。この判定の後は故障判定
処理ルーチンを終了し、図3に示したルーチンに復帰す
る。
【0043】なお、上記故障判定処理では、電流法によ
って故障が検出されない場合(|Ia−Ib|≦Th1
の場合)、電圧法による故障検出(ステップS116参
照)は行われないが、この場合にも電圧法による故障検
出を行うという処理も考えられる。このような処理を採
用した場合において、電流法によっては故障が検出され
ないが電圧法によって故障が検出されたときには、正端
子電圧検出回路24または負端子電圧検出回路25の故
障という致命的でない故障が発生したと判定することが
できる。しかし、電圧検出回路24,25の故障は、危
険挙動につながるような影響をモータ6の制御動作に与
えることはない。また、一般に電圧は電流に比べてノイ
ズの影響を受けやすいことから、このような処理を採用
すると、実際には故障が発生していないにも拘わらず故
障が検出されるという誤検出の可能性が高くなる。した
がって、本実施形態における故障判定処理では、図6に
示したように、電流法によって故障が検出されたときに
のみ、電圧法による故障検出のための処理を行ってい
る。
【0044】<5.効果>上記実施形態によれば、電流
法と電圧法とを組み合わせた故障検出処理により、モー
タ駆動部20における故障の発生が検出されるだけでな
く、その故障が致命的か否かが判定される。そして、致
命的な故障が発生したと判定された場合には、直ちにモ
ータ6の駆動を停止してマニュアル操舵へ移行させるこ
とで、安全性が確保される。一方、致命的でない故障
(電流検出回路23または26の故障)が発生したと判
定された場合には、直ちにマニュアル操舵へは移行させ
ずに、モータ6の制御方式を検出電流値Isに基づくフ
ィードバック制御から検出電流値Isを使用しないオー
プンループ制御へと切り換えてモータ6による操舵補助
力の付与が継続される。このような暫定制御により、直
ちにモータ6の駆動を停止してマニュアル操舵へ移行さ
せることによる危険挙動の発生が防止されるので、より
確実に安全性が確保される。また、上記実施形態によれ
ば、モータ駆動回路30につき検出回路22〜26によ
って常時監視可能な電圧および電流に基づき故障が検出
され且つ検出された故障の程度が的確に判定されるの
で、発生した故障の致命度に応じた適切な故障処理を迅
速に開始することができる。このように、モータ駆動部
20における故障が発生した場合に、安全性確保のため
の適切な故障処理がその故障の程度(致命的か否か)に
応じて選択されて迅速に開始されるので、高いフェイル
セーフ機能を実現することができる。
【0045】<6.変形例>上記実施形態では、故障判
定処理(図3のステップS18、図6)により致命的で
ない故障が発生したと判定された場合に実行される暫定
制御処理(図3のステップS26)では、OL制御演算
(開ループ制御演算)が実行され、それにより、モータ
6の制御方式がフィードバック制御からオープンループ
制御に切り換わる(図5)。しかし、暫定制御処理は、
このようなオープンループ制御のための演算処理に限定
されるものではなく、例えば、モータ6の駆動によって
付与される操舵補助力を徐々に低減するための処理であ
ってもよい。図7は、このような暫定制御処理のルーチ
ンの一例を示すフローチャートである。以下、この暫定
制御処理について説明する。
【0046】この暫定制御処理では、モータ6の駆動に
よる操舵補助力を徐々に低減すべく目標電流値Itを徐
々に小さくする。このために、変数Kが導入されてお
り、この変数Kは、初期化処理(図3のステップS1
0)において所定の正値K0に設定される。そして、こ
の暫定制御処理のルーチンが呼び出されると、マイコン
10は下記のように動作する。
【0047】まず、変数Kが“0”か否かを判定し(ス
テップS202)、変数Kが“0”であればステップS
206へ進み、変数Kが“0”でなければ、ステップS
204で変数Kの値を1だけ減じた後に、ステップS2
06へ進む。
【0048】ステップS206では、図3のステップS
16で算出された目標電流値IsにK/K0を乗じた値
を新たな目標電流値Isとする。次に、その新たな目標
電流値Isに基づく制御演算を行い、PWM信号生成回
路21に与えるべき暫定制御のための指令値(具体的に
は、デューティ比D1,D2および駆動方向Dir)を
生成する(ステップS208)。ここでの制御演算処理
としては、図3のステップS22におけるフィードバッ
ク制御演算を行ってもよいが、上記実施形態におけるオ
ープンループ制御演算などのように電流検出値Isを使
用しない制御演算を行うのが好ましい。このような制御
演算の実行後は、この暫定制御処理のルーチンを終了
し、図3に示したルーチンに復帰する。
【0049】本変形例においても、その後、上記実施形
態と同様、ステップS12〜S30が繰り返し実行され
るので、致命的でない故障が検出されている間は、上記
暫定制御処理も繰り返し実行される。したがって、ステ
ップS204によって変数Kの値は徐々に小さくなり
(ただし、負の値にはならない)、その結果、モータ6
による操舵補助力が徐々に低減される。
【0050】上記のような暫定制御処理を採用すると、
致命的でない故障が発生したと判定された場合には、直
ちにマニュアル操舵へは移行せず、モータ6による操舵
補助力が徐々に低減されていく。これにより、その故障
の発生前後での操舵力の変化が小さく、直ちにモータ6
の駆動を停止してマニュアル操舵へ移行させることによ
る危険挙動の発生が防止されるので、より高い安全性が
確保される。
【0051】<7.その他>上記実施形態では、モータ
駆動回路30において高圧側FET31,32のゲート
に印加されるPWM信号のデューティ比D2と低圧側F
ET33,34のゲートに印加されるPWM信号のデュ
ーティ比D1とが異なっている場合を想定しているが、
これらのデューティ比D1とD2が同一の場合には、推
定モータ端子電圧和VEsubは電源電圧VBに等しくな
る(式(7)参照)。したがって、この場合、電圧法に
よる故障判定は、検出モータ端子電圧和VDsum=Vm+
+Vm-と電源電圧VBとの差が閾値Th2を越えるか否
かにより行われる。
【0052】また、上記実施形態におけるモータ駆動回
路30では、スイッチング素子としてFETが使用され
ているが、使用可能なスイッチング素子はこれに限定さ
れるものでなく、バイポーラパワートランジスタ等、他
の電力用スイッチング素子を使用してもよい。
【0053】更にまた、上記実施形態では、発生した故
障を致命的でない故障と致命的な故障という2種類の故
障に分類しているが、故障の程度に応じて3種類以上の
故障に分類し、各種故障に応じて適切な故障処理を選択
するようにしてもよい。さらに、発生した故障をその故
障の程度(致命的か否か)によって分類するのではな
く、故障部位や原因等の他の基準に基づいて分類しても
よい。例えば、モータ線の地絡と天絡とは共に致命的な
故障であるが、地絡か天絡かに応じて異なる故障処理を
実行するのが適切な場合には、これらを互いに異なる種
類の故障として扱うようにしてもよい。この場合、|V
Dsum−VEsum|がTh2を越えるか否かの判定(ステ
ップS116)に代えて、VDsumがVEsum+Th2を
越えるか否か、および、VDsumがVEsum−Th2より
も小さいか否かを判定すればよい。そして、VDsum>
VEsum+Th2であればモータ線の天絡が発生したと
判定し、VDsum<VEsum−Th2であればモータ線の
地絡が発生したと判定し、それ以外すなわちVEsum−
Th2≦VDsum≦VEsum+Th2であれば、致命的な
故障は発生していないと判定すればよい。
【0054】なお、図3および図4に示したモータ制御
部10a,10bの機能的構成は、本発明に直接に関係
しない部分を省略した簡略的なものであり、実際の電動
パワーステアリング装置では、操舵の安定性を向上させ
るための位相補償や、制御応答性を向上させるためのフ
ィードフォワード制御等も行われる。
【0055】また、上記実施形態は、モータ駆動回路3
0に関する故障にのみ注目して説明されているが、実際
の電動パワーステアリング装置では、トルクセンサの故
障など他の故障も検出され、かつ、それが致命的か否か
が判定され、故障が検出されない場合にはフィードバッ
ク制御演算が、致命的でない故障が検出された場合には
暫定制御処理が、致命的な故障が検出された場合には操
舵補助力停止処理が、それぞれ実行される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリ
ング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概
略図である。
【図2】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装
置における制御装置であるECUの構成を示すブロック
図である。
【図3】上記実施形態におけるマイコンによるモータ制
御のための処理を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態における正常状態でのモータ制御
部の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】上記実施形態において致命的でない故障が発生
した場合のモータ制御部の機能的構成を示すブロック図
である。
【図6】上記実施形態における故障判定処理の手順を示
すフローチャートである。
【図7】上記実施形態の変形例における暫定制御処理の
手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 …トルクセンサ 4 …車速センサ 5 …電子制御ユニット(ECU) 6 …モータ 8 …バッテリ 10 …マイクロコンピュータ(マイコン) 10a,10b …モータ制御部 20 …モータ駆動部 21 …PWM信号生成回路 22 …電源電圧検出回路 23 …流入電流検出回路 24 …正端子電圧検出回路 25 …負端子電圧検出回路 26 …流出電流検出回路 30 …モータ駆動回路(ブリッジ回路) 31 …第1の高圧側FET 32 …第2の高圧側FET 33 …第1の低圧側FET 34 …第2の低圧側FET VB …電源電圧(検出値) Ia …流入電流(検出値) Ib …流出電流(検出値) Im+ …正端子電圧(検出値) Im- …負端子電圧(検出値) It …目標電流値 Is …電流検出値(モータ電流) D1,D2 …デューティ比 Dir …駆動方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両操舵のための操作手段に加えられる
    操舵トルクに応じて電動モータを駆動することにより当
    該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パ
    ワーステアリング装置であって、 前記操舵トルクに応じて算出される目標電流値と前記電
    動モータに流れる電流の検出値との偏差に基づき、前記
    電動モータの駆動に対するフィードバック制御のための
    指令値を生成する制御手段と、 前記指令値に応じて前記電動モータを駆動する駆動手段
    と、 前記駆動手段において故障が発生した場合に、フェイル
    セーフのために予め用意された複数の故障処理のいずれ
    かを選択して実行する故障処理手段とを備え、 前記駆動手段は、 前記指令値に基づき前記電動モータに電圧を印加する駆
    動回路と、 電源ラインから前記駆動回路への流入電流を検出する第
    1電流検出手段と、 前記駆動回路から接地ラインへの流出電流を検出する第
    2電流検出手段と、 前記電動モータの一方側端子電圧を検出する第1電圧検
    出手段と、 前記電動モータの他方側端子電圧を検出する第2電圧検
    出手段とを含み、 前記故障処理手段は、 前記流入電流と前記流出電流との差である検出電流差、
    および、前記一方側端子電圧と前記他方側端子電圧との
    和である検出電圧和に基づき、前記駆動手段における故
    障を検出し、当該検出された故障が予め決められた複数
    種類のいずれに属するかを判定する故障判定手段と、 前記故障判定手段によって故障が検出されたときに、実
    行すべき故障処理を当該検出された故障の種類に応じて
    前記複数の故障処理の中から選択する選択手段とを含む
    ことを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記電動モータはブラシモータであり、 前記駆動回路は、 4個のスイッチング素子から構成され、電源ラインと接
    地ラインとの間に接続されると共に前記電動モータを負
    荷とするブリッジ回路を含み、 前記指令値に基づく第1および第2のパルス幅変調信号
    を受け取り、前記4個のスイッチング素子のうち接地ラ
    イン側の1個のスイッチング素子を当該第1のパルス幅
    変調信号によってオンおよびオフさせると共に電源ライ
    ン側の1個のスイッチング素子を当該第2のパルス幅変
    調信号によってオンおよびオフさせることにより、当該
    第1および第2パルス幅変調信号のデューティ比に応じ
    た電流を前記電動モータに供給し、 前記故障判定手段は、 前記検出電流差が予め決められた第1の閾値を超えるか
    否かにより前記駆動手段における故障を検出し、 下記の式によって定義される推定モータ端子電圧和VE
    sumと前記検出電圧和との差が予め決められた第2の閾
    値を超えるか否かにより、前記検出された故障が前記複
    数の種類のいずれに属するかを判定することを特徴とす
    る、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置: VEsum=(1+D2−D1)・VB ここで、D1は前記第1のパルス幅変調信号のデューテ
    ィ比であり、D2は前記第2のパルス幅変調信号のデュ
    ーティ比であり、VBは前記電源ラインの電圧である。
  3. 【請求項3】 前記故障判定手段は、前記検出された故
    障の程度が第1のレベルと当該第1のレベルよりも高い
    第2のレベルのうちのいずれであるかを判定し、 前記選択手段は、 前記検出された故障の程度が第1のレベルであると判定
    された場合には、前記制御手段によるフィードバック制
    御に代えてオープンループ制御を実行する第1の故障処
    理を選択し、 前記検出された故障の程度が第2のレベルであると判定
    された場合には、前記電動モータによる操舵補助力の付
    与を直ちに停止させる第2の故障処理を選択することを
    特徴とする、請求項1または2に記載の電動パワーステ
    アリング装置。
  4. 【請求項4】 前記故障判定手段は、前記検出された故
    障の程度を第1のレベルと当該第1のレベルよりも高い
    第2のレベルのうちのいずれであるかを判定し、 前記選択手段は、 前記検出された故障の程度が第1のレベルであると判定
    された場合には、前記電動モータによる操舵補助力の付
    与を徐々に低減する第1の故障処理を選択し、 前記検出された故障の程度が第2のレベルであると判定
    された場合には、前記電動モータによる操舵補助力の付
    与を直ちに停止させる第2の故障処理を選択することを
    特徴とする、請求項1または2に記載の電動パワーステ
    アリング装置。
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